技能の詳細

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技能の詳細 Skill Descriptions

 このセクションは、個々の技能の一般的な使い方や典型的な修正値について説明する。GMの裁量において、キャラクターは、時にはここに書いてある以外の目的に技能を使うこともできる。全技能の概要については、表『技能の概要』を参照すること。

表:技能の概要
技能 ウィザード クレリック ソーサラー ドルイド バード バーバリアン パラディン ファイター モンク レンジャー ローグ 未修得 対応能力値
〈威圧〉 Intimidate C C C C C C C 【魅】
〈隠密〉 Stealth C C C C 【敏】*
〈軽業〉 Acrobatics C C C C 【敏】*
〈鑑定〉 Appraise C C C C C 【知】
〈騎乗〉 Ride C C C C C C 【敏】*
〈芸能〉 Perform C C C 【魅】
〈言語学〉 Linguistics C C C C 不可 【知】
〈交渉〉 Diplomacy C C C C 【魅】
〈呪文学〉 Spellcraft C C C C C C C 不可 【知】
〈職能〉 Profession C C C C C C C C C C 不可 【判】
〈真意看破〉 Sense Motive C C C C C 【判】
〈水泳〉 Swim C C C C C C 【筋】*
〈製作〉 Craft C C C C C C C C C C C 【知】
〈生存〉 Survival C C C C 【判】
〈装置無力化〉 Disable Device C 不可 【敏】*
〈脱出術〉 Escape Artist C C C 【敏】*
〈知覚〉 Perception C C C C C C 【判】
〈知識:貴族〉 Knowledge(nobility) C C C C 不可 【知】
〈知識:工学〉 Knowledge(engineering) C C C 不可 【知】
〈知識:次元界〉 Knowledge(planes) C C C 不可 【知】
〈知識:自然〉 Knowledge(nature) C C C C C 不可 【知】
〈知識:宗教〉 Knowledge(religion) C C C C C 不可 【知】
〈知識:神秘学〉 Knowledge(arcana) C C C C 不可 【知】
〈知識:ダンジョン探検〉 Knowledge(dungeoneering) C C C C C 不可 【知】
〈知識:地域〉 Knowledge(local) C C C 不可 【知】
〈知識:地理〉 Knowledge(geography) C C C C 不可 【知】
〈知識:歴史〉 Knowledge(history) C C C C 不可 【知】
〈治療〉 Heal C C C C 【判】
〈手先の早業〉 Sleight of Hand C C 不可 【敏】*
〈登攀〉 Climb C C C C C C C 【筋】*
〈動物使い〉 Handle Animal C C C C C 不可 【魅】
〈はったり〉 Bluff C C C 【魅】
〈飛行〉 Fly C C C 【敏】*
〈変装〉 Disguise C C 【魅】
〈魔法装置使用〉 Use Magic Device C C C 不可 【魅】
C=クラス技能;* =防具による判定ペナルティが適用される。

 技能の説明は、次のような指針に従って記載されている。
 技能名:技能名の行には、(技能名以外にも)以下のような情報が含まれている。
 対応能力値:その技能判定に修正値が適用される能力値の略称。
 修得時のみ:“修得時のみ”とあれば、その技能を使うには最低1ランクの技能がなければならない。この注記がない場合、その技能は“未修得”(0ランク)で使用できる。修得時と未修得時の使用に特別な違いがある場合は“未修得”の項(下記参照)で説明する。
 防具による判定ペナルティ:この注記がある場合、この技能の判定には、防具による判定ペナルティが入る(“装備”を参照)。この記載がない場合、防具による判定ペナルティが適用されることはない。
 詳細:技能名に続く行からは、その技能を使用するとはどういうことなのかが大まかに説明されている。
 判定:技能判定に成功すればキャラクター(技能の説明では“君”と表記)に何ができるか。判定の難易度(DC)。
 アクション:その技能を使用するのが、どんな種類のアクションか。あるいは、1回の判定にどれだけ時間がかかるか。
 再挑戦:技能を成功させるために続けて何度も試みる場合に適用される条件。1つの作業は1回しか試みられない、失敗によって何らかの不利な状況が起こる(〈登攀〉判定など)、“出目20”を選択できないなど。この項目がないなら、その技能は時間をさらに消費する以外、特に罰則なしで再挑戦できる。
 特殊:技能に適用される追加事項。使用によって起きる特殊な効果、種族やクラスや特技によって得られる利益など。
 制限:特定の技能は、特定のクラスのキャラクターにしか完全には使えない。この項目は、その技能にそんな制限があるかどうかを示すものである。
 未修得:この項目は、技能ランクを持たないキャラクターの場合、その技能で何ができるかを示すものである。この項目がなく、未修得での使用が可能なら、未修得のキャラクターでも普通にその技能を使える。また、もし技能名の行に“修得時のみ”とあれば、未修得のキャラクターはその技能判定を一切行えない。


〈威圧〉(【魅】) Intimidate

 君はこの技能を用いて敵を怖れさせたり君の役に立つように行動させることができる。この技能は言葉による脅迫と腕力の誇示が含まれる。
 判定:君は相手に対して判定に成功することで、1d6×10分間“友好的”に振る舞うよう〈威圧〉を使って強制することができる。この判定のDCは(10+目標のヒット・ダイス+目標の【判断力】修正値)に等しい。成功すれば、目標は君に君の望んでいる情報を与えたり、危険に晒されない行動を取ったり、限定的な援助を提供したりする。〈威圧〉の効果が終わると、目標は“非友好的”となり、君を地元当局者に通報するかもしれない。判定に5以上の差で失敗した場合、目標は君を欺いたり、さもなければ君の活動を妨害しようとする。
 士気をくじく:君はこの技能を用いて敵1体を数ラウンドの間“怯え状態”にすることができる。この判定のDCは(10+目標のヒット・ダイス+目標の【判断力】修正値)に等しい。君が勝てば、目標は1ラウンドの間“怯え状態”になる。この持続時間は、DCを5上回るごとに1ラウンドずつ増加する。君はこのやり方で脅せるのは、30フィート以内にいて、君をはっきりと見、君の声を聞くことができる相手1体のみである。同じクリーチャーへの士気をくじくの使用は持続時間を延長するだけである;より強い[恐怖]状態にすることはない。
 アクション:相手の態度を変化させるために〈威圧〉判定を用いるには1分間の会話が必要である。敵の士気をくじくのは1回の標準アクションである。
 再挑戦:君は相手を再度〈威圧〉しようと試みることができるが、追加で判定を行なうたびにDCは+5される。この増加分は、1時間経つと元に戻る。
 特殊:君が目標よりも大きい場合、君はまた〈威圧〉判定に+4のボーナスを得る。同様に、君が目標よりも小さい場合は〈威圧〉判定に-4のペナルティを受ける。
 《説得力》特技があるなら、〈威圧〉判定にボーナスを得る(『特技』を参照)。
 ハーフオークは〈威圧〉判定に+2のボーナスを得る。


〈隠密〉(【敏】;防具による判定ペナルティ) Stealth

 君は発見されないことに長けており、敵をすり抜けたり見えない位置から攻撃を行なうことができる。この技能は隠れ身と忍び足を含んでいる。
 判定:君の〈隠密〉判定は、君に気づくかもしれないすべての者の〈知覚〉判定との対抗になる。君の〈隠密〉判定を破ることに失敗したクリーチャーは君に気がつかず、君が完全視認困難を得ているかのように扱う。君は通常の半分までの移動速度で移動しながら、ペナルティなしで〈隠密〉を用いることができる。1/2を越えて、通常の移動速度までなら、-5のペナルティを被る。攻撃したり疾走したり突撃しながら〈隠密〉を用いるのは不可能である。
 クリーチャーはそのサイズに基づいて〈隠密〉判定にボーナスあるいはペナルティを受ける:極小+16、微小+12、超小型+8、小型、+4、大型-4、超大型-8、巨大-12、超巨大-16。
 人々が君を何らかの感覚(一般的には視覚)で観察しているなら、〈隠密〉を用いることはできない。ほとんどのクリーチャーに対して遮蔽や視認困難となるものを見出している場合、〈隠密〉を用いることができる。観察している者がわずかの間(〈はったり〉判定等で)気をそらされたなら、その時は〈隠密〉を用いようと試みることができる。他の者たちの注意が君からそれている間に、何らかの観察を受けない場所にたどり着ければ〈隠密〉判定を試みられる。しかし、この判定は君が速く移動しなければならないため、-10の修正を受ける。
 隠密を解除する:君が〈隠密〉を使用した状態で自身のターンを開始した場合、〈隠密〉判定に成功し、遮蔽または視認困難中にターンを終了する限り、君は遮蔽や視認困難を維持して気づかれずにい続けることができる。攻撃が成功したかどうかに関わらず、君が攻撃ロールを行った後〈隠密〉は即座に終了する(以下に記載の狙撃を行う場合を除く)。
 狙撃:目標から10フィート以上離れた位置で〈隠密〉に成功している場合、君は1回の遠隔攻撃を行ない、その後すぐに再度〈隠密〉を行なうことができる。位置を特定されないままにしておくための〈隠密〉判定には-20のペナルティが付く。
 隠れ身のための隙を作る:君は、〈隠密〉を使えるようにするために〈はったり〉技能を使うことができる。〈はったり〉判定に成功すれば、人々が君に気づいていても、〈隠密〉判定を試みるのに必要な一瞬の隙を作ることができる。
 アクション:通常、この技能の使用自体が何らかのアクションだということはない。通常、〈隠密〉判定は移動の一部として行なうので、独立したアクションではないのである。ただし(先述の“狙撃”で)遠隔攻撃後すぐに〈隠密〉を用いる際の〈隠密〉判定は1移動アクションである。
 特殊不可視状態の者は、じっとしている場合には〈隠密〉判定に+40、移動している場合には+20のボーナスを得る。
 《忍びの技》特技があるなら、君は〈隠密〉判定にボーナスを得る(『特技』を参照)。


〈軽業〉(【敏】;防具による判定ペナルティ) Acrobatics

 君は狭かったり危険な表面を横切る際にバランスを保つことができる。君はまた、跳び込み、宙返りし、跳躍し、転がることで攻撃を避けたり障害物を越えることができる。
 判定:君は〈軽業〉判定を用いて、狭い表面やでこぼこした地面を倒れずに移動することができる。判定に成功することにより、君は通常の半分の移動速度で移動することができる――判定は1ラウンドに1回のみでよい。基本DCを決定するには以下の表を用いること。それから、以下に注記された〈軽業〉技能の修正値で修正を行うこと。このようにして〈軽業〉を使っている間は、君は立ちすくみ状態とみなされ、ACへの【敏捷力】ボーナス(もしあれば)を失う。〈軽業〉中にダメージを受けた場合、落下したり倒れたりするのを避けるために、君は同じDCに対して即座にもう一度〈軽業〉判定を行わねばならない。
表面の広さ 基本〈軽業〉DC
幅3フィートよりも広い 0 *
幅1~3フィート 5 *
幅7~11インチ 10
幅2~6インチ 15
幅2インチよりも狭い 20
 * 表面による修正値(以下参照)によってDCが10以上にならない限り、こうした表面を横切って移動するためには〈軽業〉判定は必要ない。

 加えて、〈軽業〉を使うことによって敵の機会攻撃を誘発せずに機会攻撃範囲内のマス目を通って移動することができる。このようにして移動する際、君は半分の移動速度で移動する。君は、判定のDCを10増やすことにより、通常の移動速度で移動することができる。中または重荷重になるものを運搬していたり、中または重装鎧を着用することによって移動速度が減少している場合、敵をすり抜けて移動するために〈軽業〉を使うことはできない。何らかの能力によってこうした条件下でも通常の移動速度で移動できるなら、敵をすり抜けて移動するために〈軽業〉を使うことができる。君は伏せ状態であってもこのやり方で〈軽業〉を使うことができるが、そうするには5フィート移動するのに1回の全ラウンド・アクションが必要となり、DCは5増加する。君が敵のマスを通過することを試みて判定に失敗した場合、君は移動アクションを失って機会攻撃を誘発する。

状況 基本〈軽業〉DC*
機会攻撃範囲をすり抜ける 敵の戦技防御値
敵のマスを通過する 5+敵の戦技防御値
 * このDCは、移動による機会攻撃を避けるために用いられる。このDCは1ラウンドに避ける敵1体につき2ずつ増加する。

 最後に、君は跳躍したり落下した時に軟着陸するために〈軽業〉技能を使うことができる。跳躍を行う際の基本DCは、(幅跳びの場合)飛び越える距離か(高跳びの場合)跳びつこうとする高さの4倍に等しい。君が少なくとも10フィートの助走距離を取れない場合、DCは2倍になる。君が跳躍する表面に関係する修正値だけが〈軽業〉判定に適用される。4以下の差で判定に失敗したなら、跳躍には失敗するものの、DC20の反応セーヴに成功すれば向こう側の縁に手をかけることができる。5以上の差で失敗したなら、君は跳躍に失敗し、そして落下する(高跳びの場合は伏せ状態となる)。30フィートより高い基本地上移動速度を持つクリーチャーは、移動速度が30より10フィート高いごとに跳躍のための〈軽業〉判定に+4の種族ボーナスを得る。30フィートより低い基本地上移動速度を持つクリーチャーは、移動速度が30より10フィート低いごとに跳躍のための〈軽業〉判定に-4の種族ボーナスを得る。1ラウンドの最大移動距離を超えて跳躍を行うことはできない。走り幅跳びの場合、〈軽業〉判定の結果は跳躍で移動した距離(判定が失敗した場合、君が着地し伏せ状態になる場所までの距離)を表す。立ち幅跳びの場合、着地点を決めるために、この結果を半分にすること。
幅跳び 〈軽業〉DC
5フィート 5
10フィート 10
15フィート 15
20フィート 20
20フィートを超える 5フィートごとに+5

