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スパイク・グロウス

Spike Growth/トゲある植物
系統:変成術;呪文レベル:ドルイド3、レンジャー2
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、信仰
距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル)
効果範囲:一辺20フィートの正方形の範囲1個ぶん/レベル
持続時間:1時間/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:反応・不完全;呪文抵抗:
 呪文の効果範囲内の地面を覆う植物はすべて、その姿を変えることなく非常に硬くなり、鋭い先端を持つようになる。
 剥き出しの土ばかりの場所では、根や支根が同じようにふるまう。一般的に、スパイク・グロウスは、水面、氷、積雪、砂砂漠、剥き出しの岩を除くありとあらゆる屋外の場所で発動させることができる。呪文の効果範囲の中に足を踏み入れたり、そこを通って移動しようとするクリーチャーは、トゲの生えた範囲を移動する5フィートごとに1d4ポイントのダメージを被る。
 この呪文によってダメージを受けたクリーチャーは反応セーヴにも成功しなければならず、失敗すれば足や脚部にけがを負い、移動速度が1/2だけ低下する。この移動速度ペナルティは24時間経つか、けがをしたクリーチャーがキュア系呪文を受ける(同時に失ったヒット・ポイントも回復する)まで持続する。他のキャラクターが10分かけて傷の手当てをし、呪文のセーヴDCに対して〈治療〉判定に成功すればこのペナルティを取り除くことができる。
 魔法の罠を発見するのは困難である。ローグ(だけ)はスパイク・グロウスを発見するのに〈知覚〉技能を使うことができる。DCは25+呪文レベルであり、スパイク・グロウスの場合は28(レンジャーにより発動された場合は27)である。スパイク・グロウス〈装置無力化〉技能では無力化することはできない。


スパイク・ストーンズ

Spike Stones/トゲある岩石
系統:変成術[地];呪文レベル:ドルイド4
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、信仰
距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル)
効果範囲:一辺20フィートの正方形の範囲1個ぶん/レベル
持続時間:1時問/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:反応・不完全;呪文抵抗:
 岩だらけの地面や石の床、その他それに類する表面に長く鋭いトゲが生える。このトゲは背景に溶け込んでおり、見つけにくい。スパイク・ストーンズは範囲内での移動を妨げ、ダメージを与える。呪文の効果範囲の中に足を踏み入れたり、そこを通って徒歩で移動しようとするクリーチャーは、半分の移動速度で移動する。さらに、トゲの生えた範囲を移動する5フィートごとに1d8ポイントのダメージを被る。
 この呪文によってダメージを受けたクリーチャーは反応セーヴにも成功しなければならず、失敗すれば足や脚部にけがを負い、移動速度が24時間の間1/2に低下する。この移動ペナルティは、けがをしたクリーチャーがキュア系呪文を受けるまで持続する(同時に失ったヒット・ポイントも回復する)。他のキャラクターが10分かけて傷の手当てをし、呪文のセーヴDCに対して〈治療〉判定に成功した場合もこのペナルティを取り除くことができる。
 スパイク・ストーンズのような魔法の罠を発見するのは困難である。ローグ(だけ)はスパイク・ストーンズを発見するのに〈知覚〉技能を使うことができる。DCは25+呪文レベルであり、スパイク・ストーンズの場合は29である。スパイク・ストーンズ〈装置無力化〉技能では無力化することのできない魔法の罠である。


スパイダー・クライム

Spider Climb/クモ渡り
系統:変成術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー2、ドルイド2
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質(生きているクモ)
距離:接触
目標:接触したクリーチャー
持続時間:10分/レベル
セーヴィング・スロー:意志・無効(無害);呪文抵抗:可(無害)
 対象はクモのように垂直な面を登ったり、さらには天井をつたって移動することすらできる。この呪文が作用しているクリーチャーがこの方法で登攀するには、両手に何も持っていない状況でなければならない。対象は20フィートの登攀移動速度と、〈登攀〉技能判定に+8の種族ボーナスを得る。さらに、垂直な面や水平な面(たとえ逆さまにであろうと)を渡るのに〈登攀〉判定を行なう必要がない。スパイダー・クライムを行なっているクリーチャーは登攀中でもアーマー・クラスへの【敏捷力】ボーナスを(もしもあるのならば)失わない。さらに、攻撃を行なう相手は攻撃する対象が登攀していることに関して得られる特別なボーナスを何も得られない。対象は登攀中は疾走アクションを取れない。


