ながされて藍蘭島エロパロSS
『寝取られて』 第3話
1
ノンキなほどに澄み渡る青空の下、燦燦とした太陽を中天に冠し、雄大な富嶽が見下ろす麓に、緑の濃淡も鮮やかな人里があった。その美しい田園と森林を横切る澄んだ川のほとりの草むらに、4、5人の簡素な着物姿の娘たちが腰を下ろし、かしましい談話の花を咲かせていた。
彼女たちが作る輪の中心では、健やかそうな赤ん坊を大事に胸に抱きながら、赤いチャイナ服の襟を開いて胸をはだけ、母乳を飲ませている女の子がいる。どう見ても周りの娘達と同年代の若さであったが、赤ん坊を見つめる眼差しは立派な母親の表情をしていた。
目を閉じたり開いたりしながらも、無垢な瞳で一心不乱に母親のおっぱいを吸う赤ん坊の姿に、
「うっわ~…むちゃ可愛ええなあー……」
と、間近でその様子を覗いていた一人が誰ともなしに言うと、残りの者たちも目を輝かせながら、諸々に首を縦に振った。
「赤ちゃんのニオイってすごく独特だよね~」
「ほっぺもすんごく柔らか~♥」
まるまるっとした頬っぺたを指でつんつんされると、赤ん坊は、「なんだろう?」といった表情でつついた少女を眺めたが、すぐにまた顔を母のおっぱいに戻し、チュウチュウと口を動かしはじめる。
赤子の母親――梅梅は、我が子のまだ薄い前髪を指でいじくりながら、「ふふ……」と、慈しみに満ちた微笑みを浮かべた。
「やっぱり世話はタイヘンなの?」
「大変デスヨ……」梅梅はちょっと困ったような表情になって言った。健康そのものといった顔色だが、目の下にはわずかに隈が浮いていた。「夜いきなり泣き出すこともありますし、知らない間におしっこやうんちをしたりもするデスヨ。……でも、それが赤ちゃんなんだって、オババ様が言ってマシタ。大変だろうけど、おたおたせずにゆったりとした気持ちで育てろっテ……」
周りの娘たちはしきりに感心しながら、梅梅の言葉に耳を傾ける。
「母乳しか飲まないの? なんかすごくいっぱい吸ってるけど、おっぱいがカラにならない?」
「しっかり食べてればカラになんかならないデスヨ、でもそのうち離乳食を――」とまで言って、梅梅は「へっ?」と顔を上げた。それは、この場にいる誰の声でもなかったからである。
いつの間にか、彼女の隣に今まで居なかった筈の、赤い袴の巫女服を着た少女がしゃがみ込んでいた。
「ま、まち姉!?」
まちと呼ばれた巫女の少女は、身の丈ほどは伸びていようかという豊かな黒髪を半分以上草の上に置き、赤ん坊の顔の間近で興味津々といった感じに覗き込んでいた。
「まちお姉サマ! いつからそこに……?」
他の少女たちもビックリする。誰一人としてまちの混入に気付かなかったからである。
「みんな赤ん坊に気を取られてすぎてるんだもの。……それにしても、こんな大きな子が梅梅のお腹の中にいたなんて、にわかには信じられないわね」
まちがそう言うと、
「ホントホント」
「しかも股の間から出てくるなんてさー」
と、周りも頷きあった。
「いやデスヨ~。皆さん、お腹が大きかった時のワタシを見てるじゃないデスカ。それに皆さんだって……」ふふっと梅梅は微笑んだ。「赤ちゃんが出来れば同じデスヨ。ワタシみたいにお腹大きくなるデスネ」
「ええ~!? やだ~♥」
弾けたようにきゃっきゃっとはしゃぎ出す娘たち。
だが、
「で、でも……赤ん坊がこんなにめんこいものなら、おらも欲しいかも……♥」
と、一人が告白するように言うと、
「あ、わ……私も……♥」
「うちもカアちゃんにせっつかれてて……」
などと、顔を赤らめながらも、娘たちはつられたように次々と白状し始めた。
まちはそんな彼女らの様子をじいっと眺めていたが、
「……で、みんなどっちのが欲しいの?」
と、呟くように言った。
「え?」
娘たちはきょとんとして小さな姉巫女を見やった。
「決まってるでしょ。あのパンダ男か、行人様か、どっちなのかってことよ」
「パ、パンダ男って……」梅梅が苦笑する。
「そ……そりゃあ……」
娘たちは心許なさそうに互いの顔を見合った。
「どっちかって言うと、やっぱし……行人様――かな?」
遠慮がちだが、好奇心に満ちたキラキラした笑みを交わし合う娘たち。
「行人様かっこいいし……できるなら行人様の赤ちゃん欲しい……かな」
「でもでも、ぱん太郎様もすごいモテモテだよねー」
「そーデスヨ」
梅梅は何故か赤らんだ頬に手を当て、潤んだ瞳で遠くを見つめる眼差しになりながら、
「ぱん太郎サンって、スゴいんデスカラ……」
と、何かを思い起こすようにそう言うと、急におかしな沈黙がその場に降りた。
不思議に思ったまちは娘たちを見渡した。別に梅梅がおかしな事を言ったから口を閉ざしたわけではなく、全員、顔を赤く染め、何か心当たりがあるかのように俯いてしまっていたのだ。
一人が打ち明けるように口を開いた。
「う、うち……見たことあるだよ。ぱん太郎様とらんちゃんが、田んぼの向こうの林の中で、その……こ、こここ、子作りしてるところ……」
目に見えない雷が落ちたかのように空気が一変した。
「らんちゃん…………すっごく積極的で、気持ちよさそうだっただ……」
「そ、それなら私も……! 道を歩いてたら変な声が聞こえてきたんで、近くの家を覗いたんだけど……」
と、今度は別の少女が身を乗り出すように喋る。
「ゆきのちゃんの家だったの。中でかがみさんとぱん太郎様が裸で抱き合ってて……上になったり……下になったり…………」ここで言葉がふっと消え、少女は遠い目で放心したようにしばらく口を開きっ放しだったが、「…………すごかった…………」と、最後にポツリと呟いた。
そうして娘たちは目の色を変えながら、わいのわいのと目撃情報の交換をし始めた。
まちはその光景を物珍しそうに眺めた。確かに話の内容自体は非常に耳目をそそられるものだったが、彼女自身はまだそういう場面に遭遇してないし、なんで彼女たちがぱん太郎に対してこんなに色めき立っているのか、それがいまいち理解出来なかったのだ。
(どう考えたってあんなエロパンダより行人様の方が良いに決まってるのにねえ……)
梅梅にしたってそうだ。行人にホの字だったはずなのに、いつの間にかぱん太郎の子どもまでこしらえてしまい、今の状態に満足しているようなのである。ライバルが減ったとはいえ、嬉しい気持ちはあまり湧かなかった。
