ながされて藍蘭島エロパロSS

 

『寝取られて』 第10話

 

 

 

 

 

 

 

  1

 

 

 しのぶが目を覚ますと、辺り一面真っ暗闇であった。

 空気は冷えていたが、夜の肌寒さはない。向こうに縦に細く小さな光が見えた。

(戸……隙間……?)

 まだ血が昇ってないのか、頭がぼーっとして回らない。日が出てからどれぐらい経っているのだろう。躰がやけに重く感じる。

 ふと、鼻に甘く饐えたような匂いがついた。

 何やろ? どこだっけここ。背中がやけにぬくい――

 自分が横向きに寝ていて、背後から大柄な誰かが包み込んでいるのがわかった。

(……なんや?)

 痛くはないが、股間がやけにズクズクと疼く。奇妙な違和感。まるで何かが股の中に入っているような……。

 蒲団の中に手を伸ばし触ってみると、本当に何かが入っていた。それは熱を発する固く長い肉の棒で、後ろから太ももの間を潜り、陰裂を割り拡げて体内まで侵入していたのだ。楔を打ったように相当奥深く入り込んでいるようで、少し腰をずらしたぐらいでは抜ける気配はなかった。

 まるで下のものを漏らしたようなぬめりが腹や膝まで広がっていて、敷き布団もだいぶ濡れていたが、ねとついたそれは明らかに小便とは違うものであった。

「え、え……? ――ああっ!」

 一瞬混乱をきたした頭の中に、どっと昨晩の記憶が溢れてきた。

(そう! ぱん太郎殿に弱点を克服する稽古をつけて貰っていたら、いつの間にか――)

 最初は胸だけを弄くられていたのだが、段々と気分がおかしくなるうちに、股やからだのあちこちを触られるのも気持ち良くなっていって、それで……

(それで、ぱん太郎殿が子作りをしようと――それでうちはあの時――)

 しのぶの脳裏に子作り、という単語とともに浮かんだ、ぱん太郎との濃密な交わり。

 全身汗や汁でぬるぬるになりながら抱き合い、抱かれ、キスをしまくり、のしかかられ、胸を、からだじゅうを、弄られて、吸われて、舐められて――

 そして、ぱん太郎の股間に生えていた肉の棒をこうやって体内に入れられて、中を擦られて、突かれて、掻き回されて――

 思い出すと共に、少女のからだがカッと燃え上がるように熱くなった。

 すべてがこれまで知りもしなかった体験だった。

(最初は痛さで死ぬかと思ったけど、最後はもう――――)

 その時の感覚が一気にしのぶの全身を駆け巡り、頭が沸騰してゾクゾクした震えが走る。ぱん太郎の肉棒を詰められたアソコがジュンと熱を帯び始める。痛みはもう感じなかった。

 今、村の女たちを夢中にさせている子作り。

 しのぶ自身は村に来ている筈のぱん太郎と“何故か”出会うことが無かったため、娘たちがきゃいのきゃいのと賑わっているのを聞いていても蚊帳の外にいるような感覚があったのだが、妊娠や出産といった話自体には興味をそそられていた。誰も彼もがぱん太郎と子作りして子どもが何人もこさえらていると言うし、彼女の妹のみことも身籠もったりと、そんな周りの騒がしさに乗せられるように、しのぶも何となく子供が欲しくなり、拙者も作れたら面白そうでござるなあ――などと考えていたのだ。

 師匠ではいけないのだろうか? ――と、しのぶは行人の顔を脳裏によぎらせたこともある。その方が断然良い気がした。だが、彼には拒まれた経験があった。それもあって、ぱん太郎の誘いに首を縦に振ったのだ。

 実際にやってみて……昨日の、特にあの“イク”という感覚は、言葉にならないほど格別だった。アソコの中を肉棒で擦られるのも途中からたまらなくなった。あんなに気持ち良いことは生まれて初めてだった。

(ああ……何だか思い出しただけで――)

 太ももを摺り合わせながら、胎内に入り込んでいる肉棒の熱さや脈動を感じるしのぶ。四肢から力が抜け、躰中が蛸になってしまうような感じ。

 何度でもしたくなるような不思議な経験――

 ――と、後ろで身じろぎがあった。

「ふぁ~あ。……起きたのん?」

 寝惚けた声とともにあくびが髪にかかる。

 しのぶは躰の向きを変えようとしたが、「抜けちゃうからこのままで」と言われ、大きな手で腰を抑えられてしまった。

 仕方なくしのぶは肩から上だけひねり、背後の人物と面向かった。とは言え、丸みを帯びた顔――真っ暗なので輪郭までしか分からなかった。

「ぱ、ぱん太郎殿か……?」

「そうの。おはようのん♪」

 明るい声が返ってくる。

「お、おはようでござる……その……これはいったい……?」

 しのぶはそう言って、自分と繋がっている肉棒の裏筋に触れた。

「ああ、これは早く慣れるための方法のん。ボクの大き過ぎて大変だったでしょ? だから寝てる間もこうやって馴染ませてるの。スイミンリョーホーってやつ? ちょっと違う? この大きさに慣れさえすれば、最初から最後まで気持ち良く子作りできるしね♥」

と、ぱん太郎は朗らかに答えた。

 

 これは彼が最近思いついたやり方だった。早く慣れさせるためというのは本当だが、要は朝勃ちの苦しさから解放されたいというのが大まかな本音であったが。こうしていると睡眠中に勝手に射精していて、程よい硬度で目覚めることが出来るのだ。

 やってみるとこれがなかなか面白かった。眠りが浅い時間帯に肉棒を包み込む気持ちよさを感じて挿れていることを思い出すと、未覚醒状態のまま性欲の衝動だけで躰が反応し、頭はほとんど寝ているのに腰が勝手に動いて射精するのだ。寝入ってる時の女の肉洞は緩んでいて締まりもほとんどないが、それでもぱん太郎の太棹には充分な刺激であった。ぬかるみのように気持ち良い緩さの膣内(なか)を擦り上げ、我慢などせずすぐに発射する。まるで夢ながらに性交しているようであった。

 女の方でもそれで気付くことが多く、まどろみながらもぱん太郎の躰を抱き寄せて喘き出す者、困ったような笑みを浮かべてまた眠りにつく者、一度は寝直したものの気になって眠れずに起きて行為を受け止め始める者――対応は様々であった。

 今回の場合、朝方に股間あたりに熱を感じてぱん太郎が目覚めてみると、ちょうど横並びに抱きくるんでいたしのぶの膣内でびゅくびゅくと肉棒が震えている最中であった。無意識のうちに腰がカクカクと動いていて、深く突き入れてはしのぶの膣奥に熱い体液を注ぎ込んでいたのだ。

 それは言い知れ得ぬ気持ちよさで、しばらくの間、ぱん太郎はその生ぬるい射精感に浸り続けていた。

 しのぶといえば起きる様子がまったく見られなかった。寝付きが良過ぎるのか、それとも一遍に色々と経験したせいで疲れきっていたのか……どちらにせよいくら柔らかい尻に股間を押し付けて胎奥に放ち続けても、少女の寝息はそのままであった。

 一方、沸々と欲望がたぎってきたぱん太郎は、生娘を卒業したばかりのまだ初々しい肉洞をまた楽しもうと、ゆっくりと本格的に抽送し始めた。だが動きづらい横向きのままではすぐに満足できなくなり、しのぶの上に被さるように脚を伸ばしての斜めバックになって、比較的腰の可動が自由になると、本能の望むままに振り出した。力が抜けたしのぶの膣はかえって心地よい狭さで、滑(ぬめ)り具合も今さっき放出した精液で問題なかった。ぱん太郎は寝惚けた頭にむくむくと高まる射精欲を抑えようとはせず、亀頭と脳裏が灼きつくと同時に、すぐにしのぶの膣内でドクドクと弾けさせた。

 まだ覚醒しきってない平坦な意識にぬるくも熱く湧き上がった放出の快感、そしてしのぶの肉筒の生温かい感触は、すぐに女に種付けしているという本能をダイレクトに焚き付け、ぱん太郎は低く喘ぎながら腰で円を描き、寝顔も上物の剣士娘の中にたっぷりと気持ち良く孕まし汁を撒き散らしていったのだ。

 眠気がだいぶ取れてくると、抜かないまま今度は少女のからだを完全に俯せにした。その腹の下にクッション代わりの枕を差し込んで高さと角度を作り、腰を強く打ち付けないようにだけ注意しながら、昨晩と今放ったばかりの精液で幾重にもぬめった蜜壺をゆるやかに往復し味わう。腰を引く度に夥しい量の白濁が掻き出されて枕と敷き布団を穢していく。

