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神話モンスター Mythic Monsters

 神話級の英雄が予想を超えた力を呼び起こすように、神話モンスターは同種の他のものよりも強力だ。神格や偉大な魔法により強化され、破滅の種をまき破壊を収穫するためにこの世界に送られてきたものもいる。作成そのものの力があらゆる生きているものの精髄を通して流れ出でた、過去の時代の名残というものもいる。悪意を抱く必要は無いが、これらの古代のクリーチャーは尊敬されると共に恐れられる存在である。

 Mythic Adventuresのルールでは、神話パワーを持つモンスターは世界にほとんどいない。これらのモンスターは2つのカテゴリに分けることができる。既存モンスターの強力なものか、全く新しいモンスター種だ。君は前者のモンスターを、本項に掲載されている神話級単純テンプレートの1つを使用することで簡単に作ることができる。後者のモンスターの作成はずっと複雑だ。(神話)の副種別やそのクリーチャーに合うように手の加えられた能力を追加する必要がある。より強力なモンスターは、より弱いモンスターよりも多くの能力を持っている。

 本項には40以上のクリーチャー例を掲載している――エレメンタルサイクロプスジャイアントデーモンドラゴンメドゥサの神話版、そしてそれ以外の伝説のクリーチャー達――。それぞれが古代の祖先であるか、非神話版の強力な進化形態なのだ。

 そして、本項では神話級単純テンプレート(神話)の副種別についての情報、新しい神話モンスターを作成し調整する方法に関する助言Mythic Adventuresのモンスターで使用される新しいモンスターの共通ルールについて掲載している。



神話モンスターの起源 Mythic Monster Origins

 君のキャンペーンに従い、神話モンスターは固有の存在――世界全体あるいは全次元界において、ある種族の中での単一個体――であるかもしれないし、非常に珍しいかもしれない。あるいは比較的ありふれた存在であるかもしれない。特定のキャンペーンで神話モンスターがどれほど頻繁に登場するかについて、以下にいくつか例を示す。

  • 神話級レッド・ドラゴン――全てのレッド・ドラゴンの中で最古の、生ける祖先――は1体しかいないという。一度寝ると何百年もの間目を覚ますことはないらしい。
  • 神話級トロルの恐るべき一団が、地下の秘密の領域を支配しているといわれている。非神話級トロルは彼らの種の最下層で、生まれながらに虚弱であるが故に追放されたのだ。
  • たった2体の神話級メドゥサがいる。彼女たちは共に、英雄によって何百年も前に殺された三番目の妹のことを嘆いている。彼女らは現在、(神話級単純テンプレートを持つ)巨大な蛇を育て、その英雄の子孫に送り込もうとしている。
  • あるデーモン・ロードがその僕に神話パワーを注ぎ込んだという。僕らは軍を率いる隊長や将軍となり、定命のものの世界を侵略するため軍勢を集めている。

 君のキャンペーンで神話クリーチャーがどれだけ行き渡っているかは、君次第だ。その神話能力は永続的なものかもしれないし、一時的なものかもしれない。

神話ランク Mythic Rank

 モンスターの神話ランク(MR)は神話階梯とおおよそ同じ意味を持つ、モンスターのゲーム上のデータである――わずかな神話パワーしか持たないモンスターは第1ランクであり、最も強力な神話モンスターは第10ランクである。PCとは異なり、モンスターは通常特定の神話ランクで始まり、そのランクは決して変更されない。例えば、神話級トロルは第2ランクであり、以後、常に第2ランクである。ただしランクが増加する理由をGMが与えるなら別だ――トロルの部族は、トロルに神話パワーを与えるアーティファクトを持ち、PC達に対抗するために長く触れ続けるほど、このアーティファクトはこれらのモンスターをより強力にする、といったように。

 能力に関しては神話ランクは神話階梯と類似しているが、全く同じわけではない。神話階梯を要求する能力、呪文、魔法のアイテム、その他のルールや階梯ルールに関しては、モンスターの神話ランクは階梯として扱われる。例えば、第3階梯以上のキャラクターに追加の能力を与える剣は、第3ランク以上のモンスターが装備した際にもそれらのボーナスを与える。PCが使用できるように作られた神話階梯能力を持つ神話モンスターもわずかながらいる。そのモンスターの神話ランクは、階梯に依存した効果において階梯として扱われる。例えば、呪文受け流しガーディアン道能力を持つモンスターは、その神話ランクをこの能力で受け流すことのできる呪文のレベルを決定する目的で使用する。

 脅威度の低いクリーチャーが高い神話ランクを持つこともあり得るし、脅威度の高いクリーチャーが低い神話ランクを持つこともあり得る。神話パワーを獲得した一般的なモンスターにおいて、そのランクは元々の脅威度の半分に等しい。例えば、神話クリーチャーになった脅威度4のアウルベアは第2ランクであるべきだ。神話モンスターの最終的な脅威度を決定する際、神話ランクの半分を元々の脅威度に加える事。例えば、第2ランクの神話級アウルベアの最終的な脅威度は5(2×1/2+4)である。さらなる詳細は遭遇のデザインを参照のこと。本項に掲載されている全てのモンスターには、この一般的なMR値を用いている。

 クリーチャーは神話階梯と神話ランクの両方を持ってはならない。例えば、ヴァンパイア・テンプレートを得た神話クリーチャーは神話階梯を持ち、神話級ヴァンパイア・テンプレートを得た非神話級クリーチャーは神話ランクを持つが、神話級ヴァンパイアとなった神話クリーチャーは神話級ヴァンパイア・テンプレートに記載のある通り、階梯を失い代わりにランクを得る。神話テンプレートや神話ランクをクリーチャーに与える他の効果には、神話クリーチャーがこのテンプレートや効果を得た時に起きることについて情報が記されているはずだ。

