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嵐のドルイド(アーキタイプ) Storm Druid

 ほとんどのドルイドが豊かな大地とそこから芽吹く自然の恵みに注意を向ける中で、嵐のドルイドの目は常に空と無限に広がる青に投げかけられており、自然の最も未加工にして飼い慣らせない一面と交信する。

 任意領域発動/Spontaneous Domain Casting:嵐のドルイドは事前に準備されていなかった領域呪文にエネルギーを込めることができる。嵐のドルイドは準備した呪文を“失う”ことにより、その呪文以下のレベルの領域呪文を発動することができる。これは任意発動と置き換える。

 自然との絆(変則)/Nature Bond:嵐のドルイドは動物の相棒を選ぶことができない。嵐のドルイドはの領域、もしくは、または疾風の副領域を選択しなければならない。

 風を歩く者(変則)/Windwalker:2レベルの時点で、嵐のドルイドは自然もしくは魔法の風の影響によるペナルティを1段階低く扱う。この能力は森渡りと置き換える。

 嵐の声(変則)/Stormvoice:3レベルの時点で、嵐のドルイドの声は風の唸りも雷の轟きをも超えて魔法的に運ばれる。ドルイドの声を聞くための〈知覚〉判定が必要とされるとき、DCはドルイド・レベルと等しい値だけ減少する。この能力は跡なき足取りと置き換える。

 嵐の目(変則)/Eyes of the Storm:4レベルの時点で、嵐のドルイドは魔法の霧、靄、風、雨、または同種の悪天候の中を10フィート見渡せ、それらの与える視認困難を無視する。この距離は4レベルを超える4レベルごとに5フィート増加する。この能力は自然の誘惑への抵抗力と置き換える。

 疾風の王/Windlord:9レベルの時点で、嵐のドルイドは自然の絆で利用可能な別の領域か副領域を選ぶことができる。この能力は毒への耐性と置き換える。

 嵐の王(変則)/Storm Lord:13レベルの時点で、嵐のドルイドは自然または魔法の風の影響を受けなくなる。嵐のドルイドは聴覚喪失に対する完全耐性と[音波]効果に対するセーヴィング・スローに+2のボーナスを得る。この能力は千の顔と置き換える。

鮫のシャーマン(アーキタイプ) Shark Shaman

 幾人かのドルイドは海の居住者が恐れる無慈悲な狩猟者である致命的な鮫を模倣する。真の鮫のように、鮫のシャーマンは血と恐怖を行先に残していく。

 自然との絆:鮫のシャーマンは動物の相棒を決めるときはシャークを選ばなくてはならない。領域を選ぶ場合には、鮫のシャーマンは動物の領域から選ばなくてはならない。

 野生動物との共感(変則):鮫のシャーマンは野生動物との共感を魚に対して全ラウンド・アクションで行うことができる上、その判定に+4のボーナスを得る。

 トーテムの化身(超常):2レベルの時点で、鮫のシャーマンは通常の姿を保ったまま鮫の化身を取り込むことができる。この能力は竜のシャーマンのトーテムの化身と同様に働くが、鮫のシャーマンは以下のボーナスから選択できる:移動力(水中呼吸能力、水泳速度30フィート)、感覚(鋭敏嗅覚30フィート、水中での鋭敏嗅覚90フィート)、肉体武器(中型のシャーマンで噛みつき1d6)、鮫肌(+2外皮、シャーマンと組みついたクリーチャーに組みついているラウンドごとに1ポイントの斬撃ダメージ)。トーテムの化身を使用している間、鮫のシャーマンは通常通り会話でき、スピーク・ウィズ・アニマルズ(魚のみ)を自在に発動できる。

 トーテム召喚(超常):5レベルの時点で、鮫のシャーマンはサモン・ネイチャーズ・アライIをスティングレイ(Bestiary 2)を招来するために、そしてサモン・ネイチャーズ・アライIIをマンタ・レイを招来するために使用できる。鮫のシャーマンはレイやシャークを招来するために発動する時、サモン・ネイチャーズ・アライを標準アクションとして発動でき、そして招来されたレイやシャークはドルイド・レベルに等しい一時的ヒット・ポイントを得る。この能力のその他の点は竜のシャーマンのトーテム召喚に準じる。

 自然の化身(超常):6レベルの時点で、鮫のシャーマンの自然の化身能力はドルイド・レベルを-2して機能する。もし彼女がシャークの姿を取るならば、代わりにドルイド・レベル+2を使用する。

 ボーナス特技:9レベルと以降の4レベルごとに、鮫のシャーマンは以下のボーナス特技の1つを得る:《出血化クリティカル》《イニシアチブ強化》《神速の反応》《自力生存》《技能熟練:水泳》。特技の前提条件は満たさねばならない。この能力は毒への耐性と置き換える。