 無防備に寝入っている娘を犯すのは強姦めいていて、それがまた心臓を高鳴らせた。

 ここまで来るとさすがにしのぶもまったくの無反応というわけではなく、体温が騰がって呼吸が早まり、眉根が引き寄せられ、時おり、「ん……ん……♥」と、喉から可愛い声が漏れた。膣肉も熱を帯びて収縮し、出し入れがスムーズになる。

 だがそれでも起きなかった。

 童女のような無垢な寝顔、その表情に似合わぬ首から下の豊かなボディラインを暗闇で慣れた瞳で堪能しながら、ぱん太郎は静かに、だがひたすらに腰を振った。

 引き締まっていて細さを感じさせる腰だが、その実、豊かに膨らんでいる尻の肉付き。そして力が抜けていてもなお弾けるような肉感を味わえる若々しい膣の感触はたまらないものであった。

 自慰のようにただ自分が気持よくなるためだけの腰遣いの中、もう一人の男の姿が脳裏に浮かぶと、同時に優越感、勝利感といった気分も湧いてくる。天然が入ったこの娘の心も、他の娘同様にその少年に対して親しさ以上の想いを抱いていたに違いない。だがもはや彼を初めての男にはできない。それどころか他の男の肉棒を快感で失神するほど味わい、種付けしまくられ、子作りを続ける約束まで取り交わしてしまった。そしてこの有様である。

 そう考えると昴奮はすぐにまた異様に高まり、ぱん太郎は見つけ出していたしのぶの子宮口に接吻するように鈴口を当てると、

 

 びゅぐびゅぐびゅぐびゅぐ――

 

 何ら躊躇いもせず、途方もない量の孕ませ汁を噴き始める。

(ゴメンねイクト君、キミを好きだった娘がまた一人、ボクのモノになるの……♥)

 しのぶの膣肉がびっくりしたように窄まったが、反射的なものでそう強い締め付けではなかった。だが充分に昴奮が加味され、射精がさらに気持ち良いものとなってゆく。

 美しく肉付きの良い娘の子宮に自分の子種が流れ込んでいっているかと思うと、それがもはや毎度のことだろうといえど快感はまったく衰えず、射精欲に果てが見えなかった。

 傾斜の作られたしのぶの秘壺の膣底にぱん太郎の濃い精液がみるみると溜まってゆく。結合部の隙間からは決壊を起こしたように白濁が溢れ出し、粘性の高い白玉が幾つも繋がって枕を伝い流れて広がる。昨晩の分で満たされていたところへさらに三度も大量の精液が追加されては当然であった。

 その淫熱に反応したのか、しのぶの下半身が断続的にピクピクと震える。ぱん太郎は腰を前後に揺り動かしながら膣内射精の気持ちよさに酔い痴れ、尽きることのない射精をしのぶの膣底に放ち続けた。

 理性が剥がれた艶姿で乱れ喘ぐ女とともに、激しく求め合いながらトロトロに蕩けた肉壺の中で思い切り放つのも最高だが、こうして意識のない女の穴をまるで自慰の玩具のように扱うのもまた特別昴奮する趣向であった。

 一発放つごとにあの少年と少女たちを繋ぐ鎖を容赦なく断ち切っている気がするのも、欲望が尽きない原因のひとつだろう。

(このコもアイツへの想いなんかどうでもよくさせて、ボク専用の子作りエロマンコにするのん♥)

 昨夜はしのぶのからだをほぐすことを優先していたので、その分溜まっていたというのもあるかもしれない。

 その後もぱん太郎は意識のないしのぶの蜜壺を思うさま楽しみ、さらに続けて二回、欲望の赴くまま突き入れては奥壁に白い溶岩流を叩き付けた。

 熱い噴流がビューッ、ビューッと膣奥に強く当たるたびに肉壁が締まり、剣士娘の腰がピクピクと動いては突っ張るように浮き上がり、一時は完全な膝立ちにまでなった。もはやはっきりと感じているのだろう、快感で頬も紅潮し、甘く喉を鳴らすまでになったが、それでもしのぶは目を覚まさなかった。

 ぱん太郎はそうしてやっと満足すると、また元の姿勢に戻り、二度寝に就いたのだ。

 結局、昨晩を上回る量のぱん太郎の精子がしのぶの胎内に充ち満ちることとなった。おまけに終えても抜かずにいたため、肉棒が栓のような役割となり、しのぶの膣奥は溢れんばかりの精液溜まりとなった。断続することなく長い時間をかけて濃濁粘液が子宮内にコポコポと流れ込み、しのぶの子宮にぱん太郎の精液が文字通り染み渡ってゆく。

 行為が終わるとしのぶも徐々に落ち着きを取り戻してゆき、ついに目を覚ますことなく、頬が緩んだ心地よさそうな顔で再び寝息を立て始めたのだった――。

 

 

 

 

 

 

 

 

  2

 

 

「そ、そうでござるか――ァんん♥!」

 しのぶの声が唐突に跳ね、その肢体が戦慄いた。

 ぱん太郎が少し腰を振ったのだ。たった二、三度軽く往復しただけなのに、しのぶ自身びっくりする程の甘い痺れがからだの奥底から湧き上がった。

「こ……これは……? あ――……♥」その気持ちよさに抗えず、しのぶの瞼が重く垂れる。「な、なんやぁ……? ア、アソコが……えらい……痺、れ…………♥」

 その反応を見たぱん太郎は、片膝を立てて腰を溜め、しのぶの尻を撫でながらさらに数回、ゆったりと抽送した。

 

 ぬっちゅ、ぬっちゅ、ぬっちゅ

 

「あああッ♥ ああっ、あっ、やあんっ♥!」

 起き抜けとは思えないほどの艶めかしい声がしのぶの喉から漏れる。

 しのぶの秘肉がキュンキュンと締まり、たどたどしいが熱の籠もった動きでぱん太郎のオス肉に絡みついてきた。

 ぱん太郎は目を細めて口端を歪ませた。これも『一夜漬け』の効果のひとつであった。一晩じゅう衰えず熱気を発する長太い剛塊と精液に充たされた肉孔は“浅漬け”状態になり、目覚めてすぐ前戯も必要なくそのまま性交に突入できるのだ。

「朝から敏感だね♥」

と、ぱん太郎は少女の乳房にも手を回しながら白々しく言った。両乳首をクリン、クリンと柔らかくつねると、瞬く間に反応して固くなっていく。

「あン、ああン……♥! あ、あかん……あ、あ、あぁあン…………♥」

 しのぶは一気に火照ったからだを反射的に鎮めようと、大きく息を吐いた。だが、異物の挿入と胸を弄られる感触を意識してしまうばかりで、体温は下がらないどころか、ますます燃え騰がるばかりであった。

(き、きもちええ…………♥!)

 男性不在の閉ざされた環境で暮らし、持ち前の方向音痴で学校での性教育も受けられず、性知識も羞恥という抵抗心も知らずにここまで育った少女は、生まれて初めて味わう肉体の快美感に、抗う術なく浸っていってしまう。

 膣がキューッと締まり、奥に当たるほど深く挿れられているのが分かるのに、ちっとも痛くなかった。

 醒めたばかりの頭が靄がかかっていくようにぼやけ、甘い痺れに全身の筋肉が弛緩していく。

 そんなしのぶの耳元で、ぱん太郎は囁いた。

「――しよっか?」

 目の端に雫を溜めながら、しのぶはコクコクと言葉なく頷いた。

 ぱん太郎は一旦躰を離して正常位の位置に来ると、しのぶの美脚を左右に大きく割り拡げた。

 淫液でぬめりにぬめった少女の陰部は、たった今肉棒を引き抜いたばかりの秘貝がぽっかりと丸く開き、塞ぐものが無くなって堰を切ったように白濁汁が溢れ出してくる。その有り様は、昨夜見た光景――ぷりぷりの肉唇がほぼぴったりと閉じ、小指の爪先も通らないほどの隙間しかなかった初々しい状態が信じられないほどの見違えようであった。

 目を少し上げると、そそられずにはいられない起伏豊かなからだ、そして、快楽に煙った美しい貌――。

 好意を寄せる少年とは違う男にそのからだを弄ばれ、快楽を教えられ、処女を奪われ、その子宮に子種まで注がれたというのに、その顔には嫌悪も後悔も微塵もなく、あるのはこれから始まる事に対する淫靡な期待だけだった。

 その態度、その表情は、こうなる風に仕向けているぱん太郎にとって最高の御馳走であった。

 行人のことなど忘れ、この場この時の恭悦を――ぱん太郎に抱かれることを選ぶ剣士娘。

 他の娘が転げ堕ちていった坂道を、今またひとりの少女が後を追う。

 その期待通りにしてやる、と、ぱん太郎は心の中で嗤った。この腕の中で女の悦びを教え、他では味わえない巨根に馴染んでしまうぐらいハメまくり、絶頂種付けを覚え込ませ、決して離れられなくしてやるのだ。

「いくのん♥」

 淫らにぬめった肉貝の中に再び亀頭を埋(うず)めて秘孔の入り口にあてがうと、ぱん太郎は一気に腰を進めた。

 

 ぬ"ぢゅぅぬ"るぬ"ぢゅぬ"るっ

 

「――ッッ♥♥!!!!」

 

 

 しのぶの背が落雷を受けたように仰け反ってアーチを描いた。節くれ立った棍棒がいとも簡単に入っていってしまう。

 昨夜のような痛みがまったくなかったどころか、得体の知れない、からだも心もメチャクチャになってしまいそうな衝撃……!

