英雄伝説6空の軌跡エロパロSS

 

 

 

『オリビエのエステル寝取っちゃえ大作戦3』

 

 

 

 

 

 

 

 

   1

 

 時間をずらし別々に部屋を出て、フロントで他の2人と合流したオリビエとエステル。

 エステルはさすがにそわそわと落ち着かなげな様子だった。どうしても気になるのだろう、いつもより内股気味で、何気なく装いながら前掛けに腕を擦らせて触るという動作を時々していたが、ヨシュアとジンは別段気付いた風もなかった。まさか、エステルがそんな状態になっているなどとは夢にも思わないのだろう。

(うう……べちょべちょして気持ち悪い……)

 久しぶりに幼い頃のおもらしの感覚を思い出してしまう。

 気付かれないように前掛けの上から股間をそっと押してみると、ぐちゅ……と、スカートの中からかすかに粘ついた音が立った。

 激しい動きをしたら垂れてしまいそうだ。股間の下に雫が落ちないか、内股を伝う冷たいものが感じられないか、匂いを嗅ぎつけられないか……そんなことばかりが気になって仕方なかった。

 ただ──お腹の奥に残っている熱さは悪いものではなかった。

(それにしても……精液って……あんなにこってりしてて、量も多いのね……)

 あの独特の臭さ。ミルクのように白くて、ジャムのようにドロリとして……中に溜まっているのがなんとなく分かるような気がする。昨夜も部屋に戻っても疼きが収まらず、体がフワフワしているようで、なかなか寝つけなかった。今なども、掻き出されずにたっぷりと満たされた精液が、胎内で流動しているような気がして、時々お腹の奥がキュンとなってしまう。

 奇妙な感覚だった。今まで感じたことのない──でも、決して悪い気分ではない……

(ん……♥ だけど……本当に……大丈夫かな……)

「エステル?」

 いきなり呼ばれて、エステルはビクッとして目を見開いた。「えっ!?」

 いつの間にかヨシュアに見つめられていた──ジンとオリビエも。

「あっ……」

「エステル……」ヨシュアがちょっと呆れたような顔になる。「ぼんやりしてて聞いてなかったね?」

「ご、ごめんなさい」

「どうかしたの?」

「ううん」はにかんだような取り繕った笑みを作るエステル。「な、なんでもない。それよりどうしたの?」

「まったく……。皆、昼食まだだから、サニーベル……インで済ませてから会場入りしようって話してたんだよ。エステルもそれでいいかい?」

「あ、うん。わたしも食べてないから異存無いわ」

「了解。それじゃ出発しよう」

 ホテルを出るとき、チラとオリビエを盗み見ると、金髪の青年もその視線に気付き、フッと目を細めて笑い返してきた。

 なんだか無性に憎たらしくなってきた。

 

 4人はサニーベル・インでお昼を取ったのちアリーナに入り、係員に指示されてさっそく控え室に向かおうとした時、ドロシーと再会した。

 マイペースの敏腕カメラマンは四人が武術大会に出場してるのを知ると、いい写真が撮れそうと目を輝かせて喜んだ。

「そういえば、ナイアル先輩が一度編集部に来て欲しいって~」

 エステルとヨシュアは頷き、試合が終わったら行くと答えた。

「大切な話……なんだかお安くないねえ。気になるなあ。ゴロゴロ、うにゃああん」

「ひゃああっ!?」

 いきなり背中から猫なで声のオリビエがしなだれかかって来たので、エステルこそ猫のように頓狂な叫び声を上げて飛び退いた。

 突然の出来事に、その場にいる全員が目を丸くしてしまう。

「ちょ、ちょっとダメだってば」振り返った顔面には朱が差していた。「オリビエには関係ない話なんだから」

「ひどいわっ、エステル君! 昨日はあんなに激しく燃えたのに! 必要がなくなったらゴミのように捨てるのね~!」

「なっ──なっ──」

 エステルは鼻白んだように息を呑んだ。

(あ、あんなに激しく燃えたって……えええ……!?)

 昨夜と午前中の行為の記憶が、燎原の火のように全身に広がる──

 ボッと火が点いたように耳たぶまで真っ赤になったエステルは、

「も、燃えたってなんのことよ!? ご、誤解を招く言い方はやめてよ!」

と、石つぶてを投げつけるように叫び、ヨシュアに顔を向ける。少年は驚いたような眼でエステルを見ていた。

「はわわ~、エステルちゃん。いつのまにそんなオトナに」

「ド、ドロシーも信じないでよおーっ!」

「いや……」素に戻ったオリビエは、優雅な仕草で前髪を撫でながら言った。

「ボクは試合で激しく燃えた、と言いたかったんだが……」

「……へ?」

「他に何か……燃えるような事があったっけ?」

 涼やかに取り澄ました瞳でエステルを見つめるオリビエ。

 小憎らしさを憶えてしまいそうなほどに落ち着いた態度だった。

 エステルはぐっと詰まってしまい、

「だ、だったら紛らわしく言わないでよ……! びっくりして慌てちゃったじゃない!」

と言い返すのが精一杯だった。

「なんだ~そうだったんですね~」

 ニコニコと朗らかに笑いながらそう言ったドロシーは、応援するからと言い残し、観客席へと踵を返した。

 ただ、別れ際に立ち止まり、クンクンと鼻をひくつかせ、「?」と不思議そうに首を傾げた。

「……ッ!」

 エスエルはサッと冷水をかけられたように硬直した。

 

 ──ドクン──!

 

 心臓が胸から踊り出そうなほどに大きく脈打つ。

(気付かないで……!)

と、ただひたすら一心に念じた。

 ──幸い、ドロシーは何も言わずに立ち去った。

「…………ハァァ……」

 ホッと安堵の吐息をつく……と、床に敷かれた赤い絨毯に白い染みが点々と。

「──ッ!!」

 跳んだ時に落ちたんだ──!

 蒼ざめた顔を上げて辺りを見回すと──仲間達の姿がない。

「あ……あれ?」

「なにしてるのエステル。行くよ」

 ヨシュアたちはすでに控え室に続く通路に向かっていた。

「……う、うん」

 連続した緊張がやっと解かれた。足が少し震えていた。

 

 控え室には、エステル達が一番乗りだった。

「昨日はいっぱい人がいたのに……なんだかやけに広く感じるわね」

 ガランとした室内を見回しながらエステルがそう呟くと、他の三人も同意するように頷いた。

「こちら側のもう一組はどこだろうな」

というジンの言葉に、ヨシュアの表情が少し引き締まった。

(特務兵のチームだったら……あの隊長に会える……)

 待機している間中、エステルは皆とは心持ち距離を置いていた。壁際にある長椅子に座ろうかとも思ったが、スカートの裏地に溢れたものが溜まって、表にまで染み出しでもたら大変なのでやめた。チラチラとヨシュアとジンの様子をそれとなく見ていたが、二人とも依然、エステルに対しておかしさを憶えている気配はなかった。

 ヨシュアがエステルの視線に気付き、微笑んだ。

「まだ少し時間あるね。そういえば、さっきはどうしたの? かなり慌ててたみたいだけど」

「えっ……あ、ああ、あれ。なんでもないわよ」

 エステルは努めて何気ない風を装った。おもらししたみたいに股間をぐちょぐちょにしてるなんて、ヨシュアにだけは絶対に知られたくない。

「オリビエが突然変なコト言い出すから、びっくりしただけなの」

 ヨシュアに嘘を付くのは気が引けたが、こう言って誤魔化すしかなかった。

「そう……あ」

 少年の目に反応が現れる前にその視線が外れ、エステルの肩越しを見やったのと、控え室の扉が開く音がしたのは同時だった。 

 エステルもつられて振り返ると、警備兵に囲まれたカプア一家が部屋に入って来るところであった。

 