スピーク・ウィズ・アニマルズ

Speak with Animals/動物との会話
系統:占術;呪文レベル:ドルイド1、バード3、レンジャー1
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:自身
目標:術者
持続時間:1分/レベル
 術者は動物に質問をし、その動物から答えを得ることができるが、この呪文によって動物が通常より友好的になることはない。用心深くてずる賢い動物は簡潔にしか答えなかったり、言い抜けようとしたりし、頭の悪い動物は意味のないコメントしかしないこともある。動物が友好的ならば、その動物は術者のために何かしてくれるかもしれない(GMが決定する)。


スピーク・ウィズ・デッド

Speak with Dead/死者との会話
系統:死霊術[言語依存];呪文レベル:クレリック3
発動時間:10分
構成要素:音声、動作、信仰
距離:10フィート
目標:死んでいるクリーチャー1体
持続時間:1分/レベル
セーヴィング・スロー:意志・無効;本文参照;呪文抵抗:不可
 術者は1つの死体に生命のようなものを与え、質問に答えさせることができる。術者は術者レベル2レベルごとに1つまでの質問をすることができる。死体の知識は生前知っていたことに限定されるが、これには話す言語も含まれる。そのクリーチャーが特に術者と対立する立場だったなら、答えは短く、不可解だったり似たことを繰り返したりする。
 死んだクリーチャーの属性が術者と異なっていたなら、死体は生きているかのように意志セーヴで抵抗できる。成功したならば、死体は術者の質問に答えることを拒否するか、〈はったり〉を用いてだまそうとすることができる。魂は生きているときに知っていたことを話せるだけである。その死の後に起こったいかなることに対する質問にも答えることができない。
 その死体が1週間以内にスピーク・ウィズ・デッドの対象となったことがあるなら、新たな呪文は失敗する。術者はこの呪文をどれだけ長い間死んでいた死体に対して使用することもできるが、回答を得るためには、その死体はほとんど損なわれていないものでなければならない。損傷を受けた死体は部分的な答えや、部分的に正しい答えを返してくるかもしれないが、そもそも話すためには少なくとも口がなくてはならない。アンデッド・クリーチャーに変えられたことのある死体に対しては、スピーク・ウィズ・デッドは作用しない。


スピーク・ウィズ・プランツ

Speak with Plants/植物との会話
系統:占術;呪文レベル:ドルイド3、バード4、レンジャー2
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:自身
目標:術者
持続時間:1分/レベル
 術者は、普通の植物と植物クリーチャーと意志の疎通を行ない、質間をして、答えを得ることができる。普通の植物の周囲に対する知覚力は限られたものであるため、クリーチャーについて詳しく描写したり(そもそも知覚したり)、自分のごく近辺以外で起こった事件についての質問に答えることはできないだろう。
 この呪文によって植物が通常より友好的になったり協力的になったりすることはない。そのうえ、用心深くてずる賢い植物クリーチャーは簡潔にしか答えなかったり、言い抜けようとしたりし、頭の悪いものは意味のないコメントしかしないこともある。植物クリーチャーが友好的ならば、その植物クリーチャーは術者のために何かしてくれるかもしれない。