「――あ、あ、あ、ああぁ…………♥!」

 か細い嬌声を高く上げながら、まるでイク寸前のように恍惚が射すしのぶの表情。

 オス臭い粘液溢れる膣洞がギュウギュウと締まり、ぱん太郎はわずかに眉根を寄せたが、昨夜ほどの狭苦しさはなかった。

 ゆっくりと腰が動き始める。大きな手が蒸したての肉饅頭をこね回す。

 

 ――しのぶの唇から朝の清気も吹き飛ばす淫らな艶声が漏れ出すのは、すぐであった。

 

 

 

 

 

 しのぶは顔じゅうを随喜の涙と涎でまみれさせ、両乳首を激しくシコり上げられながら奥を小突かれての膣内射精で絶頂に飛び、そのアクメが引くや否やからだを裏返され、次は溢れ出した白濁を潤滑液代わりにした乳搾りをされながらのバックでさんざん嬲られ、また同時に逝かされた。

 二度続けての大きなアクメと力強い膣奥射精に、少女は全身を痙攣させながら、快楽の収まらない表情でどさりと蒲団にくずおれる。

「――あ"…………あ"…………♥」

 濃厚な射精と絶頂を連続で味あわされたしのぶは、もはや起き抜けの寝惚けた意識はどこにもなく、ぱん太郎が離れてもからだじゅう桃色に染めながら痙攣し続けていた。

 

 ジョロ、ジョロジョロ――

 

 妙な水音とともに生温かい臭気が立ち上ってくる。

 ぱん太郎はすぐにそれが何かわかり、しのぶのからだを仰向けにして脚をグイッと押し拡げた。

 

 ピュッ、ピュッーッ、ピュッ――

 

 少女の陰裂が露わになると、白濁と黄色透明の液体がない交ぜになって流れ出ながら、それとは別に放水が断続的に弧を描いた。

失禁していたのだ。

「あ……あぁ…………あぁ……♥ あ、あかん……お、おもらし…………と……とまらへん………………♥」

 さすがに人前で小便を漏らすのには気恥ずかしさを感じるらしく、しのぶはまだアクメが抜けきってない顔を含羞に歪ませた。何とか止めようとアソコに力を入れようとしているらしかったが、放尿の勢いが弱まることはなかった。

 快楽と羞恥が合わさると、女の顔は格段に色っぽくなる。しのぶのそれは決して心の深くからではなかったが、開放的な少女の恥じらいというのは充分な昴奮を覚えた。

 思い返してみれば、ぱん太郎が特に気に入った女の粗相は大抵見ている気がした。女はイキすぎてあまりに下半身から力が抜けると、失禁してしまうことがよくあるのだ。

「だ、だめ…………あしに……力が入らへん…………」

 勢いは徐々に大人しくなっていっているものの、なかなか切れる様子はなかった。

 そういえばと、ぱん太郎は気付いた。昨日から全く用足ししていないどころか、寝床から一度も出た記憶がなかった。

 こうなってしまうのも無理はない、と微苦笑する。

「蒲団はまだ使ってないのがあるから、遠慮なく全部出すのん♥」

「そ、そんな……ええの……?」

「どうせもともとびしょ濡れ状態だから構わないのん。洗濯すりゃいいの。それに、おもらししちゃうしのぶちゃんも可愛いのん♥」

 そう言いながらぱん太郎がしのぶの頭を撫で、頬や唇に軽く口づけすると、安心したように少女のからだから気が抜けていった。

 

 ジョロロ、ジョロロロ……

 

「あぁ…………あぁ…………♥」

 しのぶは表情を緩ませながら延々と漏らし続けた。

 溜まりに溜まった排泄物を一気に出す時の気持ちよさは、ぱん太郎もよく知っている。

 彼が見つめる前でとうとう最後まで出し終えると、しのぶはぶるっとひと震えして、

「ぁ~~~…………♥」と、解放感に満ちた吐息をついた。そして、

「ぱん太郎はん、いけずや……うちのおしっこ、ずうっと見てるんだもん…………えらい恥ずかしかったわ…………♥」

と、羞恥の表情を浮かべた。

「ぬふふ……」

 やはり恥じらう女は可愛いと思いながら、ぱん太郎はしのぶのからだを支えるように腕を回した。その手で乳房を揉みつつ、「しのぶちゃんのおしっこ姿、可愛かったのん♥」と言いながらぴちゃぴちゃと音を立ててキスをし、放尿を終えたばかりの秘裂をぐちゅぐちゅと掻き回す。

「ん、んあ……んあ……ぁあん……♥!」

 剣士娘はより親密そうにぱん太郎へ顔を擦り付けながらその愛撫を受け始めた。自らも身を寄せてぱん太郎の指や舌を積極的に受動するその姿は、父親に甘える子どものようですらあった。

 してやったりといった風にほくそ笑むぱん太郎。

 他人には見せたくない姿を相手に受け入れられた時、人の心の中でひとつの垣根が崩れる。相手を思いやったセックスなど最たるものだ。

 例え自覚がなくとも、本能が味方であると判断し、気を許してしまうのだ。

 この娘を手中に収める階梯をまたひとつ登ったと感じたぱん太郎は、さらに己の存在を刻み付けるべく勤しむことにした。

 蒲団を替え、先ほどとは打って変わって昨夜のようにゆるやかに、優しさを加えた愛の雨を少女のからだに降らせてゆく。

 しのぶは、ああ、ああ、と、全身を歓喜に震わせながら甲高い嬌声を上げてその愛撫を受け、何度も仰け反った。ぱん太郎の舌や指は長く、またザラついていて、これで弄ばれるのに慣れると、彼の肉棒と同じく普通では味わえないような悦楽を生み出す。その感触にすっかり病みつきになってしまっている娘もいた。ぱん太郎の武器は巨根だけではないのだ。

 少女の秘陰をねちっこく舐(ねぶ)り、あれだけ放った尿の匂いがまるで無くなるまで舐め尽くした後にやっと口を離すと、ぱん太郎の顔は愛液でどろどろ、しのぶは軽く何度も達してしまっており、内またを細かく痙攣させながら、

「ァ~…………♥ ァ~…………♥」と、うわごとのような淫声を漏らし、涙でぐちゃぐちゃになった悶え顔で乳房を深く上下させていた。

 秘貝を開くと、上の口と同じようにパクパクと喘いでいる肉孔が覗いた。白濁がすっかり舐め取られ、透明な蜜汁でヌラヌラと濡れぼそった淫裂は、真っ赤に充血し柔らかくほぐれた肉が呼吸しているかのように膨らみ、男を誘う匂いが清涼感を伴って漂っていた。少女特有の、まだ熟しきっていない弱(わか)い芳香だった。

 だが、中の肉はもはや男の味を知り、孔は拡張され、奥には夥しい量の精子が詰まっているのだ。

 ぱん太郎の肉棒が再び孕ます意志に漲り、天を衝く。

 その怒張の根元をにぎりながら孔の入り口へ誘導すると、しのぶも熱い息を吐いた。

「あぁ……♥ ぱん太郎はんのソレ、まるで名刀やわぁ……♥ 長くて、固くて、おっきくて、反り返ってて……♥ うち、かなわへん……♥」

 心底期待が満ち溢れた淫らな視線。自ら腰を突き出しながら揺らめかせる。

「そうのん、しのぶちゃんを鍛える凄い武器のん♥」

 鍛えるのは女の部分――そこは言わず、ぱん太郎は自慢するように太い肉茎をしごいた。

「またこれで、しのぶちゃんを気持ち良く負かしてあげるからね。そんで、また種付けのん。ボクの種がしっかり根付くまで、何度でも中出しするの♥」

 そう言いながらぱん太郎はしのぶの膣口に亀頭を埋(うず)め、突き入れていった。

「あぁ、きて、きてぇ♥ ――ああーッ♥!!」

 ぱん太郎の侵入に、満身の歓喜で歓迎を表す少女。

 今回はあまり他の部分には浮気せず、蜜壺だけをじっくり責め嬲っていったが、クンニで相当参っているらしく、しのぶの声の大きさ、身悶えよう、濡れ具合の凄さは、先ほどの激しい交尾の時と変わらなかった。

「ああっ、ああっ、ああっ♥! いっ♥ はっ、あっ♥! ああ、ああぁ……♥! イイ、イイて、あかん、おかしい、おかしなるう、ああ、ああ、あぁ♥!!」

「痛くない?」

「だいじょぶやっ、もっと突いて、突いてぇなぁ♥!」

 痛いぐらいに締め付けてくる肉壁に、ぱん太郎は早々にスローペースを諦め、匍匐のような姿勢になってしのぶに覆い被さり、尻をすぼめさせながら腰の動きを速めた。

 

 ズチュッズチュッズチュッズチュッ!