高跳び 〈軽業〉DC
1フィート 4
2フィート 8
3フィート 12
4フィート 16
4フィートを超える 1フィートごとに+4

 一定の距離を意図的に飛び降りる場合、結果として跳躍に失敗したとしても、DC15の〈軽業〉技能判定に成功することで落下の最初の10フィートを無視することができる。しかし、君が落下からダメージを受けるかどうかに関わらず、移動の終了時点では伏せ状態になる。より詳しくは落下のルールを参照すること。
 〈軽業〉判定に関しては、君の成功の可能性はいくつもの状況に左右される。目標となるDCに対する以下の修正値は、〈軽業〉技能判定すべてに適用される。修正値は互いに累積するが、ある状況には最も厳しい修正値だけが適用される。
〈軽業〉修正値 DC修正
少し障害物がある(砂利、砂地) +2
大いに障害物がある(洞窟、瓦礫) +5
少しすべりやすい(濡れている) +2
大いにすべりやすい(凍っている) +5
緩やかな傾斜(<45°) +2
かなりの傾斜(>45°) +5
少し足場が悪い(荒れた水面のボート) +2
中程度に足場が悪い(大荒れの水面のボート) +5
大いに足場が悪い(地震) +10
狭かったりでこぼこした表面を通常の移動速度で移動している +5 *
 * これは跳躍の判定には適用されない。

 アクション:なし。〈軽業〉判定は他のアクションの一部として行われる。さもなければ状況への対応として行われる。
 特殊:〈軽業〉が3ランク以上あるなら、防御的戦闘で通常ならACに+2のところ+3の回避ボーナスを得る。また、防御専念で通常ならACに+4のところ+6の回避ボーナスを得る。
 《軽業師》特技があるなら、〈軽業〉判定にボーナスを得る(特技を参照)。


〈鑑定〉(【知】) Appraise

 君は物品の貨幣価値を評価することができる。
 判定:DC20の〈鑑定〉判定によって一般的な物品の価値を見積もる。5以上の差で成功した場合、君はまたそのアイテムが魔法の特性を持っているかどうかを見分けることができる。もっとも、成功しても魔法のアイテムの能力に関する知識がもたらされることはない。4以内の差で失敗すれば、君はその物品の価値を実際価値の20%以内で見積もる。5以上の差で失敗すれば、価格は実に不正確なものとなり、GMの裁量の適用を受ける。希少な、あるいは特殊なアイテムについて判定する場合、DCが5以上増える可能性がある。
 君はまた、宝物の山の中から目に見える最も価値のあるアイテムを見定めるためにこの判定を使うことができる。この判定のDCは通常20であるが、特に大きな宝の山の場合30まで増加しうる。
 アクション:1つのアイテムを〈鑑定〉するには1回の標準アクションが必要である。宝物の山の中から最も価値のある物品を見定めるには1回の全ラウンド・アクションが必要である。
 再挑戦:あるアイテムを重ねて〈鑑定〉しようと試みても同じ結果がもたらされる。
 特殊:レイヴン(大烏)を使い魔に持っている呪文の使い手は〈鑑定〉判定に+3のボーナスを得る。


〈騎乗〉(【敏】;防具による判定ペナルティ) Ride

 君は乗騎に乗る技術に長けている。乗騎は通常はホースだが、時にグリフィンペガサスのような風変わりなものとなるかもしれない。乗騎とするに向かないクリーチャーに乗る場合、〈騎乗〉判定に-5のペナルティを受ける。
 判定:一般的な騎乗行動には判定は不要である。まったく問題なく、乗騎に鞍を置き、乗り、走らせ、そして降りることができる。ただし、以下の作業には判定が必要になる。
作業 〈騎乗〉DC
膝で操る 5
鞍に留まる 5
戦闘訓練を受けた乗騎とともに戦う 10
遮蔽を取る 15
軟着陸 15
障害跳び 15
乗騎に拍車をあてる 15
戦闘中に乗騎を操る 20
素早く乗り降りする 20
 膝で操る:君は乗騎を膝で操り、戦闘中に両手を使用可能にできる。君のターンの始めに判定を行なうこと。失敗すれば、君は乗騎を操るのに片手を使う必要があるため、そのラウンドにはもう一方の手しか使うことができない。これはアクションではない。
 鞍に留まる:君は乗騎が後脚立ちしたり、突然走り出した時、あるいは自分がダメージを受けた時に、とっさに反射的対応として落下を回避できる。技能をこう使用するにはアクションを要しない。
 戦闘訓練を受けた乗騎とともに戦う:戦闘中、戦いの訓練を受けた乗騎に攻撃を指示した場合も、さらに自分自身の通常の攻撃を行なうことができる。この用法はフリー・アクションである。
 遮蔽を取る:君はとっさに反応して身を低くし、乗騎の片側にぶらさがることで、乗騎を遮蔽として使用できる。乗騎を遮蔽として使用している間は、君は攻撃することも、呪文を発動することもできない。失敗すれば、遮蔽の利益を得ることはできない。この用法は割り込みアクションであるが、この位置から復帰するのは移動アクションである(判定の必要はない)。
 軟着陸:君は乗騎から落下する際にダメージを無効にする。失敗したら、君は1d6ポイントの落下ダメージを受け、“伏せ状態”となる。この用法はアクションを要しない。
 障害跳び:君は乗騎に、乗騎の移動の一部として障害を跳び越えさせることができる。障害跳びの〈騎乗〉判定に成功した場合、〈騎乗〉修正値か乗騎の跳躍修正値のいずれか低い方を用いて、クリーチャーがどれくらい遠くまで跳躍できたかを確認するために判定を行うこと。乗り手は〈騎乗〉判定に失敗したなら乗騎から落ち、しかるべき落下ダメージ(1d6ポイント以上)を受ける。この用法はアクションではなく、乗騎の移動の一部である。
 乗騎に拍車をあてる:乗り手は自分の1回の移動アクションを使って乗騎に拍車をかけ、乗騎の移動速度を上げようとすることができる。1回〈騎乗〉判定に成功したなら、乗騎の速度は1ラウンドの間10フィート上昇するが、そのクリーチャーは1d3ポイントのダメージを受ける。君はこの行動を毎ラウンド実行できるが、乗騎は【耐久力】能力値に等しいラウンド数が経過すると“疲労状態”になる。この能力は“疲労状態”の乗騎には使用できない。
 戦闘中に乗騎を操る:戦闘中に、移動アクションとしてライト・ホースポニーヘヴィ・ホース、そのほかの戦闘騎乗用に訓練されていない乗騎を操ろうとすることができる。失敗すれば、君はそのラウンド中、他に何もすることができない。戦闘用に訓練されたホースポニーについてはロールする必要はない。
 素早く乗り降りする:乗騎のサイズ分類が乗り手よりも1段階大きいかそれ以下であり、かつ乗り手にそのラウンドで使用できる移動アクションが残っているなら、乗り手は乗騎にフリー・アクションで乗ったり降りたりしようと試みることができる。判定に失敗した場合、乗ったり降りたりするのは移動アクションになる。乗騎のサイズ分類が乗り手よりも2段階以上大きい場合、“素早く乗り降りする”ことはできない。
 アクション:さまざま。普通に乗ったり降りたりするのは移動アクションである。他の判定は先述の通り、移動アクションだったり、フリー・アクションだったり、そもそもアクションでなかったりする。
 特殊:鞍なしで騎乗しているなら、〈騎乗〉判定に-5のペナルティを被る。
 《動物の友》特技があるなら、〈騎乗〉判定にボーナスを得る(『特技』を参照)。
 軍用鞍を使用していれば、“鞍に留まる”際の〈騎乗〉判定に+2の状況ボーナスを得る。
 〈騎乗〉は《騎射》《騎乗戦闘》《駆け抜け攻撃》《猛突撃》《騎乗蹂躙》特技の前提条件である。


〈芸能〉(【魅】) Perform

 君は歌を歌ったり、楽器を演奏したりといった、1種類の芸能に熟練している。〈製作〉〈知識〉〈職能〉と同様、〈芸能〉も実際にはいくつもの別個の技能である。君は複数の〈芸能〉技能に別個にランクを割り振って取ることができる。
 以下に挙げる〈芸能〉の9分野には、それぞれ複数の手法、楽器、技術が含まれる。それゆえ各分野につき、そこに含まれる手法の小さな一覧を付した。
  • 演劇(喜劇、芝居、パントマイム)
  • お笑い(おどけ、ざれ歌、冗談)
  • 舞踏(バレエ、ワルツ、ジグ)
  • 鍵盤楽器(ハープシコード、ピアノ、パイプオルガン)
  • 朗誦(叙事詩、頌歌、物語)
  • 打楽器(ベル、チャイム、太鼓、銅鑼)
  • 弦楽器(フィドル、ハープ、リュート、マンドリン)
  • 管楽器(フルート、パン・パイプ、リコーダー、トランペット)
  • 歌唱(物語詩、宗教歌、歌曲)
 判定:君は選択した芸能の種別に関するその才と技で聴衆に感銘を与えることができる。
〈芸能〉DC 上演
10 退屈な上演。公衆の前で上演してお金を儲けようとすることは、物乞いと同じである。1d10cp/日を得る。
15 楽しめる上演。豊かな町では1d10sp/日を得る。
20 素晴らしい上演。豊かな町では3d10sp/日を得る。やがて職業的な一座に加わるよう招かれるかもしれず、その地方で評判になるかもしれない。
25 記憶に残る上演。豊かな町では1d6gp/日を儲ける。やがて高貴な後援者の目に留まったり、国じゅうで評判になるかもしれない。
30 並はずれた上演。豊かな町では3d6gp/日を儲ける。やがて遠方の後援者や、他次元界の存在の目に留まることすらあるかもしれない。
 高品質の楽器は、その楽器の使用に関わるすべての〈芸能〉判定に+2の状況ボーナスを与える。
 アクション:さまざま。公衆の面前で芸能によって金を稼ぐ場合、一夕から丸一日の時間がかかる。〈芸能〉に基づくバードの特殊能力についてはバードの項を参照のこと。
 再挑戦:可。とはいえ、それで以前の失敗が取り消されるわけではない。過去に感銘を受けなかった聴衆は、将来の上演に対して偏見を持つだろう(以前の失敗1回につきDCを+2すること)。
 特殊バードは、呪芸のうちいくつかを用いるには特定の分野の〈芸能〉を持っていなければならない。


〈言語学〉(【知】;修得時のみ) Linguistics

 君は会話や読み書きのいずれにおいても言語を操ることに熟練している。君はいくつもの言語を話すことができ、十分な時間さえあればほぼどんな言語でも解読することができる。読み書きする技術を使って同じぐらいうまく偽造書類を作ったり、見破ったりすることができる。
 判定:君はよく知らない言語で書かれたものや、不完全な文書、古代の形式で書かれた文書を解読できる。基本DCは、単純なメッセージなら20、標準的な文章なら25、複雑だったり特殊だったり非常に古い文字なら30以上である。判定に成功すれば、君は1分間で約1ページ(相当)の文章を読み取り、書いてあることのだいたいの内容を理解する。判定に失敗すれば、君がその文章について間違った結論を導き出すことを避けられたかどうか調べるために、【判断力】判定(DC5)を行なう(成功すれば、君は間違った結論を導き出さなかったということになる。失敗すれば、間違った結論を導き出してしまったと言うことになる)。
 〈言語学〉判定も【判断力】判定(必要なら)も、GMがひそかに行なう。従って、自分が導き出した結論が正しいのか間違っているのか、君が見分けることはできない。
状況 〈言語学〉判定修正値
読み手が知らない種類の書類 -2
読み手がある程度知っている種類の書類 +0
読み手がよく知っている種類の書類 +2
読み手が知らない筆跡 -2
読み手がある程度知っている筆跡 +0
読み手がよく知っている筆跡 +2
読み手が書類をざっと見ただけ -2
書類が命令や知識と矛盾している +2
 偽造書類の作成と判別:偽造には、でっち上げる書類に合った筆記用具が要る。筆跡が特定個人のものでない書類を偽造するには、君は前に同様の書類を見たことがあればよく、判定に+8のボーナスを得る。サインを偽造するためには、その模写すべき人物のサインが必要で、キャラクターは判定に+4のボーナスを得る。特定の人物の手で書かれた長い書類を偽造するためには、その人物の筆跡の豊富な見本が必要である。
 〈言語学〉判定はひそかに行なわれるので、君は自分の偽造したものがどのくらいうまくいったのか知ることはできない。〈変装〉と同様、誰かが作品を調べるまでは判定を行なわない。この〈言語学〉判定は、偽造書類を調査してその信憑性を調べる者との対抗判定になる。相手は偽造者の〈言語学〉判定に〈言語学〉判定で対抗する。上の表にある通り、読み手は判定にボーナスやペナルティを得る。
 言語の修得:君がこの技能のランクを1上げるごとに、会話し読み書きできる新しい言語を1つ学ぶ。主要な言語(およびその典型的な使用者)は以下の通りである。