神話モンスターのデータ・ブロックの読み方 Reading a Mythic Monster Stat Block

 神話級モンスターのデータ・ブロックは、非神話級モンスターのデータ・ブロックと同様に機能するが、いくつか追加された情報項目がある。以降でその差異をまとめている。

 名称、脅威度、およびMR:最初にモンスターの名称が、続いて脅威度(CR)と神話ランク(MR)が掲載される。それに続いてクリーチャーのゲームにおける役回りがすぐにつかめるよう3つのアイコンを付して記されている。脅威度は神話ランクを持つことによる脅威度増加を既に反映している。

 イニシアチブと感覚:いくつかの神話モンスターは《イニシアチブ強化》(神話)を持ち、そのクリーチャーは神話パワーを1回分消費することで、イニシアチブ・ロールで20をロールしたかのように扱うことができる。君はイニシアチブをロールする時にそのモンスターの特技項を確認することは滅多にないため、このモンスターを使用する際にこの能力を忘れることもあり得る。この能力を忘れないよう、この特技を持つモンスターは、イニシアチブ修正値の後に上付き文字で"M"が記載されている。掲載されたイニシアチブ修正値は、既に《イニシアチブ強化》(神話)特技によるボーナスを加えたものとなる。

 特技:ここにはクリーチャーの特技が記載されている。モンスターが神話特技を持つ場合、その特技は上付き文字の"M"で表される。すなわち《イニシアチブ強化》(神話)ではなく《イニシアチブ強化》 M となる。ほとんどの神話特技は非神話級の特技を強化したものであり、非神話級の特技を前提条件としている。そのような場合、非神話級の特技は神話特技と共に掲載されることはない――上付き文字の"M"は、そのクリーチャーがその特技の神話版と非神話版の両方を持つことを表している。

 特殊攻撃:本項に掲載されているモンスターの全ては(神話)副種別を持つ。すなわち彼らは神話パワー共通モンスター能力を持ち、神話パワーを1回分消費することで活性ダイスをd20ロールに加えることができ、他の能力を持つ可能性もある。神話パワーを持つモンスターを運用する際、彼らが活性能力を使用できることをいつも忘れないように――特に、他の神話パワーを使用できない神話クリーチャーもいるのだから。モンスターが神話級のPCに後れをとらず挑むには、この能力が必要なのだ。(加えて、神話級ルールを使用する楽しさの一部は、神話級の活性を使用することにある。GMだってそれを楽しめるべきだろう。)

 出現環境:神話モンスターはこのクリーチャーの非神話級版と同じ環境が掲載されている――神話級トロルは通常のトロル同様に寒冷地にある山岳を好み、神話級アウルベアは一般のアウルベアと同じく温暖な森林を好む。もちろん、君のキャンペーンで適切な形に神話モンスターの出現環境を変更して構わない。神話モンスターが固有種である場合にはなおさらだ。例えば、君が神話級ヒュドラは一般のヒュドラのような沼地ではなく砂漠に住むようにしたいのであれば、神話級ヒュドラの出現環境を特殊で象徴的なものにすることができる。

 生態:神話モンスターはこのクリーチャーの非神話級版と同じ編成情報が掲載されている。これらのデータ・ブロックはその神話クリーチャーが君のキャンペーンで唯一種や希少種であるという仮定を置いて作られていない。これにより君は出版物のシナリオにおける既存の遭遇から1体、数体、全部の非神話級クリーチャーを置き換え、その神話級版の特定の遭遇に当てはめることができる。例えば、シナリオ中で神話級のPCの一団が6体のトロルと相対する遭遇に挑むには、そのいくつかを神話級トロルと置き換えればよい――単に指導者だけが神話級トロルなのかもしれないし、より難しい遭遇にしたいのであれば、全部を神話級トロルとしてしまえば、より難しい挑戦となるだろう。

 宝物:ほとんどの神話モンスターは、非神話級のものと同じ記法を用いて宝物を表現する。例えば、トロルは標準の宝物を持つため、神話級トロルも標準の宝物を持つ。しかし、神話モンスターの脅威度はその非神話版よりも高いため、得られる宝物は脅威度の増加により適切なものとなり、そのモンスターの宝物となるよう調整される。神話級トロルが非神話級トロルを伴って登場した場合、より高い脅威度のためにかなりよい宝物を持っているだろう(これはちょうど、フィーンディッシュ・トロルが普通のトロルの一団を伴って登場すれば、より良い宝物を持つことに相当する)。(オーガのように)モンスターがNPCのような宝物を持つ場合、脅威度が高いため、そのモンスターの神話級版は非神話級版よりも優れた宝物を持つ。
 神話モンスター――特に知性的なもの――はその住み処で見つかる魔法の宝物を使う可能性があるかもしれない。ひょっとしたら、そのアイテムについて直感的な賢さでそれと気付いたのかもしれないし、そのモンスターに神話パワーを与えた存在によってそのアイテムを与えられたのかしれない。例えば、アミュレット・オヴ・マイティ・フィスツ+1を宝物に持つ神話級ヒュドラは、蛇神によって作られた聖なる守護者かもしれない。そのアミュレットはこのヒュドラに神から与えられたもので、そのクリーチャーはこのアイテムの利益を全て得ているかもしれない。

 特殊能力:これらのモンスターは非神話モンスターの特殊能力の説明が記されている。そのため、君は神話モンスターを使用する際に非神話モンスターを参照する必要は無い。時には、これらの説明は神話モンスターの新能力のための余白を作るために単純化されていたり短縮されているかもしれない。モンスターの特殊能力がどのように機能するか疑問が出てきたなら、Bestiaryにおける非神話モンスターの元の記述の文章を全て参照すること。

