GIRLSブラボーエロパロSS

 

『桐絵寝取られ無修正ビデオでブラボ~』 

 

 

 

 

 

 

  1

 

 

 無駄ぁ~に広い福山邸であるが、その地下にはリサが黒魔術にいそしむ時に籠もる石造りの部屋がある。

 今日も今日とて、呪われたように脚がねじ曲がったテーブルに向かい、漆黒のローブをまとったリサは、妖しげな薬品と器具の山に囲まれながら、黒魔術の薬の配合に余念がなかった。

 リサの眼前の作業スペースには、沸騰しているわけでもないのにコポコポと気泡を立てている、ひと舐めしただけでも卒倒しそうな気味悪い暗紫色のドロドロした液体が入ったビーカーがあった。

 部屋の雰囲気をいやが上にも不気味なものにしている、壁に掛けられた松明を象った低照度ランプの光を受けて、リサの瞳にゆらゆらと、期待が籠もった煌めきがたゆたう。

 彼女の手には、異臭を放つ黄土色の液体が満ちた細い試験管が抓まれていた。それをビーカーの真上まで持ってくると、
「いくわよ……」

 ほんのわずか……傾けた。

 

 一滴――

 

 ペンキのようなドスの効いた黄色の雫がポチャリと、昏い紫の水面に王冠を作った。

 すると、沸点を極めた水のように、これまでにも増して夥しい気泡の群れがゴボゴボと大合唱を始める。まるで怨霊コーラスの始まりである。

 巨象でものたうち死にそうな凶悪な臭気が発生し、目の前にいるリサはもろに被ったが、既にもうガスマスクを装着していた。

 地獄の釜ゆで状態のビーカーを愉悦げに眺め下ろすリサ。
「フフ……フフフ……順調のようですわね……」

 しばらく続いたのち、やがてそれは徐々に潮が引いていくように収まっていき、最後に大きな泡が一つポコンと立つと、完全に終息した。

 ビーカー内の色はすっかり変わっていた。

 ゴーッと空調が効く音がし、室内に残留する悪臭が取り除かれると、マスクを外し、ビーカーに鼻がつきそうなほど顔を寄せる。

 中の色具合をじっと観察するリサ。

 先ほどまでの粘液のような状態とは比べられないほどの、濁りのない半透明の綺麗な薄緑色だった。

 次第に少女の肩が震えはじめた。
「……ふふふ……やった……やった……やったわ……!」

 我慢しきれない風に、だぶだぶの袖を翻して歓喜の諸手を挙げる。
「やりましたわ! 完成、完成ですわ! ついに出来上がりましたわ! 雪成様の女性恐怖症を治す薬がっ!」

 すると、背後の光の当たらない部屋の隅の陰から、
「おめでとう御座います」
「おめでとう御座います、リサ様」
と、黒服姿の男女――リサのボディーガードである疾風と小雨が現れた。

 調合の間、いつものように暗がりからずっと見守っていたのである。
「やっと……念願の薬が出来上がったのですね」と、疾風は嬉しそうに顔をほころばせながら言った。「世界中を調査してようやく見つけ出した、特効薬の調法が記された古書。しかしそれを入手してからも、難易度の高い調合に悪戦苦闘の日々が続いた……。ですが、お嬢様は決して諦めず、艱難辛苦の末、ついにここに成功した……! これであとは、その薬を彼に飲ませれば――」

 その言葉に相づちを打ち、小雨が続ける。「これほど自分に尽くしてくれるリサ様に、佐々木雪成の心は傾くに違いありません」
「ええ、きっとそうなりますわ」

 満面の笑みを浮かべて振り返るリサ。
「でも、いちおう試験はしておきたいわね。これ、副作用が不明なのよ。劇薬も色々と使ってて、その点がちょっと心配だから」
「なるほど。それでは、動物での臨床実験でもしますか」

 疾風がそう提案すると、リサは下唇に人差し指をあて、思案顔になった。
「うーん……どうせ試すなら、女性といわずとも対人恐怖症を持った被験体が欲しいのよね。女性に限らず、対人恐怖症に効果があるってことだから。動物でいえば同類を恐れるってとこ? でも、そんな動物いるのかしら……?」

 と、その時。

 やけにふらふらとした一匹のハエが、三人の真ん中を横切った。

 さきほど部屋に充満した異臭にやられたのだろうか。まるで死にかけのような緩慢な飛び方に、リサ達が会話をやめ何気なく目で後を追うと、のたくたとした放物線を幾重にも作りながらテーブルに向かい、ビーカーの縁にとまった。

 小雨がスッと進み出て、追い払おうと腕をのばした。

 と――

 一休みといった感じで前脚をスリスリしていたハエは、突然、その姿勢で時が止まった。そしてそのまま力無く崩れ落ち、薄緑の液体にポチャンと小さな水音を立てた。

 

 ジュッ

 

 変な音がし、薄い煙が立ちのぼったかと思うと、水面を潜った時にはもう、その姿は無くなっていた。
「…………」
「…………」
「…………」

 なんともいえない三者の眼差しが、穏やかなライム色の液体をたたえるビーカーを見下ろす。

 ビミョ~な空気が流れる。

 すると、
「おーいリサ!」
と部屋に闖入してきたのは誰であろう、彼女の兄――福山和春だった。
「あら、お兄様」
「やっぱりここにいたか。毎日毎日しょーこりもなく、よくこんな場所に引き籠もっていられるな」
「余計なお世話よ」

 毎日毎日女の尻を追いかけ回してばかりの兄に言われたくない、と、リサはかなり本気に思った。
「それで何かご用かしら?」
「おおそうだそうだ。リサ! お前、俺の大事な畑を荒らしただろう!?」
「え?」
「え? じゃなーい!」ガーッと怒りを露わにする福山。「裏庭にある畑だ! せっかく俺が丹誠込めて育てていた大切なマンドラちゃん達が、根こそぎごっそり抜き取られていたッ! お前の仕業だろう!?」
「マンドラちゃん……? ああ――」ハッとするリサ。「――もしかして、マンドラゴラのこと?」

 別名アルラウネ、曼陀羅華ともいう、根の部分が人間の裸体に似ていると言われる植物。ナスの一種で毒持ちの薬草が本物と知られているが、リサが裏庭で見つけたのは、その道で知られる「真の」マンドラゴラだった。

 黒魔術の儀式に使う薬草を採取していた時に偶然発見したそれは、大きさこそ野菜サイズなものの、頭からつま先まで完全に人体を模した、まるで精緻な人形のように素晴らしい出来栄えのものであった。

 こんな立派なマンドラゴラは見たことがないと、早速完全遮音のイヤーパッドを引ったくるように取って返し、嬉々として全部収穫したのである。

 そして、収穫したマンドラゴラは全て、テーブルの上に乗っているビーカーの中身の一部として変わっている。
(そういえば、思い返してみれば全て女体でしたわね……)

 どうせ育てていた理由など、解りすぎるほど解ってしまう。またしょーもない趣味を――と、リサは自分のことはさておき、軽くゲンナリ感を覚えた。
「裏庭をあんな奥地まで入り込めるのは、俺の他にはお前ぐらいしかいないはずだからな!」

 犯人はお前だーッと言わんばかりの福山。
「え、ええ、まあ、確かに採ったのは私ですが……」
「やっぱりお前か! 俺は誰にもナイショでコッソリと、一人で楽しく世話をしていたんだぞ!? 収穫が楽しみで楽しみで仕方なかったのに! もうすっかり成長していて、後はもう掘り起こすのを待つばかりだったというのに……!!」
「あの……お兄様はマンドラゴラがどんなものかは知っているのですか?」
「もちろんだ。兄をバカにしてはいけないぞ? 世界にも稀な、自然に育つ生体ドールだろう? ほら、髪が伸びる人形とかの親戚みたいな」
「まったく違いますわ」

 ゲンナリ感が微かなめまいに変わる。
「ああ、今ここでこうしていても、瞼を閉じれば鮮やかに思い浮かべられるぞ! 壁一面にズラッと並んだ、自然が織りなす多種多様な造形美の数々! あーんな格好やこーんな格好のマンドラちゃん達……! それを一つ一つ細部に至るまで、心ゆくまで堪能する至福の観賞タイム……! くふふ……くぅぅ……!