 アクション:さまざま。普通の文章1ページぶんを判読するのは1分(連続する10ラウンド)を必要とする。偽造文書を作るには、1ページあたりざっと1~1d4分かかる。〈言語学〉を用いて偽造書類を見破るには、1ページ吟味するのに1ラウンドを必要とする。
 再挑戦:可。
 特殊:君はこの技能を修得していなければならない。もっとも、自分自身の種族によるボーナス言語の古語や慣れない表現を読み解こうとすることは常に可能である。加えて、偽造文書を見破る試みに関しても、常に行なうことができる。


〈交渉〉(【魅】) Diplomacy

 この技能を使えば、君は自分の話に賛成するように他人を説得したり、意見の食い違いを解決したり、人々の間に埋もれている価値ある情報や噂を集めたりすることができる。この技能はまた、事態にふさわしい適切な礼儀作法や態度を使うことによって、対立を処理するためにも使われる。
 判定:判定に成功すればNPCの最初の態度を変えることができる。この判定のDCはクリーチャーの君に対する最初の態度によって変化し、それはその者の【魅力】修正値によって修正される。君が成功した場合、そのキャラクターの君に対する態度は1段階改善される。判定結果がDCを5上回るごとに、そのキャラクターの君に対する態度はさらにもう1段階追加で改善される。クリーチャーの態度はこのやり方では2段階を超えて変わることはない。もっとも、状況によってはGMはこのルールを無視することができる。4以下の差で判定に失敗した場合、そのキャラクターの君に対する態度は変化しない。5以上の差で失敗した場合、そのキャラクターの君に対する態度は1段階悪化する。
 君は君を理解しなかったり【知力】3以下のクリーチャーに対して〈交渉〉を使用することができない。ふつう、戦闘中やすぐにも君や味方に害を与えるつもりのクリーチャーに対しては、〈交渉〉はあまり役に立たない。〈交渉〉による態度の変化は通常1d4時間持続するが、状況によってはそれよりも長かったり短くなったりする可能性がある(GMの裁量による)。
最初の態度 〈交渉〉DC
敵対的 25+クリーチャーの【魅力】修正値
非友好的 20+クリーチャーの【魅力】修正値
中立的 15+クリーチャーの【魅力】修正値
友好的 10+クリーチャーの【魅力】修正値
協力的 0+クリーチャーの【魅力】修正値
 クリーチャーの君に対する態度が少なくとも中立的であれば、君はそのクリーチャーに要請を行なうことができる。これは1回の追加の〈交渉〉判定であり、DCを決定するのにそのクリーチャーの現在の態度を使用し、以下の修正値のうち1つを加える。そのクリーチャーの態度が協力的になっていれば、要請が本性に反していたり深刻な危険を招かない限り、そのクリーチャーは判定なしでたいていの要請に従う。GM裁量によるが、その要請がクリーチャーの価値観や本性に反するなら、要請によっては自動的に失敗することもある。
要請内容 〈交渉〉DC修正値
簡単な助言や指示を与える -5
詳しい助言を与える +0
簡単な援助を与える +0
ささいな秘密を明かす +5
長々と、あるいはめんどうな援助を与える +5
危険な援助を与える +10
重要な秘密を明かす +10以上
処罰されかねないような援助を与える +15以上
追加の要請 要請1つにつき+5
 情報収集:君はまた〈交渉〉を特定の話題や個人についての情報を集めるために使うことができる。これをするためには、君は地元の居酒屋や市場、集会所で人々に聞き回り、少なくとも1d4時間を過ごさなくてはならない。この判定のDCは求めている情報のあいまいさによるが、通常広く知られた事実や噂の場合で10となる。あいまいであったり、秘密の知識の場合、DCは20かそれ以上に増加する可能性がある。話題によっては、普通の人々が単に知らないだろうとGMが判断する可能性もある。
 アクション:クリーチャーの態度に影響を与えるために〈交渉〉を使うには1分の間継続して話をする必要がある。クリーチャーに要請を行なうには、要請の複雑さにもよるが、1ラウンド以上話をする必要がある。情報を集めるために〈交渉〉を使うには、噂や情報提供者を捜すのに1d4時間を必要とする。
 再挑戦:〈交渉〉を使ってあるクリーチャーの態度に影響を与えることは、24時間の間に1回を超えて行なうことはできない。要請が拒絶された場合、その結果がさらなる判定で変化することはない。もっとも、別の要請であれば成功する可能性はある。情報収集のための〈交渉〉判定は再挑戦できる。
 特殊《説得力》特技があるなら、〈交渉〉判定にボーナスを得る(『特技』を参照)。


〈呪文学〉(【知】;修得時のみ) Spellcraft

 君は呪文の発動のわざや魔法のアイテムの識別、魔法のアイテムの作成や発動中の呪文の識別を行なうことに長けている。
 判定:〈呪文学〉は、呪文の発動や魔法のアイテムの作成についての技術的な側面に関して、知識や技能が問題となる際に使用される。この技能はまた、ディテクト・マジックアイデンティファイといった呪文を使うことで、所持している魔法のアイテムの特性を識別する際にも用いられる。以下のように、この判定のDCは作業によってさまざまである。
 アクション:発動されようとしている呪文を識別するのはアクションではないが、君はその呪文が発動されるのをはっきりと見ることができなければならず、このため距離や不利な状況、その他の要因に関して、〈知覚〉判定と同様のペナルティを受ける。呪文書や巻物から呪文を学ぶのは呪文のレベルにつき1時間(0レベル呪文は30分)かかる。借りた呪文書から呪文を準備するのは、呪文の準備以上に時間がかかることはない。魔法のアイテムを作成するために〈呪文学〉判定を行なうのは製作過程の一部である。魔法のアイテムの特性を識別する試みは、識別しようとするアイテム1個につき3ラウンドかかり、その品を徹底的に吟味できる状態である必要がある。
 再挑戦:呪文の識別は再挑戦できない。呪文書や巻物から呪文を学ぶのに失敗した場合、君は再挑戦するまでに最低でも1週間待たなくてはならない。借りた呪文書から呪文を準備するのに失敗した場合、君は次の日まで再挑戦できない。ディテクト・マジックを用いて魔法のアイテムの特性を識別する際には、アイテム1つの特性を突きとめようとすることができるのは1日1回までである。再度試みても同じ結果がもたらされる。
 特殊:専門家のウィザードは、自分の専門である系統の呪文の識別、学習、準備を行なう際には+2のボーナスを得る。同様に、対立系統の呪文に関して同じような判定を行なう際には-5のペナルティを被る。
 エルフは、魔法のアイテムの特性を識別するための〈呪文学〉判定に+2の種族ボーナスを得る。
 《魔法の才》特技があるなら、〈呪文学〉判定にボーナスを得る(『特技』を参照)。

表:〈呪文学〉DC
作業 〈呪文学〉DC
発動されようとしている呪文を識別する 15+呪文レベル
呪文書や巻物から呪文を学ぶ 15+呪文レベル
借りた呪文書から呪文を準備する 15+呪文レベル
ディテクト・マジックを用いて魔法のアイテムの特性を識別する 15+アイテムの術者レベル
巻物を解読する 20+呪文レベル
魔法のアイテムを作成する アイテムによりさまざま


〈職能〉(【判】;修得時のみ) Profession

 君は特定の仕事に熟練している。〈製作〉〈知識〉〈芸能〉と同様、〈職能〉も実際にはいくつもの別個の技能である。君は複数の〈職能〉技能に別個にランクを割り振って取ることができる。〈製作〉技能がアイテムを作る才能を表しているのに対し、〈職能〉技能はそれほど専門化していない知識を広い範囲で必要とする職業の才を表す。一般的な〈職能〉技能には、建築家、パン屋、法律家、酒つくり、肉屋、事務員、料理人、高級娼婦、御者、技師、農夫、漁師、賭博師、庭師、薬草商、宿屋の主人、司書、商人、産婆、粉ひき、鉱夫、荷かつぎ、船乗り、書記、羊飼い、厩舎の主人、軍人、革なめし工、わな猟師、木こりといったものがある。
 判定:仕事に打ち込んだ1週間につき、君は〈職能〉判定結果の半分に等しい枚数の金貨を稼げる。君は商売道具の使い方、職業に必要な日々の作業のやり方、未熟な助手の監督の仕方、よくある問題の取り扱い方を知っている。君はまた自分の職業に関する問題に答えることができる。簡単な問題はDC10であるが、より複雑な質問は15かそれ以上のDCとなる。
 アクション:この技能の使用自体が何らかのアクションだということはない。1回の判定は1週間の作業を表すことが多い。
 再挑戦:可能なことも不可能なこともある。収入を得るために〈職能〉技能を使う試みには、再挑戦することができない。君の判定の結果生じた1週間分の賃金は、どんな値であれ動かすことはできない(次の週の新たな収入を決めるため、1週間後に別の判定を行なうことはできる)。一方、ある特定の作業を成し遂げる試みには、通常は再挑戦することができる。
 未修得:未修得の労働者や助手(つまり〈職能〉にランクのないキャラクター)は1日あたり平均で銀貨1枚を稼ぐ。
 特殊ノームは自分が選んだ〈製作〉または〈職能〉判定に+2ボーナスを得る。

〈真意看破〉(【判】) Sense Motive

 君は嘘や真意を見抜くことに長けている。
 判定:判定に成功すれば、君ははったりに引っかからないようにすることができる(〈はったり〉技能を参照)。また、この技能を使って、何かが起きていること(君の気づいていない妙な事態)が起こっていることに気づいたり、ある者が信用できそうか値踏みしたりすることもできる。
作業 〈真意看破〉DC
直感 20
心術感知 25または15
ひそかなメッセージの判別 さまざま
 直感:〈真意看破〉のこの用法は、人と接する際、直感的にその場の状況を判断することを表す。君は他人の行動から、何かが間違っているという感覚を得ることができる。たとえば、詐欺師と話をしている時などである。また、特定の人物が信頼できそうかどうかという感覚を得ることもできる。
 心術感知:君は、たとえ相手自身が気づいていない場合でも、相手の行動が心術の効果によって影響されているかどうか見破ることができる。通常、DCは25である。目標が支配されている場合(ドミネイト・パースンを参照)、目標の行動はおのずと限られたものになるため、DCは15まで下がる。
 ひそかなメッセージの判別〈はったり〉技能でひそかに送られるメッセージに、〈真意看破〉で気づくことができる。この場合、〈真意看破〉で、メッセージを伝えている者の〈はったり〉と対抗判定を行なうこと。そのメッセージに関する情報が1つ抜けているごとに、〈真意看破〉に-2のペナルティが付く。この判定に4以下の差で成功したなら、〈真意看破〉を行った者は何かひそかなメッセージが伝えられていると気づくが、具体的な内容はわからない。5以上の差で成功したなら、メッセージに気づき、内容も理解する。4以下の差で失敗したなら、ひそかな意思疎通が行なわれていることに気づかない。5以上の差で失敗したなら、何らかの誤った情報を得る。
 アクション:〈真意看破〉で情報を手に入れようとする場合、それには概して1分以上かかる。また、一晩を費やして周囲の人々の雰囲気や人間関係を知ろうとすることもできる。
 再挑戦:不可。ただし、自分に仕掛けられた〈はったり〉判定1回1回に対して1回ずつ〈真意看破〉判定を行なうことはできる。
 特殊レンジャーは“得意な敵”に対する〈真意看破〉判定にボーナスを得る。
 《鋭敏感覚》特技があるなら、〈真意看破〉判定にボーナスを得る(『特技』を参照)。


〈水泳〉(【筋】;防具による判定ペナルティ) Swim

 君は泳ぎ方を知っており、大荒れの水面でさえ泳ぐことができる。
 判定:水の中にいる間は、1ラウンドに1回〈水泳〉判定を行なうこと。成功すれば、君は全ラウンド・アクションとして半分の移動速度で泳ぐか、移動アクションとして移動速度の1/4で泳ぐことができる。4以内の差で失敗すれば、まったく進めなかったことになる。5以上の差で失敗すれば水面下に沈む。
 水面下にいるなら、(〈水泳〉に失敗した場合も、意図的に水面下に潜った場合も)、息を止めねばならない。キャラクターは【耐久力】値の2倍に等しいラウンドの間、息を止めていられる。ただし、移動アクションかフリー・アクションしか行なわずにいる場合に限る。
 標準アクションや全ラウンド・アクション(攻撃など)を1回取るたびに、息を止めていられる残り時間が1ラウンド短くなる(つまり、戦闘しているキャラクターは、通常の1/2の時間しか息を止めていられない)。この期間が終わると、息を止めているには毎ラウンド1回、DC10の【耐久力】判定を行なわねばならない。このDCは毎ラウンド1ずつ上昇する。失敗すればキャラクターは溺れ始める。〈水泳〉判定のDCは水の状態による。表を参照。
水の状態 〈水泳〉DC
静かな水面 10
荒れた水面 15
大荒れの水面 20 *
 * 大荒れの水面では、たとえ他に脅威や気を散らすものが何もなくても、〈水泳〉判定時に“出目10”を選択できない。