スピリチュアル・ウェポン

Spiritual Weapon/心霊武器
系統:力術[力場];呪文レベル:クレリック2
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、信仰
距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル)
効果:力場でできた魔法の武器
持続時間:1ラウンド/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:
 力場でできた武器が出現し、術者の指示に従って遠くの敵を攻撃し、命中するたびに1d8+(術者レベル3ごとに+1、15レベル時の+5が最大)ポイントの[力場]ダメージを与える。この武器は、術者の信じる神格の好む武器や、術者にとって霊的に重要であったり象徴的な意義のある武器(下記参照)の形をとり、形をとった実際の武器と同じクリティカル可能域とクリティカル倍率を持つ。この武器は術者の指定した敵を攻撃する。呪文の発動したラウンドにまず1回攻撃し、その後も毎ラウンド、術者のターンに、指定した敵を攻撃する。攻撃ボーナスには術者の基本攻撃ボーナスを使用し(そのため2ラウンド目以降は毎ラウンド、複数回攻撃ができる可能性がある)、加えて術者の【判断力】修正値を攻撃ボーナスとして加えることができる。この武器は武器としてではなく呪文として攻撃するため、たとえばダメージ減少能力を有するクリーチャーをも傷つけることができる。また、[力場]効果なので、非実体クリーチャーを攻撃する際、相手が非実体であることによるダメージの減少を無視できる。この武器は常に術者のいる方向から攻撃する。この武器が挟撃ボーナスを得ることはなく、他の戦闘参加者に挟撃ボーナスを与えることもない。術者の特技や、戦闘時の特殊なアクションはこの武器に作用しない。この武器が呪文の距離外に行ってしまったり、術者の視界の外へ出たり、術者が指示を出さない場合、武器は術者の元へ戻り、その場に浮遊する。
 2ラウンド目以降、術者は移動アクションを用いて、この武器を新しい目標に“向け直す”ことができる。そうしない場合、武器は以前のラウンドの目標を攻撃し続ける。武器の目標を変更したラウンドには、武器は1回の攻撃しか行なうことができない。以後のラウンドでその目標を攻撃する場合、術者の基本攻撃ボーナスが複数回攻撃可能なものであるなら、この武器は複数回攻撃を行なうことができる。スピリチュアル・ウェポンが遠隔武器の場合も、その武器の通常の射程単位ではなく、この呪文の距離を用いること。スピリチュアル・ウェポンが遠隔武器の場合も、目標の変更はやはり移動アクションである。
 スピリチュアル・ウェポンを物理的な手段で攻撃したり、ダメージを与えることはできない。ただしディスペル・マジックディスインテグレイトスフィアー・オヴ・アニヒレイションロッド・オヴ・キャンセレイションスピリチュアル・ウェポンに作用を及ぼすことができる。接触攻撃に対するスピリチュアル・ウェポンのACは12(10+超小型の物体であることによる+2のサイズ・ボーナス)である。
 攻撃されたクリーチャーが呪文抵抗を持っているなら、術者はスピリチュアル・ウェポンが初めて敵に打撃を与えた時点で、呪文抵抗に対する術者レベル判定(1d20+術者レベル)を行なう。呪文抵抗を破ることができなかったなら、呪文は解呪される。そうでない場合、武器はそのクリーチャーに対して、呪文の持続時間の間、通常の完全な効果を発揮する。
 術者の得る武器は、しばしば術者の信ずる神格が個人的に帯びている武器(たいていは独自の名前がある)の力場による複製である。信ずる神格のいないクレリックはその属性に基づいた武器を得る。信ずる神格のいない真なる中立のクレリックは、少なくともその時点でだいたいどの属性に従って行動しているかによって、いずれかの属性のスピリチュアル・ウェポンを作り出すことができる。それぞれの属性の武器は以下の通りである:善(ウォーハンマー)、悪(ライト・フレイル)、秩序(ロングソード)、混沌(バトルアックス)。