 ……それなのに……それなのに……嗚呼……なんたることだっ……!」

 血涙を流しそうなほどの眼力を迸らせたり、部屋の雰囲気より暗くしょげかえったりと忙しい兄の姿に、めまいがほんのりとした頭痛になってくる。

 リサは付き人の顔を見た。二人とも虚ろなまでに表情はないが、それだけに内心がありありと窺えた。似たような思いなのだろう。
(うーん……お兄様には悪いことしたけど、ハッキリ言って、こうして人のためになる薬になった方が遙かに……あ)

 ひらめく。

 いた。

 再び付き人の顔を見た。目配せ。リサの瞳の中に危険な光芒が一瞬よぎっただけで、長年付き添ってきた二人の護衛はすぐさま理解した。彼らはまったく躊躇いなく瞬時に行動に移った。

 顔を戻したリサは、目をうるうるとさせ、許しを乞うように胸の先で手を合わせて兄の足下にかしずいた。
「ごめんなさいお兄様! 私が悪かったわ。反省しますから、そんなに怒鳴らないで! 大事なお兄様の喉が涸れちゃう。せっかくの美声が台無しにっ! さ、これでもお飲みになって気を落ち着かせて下さい」

 リサの言葉が終わるや否や、ピッタリと息の合ったタイミングで、小雨が傍からライム色の半透明の液体が満たされたコップをさっと差し出した。
「お? おお、こりゃすまんな」

 何の疑問も抱かずそれを受け取りグッと飲み干す福山。

「ヌ"ホォォォオオオ"オ"オ"オ"ーーーーーーーーーーッッッッッ!!!!!!!!!!」

 城のように重鎮する福山邸を震わす大絶叫が響き渡った。

 

 

 

 

 

  2

 

 

 それから数日の間に、雪成の周囲で異変が起こっていた。
ミハル、桐絵、コヨミ、トモカ――揃いも揃って四人とも、全員が忽然と姿を消してしまったのである。
目撃した人もなく、何処に行ってしまったのか、雪成には皆目見当もつかなかった。
(ミハルちゃんやコヨミちゃん達は何らかの理由でセーレンに戻ったとも考えられるけど……桐絵はどうしちゃったんだろう……まさか、誘拐!?)

 いなくなった翌日に桐絵の親が警察に届け出ていたが、手がかりがまったく無いため、年に何万件もの失踪が起こる昨今の日本の治安を守る公的機関はあまり頼りにはならなそうだった。
雪成は毎日登下校するその足で早朝から深夜まで捜し回ったが、ほんの少しでも見かけたという情報はおろか、消えた直前の足取りさえ掴めなかった。

 祈る気持ちで帰りを待っていたが、彼女たちは何日過ぎても戻ってくる気配はなかった。

 

 そうして何の進展もないまま、二ヶ月ほど経ったある日。

 朝、雪成が学校に行こうと玄関を出ると、段ボールが置かれていた。
「……なんだこれ?」

 封をされず開きっぱなしの口を広げて中を覗いてみると、何十本もの真っ黒なビデオテープが入っていた。
「……???」

 背を上にして二段に分かれ、整然と並んで詰められているテープ群。

 一本、また一本と順番に取り出して眺めてみる。どれも、どこにでも売ってるようなごくありふれた市販テープだった。ラベルもジャケットも何もない、剥き出しの状態のままだったが、全てツメが折られていた。
(何だこれ……誰が置いてったんだろう……?)

 なんだか分からないが、なんとなく、漠然と――

 あまり良くない気分になった。

 

 突然、失踪したミハルたち。

 突然、目の前に現れた謎のビデオテープ。

 

 なにか、どっかで、このような状況的なものを見聞きしたような気がした。映画か、雑誌か、本か、そんなもので……。
「……まさか、ね…………」
しばらくの間、雪成は不安げな眼差しで段ボールの中身を見下ろしていたが、やがて決心すると、それを家の中に運び入れた。

 現在、雪成の両親は父親の単身赴任地にいる。雪成は一人っ子で、本来ならば独り暮らしになる筈だったが、まったく思いもかけない事にセーレンという別世界から突然、ミハルやコヨリたち向こう側の住人が転がり込んで来たのである。そのため騒がしい毎日を送り、寂しさというものはまったく感じられなかった。

 だが、彼女たちが居なくなって数ヶ月。

 その間、いやというほどの孤独を味わっていた。

 寂然とした空気が漂う居間にあるテレビの前に座ると、
「本当に……どこに行っちゃったのかな……」

 雪成はそうぽつりと呟きながら、テレビの台座の中に置かれたビデオデッキの電源を入れ、適当に選んだテープを差し込んだ。

 まさか爆弾などという突拍子もない物ではないだろうし、とりあえず一応は中身を確認してから処分を決めるつもりだった。

 自動的にテープが回り始める。

 十数秒ほど真っ黒な画面が過ぎると、「チャッチャラ~♪」と軽薄さすら感じさせるようなBGMとともに市販ビデオの企業ロゴのようなデモが始まった。

 楽園を思わせるほど美しい草原や森林などの自然を空から鳥瞰しながら飛翔するように奥に流れてゆくアニメーション。3DCGをふんだんに使った美麗な映像は、大手配給会社のそれかと見まごうばかりの完成度だった。

 だが、その終わりに画面中央にデカデカと浮き出てきたアルファベットの単語を読むと、雪成の目は驚きに見開かれた。
「F……U……KU……ふくやま――福山ゴージャスコレクションズ!?」

 驚いているうちにデモが終わり、本編らしき映像にフェードインした。

 信じられない光景が広がった。

 

 

 屋内らしき場所。薄暗く、どこかは判らない。

 カメラはアイレベルで、水平に部屋らしき空間を映し出していた。奥にベッド――それもホテルなどでしか見たことのないようなどでかいサイズ――があり、誰かいるのか、その上に激しく蠢くものがあったが、なにぶん薄暗いため遠目に見る黒い影の塊といった感じでよくわからない。

 ただ、テレビのスピーカーから、
「アッアッアッアッアッ!」
と、思わずギョッと跳び上がってしまう女性のあえぎ声が響き渡り、「あわわわ」と雪成がうろたえながら音量を落とそうとテレビのボタンに指を伸ばした時、パッと画面が変わった。

 桐絵。

 

 

 ――裸の。

 

 

 

 

 

  3

 


「どええええええええッッッッ!!!!????」

 薄暗い画面の中、ベッドに浮かび上がっている柔らかい輪郭の、目が吸い込まれそうなほど女らしく整った白い肢体。そのからだが後ろから弾かれるように押し出され、また元に戻るを早いテンポで繰り返している。そうしてからだが弾むたびに、豊かに張ったバストが同調してぷるんぷるんと揺れているのが一番目についた。

 その責めを堪えているのか、目を瞑り表情がゆがんでいるが、一糸まとわぬからだとともにガクガクと上下に揺れている顔は、見紛うはずもない。

 確かに桐絵本人だった。
「きっ、きっ、きりっ――桐絵ぇェェ――――――ッッッ!!??」

 

 これって、これって、桐絵が――お――お――おおお犯されてるッッ!!!???


「アッアッアッ、ア、アッ、アアッ、アアアッッ!!」

 あえぎ声の正体は彼女だったのだ。少女と呼ぶのはもうそぐわぬほど成熟した肉体をとらえたカメラには、横バックで激しく腰を打ち付け、もう片腕を胸に回して揉みしだく、背後にいる男らしき身体も映っていた。

 声に混じって性器が擦れ合う音までもが明瞭に聴こえる。

 グチュッ!グチュッ!グチュッ!グチュッ!

「な、な、な、ななななななあ……ッッッ!!??」

 雪成が愕然と見つめているうちに、画面はまた変わり、今度は結合している股間のどアップ。

 見せつけるように片脚が持ち上げられ、覆うものなど何一つなく開かれた桐絵の秘陰は、ぬらぬらした透明の淫液で内股までグッショリとまみれていた。

 よく手入れされたデルタの濃い茂み。陰嚢までてらてらと濡れ光る赤黒く雄大な肉棒が少女のクレバスにずっぽりと埋まり、カチカチの鉄柱のような裏筋を見せながら浅く深く抽送を繰り返している。

 

 グチュッ!グチュッ!グチュッ!グチュッ!


「アッ、アッ、アッ、アヒ、ヒィン、ヒッ、アッ、アッ!!」

 その光景は、セックス自体経験のない雪成にとって、ショックで目が離せないほどとてつもなく卑猥であった。

 いやらしい水音をひっきりなしに立てながら、ぱっくりと割れた秘裂をめくり、桐絵の膣(なか)に出入りしている、醜悪なかたちの極太ペニス――
「ううううそッ……!? あ、あ、あああ……き……桐絵……!? まさかこんな……こんなぁ……!?」

 画面が桐絵を中心にしたさきほどのフルショットに戻る。

 

 グチュッ! グチュッ! グチュッ! グチュッ!