 1時間泳ぐごとに、DC20の〈水泳〉判定を行ない、失敗すると疲労によって1d6ポイントの非致傷ダメージを受ける。
 アクション:一度〈水泳〉判定に成功するごとに、移動アクションとして移動速度の1/4で泳ぐか、全ラウンド・アクションとして移動速度の1/2で泳ぐことができる。
 特殊:水泳移動速度のあるクリーチャーは、そこにあるとおりの速度で、〈水泳〉判定なしに水中を移動できる。また、特定の行動を取ったり災害を避けたりするための〈水泳〉判定には+8の種族ボーナスを得る。こうしたクリーチャーはどんな時でも〈水泳〉判定で“出目10”を選択できる。たとえ水泳中、気を散らすものや脅威になるものがあったとしてもである。また、こうしたクリーチャーは水泳中に“疾走”アクションを実行できるが、その場合はまっすぐに泳がねばならない。
 《運動能力》特技があるなら、〈水泳〉判定にボーナスを得る(『特技』を参照)。


〈製作〉(【知】) Craft

 君は防具や武器といった、特定のアイテム類を製作することに長けている。〈知識〉〈職能〉〈芸能〉と同様、〈製作〉も実際にはいくつもの別々の技能である。君は複数の〈製作〉技能に別個にランクを割り振って取ることができる。一般的な〈製作〉技能には、錬金術、防具、かご、本、弓、能書法、大工、織物、衣類、ガラス、装身具、錠前、絵描き、陶芸、彫刻、船、靴、石工、罠、武器といったものがある。
 〈製作〉技能はもっぱら何かを作り出すためのものである。そうでない場合、その技能は〈製作〉ではなく〈職能〉に含まれる公算が高い。
 判定:君はその手仕事を生業として、仕事に打ち込んだ1週間につき、判定結果の約半分に等しい枚数の金貨を稼ぎ、それなりの生活を送ることができる。君は商売道具の使い方、製作に必要な日々の作業のやり方、未熟な助手の監督のやり方、よくある問題の取り扱い方を知っている(未熟練労働者や徒弟は、1日あたり平均で銀貨1枚を稼ぐ)。
 しかし、〈製作〉技能の基本的な機能は、君が適切な種類のアイテムを作ることができるようになることにある。DCは作り出すアイテムの難しさによる。DC、君の判定結果、そしてアイテムの価格によって、そのアイテムを作るのにどのくらい時間がかかるのかが決まる。同様に、アイテムの最終価値によって原材料費も決まる。
 ファブリケイトの呪文を使って、〈製作〉判定を実際に行なうことなく〈製作〉判定と同様の結果を達成することのできる場合もある。高度な職人芸が必要な作品を作るためにこの呪文を使う場合は、やはり適切な〈製作〉技能の判定を行なわなければならない。
 アイアンウッドの呪文の使用と組み合わせて木工関連の〈製作〉判定を行なえば、鉄の強さを持つ木製のアイテムを作ることができる。
 マイナー・クリエイションの呪文を使って複雑なアイテムを作成するためには、適切な〈製作〉判定に成功しなければならない。
 どんな製作でも、成功率を最大にするには職人道具が必要である。間に合わせの道具で代用する場合、判定に-2の状況ペナルティが課される。逆に、高品質の職人道具を使えば、+2の状況ボーナスが得られる。
 アイテムを作るためにどのくらいの時間や金額がかかるか決定するには、以下の手順に従うこと。
 1.アイテムの価格を銀貨で求める(1gp=10sp)。
 2.DCを本項の『表:〈製作〉技能』の中から求める。
 3.アイテムの価格の1/3を原材料費として支払う。
 4.週間の仕事を表す技能判定を行なう。判定に成功したら、判定の結果とDCを掛ける。結果×DCがアイテム価格を銀貨に換算した数値に達したなら、アイテムは完成したことになる。この結果×DCがアイテム価格を銀貨に換算した数値の2倍か3倍に達した場合、1/2や1/3の時間で仕事を終えたことになる。要するに価格のn倍であれば、1/nの時間で終わるのである。結果×DCがアイテム価格を銀貨に換算した数値に満たなかった場合、その数値は1週間で進展した作業量を示している。この結果を記録し、次の週の判定を行なうこと。以後、合計がアイテム価格を銀貨に換算した数値に達するまで、1週間ごとに作業を進めていくように。
 判定に4以下の差で失敗した場合、その週はまったく進展しなかったということになる。5以上の差で失敗した場合、原材料の半分が台無しになってしまい、元々の原材料費の半分を再び支払わなければならない。
 1日単位での進展:週単位ではなく、1日単位で判定を行なうこともできるが、その場合、作業の進展(結果×DC)は1週間の日数によって分割する必要がある。
 高品質のアイテムの作成:君は高品質のアイテムを作ることもできる。高品質のアイテムには武器もあれば、鎧、盾、道具もある――どれもみな、できばえが優れているため使用にボーナスが付くアイテムである。高品質のアイテムを作る際には、通常のアイテムに加えて、“高品質であるということ”そのものを、まるで別個のアイテムであるかのように作成することになる。“高品質であるということ”は、それ自体に価格(武器なら300gp、鎧や盾なら150gp。高品質の道具の価格については『装備』を参照)と20の〈製作〉DCがある。基本となるアイテム自体と“高品質であるということ”の両方が完成すれば、高品質のアイテムのできあがりである。“高品質であるということ”を作る際に支払うコストは、上記に示した“高品質であるということ”の価格の1/3である。
 アイテムの修理:君はアイテムを一から作る場合と同じDCでそのアイテムを修理できる。アイテムを修理するための費用はそのアイテムの価格の1/5である。

表:〈製作〉技能
アイテム 〈製作〉技能 製作DC
錬金術 15
発煙棒、火おこし棒、錬金術師の火 錬金術 20
足留め袋、耐毒剤、陽光棒、雷石 錬金術 25
鎧、盾 防具 10+ACボーナス
ロングボウ、ショートボウ、アロー 12
コンポジット・ロングボウ、コンポジット・ショートボウ 15
【筋力】等級の高いコンポジット・ロングボウやコンポジット・ショートボウ 15+(2×【筋力】等級)
機械的な罠 さまざま *
クロスボウ、ボルト 武器 15
単純近接武器、単純投擲武器 武器 12
軍用近接武器、軍用投擲武器 武器 15
特殊近接武器、特殊投擲武器 武器 18
非常に単純なアイテム(木のさじなど) さまざま 5
標準的なアイテム(鉄製の鍋など) さまざま 10
質のよいアイテム(鐘など) さまざま 15
複雑または高級なアイテム(錠前など) さまざま 20
 * 罠の製作に関するルールは別にある(『罠』を参照)。

 アクション:この技能の使用自体が何らかのアクションだということはない。〈製作〉判定は日や週の単位で行なわれる(上記参照)。
 再挑戦:可能だが、5以上の差で失敗するたびに、原材料の半分が台無しになってしまい、元々の原材料費の半分を再び支払わなければならない。
 特殊:アイテムを製作する際、製作者は表にあるDCを自ら進んで+10しても構わない。そうすれば、より速やかにアイテムを完成させられる(作業の進展を計算する際、より高いDCを〈製作〉判定結果に掛け合わせることになるので)。DCを上昇させるかどうかは、その週なり日なりの判定を行なう前に決定せねばならない。
 〈製作:錬金術〉でアイテムを作るには、錬金術用具を持っていなければならない。都市で作業を行なう場合、アイテムを作るための材料費の一部として必要なものを買うことができるが、所によっては錬金術用具を手に入れるのが困難だったり不可能だったりすることもある。錬金術実験用具を購入し維持しているなら(その作業のための完璧な道具を持っているという有利な条件を満たすので)、〈製作:錬金術〉判定に+2の状況ボーナスが得られるが、この技能で作るアイテムの価格は変わらない。
 ノームは自分が選んだ〈製作〉または〈職能〉判定に+2ボーナスを得る。


〈生存〉(【判】) Survival

 君は荒野で生き延び、荒れ地を行軍することに長けている。君はまた、他の者が残した足跡や痕跡を辿ることに秀でている。
 判定:君は荒野で、自分と他の者たちの安全と食糧を確保できる。〈生存〉判定を要するさまざまな作業のDCは次の表を参照。
〈生存〉DC 作業
10 荒野で暮らす。狩猟や採集を行ないつつ(食糧も水も補給の必要なく)、野外移動速度の半分まで移動する。判定結果が10を2ポイント上回るごとに、自分以外の者1人分の食糧と水を供給できる。
15 野外移動速度の半分までで移動しながら、悪天候に対するすべての頑健セーヴに+2のボーナスを得る。移動しなければ+4のボーナスを得る。判定結果が15を1ポイント上回るごとに、自分以外のキャラクター1人に同じボーナスを与えることができる。
15 道に迷わずにすむ、あるいは、流砂のような自然災害を避ける。
15 24時間あとまでの天候を予測する。判定結果が15を5ポイント上回るごとに、さらに1日後までの天候を予測する。
 痕跡を辿る:痕跡を見つけたり、1マイルの間その痕跡を辿るためには、1回の〈生存〉判定が必要である。加えて、痕跡を辿るのが困難になるたびに、さらに〈生存〉判定を行なわなければならない。この技能を修得していない場合、キャラクターは痕跡を見つけるために未修得〈生存〉判定を行なうことはできるが、DCが10以下でなければ痕跡を辿ることができない。このほかに〈知覚〉技能と上記のDCを用いて足跡やそれに類するクリーチャーの通った跡を見つけることはできるが、痕跡を辿ることはできない。たとえ、他の誰かが痕跡を見つけていたとしてもである。
 追跡の間は、通常の移動速度の半分で移動する(あるいは判定に-5のペナルティを被って通常の移動速度で、もしくは-20のペナルティを被って通常の2倍の移動速度で)ことができる。DCは表に示したように、地面の状態と主要な状況によって決まる。
地面 〈生存〉判定のDC
非常に柔らかい地面 5
柔らかい地面 10
堅い地面 15
非常に堅い地面 20
 非常に柔らかい地面:足跡が深く、はっきりと残るすべての地面(新雪、厚いほこり、湿った泥)。
 柔らかい地面:圧力でへこむだけの柔らかさはあるが、湿った泥や新雪よりは堅い。そこにはクリーチャーがよく足跡を残すが、浅いものである。
 堅い地面:(芝生、野原、森など)もっとも一般的な野外の地面か、(厚い敷物や、非常に汚れていたり、ほこりの積もっている床など)きわめて柔らかかったり汚れていたりする屋内の床面。クリーチャーは何らかの痕跡(折れた枝や一房の毛)を残すが、足跡はたまにしか残さなかったり、足跡の一部しか残らなかったりする。
 非常に堅い地面:裸岩や室内の床といった、まったく足跡が残らないすべての地面。ほとんどの川底はこの分類に入る。というのも、残された足跡ははっきりしないものだったり、洗い流されてしまったりするからである。クリーチャーは痕跡(引きずった跡、ずれた小石)しか残さない。
状況 〈生存〉判定のDC修正
追跡される集団にいるクリーチャー3体ごとに -1
追跡されるクリーチャーのサイズ: *
 極小 +8
 微小 +4
 超小型 +2
 小型 +1
 中型 +0
 大型 -1
 超大型 -2
 巨大 -4
 超巨大 -8
痕跡ができてから24時間ごとに +1
痕跡ができてから雨が1時間降るごとに +1
痕跡ができてから新雪が積もった +10
貧弱な視界: **
 曇った夜、月のない夜 +6
 月明かり +3
 霧または降雨 +3
追跡される一団が痕跡を隠している(移動速度の半分で移動しながら) +5
 * さまざまなサイズのクリーチャーからなる集団の場合、最も大きなサイズ分類の修正値のみを適用すること。
 ** この分類から最も大きな修正値のみを適用すること。

 さらに以上の表に示したように、いくつかの修正が〈生存〉判定に適用される。
 アクション:さまざま。1回の〈生存〉判定が数時間の活動を表すこともあれば、丸1日の活動を表すこともある。痕跡を発見するための〈生存〉判定は、判定1回につき、少なくとも1全ラウンド・アクションを要し、それ以上かかることもある。
 再挑戦:可能なことも不可能なこともある。荒野で暮らしたり、頑健セーヴにボーナスを得るためには、24時間に1回判定を行なう。その判定の結果は、次の判定が行なわれる時まで適用される。道に迷わぬようにしたり、自然災害を避けるためには、状況によって必要となればいつでも判定を行なう。特定の状況で道に迷わないようにしたり、特定の自然災害を避けたりする場合、再挑戦は行なえない。痕跡を発見する場合、失敗した判定には、屋外なら1時間、屋内なら10分間探した後に再挑戦できる。
 特殊:〈生存〉を修得しているキャラクターは、自分から見て北がどちらにあたるか自動的に分かる。
 レンジャーは“得意な敵”の痕跡を見つける際や痕跡を辿る際の〈生存〉判定にボーナスを得る。
 《自力生存》特技があるなら、〈生存〉判定にボーナスを得る(『特技』を参照)。