 説明:元の非神話モンスターの情報を繰り返すのではなく、本項ではこのモンスターの神話版の情報を掲載している。その起源は何で、ゲームの役割が同種の非神話クリーチャーのものとどう異なるかといったことを示唆している。特に言及が無ければ、神話モンスターはその非神話版と非常に似通った生活を行い、振る舞いをする。

神話級モンスターの強大化 Mythic Monster Advancement

 本項では非神話モンスターを神話モンスターに変換する方法と、全く新しい神話クリーチャーを作成する方法を説明する。キャラクターの能力が神話階梯に依存するように、モンスターの能力も神話ランク(MR)に依存しており、高いランクを持つクリーチャーは追加で神話能力を持つ。

神話級単純テンプレート Mythic Simple Templates

 以下の単純テンプレートを使用すれば、いかなるモンスターであっても神話クリーチャーに変換することができる。これらのテンプレートを1つ与えられたクリーチャーは、例え(神話)の副種別を持っていなくても、呪文、能力、魔法のアイテムにおいて神話クリーチャーであると見なされる。(神話)の副種別を持っていないため、(神話)の副種別にある数多くの利益を持たないことに注意すること――単純テンプレートに記載されている利益だけを、このクリーチャーは得るのである。

アーケイン(神話ランク1または2、脅威度+1) Arcane

 アーケイン(秘術)・テンプレートを持つクリーチャーは秘術の力を注ぎ込まれており、限られた回数の秘術呪文を発動する能力を持つ。クリーチャーが11以上のヒット・ダイスを持つなら、この単純テンプレートは神話ランクを1ではなく2与える。アーケイン・クリーチャーのクイック・ルールと再構築ルールは同一である。
 再構築ルールAC +2反発ボーナス; hp 神話ボーナス・ヒット・ポイント; SR 新しい脅威度+11に等しいSRを得る; 特殊攻撃 神話魔法単純秘術呪文発動

アジール(神話ランク1、脅威度+1) Agile

 アジール(俊敏)・テンプレートを持つクリーチャーは素早く恐ろしい。通常の同種よりも素早く移動し、信じられない速度と俊敏性で敵を叩く。アジール・クリーチャーのクイック・ルールと再構築ルールは同一である。
 再構築ルールイニシアチブ +20ボーナス; AC +2回避ボーナス; hp 神話ボーナス・ヒット・ポイント; 防御的能力 身かわし(ローグのクラス特徴と同様); 移動速度 全ての移動種別に+30フィート(最大でそのクリーチャーの基本移動速度の2倍まで); 特殊攻撃 二重のイニシアチブ

インヴィンシブル(神話ランク1または2、脅威度+1) Invincible

 インヴィンシブル(無敵)・テンプレートを持つクリーチャーを傷つけることは途方もなく難しい。彼らはおびただしい罰にも耐え、戦い続けることができる。クリーチャーが11以上のヒット・ダイスを持つなら、この単純テンプレートは神話ランクを1ではなく2与える。インヴィンシブル・クリーチャーのクイック・ルールと再構築ルールは同一である。
 再構築ルールAC 外皮ボーナスを2(クリーチャーのヒット・ダイスが11以上の場合、4)だけ増加させる; hp 神話ボーナス・ヒット・ポイント; 防御的能力 DRと全てのエネルギーに対する抵抗を、以下の表に従い得る。また、第二のセーヴ妨害攻撃を得る。

インヴィンシブル・テンプレートの防御力
ヒット・ダイス エネルギーへの抵抗 DR
1~4 5
5~10 10 5/エピック
11以上 15 10/エピック

サヴィッジ(神話ランク1または2、脅威度+1) Savage

 サヴィッジ(野生の)・テンプレートを持つクリーチャーは近縁関係にある非神話級のクリーチャーに比べ、野生的で根源的だ。爪はより鋭く、牙はより大きく、皮はより厚い。クリーチャーが11以上のヒット・ダイスを持つなら、この単純テンプレートは神話ランクを1ではなく2与える。サヴィッジ・クリーチャーのクイック・ルールと再構築ルールは同一である。
 再構築ルールAC 外皮ボーナスを2だけ増加させる; hp 神話ボーナス・ヒット・ポイント; 防御的能力 DRと全てのエネルギーに対する抵抗を、以下の表に従い得る; 特殊攻撃 全ての攻撃は出血ダメージ1を得る(元々あるものに累積する)、野生の残虐性(全力攻撃)。

サヴィッジ・テンプレートの防御力
ヒット・ダイス エネルギーへの抵抗 DR
1~4 5
5~10 10 5/エピック
11以上 15 10/エピック

ディヴァイン(神話ランク1または2、脅威度+1) Divine

 ディヴァイン(神聖)・テンプレートを持つクリーチャーは、神の力を呼び下ろすことができ、限られた数の信仰呪文を発動することができる。クリーチャーが11以上のヒット・ダイスを持つなら、この単純テンプレートは神話ランクを1ではなく2与える。ディヴァイン・クリーチャーのクイック・ルールと再構築ルールは同一である。
 再構築ルールオーラ 恩寵のオーラ/aura of grace(このクリーチャーと10フィート以内にいる全ての仲間はセーヴィング・スローに+2の清浄ボーナスを得る。このテンプレートを得たクリーチャーが悪属性の場合、不浄ボーナスとなる); AC +2反発ボーナス; hp 神話ボーナス・ヒット・ポイント; 特殊攻撃 神話魔法単純信仰呪文発動