「アッアッアッアッ! アアッアアッアアッ!」

 剛直が肉襞を巻き込みながら出たり入ったりするたびに、少女の口から感に堪えない声が生まれてくる。

 段々落ち着いて聞いてみれば、それは苦悶の呻きではなく、鼻にかかるような上擦った声――

 さらなる衝撃に、脳天を思い切りブン殴られたようにクラクラする雪成。

 雪成も男である。女性恐怖症とはいえ、女嫌いなわけではない。こっそりとAVを借りたりして、演技とはいえ女優のあえぎ声を聴いたこともある。女がキモチイイ時に出す声音がどんな感じであるかは、何となく判る気がした。
「桐絵……桐絵……そんな……!?」

 今、ビデオに映されている少女は、苦しそうな顔をしているが、緊張にこわばっているわけではなかった。口元は緩み、ハァハァと熱い吐息を漏らしている。目をつぶっているのは、痛がっているというより、下半身の運動と感覚に意識を集中させているようであった。

 抗う素振りはまるでなく、そう――明らかに、禍々しいほどに反り返った肉凶器でカラダ深くまで貫かれている刺激を――受け入れていた。

 演技にはとても見えなかった。カメラを気にしている――というか気付いた様子もなく、ごく自然体で、男の行為を迎えている。
「桐絵ぇ………………!?」

 

 グチュッ! グチュッ! グチュッ! グチュッ!


「ハァッ、ハァッ、ハァッ、ハァッ……!」

 その時、桐絵の後ろに隠れ、背が高いのか首から上が切れていた男が動き、画面内に入ってきた。

 その顔を見た雪成に、またもや衝撃が走る。
「ふ、ふ、ふ――福山ああああッッッ!!??」

 その顔も間違いなく、雪成のよく見知っている人間だった。

 いつも性懲りもなく桐絵たち女子にちょっかいをかけまくっているセクハラ好色魔人・福山和春。

 

 その福山と桐絵が――セックスしている。

 

 桐絵と福山が……ど――どうして!? なんで!? なんで!?

 わかんない……わかんないよ!

 

 一瞬でパニックに陥る雪成。

 目の前に流れている映像が到底信じられなかった。

 ウソだ、ウソだ、ウソだ。

 確かに福山はスケベだ。同性としての共感を超越してスケベだ。人間性の隅から隅までスケベだ。好色の巨魁といっていいだろう。

 だが、雪成の記憶が間違ってない限り、福山の悪戯はいつもセクハラまでで止まっていた――大方は桐絵のコブシによって――はずだ。

 それが、ついに一線を越えてしまったのか。

 そうとしか受け取れない。

 どう見たってソックリさんが真似ているようには思えない。映像も音声も息を呑むほど鮮明でリアルで、これが偽物とは到底思えなかった。

 本人だ。本人同士の行為だ。

 桐絵は、あれだけ忌み嫌ってる男とセックスしているのだ。
(……嫌がる素振りもなく!)

 頭がクラクラしてきた。

 それが一番信じられなかった。

 ピストンの速度を落として身体の揺れを少なくし、桐絵の首すじに顔を埋める福山。れろーっと舌を這わせながら肩から首をのぼると、
「ンハァ……♥」

 わずかに開いた唇から、桐絵は気持ちよさそうに吐息をつく。

 そこへやって来る福山の舌。

 桐絵はそれを感じると、うっすらと目をあけ、まるでそうするのが当たり前といった風に、自らの舌も突き出した。
「な……な……!?」と雪成。

 テレビの向こうで二人は小鳥のくちばしのようにチロチロと互いの先っぽを触れ、それから、ねっとりとした唾液にまみれた舌を絡ませ合う。

 

 ンチュ……ピチュ……

 

 舌を絡ませたまま、福山はまた徐々に腰の動きを早めはじめた。
「ン……ン……ン……ンンンゥ……ッ♥」

 福山は持ち上げていた少女の脚を下ろし、その両脚を内に絡め取るように脚を回し、脚の支えだけでゆっくりと腰を打ち付けながら、クリトリスをやわやわと弄くる。
「ンウウゥ……ンンン♥」

 唇、乳房、陰核、秘芯――四カ所も同時に責められ、桐絵は実に気持ちよさそうにウットリとした表情になった。喜悦の涙をこぼして腰をくねらし、全身を駆け巡る快感にからだを蕩けさせながら、福山の首に手を回して自分の方から積極的に舌を吸い、尻をすりつけてゆく。
「は……あ……ああぁ……イイ……イィ……イイよう……♥」
「あわわわ…………」

 桐絵と福山が……あんなに気持ちよさそうに――貪り合うように――

 ど――どうして!? なんで!? なんで!?

 わかんない……わかんないよ!

 確かに外見だけを抜き出せば、福山は美形で背も高くて格好いいかも知れないけどッ……!?

 でも、あいつはそんな美点を壊滅的に打ち消すほどの変態大王で、そんなあいつを誰よりも嫌い抜いてたのは桐絵自身じゃないか!

 それが……なんで……どうして……こんな……!?
「桐絵ええぇぇ…………!!??」

 

 幼稚園の頃からの幼なじみ。小学校も中学校も高校も、すべて一緒だった。

 桐絵が雪成を尻に敷くような、あまり対等とはいえない関係だったが、かたちはどうあれ、よく一緒に遊ぶし、付き合いの良い友人同士であった。

 普通なら思春期を迎えたあたりで、なんとなく疎遠になっていくのだろう。だが、高校生になった今でも桐絵は頻繁に佐々木家へ遊びに来るし、登下校も一緒。雪成のところにミハルやコヨミたちが上がり込んだ現在の生活スタイルになっても、二人の関係は昔からのままだった。

 一方は何の取り柄もない上に難儀なアレルギーを持ったモテない君。

 そして、もう一方はすぐ手が出るとはいえ、才色兼備で男子に絶大な人気がある優等少女。

 雪成は自分と桐絵の関係に特別な想いを巡らせたことはなかった。桐絵との思い出は沢山ありすぎて、幼い頃はよくいじめられてもいたが、大きくなると逆にかばってくれたりもして(それ以上にそんなアレルギー克服しろ! とさんざんどやされたが)、ここまで来れば腐れ縁と、そんな腹を括っていた。

 出来ればいつまでもこんな関係が続くといいな……という、漠然とした淡い期待を胸に抱いていたのかもしれない。

 幼なじみの、腐れ縁の、ちょっと気になる親しい友達。

 

 その桐絵が、他の男に抱かれていた。

 ――よりにもよって、あの福山和春に。

 

 ――と、雪成がテレビの前で情けなくおろおろとパニックに陥ってる間にも、二人の情交は無情に続く。

 福山は横バックから少女のからだを抱いて仰向けになり、桐絵を上に乗せるかたちになると、二人揃って寝そべったたままの体位で、下から突き上げるようにピストン運動を再開した。

 

 ズチュッ、ズチュッ、ズチュッ、ズチュッ!

 

 先ほどまでとは違う体勢で膣内を責められる感覚に、涙をこぼしながらよがる桐絵。
「ンアア! ンヒ、ンヒイィ♥ こッ、これえッ! えぐられる、えぐられるうぅぅ♥!」

 たまらないといった風に、気持ちよさそうな嬌声が上がる。盛大にふるえる乳房の頂もピンと硬く凝り、その言葉に賛同を示していた。
「どうだ小島、いいのか、いいのか!?」
「イイッ! イィ、イィよぅ!」と、夢中に叫ぶ桐絵。
「小島の中も……よく締まってて最高だ!」

 そう言いながら、福山はさらに激しく腰を打ち上げていった。

 

 ズッチュ! ズッチュ! ズッチュ!


「アアッ! アアッ! アアッ♥! ダメェ、激しすぎるぅ♥!」

 自分で激しいと言っているのに、桐絵は身体を起して股を広げ、背面騎乗位で自らも腰を振り始めた。

 二人のリズムはすぐにピッタリに合い、桐絵は背すじを仰け反らせ、無尽蔵に襲い来る快感にわなわなとからだを震わす。顔が淫らに蕩け、口をだらしなく開き犬のように舌を垂らし、
「アハッアハッアハッアハッ♥! コレ……コレェ……♥ お腹が……お腹が溶けちゃう……♥ おかしくなるうぅぅ……!」
と、頭を振りながら、うわごとのような嬌声を上げる。
「もういきそうか?」
「あぁ……まだ……もうちょっと……もっと突いてぇ……!」
「よぉし……なら、小島が満足するまで存分に突いてやるかな」
「アアァ……♥!」

 桐絵の表情に淫欲の歓喜が広がり、福山の肉棒をさらに迎え入れるように尻をくゆらせる。
「来て……来てぇ……♥!」
「フフ……そんなに俺のチンポがキモチいいのか?」
「うん……! からだが疼いて仕方ないの……あぁ、もう……ねぇ……欲しいの……もっとしてぇ……!」
「フハハ、いやらしい奴め。小島はカラダもココロもすっかり淫売女だな!」
「バカァ……私をこうしたのはアンタでしょ……ね……お願いだからもっとしてよぉ……♥」

 すると、
「こら小島」
と、福山は不機嫌な顔になった。
「アンタじゃないだろう。福山様・和春様・ご主人様のいずれかで呼べと言ったハズだっ! 聞き分けがないなら、これでお終いにしてもいいんだがな……」

 そう言って動きを止め、腰を引こうとする福山。
「あっ!? や、やだ、抜かないでぇ……! ごめんなさい……そ、その……福山様……これから気を付けるから……!」

 福山のペニスが抜かれるのを本気で厭がり、いやいやと腰をひねって哀願する桐絵の姿に、雪成は愕然となった。
(そ、そんな……桐絵……!?)