〈装置無力化〉(【敏】;修得時のみ;防具による判定ペナルティ) Disable Device

 君は罠を解除し、錠前を開ける技術を持っている。加えて、この技能によって、君はカタパルトや馬車の車輪、扉といった単純な機械仕掛けの装置に仕掛けを施すことができる。
 判定:罠その他の装置を無力化する際には、成功したかどうか君にわからないようにするため、〈装置無力化〉判定は秘密裏に行なわれる。
 判定DCは装置がどれくらい厄介かによる。判定に成功すれば、装置は無力化される。判定に4以内の差で失敗したなら、君は失敗したが再挑戦できる。5以上の差で失敗したなら、何かまずいことが起こる。物が罠なら、君は罠の引き金を引いてしまう。装置に仕掛けをしようとしていた場合、君は装置が無効化されたと思いこむが、その装置は正常に機能する。
 君はまた、たとえば鞍や馬車の車輪といった単純な装置を、しばらく正常に機能し、その後(通常は1d4ラウンドまたは1d4分使用した後)壊れたり外れ落ちたりするように仕掛けをすることもできる。
装置 時間 〈装置無力化〉DC*
簡単 1ラウンド 10 錠前を開かなくする、錠前を閉まらなくする
厄介 1d4ラウンド 15 馬車の車輪に仕掛けをする
難物 2d4ラウンド 20 罠を解除する、罠をもう一度作動するようにする
悪辣 2d4ラウンド 25 複雑な罠を解除する、機械仕掛けの装置にうまい仕掛けをする
 * いじくった形跡を一切残さないようにしたいなら、DCに5を加えること。
 解錠:錠前を解除するDCはその錠前の質によって異なる。盗賊道具一式がない場合、DCは10増加する。
錠前の質 〈装置無力化〉DC
単純 20
平均的 25
良い 30
高級 40
 アクション:〈装置無力化〉の所要時間は作業内容によって変わる。簡単な装置を無力化するには1ラウンドかかり、1回の全ラウンド・アクションである。込み入った装置や複雑な装置なら1d4ないし2d4ラウンドかかる。1個の錠前を解除する試みは、1回の全ラウンド・アクションである。
 再挑戦:可能なことも不可能なこともある。罠の解除は判定に4以下の差で失敗したなら再挑戦できる。解錠は再挑戦できる。
 特殊:《器用な指先》特技があるなら、〈装置無力化〉判定にボーナスを得る(『特技』を参照)。
 罠のDCを10以上の差で上回ったローグは罠を調べ、それがどのように機能するのか理解し、解除せずに通り抜けることができる。ローグは自分の味方がうまく迂回できるように罠を操ることができる。
 制限:ローグのように“罠探し”の能力を持つキャラクターは、魔法の罠を解除できる。魔法の罠は一般的に、作成に使用した呪文のレベル+25のDCを持っている。
 グリフ・オヴ・ウォーディングシンボルテレポーテーション・サークルファイアー・トラップの呪文でできる罠も、ローグは〈装置無力化〉で解除できる。しかし、スパイク・グロウスおよびスパイク・ストーンズでできた魔法の障害には、〈装置無力化〉判定は通用しない。個々の呪文についての詳細は呪文の説明を参照のこと。


〈脱出術〉(【敏】;防具による判定ペナルティ) Escape Artist

 君は拘束から抜け出したり、つかみから逃れたりするための訓練を積んでいる。
 判定:さまざまな拘束から抜け出す際のDCは次の表を参照。
 ロープ:君の〈脱出術〉のDCは、縛り手の戦技ボーナス+20に等しい。
 枷および高品質の枷:枷にはDCがあり、その数値は作りによって決まる(下表を参照)。
 狭い場所:これは、頭は入るが肩は入らない場所を通り抜けるためのDCである。その場所が長いものであれば、君は複数回の判定を必要とするかもしれない。頭が入らない場所にむりやり通り抜けることはできない。
 組みついている相手:君は組みつきや押さえ込みから逃れるために、戦技判定の代わりに〈脱出術〉判定を行なうことができる(戦闘を参照)。
拘束 〈脱出術〉DC
ロープ/束縛 縛り手の戦技ボーナス+20
ネット、アニメイト・ロープエンタングルコマンド・プランツコントロール・プランツ 20
スネア 23
30
狭い場所 30
高品質の枷 35
組みついている相手 組みつき相手の戦技防御値
 アクション:ロープ、枷、その他の拘束(組みついている相手は除く)から逃れる判定を行なうには1分間の作業が必要である。ネット、アニメイト・ロープエンタングルコマンド・プランツコントロール・プランツの呪文からの脱出は全ラウンド・アクションである。組みつきや押さえ込まれた状態からの脱出は標準アクションである。狭い場所をむりやり通り抜けるには少なくとも1分かかり、その場所の長さによってはもっとかかることもある。
 再挑戦:可能なことも不可能なこともある。複数回の判定を行なう狭い場所を通り抜けている場合、判定に失敗しても再度判定を行なうことができる。状況が許せば、積極的に君と対抗するものがない限り、君は何度でも判定でき、“出目20”もできる。ロープや拘束からの脱出のためのDCが(20+君の〈脱出術〉技能修正値)よりも高い場合、君は〈脱出術〉を用いて拘束から逃れることはできない。
 特殊《忍びの技》特技があるなら、〈脱出術〉判定にボーナスを得る(『特技』を参照)。


〈知覚〉(【判】) Perception

 君は細かい点に気がつき、危険を知らせてくれる五感を持っている。〈知覚〉には五感すべて、すなわち視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚が含まれる。
 判定:〈知覚〉にはいくつもの使用法がある。もっとも一般的なものとしては、敵に気がつき、不意を討たれた状態となるのを避けるために行なう、敵の〈隠密〉判定との対抗判定があげられる。
 成功した場合、君は敵に気づき、それに対応した反応を取ることができる。失敗した場合、君に気づかれないようにやり過ごしたり、君を攻撃したりというように、敵はさまざまな行動を取ることができる。
 〈知覚〉はまた、周囲の微妙で細かい点に気がつくために用いられる。DCはそういった細かい点までの距離と周囲の状況、そしてそうしたものが目立つ度合いによってさまざまに変化する。次の表ではいくつかの指針を示す。
詳細 〈知覚〉DC
戦いの音を聞きつける -10
腐敗した生ゴミの悪臭に気づく -10
煙の臭いに気づく 0
会話の細部を聞き取る 0
目に見えるクリーチャーに気がつく 0
食糧がいたんでいるかどうかを判断する 5
歩いているクリーチャーの音を聞きつける 10
ささやきあっている会話の細部を聞き取る 15
平均的な隠し扉を発見する 15
錠前の中で鍵が回る音を聞きつける 20
平均的な秘密の扉を発見する 20
弓が引き絞られるのを聞きつける 25
君の足下でクリーチャーが穴を掘っているのを感じ取る 25
すりに気がつく 〈手先の早業〉との対抗判定
〈隠密〉を使っているクリーチャーに気がつく 〈隠密〉との対抗判定
隠された罠を発見する 罠によりさまざま
味でポーションの効果を識別する 15+ポーションの術者レベル

〈知覚〉への修正 〈知覚〉DC修正
発生源や物体、クリーチャーから離れるごとに +1/10フィート
閉じた扉を1枚へだてるごとに +5
壁を1枚へだてるごとに +10/厚さ1フィート
有利な状況 * -2
不利な状況 * +2
困難な状況 ** +5
判定を行なうクリーチャーの注意がそれている +5
判定を行なうクリーチャーが眠っている +10
クリーチャーや物体が不可視である +20
 * 状況が有利であるか不利であるかは、判定を行なうのに使う感覚による。たとえば、眩しい光は視覚による判定のDCを上げるかもしれず、たいまつや月光程度の明かりではペナルティを被るかもしれない。背景の雑音は聴覚による判定のDCを悪化させるかもしれず、悪臭がぶつかり合っていれば嗅覚による判定にペナルティを与えるかもしれない。
 ** 不利な状況であり、より程度のひどいもの。たとえば、視覚を使う際のろうそくほどの明かり、聴覚を使う際のドラゴンの吠え声、嗅覚を使う際のあたりに漂う強烈な悪臭など。
 アクション:ほとんどの〈知覚〉判定は反射的対応であり、識別できる刺激への反応として行なわれる。意図して刺激を探すのは1回の移動アクションである。
 再挑戦:可。刺激がそこにある限り、君は一度見失った何かを感じ取ろうと試みることができる。
 特殊:エルフ、ハーフエルフ、ノーム、ハーフリングは〈知覚〉判定に+2の種族ボーナスを得る。鋭敏嗅覚の特性を持つクリーチャーは臭跡を発見する〈知覚〉判定に+8のボーナスを持つ。振動感知の特性を持つクリーチャーは地面に接しているクリーチャーに対する〈知覚〉判定に+8のボーナスを持ち、自分の間合いの中においてはそうした判定に自動的に成功する。その他の特性については、特殊能力の項を参照。
 ホーク(鷹)やアウル(フクロウ)を使い魔に持っている呪文の使い手は〈知覚〉判定に+3のボーナスを得る。
 《鋭敏感覚》特技があるなら、〈知覚〉判定にボーナスを得る(『特技』を参照)。


〈知識〉(【知】;修得時のみ) Knowledge

 君は特定の分野の学問を修めており、簡単なものから複雑な問題まで答えを導き出すことができる。〈製作〉〈芸能〉〈職能〉と同様、〈知識〉も実際にはいくつもの異なる専門分野をひとまとめにして呼ぶ名前である。以下に、典型的な研究分野を示す。

  • 貴族(家柄、紋章、著名人、王族)
  • 工学(建築、水道、橋、城塞)
  • 次元界(内方次元界、外方次元界、アストラル界、エーテル界、来訪者、次元間魔法)
  • 自然(動物、フェイ、人怪、植物、季節と周期、天候、蟲)
  • 宗教(神および女神、神話の歴史、宗教諸会派、聖印、アンデッド)
  • 神秘学(古代の謎、魔術の諸流派、秘術的な象徴、人造、竜、魔獣)
  • ダンジョン探検(異形、洞窟、粘体、地下探検)
  • 地域(伝説、名士、住民、法律、しきたり、伝統、人型生物)
  • 地理(諸国、地形、気候、民族)
  • 歴史(戦争、植民地、移民、都市の設立)
 判定:君の研究分野内の問題に答えを見出すのは、DC10(本当に簡単な問題)、15(基本的な問題)、20~30(本当に難しい問題)である。
 この技能はモンスターを見分け、その特殊能力や弱点を知るのにも役立つ。一般に、この種の判定のDCは(10+モンスターの脅威度)である。ゴブリンのような一般的なモンスターについては、この判定のDCは(5+モンスターの脅威度)である。タラスクのような特に稀なモンスターについては、この判定のDCは(15以上+モンスターの脅威度)である。判定に成功すればそのモンスターについてある程度の有益な情報を得ることができる。判定結果がDCを5上回るごとに、君はさらに何らかの有益な情報を思い出すかもしれない。〈知識〉技能は、『表:〈知識〉技能のDC』にあるような形で、特定の使用方法で使うこともできる。

表:〈知識〉技能のDC
作業 〈知識〉技能 DC
ディテクト・マジックを使っている間オーラを識別する 神秘学 15+呪文レベル
その場にある呪文の効果を識別する 神秘学 20+呪文レベル
魔法によって生み出された材質を識別する 神秘学 20+呪文レベル
今まさに君を目標とした呪文を識別する 神秘学 25+呪文レベル
特定の物質構成要素を用いて発動された呪文を識別する 神秘学 20
地下における自然災害を識別する ダンジョン探検 15+自然災害の脅威度
鉱物、岩石、金属を識別する ダンジョン探検 10
傾斜を測定する ダンジョン探検 15
地下の深さを知る ダンジョン探検 20
建造物の危険箇所を識別する 工学 10
構造物の様式や年代を知る 工学 15
構造物の弱い箇所を見つける 工学 20
クリーチャーの民族性やなまりを識別する 地理 10
地域の地形的特徴を認識する 地理 15
最も近い集落や有名な場所を知っている 地理 20
現在ないし歴史上の重要な出来事を知っている 歴史 10
特定の出来事が起こった大まかな日付を明らかにする 歴史 15
あまり知られていなかったり古代の歴史上の出来事を知っている 歴史 20
地域の法律、統治者、評判のよい場所を知っている 地域 10
一般的な噂や土地の伝承を知っている 地域 15
隠された組織、支配者、その場所を知っている 地域 20
自然災害を識別する 自然 15+自然災害の脅威度
一般的な動植物を識別する 自然 10
普通でない天候現象を識別する 自然 15
自然の中の不自然な特徴を見分ける 自然 20
現在の統治者とその紋章を知っている 貴族 10
適切な礼儀作法を知っている 貴族 15
継承順位を知っている 貴族 20
諸次元界の名称を知っている 次元界 10
現在の次元界を知る 次元界 15
クリーチャーの出身次元界を識別する 次元界 20
一般的な神々の印や聖職者を見分ける 宗教 10
一般的な神話や教義を知っている 宗教 15
あまり知られていない神々の印や聖職者を見分ける 宗教 20
モンスターの能力や弱点を知る さまざま 10+モンスターの脅威度
 アクション:通常なし。〈知識〉技能の使用自体がアクションを要することはほとんどない(以下の『未修得』も参照のこと)。
 再挑戦:不可。判定は君が何を知っているかを表すものであり、ある事項について2回目に考えたからと言って、そもそも知らなかったことを知っていることにはできない。
 未修得:君は10以上のDCを持つ〈知識〉判定を行なえない。その技能の内容を取り扱う大きな図書館を利用できる場合、こうした制限は取り除かれる。しかしながら、図書館を使う判定には1d4時間かかる。特に見事な蔵書を持つ図書館であれば、取り扱い分野の〈知識〉判定にボーナスを与えることもありうる。