まちは梅梅に振り返った。
「ねえ、梅梅。……子作りってどんな感じなの?」
「――えぇ!?」
唐突にとんでもない事を聞かれて、梅梅の方が恥ずかそうにドギマギしてしまう。
コホンと咳払いをして気を落ち着け、ともかくも少し考える風になって――すぐに梅梅の瞳に潤みが戻ってきた。
「せ、説明は難しいデスネ……けど……とっても気持ちいいものデスヨ♥ ぱん太郎サンのアレは凄く大きいから、カラダの準備が整ってないと苦しいデスガ、その苦しさがマタ……♥ 初めての時はとっても痛かったし、大変だったデス……ケド、ぱん太郎サンはワタシを気遣ってくれて、優しくゆっくりやってたり、痛みを和らげる薬を使ってくれたりして……。本当に痛かったのは、その初めての時だけだったデスヨ。何回かやるうちに段々気持ちよさも覚えてきて……そのうちにあんなに大きいモノを入れても全然大丈夫になったって言うか、もうアレ以外考えられないと言いマスカ――」
話しているうちに次第に梅梅の顔はより上気してきて、内股気味に足をモジモジさせながら、すっかり真っ赤になってしまった。
「アァ、ぱん太郎サン……♥」
「そのア――」
まちが何か言おうとした時、後ろから雪崩のように娘たちが背の上に飛びついてきて、口々にかしましく囀(さえず)った。
「ア、アレって、男の股についてる変なアレだよね!? 男のアレを女のアソコに出し入れすると子どもが出来るってやつだよね?」
「ぱん太郎様のアレって、すっごくおっきいの!? 入れると裂けちゃわない!? でもそうしないと子ども作れないんだよね?」
「でもでも、ぱん太郎様に抱かれた他の子たちも、皆同じこと言ってた気がするよ。慣れれば大丈夫なのかなあ!?」
「だー! あなたたちーっ!」
下敷きにされていたまちがうがーっと上の娘たちを押しのけながら起き上がる。
「あ、ご、ごめんまち姉!」
娘たちは蜘蛛の子が散るようにパッと離れた。
「まち姉様は神社の跡継ぎ欲しくないんデスカ?」
お乳を吸い終わって満足した赤ちゃんを縦にして背中を叩き、ゲップさせながら、梅梅は威嚇するように娘たちを睨み回すまちにそう問いかけた。
「私? 私はあんなパンダ男より断然、行人様よ♥ 子作りするなら行人様と決まってるわ♥」
まちの態度がとたんに変わり、腰を怪しげにくねくねさせながらそう言い放つと、普段の神秘的な雰囲気などカケラもなくなる。
「そうなんデスカ……でも、行人サンは…………」
梅梅は言いかけて困ったように笑った。他の娘たちもハハハ……と、引きつったような乾いた笑い。
「そ、そうなのよね……」ガックリと肩を落とすまち。梅梅たちが何を言いたいのか、彼女も痛いほどよく分かっていた。「行人様ってかなりのニブチンだから…………」
ふと、まちは顔を上げた。
「それにしても。さっきから気になってたんだけど……梅梅、あなた、随分と綺麗になったわよね」
「へ? え? そ、そうデスカ?」突然言われた梅梅はびっくりしながらも、嬉しさを隠せないようにはにかんだ照れ笑いを浮かべた。
「ええ。一年前とは全然顔つきが違ってるわ。オドオドキョドキョドもすっかり無くなったし。大人びたって言うか……腰つきもふくよかになったわね。それになにより……その胸!」
まちは梅梅のたぷっと張った乳房を指差した。
「おっぱいの成長度も異常よ。前はそんな目立つほどなかったのに……もう私ぐらいあるんじゃない?」
と、まちは梅梅の横に来ると、頓着なく巫女服をはだけて上半身裸になった。
4つのたわわな果実が美事に並んだ。まちのおっぱいは西瓜のように丸々として弾力的であった。梅梅のおっぱいは母乳を含む重みか、下乳にやや広がりがあった。
「ほら、同じぐらい」
まちは自分の両乳を手で挟んでぽよぽよと揺らしながらそう言った。
「あ、ホントデス! ワタシなんか全然敵わなかったのに……」
「乳首や乳輪の色や大きさもだいぶ違うわねー……子ども産むと変わるの?」
「そうデスネ……。あとやっぱり……ぱん太郎サンに女にしてもらったってのもありマスネ……」耳朶まで染めながらもはっきりと言う梅梅。「ぱん太郎サンって胸もよく触ってくるから――イヤァン♥」
「はいはい、ごちそうさま……」
あのパンダがそんなにいいとはね――と、まちが呆れていると、
「あ、そうデスネ」と、梅梅は思い出したように付け加えた。「こないだデスガ、行人サンにも似たようなこと言われましたデスヨ。道でバッタリ出会って、少しお話しただけなんですケド……。ワタシを見て、『なんか綺麗になったね』って言ってくれましたヨ。行人サンの言葉も嬉しかったデスネ……」
その時を思い出すように目を瞑り、頬を緩めてほっとため息をつく梅梅。
「それにあの時の行人サン、照れてて可愛かったデスネ♥」
「………………なっ……なんですと……っ!」
行人様の方からそんなこと言うなんて……!
こればかりは動揺を隠せず、顔面に衝撃を走らせるまちであった。
2
半ば呆然として梅梅たちと別れたまちは、てくてく道を歩きながら一人物思いに耽った。
(もっと女らしくならないと、行人様を振り向かせることは出来ないのかしら)
考えてみればそうだろう。まち達から見た行人の鈍さは、折り紙付きと言ってもいい。そんな彼に意識させるためには、もっと女のフェロモンをまき散らさないとダメなのかもしれない。
(梅梅にあんな台詞を言ったのは、明らかに女を意識しての事よね……)
今までの自分では女の魅力が不十分だとプライドを崩された気もするが、しかし逆に言えば、さらに美しくなりさえすれば、鈍い彼を意識させることができる――そういうことだろう。うん、そうに違いない。
その場にガックリと膝を突くまち。
「そんな簡単にできたら苦労しないわよ…………」
そういえば――と、脳裏によぎる。
梅梅を始め、らん、しおりといった、子を産んだ娘達は皆、以前より美しくなったというか、大人になったというか――とにかく一歩進んだ印象がある。
(前からなんとなくそう思ってたけど……今日、梅梅を間近で見て、確証を持てたわ……)
何だかどんどんと差を付けられていくような気さえした。
(それでなくても私は一番年がいってるのに……それなのに、殿方とのお付き合いすらまだ未経験……!)