 エステルたちは初戦でベテラン遊撃士たちのチームと当たることになった。

 対戦カードや開始時刻などが書かれた組み合わせの表が控え室の壁に貼られると、皆がその前に集まった。

「試合は第一戦が午後2時、第二戦が午後4時……。初めの試合までもまだ時間があるな。すぐにでも始めりゃいいのに」

と、ジンが言うと、東方の格闘家に負けず劣らずの背丈であるカプア一家の長兄ドルンが我が意とばかりに頷いた。

「長い間ただぼーっと待つだけってのは性に合わねえぜ」

「ま、その分ゆっくりと娑婆の空気が吸えるのは有り難いけどな」と、これは次兄のキール。

「フッ、もう準決勝戦だし、観客の期待感を盛り上げるために勿体ぶってわざとじらす興行の一手。と、いったところかな?」

 オリビエの推察に、その場の者たちはなるほどと納得した。

「やったね兄ぃ。ボク達の相手はあの陰険野郎どもだよ」

「ああ……これで恨みが晴らせるな」

 ジョゼットの言葉に二人の兄と手下の空賊が強く頷くのに、エステルたちは顔を見合わせた。

「どうかしたの?」

「フン、あんたには関係ない話だよ」

 ジョゼットはフフンと鼻を鳴らした。

「あ、あんですって~?」

「情報部にはめられでもしたんですか?」

「む……兄ちゃん、察しがいいな」ドルンはヨシュアを見て唸った。

「あいつら、自分たちの勢力を拡大するために、俺たちをまんまとダシに使いやがったんだ。大会に出たのは罪が軽くなるっていうからだが、あいつらも参加するって最初から判ってりゃ、一も二もなく出場してたさ」

 キールはそう言って掌で拳を叩いた。他の空賊一家の顔を眺めても、よほど腹に据えかねているらしい。誰もが剣呑な表情ばかりだった。

「ま、あんた達相手でも良かったんだけどね。どっちにしろ色々貯まった借りは倍以上に返してやるんだから」

「ほっほ~」ニンマリと笑うエステル。「お互いハンデまったくなしの戦いでもし負かしちゃったりでもしたら、ボクっ子もそれこそグゥのねもでなくなるかしら~?」

「な……なんだと!」ジョゼットはムキな顔つきになると、腰の拳銃に手を伸ばした。「それはこっちの台詞だ! なんなら、今ここでやってもいいんだよ!?」

「望むところ──よ!?」

 エステルが棒を構えようとした途中で、その動きが止った。

 膝近くに感じる、冷たい感触──!

(た、垂れ……!?)

「どうしたんだい、かかってこないのかい!?」

「あ……いや……ちょっと……」

「エステル、やめなよ」

 二人の間にヨシュアが割って入った。

「キミも収めて。こんなところで騒ぎを起こしたら、せっかくここまで勝ち続けて罪を軽減できたのも、台無しになっちゃうよ?」

「……フン!」

 ジョゼットはしぶしぶ銃把から手を離すと、エステル次いでヨシュアをひと睨みし、長椅子にズカズカ歩いて座り、プイとそっぽを向いた。

 肩をすくめる男一同。

「両方とも花の盛りの年頃に、なんともまあ穏やかじゃあない交流だねえ……ん?」

 オリビエは部屋を出て行こうとするエステルの姿に気付いた。

 声をかけたのはヨシュアだった。

「エステル、どっか行くのかい?」

 

 

『オリビエのエステル寝取っちゃえ大作戦3』8/36

 

「え……! う、うん」ギクッとしたように振り向くエステル。「時間もまだあるし、ちょっと……頭冷やしがてらに場内でも見て回って来ようかなあ~、て……」

 彼女なりに気まずい雰囲気を避けしようとしているのかな……とヨシュアは受け止め、微笑んだ。

「開始時刻に遅れないようにね」

「まさか、そこまでほっつき歩いてないわよ」

 そう言うと、エステルはそそくさと出て行った。

「……な~んだかな~……あやしーね……」

「え?」ヨシュアはオリビエの言葉を聞きつけ、不思議そうな顔をした。「どうかしました?」

「いや……ちょっとね」

「?」

「フフ……」

 オリビエは親しみの籠もった笑みを浮かべながら、ヨシュア……ブライトという少年に向き、その姿をしげしげと見つめた。

 十六歳という微妙な年頃はエステルと同じで、顔や身体の作りにはまだどことなくわずかに子供っぽさが残っているが、骨組みから筋肉の張りに至るまでしっかりとした均整が保たれた体躯をしており、特に身体の重点の保ち方が絶妙だった。そこから予想される通り、しなやかで実に無駄のない動きをする。

 エステルも武術をたしなみ根っからの運動好きだけあって見事なバランス感覚を備えているが、まだまだ力みや気負いがあって最大限には生かし切れてない。この黒髪の少年の場合、どんな苦境に陥ってもほとんど表情を変えずに冷静に頭を働かせて、余分な力は浪費しない体捌きをする。達人クラスでないと身に付かない、いつでも余裕を残しているような雰囲気があるため、時には実力以上のものを持っているとも思わせるのだ。これは、天性の利器といっていいのだろうか。

 だが、少なくともオリビエは本気のヨシュアを見たことがない。オリビエもまた本気を出したことがないように。

 一番興味をそそられるのは、その琥珀色の瞳だった。いくら表情を作ろうとも、彼の目が本当に笑うことは少ない。エステルに向けられる眼差しだけが、目に見える温かみに包まれる。それ以外には、特に敵と戦っている時などは玉のように鍛造された鋼の刃渡りの如く冷え冷えとしていた。人のいない森に吹く物寂しげな風のようでもあった。

 何かが彼の瞳の奥にあった。ただ、それが何なのかは解らなかった。それにしては翳りが薄かったからである。もっと濃く映えてもいいような気もした。その点だけがヨシュアの纏う雰囲気と釣り合ってない感じがし、逆に違和感を憶える。それとも、多感な時期の不安定な精神を映しているだけだろうか。

 そんな彼が、兄弟のように育ったエステルを他の男に喰われたと知ったら、どうするだろうか。

 一も二もなくその男を──ボクを滅ぼそうとするか。それとも、美しくも脆い陶磁器のように壊れてしまう……か。あるいは耐え、祝福に微笑むか。

 我ながらむごい事をしている、とも思う。

 だが、男女の間なんてものは、水のように流れるものだ。

(これが世間だ、と言えばそれまでだけどね……)

「……?」ヨシュアが落ち着かなそうに首を傾げた。「どうしました、オリビエさん?」

「いや……ヨシュア君はつくづくイイ男だなあと。類は友を呼ぶってね。しばし見惚れてしまったよ」

「……それ、なんか違うような気もしますけど……」

 ヨシュアは頭が痛いという風に、額を指で押えた。

「ハハハ。それよりも、せっかくかのグランアリーナに来たというのに、まだゆっくりと見物もしていない。ここでただ時間を潰すのも何だし、ボクもブラブラして来るよ」

「わかりました。時間にだけは気を付けてください」

「アデュー、マイフェイバリット♪」

 ヨシュアは口端に苦笑いを浮かべた。

 

 

 

 

 

 

 

   2

 

 エステルが行きそうな場所は大方見当がついていた。

 オリビエがそぞろ歩きながら大して時間もかからず選手専用女子トイレを見つけて中を窺うと、彼の予想通り。エステルはそこにいた。

 洗面台の前で手にトイレットペーパーの切れ端を持ち、スカートをめくってスパッツの前を確認していたところだった。

「う~……やっぱりもう少し拭いとこうかな……」

「やあ、エステル」

「あひぇっ!?」

 珍妙な叫び声を上げてエステルは跳び上がった。

 びっくりしながら振り向き、微笑みを湛えながらトイレに入ってくるオリビエの姿を認めると、信じられないといった顔で口をあんぐりさせた。慌ててトイレットペーパーを持った手を後ろに隠す。