 あれほど毛嫌いしていた福山とのセックスを、そこまで求めるなんて……!?

 福山がニタリと笑った。離そうとしていた身体を密着し直し、ズニュ……と、肉棒を再び少女の体内に埋めると、桐絵のからだは肉悦に震えた。
「――ッあはあ……♥!」
「それでいい……もうお前は完全に俺の肉奴隷になったんだからな。狂うぐらいの快感を得る代わりに、一生俺のペットになることを誓ったんだ! そら、罰だ、お前だけ動くんだ。まずは俺をイカしてみろ。ご主人様に奉仕して悦ばせるんだ!」

 福山は鞭を振るう調教師の如く二三度大きく腰を突き上げ、桐絵のからだを荒っぽくゆさぶる。
「アアッ……♥! わ、わかりました……!」

 桐絵は戸惑いがちに腰を上下に動かし始めた。

 これも、雪成にとって驚くべき光景だった。
(あの桐絵が……福山の言いなりになってるなんて……肉奴隷だって……!?)
「ん……く……ンン……あ……ああぁ……!」

 ゆらゆらとうごめく、桐絵のよく引き締まったかたちよい尻。彼女の腰が上げ下げされるたびに、ブチュリ、ブチュリと音がして、ガチガチに怒張したペニスの肉茎が見え隠れする。
(福山のデカイ……)ゴクリ、と雪成の喉が鳴る。(あんなので桐絵のアソコが蹂躙されてるんだ……)

 たまらなく淫猥な光景であった。ヌヂュ……ヌヂュ……と、繋がった部分からいやらしい音がひっきりなしに立ち、太い剛棒を美味しそうに何度も根元まで呑み込む桐絵の牝穴。
「ンン……アア……ン……ク……ィッ……クゥンッ……♥!」

 何往復もしないうちに、桐絵の声色は先ほどまでの湿り気を取り戻していた。
「ア……ア……ハァ……ア……♥!!」
「フフフ、その調子だ……もっとイヤラシイ声で鳴け。ケツを動かせ! 小島の一番奥まで俺様のチンポを咥え込むんだ」
福山の言いなりに、桐絵は遠慮なく声を上げ、腰の動きを早めてゆく。

 

 グチュッ、グチュッ、グチュッ、グチュッ!


「アァ、ハイィッ!ア、アア、アァ、アア、アゥ――アァ……ンッ、ンア、ンハ、ンハァッ、ア、ア、ンアアッッ♥♥!!」

 桐絵の尻肉が、乳房が、大きな波を打つように揺れる。はちきれそうなほど肉づきのよい双乳の動きは、特に雪成の目を捕らえて離さなかった。弾けるような健やかさの血色よい肌が淫靡な朱に染まり、全身から玉のような汗が飛沫となって飛び散っていく。
「ゴリゴリ擦られるうぅ……♥! イイ、コレ、コレェ……♥!」

 福山の極太肉棒に貫かれるのがよほど気持ちいいのか、桐絵はうっとりと目を瞑り、涎を垂らしながら、セックスの甘美感に惑溺してゆく。

 

 グチュッ、グチュッ、グチュッ、グチュッ!

 

 この上なく淫猥な嬌声と結合音が、テレビから盛大に響いてくる。近所に聞こえるほどのボリュームではないハズなのだが、他には何も聞こえないほどに雪成の聴覚を支配するのだった。
「アァッ、イイ、イイよぉッ♥!」
「おお……いいぞ……小島のいやらしいメス肉が貪り付くように締め付けてきて……たまらない密着感だ……!」
「福山……様のも……大きくて……熱くて……奥まで……奥まで届くのぉ……ア……ア……アアアァァ……♥!」

 桐絵はもうほとんど夢中で腰を振っている。本当に気持ちよさそうだった。洪水のように溢れた蜜液が尻肉や内股までもを濡らしていた。官能に背すじをゾクゾクとしならせる。そんな桐絵のピンと張った背中を、薄い笑みで口端を吊り上げ、首の後ろで手を組み寝そべったまま楽しげに眺める福山。
「ハッ、ア、ア、すごい、当たって、当たってる、奥に当たってるうぅぅ……♥!!」
「フフフ……俺も小島の子宮の入り口を感じるぞ……コリコリしてて気持ちいい……! クク、そんなに根元まで呑み込むまで腰を打ち付けて……奥に当たるのがいいんだな。欲しいのか。奥の奥まで突き回されるぐらい欲しいのか!?」

 桐絵は腰を振り続けたまま上半身をひねり、顔を福山に向ける。淫らな期待に満ちた輝き。
「あぁ……欲しい……もっと欲しいです……!」
「それなら、ご主人様におねだりしてみろ。桐絵は福山様のセックスドールです、私のいやらしいお汁あふれる牝壺を存分にご使用下さい、メチャクチャに犯して下さいってな。そうしたら、また俺からも動いてやってもいいぞ?」
「え……!? ああ……そんな……」

 羞恥に頬を赤くして目をそらす桐絵。
(そうだよ桐絵……そんなセリフ言っちゃダメだ……!)

 雪成はテレビに食いつかんばかりににじり寄りながら、奥歯を噛みしめ握り拳を作る。悪魔に魂まで売り渡さないでくれ、桐絵――!


だが――


「ン……♥」と尻を着地させ、奥深くまで福山の肉棒を咥え込むと、ゆるやかに腰を回転させる桐絵。
目を逸らしながらも、頬をさらに紅潮させ、桐絵の唇がおずおずと、しかしその後に来るものを渇望して────


「桐絵ええええぇぇぇぇッッッ!!!???」

 

 ────開いた。
「き……桐絵は……福山様の……セ……セックスドールです……! 私のい……いやらしいお汁あふれる牝壺を……存分にご使用下さい……メチャクチャに……犯して……犯して下さいぃっ!!」

 

 雪成は痛恨の悲鳴を上げた。

 

 だが、どんなに声を大きく張り上げようが、録画の中の人間に届くことはない。画面の向こうで、福山の邪悪な笑みが一層深くなった。
「よーし。それでこそ栄えある俺様専用肉便器第1号の候補生だ!」
そう言うと、福山は桐絵の太腿を押え、突き上げるように抽送を再開した。

 

 ズッチュッズッチュッズッチュッズッチュッ――!!

 

 猛烈に始まった肉棒の侵略に、
「アア、アア、イイ、イイ、イイのぉッ! コレ、コレ、コレェェ……♥!」
と、桐絵は歓喜の悲鳴を上げた。
「そら、お前ももっと食らい尽くす勢いで腰を振れ! ご主人様の極上チンポを美味しくいただくんだ!」
「ハイッ、ハイッ、ハイィィッッ♥♥」

 二人の動きはたちまち同化した。

 

 ズッチュッズッチュッズッチュッズッチュッ!!

 

 福山の命ずる通り、桐絵はこれまでにも増して腰を振り立てた。二人の結合はさらに密度を深め、言葉も少なくなり、やがてただひたすら肉欲を貪るだけの雌雄の獣と化していった。
「アア、アア、アアッ♥! ご主人様のチンポ美味しいですッ♥!!」

 熱い吐息、あえぎ声、結合音、ベッドのきしみ、シーツが擦れる音――どの音も耳を塞ぎたくなるほどクリアに拾われ、映画にも負けない臨場感で絶え間なく流れ出てくる。

 雪成は音を消したくなった。ビデオも止めたかった。

 ――でも。

 できなかった。

 

 二人はどれだけの時間、淫らに発情した肉を交わらせていただろうか。

 桐絵の肉壺を存分に堪能していた福山は、「くっ」と堪え顔になると、彼女の太腿を押さえつけてた腕に力を籠めた。
「クゥッ……そろそろ出るからな……お望み通り、俺様の特濃ザーメンを小島の一番奥でぶちまけてやるぞ……!」
「え、やだ……!」わずかに正気に帰る桐絵。「ダ、ダメ……も、もう中には……お願い……!」
「フハハハ、なぁ~に言ってんだ。これまでだって、さんざん中出しされるたびに気持ちよさそうに搾り取ってたじゃないか、え?」
と、喋りながら腰の動きをヒートアップしてゆく福山。
「奥をガンガン突かれて、気持いいスポットをズリズリ擦られて、この福山様の大マラと熱い孕ませ濃縮汁で膣内(なか)がいやというほど充満するのがいいんだろ? たぷたぷ音がするほど出されるのが気持ちいいんだろ?」