神話クリーチャーの構築 Building a Mythic Creature

 神話級単純テンプレートを使用することに加えて、新しい神話モンスターを作成する2つのやり方を掲載する。1つ目は既存のモンスターを選択し、(神話)の副種別を与え、この副種別に記載された能力を加えるというものだ。2つ目のやり方は(神話)の副種別を持つ全く新しいモンスターを作るもので、追加の能力を組み合わせて最終的なモンスターを構築していく。

既存のモンスターの修正 Modify an Existing Monster

 ありふれたモンスターから外れた神話モンスターの作成は、ほぼ一本道だ――ちょうど以下の段階を踏んでいく。

 その1―神話ランク(MR)を決定する。モンスターの脅威度を2で割り、おおよその神話ランクを得る。その結果が整数でない場合、MRには幾分の遊びがあることになる。例えば、モンスターとして選んだのが脅威度7のキマイラであれば、7の半分は3.5であるから、MR 3かMR 4のいずれかとするのがよいだろう。低いMRで開始する方が簡単だ――そのモンスターを少し強化する必要が出てきた場合、後でMRを増加させることができる。

 その2―(神話)の副種別を加える。このクリーチャーの能力値、ヒット・ポイント、他のゲーム上の能力を、モンスターのMRに従い修正する。

 その3―追加神話能力を加える。(神話)の副種別に記載されている通り、モンスターはMR+1に等しい数の神話能力を得る。

 その4―最終的な脅威度まで、モンスターを上昇させる。モンスターの最終脅威度は、元々の脅威度+MRの1/2(切り捨て、最低1)である。表:脅威度ごとのモンスターの能力を用いて、モンスターの能力が最終脅威度でどれだけ挑戦的であるかを評価すること。もしクリーチャーの神話能力が非神話能力と比較して極端によいのなら、その神話クリーチャーは最終脅威度に対して強すぎるかもしれない。クリーチャーの神話能力が非神話能力に比べて魅力的でないなら、そのクリーチャーは最終脅威度に対して弱すぎるかもしれない。いずれかの状況に陥ったなら、所望の脅威度により良く合致するよう、クリーチャーに手を加えること。
 そのクリーチャーがあまりにも弱く、その1でクリーチャーのMRを切り捨てていた場合、代わりに切り上げることもできる((神話)の副種別による修正値が調整される)。そのクリーチャーがあまりにも強く、その1でクリーチャーのMRを切り上げていたなら、代わりに切り下げることもできる((神話)の副種別による修正値が調整される)。クリーチャーの能力とデータが脅威度にうまく当てはまれば、作業は終了だ。

新しいモンスターの作成 Create a New Monster

 新しい神話モンスターの作成は特に挑戦しがいのあるものだ。君は2つの脅威度――おおよその神話ランクとそれに伴い決定される神話能力の数を決める初期の脅威度と、AC、ヒット・ポイント、ラウンド毎のダメージなどを決定する最終脅威度――を持つモンスターを作成することになるのだから。一度に心の中で特定の脅威度とMRを持つモンスターを作ることもできるけれど、一般にいくつかの段階を踏んで構築する方がずっと簡単だ(段階のいくつかは、既存のモンスターを修正する場合に酷似している)。

 その1―最終脅威度を見積もる。君の新モンスターの目標脅威度を知っておくことは重要だ。これの目標は、この後にモンスターの能力がどの程度かを決定する助けになるし、弱すぎたり強すぎたりした場合にモンスターを調整する必要が無くなることを意味する。例えば、5レベルの神話級パーティが挑戦しがいのあるようにするには、脅威度7の神話モンスターを求めるかもしれない。

 その2―神話ランク(MR)を決定する。最終脅威度を2.5で割り、そのモンスターのおおよその神話ランクを得る。その結果が整数でない場合、MRには幾分の遊びがあることになる。例えば、最終脅威度が7であれば、2.5で割った結果は2.8であり、モンスターは第2ランクか第3ランクというのがあり得る値だろう。一般的に低いMRで開始する方が簡単だ――そのモンスターを少し強化する必要が出てきた場合、後でMRを増加させることができる。

 その3―初期脅威度を決定する。最終脅威度からMRの半分を引き、初期脅威度を決定する。最終脅威度が7でMRが2ならば、2の半分は1であるから、初期脅威度は7-1=6となる。

 その4―初期脅威度に基づき新モンスターを構築する。これは非神話モンスターを作成する際と全く同じ作業である。Pathfinder RPG Bestiaryガイドラインに従い、脅威度に見合ったクリーチャーを作成するか、その脅威度に適した基本クリーチャーをまずは選び、目的に合うようにそのモンスターを変更する。

 次の3段階でこのクリーチャーを神話級にする。

 その5―(神話)の副種別を加える。このクリーチャーの能力値、ヒット・ポイント、他のゲーム上の能力を、モンスターのMRに従い修正する。

 その6―追加神話能力を加える。(神話)の副種別に記載されている通り、モンスターはMR+1に等しい数の神話能力を得る。

 その7―最終的な脅威度まで、モンスターを上昇させる。モンスターの最終脅威度は、初期脅威度+MRの1/2である(おそらくその1で想定した値に近い値となっているだろう)。MRが偶数でない場合、モンスターの最終脅威度を切り捨てること。表:脅威度ごとのモンスターの能力を用いて、モンスターの能力が最終脅威度でどれだけ挑戦的であるかを評価すること。もしクリーチャーの神話能力が非神話能力と比較して極端によいのなら、その神話クリーチャーは最終脅威度に対して強すぎるかもしれない。クリーチャーの神話能力が非神話能力に比べて魅力的でないなら、そのクリーチャーは最終脅威度に対して弱すぎるかもしれない。いずれかの状況に陥ったなら、所望の脅威度により良く合致するよう、クリーチャーに手を加えること。
 そのクリーチャーがあまりにも弱く、その2でクリーチャーのMRを切り捨てていた場合、代わりに切り上げることもできる((神話)の副種別による修正値が調整される)。そのクリーチャーがあまりにも強く、その2でクリーチャーのMRを切り上げていたなら、代わりに切り下げることもできる((神話)の副種別による修正値が調整される)。クリーチャーの能力とデータが脅威度にうまく当てはまれば、作業は終了だ。