「ちょ、ちょっと、ここ女子トイレよ!?」

「いやあー。どっかの誰かさんが、教官の指導も守らずにコッソリとアンダーウェアを拭いたりしてるんじゃないかな~……とか心配だったんでね」

「う"ッ!」

 エステルは図星を指され、しどろもどろになって視線をオリビエの周囲に泳がせた。

「あ……これは……その……だって……仕方なくて……」

「拭かないって約束したよね?」

「う……うん……でも……!」

「約束を破るのはいけないなあ……どれ」

 オリビエはエステルの足元にしゃがむと、「あっ……!?」と身を強張らせるエステルに構わず、スカートの裾を持ち上げて中を覗き込んだ。

 スパッツは股間を中心に精液が染み渡ったとハッキリ分かる跡が放射状に広がり、ムワッと漂う精臭が鼻腔を満たしたが、白い体液がこびりついているのはほとんど見かけられず、すっきりとなっていた。

 オリビエは眉をしかめた。

「こらこら、なんだいこれは。ずいぶんと拭き取っちゃったもんだね」

「だ、だって──あッ♥!」

 弁明しようとしたエステルの声が媚態に染まった。オリビエの指が大陰唇でぷっくり膨らんだ部分に触れ、布越しに秘裂を擦り出したのだ。

 見境の無くなる陶酔に溺れていた時間から、まだ幾ばくも経っていない。あの時の火照りはまだ身体の芯に燻り、消えていなかった。

 昼間までの記憶がエステルの脳裏にパッと火の粉が散るように瞬時に広がり、思わず、「あ……!」と、腰が砕けたような弱々しい声が漏れてしまう。

 オリビエはぬかるむ窪みを上から下へとねちっこいぐらいに指を這わせ、小さな突起のかたちが指先に感じる場所を優しげに撫で回す──のを繰り返す。

「だって……なんだい?」

 指を動かしたまま、上目遣いに話の続きを促したが、

「あ……あ……あの……ん……ほ、本当に……んぁっ……た……垂れて……んん……♥!」

 エステルはもう顔を真っ赤にしながら、腰をひきつらせていた。

 人差し指一本でアソコの突起を弄くられているだけなのに、そこから生じる快感に頭の中をメチャメチャに掻き回されてしまう。なんとか脚をふんばろうとするが、からだから徐々に力が抜け、目端に涙を溜め、切なげな表情になってゆくエステル。

「あ、あ、あ……いや、ダメ……あ、あぁ、あぁ……♥!」

 さすがにまだ乾燥しておらず、スパッツは熱く潤っていたが、肝心の精液のネトネトとした感触は少なかった。

「むむ……さてはおまんこまで拭いたな」

「ご、ごめ……あ、あっ……う……くぅぅん……♥!」

 エステルの声がだんだんと艶めいてゆく。先ほどまで個室の中で拭いていたのだが、つい誘惑に負け、自分でも少し弄くってしまっていたのだ。そこへ、このオリビエの指遣いである。

「や……やめ……あ……は……あふぁぁ……♥」

 陶然とした深い感覚が全身を侵してゆき、腰がくだけ、思考が千切れてしまいそうになる。エステルは口を半開きにして目尻を下げ、洗面台に腰を預けて耐え難いようにからだを震わせた。

「教官の指示に逆らうとは悪い子だ。どうやらお仕置きが必要なようだね」

 オリビエは立ち上がると、エステルをくるっと回して鏡に向かせ、その背中に密着した。スカートの裾を上にずらしてスパッツに覆われた双臀を露出させると、尻肉の厚みのある感触を味わいながら内側に円を描くように撫でる。そこから、オリビエの手は両脚の付け根まで滑り込むように入り、内股を撫でながら力を込め、股を広げるよう無言の要求をする。

 エステルは不安げな眼差しとともに羞恥で顔を赤くしたが、抗わなかった。

 すすす……と、タイル床に靴の裏を滑らせながら、素直に脚を開いた。

 何をされるのか――半ば解ってしまいながらも、つい訊いてしまう。

「な、なにするの……?」

「拭き取られた分、補充しなきゃいけないじゃないか。無論、それだけじゃお仕置きにならないから、罰として増量だ。二三発は注ぎ込ませてもらうよ」

「え──えええっ……そ、そんなあ……っ!?」

 また膣で出されることは予感したが、回数が増えるとは思いも寄らなかった。一回の放出でも何度も拭き取らなければならなかった量である。それを二回も三回も出されたら……!

 オリビエは前と後ろからスパッツの中に手を入れた……前はクリトリスを揉み込むように撫で、後ろは菊門から秘裂にかけての谷底を擦り上げる。

「ひぅ──ぅぅん……♥!」

 敏感なところをソフトタッチで愛撫され、ビクビク、ビクビクと甘く震えるエステルのからだ──

「あ、あ……あ、溢れちゃうよ……絶対わかっちゃう……! いや……お願い……それだけは勘弁して……!」

 哀願の口調でそう訴えるエステルだったが、オリビエの指に嬲られている下の口はまったく逃げる素振りを見せない。

「いや、だめ。平時でも持続して恥ずかしさを憶えさせようと考えて、わざと洗わせなかったんだ。エステルがより早く女らしくなるための手段の一つなのに、それを破るなんて以ての外さ。罰は罰、大人しく受けるべし。でないともう作戦は中止、今夜の約束も無しにしちゃうよ?」

「そんな……」エステルは虚しい抵抗を続ける。「だ、誰か来ちゃうよ……こんなところで……時間も……!」

「大丈夫さ。ここは選手しか入れないフロアの女子トイレ。こちら側にもう一人いるあの空賊の子は自由に出歩けない。次の試合までもまだたっぷりと時間がある。ほーら、何の心配もないさ♪」

「ジ、ジンさんかヨシュアが捜しに来たら……!?」

「ハハハ、ボク以外に女子トイレを覗く用がある奴がいるとは思えないね」

 そう言うと、オリビエはエステルのスパッツの前後から手を突っ込んだまま一気に引きずり下ろした。足を交互に上げさせて完全に脱がす。

 その脱ぎたての黒い布切れを顔に近づけ、大事なところがあたっていた部分の匂いを嗅いでみた。オリビエの精液とエステルの瑞々しい体臭と体液が混じり合い、たまらない性臭を生み出していた。

「んー……いいニオイだよエステル。ホラ、君も嗅いでごらん。ボクとキミが混ざり合ったニオイだ」

 鼻と口を覆った自分のスパッツの匂いを吸い込んだエステルは、顔を歪ませ、羞恥で頬を染めてイヤイヤと首を振った。

「いやぁ……凄くくさいよ……こんなニオイさせてたら……絶対にバレちゃうよぉ……」

「君が不審な態度さえ取らなければバレやしないさ」

 エステルにスパッツを握らせたオリビエは、下着越しに臀部をいやらしく撫でさすりはじめた。まだ昨日の今日で何が変わったというわけではないが、このやや筋肉質によく引き締まった腰が男をすでに知り、性欲を知り、アクメを知り、その快楽を憶え込ませたのが自分だと思うと、この上ない昂奮を憶える。

(フフ……思わず独占しちゃいたくなるね……)

 エステルは感度も素晴らしく、体力も申し分ない。それに、知らないからとはいえ、子作りの原液を膣内射精されて悦ぶのだ。ヨシュアに渡すのは惜しいかもしれない。

 「あっ……」と、オリビエの手つきに反応するエステルの表情は、困惑と恐怖で曇っていたが、目端には幽かな期待が宿っていた。動悸が早くなり、体温が騰がってしまうのは、人に見られたら……という怖さだけではない──

(あ……や……なんで……こんな……こんなところで……誰かに見つかっちゃうかもしれないのに……)