考えれば考えるほど、焦りが胸中で大きくなっていく。
ため息をひとつついて立ち上がり、頭を振って暗い考えを払い落としながら何とか気を持ち直すと、まちはほとんど走るような速さで我が家へと急いだ。
三十分もかからず海龍神社に帰ってくると、階段を上がらずに脇道へ逸れ、林の小径(こみち)を通って滝の方へと足を運ぶ。流れの緩やかな、もっぱら沐浴に使っている小さな滝が神社のある山裾にはあった。
その水際で止まると、はらはらと巫女服を脱いであっという間に全裸になり、水の中へ足を入れる。
片手で作ったお椀でちゃぽちゃぽとあちこちに軽く水をかけながら、自分のからだを見回してみた。
出るところはしっかりと出、引っ込むところは引っ込んだ、りんにもひけのとらないスタイルだと自負していた。自分で言うのもなんだが、肌や髪もつやつやと輝いていて、手入れも怠っていない。大きさだけは梅梅に追いつかれたおっぱいだって決して悪い形ではないし、腰の辺りだってきゅっとしてて女らしく育っている。ちょっと童顔かもしれないけど、つぶらできゅーとな瞳が我ながらちゃーむぽいんとだと思う。
(私だってそれなりに女らしいカラダつきだと思うんだけど……。うーん……。もっと磨かないとダメなのかしら?)
とはいえ、どうやって磨けばよいのやら……。
「はぁ……行人様…………」
途方に暮れて切ないため息をついていると、滝の音に紛れて向こうの茂みから変な物音が聞こえるのに気付いた。
「?」
気配がある――というか、もしかしたら自分がここに来た時からあったのではないか。それを今やっと気付いたという――そう考えると、
「私としたことが油断したわ……」
まちは軽い自責の念を憶えながら急いで滝壺から上がり、地面に落とした服の中からさっと式神の札を数枚引き抜いて、素っ裸のまま水を滴らせながら茂みに近づいた。
まずは枝葉の隙間からそっと覗いてみて――
途端、ぎょっと息を呑む。
(な──な──な────!!??)
すぐそこの草むらに、あのパンダ男が膝をつき、尻も丸見えの真っ裸でひたすらに腰を振っている姿が視界いっぱいに飛び込んで来たのだ。
だがそれ以上に驚いたのが、彼が腰を打ち付けている相手の姿だった。
ぱん太郎と同じく、何も身にまとっていない。近くに脱ぎ捨ててあるのは巫女服。まちそっくりの長く艶やかなストレートヘア。尻を突き出すようなあられもない姿勢で四つんばいになったからだは桃色に染まり、上体は力無く草の上に伸びていた。
ぱん太郎が腰を打ち付ける度に、脇から覗く乳肉がぶるんぶるんと波打ち、パンパンパンと高い音が木々の間に吸い込まれてゆく。
貪るような律動に、女性は今にも我を失いそうなほど惚けた表情で、
「あん、あん、あん、あん♥ だめっ、だめえ、だめぇ……っ♥♥!!」
と、赤い舌を覗かせ、聴いているだけで頭が痺れるような歓喜の悲鳴を上げていた。
誰であろう――まちの母親、ちづるであった。
(な……何をやっているのお母様ーーーーー!!!???)
ちづるは娘のまちから見ても年齢不詳な女であった。間違いなく三十は越えている筈だが、年を尋ねた瞬間に異様な気配(おーら)を放つので、怖くてそれ以上聞けない。
だが顔も肌も瑞々しく、寄る波を思わせるようなシミなど一つもなく、以前、行人にあやねの姉と間違われたこともあるほどの若作りな女性であった。娘という立場を差し引いて見ても、綺麗だなと思うことが折々にあるし、その血を引いているのは何となく嬉しかった。
その美しい母が、遠い記憶の中にぼんやりと浮かぶ父――ではない、違う男に抱かれている。
それは間違いなくショッキングな出来事であった――だが、それ以上にまちの意識が捕えられてしまったのは、二人の行為そのものであった。
「のん、のん、のん♪ 中の肉がねっとり絡みついて、後から後からメス汁が溢れてくるのん♥ 男好きのするいやらしいマンコのん♪」
ぱん太郎もちづると同じく、気持ちよさそうに惚けた顔でひたすら腰を振り、極太のイチモツを長いストロークで、
ずっちゅ ずっちゅ ずっちゅ ずっちゅ
と、ちづるの中にいやらしく出し入れしていた。
透明な体液でぬらぬらと濡れ、普段聞いたこともない卑猥さを感じさせる湿った摩擦音を立て、赤黒いソレはちづるの胎内に浅く、深く、消え、すぐ現れ、また──
その刺激がたまらなく好いらしく、ちづるは顔を真っ赤にして、心を奪われたようにうっとりと瞼を閉じながら、
「すごい、すごいわ……♥ お、奥までえぐられて……♥! こ……こお、おおぉ♥――こ、こんなのってええ……♥」
と、際限なく喉を震わせて、悲鳴にも似た嬌声を上げ続けているのだ。
男女のまぐわいも、普段は楚々とした母親のこんな姿や声も――
まちにとって、何もかも初めて見る光景であった。
(こ、ここここれが、せっくす……!?)
男と女の睦み事――これがそうでなくて何であろうか。
(でも、なんでお母様が……あいつと……あんな奴と……!?)