 押さえつけられて動かせない下半身に、双臀をいやいやとゆらめかせながら、涙を流して力無く首を横に振る桐絵。今の彼女にはもう、いつものように福山を殴り飛ばす力は出てこないようであった。
「ア、ア、ア……! ダメ、ダメ、ダメェ……赤ちゃんが……赤ちゃんが出来ちゃう……!!」
「ククク……安心しろ、小島。何の心配もない。もうお前は隅から隅までこの福山和春様のモノなんだからな。どんなことがあっても、お前の世話はしっかり見てやる。子どもは女の子がいいな! たっぷりと俺様の子種を膣内出ししてやるから、俺の精子を受け止めて体の中から俺様のモノになれ!」
「アアァ……!」

 諦念か絶望か――抗う気力はもうないのか、かくりと顔を伏せる桐絵。

 妊娠させると告げられても、なりふり構わず逃げる気配がないのが、雪成には信じられなかった。
「桐絵……だめだよ桐絵……福山なんかの……! 嘘だろ……なんで……なんでもっと厭がんないんだよ……!? 逃げなきゃ……逃げてよ……!!」

 テレビを揺らしながら叫ぶ雪成。

 だが、桐絵は小刻みに激しく突き揺さぶられるままに、福山の広げた両脚の中に手をついて、何とかその責め立てを堪えるのがやっとといった風情で、目端に涙を溜めながら、だが口は快楽に緩み、豊かな双臀が福山のラストスパートをしっかりと受け止めていた……。

 

 ズチュズチュズチュズチュズチュズチュッッ!!


「アッアッアッアッアッアッ♥!!」
「クウゥッ――そらっ、出すぞ小島ッ! 福山様専用エロマンコに遠慮なく!子宮密着生中出しだ!」

 桐絵の太腿を押さえ込む逞しい腕に力が籠もり、福山は本能が号令するままに思い切りグイグイと腰を突き上げた。
「アアアッッ!!」

 たまらずに桐絵のからだがまるでブリッジのように弓反って後ろに傾き、福山の上に被さった。

 騎乗位になってから身体の下に隠れて見えなかった二人の結合部が再び露わになり、ここぞとばかりにカメラが寄る。

 濡れぼそった秘肉深くまで挿し込まれた剛棒。厚ぼったい貝殻は目一杯こじり広げられてもなお、ガチガチに膨らんだ肉茎をキュウキュウと吸い付くように締め上げていた。
「ウオオオオオッッッ!!!! 出るぞ、出るぞッッッ!!!!!!」

 福山は苛烈なほどの勢いでガシガシガシガシと突き上げていたが、
「ぐうッ!」
と、ついにその動きが止まった――


「き、桐絵ぇぇぇ………………!!!!」

 

 桐絵のからだ奥深くで、福山の怒張が思うがままに爆ぜ狂った。

 

 ドビュブッビュブッビュブッビュブウッ

 ドクッドクッドクッ……!

 

 悪魔の音。

 どれだけ性能の良いマイクを使っているのか、それとも福山の射精がそれほどに凄まじいのか、膣内射精されているのがありありと分かるほど、胎内での射精音までもが克明に記録されていた。
「おおおおお……小島…………ッ!」

 福山は上半身を起こして背面座位になると、桐絵の両乳房を鷲掴みにしながら首すじに顔を埋(うず)め、突き抜けるような射精の快感に、ただただ身を強張らせた。

 

 ドビュドビュドビュブルウウッッ

 ビュッビュッビュビュビュッッ

 

 玉袋が女陰に触れるまでえぐりこまれた肉棹が、ドクドクと力強く、熱い精子を次から次へと送り込んでいる。


「アア――アア――アアアーーーーーーーーッッッ♥♥!!!!!!」

 

 聞く者をゾクゾクさせる、桐絵の心の底から気持ちよさそうな嬌声。
「いや――いやはあぁぁぁ――――――ッッッ♥♥!!!!
奥で――奥で、熱いのが出てるうぅぅ――ッッ♥♥!!!!」
体奥で溶岩をぶちまけられているような灼熱の感覚に、福山にきつく抱かれながらも、もがくように身体をくねり踊らせ、なすすべなく快楽の絶頂に打ち上げられていく桐絵。
「私もイク、イッちゃう、イッちゃ――――ッッッッッ♥♥!!!!
っ――─~~~~~――――――ッッッ♥♥♥♥!!!!!!!!」

 最後はもう声にならない絶叫を発し、桐絵のからだがビンと一際仰け反り、登り詰めていくように固まった。

 

 ドクッ、ドクッ、ドクッ……!


「おおお……!」気持ちよさそうに深い吐息をつく福山。「たまらん……小島の熱い肉襞が盛んに蠢いて……ぐぅ……! 俺の子種を……一滴残らず飲み干そうと搾り上げてくる……!」

 桐絵はツンととがった乳首とともに中空を見つめ、全身を震わせながら、口をぱくぱくさせる。イッてしまったようであった。


「ンア……ンア……ンアア……♥! 入ってくる……入ってくるうぅ……♥!福山の精子が……私の中に……ドクドクと……ハアァ……アアァァァ……♥!
私、妊娠しちゃう……福山の赤ちゃん妊娠しちゃうようぅ…………♥♥!!!!」

 

 桐絵は、紅潮した頬を快感に蕩けきらせながら、腹の底から気持ちよさそうに、吐息とも喘ぎ声ともつかぬ細い息を長く長くつく。

 なされるがままだった。あれだけ嫌っていたはずの男の精液をどくどくと大量に流し込まれ、一滴残らず胎奥に受け続ける少女。

 股間のアップ。福山のペニスを根元までぱっくりと呑み込み、痙攣するように締め付ける膣口。棹の下にぶらさがった精嚢が生き物のように収縮していた。繋がりの隙間からじわじわと白い液が溢れ出きて、愛液と混じって会陰を伝い降り、シーツの上に広がっていく。

 福山の射精は長く――雪成にとっては永劫にも等しく――全てが桐絵の中で吐き出され続けた。それでもまだ飢えた獣のように、射精の最中もグイグイと何度も突き入れられる肉棒。

 雪成はもちろん、他の男の射精など見るのは初めてだったが、彼など及びもしない強靱な射精だった。

 桐絵の膣内で、途方もない量の精液が生出しでまき散らされているのだ。
(こんなに出されたら、絶対妊娠しちゃうよ……!)
桐絵が福山の子どもを孕む……まさか……そんな――

 へたへたとくずおれる雪成。

 やがて放出が終わると、福山は満足したように力を抜き、ドサリと腰を落とした。二人分の体重でベッドが大きくきしむ。

 しばらくそのまま、二人とも深い呼吸を繰り返しながら、グッタリしたように動かなかった。

 だが、福山はすぐに元気を取り戻し、自分の上で荒い息をしている桐絵のからだに手を回し、さも愛おしそうに撫でさすりはじめた。
「最高だ小島……お前とのセックスが一番気持ちいいぞ……さすがは俺が思い定めた女のひとりだ……」
「ぁ……ん……くすぐったい……」
「ン……お前もイッたのか……?」

 蕩けきり潤んだ眼差しで男を見る桐絵。
「だって……奥の感じるところをあんなに突かれるんだもん……もう……変になるのを抑えられないわ……」
「フ……そうか……それにしても、小島への中出しはもう数え切れないぐらいになってるはずだが……そろそろ孕まないもんかな」
「えっ――」
と、雪成。段ボールとテレビに交互に目を運ぶ。まさか――

 桐絵はそれには答えず、ためらったように視線を落とす。
「なんだ、まだ迷いがあるのか? 余計な考えは捨てろ。お前はもう俺の女になったんだ。それとも、まだチビナリなんかに未練があるのか」
自分の話題が出て思わずドキッとする雪成。

 桐絵は悲しそうな翳を顔に落とし、横に背けて何も言い返さなかった。
「フン、まあいいさ。どちらにしろ、もうお前は俺様から逃げられやしないんだからな!」
「ああっ――!?」

 桐絵の驚いた声が上がる。

 入ったままだった福山が、また動きはじめたのだ。彼のモノはまったく硬度を失っていなかった。
「今日は徹底的にヤってやるぞ! 抜かず三発ってヤツだ! アハハハハ!」
「アッ、いやっ、まだイッたばかりで――あ、あ、アアアッ♥!!」

 桐絵の声が再び欲望の海に沈んでゆくのに、そう時間はかからなかった。

 

 二人の濃密なベッドシーンが続く。

 福山は体位を様々に変えながら、疲れを知らない絶倫さで桐絵を責め立て続けた。

 男だったら誰しもがむしゃぶりつきたくなるであろう見事な肢体を思うがままに弄(もてあそ)び、何度も何度も桐絵の中に精を放った。その回数は三発など軽く超えて、たまに中に出すのに飽きてパイズリで豊かな胸を汚したり、フェラチオを強要したりと、もうやりたい放題であった。

 だが、そうして福山に嬲られるうちに、桐絵も次第に快楽によがり狂う一匹の牝と化していったのである。


「アッ♥! アッ♥! アーッ♥!」

 シーツの上にあぐらを掻いた福山に対面座位で貫かれた桐絵。

 桐絵はあぐらの上にまたがって福山の肩に手を置き、肉柱がずっぽりと嵌った自分の股間を見下ろしながら、涎をまき散らし、もう全く見境のなくなった嬌声を上げ続ける。
「あああッ♥!! ダッダメェッそこ、そこっ、お、お、おぉぉ……♥!! ひ、い、ぃんぐ、ひ、ヒィッ♥!」

 さんざんにこねくり回され、もうすっかり底なし沼のようにドロドロになった秘裂。そこへ極太の怒張が深々と出し入れされるたびに、快楽の朱を満面に浮かべた桐絵の顔が喜悦に歪む。

 ほどよく引き締まった尻肉を鷲掴みにされて、大きくストロークするたびに抜けてしまいそうなほどまで腰を高々と持ち上げられ、抜けきる前に、

 

 ズニュニュニュニュウッッ!!