 お尻を撫でるオリビエの手を気持ちよく感じてしまう。お腹の奥にまだわずかに残っていた温かさが増幅されて、拒もうとする力がどんどんと抜け落ちていってしまう……。

「あ……あ……あっ……こんな……ん……あ……あ……はあぁ……♥」

 切なげな吐息でスパッツを握りしめたまま洗面台に手をつき、腰の高さはそのままに、自然な感じでオリビエの行為を受け入れる態勢になってしまうエステル。

(こんなエステルの姿をヨシュア君がもし見たら、どう思うだろうね……フフフ……フフフフ……)

 オリビエはチラと入り口に視線を向けた。トイレの中も外も静かなもので、あるのはエステルのあえぎ声と、遠くから聞こえる観客のざわめきだけだった。誰が来る気配もない。

 突き出されるような形になった小高い丘を割れ目に沿って下り、秘陰を覆う部分を擦り始める。そこはグッショリと重く、ネチョネチョしていた。下着に染み込んでいる分は処理しなかったらしい。

(ボクの精液まみれになった下着を生殖器に当て続けるわけだ……)

 アソコに当たる部分を肉庭に擦り込むようにして圧すと、グチュゥ……と、中から夥しい白濁汁がにじみ出てきた。

 オリビエは満足を覚えながら、鏡に映るエステルの顔を眺めた。目を閉じながらうっとりとした表情でオリビエの指の動きを感じている。指が弾かれるような少女の媚肉の瑞々しさ。オリビエの指が侵略を繰り返すように少女の股間に滑り込んでいく度に、「あっ──あっ──あっ──」と、切なそうにさえずり、秘陰はさらに熱を帯びてゆくのだった。

 エステルの出来上がり具合を見て、パンツの股部をずらす。ネッチョリと糸を引く白いものでまみれた陰裂に指を入れて孔を探すと、そこはもう少し圧しただけで簡単に沈み込んでしまうほど柔らかくとろけ、熔けそうなぐらいの淫熱が感じられた。グチュッといやらしい音がして、人差し指と中指が第二関節まで一気に埋まってしまう。

「ヒィィンッ♥!」たまらずにビクビクと腰を震わし、嬌声を上げるエステル。「な、中までは掃除してないのぉ……」

「なるほど、中はグチャグチャだね」

 膣内を掻き回すように指を動かすと、彼が放った白い粘液が中からトロトロトロトロと際限なく現れた。まだ粘っこさを失ってなかったザーメンは、膣口からネチョー……と長い糸となって、穢(けが)らわしく床に垂れ落ちていった。

「あ、そういえば昼間、中も洗うようにって言ったけど、あれ無しね。膣内まで洗うと逆に身体に悪いってこと思い出した」

 喋っている間も指を動かしながら、もう片方の手でズボンのチャックを下ろす。

 鏡越しにギンギンにいきり勃った肉棒が取り出されるのを見たエステルは、少し目を瞠(みは)り、ゴクリと喉を鳴らした。もう半ば無意識的に待ち望んでいる自分に、気付いているのかどうか……。

「フフ……上の口は厭がってるのに、エステルのおまんこはもうすっかりその気じゃないか……この様子じゃ、いきなり突っ込んでも大丈夫みたいだね」

 オリビエはエステルの腰を抱え、淫裂に先端をあてがった。

「あ……あ……あぁ……!」

 目を細め、息を上気させるエステル。

(フフ……なんだかんだ言って……期待しまくってるんだな……)

 それなら遠慮はいらない。

 オリビエは脚に力を入れ、ゆっくりと腰を推し進めていった。

 

 ズ……ニュズニュニュ……

 

 白いぬかるみ状態の中に濁った音を立てながら、天に反り返った牙のような肉塊が埋(うず)まっていく。

「ふ……う……んぅぅぅぅん……ッッ♥!!

 は──入って……来るうぅぅ……♥♥!!」

 エステルの膣孔(なか)はきついぐらいにギュウギュウとオリビエを締め付けてきたが、昼前に注ぎ込んだザーメンが充分に残っており、ヌルヌルと抵抗も少なくすんなり入っていった。

 エステルはからだを強張らせ、わなわなと震える腕でスパッツごと洗面器の端を掴んだ。

「あ……は……アアッ♥! お、おなかがいっぱいに……あ……あぁ…お──おおきいよぅ……♥♥!」

と、侵入される心地よい刺激に甲高い嬌声を上げる。一気に耳たぶまで朱に染

め、白い喉をのけ反らせながら気持ちよさそうに蕩ける顔。

「くっ……すごい締め付けだ……この分じゃ思ったより早く終わりそうだな……」

 最も奥まったところまで到達すると、ひとつ深い息をつき、オリビエは最深部をズンズンと突き始めた。

 

 ズチュッグチュッズチュッ──

 

 エステルの都合など全く考えない、射精を促すためだけの忙しない抽送。

 ストロークは短く、最初からスパートをかけたように細かな律動。

 腰と腰がパンパンと軽い音を立てながらひっきりなしにぶつかる。

 

 グチュッズチュッグチュッ──

 

「ン、ン、ン、ン、ンン……♥!」

 エステルは翻弄されるように揺さぶられ、一身にオリビエの行為を受け続けるだけであったが、だがそれでも少女にとって充分な快感が生まれ出てくるのだった。

(あ……あ……また……奥まで……当たってるぅ……♥)

 肉棒に圧迫され押し出されてきた白濁液が、結合部から掻き出されてドロドロと垂れ落ちてゆく。カリ首は最奥に残留しているザーメンを主に撹拌しているため、これらは入り口近くに溜まっていたものだった。

「今回はエステルを逝かせるようには動かないよ。お仕置きプレイだし、試合前にマジ逝きするのも心配だからね」

「う……うん……」

 少し残念そうに首(こうべ)を落とすエステルだが、こうして挿れられているだけでも満足感は大きかった。

 これを我慢すれば、夜はもっと……

 途端、キュッとヴァギナが締まり、猛々しい剛直に擦られる快感が倍増した。

「ヒゥゥンンッッ♥」

 甘い声が抑えきれずに出てしまう。

「うお……ッ!」

 今の刺激で早くも発令された本能の射精指示に、オリビエは遠慮なく従った。

 この、本能に刺激されるままに肉棒を灼熱させる気持ちよさといったら!

「うおあ……さっそく……一発目いくぞ……!」

 低く叫び、根元まで肉棒を突き入れると、締め付けてくる膣襞に反撥するように肉茎が膨張し、

 

 ドップウッッドビュッ、ドビュッドビュッドビュルッルル────ッッッ!!!!

 

 肉棒は強靱なポンプと化した。しぼりたての生乳のような精液がこれでもかというぐらいに元気に発射され、奥壁に叩きつけられる。

「ン、ン、ンンンン──────ッッッ♥♥♥!!!!」

 胎内を新たに犯す熱い液体の感触に、四肢を震わせ、喉を鳴らし、淫らなさえずりを奏でるエステル。

 オリビエは本能の命じるまま、エステルの奥まったところで何度も小刻みに往復しながら濃厚な精を放ち続けた。

 

 ビュルッ、ビュルッ、ビュルッ……!

 ビュクッ、ビュクッ、ビュクッ……!