混乱と衝撃でぐるぐる回る頭で、ともかく息を潜めてこの光景を見守り続けた。
ちづるの身体はほっそりした印象を与えるが、さすがに子を二人も産んでいるだけあって、腰回りや太ももなどにはしっとりと脂が乗り、乳の張りも申し分なく、年頃の乙女にも劣らない魅惑のラインを象る官能的なからだであった。
だがそれよりもまちの視線が吸い寄せられるように行ってしまうのは、ぱん太郎の股間であった。
確かに皆が言うとおり、こんなモノが体内に入るとはにわかに信じられないほどの長大な棒状の“モノ”。その下ではりんごを2つ並べたような変な袋のようなものも、出し入れに合わせてゆさゆさと揺れていた。確かキンタマ? ……って器官だったかしら。
男って本当にあんなものが股間に生えてるのね――と、初めて見る奇妙な物体に、まちは思わず目をいっぱいに見開いて、まじまじと観察してしまう。
二人は見られていることも知らず、夢中で股間と股間を擦り、ぶつけ合う。
「はぁっ、あぁん、はあぁあん♥ だめ、すごい、ああ、これぇ……♥! お、奥、奥ぅ……♥、も、もっと、もっと突いてぇ……♥」
娘にのぞき見られていることなどまったく気付く様子もなく、ちづるははしたない言葉を口にし、涎を垂らしながら喘ぎまくる。
「のふふ、キミももうすっかり参ったみたいのん。たまらないでしょ、ボクのチンポは♪」
そう言うと、ぱん太郎は繋がったままちづるの身体を持ち上げて後ろに倒れ、彼女を股間の上に乗せた後背座位になると、さらに己の上体を後ろに傾けて、そこに落ちていた黄色い花を手のひらで押し潰しながら支点を増やし、腰の動きをさらに勢いづかせてちづるのからだを大きく揺さぶり出した。
「あっ♥! あっ♥! あくっ♥! ああっ♥! お、おお……奥まで届いて……お、お腹っ……♥! 響くうぅ……♥!! こ……お……んな……っ♥……! っは、は、はあぁぁ……♥! し、子宮まで……感じる……♥!!」
ちづるはぱん太郎の脚の間に手をついて長い黒髪を草の上に落とし、今にも悶え死にそうな顔で、揺さぶられるままに喘ぎ声を上げ続ける。
「ボクのチンポは極上品のん♥」
「ハァンッ♥! ハァッ♥! ンンゥ♥! 壊れちゃうぅ♥!」
壊れると言いながらも、目の隅に浮かぶ艶は一段と増し、止めて欲しい素振りなどまったくなかった。そもそも、もっとと頼んだのは彼女なのである。
ぐっちゅっ、ぐっちゅっ、ぐっちゅっ、ぐっちゅっ!
「あっ♥ あっ♥ あっ♥ あぁっ♥」
快感に悶えて背中を反らすちづる。
ぱん太郎は尻で地面を叩き反動をつけながら、ひたすらに腰を突き上げる。一層昂奮してきたのか、後ろに反らしていた上体を戻すと、抽送を続けたままちづるの揺れる乳房を両手で鷲掴み、弄りまくった。
「柔らかくて吸い付くようなオッパイなのん♪ もみもみもみもみー♥」
揉まれ、つんと尖る乳首をつままれて、「はぁぁっ♥!」と、ちづるは蕩けるような声を上げた。
すると、
ピュッ、ピュッ!
と、その蕾のような頂から乳白色の液が飛んだ。
「のん? のの、ミルクのん!」
「あ、ああ……お、お乳が出るなんて……」
「もう妊娠したのん?」
ちづるは快楽にぬかるんだ表情に戸惑いを浮かべながら、そんなはずはない、という風に首を振った。
「ののん、分かったのん。コーフンしたから出てきたのん。子どものいるオンナにはたまにあるのん。ということはあ……」ニンマリといやらしく笑うぱん太郎。「ミルクでちゃうほどエロエロになるなんて、キミはとってもスケベなオンナのん♥」
「そ、そんな、ち、ちが……あっ、あぁっ♥!」
出かかった抗議などに構うことなく抽送が再開され、同時にしごくようにの双乳が揉みまくられた。
ビュッ、ビュゥッ、ピュビュッ!
ちづるの乳房の先っぽから細く白い放物線が、下では透明の雫が方々に飛び散り、
「はああっ、あぁあ、あふぅんん♥!!」
と、ちづるは身悶えながら、たまらずに嬌声を張り上げた。
「これはスゴイのん、ウシみたいにピューピュー出るのん♥」
「いや、いや、いやぁぁ……♥ お乳、お乳出さないでぇ……ひ、あっ、ひっ、んんん……♥! お、おおっ♥……! おお、お、お乳出ちゃうぅ……♥」
太い肉棒を根元まで突き入れられながら子宮を小突かれ、母乳を搾り出され、ちづるの表情はいよいよ淫蕩の度合いが深まってゆく。
グチュッ、グチュッ、グチュッ、グチュッ!!
ビュッ、ビュッ、ビュウッ!
「も、もうっだめ……っ♥! イク、イッ、イク……♥! イッちゃいます……♥!」
「イッちゃうのん? イッちゃうのん? じゃあボクも出しちゃうのん♥」
「あ、だ、だめぇ……♥」
ちづるがわずかに身じろぎしたが、それは甘えてすねるような仕草にしかならなかった。
「のの? まだもっとボクのチンポ味わいたいのん?」
「あ、あ♥……ち、違い、んあぁ……♥……わ、私には……夫が……♥……あぁぁ……だから…………♥」
「ののん♪ 自分だけ楽しむだけ楽しんで、ボクはおあずけだなんて言うつもりのん? そんなの通らないのん」
ぱん太郎は薄ら笑いを浮かべながらわざとらしく眉毛を吊り上げてそう言うと、腰を止めることなくちづるを揺らし続けた。
「あっ♥、あっ♥、あっ♥、ああっ♥!」拒んでいるはずなのに、絶え間なく生み出される快感に負け、ちづるの口元は緩んでしまう。「だめぇぇ……♥ ホントに……あああっ♥!」
「キモチよさそうに喘いでるくせに、ぜんぜんダメそうに見えないのん♪」
そう言ってぱん太郎はちづるのくるぶしを掴んで脚を持ち上げ、Vの字のように割り拡げた。
「あっ……こ、こんな格好……恥ずかしい……♥」
「誰もいないから大丈夫のん♥」
(いるわよ…………)
二人が繋がっている部分は、ほぼ真向かいにある草陰に隠れたまちの目にまざまざと飛び込んできていた。
極太の怒張が深々と刺し込まれ、パックリと押し広げられた薔薇色の秘肉。そこを中心に、ちづるの股間はまるで洪水のようにぬらぬら濡れぼそっていた。
「キミの子宮の入口はよく出っ張ってて分かり易いのん。先っぽ押し込んで、ボクの濃い精子を直接どぴゅどぴゅしてあげるのん♪」
「あ、ああっ、そ、そんな……あんな凄い量……子宮に直に出されたらぁ……♥ 今度こそ絶対孕んじゃう……♥ はぁ……はぁあぁ……っ♥」ちづるは淫らに瞳を潤ませながらそう言った。
「のふふふふ♪ オンナはみんな口ではイヤイヤ言うけど、本当はぜ~んぜんイヤじゃないのん♪ ボクの逞しいチンポでイクまでハメハメして欲しいって思ってるし、ボクの元気なせーしで孕ませて欲しいとも思ってるのん♥」
と言うと、ぱん太郎はちづるの乳房を母乳が噴き出すのも構わずに揉みしだき、尻で地面を叩きながら腰を小刻みに強く突き上げたり、ぐりんぐりんと円を描くように回し始めた。
ぐちゅん! ぐちゅん! ぐちゅん! ぐちゅん!
ビュプッ、ピュウウッ! ビュッビュッ!