とえぐり込まれ、そしてまた福山の腰に跳ね上げられる――のを、繰り返されているのだった。

 

 グッチュン! グッチュン! グッチュン! グッチュン!


「オオッ、オア、オアアッッ♥!! だめ、だめっ、深い、深いぃぃぃ……♥!」

 自分の中を責め立て、往来するゴツゴツとした肉の塊の感触に、我慢の木っ端も砕かれ、あられもない嬌声を張り上げる桐絵。

 弾けるような若さと健康美溢れる肉体は、幾度となく刻まれた女肉の悦びを経ていよいよ女のつやとしなが生まれ出しており、躊躇いと羞じらいの縛鎖が解け、今や貪婪な性の欲望を剥き出しにしていた。

 双つの重量感に満ちた釣り鐘型の膨らみが目の前で盛大に揺れる様を、福山はニヤニヤと楽しげに眺める。
「ククク、小島のおっぱいは実にエロくて敵わんな。乳首もこんなにおっ勃ったたせて」

 桐絵のからだを打ち上げるのを一旦止め、福山は背を丸めて薔薇色に充血した乳首を口に含み、舌の先でコロコロと転がすように舐めると、
「ンアアッ♥! ……ン、ンン……ンンン……♥!」

 桐絵は甘ったるく上擦った声を上げ、
「いぃ……もっと吸ってぇ……♥」
と、福山の頭を抱き寄せ、自分の胸に押し当てた。

 福山は赤ん坊のように――しては下品なほどヂュルヂュルと卑猥な音を立て、桐絵の胸を激しくすする。
「ンアッンアアアッッ♥!!」

 気持ちよさそうな嬌声を張り上げながら、桐絵は脚を組み替え、しがみつくように福山の胴を挟んだ。そしてブルブルとからだを震わせながら、
「あぁ……お、奥まで……ご主人様ので貫かれてるの……す、凄く感じる……あぁ……♥! い、いぃ……いいよう……♥」
と、腰を振り、感じる箇所を肉棒でグリグリ圧されると、
「――ッ♥、――ッ♥」

 快楽に囚われた表情で、体内をめくるめくる淫欲を浅ましいまでに貪った。
「んん、あぁ、ああぁ…………♥!」
「フフフフ……俺様の極太チンポがそんなに気持いいのか?」

 甘美の涙を流す目を細め、口を緩ませてウンウンとしきりに首を振る桐絵。福山を見つめる視線は、もはや忌わしいモノを見るような剣呑な様子はどこにもなく、好感情を抱く媚態しかなかった。
「凄い、凄くて……気がおかしくなりそうなぐらい気持いいぃ……♥!」
「フフフ……」

 福山は桐絵の唇に吸い付き、舌を突き入れてたっぷりと口腔を嬲った。

 桐絵も目がトロンとなって閉じ、二人は抱き合いながら濃厚な口づけを交わし始めた。

 

 ムチュ……ピチャ……

 

 まるで映画で情熱的な恋人同士が交わすようなディープキス。
「ンッ……ンフッ……♥」

 鼻にかかった桐絵の嬌声が、唇を重ねながらも腰をゆるやかに振るいやらしさが、雪成の脳髄を痺れさせる。
「おおぁ……小島のオマンコが……俺のチンポをギュウギュウ……搾り上げるぞ……肉襞がこれでもかと絡みついて…………!!」

 福山は桐絵の尻肉を持ち上げ、ユッサユッサと揺さぶる。
「――アッ♥! ――アヒッ♥!」

 桐絵はビクッビクッ! と電気を流されたように弾け、ひっしと福山にしがみついた。
「アッ、アッ、アッ、アッ、アアッ♥!!」

 福山が耳元で囁きかけた。
「よし、小島、俺もこのまま出すからな……」

 桐絵はコクンとひとつ頷き、その脚がギュッと、さらに福山の腰に絡め取っ
たように見えた。
「……どうせ、イヤって言っても……出すんでしょ…………?」

 桐絵のみっしりと肉のつまった双臀を押えつけると、福山は腰を小刻みに振動させるように振る。

 桐絵は目を瞑り、もう何度目かわからなくなった大きな快感の波がからだの奥底からやって来る感覚に、「アッアッアッアッ」と断続的な喘ぎ声を漏らし、淫質な汗をまき散らしながら小さな痙攣を繰り返す。
「ココがいいんだろ? 締まり具合が抜群に違ってくるぞ」
と、子宮口付近の肉壁をカリでズリュズリュと擦り上げられると、
「ンッ、ヒッ、ヒゥ、ん、うンンッッ♥♥!!!!」と、桐絵はひときわ高い嬌声を張り上げた。「そこ、そこイイ、ソコ、ソコォォォ………………♥♥!!」

 だらしなく蕩(とろ)けた笑みで涎を垂らす桐絵。
「来る……んふぁ……来る……来ちゃう、ん、ん、来ちゃ……ううぅぅぅ………………ッッ♥!! おしっこ、おしっこ漏れちゃう……♥!
も、もうダメェ、また、また……イッ……イッちゃうからあぁ…………♥!!!!」

 腰を振動させ、ついばむように桐絵の唇を吸いながら、福山が囁いた。
「どうだ小島……随分と気持ちよさそうだな……。こんな凄いコト、チビナリでは一生かかっても与えてもらえんぞ……?」
「えっ……えっ…………?」

 桐絵はもうほとんど聞いてなかったようで、淫熱に冒された目で不思議そうに福山を見る。
「チビナリなんか、もうどうでもいいよな?」
「アッ……アッ……いきなり……何言うのよぉ…………」

 すると、福山は腰の動きを止めてしまった。
「えっ……あぁ……また…………?」桐絵の顔に落胆と焦燥の表情が浮かび、モゾモゾと腰を動かすが、福山の腕に押さえられ、快感を生み出せるほどの摩擦は得られなかった。

 桐絵は涙目になり、福山をうらめしそうに睨み付ける。「もうすぐでいけそうだったのにぃ…………!」
「そんなにイキたいか、小島」
「ああっ……イキたいです……イカせてくださいご主人様……お願い、イカせてえぇ…………ッッ!!」

 胸を揺らめかせながら福山に送る秋波には、発情しきった情欲と悦楽の輝きしか浮かんでなかった。
「ご主人様のチンポください、お願いします……! もう、もう我慢できなくて……しかたないのぉ…………!」
「じゃあ、答えるんだ。チビナリとこの福山様では、どっちがいいんだ?」
「そ、そんなの比べモノにならないです!」
「え――」

 雪成は耳を疑った。今、桐絵なんて……?
「雪成なんか……好きな女の子と暮らしてたって、私といくら一緒にいたって、指一つ出さなかったんだから……あっ♥!」

 桐絵の声が喜悦に弾んだ。福山が律動をゆっくりと再開したのだ。
「続けろ」
「は、はい……♥! 雪成なんかい、いくじなしの童貞で……んん……♥!」

 福山の動きが徐々に本調子を取り戻すにつれ、桐絵の声音も悦びに騰がってゆく。「女々しくて、頼りなくて……あ、あ……♥!」

 そんな………………。

 雪成は信じられない目で桐絵を見た。
(僕は女性アレルギーでミハルちゃん以外に女の子に触れられないから……だから…………それなのに…………ひどいよ桐絵………………)
「チンポはどうだ。見たことあるか。あいつのはお前を満足させられそうか?」
「あっあります、でもっぜんぜんダメです、あんな小さいのじゃイケない……ン、ン、ンアアア……♥……福山様の逞しいモノなんかとじゃ、比べモノにならなくて……ンア、ンア、ンアア……ッ♥!!」
「フハハハ!! チビナリのアレはちっさ過ぎるか! そりゃ、男としてみっともないことこの上ないなあ!」

