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トゥルル Turul

光とエネルギーの揺らぎは、この畏敬の念を抱かせる鳥のようなクリーチャーから放射されている。

トゥルル CR19 Turul

XP 204,800
真なる中立/巨大サイズの来訪者他次元界
イニシアチブ +7; 感覚 暗視60フィート、シー・インヴィジビリティディテクト・マジック〈知覚〉+37
防御
AC 34、接触10、立ちすくみ30(+1回避、+24外皮、-4サイズ、+3【敏】)
HP 350(28d10+196);高速治癒15
頑健 +23、反応 +12、意志 +22
完全耐性 [火炎]、[即死]攻撃、生命力吸収、[毒]、[病気]; 呪文抵抗 30
攻撃
移動速度 40フィート、飛行120フィート(良好)
近接 鉤爪(×2)=+39(2d8+14/19~20)、噛みつき=+38(2d10+14/19~20)
遠隔 エネルギーの羽(×2)=+27/+27(8d8[雷撃]または[火炎])
接敵面 20フィート; 間合い 20フィート
特殊攻撃 アダマンティン攻撃、致命的な強襲、エネルギーの羽、劈く悲鳴、かきむしり(鉤爪(×2)、2d8+21)
擬似呪文能力 (術者レベル20;精神集中+25)
一般データ
生態
出現環境 気候問わず/地形問わず(正のエネルギー界)
編成 単体または2体
宝物 ×2
特殊能力
アダマンティン攻撃(変則)/Adamantine Attacks トゥルルの鉤爪と噛みつきはアダマンティンと同じくらい硬く、硬度の無視とダメージ減少の克服の目的においてアダマンティンの材質の武器とみなされる。
致命的な強襲(変則)/Deadly Swoop トゥルルが鉤爪の近接攻撃を行う前に60フィート以上飛行移動を行ったとき、その攻撃に追加の2d10+14ダメージを与える。この攻撃ロールでクリティカル・ヒットが確定したならば、打たれたクリーチャーはDC31の頑健セーヴに成功するか完全に殺害されなければならない。これは[即死]効果であり、セーヴDCは【耐久力】に基づいている。
エネルギーの羽(超常)/Energy Feathers 1ラウンドに1回標準アクションとして、トゥルルは2枚のエネルギーの羽を放り投げることができる。各々の羽は8d8ポイントの[火炎]あるいは[雷撃]ダメージを与える。トゥルルはこの能力を使用するとき、各々の羽が与えるエネルギー・ダメージの種別を選び、各々の羽に異なる種別のエネルギー・ダメージを与えさせられる。
劈く悲鳴(超常)/Piercing Scream 標準アクションとして、毎1d4ラウンド、トゥルルは60フィートの円錐の範囲内の全てのクリーチャーに10d6ポイントの[音波]ダメージを与える強力な悲鳴を発することができる(DC31・頑健・半減)。これは[音波]効果であり、DCは【耐久力】に基づいている。