「アッ、ンアッ、ダメッ、ンッ、ンアッ、ア、ア、アーッ♥♥!!」ちづるは追い込まれるように、一段と反応を昂ぶらせていく。「あンン……♥! あ、あなた……ごめ、ごめんなさいぃ♥ 私、まっ、また……♥ あなた以外のでっ、い、イ、イッちゃううぅ……♥!!」
「中がうねりまくってるのん。すごい感じまくってるのん♥ ボクのチンポの味を覚え込んで、ボクの子を孕むのん♥」
「アァ、アアッ、アアーッッ♥♥!! かっ、感じる、す、凄いッ、おくッ、奥ぅぅッッ♥♥!! やだっ、……こんな……っ♥! し、子宮が熱い……♥!」
ちづるは細く閉じた眼から喜悦の涙を溢れさせて、真っ赤に染まった顔をぐしょぐしょにし、からだをビクビクと痙攣させ、長い黒髪を振り乱す。
「口でどんなにイヤがっても、カラダはショウジキ♥ キミのカラダはボクに孕まされたいって思ってるのん♥」
赤黒い剛棒が激しく出入りするたびに、ちづるの膣内(なか)からいやらしい蜜と音が勢いよく掬い取られ、周りにまき散らされていく。
まばたきするのも忘れ、まちは食い入るようにこの光景を見守った。
そんなに気持ちよいものなのか――梅梅や他の娘たちの言葉も蘇る――母の様子を見ていると、そうとしか思えなかった。
(でも……あんなぶっといモノであんなに激しく突かれたら……アソコが壊れちゃうわよ……!)
確かにちづるの様子も、見方によっては責め苦に悲痛を上げているようでもある。
だが違う。痛みに苦しんでいるのでは、決してない……。それはまちにもハッキリと分かった。
裸体のままのまちは、股の間にそっと手を差し込み、秘裂を指で撫でてみた。
さっきからからだが熱く、アソコはもっと熱かったのだ。
ヒクン――
(あっ……?)
身体を洗う時にソコに触れても何も感じないのに、なんだかヒリヒリするような感覚をおぼえた――不快ではなかった。
いつの間にか熱を帯びたソコは、ぬらっとしていた。おしっこ? ――ではない。初めて見る体液だった。
ああ……と、まちは気付いた。母のアソコから溢れてるのと同じだわ……。
「種付けのん♥!」
その叫びで、まちの意識は眼前の光景に戻された。
ぱん太郎がひときわ深々と突き上げていた。
「――――ッ――――――――~~~~~~~~~~ッッッッ♥♥♥!!!!!!」
ちづるの歓喜の絶叫が全身で弾けた。ひときわ盛大に母乳をまき散らしながら四肢を強ばらせ、背をしならせ、持ち上げられた脚が指先までピーンと伸び切る。
同時にぱん太郎の動きも止まった。
ビュグッッ! ビュグッッ! ビュグビュグッッ!!!!
ビュグッビュグッビュグッビュグッッ!!!!
肉棒の根元がビクンビクンと弾み、玉袋が蠕動するのが見える。
「ッ……♥!! ッ……♥!! ッ……♥!!」
ちづるの声にならない喉の震え。
ビュグン! ビュグン! ビュグン!
肉棒をギュッと締め上げた膣口から、白濁とした汁がドロドロと溢れ出て、あっという間に結合部分を隠し、白くこんもりと覆ってゆく。
(なに……あれ……!?)
と、精液を初めて見るまちでもビックリするぐらいの夥しさであった。
ぱん太郎とちづるは動かなくなったまま、白濁汁だけが滝のように二人の股間から草の上にネトネトと滴り落ちていく。
まちの脳裏に、以前、行人のズボンを脱がそうとした時の記憶が蘇ってきた。結局のところ行人は恥ずかしがって脱いでくれなかったのだが、彼の股間にも同じモノが付いていて、こんな白く濁った汁を出すのだろうか…………。
先ほど、子宮に直に……などと言っていた。母の膣の中では、あの剛直が子宮の入口に先端をくっつけ、あんなに大量の精液を注ぎ込んでいるということなのか。
学校で保健体育を受け持っているまちは、外界から流れてきた教科書によって、男女の生殖器の働きや受精の仕組みなどについてはひと通りの知識がある。教科書では男の生殖器を『ぺにす』とも言っていた。文章によれば、“生殖活動”によって女性の胎内に入った男性の精子は子宮内を泳ぎ、卵管なる器官を通って女性の卵子と結合する。そうして父親と母親の血を分けた新しい生命が誕生するという……。
その精子が、あの白濁液の中に無数に詰まっていて、それが卵子のある母の子宮に直接注がれているのだ。
(これが……子作り…………)
あの『ぺにす』の先っぽから出された子種――精子で、母……ちづるのお腹の中で、3人目が――まちの新しい姉弟が出来る。父ではない、別の男の子どもが。
「――ッ♥! ――ッ♥!」
恍惚。ちづるの悶え切った表情はその一言に尽きた。夢心地のように目を閉じ、舌を口をだらしなく開きながら、声にならない声を漏らし、からだを痙攣させ、絶頂と射精を味わっている。先ほどの拒もうとした姿勢など、どこにも残っていなかった。
ちづるは長政を忘れ、別の男と“生殖活動”をしていた──────。
3
西の森を抜ける川の一つに、人間の背丈の倍の高さがある巨岩が横たわっているため猫の額ほどになってる河原があった。人の姿などまだなかった古い時代、岩は何日も続いた大雨の最中に富士の山肌から剥げ落ち、ここまで運ばれてて来たものだという。森の小径(こみち)からはやや外れているが、岩陰に集まるアユやウナギが釣れる穴場としてたまに人が訪れ、釣り糸が垂らされる。
その狭い河原に人影があった。栗色の長髪をポニーテールにした少女であった。ごつごつとした岩壁にもたれ、スカートから伸びた脚の踝から先を流れに浸しながら砂利に尻をつき、頭上の蜜柑色に変わりつつある空を見上げていた。
あと少しすればすぐに本格的な夕暮れを迎え、夕食時になる。
(もう帰らならくっちゃ……)
心ここにあらずといった表情は、どこか夢から醒めてないような緩んだ様子でもあり、頬には微かに赤みがかかっている。
それもそのはず。つい数十分前まで、この場所で。
少女は犯されていた。