 福山は桐絵の腰をしっかりと掴み、先ほどの微振動の動きと併せ、ネッチョ、ネッチョと球を描くようにえぐり回す。

 桐絵の腰がビクビクと反応し、喘ぎ声が一段と高まる。
「ンア、ンアアッ、ヒッ、ンッ、アアッ、ンふぁッ♥! ああっ……か、感じる、感じます……♥! ご主人様の太いのが……私の中で、もっともっと大きくなってますうぅ……♥!」
「俺様の肉棒の味はどうだッ!」
「ンアアッ、いいッ、いいですご主人様ァッ!」
「チビナリよりもか!」
「ハイッ、ご主人様の方が絶対いいですッ! んあっ、ア、アアアッ♥!! ご主人様のチンポ気持ちいい、気持ちイイッッ♥♥!!!!」

 桐絵はなりふり構わず、自分からも腰を打ち付けるように振るい、体奥深くまで福山の剛直を迎え入れる悦びに泣き狂った。
「考えてもみろ、小島! チビナリなんぞ、全部お前の言うとおりなんだ。貧弱で情けない男で、付き合う価値すらない。あいつにいつまでも想いを残しておいたって損するだけだ。お前はもう、俺だけを見てればいいんだ!」
「はっ、はい。ンン、ンフゥゥ……♥! ふ、福山様の方が……だんぜんイイです……福山様じゃなきゃダメです…………♥!! も、もう……♥! ご主人様のチンポでイキます、イク、イッちゃう、イクううぅ……♥♥!!」
「お前は俺の何だ!?」
「わ、私……? 私、私は…………福山様のセックスドールです……肉便器です……ごっご主人様専用オマンコですううううッッ♥♥!!
だっだから、もっといっぱい私を犯してええぇぇッッッ♥♥♥!!!!」

 桐絵は何のためらいもなくそう叫んだ。


「き……き……りえ…………………………」


「よぉし、それなら遠慮なくたっぷりと出すぞ小島……! また、お前の一番奥で孕ませ汁を全部出してやるからな…………ッ!!」

 福山は無尽蔵とも思える精力で腰を振り立て、飽くことなく桐絵のトロトロに蕩(とろ)けた媚肉を貪り続ける。

 桐絵の膣内(なか)は何回放ったかもうわからないぐらいの量のザーメンでどこもかしこも真っ白に染まっており、エラ張ったカリ首によって満遍なく塗りたくられていたが、それでもなお、その上に注ぎ込もうとしていた。
「それッ、それッ、それッ!!」

 

 グチュッグチュッグチュッグチュッ!

 

 長大な肉棒がねっとりと絡みついてくる淫肉を押し拡げるようにして蜜壺をえぐり回し、そうして激しく揺すぶられるたびに、桐絵は激しく首を振ってよがりまくった。
「アアッ、アアッ、アアッ♥! ア、ア、アヒ、アヒィィッ♥! そんなにズリズリされたらオッ、オマンコ壊れちゃう……ッ♥! は、はっ、はひぃ……だめ、だめぇ、も、もう……変に……変に……イク、イク、イッちゃううぅ…………♥♥!!!!」 
「小島、ここには俺とお前しかいないんだ、遠慮なくよがり狂え!」

 福山は桐絵の尻があぐらを掻く股にくっつくほどずっぽり咥えさせると、奥壁の小島が感じるスポットをグリグリと圧すように擦りまくった。
「――ッ♥! ――ッッ♥!!」

 桐絵のからだが仰け反ってビクビクと弾む。
「ヒイッ」と息をのみ、一段と肉孔の締め付けが増した。


「――ンアア…………♥ イ、イィ、イッ、イクイクイクウウゥゥ…………ッッッ♥♥♥!!!!」

 

 霞むように焦点を失ってゆく目。

 肉付きの良いしなやかなからだが張り詰めた。

 そして、しばらくして、
「――――ンアアアアアアア………………ッッッ♥♥♥!!!!!!!!」
と、わずかな弛緩とともに、感じまくった甲高い嬌声を喉の奥から絞り出す。

 絶頂を迎えたようだった。

 すると福山も、
「ぐうぅッ……うおおおおッッッ!!!!!!」
と、桐絵のからだを抱き寄せて胸の窪みに顔を埋(うず)め、

 

 ビュルビュルビュルビュルビュルビュルッッッッ!!!!!!!!

 ビュグッビュグッビュグググッビュググッッッ!!!!

 

 少女の体奥で再び、熱く粘っこい体液がまき散らされる音が聞こえてきた。

「あはああぁぁ……♥! 出てるううぅぅぅ…………♥♥!! また出てる、ご主人様の熱いの出てるうぅ、またビュクビュク生出しされてるようぅぅ……♥!!」

 桐絵は陶酔した目で小指を噛みながら、天井を振り仰ぐように背すじをビクビクと突っ張らせ続けた。
「あ……あ……♥ 子宮(なか)に、子宮(なか)に精子が……熱い精子入ってきちゃううぅぅ……♥♥!」
「おおおお、小島ぁ……!」

 まだ射精の真っ最中だというのに、福山は桐絵を抱いたまま押し倒れ、股を左右に思い切り割り拡げると、精を吐き出し続けながら、熱にうかされ我慢できないように腰をヌッチュブュッチュと狂ったように突き動かし続けた。
そんな荒っぽい扱いをされても、今の桐絵には胎内に吐き出される福山の精子の熱い感触しかわからないようであった。
「ンアアッ♥!!!! ンアアアアッッ♥♥!!!! 精液出てるのにぃ……♥! オマンコ壊れちゃう……ッ♥! ンア、ンアッ、そんなにされたら……おかしくなっちゃううッッ♥♥!!!!」

 

 ビュヂュヂュビュビビュブュッッビュブュヂュヂュッ!!!!

 ビュチュッブチュッブチュチュッッ!!!!


「うほっうほおおぉぉ………………!!!! 小島、小島ぁ……!!」

 今放たれているばかりのザーメンが、ピストンの勢いに合わせて外にも元気 よく飛び散ってゆく。
「んああ……んあああ…………♥♥♥!!  だめ、だめぇ、そんなに出さないでぇぇ……♥♥!  そんなにいっぱい精子注いじゃイヤアァ……♥!! ンア、ンアアァ……孕んじゃ うよう……私、福山様の赤ちゃんゼッタイ孕んじゃうようぅ……♥!  わ、私、もうおかしくなっちゃうぅ、福山様のチンポ汁でオマンコおかしくなっちゃう……♥♥!! ンアッ、ンアッ、あ、あァ、やだ、イヤ、ダメ、ダメェ、いまイッたばかりなのにぃ、ま、またイク、イッちゃう……♥! イ、イ、イッちゃううぅぅぅ…………♥♥!!  ――――ン、ン、ン、ンン、ンンンンン………………♥♥♥!!!!!!!!」

 桐絵は全身をブルブルと震わせたかと思うと、破けんばかりにシーツを爪を 食い込ませ、


「――――――~~~~~~~~~~ッッッッッ♥♥♥!!!!!!!!!!」

 

 福山を乗せたそのからだが引き絞られた弓のようにしなり、晒された白い喉から、声にならない声が漏れる。

 

 また――イクなんて――――――

 雪成は瞬きもせずに、桐絵の浅ましいまでの痴態をまじまじと眺める。

 

 全身に浮かんだ汗でほのかに煌めく桃色のからだ。

 張りつめた豊乳。ベットリと髪の毛がつき、イキまくって惚けのような横顔。

 福山の精子をゴムも付けずに生で注がれて、ピクピクと痙攣している腰――

 

 嫌いだった男に媚びを売って、僕のことを貶めて、快楽に堕ちきって。

 こんなケダモノのようなセックスをして。

 雪成は胸を押さえて俯いた。

 最悪の気分だった。すごく胸が苦しくて気持ちが悪い。

 ムカムカする………………

 なのに――どうして……どうして――――――

 

 福山の腰が急停止し、
「オッ……オッ……オオオオオオ………………!!!!!!」 

 野獣の唸りじみた声とともに、桐絵のからだ奥深くまでしっかりと打ち込まれた肉棒から、

 

 ビュルルルウッッ!!!!