(神話)の副種別 Mythic Subtype

 この副種別を持つクリーチャーは神話パワーを注ぎ込まれ、恐ろしく恐怖を想起させる能力を備えている。(神話)の副種別を持つクリーチャーは以下の能力を持つ。

 神話ランク:(神話)の副種別を持つクリーチャーは1~10の神話ランクを持つ。これはその神話パワー全体を表している。このランクは一般に元の脅威度の1/2に等しい。

 外皮ボーナス:クリーチャーの神話ランクを外皮ボーナスに加えること。外皮を持たないクリーチャーは、+0の有効外皮ボーナスを持つ。

 ボーナス・ヒット・ポイント:ヒット・ダイスがd6のクリーチャーは神話ランク毎に6ヒット・ポイントを得る。ヒット・ダイスがd8のクリーチャーはランク毎に8ヒット・ポイントを得る。ヒット・ダイスがd10もしくはd12のクリーチャーはランク毎に10ヒット・ポイントを得る。これは、神話級単純テンプレートを持つ場合に、クリーチャーが得られるボーナス・ヒット・ポイントと同じ値であることに注意すること。

 DR:5~10ヒット・ダイスを持つクリーチャーはDR5/エピックを得る。11以上のヒット・ダイスを持つクリーチャーはDR10/エピックを得る。
 クリーチャーが既にダメージ減少を持つ場合、それを貫通するのに必要な特性にエピックを加える。この副種別により得られたダメージ減少がそのクリーチャーが元々持つダメージ減少よりも高い値であった場合、そのクリーチャーの元のダメージ減少の値をエピックDRのものに変更する。例えば、DR5/殴打を持つモンスターが(神話)の副種別によりDR10/エピックを得たなら、DR10/殴打及びエピックを得る。

 SR:クリーチャーが呪文抵抗を持つ場合、その呪文抵抗に神話ランクを加える。

 神話パワー:クリーチャーは神話パワーと活性共通モンスター能力を得る。モンスターの活性ダイスはランクに応じて決まり、表:(神話)副種別の能力にまとめられている。

 能力値ボーナス:第2ランクと以後2ランク毎に、モンスターは能力値1つに永続的な+2ボーナスを得る。複数回ボーナスを得たなら、同じ能力値に適用することもできるし、異なる能力値に適用してもよい。

 神話特技:第1ランクと以後2ランク毎に、モンスターは神話特技を得る。この特技の全ての前提条件を満たしていなければならない。

 追加の神話能力:モンスターはMR+1に等しい数の神話能力を得る。この能力は神話級の英雄が持つ神話の道能力から選択することもできるし、本項の神話能力から選択することもできる。また、これらの能力から思いついて君が作成した新しい能力でもよい。これらの能力はクリーチャーの主題に適したものであるべきだ。
 新しいモンスター能力には、特に強力なものもある。GMが望むなら、それらは合計時に2つ分として扱ってもよい。例えば、神話級ファイアー・ジャイアントの炎の渦能力は、神話能力2つ分として扱ってもよい。
 神話能力の代わりに、モンスターはかきむしり飛びかかりのような共通モンスター能力を選択してもよい。これらは既存のBestiaryや本項から選択することができる。

 脅威度:モンスターに能力を加え終えたなら、新しい脅威度を決定するため、その脅威度にモンスターの神話ランクの1/2を加える。表:脅威度ごとのモンスターの能力を用いて新しい脅威度におけるモンスターを評価し、新しい脅威度で期待される値に収まっているかを確認すること。

 経験点:クリーチャーの経験値を新しい脅威度に合うものに変更する。

(神話)副種別の能力
神話ランク 能力値ボーナス 神話特技 活性のダイス種別
1 1つ目 1d6
2 1回目 1d6
3 2つ目 1d6
4 2回目 1d8
5 3つ目 1d8
6 3回目 1d8
7 4つ目 1d10
8 4回目 1d10
9 5つ目 1d10
10 5回目 1d12

神話ボーナス・ヒット・ポイント Mythic Bonus Hit Points

 神話テンプレートの1つを持つクリーチャーは、ヒット・ダイスの種類に従い追加のヒット・ポイントを得る。ヒット・ダイスがd6のクリーチャーは神話ランク毎に6ヒット・ポイントを得る。ヒット・ダイスがd8のクリーチャーはランク毎に8ヒット・ポイントを得る。ヒット・ダイスがd10もしくはd12のクリーチャーはランク毎に10ヒット・ポイントを得る。

新しいモンスターの共通ルール New Universal Monster Rules

 Bestiaryにおけるモンスターの共通ルール同様、以下のルールは神話モンスターのデータ・ブロックで参照される(しかし、丸写しされるわけではない)ものである。それぞれのルールには、モンスターの項のどの位置にどう表記されるか、という書式のガイドラインが示されている。

 X線視覚(超常)/X-Ray Vision:このモンスターはリング・オヴ・Xレイ・ヴィジョンを身につけているかのように、固体を見通すことができる。この能力を使用すると、このモンスターが実際にこのリングを使用しているかのように消耗する。
書式:X線視覚; 場所:感覚。