──今日もまた、あの猛々しくそそり立った剛棒で肉壺の深いところまで掻き回されながら、何度も絶頂に誘(いざな)われ、搾りたての熱い特濃精子を子宮にたっぷりと注がれまくったのだ。
子宮を含むアソコ全体に心地好さがまだ十分に残っており、じんわりと温かかった。
ここで夕餉の一品を釣ろうと森に入り男と出くわしたのは、日もまだ高い頃だった。間が悪いことに、いつも一緒にいる少年は別の釣り場に行ってしまっていた。
少女が男と肌を重ねた回数は、両手の指をとうに超えていた。膣内射精など両手両足でも数え切れない。それでも少女に毎月通りにあの日が来たのは、一昨日のことだった。経血が桃のような色だったのでびっくりしたが、どうやら精子と混じり合ったかららしかった。とにかくホッとしていた少女はその場で男に報告したが、男は残念がるどころか喜色を浮かべ、
「じゃあ次の女の子の日が来るまで、まだまだたっぷりと子作りできるのん♥」
少女はストンと何かが抜け落ちるような感覚をおぼえ、返す言葉が見つからなかった。
煮えたぎる欲情を隠しもせず、男は立ちすくむ少女を抱え、この早瀬の岩陰に連れ込んだのだ。
少女の生理はいつも4日ほどで終わり、体調もほとんど変わることがない。3日目にはもう血もほとんど出ない。
人気のない場所に連れ込まれた少女が諦め顔で服を脱ごうとすると、
「今日はこのままでやるのん。脱ぐのはぱんつだけでいいのん」
と、男は細い腕を掴んで止めた。
少女は当惑した表情になった。
男と交わった後の股間は、白濁の洪水に犯されたような状態になるのだ。中も外も白い体液で埋め尽くされ、湯気を立てながらこんこんと湧き出る温泉のような有様。射精に次ぐ射精でからだ中が精液でぬるぬるになってしまうのだ。此の頃はなるべく自分から行為前に全て脱ぎ、手拭いも携帯するようにしていた。男に抱かれると一番大変なのは後始末――男と関係する女子達の共通の認識であった。
男はにんまりと笑った。
「心配ないのん。服は汚さないようにしてあげるのん♪」
「……っ」
顔を赤くして目を逸らす少女。
男の獣のようなきつい体臭を嗅ぎ、ドクンと胸が高鳴ってしまったのだ。
そして、アソコも――。
(……イヤなのに…………)
少女はズクンと痺れるような疼きを覚えた腰に触れ、スカートの中に手を入れて紐をほどき、緩慢とした手つきでパンティーだけ脱いだ。
また、あの気持ち好い時間が始まる――
(……ッ!)
さらにドキドキしてきて、からだがわななく。頭が、胸が、そしてお腹の奥が……火照るように熱くなるのを感じる。
わかっている…………もう…………
「さ、後ろからオマンコぐぽぐぽしてあげるのん♥」
言われるままに男に背を向け岩肌に手をつき、脚を拡げ、腰を持ち上げた。
上空が影で覆われたかと思うと、スカートをめくられて腰に手が置かれ、厚ぼったい手のひらで尻を撫でられる。
「のふふ、ジツに孕み頃のひっぷのん♥」
「んん……」
ちらと後ろを覗くと、男も上着は着たままだったが、早くも先走り汁を鈴口から滴らせた赤銅色の大怒張が臍を隠すほどに着物の裾の間から突き出ていた。
(……? もう挿れるの…………?)
いつもなら、口づけしたり、あちこち舐めたり弄ったりして、充分にキモチよく濡れぼそってから挿れてくる。男のアレが大きすぎて、濡れていないと痛いからだ。
“初めて”の時の痛みを思い出し、少し怖くなった。
だが、男はまず、少女のからだの前後から手を入れ、秘裂にさわってきた。
以前は男に触れられると反射的にビクッとなったが、最近はそれも無くなってきた。それどころか思わず安堵感すら湧いてしまう。緊張が抜け、目を瞑りながら、男の指が太さに似合わず細やかに蠢くを感じた。
男は片方で陰核をくにくにと弄りつつ、もう片方で花びらを拡げた。
くぱぁ……
秘陰はもう潤いを含んでいた。男の逸物によって拡張された肉洞は、艶めかしいピンク色にてかり、粘っこい糸が吊り橋のように引きながら割り開かれた。
「ん……ん……♥」
陰核へ与えられる柔らかい愛撫が、少女の頭を心地好く痺れさせていく。この快感に覚に身を委ねていると、不安な気持ちが煙のように段々と消えてゆくのだ。
と、陰核の刺激が消え、
ぬちゅ……
花びらを拡げたまま、男の中指が押し入ってきた。
「んぁ……♥!」
甘い嬌声が放たれ、ビク、ビク、と少女の腰が震える。スカートに隠れているが、自分の女の部分が男の大胆な指使いで遠慮なく弄られているのは、確認せずともわかった。
ぬぢゅぬぢゅと湿った音を立てながら、男の太く長い中指がゆっくりと、第二関節が隠れるまで出し入れされる。
「ふぁ……♥ にゃあぁ……♥!」
男の指の皮はざらざらしていて、粘膜を擦られるととても気持ち好い。男は指を縦横無尽に動かした。少女の秘洞を知り尽くしたように、いや実際知り尽くし、深いところ、浅い部分、裏返ったり、横になったり……。あくまで緩やかさは失わなずに。
「あっ……♥、にゃっ……はっ……あぁ……っ♥ あ、あ……あ……ふにゃぁ…………♥!」
膣内の敏感な部分を擦られるたびに、少女は甘い媚声を漏らし、切なそうにからだを震わせるしかなかった。
脚が徐々に大きく拡がる。我慢――もう出来ない。
(あぁ……行人……ごめん……なさい……)
「ぬふふ……」男は愉しそうに笑った。「ここまでキミをボクのオンナにしてるのに、あのボーヤはちっとも気付かないのん?」
快楽に犯されつつある少女の脳裏に、ついさきほどまで朗らかに笑いながら隣を歩いてた少年の姿が浮かんできた。
私がこんなコトしてるなんて、ちっとも気付いてない……胸がチクッと痛くなる。
「まったくニブチンどころかオスとして失格のん♪」
男は背を丸めて少女の後ろにぴったり重なるように張り付いた。甘美な刺激に無意識に少女の腰が逃げてしまうのだ。それを後ろでギンギンに勃った肉棒を尻に押しつけながら止め、快美感に悶える横顔を眺めながら、花びらを開いていた指を陰核に回し、少女の穴と実(さね)を執拗に責め続けた。