 

「……あ……あぁ……出てる……♥ また……あたしの膣内(なか)……オリビエのミルクでドロドロのグチャグチャになっちゃってるよお……♥!」

「フフ……なんだか嬉しそうじゃないか。これじゃお仕置きの意味がない……」

 射精が終わると、オリビエはさらに四五回ゆっくりと腰を振り、放出されたばかりのザーメンをヴァギナになじませていった。膣壁は気持ちよさそうに精液塗布を味わい、蠕動している。

「ふう……」

 まるで剣を鞘に収めるように、少し柔らかくなった肉棒を根元まで差し込み、腰を密着させた状態で止まるオリビエ。

(あっ……中でピクピクしてる……)

 エステルは自分の胎内で跳ねている異物の感触に、なんだか可笑しみを感じてしまった。

 大した運動量ではなかったので、オリビエは数回深呼吸しただけでケロリとし、

(孕むかな~孕むかな~♪)

などと頭の中で歌いながら、射精直後の気持ちいい余韻に痺れる肉棒に神経を集中させ、うねうねと肉襞を蠢かせてザーメンを美味しそうに搾り取る肉壺の感触を楽しんだ。ついでにシャツをブラごとめくりあげて乳房を露出させ、インターバルの余暇に弄り回す。弾力ある柔肉は火照っていた──いや、エステルのからだ全体がもう熱く、じっとりとした汗が浮き出ている。乳首もツンと尖っており、オリビエの指で嬲られるとさらにコリコリと膨らんでいった。

「んんん……んん……んあ……♥ お腹の中……また熱くなってきた……♥」

 背すじを気持ちよさそうに震わせ、夢の中で浮いているような眼差しで陶酔の吐息をつくエステル。

 鏡の中には、いやらしく顔を紅潮させて舌をわずかに垂らし、服をあられもなくはだけさせ胸や首すじを愛撫されている少女が映っていた。男を深々と刺し込まれて大小幾筋もの白い糸がこぼれ落ちている部位は、残念ながら台の下に隠れて見えなかった。

(あたし……なんて顔してるんだろう……)

 これが気持ちよすぎる時の表情なのか。まるで知性を失ったおばかさんみた

いだ。

 でも……いつまでもこうしていたい……

 そうこうしているうちに、肉の楽園で性感マッサージを受けていたオリビエの息子が、早くも次なる欲望の鎌首をもたげ出した。

「よし……次いくよ」

 オリビエはエステルのスカートの前掛けを少女の腹と洗面台の間のクッションにして、上半身の責めも続行しながら、ほとんど立ちバックの姿勢でエステルを犯し始めた。先ほどよりやや遅めのピストンで、今度はエステルのリズムにも少し合わせて腰を動かす。

 

 グチュッ、グチュゥ、グチュゥ、グチュッ──

 

「フゥ……ン……アン……ハァ……アァ……ンンン……♥」

 鼻に掛かった甘いあえぎ声を絶え間なく漏らしながら、オリビエの乱暴な行為を悦びをもって受け止めるエステル。

 これがもし普通に性知識がある女性なら、なんだかレイプみたいなプレイだと思ったかもしれない。

 というか……騙している以上、全てがレイプと言えなくもないだろう。

 だが、エステルはセックスという言葉を聞いたことはあっても、それがどんな行為かはまったく知らないし、男女の営みがいかなるものであるかなど、まるで無知同然であった。せいぜいキスを知っているぐらいである。

 レイプ、という言葉は聞いたことはあるが、それが実際どんな行為を指すものなのかは知らなかった。漠然と、犯罪者のような最低の男が無理矢理に女性を襲う、ぐらいの抽象的な想像しか出来ない。そして、それ以上には想像が及ばない。及びようがない。乱暴や暴行というのが、どんなことをするのか。オリビエがするとは夢にも思わない。エステルにとって、オリビエがしている行為は「女らしくなるための修業」で、こんな修業もあるんだ……と、多少驚きはあっても、オリビエの陥穽にすっかり嵌ってしまっていて、気付きもしていなかった。

 いや、深層心理ではどうだろうか……。

 しかし、快楽の泥沼にどっぷりと全身を沈めた今、全ては蕩けるような肉欲の前にどうでもよくなる。

 

 グチュッ、グチュゥ、グチュゥ、グチュッ──

 

 昨夜は痛みを憶えたペニスのピストン運動は、もはや、何もかも波にさらって天上の楽園にいざなうような極楽の快感しか生み出さない。

(ああ……気持ちいい……気持ちいいの……あぁ……ああぁ……♥)

 ふと、オリビエは洗面台に目をやった。さすがは王都に誇る一大競技場だけあり、トイレも清潔感あふれる見事な設(しつら)えで、三つの洗面器と鏡が一枚の大理石板に並べられた贅沢な造りになっていた。

 二人はその真ん中でいたしていたのだが、

(そーだ。この上にエステルの足を乗っけてやってみよう)

と、オリビエは変なことを思いついた。台の高さはへその辺りで、ちょうどよさそうだ。

「エステル、少し体位変えるからね」

「え……? な……なにするの……?」

 オリビエはエステルの腰をくっつけたまま腰を引いて落とし、少女の体を腿の上に乗せ膝裏に腕を通して抱えると、「ふんっ」と掛け声をかけ、繋がったまま立ち上がった。

(お、おも……)

 エステルは見た目より意外と重かったが、何とかバランスを維持しながら持ち上げる。

「あああ──ッッ!?」

 たまらないのはエステルの方であった。

 手は何とか洗面台から離れなかったが、脚の支えを失った分の体重が全て結合部にかかってきたのだ。自然に腹筋や八の字筋などが締まった上に、これまでにないほど深くえぐり込まれ、

「かはぁ……! お、お腹が……苦しい……!」

 目を大きく見開いて喘ぐエステル。

「よっと……!」

 オリビエはエステルのかかとを掴み、踝(くるぶし)を台の上に乗っけて開脚させると、返す手で太腿の下に滑りこませて支え直した。

「あ……か……! ふ──う……うぅぅ……!」

 新たな支点を得ることによって腹を突き上げられる圧迫感は幾分軽減されたが、それでも今まで感じたことがないほどの結合感なのは確かだった。痛みがよみがえる。我慢できる程ではあったが、オリビエが手を離せば、本当にお腹が突き破られるかもしれないぐらい、奥のさらに奥にまでギチギチにつまっている感触がした。

「か、感じるけど……い……痛い……やあぁ……こんな……お、降ろして……!」

 大勢の人々がいる会場内でこんな姿勢にされている──と思うだけで、目が眩むような羞恥を憶えてしまう。エステルはいやいやするように首を横に振り、大粒の涙をこぼした。

「ハハ、おかしなこと言うね。キミは罰を受けてるんだよ、エステル。それを忘れないように」

 オリビエはそう言うと、ゆっくりと動き始めた。

 エステルの臀部がオリビエの腰に抱えられ、自重でずっぽりと埋まった状態から、オリビエが脚を伸ばして突き入れると、洗面台とほぼ水平になるまで持ち上げられる。

「アァッ、アァッ、アァッ、アアアッ!!」

 ベッドの上とは全く違う挿入感だった。オリビエの動きは浅い屈伸運動のようで、引くというより次の突きの威力を溜めるために腰を落とす感じだった。肉棒はほとんど抜けず、エステルの体を持ち上げる時には手とペニスに重点がかかるため、膣のウエをグイグイと圧すように擦りながら奥を突かれる衝撃がダイレクトに脳天まで伝わり、穴と棒が一体化してしまったかと思うほどの密着感であった。

「こんな……こんなのってぇ……♥!!」

「うおお……こりゃ凄い……!」

 体重がかかる分あまり速くは動けなかったが、それを補って余りある、ギュウギュウな挿入感だった。痛いほど締め上げられて奮起した剛直が、奥壁を貫かんばかりに子宮を圧迫しているのが分かる。熔けるぐらい熱くて、抽送の始めと終わりの動きが止る瞬間は、ペニスの輪郭が消失したような感覚に陥る。

 結合部から、

 

 ブピュッ、ピュビュッッ!