 活性(超常)/Surge:このモンスターは神話パワーを引き出して難しい課題をこなすことができる。神話パワーを1回分消費することで、たった今ロールしたd20ロールに1d6をロールしてその結果に加えることができる。この能力の使用は割り込みアクションであり、元のロールが行われ結果が明らかになった後に使用することができる。この能力で使用するボーナス・ダイスは第4ランクで1d8に、第7ランクで1d10に、第10ランクで1d12に向上する。このモンスターに精神がなかったり動物程度の知性しかなかったとしても、この能力を使用することができる。
 活性はモンスターのデータ・ブロックに独立して記載されるわけではない――活性ダイスは神話パワー能力に記載される。

 急所防御(変則)/Fortification:このモンスターは、まるでモデレット・フォーティフィケーション鎧を装備しているかのように、クリティカル・ヒットや急所攻撃を通常の攻撃として扱う可能性が50%存在する。
書式:急所防御(50%); 場所:防御的能力。

 強力打撃(変則)/Powerful Blows:特定の攻撃は、ダメージ・ロールに通常の【筋力】ボーナスや【筋力】ボーナスの半分ではなく、このクリーチャーの【筋力】ボーナスの1.5倍を加える。
書式:強力打撃(叩きつけ); 場所:その他の特殊能力。

 霧を見通す(変則)/Mistsight:このモンスターは濃霧、霧、濁った水を完全に透明なものであるかのように見通すことができ、これらで妨害されることによる失敗確率を受けない。この効果は通常の視覚が届くところまで及ぶ。
書式:霧を見通す; 場所:感覚。

 息詰め(変則)/Smother:このクリーチャーに組みつかれた敵が息を止めている場合、目標の息を無理矢理吐き出させるか、その他窒息を避けるための判定が必要となるまでに残っている時間を減らすことができる。
 もしこのモンスターが敵に対する組みつき判定に成功したなら、息を止めていられる時間が1d6ラウンド減少する。これにより息を止めていられる時間が0ラウンド以下にまで減少したなら、窒息するかどうかの判定に用いるDCが5だけ増加する。例えば、このモンスターが窒息判定を行うまでに10ラウンドあるクリーチャーに組みついているなら、組みつき判定に成功することでこの時間を1d6ラウンド減少させる。
 このモンスターが(締めつけなど)組みつき判定に成功すると敵に害を及ぼす他の能力を持つ場合、他の能力を使用するために行う組みつき判定に成功すると自動的に息詰め能力が使用される。
書式:息詰め; 場所:特殊攻撃。

 持続するブレス攻撃(超常)/Lingering Breath:このクリーチャーはブレス攻撃を使用してフリー・アクションとして神話パワーを1回分消費することで、(ブレス攻撃と同じ種別の)エネルギー・ダメージを与える範囲を作り出すことができる。このブレス攻撃の範囲にいたり、入ったり、通り抜けたりした全てのクリーチャーは、このクリーチャーのサイズに基づいたダメージを受ける。この能力はエネルギー・ダメージを与えないブレス攻撃には何の効果ももたらさない。
書式:持続するブレス攻撃(2d6[火]、5ラウンド); 場所:特殊攻撃。

持続するブレス攻撃のダメージ
クリーチャーのサイズ エネルギー・ダメージ量
中型以下 2d4
大型 2d6
超大型 2d8
巨大 4d6
超巨大 4d8

 神話パワー(超常)/Mythic Power:この神話モンスターは力の源泉から引き出して驚くべき偉業を成し遂げ、運命に手を加えられる。毎日このモンスターは自分の神話ランクに等しい神話パワーの使用回数を得る。この総量は神話パワーの最大値である。もし神話パワーを回復するものがあっても、この総量を超えることはない。このモンスターは自動的に活性能力を持ち、この神話パワーを用いて使用することができる。このモンスターは神話パワーに関係する他の能力を持つかもしれない。
書式:神話パワー(3回/日、活性+1d6); 場所:特殊攻撃。

 神話魔法(超常)/Mythic Magic:1日3回まで、このクリーチャーが呪文を発動する際、その呪文の神話版を発動することができる(全ての神話呪文を使用する際、このクリーチャーはこの方法で神話呪文を発動するために神話パワーを1回分消費しなければならない)。
書式:神話魔法 3回/日; 場所:特殊攻撃。

 砂潜り(変則)/Sand Glide:この能力はアース・エレメンタルの地潜りと同様に機能するが、砂地、泥、その他小さな粒子の固形面にのみ機能する。このクリーチャーが砂潜りを用いた時の移動速度は、基本移動速度に等しい。
書式:砂潜り; 場所:移動速度。

 第二のセーヴ(変則)/Second Save:このクリーチャーが、持続時間が1ラウンドを超える効果に対するセーヴィング・スローに失敗した際、この効果を振り払おうと試み続けることができる。自分のターンの開始時に、既に効果を及ぼしている効果に対して、フリー・アクションとしてもう一度セーヴを試みることができる。そのセーヴに成功したなら、この効果は最初のセーヴィング・スローに成功したかのようにこのクリーチャーに効果を及ぼす。もしその効果が(ホールド・モンスターなど)効果を終了させるために以後のターンにセーヴィング・スローが行えるものであったなら、この能力はその効果におけるセーヴィング・スローに追加で行うことができる。
書式:第二のセーヴ; 場所:セーヴィング・スローの後。