月に咆える者(アーキタイプ) Mooncaller

 月に咆える者はうつろい続ける月と、その光から闇への、そしてその逆への終わりなき周期の微妙な影響に縛られている。

 夜目(変則)/Night Sight:2レベルの時点で、月に咆える者は夜目を得る。既に夜目を持っている場合は暗視30フィートを得る。既に暗視を持っている場合には、暗視の範囲が30フィート増加する。この能力は森渡りと置き換える。

 野生の呼び声への抵抗力(変則)/Resist Call of the Wild:4レベルの時点で、月に咆える者はコンフュージョンデイズフィーブルマインドインサニティ の効果を避けるセーヴィング・スローに+4のボーナスを得る。また、(変身生物)の副種別をもつクリーチャーの例外的(訳注:おそらく変則的)、擬似呪文、超常能力に対しても同様に+4のボーナスを得る。この能力は自然の誘惑への抵抗力と置き換える。

 肉体の純粋性(変則)/Purity of Body:9レベルの時点で、月に咆える者は超常のあるいは魔法的病気を含むすべての病気に対する完全耐性を得る。この能力は毒への耐性と置き換える。

 狼殺し(超常)/Wolfsbane:13レベルの時点で、月に咆える者はDR3/銀を獲得し、16レベルの時点でDR4/銀、19レベルの時点でDR5/銀に増加する。この能力は千の顔と置き換える。

転生ドルイド(アーキタイプ) Reincarnated Druid

 終わりなき輪廻の輪を巡る転生ドルイドは自然の永遠の再生の体現者である。転生ドルイドは多くの生を生き、愛着を欠いた世界を彷徨い、あらゆる生を経験していない者たちには理解できない存在となる。

 神秘的な異邦人(変則)/Mysterious Stranger:2レベルの時点で、転生ドルイドは自身の情報を得ようとする〈真意看破〉〈交渉〉〈知識〉判定のDCにドルイド・レベルの1/2を加える。この能力は森渡りと置き換える。

 死の接触への抵抗力(変則)/Resist Death's Touch:4レベルの時点で、転生ドルイドは[即死]効果、生命力吸収、死霊術の効果に対するセーヴィング・スローと瀕死状態の時の容態安定化判定に+4のボーナスを得る。この能力は自然の誘惑への抵抗力と置き換える。

 多数の生(変則)/Many Lives:5レベルの時点で、転生ドルイドが殺された場合、1日後に自動的にリインカーネイト 呪文のように転生する。転生ドルイドは以前の肉体から1マイル以内の安全な場所に現れる。次の7日の間は自在に、ロケート・オブジェクト の擬似呪文能力を使用しているかのように、死体の霊気を知覚することができる。この7日の間に殺されると、遺体は死亡し転生しない。多数の生能力は転生ドルイドが[即死]効果によって殺された場合は働かない。転生ドルイドは転生させることはできるが、死から蘇らせたり復活させることはできない。

 自然の化身(超常)/Wild Shape:転生ドルイドはこの能力を6レベルの時点で獲得し、ドルイド・レベル-2として機能する。

 死を欺く(変則)/Cheat Death:9レベルの時点で、転生ドルイドは1日に1回、[即死]効果、生命力吸収、死霊術の効果へのセーヴを、ロールの結果が明らかにされる前に再ロールするか、瀕死状態時に失敗した容態安定化判定を再ロールすることができる。もしもとのロールよりも悪い結果が出ても、2回目のロールの結果を使用しなければならない。この能力は毒への耐性と置き換える。

 日月語(変則)/Tongue of the Sun and Moon:15レベルの時点で、転生ドルイドはすべての生きているクリーチャーと会話できる。この能力は時知らずの肉体と置き換える。

蜥蜴類のシャーマン(アーキタイプ) Saurian Shaman

 この焦点をもつシャーマンは、生態系の外辺にいる飢えた先祖還りの異邦者にして、破壊者にして略奪者であり、その到来が他の動物を戦慄させる古の恐怖として残る原始のディノサウルスを求める。

 自然との絆:蜥蜴類のシャーマンは動物の相棒を決めるときはディノサウルスを選ばなくてはならない。領域を選ぶ場合には、蜥蜴類のシャーマンは動物破壊の領域から選ばなくてはならない。

 野生動物との共感(変則):蜥蜴類のシャーマンは野生動物との共感をディノサウルスに対して全ラウンド・アクションで行うことができる上、その判定に+4のボーナスを得る。