 

と、膣内に溜まったザーメンがひっきりなしに噴き出してきて飛び散ってゆく。

(む……ズボンが汚れる……ま、コートで隠せるからいいか……)

 オリビエはあまり気にせず、それよりもエステルをより深く犯すことに意識を戻した。

「ハァッ! ハァッ! ハァッ! やっ! あっ! あああぁッ♥!!  こ、こ、これダメッダメェッ♥ お、奥にッ、奥にッ、奥にぃぃッッ……♥!!」

 体の深いところで子宮をグングンと強く揺すられ、乱れあえぐエステル。

 痛みと苦しみもその分大きかったが、オリビエが伸び上がって、

 

 ズニュニュニュ──!

 

と、肉棒が膣内を持ち上げるように熱いお腹の奥をえぐると、全身に強い震えが起こるほどの心地よさが支配する。その快感が苦痛と相まって、筆舌に尽くしがたい奇妙な感覚が生まれてくるのだった。ただ、その感覚を敢えて言い表すとしたら、

 

(キモチイイ……キモチイイ……キモチイイよう……♥♥!!)

 

であった。

 そうやってエステルのからだが上下に揺れる様は、まるで高波に翻弄される小舟であったが、ペニスへの刺激が強すぎるため、それほど往復しないうちにまた急速に射精感がこみ上げてくる。

「ぐうぅ……! 二発目……またたっぷりと……中で出すぞッ!」

 オリビエは腰の動きを一気に加速させ、

 

 パンパンパンパン!

 

と、小刻みに腰を打ち付け出した。その勢いでエステルのからだが洗面台に乗り上がってしまい、鏡に胸を押し付けながら、

「ア、ア、ア、ア、アッッ♥♥!!」

 エステルはオリビエの猛雨のようなピストンによって体奥をぐりぐりと激しくえぐられるのを、涎をたらしながら味わい続けた。

 

 ズチュッズチュッズチュッズチュッ!

 

「ハァッ! ハァッ! ハァッ! ハァァンッ♥! あぁ、また出されちゃう……膣内で出されちゃう……♥ オリビエのこってりした精液が、あたしの一番奥までいっぱいになって……また溢れちゃうよぉ……♥!!」

「そうさ、エステルの中を隅々までオリビエ特製ホットミルクで真っ白にしてやる!」

「はあぁ……ッ♥!」ゾクゾクと背中を震わせるエステル。「して……してぇ……あたしを真っ白にしてぇ……ッッ♥!!」

 

 ズチュズチュズチュズチュッ!!

 

 オリビエの激しい抽送はフィニッシュ寸前を迎え、彼もまたエステルと同じく、絶頂間際のせっぱ詰まった表情になる。エステルの太腿を押え込んでガシガシと腰を打ち付け、いやらしくうねる淫肉を思う存分突き回し、辺り構わず白い粘液をまき散らしながら、

「エステルいくぞッ、エステルッ、エステルッッ!!」

 エステルもからだをさんざん揺さぶられながら、あられもなく叫ぶ。

「来てぇ、来てへぇ、奥まで来てェェェーーーーーッッッ♥♥!!!!」

 

「くぅッ!!!!」

 

 最高の瞬間が来た。

 

 ブビュルッ! ブビュビュッ! ブビュビュルビュルルッッ!!

 ブビュビュビュルビュルビュルルルッッッ!!!!

 

 立て続けの二発目にも関わらず、先ほどよりも夥しい量の白濁液。オリビエは肉棒を最深まで穿ち込み、熱い濁流のような孕ませ汁を子宮の間近で放ち続けた。

 

 ドクン、ドクン、ドクン、ドクン……!!

 

「~~~~~アアアアァーーーーーッッッ♥♥♥!!!!!!」

 エステルの手が何かを掴もうともがくが、壁に掴めそうな突起物はなく、指が白くなるまでタイルに押し付けられる。

「来てる……来てるッ……熱いのがいっぱい来てるううぅぅ……♥♥♥!!!!」

 堪え難いように全身をわなわなと震わせ、もうわけがわからなくなり、頭の中が真っ白に爆発し、エステルも放り飛ばされるようにめくるめくオルガズムの世界へと旅立っていった。

 膣が膨らみ、次から次へと噴射される精液で満たされてゆく。

「──────────ッッッッッ♥♥♥!!!!!!」

 長い間痙攣するヴァギナ。

 淫熱の坩堝と化した肉壺。

 ビッチリと咥え込まれた結合部から白濁液がにじみ出てきて、デレデレと洗面台の上に垂れ落ちてゆく。

 オリビエはザーメンの逆流を少しでも防ぐためもあり、低く唸りながらそのままじっと動かず、自身の射精を心ゆくまで堪能していった。

(ふうぅ……受精するかな……それとももうしてるか……たとえ今してなくても……もっともっと注ぎ込んで……ヨシュアとデキる前にどうしてもボクの子を孕ませたくて堪らなくなってきたよ……フフ……フフフフ……)

 オリビエのそんな昏い心も知らず、エステルはオルガズムに浸り続けながら、ただただ快楽の忘我を彷徨っていた。

 そんな少女の後ろ姿を見てると、ますますこのまま抜かずに精液が少しでも多く子宮に流れ込んでゆく時間を稼いでいたくなる。

 二人はしばし現実を忘れ、いつまでも繋がっていた………………

 

 

 

 

 

 

 

   3

 

 夢のような一時が破られたのは、それほど遠くないところから聞こえてきた話し声であった。

「ちょっと触んなよ! まさか、ボクが独りになったこの隙を見計らってヘンなコトする気じゃないだろうね!?」

「誰が貴様みたいな小娘にするかっ! いいから黙って歩け!」

 オリビエとエステルは驚いて目を見合わせた。近い。こっちに向かっている。

「……あの声はどうやら、空賊のお嬢さんのようだねえ」

「な、なに暢気なコト言ってんのよ!? こんなところ見られたら……! は、早く降ろして!」

「んー……」

 オリビエは繋がったまま周りを見回した。出入り口は一箇所だけだ。

 声の主たちはトイレのすぐ前まで来たようだった。

「絶対に覗くなよ? 女のトイレ覗くのは最低だからな!?」

「フン、それは保証できんな。もしお前が妙な事をする気配があれば、どこだろうと乗り込んでふん捕まえるのがオレ達の仕事だ。そうされたくなければ、大人しくさっさと用を済ませる事だ」

「女のトイレは長いんだよ!」

 そう叫びながらトイレに入ってきたのは、ジョゼットであった。

「ちぇっ、最悪だよ……」

 そうブツブツ言って室内を見回すと、「へえっ」と目を大きくした。

「なかなか綺麗じゃないか……」

 何気なく窓を探してしまうが、小さな換気口ぐらいしかない。

「まあ、兄ぃ達を置いて逃げるつもりなんてさらさらないから、別にいいけど」と、洗面台に視線を向けて細める。そこは何やら白い液体が──石けん水だろうか?──汚らしく飛び散っていた。

「清掃はなってないみたいだね」

 個室は五つ並んでいて、一番奥は使用中のようであったので、ジョゼットは真ん中に入り、扉をしっかりと閉めた。

 

 スルスルと布擦れの音が聞こえてくると、

「………………」

 扉に寄りかかっていたエステルのからだから、徐々に緊張が抜けていく。

 危機一髪で、ジョゼットが確認した一番奥の個室に隠れたのだ。

 着直している暇などなく、胸元ははだけ、内股には洪水のように精液が伝い落ちているというエステルの姿だった。

 安堵したように目を瞑って、音がしないように息を吐き、

(もうすぐで……見られるところだった……)

と、ホッと胸を撫で下ろした。脚がカクカクと鳴っていた。

 その太腿の裏に細長い指が添えられ、撫でつけてきた。

(オリビエ……!)