 

「アッ、ヒッ、アッ、アッ♥♥!!」

しのぶはぱん太郎の首と胴を掻き抱き、喜悦の涙を零しながら悶えまくった。苦痛にも似たその表情とは裏腹に、激しくなった突き入れにしのぶの秘肉は歓喜にうねり、肉棒を搾り上げる。ぱん太郎の子種を受け入れる準備が整う。

「しのぶちゃん出すよ! もう出すよ!」

そう叫ぶとさらに腰を加速させる。深いところを小突く。

 

 

ズチュズチュズチュズチュズチュズチュズチュ

 

 

「アアアアアアアアアア♥♥!!」

 からだと一緒に揺れまくるしのぶの声。だがその脚はしっかりとぱん太郎の腰を掴んでいた。

「いく! いく! しのぶちゃんの子宮にボクの精子注ぐッ――♥!! ――の! ――ッッお――――♥♥!!!!!!」

 最後のひと突きで深々と密着し、胴震いをしながらぱん太郎は吼えた。

 くっついた下腹から、ビュルビュルビュルビュルと何発打っても濃さを失わない白濁粘液がしのぶの胎内で盛んに噴き出している振動がはっきりと伝わってくる。出されている方はさらに感じているだろう。

射精をしながらグイグイ、グイグイと何度も押し動くぱん太郎の腰。

「んあぁ……んああ……んああァ……♥♥!!」

しのぶの目が焦点を喪う。理知のかけらもなくなった動物のような声。

 絶頂に踊り狂う肉襞が力強く脈動している剛茎を熱烈にしごく。

 ひと晩中精液に浸かり、起きてからも何時間と続く性交で完全にふやけたしのぶの子宮口ときたら、処女を喪失したばかりとは思えないほどの開き具合であった。大口をぽっかりと開けたところへこれでもかというぐらいの勢いで孕まし汁が流れ込み、しのぶの子宮に溜まるぱん太郎の子種がさらに量を増していくのだった。

 その射精の最中にしのぶもまた大きな絶頂に駆け登り、二人してオルガズムに溶けた声を漏らし続けた。

 

 

 

 ――しばらくしてやっと収まると、二人は汗だくになった躰をまさぐり合いながらついばむようなキスを重ねた。

 落ち着いてくると、ぱん太郎は引き抜かないままごろんと転がって上下の位置を変える。

 今度はぱん太郎がマグロになってしのぶを上に乗せたかたちになると、少女は彼の躰にぴっとりとくっついて、

「ぱん太郎はん……ぱん太郎はん……♥」と腰だけくねくねと動かして肉棒を出し入れさせ、チュッチュッとぱん太郎の胸板にキスをしながら蕩けた声を漏らし続けた。逝きすぎて意識が朦朧としているようであった。指の先まで痙攣していてまるで力が入っていなかったが、ぱん太郎は再び欲望がもたげてくるとそんなしのぶの尻肉を押さえながら円を描くように腰を突き動かして、熱く爛れた蜜壺を奥までグチョグチョと掻き回し始めた。

「ああ…………ああぁ…………♥!」ビクビクとわななきながら仰け反るしのぶ。「もお、もお、あかん…………♥」

「じゃあこれで終わりにするのん。激しくしないから、最後の種付け受け止めるのん♥」

 ぱん太郎はそう言うと抽送をやや速めてミドルテンポで軽く突き出したが、それでも今のしのぶには充分すぎる刺激のようであった。

「ああ"♥! ああ"♥! ああっ……ん、んぅく――ン"ああ"あ"あ"……ッ♥!」

 もはやしのぶの喘ぎは呻き声に近い。

「のふふ、しのぶちゃんのオマンコの具合、昨日まで処女だったとは思えないほどのん♥」

 だがしのぶは返答もできないらしく、悶えきった顔で惚けたように口を開きながら、ただただぱん太郎の肉棒に追い上げられていく。

「イクッ!」

 そう叫んだぱん太郎の腰がグッと盛り上がった。

 短い悲鳴を上げながらしのぶが小爆発に襲われるのと、ぱん太郎の肉棒の先から白濁が噴き放たれ膣内射精が始まるのは同時であった。

 衰えというものをまるで知らずドクドクドクドクと威勢よく放たれる濃厚な精液。

 どんなにイキまくってても、その常人離れしたオス肉と射精を意識せずにいられる女はいない。ぱん太郎とのセックスに女たちが病みつきになっている要因のひとつであった。

「あ"っ……あ"っ…………しゅごい…………しゅごいぃぃぃ…………♥♥」

 しのぶはそれを最後まで受け止めきると、ついに体力が尽きてそのまま眠るように失神してしまった。

 

 

 ぱん太郎は大いに満足してしのぶを横に寝かせると、真っ裸のまま逸物をブラブラさせながらその日初めて屋外に出た。

 空を見上げると、思ったよりずいぶん高いところに日が掛かっていた。

「もう昼近いのん」

 どうりであそこまでイッちゃう筈だ――と、苦笑しながら川で冷水を浴びさっぱりして戻ってくると、戸口に見知らぬ女が寄りかかっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

  3

 

 

 ぱん太郎はまじまじとその女を眺めた。

 寄りかかるように戸口を背に立っていたのは、二の腕まで伸びた薄紫の髪をサイドテールにし、大きな鈴の首輪を付けた女であった。

 露出が多い薄衣装を着ていて、胸の谷間は全開、下着と見紛う布が覆うのみの股部、肩や太ももが惜しみなく曝け出ていた。貧相な躰であれば決して似合わない服装であろう。だが、むっちりとした二の腕や太もも、腰回り、張りのある乳房など、どこを取っても成熟した芳香を匂わせている。だが顔も肌も若々しく、とても子持ちには見えない。よくても二十代後半は越えていないのではないか――そう思わせるほどの肌の白さや艶めき。思わずも鼻の下が伸びる佳い女であった。

 だけど、こんな村人いたっけ……?

 ――と、ぱん太郎は首を傾げながら、視線を逸らしている女の顔をしげしげと眺めた。

「な、なに……?」

と、みゃーは目を合わせないまま喋った。

「いや、なんか見たことないような、でもどっかで見たことがあるような…………のの?」

「えっ」

 ギクッとするみゃー。実はぱん太郎に顔を知られてしまったことがある。

 食材探しの旅は当然のように東の森も例外ではなく、今までに何度となく無断で入り込んでいるが、一度だけ人間の姿の時にぱん太郎に出くわしてしまったのだ。縄張り意識が強いぱん太郎は、見知らぬ者を発見すると怒ってすぐに襲いかかってくる。別の森のぬしの身内が他の森で面倒を起こしては少々問題にもなるので、みゃーはすぐさまその場から逃散したのだが、ぱん太郎は相当しつこく後を尾け、ついには南の森の境界近くで捕まる寸前まで追い詰められた。そこへ颯爽と現れたしまとらが、「ボクの女房に手を出さないよーに」と、ぱん太郎を一撃で昏倒させ、みゃーは助けられて事なきを得た。だがその時、一瞬とはいえ気を失う前のぱん太郎に姿も顔も見られてしまったのだ。

 今はネコマタの証である二股の尻尾は隠してあるが、もし顔を憶えられていたら――

「だ、だってホラ、私も村の女ですもの。ぱん太郎さんに見られたことぐらいありますわ、オホホホ」

「そうのん? でも、こんなカッコウしたオンナは見た憶えが……ないような――」言葉の最後は何か思い出そうとしている語感であった。

「ふっ普段はあんまり人目に付かない場所で仕事してるから! それにこれは……とっておきの衣装なんです! 普段着でぱん太郎様に会うなんて失礼ですから!」

「ののん、それって……」ぱん太郎の目が細まる。「ボクに会いに来てくれたってコト?」

「……は……はい……」

 みゃーの頬が恥ずかしそうに染まった。――間違いではなかった。

 唐突にぐいっと引き寄せられる。

「あっ――!?」

 驚きが解ける前に、みゃーの躰はぱん太郎の腕の中に収められてしまっていた。

「ちょ、あ……」

 ぱん太郎の全裸を直視しないために顔を背けていたので避けられなかった。

 下腹部に巨大な固い熱源を感じ、身を強張らせるみゃー。

 抱擁とともに大きな掌が彼女の露出した肌をまさぐり始める。

 背中、太もも、尻……

「にゃあっ……」

と、ピクッと反応してしまった。

 みゃーは昨晩、元の姿に戻っても微熱のような火照りが収まらず困ってしまっていた。まるで発情期を迎えたような疼き。しまとらに解消して貰おうかとも考えたが、恋の季節でもないのに応じてくれるとは思えなかったし、それどころか不思議がって問われたら、何と答えればいいか分からなかった。『ぱん太郎のセックスを覗き見て昂奮しちゃったの』――言えやしない。