〈治療〉(【判】) Heal

 君は傷や病気の治療に長けている。
 判定:DCおよび効果は君のしようとする作業による。
作業 〈治療〉DC
応急手当 15
長期的な看護 15
まきびし、スパイク・グロウススパイク・ストーンズによる負傷の治療 15
傷の治療 20
毒の治療 毒のセーヴDC
病気の治療 病気のセーヴDC
 応急手当:応急手当の通常の用法は、瀕死状態のキャラクターを救うことである。あるキャラクターのヒット・ポイントが負の値で、ヒット・ポイントを(1ラウンドにつき1ポイント、1時間につき1ポイント、あるいは1日につき1ポイント)失いつつあるなら、君はそのキャラクターを容態安定状態にできる。そのキャラクターはヒット・ポイントが回復するわけではないが、それ以上ヒット・ポイントを失うことはなくなる。応急手当はまた、あるキャラクターが出血によって引き起こされる効果からヒット・ポイントを失うのも止める(出血ダメージのルールに関しては『状態』を参照)。
 長期的な看護:長期的な看護をするというのは、1日以上の期間、負傷した人物を治療することを意味する。成功すれば、君は患者のヒット・ポイントや能力値ダメージで失った能力値を、通常の2倍の早さで回復させることができる。すなわち、ヒット・ポイントについて言えば、8時間以上休息した1日ごとに1レベルあたり2hp、完全に休息した1日ごとに1レベルあたり4hp。能力値について言えば、8時間以上休息した1日ごとに能力値2ポイント、完全に休息した1日ごとに能力値4ポイントである。
 君は同時に6人までの患者の世話ができる。若干のアイテムや補給品(包帯、軟膏など)は必要になるが、これは人の住んでいる土地なら簡単に手に入る。長期的な看護をすることは治療者にとっては“軽度な活動”と見なされる。自分で自分に長期的な看護をすることはできない。
 まきびし、スパイク・グロウススパイク・ストーンズによる負傷の治療:まきびしを踏んで負傷したクリーチャーは、移動速度が通常の半分に下がる。〈治療〉判定に成功すれば、この移動ペナルティを取り除くことができる。
 スパイク・グロウスまたはスパイク・ストーンズの呪文によってダメージを受けたクリーチャーは、反応セーヴに成功しなければならず、失敗すれば移動速度が1/3に下がる負傷を負う。他のキャラクターが、10分間かけて犠牲者の負傷を手当てし、その呪文のセーヴDCに対して〈治療〉判定に成功すれば、このペナルティを取り除くことができる。
 傷の治療:傷の治療を行なえば、君はダメージを受けたクリーチャーのヒット・ポイントを回復させることができる。傷の治療を行なうことで、クリーチャーのレベルにつき1ポイントのヒット・ポイントが回復する。DCを5上回ったなら、この回復量に君の【判断力】修正値(もし正の値なら)を加えること。クリーチャーは、1日に1回まで、負傷から24時間以内に治療を受けた場合にのみこの利益を得る。この作業を行なうには、治療用具の使用回数を2回分費やさなくてはならない。治療用具がない場合、〈治療〉技能判定のたびに-2のペナルティを受ける。
 毒の治療:毒の治療とは、毒を受け、その毒からさらにダメージを受けようと(あるいはその他の効果を被ろうと)している1人のキャラクターの世話をすることを意味する。毒を受けたキャラクターが毒に対するセーヴィング・スローをするたびに、君は〈治療〉判定を行なう。君の〈治療〉判定の結果が毒のDCを上回った場合、そのキャラクターはその毒に対するセーヴィング・スローに+4の技量ボーナスを得る。
 病気の治療:病気の治療とは、病気にかかった1人のキャラクターを看護することを意味する。病気にかかったキャラクターが病気の効果に対するセーヴィング・スローをするたびに、君は〈治療〉判定を行なう。君の〈治療〉判定の結果が病気のDCを上回った場合、そのキャラクターはその病気に対するセーヴィング・スローに+4の技量ボーナスを得る。
 アクション:応急手当、まきびし等による負傷の治療、毒の治療は標準アクションである。 病気の治療、スパイク・グロウススパイク・ストーンズによる負傷の治療は10分間の作業を要する。傷の治療は1時間かかる。長期的な看護をするのは8時間かかる“軽度な活動”である。
 再挑戦:可能なことも不可能なこともある。概して、〈治療〉判定に再挑戦するには、最初の判定に失敗したとわかってからでなければならない。応急手当は(対象がまだ生きているなら)常に再挑戦できる。
 特殊《自力生存》特技があるなら、〈治療〉判定にボーナスを得る(『特技』を参照)。
 治療用具があるなら、〈治療〉判定に+2の状況ボーナスを得る。


〈手先の早業〉(【敏】;修得時のみ;防具による判定ペナルティ) Sleight of Hand

 君はポケットから中身をすり取ったり、隠した武器を抜いたり、気づかれずにさまざまな行動を取ることを可能にするたぐいの訓練を積んでいる。
 判定:DC10の〈手先の早業〉判定で、硬貨サイズの装備中でない物品をくすねることができる。硬貨を消してしまうなどの簡単な早業の手品も、見物人がどこにその品が行ったか注意していない限り、DC10である。
 厳重な監視下でこの技能を実行する時、君の技能判定は監視者の〈知覚〉判定との対抗になる。監視者の判定によってその行動自体が妨げられるわけではない。単に気づかれずに行なうことができないというだけである。
 小さな物品(“軽い武器”や、ダーツ、スリング、ハンド・クロスボウ等の容易に隠せる遠隔武器も含む)を体のどこかに隠すこともできる。その場合、君を観察する者や君を身体検査する者があればその〈知覚〉判定に、〈手先の早業〉で対抗すること。後者の場合、検査する者は〈知覚〉判定に+4のボーナスを得る。こうした物品を見つけるのは隠すよりも簡単だからである。ダガーは大方の“軽い武器”よりも隠すのが簡単なので、武器を隠す際の〈手先の早業〉判定に+2のボーナスが付く。非常に小さな物品、たとえば硬貨、シュリケン、指輪などを隠す場合には、〈手先の早業〉判定に+4のボーナスが付く。厚着やかさばる衣類(外套など)を着ている場合、判定に+2のボーナスが付く。
 隠しておいた武器を抜くのは標準アクションであり、機会攻撃を誘発しない。
 他のクリーチャーから何かを取ろうとするなら、君はそれを手に入れるにはDC20の〈手先の早業〉判定を行なわねばならない。相手はその試みに気づくために、君が物を取るために行った〈手先の早業〉判定に対抗して〈知覚〉判定を行なう。君が物を手に入れたかどうかに関わらず、相手の判定結果が君の判定結果を上回れば、相手はその試みに気づく。クリーチャーが君の存在に気づいている場合、君は戦闘中にこの技能を他のクリーチャーから物を取るためには使用できない。
 〈手先の早業〉を用いて、ちょうど〈芸能〉技能を用いるのと同様に観客を楽しませることもできる。その場合、君は早業の手品、お手玉などなどの芸を見せることになる。

〈手先の早業DC 作業
10 硬貨サイズの物品をくすねる、硬貨を消してみせる
20 人から小さな物品を盗む
 アクション:〈手先の早業〉判定はみな、普通は1回の標準アクションである。判定に-20のペナルティを付ければ、移動アクションで〈手先の早業〉判定を行なえる。
 再挑戦:可。ただし最初の判定に失敗したり、試みに気づかれている場合、同じ対象に対する、あるいは同じ監視者に見張られている時の2回目の〈手先の早業〉の試みに対しては、DCは最初の試み+10に上昇する。
 未修得:未修得〈手先の早業〉判定は単に【敏捷力】判定である。実際の訓練を積んでいないので、DCが10を越える〈手先の早業〉判定には成功できない(ただし物品を体に隠す場合は除く)。
 特殊《器用な指先》特技があるなら、〈手先の早業〉判定にボーナスを得る(『特技』を参照)。

〈登攀〉(【筋】;防具による判定ペナルティ) Climb

 君は、滑らかな市壁やごつごつした崖といった垂直の表面を登る技術を持っている。
 判定:〈登攀〉判定に成功すれば、坂や壁、その他の急斜面を(それどころか手がかりさえあれば天井すら)通常の移動速度の1/4で登ったり、降りたり、横切ったりすることができる。傾斜角60°未満のすべての傾斜は“坂”と見なされ、60°以上の険しい傾斜はすべて“壁”と見なされる。
 〈登攀〉判定に4以下の差で失敗すると移動できなかったことになり、5以上の差で失敗すれば、すでに登っただけの高さから落ちることになる。
 判定のDCは登攀の条件による。次の表を参照して、作業の内容からしかるべきDCを導き出すこと。
〈登攀〉DC 表面または活動の例
0 普通に歩いて登るには急すぎる傾斜。足を踏ん張る壁と、結び目のあるロープの組み合わせ。
5 足を踏ん張る壁とロープ。結び目のあるロープ。ロープ・トリック呪文のかかったロープ。
10 取りついたり上に立ったりできる出っぱりのある表面。たとえば、非常にでこぼこした壁や船の索具など。
15 (自然のものであれ、人工のものであれ)適度な手がかり足がかりのある表面。たとえば、非常にでこぼこした自然石の表面や木、結び目のないロープなど。
20 わずかな手がかり足がかりとなる凹凸のある表面。たとえば、ダンジョンの典型的な壁。
25 ざらざらとした表面。たとえば、自然石の表面やレンガ造りの壁。
30 手がかりはあるが、足をかけるところのないオーバーハングや天井。
完全に滑らかで平らな垂直面(あるいは天井)を登ることはできない。

〈登攀〉DC修正値* 表面または活動の例
-10 煙突や岩の縦の裂け目、あるいはその他の、向き合った2つの面に足を踏ん張ることのできる場所を登る。
-5 直角に交わる2つの面に足を踏ん張ることのできるコーナー部を登る。
+5 表面がすべりやすい。
 * これらの修正値は累積する。当てはまるものをすべて加算すること。

 登攀時には両手が自由でなければならない。ただし片方の手で壁にしがみつき、もう一方の手を使って動作要素のある呪文を発動したり、その他片手でできる作業をすることは可能である。登攀中は攻撃をよけるために動くことはできないので、ACへの【敏捷力】ボーナスを(もしあれば)失う。登攀中に盾を使うことはできない。登攀中にダメージを受けた場合、坂や壁のDCに対して〈登攀〉判定を行なうこと。失敗すれば、君はその時点での高さから落ち、落ちた距離に対応するダメージを被る。
 登攀速度の上昇:通常より速く登攀しようと試みることもできる。〈登攀〉判定に-5のペナルティを受けて判定に成功すれば、移動速度の1/4ではなく、半分で移動できる。
 自分で手がかりや足がかりを作る:壁にピトン(くさび)を打ち込んで、手がかりや足がかりを作ることもできる。そうするにはピトン1本あたり1分かかり、5フィート(約150cm)ごとに1本のピトンが必要である。ピトンの打ち込まれた壁のDCは、手がかりや足がかりのあるすべての表面と同様、15である。これと同様、ハンドアックスやそれに類する道具を持った登り手は、氷壁に手がかりを刻むことができる。
 落下中にしがみついたり踏みとどまったりする:落下中に“壁”にしがみつくのはほとんど不可能である。それでもなお、この難しい行為を試みるならば、そうするためには〈登攀〉判定を行なうこと(DCは壁のDC+20)。“坂”で落下中に踏みとどまるのはそれよりかなり容易である(DC=坂のDC+10)。
 落下するキャラクターをつかまえる:君の上や隣で登攀中だったキャラクターが落下し、かつ君の手が届く範囲にいるなら、君は相手をつかまえようとすることができる。そうするためには、落下するキャラクターに対して近接接触攻撃に成功する必要がある。このとき、落下するキャラクターはACへの【敏捷力】ボーナスを使わないことにしてもよい。接触攻撃に成功したなら、君は即座に〈登攀〉判定を行なうこと(DC=表面のDC+10)。成功すれば、君は落下するキャラクターをつかまえることができた。ただし、相手の装備込みの総重量が君の重荷重の上限を越えていてはならない。もし越えていれば、君たちは自動的に落下する。4以下の差で失敗すれば、君は落下するキャラクターをつかまえることはできないが、自分自身は落ちずにすむ。5以上の差で失敗すれば、君は相手をつかまえることができず、自分も落ちる。
 アクション:登攀は移動の一部である。そのため、普通は移動アクションの一部として処理され、1回の移動アクションの中で他の種類の移動と組み合わせて使うこともできる。登攀を含む移動アクション1回ごとに、別々の〈登攀〉判定が必要となる。“落下中にしがみついたり踏みとどまったりする”ことや、“落下するキャラクターをつかまえる”ことはアクションを要しない。
 特殊:ロープを使えば、技能を使わず単に力だけでキャラクターを上に引き上げたり下に下ろしたりできる。あるキャラクターがどれだけの重さを引き上げることができるかは、最大荷重の2倍の数値を使うこと。
 登攀移動速度のあるクリーチャーは、あらゆる〈登攀〉判定に+8の種族ボーナスを得る。こうしたクリーチャーも、DC1以上の壁や坂に登る場合、〈登攀〉判定は必要だが、常に“出目10”を選択できる。どんなに急いでいても脅威が迫っていても、である。
 登攀移動速度のあるキャラクターが“登攀速度の上昇”(上記参照)を試みる場合、1回の〈登攀〉判定を-5のペナルティを付けて行なうこと。成功すれば登攀移動速度の2倍か地上移動速度か、どちらか低い方の速度で移動できる。こうしたクリーチャーは登攀中に攻撃されてもACへの【敏捷力】ボーナスを失わず、敵はそのクリーチャーを攻撃する際に特別なボーナスを得ることがない。しかし、こうしたクリーチャーも登攀中に“疾走”アクションをとることはできない。
 《運動能力》特技があるなら、〈登攀〉判定にボーナスを得る(『特技』を参照)。