スペクトラル・ハンド

Spectral Hand/霊体の手
系統:死霊術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー2
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル)
効果:霊体の手1つ
持続時間:1分/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:不可
 術者の生命力で作られた亡霊のような手が現れ、術者の望むように移動するため、術者は低レベルの接触距離呪文を遠くへ送り出すことができる。呪文を発動した時点で、術者は1d4ポイントのヒット・ポイントを失うが、これは呪文の終了時に(解呪された場合でも)戻ってくる。ただし、手が破壊された場合は戻ってこない(このヒット・ポイントは通常通り回復させることができる)。呪文が持続する限り、術者が発動した4レベル以下の接触距離呪文ならどれでも、スペクトラル・ハンドによって送り出すことができる。この呪文によって、術者には近接接触攻撃ロールに+2のボーナスが与えられ、この手による攻撃は通常通り、1回の攻撃に数えられる。手は常に術者のいる方向から攻撃する。手はクリーチャーと違って、目標を挟撃することができない。呪文を送り出すのを済ませたり、手が呪文の距離外へと行ってしまったり、術者の視界の外へ出たりした場合、手は術者の元へ戻り、その場に浮遊する。
 手は非実体であり、従って、通常の武器ではダメージを与えられない。手は身かわし強化の能力(反応セーヴに失敗すると半分のダメージ、成功するとダメージない、術者と同じセーヴ・ボーナス、少なくとも22のAC(+8サイズ、+4外皮)を持っている。術者の【知力】修正値が、それがあたかも手の【敏捷力】修正値であるかのように、手のACに適用される。手は1~4のヒット・ポイントを持っており、これは作成時に術者の失ったポイント数と同じである。


スペル・イミュニティ

Spell Immunity/呪文に対する完全耐性
系統:防御術;呪文レベル:クレリック4
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、信仰
距離:接触
目標:接触したクリーチャー
持続時間:10分/レベル
セーヴィング・スロー:意志・無効(無害);呪文抵抗:可(無害)
 この呪文によって守られたクリーチャーは、術者の術者レベル4レベルごとに特定の呪文1つに対する完全耐性を得る。これらの呪文は4レベル以下のものでなければならない。この呪文によって守られたクリーチャーは実質的に、特定の呪文に対して絶対に失敗することのない呪文抵抗を持っているようなものである。当然のことながら、この呪文に対する完全耐性は、呪文抵抗の適用されない呪文からクリーチャーを守ってはくれない。スペル・イミュニティは呪文、魔法のアイテムの擬似呪文効果、クリーチャーの生得の擬似呪文能力から対象を守る。ブレス攻撃や凝視攻撃のような超常能力や変則的能力からは守ってくれない。
 特定の呪文から守るだけであって、呪文の特定領域や特定系統、効果の似通った呪文のグループから守ってくれるわけではない。従って、ライトニング・ボルトに対する完全耐性を得たクリーチャーでも、ショッキング・グラスプチェイン・ライトニングの影響は受けてしまう。
 1体のクリーチャーに対しては、同時に1つのスペル・イミュニティまたはグレーター・スペル・イミュニティしか効果を現さない。

グレーター・スペル・イミュニティ

Spell Immunity, Greater/上級呪文に対する完全耐性
系統:防御術;呪文レベル:クレリック8
 この呪文は8レベル以下の呪文に対しても働く事を除けばスペル・イミュニティと同様である。1体のクリーチャーに対しては、同時に1つのスペル・イミュニティまたはグレーター・スペル・イミュニティしか効果を現さない。


スペルスタッフ

Spellstaff/呪文杖
系統:変成術;呪文レベル:ドルイド6
発動時間:10分
構成要素:音声、動作、焦点(呪文を蓄える杖)
距離:接触
目標:接触した木製のクオータースタッフ
持続時間:チャージ消費(効果発揮)するまで永続(解除可)
セーヴィング・スロー:意志・無効(物体);呪文抵抗:可(物体)
 術者は自分が普通に発動できる呪文を1つ、木製のクオータースタッフに蓄えることができる。杖にはそうした呪文を同時に1つしか蓄えておくことはできず、また、同時に2本以上のスペルスタッフを持つこともできない。術者は杖に蓄えた呪文を、あたかも自分が準備しておいた呪文であるかのように発動することができるが、それは術者が1日に使える通常の呪文数には数えられない。呪文を発動するのに必要な物質要素があれば、術者はその呪文をスペルスタッフに蓄える時に、それを消費する。