 朝起きてすぐ頭に浮かんだのは此処のことだった。もう来ないと心に決めてこの小屋を後にしたはずのに、あれからどうなったのかどうしても気になり、結局またこうして舞い戻ってきてしまった……。

 そして梁上から片時も離れることなく、終わるまでずっと、かじりつくように二人のセックスをまた出歯亀してしまったのである。

 まるで極楽に連れられて来たかのように悶え喘ぎ、快感のあまりついには昨晩のように気を失ったしのぶ。全身から精力を発散させながら、処女を卒業したばかりとは到底思えないほどに少女を乱れさせ、なみなみと愛を注いだぱん太郎。

 何度大きな溜め息をつきそうになったことか――

 もう我慢ができなかった。

 一回だけ、噂の真相を確かめたい。どれほど気持ち良いものなのか、自分も一回だけ経験してみたい――

 そんな気持ちの昂ぶりを抑えることができなかった。

「じゃあ、たっぷりと可愛がってあげるのん♥ 聞くまでもないけど、初めてだよね?」

「えっ……あ……は、はい……」

 みゃーは目を潤ませ、躰を小さく震わせながら頷いた。「ぱん太郎様の前に出て来るのも初めてです……」

 村娘と偽る以上、初めてということにした方がいい、という判断。

「なるほどのん、キミも村のために勇気を出して来たんだね」

「は、はい……」

「村の娘たちが赤ちゃんを産めば、将来の問題は一気に解決するのん。そのためにボクはいるんだし、勇気を出したキミのためにも、ボクも頑張ってしっかりと種付けないといけないのん♥」

と、ぱん太郎が己が分身をゆったりとした手つきでしごくのを見て、思わずみゃーは息を呑んだ。

 子作りする気満々なのが正直怖く、間近で眺めると、ますます異様な魁偉であった。こんなデカブツを突っ込まれてよくアソコが壊れないと思う。それにあの放水のような凄まじい射精。変化を解きさえすれば孕むことはないので妊娠の不安はなかったが――

「これが赤ちゃんの素を出すのん。キミのオマンコの中でね♥」

「こ……こんなの入らない…………」

 嘘偽りない正直な感想であった。

「ダイジョブダイジョブ、痛くないよう優しくしてあげるから♥ 無理矢理はしないのん、安心して」

 みゃーの脳裏にじっくりとからだをほぐされたしのぶの痴態が浮かび上がり、「……はい……」と、頬を染めて頷いた。胸が熱い。私もあんなにされちゃったら、どうなってしまうのかわからない――

「名前はなんて言うのん?」

「み――」口を一度閉じ、再度開く。「みぃ……です」

「みぃちゃんね」

 ぱん太郎はうんうんと頷くと、中へ入ろうと促すように彼女の背中を押した。

 少し逡巡するみゃー。ここを潜れば、もう後戻りはできない気がする。しまとらへの裏切り。――でもその一方で、この躰の火照りとモヤモヤをどうにかしたかった。

 一回だけ、一回だけなんだから――そう念じると、暗い屋内へと震える足を踏み入れた。

 中に漂う淫臭は、梁の上で嗅いだ以上の濃密さであった。

 寝ていたしのぶを寝具ごと部屋の隅に移動させ、最後の一組であった乾いた蒲団を敷くと、

「それじゃ早速しようか♪」

と、ぱん太郎は褥をぱんぱんと叩いてみゃーを手招いた。

 ごくりと喉を動かしたみゃーは、しのぶに顔を向けた。剣士娘は満たされたような安らかな寝顔でぐっすりと眠りに落ちている。

 ――しまとらの顔が頭の中を占め、足が竦んでしまう。

 何を考えているのか。今ならまだ逃げられる。こんな馬鹿なことをしてないで、回れ右して、この男から離れよう。南の森へ、彼の元へ帰ろう。だーりんといちゃいちゃできればそれでいいじゃない――

「どうしたの、みぃちゃん?」

 はっと声がした方を向いた。

 足を崩しながらあぐらを掻いた全裸の巨漢。その股間から、何本もの青筋が浮き立つ怒張が雄壮にそそり立っていた。赤黒い肉塊の恐ろしいまでの存在感。その威容とは裏腹に多くの女達を甘い極楽に誘(いざな)っているというその逸物は、ただ巨(おお)きいだけでなく、金精様と思わせる風格すら漂わせていた。

 ぱん太郎が目を細めながら見つめている。

 どつきあいにしか興味がない粗暴者という印象ばかりだった男が、今や長者然としたオーラを放っていた。雰囲気だけなら、前に見かけた時より一回りも二回りも大きくなっているような――幾多の女と情愛を重ねるうちに、気が落ち着いて心が寛くなったのか。腕っ節に対するものとはまた違う自信に満ちた穏やかな態度は包容力に富み、女であるみゃーの目には好ましい変貌に映った。こういったところも女に人気が出ている秘密なのだろうか。

 人(?)は変わるものね――ふたたび、みゃーの喉がごくりと鳴る。

 屋内に満ちる甘く饐えた性交の匂いの残滓。この空気を吸っているだけで、おかしな気分になる……。

 まだ何もしてないのに顔がひどく火照り、胸がどきどきして息が騰がる。

 悶々とする心身をひと晩中抑え込んでいたせいなのか。昨日のスタミナ料理の影響もあるような気がする。カラダの奥が熱くて仕方なかった。

 これじゃまるで本当に生娘みたい――

「ほら、恥ずかしがらずにすべてを脱いで、こっちにおいで……」

 再度手招きするぱん太郎。

 すると、まるで魔法をかけられたかのように、みゃーの足が吸い寄せられていく。

(すべて……そう……今の私は……初めて男を知ろうとする村娘なんだよね…………)

 それに実際知っていると言ってもしまとら一人だけ。あまり生娘と変わりはない。

 クラクラする頭、さらに高鳴る鼓動。

 こぼれる熱い吐息――

 みゃーの指が、肩布に掛かった。

(ごめんね、だーりん……ちょっとだけ……ちょっとだけだから…………)

 そうして、布擦れの音をするするとさせながら、みゃーはぱん太郎の前で服を脱ぎ落としていった――

 

 

 

 

 

 

 

 

  4

 

 

 熱い。

 直上に拓かれた空に太陽が顔を覗かせた昼過ぎ、森の小屋はじりじりと照りつけられ、それでなくとも閉め切られた屋内は室温が騰がっていくばかりであった。

 みゃーも玉のような汗を吹きだし、弾けるような艶肌が全身ぬるぬるになっていた。

 だが、今の彼女は暑さなど気にしていない。

「あっ……ああっ……だめぇ♥ ああ、そこ、そこ、あ、あ、にゃあぁ……♥」

 蒲団に仰向けになって手足を拡げたみゃーは、暑さを感じる暇もなく、ぱん太郎の愛撫に絶え間ない嬌声を上げていたのである。

「すっごくキレイな肌のん♥ それに白くて弾力があって、汗も甘酸っぱくて……たまらないのん♥」

と、ぱん太郎は喜んでぬめった肌を撫で、汗ごとみゃーのからだを舐め回し、汗を乗せた指をヌプヌプと秘孔に出し入れしていた。

 愛撫は一時間も続いていた。みゃーが期待した通りだった。こんなにじっくりとからだを弄られたことなど、未だかつてない。

(あっ、ああっ、ご、ごめんねだーりんっ……こ、このヒトの愛撫、きもちい、いっ、イイのおっ……♥)

 しのぶがおおっぴろげにからだを開いていたのが分かる気がする。ぱん太郎の指や舌は信じられないほどに気持ち良く、あっという間にアソコはほぐされ、乳房は乳首と共に昂奮で膨れ上がり、彼が声を抑えずにと言えば抑えずに、脚を開いてと言えば開かずにはいられなかった。

(ザラザラがこんなに気持ちいいなんて――♥)

 みゃーも妖猫なのでザラついた舌を持っている。単に舐めたり擦ったりではただ痛いだけなのをぱん太郎は熟知しており、最初は触れるか触れないかほどの柔らかさで、みゃーが昂ぶるにつれて徐々に強めていったのだ。

 乳首や秘陰ばかりでなく、耳、首、脇、腹、背、足――いたるところに彼の愛撫は行き届き、たまらない悦感を生んでゆく。

 キスもしてしまった。村娘を演じているというのに拒むわけにもいかず、ついばむような口づけから、唾液まみれの舌を絡め合う濃密な接吻まで。ぱん太郎はキスも上手く、頭がどうにかなってしまいそうだった。

(溶けちゃう――蕩けちゃう――♥)

 理性が溶ける。からだが蕩ける。頭が白く平らになっていく。

 ぱん太郎の愛撫は段々と激しいものになり、太い指を二本も挿れられてズポズポとされ、乳房を絞り上げられ、乳首をムチュムチュと吸い嬲られ、陰核を指や舌の腹で回されて押し潰されながらザラザラと擦られ――――!