 

 最後の一絞りが放たれる音がした。

「アア……アアアアッ…………♥♥!!」

 大股を開いた桐絵のからだが浮き上がったまま、ビクン、ビクンと痙攣を繰り返し、あれだけ激しかった福山の律動は、嘘のように終焉を迎えた。

 

 荒い二つの呼吸――

 それ以外は、今までの痴態がまるで嘘のように、室内はシンと静まりかえった。

 桐絵は潤みきった瞳からこんこんと涙を流し、完全に焦点を失わせていた。
と、「お"あ"……」と呻いて、福山の身体がモゾモゾと動き、桐絵の胸に顔を埋(うず)めたまま彼女のからだを引き寄せた。腰をくっつけ、仕事を終えたばかりの肉凶器を、またもや根元までみちりと嵌める。よほど桐絵の中の具合がいいのか――

 

 汗みどろになった二人は、しばらくの間、死んだように動かなかった……

 

 やがて桐絵がガクリと脱力すると、
「フウウウーッ…………」
と、福山も肩を大きく揺り動かして盛大な息を吐き、桐絵の身体から腕を離した。トサリとベッドに落ちた桐絵は、意識が飛んだ表情でまだ小刻みに震え、浅い呼吸を繰り返していた。

 福山はまだ腰を引かず、繋がったままの結合部を見下ろして、
「……クク……」
と、その口元を愉悦げに歪ませた。

 桐絵の腰から下がグイと持ち上げられ、まんぐり返しの状態になった。福山は桐絵の脚をめいっぱい開き、
「お前のオマンコの様子がわかるか小島? 俺の精液を溜めきれなくてバケツをひっくり返したような有り様になってるぞ」
「ア……ア……♥」

 桐絵はのろのろと首を動かし、細くキラキラ光る目で開けっぴろげにされた自分の股を見た。

 巨根がいまだ深く埋(うず)められた淫裂は、ゲル状の白濁粘液で穢(けが)されまくり、陰毛までもがその大半を白く染め上げられていた。ぶくぶくと無数の泡を立てる盛り土のようなザーメンの山からねろねろと腹部に流れが生まれ、福山がさらに桐絵の身体を丸めると、胸まで下って谷間を通り、首にまで届く始末であった。
「そら、もっと」

 福山は桐絵のふくらはぎを掴むと、挿入したまま四つんばいのように格好になり、桐絵の臑が完全にベッドにつき、彼女の頭が陰部の真下に来るまで折り曲げた。

 巨きな胸も裏返しになって顔に張り付き、陰部からネトネトと垂れ落ちる粘液が、桐絵の顔に乳にと後から後からかかってゆく。
「んん……んんん…………」

 いまだ絶頂の余韻醒めやらぬ桐絵の顔面が、みるみるうちに白く濁った淫液まみれになってゆく。
「あ……あは……精液いっぱい…………♥ 私、からだ中すごい精液まみれになっちゃってる……♥」

 桐絵は正気を失った目で、からだ中にかかったザーメンをぬちゃぬちゃと塗りたくるように広げ、おかしそうに笑んだ。
「俺とお前の本気汁がオマンコの中でシェイクされて出来たラブジュースだ、飲んでみろ」
「んあ……」

 桐絵は唇を開き、垂れてくる濃濁汁を舌で受け止め、喉を動かした。
「ンァ……ング……」
「どうだ味の方は」
「ンファ……クリームみたいで……おいしいです…………」
「ハハハ、世にも香しい蜜の味だろう」
「あぁ……こんなにいっぱい出されて……」桐絵は目を細め、秘唇が咥え込みきれずに余っている肉茎を握り、愛おしそうにさすった。
「赤ちゃん出来ちゃう………………♥」
「そうだな。遠慮なく孕ませて孕ませて孕ませまくってやるぞ」
「えぇ……私……あなたの子を…………何人も産むの……?」
「そうだ、何人でも孕ませてやる。産んでは注いで、注いでは産むんだ。ガバガバになったって、エクササイズで締まりを戻させて、いくらでもハメまくってやる。俺様の巨チンだったら何の問題もないぞ、フハハハハ!!」
「ッ………………」

 桐絵は言葉を失ったように目を閉じ、ぐったりと伸びた。

 

 

 中出しを厭がることもなくなった桐絵は、あられもない嬌声をひっきりなしに上げながら、数え切れないほどイキまくった。奥を突かれてイクのが癖になりつつあるようで、福山のザーメンを膣奥に浴びせられるたびに、その白いからだがブルブルと気持ちよさそうに震え、絶頂を迎えるのであった。

 ほぼ全て中出しするため、二人の結合部はすっかり白濁液でまみれ、抽送のたびに粘っこい白い飛沫が飛び散り、ザーメンが泥流のように溢れ続けたが、それでも終わることはなかった。

 最後の方はもう、二人とも体じゅう淫液にまみれて濡れながら絡み合い、からだ同士をぴったりと重ね、理性をかなぐり捨てた貌で互いの唇を貪り、疲れ果てていてもなお、淫熱に浮かされたように蠢き合っていた。

 

 桐絵の腿を閉じさせた正常位で挿入していた福山は、
「小島……小島……!これが今日最後の種付けだ……しっかり受け止めろ!」
と、桐絵を強く掻き抱き、全身の体重を押しつけるように、ぬるみきった肉壺の最奥に深く突き入れる。

 直後、依然勢いを失わない剛直から、

 

 ドクッドクッドクッドクッ!!!!


と、未だ力強い射精音が発せられた。


「ア――ア――アアア――――――ッッッ♥♥♥!!!!!!!!」

 

 福山の首をギュウウッと抱き返しながら、からだをガクガク痙攣させる桐絵。


「ア……ア……ア…………♥……………………」
と、声にならない声が徐々に小さくかすれていったかと思うと、不意に途切れた。
「ん?」
と福山が見下ろすと、桐絵はとうとう失神してしまっていた。
「なんだ、気をやったのか……。ふむ、今日はこれで終わりだな……」

 そう言って、福山は桐絵を寝かしたままベッドから離れた。
「また近いうちに……たっぷりと可愛がってやる。チビナリなど完全に忘れさせるぐらいまでにな……フフフ……」
と、彼自身はまるで疲れを感じさせない悠然とした足取りで、画面外に消えていった。

 全身汗と精液まみれになった桐絵がひとり残された。

 

 薔薇色に腫れ上がり、痛々しいまでに勃起した乳首が、普段より膨らんでいるように見える胸とともに、ゆるゆると上下していた。

 精液と涎の区別がつかなくなった唇。

 目はうっすらと見開いていたが、昏(くら)く翳っていた。

 むっちりとした内股はぬらぬらと白く濡れ、時折、ヒクヒクと揺れ動く。

 その股間が大写しになった。

 疲れ切ったようにOの字に伸びた脚の付け根にパックリと割れた淫唇から、ドロドロに濃縮された白濁液が桃肉を覆い隠すほど、こんもりと盛り上がって溢れ返っている。

 少女の膣内でさんざんに撹拌されて出来た無数の泡を立たせながら、まるで徳用缶入りの液体のりをひっくり返したように、股の内側に広がる白濁の海。

 想像を絶する量に雪成が唖然としていると、ビデオはそこでブツリと切れた。


 

 

 

 

 

  4

 

 

「……………………………………………………」

 テレビの前で茫然自失の態の雪成。

 へたりきった姿で、ビデオを停止させることも忘れ、砂嵐を見つめる。

 

 こんな…………こんな………………

 

 やはりどう見ても、作り物には思えなかった。

 のろのろと頭を巡らし、力を喪った虚ろな視線をビデオテープが詰まった段ボールに向ける。

 まだまだ大量にあるビデオテープ。

 今みたいな映像が、他にもこんなに……!?
「ひょっとして、他のみんなも…………」
雪成の身体に震えが走りはじめる。

 まさか――福山は確かにドスケベだが、ここまでする奴だっただろうか。それに、桐絵だって自分の身に危険が降り掛かれば、文字通り体を張って福山の魔の手を撃退するはずだ。こんな事が……こんな事が……!

 しかし、そう思う一方で、福山が金の力にあかせて本気で不埒な事を実行しようとすれば、どれだけ腕力があっても防ぐことは難しいだろう、という妙に冷静な思考も働いていた。

 でも――信じられない。信じられるわけがない。

 だが、このビデオは。桐絵と福山の、作り物にはとても思えない生本番は。
「ミハルちゃん……コヨミちゃん……まさかトモカちゃんまで……!?」

 雪成は震える手を箱に伸ばした。

 どれを。

 目印もなにもない以上、また適当に選ぶしかない。

 隣合ったものには、桐絵の別の嬌態が映っているのだろうか。福山に弄ばれるままに……それとも自ら進んで……。

 あるいは、これら全てが桐絵一人のビデオで、他の女子は無事であるとか。

 出来ればそうであって欲しかった。桐絵には悪いが……こんな気が狂いそうな衝撃映像が、これらのテープすべてに全員分収められていると考えるだけで

 吐き気がした。

 でもわからない。中身を見なければわかるはずがない。

 ろくに回らなくなった頭で選別するのは諦め、今度は下段の一番左端のものを取った。

 抑えきれない手の震えが、カチカチ……カチカチ……と、テープを鳴らす。

 何度も何度も唾を飲み込みながら、テープを交換した。


(ミハル編へ続く)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最終更新:2020年02月23日 17:24