「あっ……あぁ……♥」
「もうあんな小僧なんて遠くにしか感じられないぐらい……言葉にならないぐらい気持ちいいメスの悦びを、覚え込ませてあげるのん……♥」
少女の若草のような髪の毛の匂いや甘やかな体臭を満腔に嗅ぎながら、男はそう言った。
「ふぁっ……ふにゃぁ……あぁ、あ、あん、あ~♥」
少女の喉が淫らに震え続け、若く健康なからだはいよいよ熱く火照ってゆく。
「ぬふふん……マンコ全体が吸い付くように締め付けてきて、肉ヒダが指に絡みついてくるのん♪ まだ始めたばかりなのに、そんなに期待してるのん?」
「にゃ……ち、ちがう……よぉ…………♥」
「そんなに遠慮しなくていいのん♪ 順調にボク好みのエロマンコに育ってて嬉しいのん♥」
男はそう言うと中指を引き抜いて少女の眼前に立てた。少女の甘やかな淫蜜が指の付け根までトロトロと流れ、指全体を覆っていった。
「ほーら見るのん。キミのマンコから、もうこんなにイヤラシイ汁が溢れてるのん♥」
「……やあぁ……!」
少女が真っ赤になって顔を背けると、ぬふふと笑いながら男は指を口に入れ、ちゅぶちゅぶと少女の愛液を舐めた。
「ののん♥ 若い甘酸っぱさの中に、オンナの味と、ボクのせーえきの匂いが混ざってるオイシイおツユのん♥」
男が言うには、少女の陰部を直接舐めていると、奥から精液の匂いが漂ってくるようになってきたそうだ。少女の子宮はもう、すっかり男の精液が染み込んでいるようであった。
(こんなコトされてるのに……)
アソコを中心にして、腰全体がグングンと熱くなってくるのを感じる少女。昂奮を抑えられない。
「ふにゃあぁん……♥」
脚に力が入らなくなってくる。
そんな少女の姿をニンマリと眺め下ろしながら、男は、(これなら、アレを使わなくても良さそうのん♪)と、己の剛直を握った。
「さて、やるのん」
「え……」
少女は驚いて振り返った。
男はいつものように精気に満ち満ちた表情で鼻息を荒くしているが、目の色はいたって正常で、性急に事を済ませようという様子ではない。
少女の戸惑ったような態度に気付き、男はニタニタとした笑みを返した。
「今日はまだ意識がハッキリしてる間に、ボクに種付けられる瞬間を、たっぷりと感じさせてあげるのん」
「えっ……そ……そんな……」
男の淫猥な目的を知って、少女はカーッと耳たぶまで一気に赤くなった。
「蕩けまくったグチョグチョオマンコに注ぎ込むのも最高にキモチイイけど、こういうのもまたオツなもののん♪」
そう言って、男は秘洞の入り口に己が先端を当て、少女の腰を掴んで抑えながら、
ぬ"ぐゅ、ぐゅりゅりゅ――
と、徐々に腰を進めていった。
「あ……あ……ああ……♥!」
凶悪な太さ、長さ、そして形――幾つもの青筋を立てた怒張が少女の胎内を押し拡げ、入って来る。
初めての時のような痛み――は、なかった。
ただいつもより窮屈な息苦しさを感じた。しかしその苦しさよりも、逞しく反り返った熱い太マラに貫かれ、胎奥を、
ズン!
突かれた挿入の快感に、少女は思わず、
「うにゃああっ♥!」
と、目の端から雫をこぼしながら、嬌声を上げてしまった。
お腹を押し上げられるような圧迫感。
何度か深く呼吸を繰り返す。
苦しく……は、ない……。
「ぬふふ、どうやらキミのマンコもボクのチンポにだいぶ馴染んできたのん♥」
男は軽く二、三回、出し入れした。
「あっ♥ あっ♥」
外に出てきた肉茎に、ぬらぬらと少女の蜜液が絡みついていた。引っかかりの多い膣はきつかったが、中は充分過ぎるほど濡れていた。
「着々とボク専用のマンコになってきてるのん……さあ、今から仕切り直しのん。今日もたっぷりと可愛がって……種付けしてあげるのん……♥」
男は少女の耳元でそう囁いて、ついで耳たぶを甘噛んで上擦った声を上げさせると、ずうっと腰を引き始めた。
突き抜けるような青空の下、少女は立ちバッグでハメられていた。
男の動きはまだ緩やかだった。突き入れられるたびに少女の丸々と実った胸が藍色の服の中でぶるんと上下し、青いリボンで結ばれたポニーテールが揺れる。膨らみの尖端が内で擦れるのがまた心地好く、それも少女の声音を昂らせる一因になっていた。
男は高い位置に手をつき、艶めかしくくねる少女の背中を愉悦げに眺め下ろしながら、余裕のペースで腰だけを前後に動かしていた。
ぐちゅっ……ぐちゅっ……ぐちゅっ……ぐちゅっ――
「あっ……あっ……あんっ、あっ……あんっ……♥」
締まりが良く引っかかりも無数にある少女の膣内は、男自身が長く太いこともあり、多少無理な体勢や激しい出し入れでもほとんど抜けることがない。
いつもの貪るような動きが嘘のようにゆっくりとした抽送だったが、気持ち好いことに変わりはなかった。
それどころか、擦られる時間が長い分、快感が全身にはっきりと伝わり、指先までゾクゾクと溶けてしまうようである。
秘奥からこんこんと湧き出る甘い蜜が内股を伝い、白いニーソックスを汚す。だが、溢れて来るのを止めることなど少女に出来るはずもなかった。
ぐちゅっ……ぐちゅっ、ぐちゅっ……ぐちゅっ――
「やっ……にゃっ……あっ……♥ あ……くぅ……うにゃぁ……♥!」
少女の頬は淫らに紅潮し、目はとろみ、早くも下半身からの感覚以外、上の空になり始めていた。
逞しい剛直で擦り、突かれる気持ちよさをすっかり憶えてしまった性器。
口元は緩み、喘ぎに含まれる艶っぽい声音は、色濃くなっていくばかりだった。
何より。
もはや何も言われなくても、少女は男の動きに合わせて腰を動かし、自ら快楽を求めている。
ぐちゅっ、ぐちゅっ……ぐちゅっ、ぐちゅっ――
男が軽快なリズムで腰を振る度に、雄々しく反り返った赤黒い肉茎が少女の尻の間から出たり入ったりし、膣奥を小突き、少女の子宮から湧き出る愛淫の液体にまみれ、外にまき散らした。
「はっ……♥ あっ……♥ にゃああ……♥」
(だめ、ぜんぶ忘れる……ぜんぶ忘れちゃう…………!)