スペル・ターニング

Spell Turning/呪文反射
系統:防御術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー7
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質/信仰(小さな銀の鏡)
距離:自身
目標:術者
持続時間:消費されるまで、あるいは10分/レベル
 術者を目標とした呪文(および擬似呪文効果)はその呪文を本来発動した者へと跳ね返る。この防御術は術者を目標とした呪文のみを跳ね返す。効果型呪文や効果範囲型呪文には作用しない。スペル・ターニングは接触距離呪文に影響を及ぼすこともない。スペル・ターニングは呪文レベル7~10(1d4+6)レベルぶんに作用することができる。正確なレベル数は密かにロールする。
 跳ね返せる残りレベル数が少なければ、呪文が部分的にしか跳ね返されないこともある。術者に向けてやって来る呪文の呪文レベルから、残りレベル数を引く。その差をその呪文本来の呪文レベルで割り、効果のうちどれだけの割合が防御を通り抜けたか調べること。ダメージを与える呪文の場合、術者とやって来る呪文の使い手がそれぞれの割合でダメージを被る。ダメージを与える呪文でない場合、術者とやって来る呪文の使い手がそれぞれの割合に応じた確率で呪文の作用を受ける。
 術者と呪文を使ってくる攻撃者の両方が作動中のスペル・ターニング効果で守られている場合、共鳴場が発生してしまう。結果を決めるため、ランダムにロールすること。
d% 効果
01~70 呪文は効果を現さずに消えてしまう。
71~80 呪文は両者に等しく、完全な作用を発揮する。
81~97 どちらの反射効果も1d4分の間、機能しなくなってしまう。
98~100 両者とも他の次元界への裂け目に落ちてしまう。

スペル・レジスタンス

Spell Resistance/呪文抵抗
系統:防御術;呪文レベル:クレリック5
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、信仰
距離:接触
目標:接触したクリーチャー
持続時間:1分/レベル
セーヴィング・スロー:意志・無効(無害);呪文抵抗:可(無害)
 対象は12+術者レベルに等しい呪文抵抗を得る。


スリート・ストーム

Sleet Storm/みぞれ混じりの嵐
系統:召喚術(創造)[氷雪];呪文レベル:ウィザード/ソーサラー3、ドルイド3
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質/信仰(塵と水)
距離:長距離(400フィート+40フィート/レベル)
効果範囲:円筒形(半径40フィート、高さ20フィート)
持続時間:1ラウンド/レベル
セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:不可
 激しいみぞれが内部でのすべての視覚を(暗視すら)妨げ、範囲内の地面を凍り付かせる。範囲内を歩いて通り抜けようとしたり、移動するクリーチャーはDC10の〈軽業〉判定に成功することで通常の移動速度の半分の移動速度で移動できる。失敗したならそのラウンドに移動することはできず、5以上の差で失敗したなら転んでしまう(詳細は〈軽業〉技能の項を参照)。
 このみぞれは松明や小さな炎を消してしまう。


スリープ

Sleep/睡眠
系統:心術(強制)[精神作用];呪文レベル:ウィザード/ソーサラー1、バード1
発動時間:1ラウンド
構成要素:音声、動作、物質(細かい砂、バラの花びら、あるいは生きているコオロギ)
距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル)
効果範囲:半径10フィート爆発内の1体以上の生きているクリーチャー
持続時間:1分/レベル
セーヴィング・スロー:意志・無効;呪文抵抗:
 スリープの呪文は4ヒット・ダイス分のクリーチャーを魔法による深い睡眠に陥らせる。まず最もHDの低いクリーチャーに作用する。同じヒット・ダイスのクリーチャーの中では、まず呪文の起点に最も近いものに作用する。1体のクリーチャーに作用を及ぼすのに充分でないヒット・ダイスは失われる。眠っているクリーチャーは無防備状態である。頬を叩いたり、傷つけたりすれば、この呪文が作用しているクリーチャーを目覚めさせることができるが、普通の雑音では目覚めさせることはできない。クリーチャーを目覚めさせるのは標準アクションである(援護アクションの応用である)。気絶状態のクリーチャーや、人造クリーチャー、アンデッド・クリーチャーはスリープの目標とはならない。