 単純信仰呪文発動/Simple Divine Spellcasting:このクリーチャーはクレリック呪文リストもしくはドルイド呪文リストから呪文を発動する能力を得る。呪文レベルの合計がこのモンスターの脅威度の2倍に等しい値になるよう、呪文を選択すること。この能力による呪文は、1+脅威度の1/2を超えるレベルであってはならない。0レベル呪文はこの総計を求める際には1/2呪文レベルとして扱う。このクリーチャーはそれらの呪文を、それぞれ1日に1回使用することができる。術者レベルはヒット・ダイスに等しい。【判断力】修正値か【魅力】修正値のいずれか高い値をこの呪文のDCを決定する際に用いる。
書式:単純信仰呪文発動; 場所:特殊攻撃。

 単純秘術呪文発動/Simple Arcane Spellcasting:このクリーチャーはウィザード/ソーサラー呪文リストから呪文を発動する能力を得る。呪文レベルの合計がこのモンスターの脅威度の2倍に等しい値になるよう、呪文を選択すること。この能力による呪文は、1+脅威度の1/2を超えるレベルであってはならない。0レベル呪文はこの総計を求める際には1/2呪文レベルとして扱う。このクリーチャーはそれらの呪文を、それぞれ1日に1回使用することができる。術者レベルはヒット・ダイスに等しい。【知力】修正値か【魅力】修正値のいずれか高い値をこの呪文のDCを決定する際に用いる。
書式:単純秘術呪文発動; 場所:特殊攻撃。

 二重のイニシアチブ(変則)/Dual Initiative:このモンスターは毎ラウンドターンを2つ得る。1つ目はイニシアチブ値の時点で、2つ目はイニシアチブ値-20の時点である。例えば、このモンスターのイニシアチブ値が23の場合、最初のターンとしてイニシアチブ値23で(5フィート・ステップを行うとともに)全力攻撃を行い、二回目のターンとしてイニシアチブ値3で移動アクションを行って呪文を発動することができる。これによりこのモンスターは、サモン・モンスターなど、通常ならラウンド全体を使用するようなアクションを2回行うことができるようになる。1ラウンド以上の持続時間を持っていたり、継続的な効果に対するセーヴィング・スローや出血ダメージを受けるなど、そのクリーチャーのラウンドの開始に起動する呪文や効果について考慮する際、持続時間の間このモンスターの毎ラウンドの最初のターンのみを考慮する。
書式:+21/+1; 場所:イニシアチブ。

 ぶん盗り(変則)/Steal:このクリーチャーは特定の攻撃が命中した際、(Pathfinder RPG Advanced Player's Guide322ページに掲載されている)機会攻撃を誘発しないフリー・アクションとして、同じ目標に盗み取り戦技を試みることができる。
書式:ぶん盗り; 場所:個々の攻撃。

 妨害攻撃(変則)/Block Attacks:1ラウンド1回、このクリーチャーに近接攻撃もしくは遠隔攻撃が命中したなら、このクリーチャーは最大の攻撃ボーナスを用いて1回の近接攻撃を試みることができる。この結果が攻撃の結果を上回ったなら、このクリーチャーは(ちょうど攻撃が外れたかのように)攻撃の効果を受けない。
書式:妨害攻撃; 場所:防御的能力。

 緑を見通す(超常)/Greensight:このモンスターは厚い植物を透明であるかのように見通すことができる。通常の有効距離は60フィートである。葉、ツタ、青葉、下生えはこのモンスターに一切の視認困難を与えることはないが、中身の詰まった木材は依然として視線を遮る。
書式:緑を見通す60フィート; 場所:感覚。

 野生の残虐性(超常)/Feral Savagery:データ・ブロックに掲載された条件の下で――例えば全力攻撃を行ったりかきむしり攻撃を行うなど――、このモンスターは敵に対して即座に追加の1回の攻撃を行うことができる。この攻撃はこのモンスターの最大の基本攻撃ボーナスを使って行われ、状況に応じた修正値が加えられる。この追加攻撃は、ヘイストスピードなどの追加攻撃を与える同様の効果とは累積しない。
書式:野生の残虐性(全力攻撃); 場所:特殊攻撃。

 有毒な血(変則)/Poisonous Blood:このモンスターに刺突近接武器もしくは斬撃近接武器を用いてクリティカル・ヒットを確定させたクリーチャーは、毒を吹きかけられる(間合いを持つ近接武器は、この方法で使用者を危険にさらすことはない)。毒の種類はモンスター毎に決まっている。その他の点については、この毒はその毒の通常のDCを用いるが、【耐久力】を基準にした毒のDCを持つモンスターもいる。
書式:有毒な血(竜の胆汁); 場所:防御的能力。

 竜の怒り(超常)/Dragon Fury:神話級の竜が肉体武器を用いてクリティカル・ヒットを確定すると、この肉体攻撃により与えられるダメージに、竜の血のダメージを加える。
書式:竜の怒り(1d6[火]); 場所:特殊攻撃。

 竜の初級秘術呪文(超常)/Dragon Cantrips:神話級の竜が秘術呪文を発動することができる場合、自身の相当する呪文発動クラス用の初級秘術呪文を全て自動的に修得し、回数無制限で発動することができる。
書式:竜の初級秘術呪文; 場所:その他の特殊能力。

 竜の血(超常)/Dragon Blood:神話級の竜の血や他の体液は、その竜のブレス攻撃のエネルギー種別と同じ[酸]、[電気]、[火]、[冷気]のいずれかを取り込んでいる。この竜が刺突武器もしくは斬撃武器によりダメージを受けるたびに、攻撃したクリーチャーは以下の表に従いエネルギー・ダメージを受ける(この攻撃がクリティカル・ヒットなら、2倍のダメージを受ける)。攻撃するものが間合いのある武器を使用すればこの方法で害を受けることはない。竜が飲み込み能力を持つ場合、飲み込みによるダメージにこのダメージを加える。
書式:竜の血(2d6[火]); 場所:防御的能力。