〈動物使い〉(【魅】;修得時のみ) Handle Animal

 君は動物と作業する訓練を受けており、動物に芸を教えたり、単純な指示に従わせたり、飼い慣らしたりできる。
 判定:DCは用途による。
作業 〈動物使い〉DC
動物を扱う 10
動物を“せき立てる” 25
動物に芸を仕込む 15か20 *
動物を特定用途のために訓練する 15か20 *
野生動物を育てる 15+動物のHD
 * 特定の芸や、以下の用途を参照。

 動物を扱う:特定の動物に、すでに仕込まれている芸や仕事をさせるのは、この作業に含まれる。その動物が傷ついているか、少しでも非致傷ダメージや能力値ダメージを受けているなら、DCは+2される。君が判定に成功すれば、その動物は次のアクションで命じられた任務や芸を実行する。
 動物を“せき立てる”:動物をせき立てるというのは、その動物が憶えてはいないが物理的には可能なことをさせるということである。動物に強行軍をさせたり、睡眠から睡眠の間に合計1時間より長く走行させるのも、“せき立てる”うちに入る。その動物が傷ついているか、少しでも非致傷ダメージや能力値ダメージを受けているなら、DCは+2される。君が判定に成功すれば、その動物は次のアクションで命じられた任務や芸を実行する。
 動物に芸を仕込む:1体の動物に特定1種類の芸を仕込むには、1週間の作業を行ない、表にある通りのDCの〈動物使い〉判定に成功する必要がある。【知力】が1の動物は最大で3つまでの芸を憶えることができる。【知力】が2の動物は最大で6つまでの芸を憶えることができる。芸の種類(および関連するDC)には以下のようなものがあるが、必ずしも以下のものに限られるわけではない。
  • 「後に続け」(DC15):動物は君の後に従い、普通なら行かないような所にもついてくる。
  • 「演技しろ」(DC15):動物は後脚で立つ、横転する、吠えるなど、さまざまな簡単な演技をする。
  • 「来い」(DC15):動物は、普段なら来ないような状況でも、君のもとにやって来る。
  • 「攻撃しろ」(DC20):動物は明らかに敵とわかる相手を攻撃する。君は特定のクリーチャーを指し、動物にそのクリーチャーを攻撃するよう指示することができる。通常、動物が攻撃する相手は人型生物、人怪、巨人、動物に限られる。動物にあらゆるクリーチャー(アンデッドや異形など、自然に反するクリーチャーも含む)を攻撃させるよう仕込むのは、芸2つ分に相当する。
  • 「下がれ」(DC15):動物は戦闘をやめたり、戦闘以外のことから離れて後ろに下がる。この芸を仕込まれていない動物は、負傷や[恐怖]効果等によって敗走するか、相手を打ち負かすまで戦いつづける。
  • 「調べろ」(DC15):動物はあるエリアに移動し、何か明らかに生きているものや動いているものがないかと周囲を見回す。
  • 「追跡しろ」(DC20):動物は指示された匂いを追跡する。これを実行するには、その動物が“鋭敏嗅覚”の能力を持っている必要がある。
  • 「取ってこい」(DC15):動物は行って何かを取ってくる。君が特定の物体を指定しなかった場合、動物はランダムに何か物体を持ってくる。
  • 「働け」(DC15):動物は中荷重ないし重荷重相当の荷物を押したり牽いたりして運ぶ。
  • 「番をしろ」(DC20):動物は一箇所に留まり、他のものが近づいてくるのを防ぐ。
  • 「待て」(DC15):動物は一箇所に留まり、君が戻ってくるのを待つ。他のクリーチャーがやって来ても進んで攻撃をしかけることはないが、必要なら自分の身は守る。
  • 「守れ」(DC20):動物は以後、どんな命令も下さなくても君を守る(明らかな脅威がない場合、いつでも君の身を守れるように身構える)。また、他の特定のキャラクターを守るように命令することもできる。
 動物を特定用途のために訓練する:動物に個々の芸を仕込むのではなく、単に1種類の一般的な用途のために訓練することもできる。事実上、動物の“用途”というのは、(番、重労働など)特定の使い道のために複数の芸をあらかじめ選択して組み合わせたものと言える。動物は、訓練パッケージ内のあらゆる芸の前提条件を満たしていなければならない。パッケージ内に4つ以上の芸が含まれる場合、その動物は【知力】が2以上なければならない。
 1体の動物は1つの特定用途のためにしか訓練できない。ただしその特定用途に含まれる芸に加えて、追加で別の芸を仕込むことはできる(その動物に余計に芸を憶えるだけの“あき”があるなら)。ある動物を特定用途のために訓練する場合には、個々の芸を教え込む時よりも判定回数が少なくてすむが、所要時間は変わらない。
  • 演技(DC15):演技を見せるために訓練された動物は、以下の芸を仕込まれている:「後に続け」、「演技しろ」、「来い」、「取ってこい」、「待て」。1体の動物を演技用に訓練するには5週間かかる。
  • 騎乗(DC15):騎手を乗せるように訓練された動物は、以下の芸を仕込まれている:「後に続け」、「来い」、「待て」。1体の動物を騎乗用に訓練するには3週間かかる。
  • 重労働(DC15):重労働のために訓練された動物は、以下の芸を仕込まれている:「来い」、「働け」。1体の動物を重労働用に訓練するには2週間かかる。
  • 狩猟(DC20):狩猟用に訓練された動物は、以下の芸を仕込まれている:「後に続け」、「攻撃しろ」、「下がれ」、「調べろ」、「追跡しろ」、「取ってこい」。1体の動物を狩猟用に訓練するには6週間かかる。
  • 戦闘(DC20):戦闘に参加するよう訓練された動物は、以下の芸を仕込まれている:「攻撃しろ」、「下がれ」、「待て」。1体の動物を戦闘用に訓練するには3週間かかる。
  • 戦闘騎乗(DC20):騎手を乗せて戦うよう訓練された動物は、以下の芸を仕込まれている:「後に続け」、「来い」、「攻撃しろ」、「下がれ」、「番をしろ」、「守れ」。1体の動物を戦闘騎乗用に訓練するには6週間かかる。また、騎乗用に訓練された動物を戦闘騎乗用に格上げすることもできる。これには3週間かかり、〈動物使い〉判定(DC20)に成功する必要がある。この場合、新しい用途と芸は、古い用途と芸を完全に上書きする。多くのホースライディング・ドッグはこの方法で訓練されている。 編注:この戦闘騎乗の訓練により、《鎧習熟:軽装》をボーナス特技として得る。さらにホースやポニーは蹄を主要武器として扱えるようになる。ただし、動物の相棒(パラディンの乗騎を含む)は戦闘騎乗を修得しても《鎧習熟:軽装》を獲得できない(非公式FAQより)。
  • 番(DC20):番をするよう訓練された動物は、以下の芸を仕込まれている:「攻撃しろ」、「下がれ」、「番をしろ」、「守れ」。1体の動物を番用に訓練するには4週間かかる。
 野生動物を育てる:動物を育てるとは、野生のクリーチャーを飼い慣らすために子供の頃から育てることを指す。調教師は同時に同じ種類のクリーチャーを最大3体まで育てることができる。
 飼い慣らすのに成功した動物は、育てるのと同時に芸を仕込むことができる。また、まず飼い慣らしておいた後で、飼い慣らされた動物に対するDCで芸を仕込むこともできる。
 アクション:さまざま。動物を扱うのは移動アクションであり、動物を“せき立てる”のは全ラウンド・アクションである。ドルイドレンジャーが動物の相棒を扱うのはフリー・アクションであり、せき立てるのは移動ラウンド・アクションである。特定の概算時間が書いてある作業の場合、実際に技能判定を行なうまでに、作業の完遂に向けて(扱う動物1体につき、1日に3時間の割合で)その時間の半分を費やさなければならない。判定に失敗すれば、その動物を仕込んだり、育てたり、訓練する試みは失敗だったことになり、それ以上続ける必要はなくなる。判定に成功すれば、仕込み、飼育、訓練が完了するまで残りの時間を費やさねばならない。作業時間が中断されたり、作業を最後までやり通せなかったなら、その試みは自動的に失敗となる。
 再挑戦:可能。ただし“野生動物を育てる”場合のみは不可。
 特殊:【知力】が1か2で、かつクリーチャー種別が“動物”ではないクリーチャーに対して〈動物使い〉技能を用いることもできる。その場合、DCは一律+5される。こうしたクリーチャーにも、動物の場合と同様の限界(訳注:芸の修得数の上限、特定の芸を修得できるかどうかなど)がある。
 ドルイドレンジャーは、動物の相棒に関する〈動物使い〉判定に+4の状況ボーナスを得る。
 加えてドルイドレンジャーの動物の相棒は1つ以上の追加の芸を知っている。これは芸の修得数の上限を勘定する際、勘定に入れない。また、この追加の芸には訓練時間も、仕込むための〈動物使い〉判定も不要である。
 《動物の友》特技があるなら、〈動物使い〉判定にボーナスを得る(『特技』を参照)。
 未修得:〈動物使い〉にランクを割り振っていない場合でも、【魅力】判定で“動物を扱う”ことや飼い慣らされた動物を“せき立てる”ことはできるが、芸を仕込んだり訓練したり育てたりすることはできない。ドルイドレンジャーは〈動物使い〉にランクを割り振っていなくとも、【魅力】判定で動物の相棒を“扱う”ことや“せき立てる”ことはできるが、他の飼い慣らされていない動物に芸を仕込んだり訓練したり育てたりすることはできない。


〈はったり〉(【魅】) Bluff

 君は嘘をつくやり方を知っている。
 判定:〈はったり〉は相手の〈真意看破〉技能との対抗判定である。他人を騙すのに〈はったり〉を使い判定に成功した場合、君は自分の言うことを相手に真実だと思わせることができる。〈はったり〉判定は、嘘のもっともらしさによって修正を受ける。嘘をつこうと試みるクリーチャーの判定には以下の修正が適用される。嘘があまりに荒唐無稽であれば、(GMの裁量により)誰もそれを真に受けないことに注意すること。
状況 〈はったり〉修正値
対象が君を信じたがっている +5
その嘘は信じられるものである +0
その嘘はまゆつばものである -5
その嘘にはかなりの無理がある -10
その嘘はおよそあり得ない -20
目標が酔っているか障害がある +5
君が説得力のある証拠を持っている +10

 フェイント:君は戦闘中に〈はったり〉を使い、君の次の攻撃に対して、相手がアーマー・クラスに【敏捷力】ボーナスを加えることができないようにすることができる。この判定のDCは(10+相手の基本攻撃ボーナス+相手の【判断力】修正値)である。相手が〈真意看破〉を修得している場合、(10+相手の〈真意看破〉ボーナス)の方が高いならばDCはその値を用いる。戦闘におけるフェイントに関する内容については、『戦闘』を参照のこと。
 ひそかなメッセージ:〈はったり〉を使い、実際のメッセージを覆い隠すためにほのめかしを用いることで、他人に真の意味を理解されることなく特定のキャラクターにひそかなメッセージを送ることができる。この判定のDCは、単純なメッセージなら15、複雑なメッセージであれば20である。成功した場合、理解できる言語で伝えているならば、目標は君の言いたいことを自動的に理解する。5以上の差で失敗した場合、間違った情報を伝えてしまう。他のクリーチャーは、君の〈はったり〉に対する〈真意看破〉の対抗判定に成功すれば、メッセージの内容を理解する。
 アクション:他人を欺く試みには最低でも1ラウンドかかる。嘘がこみいったものである場合、もっと時間がかかることもある(事例ごとにGMが判断する)。
 戦闘におけるフェイントは1回の標準アクションである。
 ひそかにメッセージを送るために〈はったり〉を用いると、そうせずに伝わるよりも2倍の時間がかかる。
 再挑戦:他人を欺くのに失敗し、同じ人物をもう一度欺こうとする試みは-10のペナルティを受ける。GMの判断によっては、試みること自体が不可能となる可能性もある。
 誰かにフェイントをかけることは、失敗した場合でも自由に再挑戦できる。ひそかなメッセージも、一度失敗した場合でも再度伝えることはできる。
 特殊:ヴァイパー(蛇)を使い魔に持っている呪文の使い手は〈はったり〉判定に+3のボーナスを得る。
 《欺きの名人》特技があるなら、〈はったり〉判定にボーナスを得る(『特技』を参照)。