「ああ、あハァ、ああ、ああっ、はァン、いい、いいの、ああ……♥!!」

 みゃーはからだをビクビクと甘く震わせ、汗を弾きながら蕩けた声を出し、嬉悦の涙を流してぱん太郎の愛撫を享受した。快感で何も考えられなくなる。力が抜けたからだが、アソコが、熱く熱く火照ってゆく。

 こんな性悦は経験したことがなかった。からだが自分のものではない気がするほどに性感が開放され、はしたない声を上げ続けてしまう。

 最初わだかまっていた不安がいつの間にか無くなっていた。こんなにも期待していたのかと、自分でも驚くぐらいだった。

 ぱん太郎の愛撫はみゃーのからだを労るように優しく丁寧で、それでいて的確に彼女の気持ちいい部分を開拓してゆくので、少しも嫌な気持ちが湧かない。この後どうされてしまうのかも分かっているし、最終的には中出しされてしまうだろうが、そうされても妊娠は回避できる。

 だったら、ただ、この快楽に浸ればいいだけ――

「あぁ……♥!」

 みゃーのアソコはますます潤みを増し、愛撫されているところからぱん太郎が与える淫悦が染み入ってきて、媚声は高くなるばかりであった。

(だーりんごめんなさい、ごめんなさいぃ……これきりだから許してぇ――♥)

「ぬふふ、すごい濡れようのん」

 ゆっくりとピストンしていた指を抜いたぱん太郎は、ぬっちゃりとした淫液にまみれた人差し指と中指をみゃーに見せた。

「本気汁が出てるの、初めてなのにエッチな娘のん♥」

「いやぁ……♥」

 恥ずかしそうに顔を背けたみゃーだが、頬はほころんだままだった。

「キモチイイのん?」

「は……はい……」小さくコクリと頷くみゃー。

「痛かったら遠慮なく言ってね、今のボクはもうオンナのコを傷付けるシュミはないのん♥」

「だ、大丈夫です……とっても……キモチイイから……♥」

 嘘ではなかった。東のぬしに対する第一印象が薄れてしまうぐらいに――

「じゃありーどしてあげるから、みぃちゃんは気兼ねなく感じてればいいのん♥」

 ぱん太郎はみゃーの脚の中に入り、まんぐり返しにして濡れぼそる秘裂に口をつけた。

 昂奮で拡がりを見せている膣口や肉庭、陰核、何構わずにじゅるじゅると音を立てながら舐め回し、舌の腹で擦り上げ、蜜汁をすする。

「はあぁんっ♥! こん、こんなかっこうでぇ……♥ ああ、ああっ、んああぁッ♥!」

 外まで漏れ出すほどの高い声。みゃーは全身をわななかせながら淫らに悶える。

「だめ、あぁ、だめぇ、あッ、ああ、ああ、ああ~~ッ♥!」

 予兆。

 そのわずかなからだの強張りをぱん太郎は見逃さず、動きを膣口への舌の出し入れだけに絞ってクンニを続行した。単調だが力強い舌のピストン。

「あ、あぁ、だめ、だめ、あ、あ、ああ♥!」

 なんでイキそうになるのがわかるの。

 ビクビク、ビクビクと、みゃーのからだの震えの間隔が次第に早まる。

 肉付きの良い秘唇がぱん太郎の口を強く締め付ける。

 みゃーの中で切なさが急速に膨らみ、追い詰められる感覚が強まってゆく。

 秘裂から透明な粘液がとめどなくこぼれ、腹部を伝って下乳まで到達した。

「あっ、あっ、あっ、あっ…………♥!」

 入り口付近の気持ち良くて堪らない箇所をひたすらに舐め上げるぱん太郎のザラついた舌。みゃーの頭の中を覆う白霧がますます濃くなり、その快美な感触しか感じられなくなる。

 ――と、ぱん太郎の口がいきなり離れた。

「ふぇ……?」気の抜けたような声を出してみゃーはぱん太郎を見た。「や、やめちゃうの……?」

「のんのん、コッチの出番のん♪」

と、ぱん太郎は己が股間に手を潜らせ、ガチガチに勃起した肉茎をこすり上げた。

「ここまでほぐれればダイジョブのん」

 竹筒から潤滑液を垂らし、満遍なく塗りたくってゆく。

 嗚呼、ついに――と、みゃーは息を詰めた。

 だが、緊張が走ったのは胸の内だけだった。それも弛緩した心がわずかに波打つ程度に。

 昂ぶる期待がテラテラと光る赤黒い剛棒から目を離せなくしていた。

「みぃちゃんを女にしてあげるからね」

「あぁ……」

 持ち上がっていた腰が元に戻り、一つ余っていた枕を下に添えられると、正常位でアソコに先端を当てられた。

 みゃーは目を瞑った。

(ゆるして、だーりん、ゆるして…………)

 夫がいる身で他の男とこんなことをしてしまうなんて――痛む貞操感と罪悪感。

 でも、もう、後に引けない――

「いくよ、力を抜いてね」

 

 ズブニュグゥ――!

 

「うああッ!!」

 物思いに耽る暇もなく、ぱん太郎がみゃーの中に入ってきた。

 

「くぅ――うぅ――ぅああ……!!」

 想像より痛いのか、痛くないのか、判断がつかなかった。

 確かに痛い、裂けそうな痛み、でも、思ったほど痛くない――それが正直な感想だった。十分に堪えられる痛み。一瞬だけだったがバチバチと電流のような快感も走り、まるで、イク寸前まで昂ぶった快楽の潤みが痛みを吸収してしまったかのようであった。

 それよりも、夫以外の男と繋がってしまったという事実の方が衝撃としては大きかった。よりにもよって、粗暴な問題児と言われていた東のぬしと――

「のの、すごいのん、キミもボクのチンポを初めからここまで迎えられるなんて」

 じっとしながら気持ちよさそうに吐息をつくぱん太郎。彼の凶々しいまでの剛塊が根元近くまでみゃーの膣に突き刺さっていた。

「のの、のの、みぃちゃんのオマンコがギュウギュウ締め付けてきて気持ちいいのん……♥」

「うンン……!」

「みぃちゃん痛い? 痛すぎるなら抜くのん」

 痛みに顔を歪めているみゃーにそう言うぱん太郎だったが、みゃーは首を振った。

「じゃあゆっくり動くから、あまりに痛かったら教えてね。すぐ抜くから」

と、ぱん太郎はみゃーの脇腹を掴み、緩やかに動き始めた。

 

 ズッ――ズッ――ズッ――ズッ――

 

「うっ……くぅ……うう……うっ……」

 ぱん太郎の巨(おお)きな肉棒がみゃーの胎内を往復する。裂けるような痛み、無理矢理こじ開けられるような痛み――だが、溢れ出るほどの蜜汁と潤滑液で摩擦の痛みは最小限に抑えられ、みゃーが想像していた激痛はほんのわずかな時間で治まってしまい、肉棒が行き来する度に遠のいていった。

 それどころか、漲るほどの精力に満ち溢れた熱い肉棒の感触がたまらなかった。岩のように固い物を突き挿れられているというのに、その痛みをほとんど感じない――ぱん太郎は決して奥まで強く突かない、突いたとしても痛いと言えばすぐに動きを緩めてくれた。

 

 ズッ――ズッ――ズウッ――ズウッ――

 

「んんっ……ん……んあッ! あ……くぅ……あぅんん……♥」

 急速にみゃーの声が潤むような音色を帯びていく。

 そんな彼女を見て、ぱん太郎は蒲団に手をつき、腰の動きにねっとりとしたリズムを加え始めた。わずかに突き上げるようにゆっくりと、奥を小突くたびに一旦止まり、またゆっくりと引く。

「みぃちゃんのオマンコ、奥までしっかり拡げちゃうからね」

「やぁん……拡げないでぇ…………♥」

 ぱん太郎が段々と深いところへ突き入ってくるようなったが、痛みは感じなくなり、また気分がおかしくなってくる。人間の躰はこんなに深くまで感じられるものなのか――。

(だーりんだってこんな深くまで……あぁ……♥!)