 ある時は予言を伴って、またある時は偉大な英雄の救世主としてやって来る、巨大で威厳のある鳥の神話は遥か彼方の部族の間の多くで一般的だ。これらの雄大なクリーチャーは厳しく慈悲深く、自らの力を使用して部族の敵を追い散らすか繁栄の素晴らしい時代を告げる。この存在の注目によって恩恵を受けるためには、部族の指導者はこの鳥の要求、概してこの鳥の謎めいた預言らしき仄めかしへの困難な探求の達成が含まれるもの、に黙従せねばならない。これらの輝くメッセンジャーはフェニックスである事があるが、時には彼らは珍しい預言者の一種である――トゥルルとして知られる、正のエネルギー界から来る威厳ある鳥のようなクリーチャーだ。
 トゥルルは物質界をしばしば狩場とみなし、そこで野獣を餌にし、アンデッドや騒乱を気ままに広げる他のクリーチャーを狩るかもしれない。そのような狩人は他のクリーチャーを避け続けるが、他のトゥルルは平和的で知的なクリーチャーたちと共に能動的な役割を果たす。自身を神格とまで評し、崇拝と引き換えに治癒と保護を与えるまでいくほどのトゥルルはほぼいないが、これらの壮麗な来訪者のほとんどは遠くから監視し、選んだ部族をペットのように扱い、自分のお気に入りが脅かされたり、ひどい状況の渦中にあるときだけ干渉する。
 多くのトゥルルが物質界上で襲撃を楽しむ一方で、これらの巨大な鳥類は正のエネルギー界と本質的に結びつく。彼らは何らかの形でジョティ――正のエネルギー界に住む他の鳥類の種族――と関連しているようにも見えるが、トゥルルもジョティも関係性の本当の性質を明らかにしたがらない。一部の外方次元界の学者は、この2種の鳥類は実際に同じ起源の化身であると意見しているが、他の者は、トゥルルは、正のエネルギー界の住人の多くにとって本質的な輪廻のサイクルの範囲内にあるジョティの何らかの高位の形態であると仮定している。両方の理論は推測に過ぎない。
 社会的なジョティとは異なり、トゥルルは孤独な傾向がある。彼らは番いになるにせよ純粋に相手との付き合いを楽しむにせよ短期間の交際を維持するが、そのような繋がりはせいぜい数十年しかもたない。ジョティのような水晶の都市に住む代わりに、彼らの出身次元界の景色から突き出た木の形をした宝石の頂上でトゥルルは休む。トゥルルは傲慢であるが、おしゃべりで訪問者を歓迎する。彼らは水晶の木に静かに座り、その会話に価値を見出だす限り近付く者との話に時間をとる。興味を失うや否や彼らは自身や訪問客を退けさせる。退去しない場合は、攻撃的とまではいかないが軽蔑して対応する。トゥルルは無視されたり侮辱されることに慣れていない。
 ジョティとは全く対照的に、トゥルルは正のエネルギー界以外の次元界で神格やそれらの使いに遭遇するとき少なくとも悪意や憎悪を持たない。物質界にいる間、彼らは狩場と選んだ人型生物のコミュニティを守るために善あるいは中立の来訪者とさえともに働くこともある。
 まれな状況では、トゥルルはジョティの水晶の都市の中心に住み、これらの居住地を常に警戒する保護者として高い巣の上から監督している。そうする者は時間の経過とともにゆっくりとジョティのようになり、来訪者を自分の保護対象と同様の怒りと激しさで扱う。しかしそのような振る舞いは一時的なものである。ジョティとともに住むトゥルルは大抵は百年間そうして過ごし、彼らが去るとき、彼らの個性と他の者との関係はより穏やかで静観的なものへと戻る。これは、トゥルルが切望する何か――神秘的な知識、物質界へ出ていくことに関する情報、あるいはもしかしたらジョティが保有するアーティファクトの1つなど――を見返りに一定期間トゥルルがジョティの共同体の一員となって彼らの規律に従って生活する同意をしたといったなんらかの取り決めへのヒントを示唆しているかもしれない。
 トゥルルが持つ最も一貫した人間関係はフェニックスとのものだ。これらの火のような鳥類はしばしばトゥルルを王族のように扱い、トゥルルが燃える取り巻きを得ることに関心があるか否かにかかわらず、喜んで彼らに貢献する。しかし他のクリーチャーに対する短気のために、トゥルルはフェニックスの存在を他の者より良く受け入れる。
 トゥルルの伝説的な不機嫌さの一部は彼らを最もよく知らしめている神話そのものから生じている――そこでは彼らは光と平和の預言をもたらしている。物質界の一部では、そのような物語が広まっているため、定命の英雄たちはトゥルルからの祝福と知恵を求めに正のエネルギー界へと旅立っていく。この偉大な鳥類は、自分の時折の慈悲に甘える人々に対する寛容さを殆ど持たない。それだけでなく、トゥルルの預言はただ恩恵だけを与えはしない。むしろ、彼らの平和と繁栄の約束は、概して彼らが自身のかなりの力を使って影響を与えた変化によってか、あるいは彼らの持つ予測する為の先見の明の必然性として生じるものである。最も珍しい場合には、一部のトゥルルは正のエネルギー界の最深の力と交信して、自分はその神秘的な宇宙意志の伝令として奉仕しているのだと主張する。それが真実であるか否かは少数しか知らないが、その可能性はトゥルルに関する定命の者の神話の最も大きな種類に確実に影響を与えている。
 巨大な背丈であるトゥルルはおよそ30フィートの身長であり、翼幅ほぼ50フィートである。彼らは少なくとも体重15米トンはある。彼らは正のエネルギー界に住んでいる間、事実上不滅である。自身の次元界から旅立つときだけ年を取る。
最終更新:2021年11月04日 00:03