 元はと言えば、この剽軽な男が悪いのだ。

 エステルがまだ潤みの退かない瞳できっと睨みつけると、オリビエは愉しそうに微笑みながら耳元で囁いた。

「このスリルがたまらないね……」

「こ、このバカ……あッ……!?」

 もうすぐで大きな声になりそうだった。オリビエの手がまた胸と股間をまさぐったからだ。

 余熱のくすぶる肢体は、本人の意志に関係なく反応してしまう。

「ふぅ──んッ……ちょっ……も……もう……!」

 すぐ近くにジョゼットがいるのに……!?

 だが、オリビエは悪戯っぽい笑みを浮かべながら、後背からバックルの留め金を外し、まずはスカートをエステルの脚を滑り下ろして脱がせてしまい、次にパンツも両端を掴み、するする……と、下半身は靴のみの姿にさせてしまった。

 エステルは扉にもたれかかりながら、音を立てることも出来ず、オリビエの為すがままになっているしかなかった。

(ああっ……下がスースーするよぅ……)

 と、エステルの顔の横に何かが現れた。彼女のパンツ。ぐしょぐしょの淫液まみれの状態であった。

「……ッ」

 エステルは顔を赤らめ、霞んだような目でそれを見つめた。信じられない量のネトついた液体を吸った布切れ。すごい匂い。オリビエはそれを少女の股間に運び、拭うように秘陰へと擦りつけた。グチュ、グチュ、と淫らな水音がたち、ボタボタと粘液が垂れ落ちて、扉の下の床に水溜まりが広がる。

 敏感になりすぎた箇所への刺激に、エステルのからだが小刻みに震える。

「──ッ♥! ―─ッ♥!」

 あ……あ……扉が鳴っちゃう……声が……漏れちゃう……!

 オリビエはしばらくそうして弄んでからトイレの端にパンツとスカートを置き、エステルの腰を掴んだ。

 こっちへおいで、という風に優しく引き寄せ、まずは自分が便座に腰掛け、自らの股間の上に向かい合ったエステルを誘導する。そこには、二発も放ったというのに、まだ血管を浮き立たせて硬く勃っている肉棒が、二人の体液でぬらぬらと淫らにぬめりながら、依然期待に充ち満ちているようにピクピクと揺れていた。

(え……や……ホントに……!?)

 しかしそれよりも、一度は引いた昂奮の波が、体内でまた波頭高く盛り上がり始めたのに、エステルは心底びっくりしていた。

 こんな風に隠れて……ジョゼットがこんなに近くにいるのに……バレたら大変なのに……!?

 それでもふたたび息が騰がり、胎内が熱く潤(うる)んでくるのを抑えられない。

(そんな……あたし……こんな状態なのに……期待してるの……!?)

「あ……ぁ……!」

 手が、震えながらも勝手に―─オリビエの肩を掴み、体を安定させてしまう。

 意識はためらっているのに、からだが、あたまのどこかが、こうすることを望んでいる……オリビエの誘(いざな)いに逆らえない……。

 オリビエの手もまたエステルの腰から尻を抱えるように移り、少女のからだをわずかに沈めさせる。白いものが溜まった秘裂に先端を潜らせ、標準を定めるように熱い入り口に当てられる感触に、

「ふ―─あ……ぁ……!」

 まだ先っぽがついただけなのに、意識をグチャグチャに掻き回す官能が早くも渦巻き、頭の中がおかしくなりそうだった。

 そんなエステルの様子を愉悦そうに見つめながら、オリビエはゆっくりとエステルのからだを沈めていった。

 

 ズニュ―─ニュブゥ―─

 

 中で融け合いそうな肉棒を、歓喜のうねりをもって迎え入れるエステルの肉壺。

「ン―─ゥ―─ンン―─ッ♥!!」

 気がおかしくなりそうなほどの熱い挿入に、思わず大きな声が漏れてしまいそうだった。

 溢れるほどの淫液にまみれた牝孔に、ずるずると奥まではまってゆく肉棒。

 オリビエの長竿はずっぽりと埋まると、子宮をグイグイ圧迫したが、それがまた蕩けるほど心地よく、肉体が満たされたような、頭の奥から痺れて来るような、そんないわくしがたい幸福感が湧いてくるのだった。

(ふ……か……あぁぁいぃ……♥)

 エステルは堪らずにオリビエの首根っこにしがみついて頭を彼の肩に預け、目を瞑り、胎内で一つになっている感触に四肢を震わせ悶えた。

「―─―─ッ♥♥!!」

 ホントに……こんなところで……ダメ……声がでちゃう……!

 少女の耳朶を甘噛みし、舐めながら囁くオリビエ。

「フフ……いつものように出し入れすると音が出るから……これで……」

と、エステルの腰をぐりんぐりんと引き臼のように押し回し、入り口を拡げるように同時に自分の腰も小さく回す。

「ふ―─ぅ―─ん……ンンン……ッッ♥♥!!!!」

 上下の抽送ほど強烈ではなかったが、頭の奥まで浸透するような厚い快感の波が……!

 ピクピクと背を突っ張らせながらも、人差し指の第二関節を噛み、声を立てないよう何とか堪(こら)えるエステル。

(き……気持ちいい……気持ちいいよぅ……♥♥!!)

「あ……あ……♥」

 も、もうダメ……こんなの……こんなのって……! 声が……出ちゃう……!

 すると、それまでエステルが握りしめていたスパッツをオリビエが取ったかと思うと、彼女の頭を肩に乗せたまま器用にそれをエステルの口に含ませ、後ろ頭に結んだ。

「ンゥ……!?」

「これなら漏れない……」

 エステルの胸を嬲りながら、後ろにもう一方の手を回し、背すじをつー……と滑る。

「ンウゥ―─ッ♥!」

 ギュウギュウと締まり絡みついてくる肉襞に、オリビエも思わず声が出そうになる。

 ジョゼットの個室の気配を探ると、ゴソゴソとしていたが、ゆるゆるとエステルの腰を回して愉しんでいるうちに、ジャーという水音がした。

 それ今だとばかりに、オリビエは腰を打ち付け、エステルのからだを上下に大きく揺さぶった。

 

 グチュン! グチュン!

 

「―─ッッ♥!! ッッッ♥♥!!!!」

 排水音が小さくなるに従って徐々に律動を弱めてゆき、ガタンと扉が開く音がしてジョゼットが出ていく頃には、またゆるい円運動に戻っていた。

「―─♥―─♥―─」

 エステルはグッタリと心地よさそうにオリビエの肩に寄りかかった。

「……今、中がギュウウってなったけど、イッちゃった……?」

というオリビエの囁きに、真っ赤な顔でコクンと頷くエステル。

 もう、どうになっても構わない──

 

 洗面台でジョゼットは思わず顔をしかめた。石けん水とばかり思っていた白い液体は、近くで見るとなにやら感じが違っていたからである。

 なんとなく気味が悪かったので、

(何なのよもう……さっきから奥の個室から変な物音はするし……)

と、一番被害が少ない右端の洗面台で手を洗いながら、心中穏やかではなかった。

 トイレを出る前に、ふと閉まりっぱなしの奥の扉を見つめる。

 耳を澄ますと、なんとなく人の息づかいが「重なって」聞こえるような気がした。

(ナニやってんだろ……)

 何故だか気になって仕方なかったが、

(……ま、関係ないか……)

と、目障りな警備兵に入ってこられる前にトイレを後にした。

 

 出入口の向こうから、

「トイレかなり汚れてたわよ。ちゃんと掃除してるの?」

という声が聞こえ、それに受け答えする会話が段々遠ざかっていくと、オリビエはエステルの猿轡を外した。

「ふぁ……ぁ……ぁ……♥」

 エステルの目はトロンとし、もう夢の中といった風情で、スパッツに涎が引いても気づきもしない。

「邪魔者も居なくなったし……最後の仕上げにかかるよ」

 そう言うと、オリビエはエステルのからだを抱き寄せ、便座をガタガタ遠慮なく鳴らしながらピストン運動を始めた。

「ハアァァァンッッ♥♥!!」

 

 グッチュ、グッチュ、グッチュ、グッチュ!!