 トーテムの化身(超常):2レベルの時点で、蜥蜴類のシャーマンは通常の姿を保ったまま蜥蜴類の化身を取り込むことができる。この能力は竜のシャーマンのトーテムの化身と同様に働くが、蜥蜴類のシャーマンは以下のボーナスから選択できる:移動力(地上移動速度に+10強化ボーナス)、鱗(ACに+2外皮ボーナス)、感覚(夜目、鋭敏嗅覚)、肉体武器(中型のシャーマンで噛みつき1d6、爪(×2)1d4、引っかき、組みつき判定のCMBに+2)。トーテムの化身を使用している間、蜥蜴類のシャーマンは通常通り会話でき、スピーク・ウィズ・アニマルズ(爬虫類と恐竜のみ)を自在に発動できる。

 トーテム召喚(超常):5レベルの時点で、蜥蜴類のシャーマンはサモン・ネイチャーズ・アライを標準アクションで使用して爬虫類かディノサウルスを召喚でき、召喚されたクリーチャーはドルイド・レベルに等しい一時的ヒット・ポイントを得る。この能力のその他の点は竜のシャーマンのトーテム召喚に準じる。

 自然の化身(超常):6レベルの時点で、蜥蜴類のシャーマンの自然の化身能力はドルイド・レベルを-2して機能する。もし彼女が爬虫類かディノサウルスの姿を取るならば、代わりにドルイド・レベル+2を使用する。

 ボーナス特技:9レベルと以降の4レベルごとに、蜥蜴類のシャーマンは以下のボーナス特技の1つを得る:《蹴散らし強化》《素早い移動》《強打》《技能熟練:威圧》《渾身の一打》。特技の前提条件は満たさねばならない。この能力は毒への耐性と置き換える。

群れの王(アーキタイプ) Pack Lord

 ドルイドの中には、ただ1匹とではなく複数の動物の相棒と絆を結んで、ドルイドの輪の中でさえまれな親交の段階に達し、完全な権力によって群れの兄弟姉妹を導く者もいる。

 群れの絆(変則)/Pack Bond:群れの王は領域を選ぶことはできず、動物の相棒を選ばねばならない。群れの王は自身の動物の相棒と関係を結ぶ野生動物との共感と〈動物使い〉判定に+2のボーナスを得る。群れの王は1体より多くの動物の相棒を持てるが、相棒の能力を決定するとき、複数の相棒に有効ドルイド・レベルを分割しなければならない。例えば、4レベルの群れの王は、1体の4レベルの相棒か、2体の2レベルの相棒か、1レベルの相棒と3レベルの相棒を1体ずつ持てる。

 群れの王はレベルが増える都度、動物の相棒への増加したレベルの割り当てを決めなければならない(新しい1レベルの相棒を加えるということも含めて)。一度特定の相棒にドルイド・レベルを割り当てたら、その相棒が群れの王に仕えている間は再配分できない(相棒を解放するか死亡するのを待たねばならず、その次の呪文を準備する機会に他の相棒にレベルを割り当てることができる)。動物の相棒の呪文共有能力は一度に1体の動物の相棒にしか働かない──群れの王は1体を対象とする呪文を使って、すべての動物の相棒に効果を及ぼすことはできない。この能力は自然の絆と置き換える。

 共感的リンク強化(超常)/Improved Empathic Link:群れの王はすべての動物の相棒との共感的リンクを得る。これは使い魔の共感的リンクと同様に働く。加えて、群れの王は即行アクションにより、自身の許容する、1体の相棒が見聞きし、感じて、経験しているものを知覚できる。群れの王はこの接続を(相棒が1マイル以内にいる限り)望む限り維持でき、フリー・アクションで終了できる。群れの王は一度に1体の相棒にしかこの能力を使用できず、接続を維持している間は自身の肉体で見聞きし、あるいは臭いを感じることができない。この能力は6レベルの自然の化身の回数追加と置き換える。

メンヒルの碩学(アーキタイプ) Menhir Savant

 *1
 幾人かのドルイドは、立石群と環状列石に接続する結節点とレイライン*2を通る自然の力の経路を学習することで、そのエネルギーを刺激する方法を学ぶ。

 魂の感覚(擬呪)/Spirit Sense:1レベルの時点で、メンヒルの碩学はアンデッド、フェイ、来訪者およびアストラル、エーテル、非実体状態のクリーチャーの存在を感知することができる。この能力はディテクト・アンデッドのように働き、ドルイドは1種類の検知を試みるのではなく、これらすべてのクリーチャーを検知できる。この能力は自然感覚および野生動物との共感と置き換える。

 場の魔法(超常)/Place Magic:2レベルの時点で、メンヒルの碩学は異なる地形のレイラインを見極め刺激する方法を学ぶ。メンヒルの碩学はフリー・アクションとして魔法で自然の霊脈を刺激し、1ラウンドの間術者レベルを+1増加させる。メンヒルの碩学はこの能力を1日に3+【判断力】ボーナスに等しい回数まで使用できる。この能力は森渡りおよび跡なき足取りと置き換える。