快感の奔流。からだが熱く、頭が白みがかってきている。
すると、やにわに男は深く小刻みに突き始めた。
「え…………?」
先っぽが奥壁をせわしくノックするのに、トロンとし始めたばかりの少女は首を捻って男を見上げた。
「さっきも言ったのん、頭が冴えてるうちって♪」
男は射精に向けたスパートをかけながら、少女の耳元で囁いた。
「だ、だめぇ……」
少女の拒みの言葉は、か細くかすれる。
お腹の奥がカッと熱くなる。とは言っても男の肉棒が弾けたわけではない。
いつもはもっと快楽にはまってから感じてくるはずの、子宮が疼き始めたのだ。
「さ、子部屋の入口……あったあった♥」
男の腰がググッと進み、少女の尻を押し上げて岩に挟んだ。靴の裏が砂利から離れ、豊かな胸が潰れる。
「にゃああ……っ♥♥!」
その瞬間、灼けそうなほど熱くなった肉棒が、少女の膣内いっぱいに膨み、大きく弾けるのが分かった。
ドプッ! ドプッ!! ドプッ!!!!
ドクン、ドクン、ドクン、ドクン!!!!
「あ――♥! にゃ――♥! にゃあぁぁ――♥!」
辛うじてつま先立ちになった少女の脚が震えた。
最奥を突き上げられ、子種をドプドプまき散らされている。とびきり濃くてドロドロした精液が、子部屋の入り口で噴きまくられている。それでなくとも一発で孕みそうな種が、子宮に勢いよく注がれている。
「あ……にゃ……♥ にゃあぁ……♥ す……すごいよぉ……♥♥!」
これ――!
征服されちゃう……!
長い長い射精、少女は途中から瞼を閉じ、男の濃厚な精子が胎内を満たしてゆくのをはっきりと感じ続けた。膣は肉棒が満たしている。乳頭が痛いほど張り、ゾクゾクとした震えが全身を走り乱れ、背が弓反りになる。
秘裂から溢れ出た精液が白滝と化し、一部が内股を伝い、白いニーソックスに白濁汁が染み込んでいく。だが、もう気にならない。
あたまが、からだが、アソコが、トロトロと爛れていく。男の力強い射精をお腹の奥で迎えるのが気持ちよくて、涙がこぼれ、涎が垂れてしまう。
(おチンチンが私の中で張りつめて……ビクビク弾けて……♥ すごい……きもちいいよぉ…………♥!)
それだけでイッてしまいそうなぐらい気持ちよかった。
男の精にまみれて発情した少女のメス肉が、さらに搾り取ろうとするように、力強く脈打つ肉棒をギュウギュウと締め付ける。
肉棒で、精液で、絶頂に駆け上がってゆく快感を抑えられない。
「どう、いっぱい感じるのん?」
少女は緩慢にポニーテールを揺らしながら、首を縦に振った。
「数ヶ月後には、キミもボクの赤ちゃんを孕んでボテ腹なのん♥」
そう言いつつ、男はグイグイと根元まで挿れ込み、少女の胎内に濃濁の子種を放ち続けた。
──やっと射精が終わった。
それでもまだズクンズクンと強く脈打っている肉棒の感触。
子宮に、膣内に溜まった精液の重み。
溢れ出して内股を伝う白濁の熱さ。
「あ♥……あ…………♥」
終わってもなお、少女は喉を震わせ続けていた。
困ったことに全然嫌な気分ではない。一種満ち足りた、なんとも言えない幸せな感情が、お腹の奥から湧き上がってくる。
なぜ、今度もまた逃げなかったのか。
男にここへ連れ込まれた時、確かにそんな後悔をした。
だが今はもう、そんな考えは少女の頭の中から消え去っていた。
男は抜かないままで震える少女のからだを優しげな手つきで愛撫し始めた。
「あ……ん……ん……♥」
熱く痺れた肌をまさぐられるのは、とても心地好かった。少女はうっとりと目を細め、くねりながら、男の指がからだ中を這い回るのを享受した。長い腕に広く大きな手。まるで包み込まれるような錯覚さえ感じ、奇妙な安心さえ憶えてしまう。
男の逞しい逸物は胎内でまったく元気を失わず、張り詰めたまま少女の膣奥まで占拠している。
いつもであればこの辺で再び動き始め、抜かずの三発どころか、四発でも五発でも連続発射するのである。
少女は烟(けぶ)る瞳でちらと空を見上げた。日は先ほどからまだほとんど傾いてなかった。
(今日は……どれだけ……されちゃうんだろう…………)
どれだけ注がれて……。どれだけ逝かされちゃうんだろう……。
それとも逝かされないまま、何度もこうして種付けを味あわされてしまうのか……。
考えただけで胸が詰まって息が騰がり、頭がクラクラしてくる。
アソコが、子宮が、カァッと燃える。秘肉が淫らにうねり、動いてないのに肉棒を擦り、「あぁっ……♥」と、また感じ始めてしまう。
それに気付いた男がニンマリと笑い、
「キミにもボクの専用オマンコとしてのジカクが出てきたみたいのん♪ これからも度々、こうやってしっかりと種付けを味わわせて、ボクの子どもを孕む女ってことを確認させてあげるのん」
と言いながら、ゆっくりとまた腰を動かし始めた。
同時に昂奮で張った双乳を、両手で挟みんでこねるように揉み上げる。
ズチュ……ズチュ……ズチュ……
「あ……♥ にゃあ、あ……ああぁ……♥!」
イキそうなほど熱くなった蜜壺を再び掻き回され始め、少女はいよいよ切羽詰まった媚声を上げた。
「キミももっとエッチに、もっといやらしく、ボクという男なしではいられないようにカラダになるのん♥」
注入されたばかりの白濁汁が抽送と収縮に合わせ、ゴポゴポゴポゴポと掻き出されてくる。
「さあ、楽しい時間はまだまだ続くのん……」
男は少女の顔を上に向かせ、涎の滴る唇を奪った。
ぴちゃっ んぢゅっ ぢゅるる ぺちゅ
下の口に負けない盛大な音を立てながら、夢中で吸い、絡め合う二人。
「ふにゃ……んにゅ……♥」
少女は唾液まみれの舌を積極的に突き出し、甘い接吻を味わった。
「キミの口からはっきりと、ボクの子を孕ませてってねだるようになるまで、これからもまだまだ中出ししてあげるのん♥」
「……や……やぁ…………」
少女はか細い声でそう呟いたが、表情はまるで裏腹であった。口も眼も淫蕩にとろけ、頬は緩み、女の悦びに紅く染まっていた。
男の分身を挟み込む尻肉が、さらなる淫感への期待に震えるようにキュウッとすぼまる。
それから間もなく、今度は駅弁スタイルで、男の首根っこにしがみつき胴に脚を絡ませ、ピッタリと肌と肌を合わせて繋がりつつ。昴奮で充血し拡がった子宮口に先端を押し込まれるという、膣奥でも濃密なディープキスを交え、子宮にドプドプと直接注がれる二度目の射精を感じまくりながら、少女は今日最初の大きな絶頂を迎えた。
(第4話に続く)