「こっちがいい、それともこっち?」

 ぱん太郎は突く角度をずらしながらそう訊いてきた。

「そ、そっち……あぁ♥ あっ……んっ……あっ……ん……ん……♥」

 みゃーのからだが愛撫を受けていた時のようにまた、甘く震え始めた。

「ののん……♥」ぱん太郎も昂ぶりを抑えられなくなり、何度も気持ちよさそうに息を吐く。「みぃちゃんのオマンコ、スッゴク締め付けてくるのに、熱くて、潤んでて、柔らかくて……最高のオマンコのん♥」

「あっ、あっ、やあぁ……♥!」

 みゃーは甲を額に当てながら両手を交差させ顔を隠した。表情を抑える自信がもうなかった。

 摩擦音が徐々に水っぽくぬめった音に代わっていく。ぱん太郎が肉棒を引くたびに溢れ出す愛液。

 男を迎える体勢がどんどんと整っていく。こころも、からだも――。

 だが、ぱん太郎は射精に移ろうとする気配もなく、途中からすっかり根元まで往来できるようになっても、みゃーとの初めての接合を楽しむかのように、度々――と言っても十分過ぎる時間が経ってから――体位を変えつつ、汗まみれの熱い肌を重ねながら、延々彼女を責め立て続けた。

 少女の細さとはまったく異なる、むっちりと張り詰めた肉体。それでいて子どもを産んではいないことがはっきりと分かるほど若々しく引き締まったからだ。アソコも成熟しきっており、初めてとは思えないぐらい厚く包み込んでくる秘肉の感触は抜群であった。

 繋がりながらからだ中にキスを降らせたり、口づけしたり、バックから陰核や乳首を弄ったり、耳元でいやらしい言葉を囁いたり……。

 その度にみゃーはビクビクと甘く震え、嬌声を上げながら蕩けていった。

(これ、これよ、この気持ち良さ……!)

 心の奥底で望んでいた快感――いや、それ以上の悦楽であった。猛々しい巨根で常にズポズポと膣内(なか)を責められながら加えられる愛撫は、気がどうにかなってしまいそうなほど心地良かった。

 逞しい男根、もち肌の下に隠された筋肉質な躰、力強い抽送、精力的な交合、女を知った愛撫、男くさい体臭、等々――どれもがこの上なく“男”を感じさせ、その“男”に貫かれている快美感に変わるのだ。

(だめ、だめ、だめよぉ…………)みゃーの脳裏に浮かぶしまとらの姿。(だーりんを忘れるぐらいハマッちゃ――あぁ♥!)

 だが、男らしさを感じてしまうぱん太郎に責められる快感に、最後まで冷静に考え続けられない。

 力が抜けてしまったからだとは真逆にキュウキュウとぱん太郎の肉棒を搾り上げる秘洞。

 また一人、女を堕としつつある魁偉は、秘肉の昂ぶりに合わせてますます漲ってゆくばかりであった。

 たまにメリハリを付けるべくぱん太郎が強く腰を動かすと、「ああッ、ああッ、ああッ♥!」と、みゃーは官能的な声を上げながらそれに合わせて強く膣肉を締め付け、激しい抽送を熱く迎える。もうすっかりいつでも射精を受け止める準備が出来ていた。

 そうした後に深々と挿し込んだまま乳房を形が変わるほど揉みしだいたり、ディープキスでじゅるじゅると大量の唾液を交換するなど、それだけでイッてしまいそうなほどみゃーは息を荒げ、甲高い嬌声を漏らした。

 島一の美食家が、今や完全に美味しく食べられる側に回っていた。

 

 

「あッ、あはん、ああッ、んあ、ああ、だめぇ、だめぇ……♥!」

 四つん這いになって覆い被さられながらの何回目かわからない激しいピストンに、もう限界近いみゃーは快楽に顔を煙(けぶ)らせて譫言のような媚声を上げる。

「ああっ、そこッ♥、だめ、だめぇッ♥、何か来ちゃう、来ちゃう~~~ッッ♥♥!!」

 発情期でもここまで感じたことはなかった。イクという現象も知らない。未知の領域に入ったみゃーは、ただもうひたすらにぱん太郎の抽送を受け続けるしかなかった。

 これまでになくギュウギュウと締め付けるみゃーの肉壺に、もう充分に楽しんだかとぱん太郎は判断した。

「みぃちゃん、そろそろ種付けするのん、一緒に逝こ♥」

と、そのままラストスパートをかけた。

 

 ズチュズチュズチュズチュッ!

 

「あんッあんッあんッあんッ♥♥!!」

 蜜汁を飛び散らせながら、締まりつつもぬかるみと化した秘壺にスムーズに出入りする剛直。みゃーはビクビクビクビクとからだをわななかせ、乱れきった声で鳴いた。もうすぐ中に出されてしまうというのに、罪悪感はすっかりどこかへと消え、もはや逞しい肉棒で責め上げられる気持ち良さしか感じられない。

「みぃちゃんお母さんになりたい? 赤ちゃん孕んでお母さんになりたい!?」

「なりたいッ」うっとりと目を閉じながら嬉悦の涙を流すみゃーがコクコクと首を振った。「赤ちゃん欲しいわッ!!」

 本気の言葉であった。

「じゃああげるのん、ボクの精子ッ♥!!」

 最後の猛加速。

 

 パンパンパンパンパンッッ!!

 

「あッあッあッあッ♥♥!! すッ、すご、すご――イィ♥♥!!」

 腰を持ち上げてうずくまるかのような姿勢で小刻みに激しく腰を打ち付けられる。力が入った脚がつま先立ち、尻が、内ももが、乳房が、ぶるぶると痙攣する。

 みゃーは瞬く間に息が詰まるほどの真っ白な濃霧に包まれ、何もかもが吹き飛び、その刹那、ぐいーんと浮き上がった。

 

 

「――ッイ――ック"ゥ――~~~~~ッッ♥!!!!」

 

 

「みぃちゃんイクのん! イクのん!」

 重なる声。みゃーの全身が張り詰める。

 それと同時にぱん太郎の腰が密着し、みゃーの中で富士の噴火が発生した。

 

 ドググッドグドグッドグン、ドグンドグン!

 ドクッドクッドクッドクッドクッドクッドクッドクッ!

 ドックン、ドックン、ドックン、ドックン!

 

「――――――♥♥!!!! ――――♥♥!!!!」

 

 

 強張る二人のからだ。噛み千切らんばかりに締まる蜜壺。万力のように締め付けられる以上の硬度でドクドクと精液を放つ剛茎。

 すべてが白くなった世界に飛ばされたみゃーにその衝撃が届くほどの射精が、彼女の最奥に何度も何度も叩き付けられる。

 

 

 ドクン、ドクン、ドクン、ドクン!

 ドクッドクッドクッドクッドクッドクッ!

 

 

 永遠とも寸毫ともつかない至純の空白が過ぎ、オーガズムが下降してくると、その射精はいやでも感じてきてしまう。

(嗚呼――たっ――種付けられてるうぅ…………♥♥!!)

 ぱん太郎は四つん這いに、その下にみゃーが這いつくばった姿勢で、ビュウビュウと尽きることなく膣内で射(だ)される熱い種汁。みゃーの秘肉は歓喜に踊りながらぱん太郎の精液を受け止めていた。お腹の下がみるみると熱くなり、結合部からぼたぼたぼたぼたと白濁が塊状に流れ落ちていく。まるで馬の射精であった。いや、馬でもこんな濃い精液をこんな大量には出せないだろう。

 女の絶頂が過ぎた後でもまだ射精が力強く続いているという異常さ。

 まさしく孕ますという意志の巨塊であった。

 膣の緊張が解け始めている中、奥壁に強い衝撃が断続的に当たるのをはっきりと感じる。どれほど途方もない射精なのか――こうして自分自身で体験するとはっきりとよく分かった。

(こんな、こんなぁ……♥!!)

 どうしようもなく意識してしまうぱん太郎の射精。少しでも奥で精を放とうと、脈動に合わせてぱん太郎の腰が突き押されている。実感しすぎるほど実感してしまう濃厚な種付け。

 さっき叫んでしまったように、女の本能が呼び起こされていた。それが思い切り揺さぶられる。子どもを作りたいという原初の欲求。

(こ――これ、ぜ、絶対孕んじゃうわ…………♥)

 孕まなければ大丈夫と思っていた。変化解除で無かったことにできるなんて。

 でも、それはつまり、種付け自体は防げないということ。

 軽い気持ちだったことに気付く。あっけなく崩れていってしまう予防線。

(ま、まだだーりんの子どもも出来てないのに……こ、この人との赤ちゃんが……出来ちゃう……♥)

 誰でもいいなんてことはないのに。

 

 

 なんで、なんで、こんなに気持ちいいの――――!?

 

 

 本能を揺さぶられるような脈動と射精が、気持ちよくて堪らない…………!!