竜の血によるダメージ
竜のサイズ エネルギー・ダメージの総量
中型以下 1d4
大型 1d6
超大型 1d8
巨大 2d6
超巨大 2d8

モンスターの能力の見方 Evaluating Monster Statistics

 本項に掲載されている表:脅威度ごとのモンスターの能力は、脅威度30までのモンスターのおおよその能力を掲載したものだ(脅威度1~20までの情報は、元々Bestiaryに掲載されたものだ)。これらの値は大体のガイドラインに過ぎない。既存のモンスターの多くがこのガイドラインそのままであるわけではない。ほとんどのモンスターは1つの分野(通常はダメージ量)がガイドラインを超えているが、他の1つか2つの分野が下回っていることでバランスをとっている。表:脅威度ごとのモンスターの能力の各項は以下の意味を持つ。

 脅威度:これはモンスターのおおよその脅威度である。この数値はデザインの過程で変更されるかもしれない。

 ヒット・ポイント:これはモンスターのおおよその総ヒット・ポイントである。特に高いアーマー・クラスやセーヴィング・スローを持っているクリーチャーや、複数のエネルギー抵抗を持つクリーチャーのヒット・ポイントは低くなるであろうことに注意。大体において来訪者人造の総ヒット・ポイントは低めである。

 アーマー・クラス:これはこの脅威度のクリーチャーにおける平均的なアーマー・クラスである。クリーチャーの防御を考える際にはこの数値を念頭に置くこと。平均よりも高いヒット・ポイントを持つクリーチャーは往々にして代償にアーマー・クラスが低めになる。

 高い攻撃ボーナス:これはこの脅威度におけるクリーチャーの平均的な攻撃ボーナスである。この値は、近接ないし遠隔攻撃を主とするクリーチャーのためのものである。平均ダメージが通常よりも高いクリーチャーは、大体において代償に攻撃ボーナスが低めになる。

 低い攻撃ボーナス:これは、この脅威度における近接/遠隔攻撃に頼らないクリーチャーの平均的な攻撃ボーナスである。これは戦闘において呪文や擬似呪文能力を主とするクリーチャーのほとんどを含む。

 平均ダメージ:これはこの脅威度のクリーチャーが攻撃を命中させた場合に与えるダメージの平均値である。クリーチャーの平均ダメージを決定するには、ダメージ・ダイス全ての期待値(『表:ダイスの期待値』を参照)と攻撃全てのダメージ修正値を合計する。
 戦闘において主に近接攻撃ないし遠隔攻撃を使用するクリーチャーは、“高”ダメージと“低”ダメージの間の平均的なダメージを与えられるようにするべきである。
 通常よりも高い攻撃ボーナスを持つクリーチャーは多くの場合より低いダメージしか与えられないだろうし、一方通常よりも低い攻撃ボーナスを持つクリーチャーは多くの場合より高いダメージを与えることができるだろう。

 主要な能力のセーヴDC:これは、この脅威度のクリーチャーが戦闘において主として使用する呪文、擬似呪文能力、特殊能力(ブレス攻撃のような)の難易度(DC)の平均である。この能力が特に強力な場合は、代わりにセーヴDCが低めになるかもしれない。

 副次的な能力のセーヴDC:これはクリーチャーが戦闘において主として使用するわけではない呪文や特殊攻撃のセーヴDCの平均である。一般に、セーヴDCはこの値よりも低くするべきではない。

 良好なセーヴ:これは、この脅威度のクリーチャーの持つ良好なセーヴィング・スローの平均的なボーナスである。

 劣悪なセーヴ:これは、この脅威度のクリーチャーの持つ劣悪なセーヴィング・スローの平均的なボーナスである。

脅威度ごとのモンスターの能力
脅威度 ヒット・ポイント アーマー・クラス 高い攻撃ボーナス 低い攻撃ボーナス 平均ダメージ(高) 平均ダメージ(低) 主要な能力のセーヴDC 副次的な能力のセーヴDC 良好なセーヴ 劣悪なセーヴ
1/2 10 11 1 0 4 3 11 8 3 0
1 15 12 2 1 7 5 12 9 4 1
2 20 14 4 3 10 7 13 9 5 1
3 30 15 6 4 13 9 14 10 6 2
4 40 17 8 6 16 12 15 10 7 3
5 55 18 10 7 20 15 15 11 8 4
6 70 19 12 8 25 18 16 11 9 5
7 85 20 13 10 30 22 17 12 10 6
8 100 21 15 11 35 26 18 12 11 7
9 115 23 17 12 40 30 18 13 12 8
10 130 24 18 13 45 33 19 13 13 9
11 145 25 19 14 50 37 20 14 14 10
12 160 27 21 15 55 41 21 15 15 11
13 180 28 22 16 60 45 21 15 16 12
14 200 29 23 17 65 48 22 16 17 12
15 220 30 24 18 70 52 23 16 18 13
16 240 31 26 19 80 60 24 17 19 14
17 270 32 27 20 90 67 24 18 20 15
18 300 33 28 21 100 75 25 18 20 16
19 330 34 29 22 110 82 26 19 21 16
20 370 36 30 23 120 90 27 20 22 17
21 400 37 31 24 130 98 27 20 23 18
22 440 39 32 25 140 105 28 21 23 18
23 480 40 33 26 150 113 29 22 24 19
24 520 42 35 27 165 124 30 23 25 20
25 560 43 36 28 180 135 30 24 26 21
26 600 44 37 29 195 145 31 25 27 22
27 640 45 38 30 210 155 32 26 28 23
28 680 46 39 31 225 165 33 27 29 24
29 720 47 40 32 240 175 34 28 30 25
30 760 48 41 33 255 185 35 29 31 26