〈飛行〉(【敏】;防具による判定ペナルティ) Fly

 君は、翼や魔法を使って飛ぶ技術を持っており、飛行中に大胆で複雑な動作を取ることができる。この技能が君に飛行能力を与えるわけではないことに注意すること。
 判定:普通、君が〈飛行〉判定を必要とするのは複雑な動作を試みる場合のみである。移動速度の半分を超える距離を移動している限り、飛行しているクリーチャーは自分のターンの終了時点で技能判定なしで飛行したままでいることができる。君はまた、移動速度5フィート分を消費することで最高45°までの方向転換を行なうことができる。また、45°の角度で移動速度の半分で上昇したり、通常の移動速度で(角度を問わず)下降することができる。こうした制限は、君の現在のターンに行なわれる移動にのみ適用されることに注意すること。次のターンの開始時点においては、君は以前のターンに判定なしでそうしたのとは違う方向に移動することができるのである。こうしたルールに反する行動を行なおうとすれば〈飛行〉判定が必要となる。こうした動作の難しさは下表に示されているが、試みようとする動作によってさまざまである。
〈飛行〉の動作 〈飛行〉DC
移動速度の半分よりも少ない移動を行なった後に飛行を維持する 10
ホバリング 15
移動速度のうち5フィート分を消費して45°を超えて方向転換する 15
移動速度のうち10フィート分を消費して180°方向転換する 20
45°を超える角度で上昇する 20
 飛行中に攻撃を受ける:飛行中、君は立ちすくみ状態とは見なされない。翼を用いて飛行している時にダメージを受けた場合、君はDC10の〈飛行〉判定を行なわねばならず、失敗すると10フィート分の高度を失う。この降下は機会攻撃を誘発せず、クリーチャーの移動には含まれない。
 飛行中の衝突:翼を用いて飛行していて自分と同じかより大きなサイズの物体に衝突した場合、地面に墜落して落下距離に対応したダメージを受けるのを避けるため、君は即座にDC25の〈飛行〉判定を行なわねばならない。
 落下ダメージを避ける:飛行能力を持っている状態で落下した場合、君はダメージを無効化するためにDC10の〈飛行〉判定を行なうことができる。君は〈飛行〉判定の失敗や衝突による落下の場合にはこの判定を行なうことができない。
 強い風:強い風のさなかに飛行すると、表:『〈飛行〉と風力効果』にあるように〈飛行〉判定にペナルティを受ける。“釘付け状態”は、風が持続する限り、示されたサイズ以下のクリーチャーがDC20の〈飛行〉判定に成功しなければならないことを意味する。“吹き飛ばされた状態”は、示されたサイズ以下のクリーチャーがDC25の〈飛行〉判定に成功しなければ2d6×10フィート吹き戻され、2d6ポイントの非致傷ダメージを受けることを意味する。この判定はクリーチャーが空中にあるなら毎ラウンド行なわなければならない。“吹き飛ばされた”クリーチャーは、移動するにはDC20の〈飛行〉判定を行なわねばならず、さもなければ“釘付け状態”になる。

表:〈飛行〉と風力効果
風力 風速 釘付け状態となるサイズ 吹き飛ばされた状態となるサイズ 〈飛行〉ペナルティ
微風 毎時0~10マイル
軟風 毎時11~20マイル
疾風 毎時21~30マイル 超小型 -2
強風 毎時31~50マイル 小型 超小型 -4
暴風 毎時51~74マイル 中型 小型 -8
台風 毎時75~174マイル 大型 中型 -12
竜巻 毎時175+マイル 超大型 大型 -16
 アクション:なし。〈飛行〉判定はアクションを必要としない;他のアクションの一部であるか、状況に対する反射的対応である。
 再挑戦:可能なことも不可能なこともある。君は次のラウンドも同じ動作をするために〈飛行〉判定を試みることができる。翼を用いていて〈飛行〉判定に5以上の差で失敗した場合、君は地面に墜落し、落ちた距離に対応したダメージを受ける(『環境』を参照)。
 特殊:バット(コウモリ)を使い魔に持っている呪文の使い手は〈飛行〉判定に+3のボーナスを得る。
 飛行移動速度を持つクリーチャーは〈飛行〉技能をクラス技能として扱う。生得の飛行移動速度を持つクリーチャーは、〈飛行〉判定にその機動性によるボーナス(またはペナルティ)を受ける:劣悪-8、貧弱-4、標準+0、良好+4、完璧+8。機動性を持たないクリーチャーは“標準”の機動性を持っているものと見なす。
 中型より大きいクリーチャーや小さなクリーチャーは〈飛行〉判定にサイズ・ボーナスやサイズ・ペナルティを受ける:極小+8、微小+6、超小型+4、小型、+2、大型-2、超大型-4、巨大-6、超巨大-8。
 君は飛行や滑空の手段を生まれつき持っていなければこの技能のランクを取ることができない。クリーチャーはまた、(呪文あるいは他の特殊能力によって)毎日利用できる確かな飛行の手段を持ったならば、〈飛行〉にランクを割り振ることができる。
 《軽業師》特技があるなら、〈飛行〉判定にボーナスを得る(『特技』を参照)。


〈変装〉(【魅】) Disguise

 君は自分の外見を変えることに長けている。
 判定:君の〈変装〉判定の結果は、その変装がどれほど上手なものかを決めるものであり、他の者たちの〈知覚〉判定の結果との対抗判定に使う。君が注意を引くようなことをしなければ、他の者たちは〈知覚〉判定をすることもない。君が疑いを抱いている者たち(市門を通る一般人を監視している衛兵など)の注意にさらされた場合、そうした者は〈知覚〉判定で“出目10”を選択していると見なされる。
 複数の相手が〈知覚〉判定を行なう場合でも、〈変装〉判定は1回の変装につき1回だけ行なうこと。自分がどれだけうまくやったかわからないように、〈変装〉判定は秘密裏に行なわれる。
 君の変装がどのくらい効果的かは、君がどのくらい外見を変化させようとしているかにもよる。〈変装〉は、自分の外見を実際よりもサイズ分類が1段階大きかったり小さかったりするクリーチャーに変えるために使うこともできる。こうした変装をまとったまま戦闘に入ったとしても、こうした変装が君の実際のサイズや間合いを変化させることはない。
変装 〈変装〉判定への修正
大きな変化を加えない +5
異なる性別に変装している * -2
異なる種族に変装している * -2
異なる年齢段階に変装している * -2 **
異なるサイズ分類に変装している * -10
 * これらの修正は累積する。当てはまるものをすべて適用すること。
 ** キャラクターの実際の年齢段階と変装後の年齢段階(少年[青年より若い]、青年、中年、老年、古希)が1段階違うごとに。

 君が特定の個人になりすましているなら、その人物がどんな外見をしているか知っている者たちは、〈知覚〉判定にボーナスを得る。そして、自動的に君に対して疑いを抱いているものと見なされ、従って常に対抗判定を行なう。
 1人の人物は君に出会ってすぐと、その後1時間ごとに再び見破るかどうかの判定を行なう。君が大人数の異なるクリーチャーと、それぞれ短時間ずつ何かということもなしに顔を合わせる場合、その集団の平均的な〈知覚〉ボーナスを用いて、1日あるいは1時間ごとに判定すること。
親しさ ボーナス
見覚えがある +4
知人、同僚 +6
親しい友人 +8
親友、恋人、肉親 +10
 アクション:変装を行なうには1d3×10分の作業が必要である。たとえばディスガイズ・セルフのような魔法を使えば、アクションに必要な時間は呪文や効果を発動するために必要な時間までに減少する。
 再挑戦:可能。キャラクターは失敗した変装をやり直すことができる。ただし、人々は一旦誰かが変装を試みたと知ったら、より疑い深くなるだろう。
 特殊:受け手の姿を変える魔法、たとえばオルター・セルフシェイプチェンジディスガイズ・セルフポリモーフは、変装している者の〈変装〉判定に+10のボーナスを与える(個々の呪文の説明を参照)。幻影を見通す占術魔法、たとえばトゥルー・シーイングなどは、魔法によらない変装を見破ることはできないが、魔法によって強化された変装の“魔法の部分”を見破ることはできる。
 君がシミュレイクラムの呪文を発動する際には、その似姿がどのくらいよく似ているかを決定するために〈変装〉判定を行なわなければならない。
 《欺きの名人》特技があるなら、〈変装〉判定にボーナスを得る(『特技』を参照)。


〈魔法装置使用〉(【魅】;修得時のみ) Use Magic Device

 たとえ別の使用方法を訓練していなくとも、君は魔法のアイテムを起動させることに長けている。
 判定:君はこの技能を、呪文を読んだり、魔法のアイテムを起動させるために使用できる。この技能により、まるで自分が呪文能力や他のクラスの特徴を持っていたり、別の種族だったり、別の属性であるかのように魔法のアイテムを使用できる。
 ワンドのようなアイテムを起動しようとする場合、そのたびごとに〈魔法装置使用〉判定を行なう。属性その他、何らかの性質をずっと真似ているためにこの判定を用いる場合、うまく真似るための〈魔法装置使用〉判定を毎時間1回ずつ行なわなければならない。
 どんな性質を真似るかは意識して選ばなければならない。すなわち、真似るための〈魔法装置使用〉判定をする際には、自分が何を真似ようとしているのか知っていなければならない。〈魔法装置使用〉判定を行なう各種作業のDCは次の表を参照。
作業 〈魔法装置使用〉DC
やみくもに起動させる 25
書かれた呪文を解読する 25+呪文レベル
巻物を使う 20+術者レベル
ワンドを使う 20
クラスの特徴を真似る 20
能力値を真似る 本文参照
種族を真似る 25
属性を真似る 30
 やみくもに起動させる:魔法のアイテムの中には、特別な言葉、思考、あるいは行動によって起動するものもある。君は起動の言葉、思考、行動を行なわず、たとえそれを知らなかったとしても、あたかもそれを用いたかのようにそうしたアイテムを起動させることができる。君は何かそれに相当するものを用いなければならない。君は何かを言ったり、アイテムを振り回したり、あるいは起動させるために他の何らかの試みを行なわなければならない。以前に少なくとも一度そのアイテムを起動させたことがあれば、特別の+2のボーナスを得る。9以下の差で失敗した場合、その魔法装置を起動させることはできない。10以上の差で失敗した場合、君は事故を起こす。事故とは、魔法のエネルギーは解放されたものの、君が望んだとおりにではなかったということである。よくある事故としては、アイテムが間違った目標に影響を及ぼしたり、制御されていない魔法エネルギーが解放されて君に2d6ポイントのダメージを与えたりすることなどが考えられる。通常でも君が自力では発動できない呪文を巻物から発動した場合には事故の危険が伴うが、この事故はそちらを考慮した上でさらに発生する可能性がある。
 書かれた呪文を解読する:これは、書かれた呪文を〈呪文学〉技能で解読するのと同じように機能するが、DCが5ポイント高くなる。書かれた呪文を解読するには1分間の精神集中が必要である。
 能力値を真似る巻物から呪文を発動するには、しかるべき能力値(ウィザード呪文なら【知力】、信仰呪文なら【判断力】、ソーサラーバードの呪文なら【魅力】)が高い必要がある。君の有効能力値(巻物から呪文を発動しようとする時に真似るクラスに応じた能力値)は判定結果-15となる。しかるべき能力値がすでに十分高い値なら、この判定を行なう必要はない。
 属性を真似る:魔法のアイテムの中には、君の属性しだいで有益な効果や有害な効果を持つものもある。君は、自分があたかも特定の属性であるかのように、そうしたアイテムを使うことができる。一度に真似ることのできる属性は1つだけである。
 クラスの特徴を真似る:時には、魔法のアイテムを起動させるためにクラスの特徴を用いる必要がある。真似たクラスにおける君の有効クラス・レベルは判定結果-20に等しい。この技能で別のクラスの特徴が使用できるようになるわけではない。あたかも君がそのクラスの特徴を持っているかのように、魔法のアイテムを起動させることができるようになるだけである。特徴を真似ようとしているクラスに属性の必要条件があるなら、君はそちらも満たす必要がある。正直に満たしてもいいし、別個に“属性を真似る”ための〈魔法装置使用〉判定を行なって真似てもよい(上記を参照)。
 種族を真似る:魔法のアイテムの中には、特定の種族しか使用できなかったり、特定の種族の者が使うとうまく働くものもある。君は、あたかも自分が特定の種族であるかのように、そうしたアイテムを使うことができる。一度に真似ることのできる種族は1つだけである。
 巻物を使う:通常、巻物から呪文を発動するには、その巻物の呪文が自分のクラス呪文リストになくてはならない。だが〈魔法装置使用〉を使えば、あたかもその呪文が自分のクラス呪文リストにあるかのように巻物を使える。判定DCは(20+巻物から発動しようとする呪文の術者レベル)。加えて、巻物から呪文を発動するには、対応する能力値が最低限の値(10+呪文レベル)を満たしている必要がある。能力値が足りないなら、別個に“能力値を真似る”ための〈魔法装置使用〉判定を行なわねばならない。
 “巻物を使う”用法は、他の呪文完成型の魔法のアイテムにも使える。
 ワンドスタッフ、その他の呪文解放型のアイテムを使う:通常、ワンドを使うには、そのワンドの呪文が自分のクラス呪文リストになければならない。だが〈魔法装置使用〉で“ワンドを使う”なら、特定の呪文が自分のクラス呪文リストにあるかのようにワンドを使うことができる。ロールに失敗してもチャージは消費しない。
 アクション:なし。〈魔法装置使用〉判定は、魔法のアイテムを起動する際のアクション(もしあれば)の一部として行なわれる。
 再挑戦:可。ただしアイテムを起動させようとして失敗した時、修正値を加える前の出目が1だったら、以後24時間の間、そのアイテムを再び起動させようとすることはできない。
 特殊:〈魔法装置使用〉判定で“出目10”は選択できない。〈魔法装置使用〉に“援護”は行なえない。アイテムの使用者だけが判定を行なえるのである。
 《魔法の才》特技があるなら、〈魔法装置使用〉判定にボーナスを得る(『特技』を参照)。