(だ――だーりぃんン――ゆっ……ゆるしてぇ――――)

 からだは脱力し、こころも放心しきり、ぱん太郎の種付けの心地よさをはね除ける力など残っていなかった。

 根元まで突き刺さった熱気の塊。

 射精が、力強く、まだ終わりを見せない。

 すっかり絶頂を降りきったみゃーは、だが、

(こんな、こんなスゴイなんて、あは、あはぁ――――)

と、枕に顔を埋め、ふたたび発情してゆく秘肉を断続的に締めながら、熱い飛沫を感じ続けた。

 顔は恍惚に包まれっ放しの顔。

 彼女の口から漏れ聞こえるのは、陶酔に喘ぐ淫声のみ。

 ビク、ビクと震える尻の付け根から、ヒョコッと二本の尻尾が生えてきていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  5

 

 

 この一週間にも満たない時間の中で、しのぶとみゃーは中身をまるごとごっそりと抜き取られ、別の何かに入れ替えられたようになってしまった。

 ぱん太郎のバケモノじみた欲望を詰められるだけ詰め込まれた二匹の雌肉人形――そんな有り様に。

 それとも充分すぎる日数だっただろうか。

 食糧調達と掃除、水浴び、睡眠以外はとにかくセックス三昧。ぱん太郎が裸のままでいるようになるとしのぶとみゃーも服を着なくなり、三人は一日中全裸で、少し欲望が頭をもたげればすぐにさかり始め、どこででもケダモノのように繋がり合い、終われば甘い言葉を囁き合った。

 ぱん太郎の異常なまでの性欲と持続力は二人の女をほとんど休ませず、かといってすぐに疲れさせもせず、官能をくすぐる言葉と適度な嗜虐の悦び、そして濃密な絶頂と種付け――しのぶとみゃーは醒めることのない夢に取り憑かれたような表情でぱん太郎を迎え入れ、また求めた。

 三人の性器は乾くことがなく、垂れ続けるぱん太郎の精液で二人の内股は常に濡れ、淫音と嬌声は廃屋から熄むことがなかった。しのぶとみゃーはぱん太郎の指と舌が触れていない箇所がなくなるほどからだじゅうを弄くられ、子宮や膣は朝も昼も晩もぱん太郎の精子で満杯状態にされ、それでもなお抱かれ続けた。本当に極楽へ昇天してしまうのではないかと思うほどの快楽を与えられ続けて何度も絶頂失神し、目が覚めても再びケダモノのような声しか上がらなくなるまで求められ、胎奥に精液を浴びて自我を忘れるほどの絶頂に包まれながら気が遠くなり――そんな時間を延々と繰り返した。

 日を追うごとに淫らになってゆくしのぶとみゃーを、正気に戻すものはどこにもいなかった。

 性愛の集中合宿。受講者は二人のみ。

 精力無尽のぱん太郎相手に、ほんの数日間といえども殆どの時間をセックスに割いていれば、こうなってしまうのも仕方ない――とも言えた。

 ぱん太郎は尻尾を出してしまったみゃーの正体を思い出すと、より昂奮し、さらに肉棒を固く膨らませて犯しまくった。セックスの快楽で喘ぎまくらせた末に、しまとらの妻の子宮に己が精液を渾々と注ぎ込み、彼女がそれを上擦った甘い声を漏らしながら受け入れるのを見ると、言い知れぬ勝利感と優越感が彼の体内を駆け巡り、硬度が収まることがなかった。

 南のぬしの女房までもが灯火に誘われる蛾のようにやってきたことに驚いたが、このチャンスをみすみす手放す手もなかった。

 みゃーにずっと人の姿のままでいるよう命じた。単にすぐハメられるからという理由だったのだが、

「だっ――だめよぉ……!」必死に頭(かぶり)を振るみゃー。「に、人間のままでいたら、人間の子供が出来ちゃう……♥」

「の? そういうもんなの?」

「えっ……あっ――」

 ニンマリと笑うぱん太郎。

「そしたら人間の姿で南のぬしとエッチして、アイツのってことにしちゃえばいいのん♪」

「そ、そんなぁ……ああっ、あぁ~ッ♥♥!!」

 対面座位で陰部をくっつけ合い、逃げられないよう腰を押さえ付けられ尻尾をしごかれながら、肉の泥沼と化した蜜壺の最奥まで挿し込まれての膣内射精。強靱なオス肉の脈動と子宮に打ち付けられる熱い精液の心地よさを全身で享受しながら、みゃーは返事も忘れて絶頂の吹雪の中に投げ出され、悶え泣き叫びながら何度もアクメに達した。

 結局、みゃーは用を足しに外へ出た時にこっそりと変身を解いていたが、もしぱん太郎の言うことを聞いてしまったら――と思うと、ゾクリとからだに冷たいものが走った。だが、アソコだけは真逆に熱く疼き、倒錯めいた感情が胸に渦巻くのを抑えられなかった。

 そのまま逃げ出せばいいのに小屋を離れることができず、再び戻ったみゃーをぱん太郎はふたたび組み敷き、濃厚なセックスで善がらせた果てに何度も何度も膣内射精を味合わせた。南のぬしの妻の肉体を存分に蹂躙し、しまとらより気持ちいいと言わせ、中出しをねだらせ、ねっとりとした性技を覚え込ませ、セックスの波長をすり合わせながら何遍も一緒に逝く。

 やがてみゃーは歓喜に蕩けながらめいっぱい脚を開き、最奥を小突くぱん太郎の肉棒にからだの芯まで痺れさせ、

「ああ、あぁ♥ 私、私、食べられちゃってるう♥!」

と、容赦なくすべてを貪り尽くそうとする律動に悦び泣いた。

「みゃーちゃんの甘くて美味しいカラダはもう全部ボクのモノのん♥」

「もっと、もっと、奥までぇ……私を食べてぇ……♥!」

 そう叫びながら、孕ませようとする気力が尽きないぱん太郎の種付け射精をからだの深くまで迎え入れてしまっていた。

 最終日になる頃には、理性を喪った上だが、もはやぱん太郎の妻になってしまったかのように、

「ぱん太郎様ぁ、好き、好きい♥! 貴方の赤ちゃん孕ませてぇぇ♥!!」

 などと心の底から叫び、種付けされまくり、愛し合い、イキまくっていた。

 しのぶももうすっかり本来の目的など忘れ、ただただ快楽を求めて、その欲望を躊躇いもせず言葉にしながら上下の口関係なくぱん太郎の男根にむしゃぶりつき、めくるめく肉悦に身を沈ませた。

 ぱん太郎の想像以上のハマりっぷりであったが、彼にとって何ら都合悪いことなどない。しのぶが求めるままに応じ、またそれ以上に少女のからだを淫らに貪り、男を知らなかった痕跡などかけらも残さないほど女の悦びを刻み込んだ。

「こんなとてつもなく気持ちええコトがあるなんて、うち全然知らんかったわぁ……♥」

 事を終えてピロートークの時、ぱん太郎の腕枕の中でしのぶは満ち足りた表情でそう言った。

「ボクの愛人でいる限り、いつまでも気持ち良くオマンコしてあげるのん」

「アイジン……?」

「いつでもどこでもボクとオマンコする存在のん。こういう関係ってコトのん」

 ぱん太郎はしのぶにのしかかると、その脚を左右に割ってぬるりと侵入し、腰を振り始めた。

 しのぶの声はすぐに淫逸に満ち、手足を絡めて甘く喘ぎ出した。

「ボクの愛人になる?」

「なる、なる、なるぅ……♥!」

 しのぶは首を振りまくり、躰を密着してきた男の胸板に乳房を押し付けながら、さらに乱れた声を張り上げる。

 それほど時間を置かず二人は同時に逝き、また新たな子種がしのぶの子宮に招き入れられていった。

 その後みゃーも、自分の意志で言ったのか、それとも言わされたのか、判別つかないままに、抱かれながらぱん太郎の愛人になる宣言をしてしまった。

 しのぶの木刀はその存在を忘れ去られたように部屋の隅に立て掛けっ放しになっていた。いつしか床の縁に倒れ、日中も陰が落ちて目立たなくなってしまったが、目をくれる者は誰もいかなった。

 いくらでもぱん太郎の性欲を受け止める愛肉奴隷と化した二人を、夜通しで嬌声を唱わせながら淫液まみれにして、堕としに堕とし、五日目の朝日を迎えたぱん太郎は、仲良く並んで四肢を痙攣させながら伸び、だらしなくO字に開いた股間からまるで決壊したように白濁を氾濫させているしのぶとみゃーを見下ろした。

 逝きまくったあまり失神寸前で忘我状態になった二人の幸せに満ちた顔を交互に眺め、まずはこれでいいだろうと首肯し、森小屋を出て村に帰っていったのだった。

 

 

 

第11話に続く)

 

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最終更新:2018年09月30日 20:33