 

 壁といわず板といわず、体液が飛沫となって周りに飛び散る。

「うおっ……なんか……これまで以上に凄く絡みついてくる……!?」

 勢いのある抽送ですぐに出入りしてしまう肉棒を、少しでも長く捕らえんといった感じで、エステルの膣肉がぐねぐねと蠢いて締め付けてくる。

「本当は主にエステルが動いた方が騒々しくないんだけど、これ以上疲れて試合で動けなくなるのもアレだし。その代わり、夜、タップリと動いて貰うよ」

「ハァッ、ハァッ、ハゥン、ハァン、ハゥゥゥンッッ♥♥!!」

「聞いてないか……」

 エステルはもうすっかり快楽に呑み込まれ、オリビエに負けじと腰をくねらせていた。彼女が貪っているのか、オリビエが貪られているのか──両方だろう。

 オリビエはエステルの脚を上げさせ、胴に絡みつかせた。夢中でガッチリとカニ挟み、より深い結合を求め歓喜にあえぐエステル。

 

 オリビエは双臀を掴み、さらに激しく揺さぶり出した。

 

 グッチュグッチュグッチュグッチュ―─!!

 

「ハッ……ハッ……オリビエ……オリビエェ……♥!!」

 エステルの瞳は正気を失ったように、貪婪な光を湛えてオリビエを見つめながら、彼に打ち上げられるままに喜悦の涙と淫水をまき散らし、自らも腰を振り立てる。抜けそうなほどの勢いのある長いストロークで激しく膣奥を突き回され、

「イイッ、イイ、イイよぅッ♥! イヒイィィィ……♥!!

 すごいの、スゴイのぉぉ……♥!! おッ、おおッ、おぉッ、おぉぅ……♥!!」

 オリビエは長いツインテールを振り乱す頭をグイッと引き寄せ、唇を近づけた。

 エステルに最初のキスの記憶はなかった。気付くと、何度も何度も口づけを繰り返していた。

(あ……あたしキスしちゃってる……どうして……)

 どうして、と自問しながら、答えはすでに出ていた。

 気持いい。脳内が痺れて堪らなかった。オリビエとのキス。唾だらけの舌を絡ませ、互いの口唇を貪る。キスだけでもイキそうだった。それが下半身からの刺激と合わさり、狂おしいぐらいの快感が全身に行き渡らせる。頭なんてグチャグチャになってどうにかなりそうなぐらい気持ちよかった。

 なんでもっと最初からやらなかったんだろう。快楽にけぶった頭でそう考える。こんな気持いいコトしてなかったなんて信じられない。

「ハァム―─ムウゥゥ……♥」

 ムチュウ──と、舌の根元まで絡みつきそうな深いキスをする。歯と歯が当たる。気にならない。互いの口腔をねぶる。頭がもうほとんど真っ白で何も考えられない。

 オリビエがエステルのからだを抱え上げた。エステルはオリビエにしがみつきながらキスし続ける。

 背中に軽い衝撃。扉に当たったみたいだった。ガタン、と音がして、エステルは自分が仰向けにされてゆくのを感じた。視界にトイレの天井が映る。お尻から肩にかけてひんやりとした感触。

 個室から上半身をさらけ出した状態にされた。今もし誰か来たら、言い訳できない。

 しかし、そんなことを考えている余裕はなかった。

 上にオリビエが覆い被さり、

「エステル……エステルッ!」

とキスの合間に叫びながら、最後の抽送に入った。

 エステルはますます強くオリビエの身体を脚で挟み、だらだらと涙と涎を流しながら、男を奥へ奥へと招いた。お腹が堪らなく熱く、何が何でも奥に来て欲しかった。

 オリビエはほとんどグラインドできなくなり、エステルのからだを押さえ込み、奥をグリグリ突き回す運動に変わった。

 落ちる。落ちちゃう。それとも昇ってる?

 一つになったみたい。オリビエと一つになったみたい。

 来る。くるくる来る。

 ああ──しあわせ──しあわせ──!

「クッ……いく……いくぞッ!!」

「きてッ……きてぇぇ……ッ♥♥!!!!」

 グウウー──と、オリビエの腰が強く推され、エステルの尻がひしゃげる。

 

 

「──────────ッッッッッ♥♥♥!!!!!!!!」

 

 

 ビュプッビュプルッッビュブュブューーーーーッッッッ!!!!

 ビュルルルルルルーーーーーーッッッッッ!!!!

 ビュルッビュルッビュルルルルッッッッ!!!!

 

 粘度の濃いザーメンがエステルの胎内にほとばしり溢れ、ドロドロと埋め尽くしてゆく。

「うぐおぉ……おおおお……!!!!」

 次から次へと射ち出される濃縮子種汁に、オリビエの脳髄が灼熱に熔けながら流れ落ちそうになる。

 

「ア────ア────ア──────ッッッ♥♥♥!!!!」

 ガクガクと強く痙攣するエステルのからだ。オリビエもまた全身が砕けそうなぐらいの快感に圧倒される。

 

 ビュルッビュルルッビュルルッッ!!!!

 ビュルビュルビュルルゥゥッッ!!!!

 

 精液に次ぐ精液。白濁で満タン状態の膣腔。エステルの子宮のいたるところでオリビエの精子が泳いでいた。皆、一つのものを目指し、さらに子宮の奥へと元気に侵入している。子宮がうねりうねりと収縮し、分泌液を出してそれを助けている。だが、子宮口は先発隊ですっかり埋め尽くされているため、新しく大群が投入されても余剰すぎ、彼らの進軍が子宮内に至るのは残念ながらまだまだ先のようであった。しかし、もう時すでに遅しだろうが、まだチャンスは残されていようが、どちらにしろこの中を進み続けるのが彼らの宿命である。

 痙攣を繰り返し、ぐいぐいと肉棒を締め付けている秘貝の隙間から、

 

 ブピュッブピュッ!

 

と、勢いよく逆流してきたザーメンが噴き出してきた。それは長い間ひっきりなしに続き、白く細長い放射状の痕跡を幾重にも作った。

 オリビエはエステルのからだを押し潰すように密着しながら射精し続けた。胸もアソコも、呼吸が耐えられる限り顔も。服が邪魔で仕方なかったが、今さら脱ぐのももどかしく、その分よりくっつこうと、さらにからだを寄せ合う。

 

 射精がほぼ終わりを迎えて意識がわずかに回復してくると、オリビエはぐったりとして動きたくないのを叱咤し、挿入したままエステルのからだを持ち上げてよたよたと後ろ歩き、トイレの中に戻って扉を閉めた。

 トイレの上に座り直し、エステルのからだを舐め、吸い、抱きさすり、あるいは唇を重ね、射精後の余韻をとっぷりと味わう。エステルも同じことをし、二人は性の解放感にたゆたいながらほとんど何も考えずにベタベタと後戯にいそしんだ。

「あは……オリビエ……オリビエ……♥」

 エステルはうわごとのように繰り返し、まだオリビエの欲棒を挟み込んでいる腰をゆっくりと揺らしながら、もはや何も気にせず、彼の唇を求め吸った。オリビエがするのを真似て、ついばむようなキスからねっとりと絡み合うキスまで。唾液を交歓し、徐々に引いてゆく波が時折また高まれば激しく吸い合って。

 エステルの中に挿れたままだったオリビエは、しばらくしてビクビクとまた射精するのを感じた。

 エステルもわかったらしく、艶やかに笑み、嬉しそうに腰をくゆらした。

 二人は全身ドロドロに濡れながら、時間ギリギリまで繋がっていた……

 

 

 

第4話に続く)

 

 

 

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最終更新:2020年02月23日 17:26