 レイライン渡り(超常)/Walk the Lines:9レベルの時点で、メンヒルの碩学はレイラインとの接続を利用し、1日に【判断力】ボーナスに等しい回数までトランスポート・ヴァイア・プランツ を発動することができる。

 空の肉体(超常)/Empty Body:13レベルの時点で、メンヒルの碩学は標準アクションにより、イセリアル・ジョーント を使用したかのようにエーテル状態になることができる。メンヒルの碩学は1日にドルイド・レベルに等しいラウンド数までエーテル状態を維持できる。これらのラウンドは連続している必要はない。この能力は千の顔と置き換える。

竜のシャーマン(アーキタイプ) Dragon Shaman


 君のトーテムは、あえて挑戦するものも僅かな硬い牙、爪、そして鱗をまとう、純粋な魔法と生のエレメンタルの怒りにより誕生するクリーチャー、恐ろしく、致命的に狡猾かつ賢明な、伝説的な竜である。君の焦点は最初、竜の世俗的ないとこに当たっているが、君の力が成長するにつれ実際の竜に適合していくようになる。

 自然との絆:竜のシャーマンは動物の相棒を決めるときはクロコダイルかモニター・リザードを選ばなくてはならない。領域を選ぶ場合には、竜のシャーマンは動物破壊の領域から選ばなくてはならない。

 野生動物との共感(変則):竜のシャーマンは野生動物との共感を蜥蜴に対して全ラウンド・アクションで行うことができる上、その判定に+4のボーナスを得る。

 トーテムの化身(超常):2レベルの時点で、竜のシャーマンは通常の姿を保ったまま竜の化身を取り込むことができる。竜のシャーマンは以下のボーナスの1つを得る:移動力(飛行速度30フィート(標準)、ドルイドは5レベル以上でなければこのボーナスを選択できない)、感覚(夜目、〈知覚〉+4種族ボーナス)、強靭さ(ACに+2外皮ボーナス、《持久力》特技)、肉体武器(中型のシャーマンで噛みつき1d6と爪(×2)1d4、組みつき判定のCMBに+2)。トーテムの化身を使用している間、竜のシャーマンは通常通り会話でき、スピーク・ウィズ・アニマルズ(蜥蜴のみ)を自在に発動できる。この能力を使用するのは2レベルの時点で標準アクション、7レベルの時点で移動アクション、12レベルの時点で即行アクションとなる。竜のシャーマンはこの能力を1日にドルイド・レベルと同じ分数まで使用できる。これらの分数は連続している必要はないが、1分単位で使用しなければならない。これは(ポリモーフ)効果であり、使用中は自然の化身のような別の(ポリモーフ)効果を使用することはできない。

 トーテム召喚(超常):5レベルの時点で、竜のシャーマンはサモン・ネイチャーズ・アライを標準アクションで使用してリザードを召喚でき、召喚されたリザードはドルイド・レベルに等しい一時的ヒット・ポイントを得る。竜のシャーマンはいずれかのリザードにヤング・テンプレートを付して召喚呪文のレベルを1減少できる。また、アドヴァンスト・テンプレートまたはジャイアント・テンプレートを適用して召喚呪文のレベルを1増加させるか、アドヴァンスト・テンプレートおよびジャイアント・テンプレートを両方適用して召喚呪文のレベルを2増加することができる。この能力は千の顔と置き換える。

 自然の化身(超常):8レベルの時点で、竜のシャーマンの自然の化身能力はドルイド・レベルを-4して機能する。もし彼女がリザードの姿を取るならば、代わりに未修正のドルイド・レベルを使用する。

 竜の噛みつき(超常)/Dragon Bite:8レベルの時点で、竜のシャーマンの噛みつき攻撃(トーテムの化身または自然の化身をリザードの姿に使用しているとき) は+1d6ポイントのエネルギー・ダメージ([強酸]、[氷雪]、[雷撃]、または[火炎])を与える。竜のシャーマンは噛みつきと同時に与えるのがいずれの種類のエネルギー・ダメージかを選択する。この能力は8レベルの自然の化身の回数追加と置き換える。

 ボーナス特技:9レベルと以降の4レベルごとに、竜のシャーマンは以下のボーナス特技の1つを得る:《戦闘発動》《威圧演舞》《魔法の才》《技能熟練:知識:神秘学》《抵抗破り》。特技の前提条件は満たさねばならない。この能力は毒への耐性と置き換える。
最終更新:2021年02月15日 03:59

*1 訳注1:メンヒルとはヨーロッパ先史時代に建造された単一で直立した巨石記念物(モノリスまたはメガリス)のこと。

*2 訳注2:古代の遺跡には直線的に並ぶよう建造されたものがあるという仮説のなかで、その遺跡群が描く直線。