スレイ・リヴィング

Slay Living/生者抹殺
系統:死霊術[即死];呪文レベル:クレリック5
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:接触
効果:接触した生きているクリーチャー
持続時間:瞬間
セーヴィング・スロー:頑健・不完全;呪文抵抗:
 術者は生きているクリーチャー一体を殺そうと試みることができる。この呪文を発動したとき、術者の手は不気味な暗い炎に包まれる。目標に近接接触攻撃を行ない、成功したならば12d6+1/術者レベルのダメージを与える。目標が頑健セーヴィング・スローに成功したなら、代わりに3d6+1/術者レベルのダメージを与える。このセーヴに成功してもダメージにより死ぬ可能性がある。


スロー

Slow/減速
系統:変成術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー3、バード3
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質(糖蜜一滴)
距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
目標:クリーチャー1体/レベル、ただしそのうちのどの2体をとっても30フィート以内の距離に収まっていなければならない
持続時間:1ラウンド/レベル
セーヴィング・スロー:意志・無効;呪文抵抗:
 この呪文が作用したクリーチャーはきわめてゆっくりとした速度で移動し、攻撃する。この呪文の影響を受けたクリーチャーはよろめき状態となり、毎ターン、1回の移動アクションか標準アクションのみしか行なえず、両方を行なうことができなくなる(全ラウンド・アクションを取ることもできなくなる)。さらに、そのクリーチャーはAC、近接攻撃ロール、反応セーヴに-1のペナルティを被る。減速状態のクリーチャーは通常の移動速度の半分の移動速度(端数は5フィート単位に切り下げ)で移動する。これは通常の移動速度の減少と同様に、クリーチャーの跳躍できる距離に作用する。
 複数のスロー呪文の効果は累積しない。スローヘイストを相殺し解呪する。


セキュアー・シェルター

Secure Shelter/安全な宿
系統:召喚術(創造);呪文レベル:ウィザード/ソーサラー4、バード4
発動時間:10分
構成要素:音声、動作、物質(石の破片、砂、水一滴、および木片)
距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
効果:一辺20フィートの正方形の建造物
持続時間:2時間/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:不可
 術者は、この呪文を発動したあたり一帯でありふれた材料――石や材木、(最悪でも)土――でできた頑丈なコテージかロッジを召喚する。床は平坦できれいに仕上げられており、乾燥している。この宿は頑丈な扉が1つ、よろい戸のついた窓が2つ、小さな暖炉が1つついた普通のコテージにそっくりである。
 この宿は普通の住まいと同じように暖める必要があり、あまりにも暑ければ宿と宿泊客に悪影響が及ぶ。しかし、それ以外ではこの宿はかなりの安全を提供する――この宿はどんな材料でできているかに関わらず、通常の石造りの建物と同じくらい頑丈である。石造りであるかのように炎と火に耐える。普通の矢弾は通さない(ただし、攻城兵器や巨人が投げたものは別である)。
 扉とよろい戸、煙突は侵入対策ができている。扉とよろい戸にはアーケイン・ロックがかかっており、煙突のてっぺんには鉄格子がはまっている上に煙道は狭く作られている。さらに、この3つのエリアはアラーム呪文によって守られる。最後に、この宿の持続時間の問、アンシーン・サーヴァントが召喚され、術者の世話をしてくれる。
 セキュアー・シェルターには粗雑な家具が備え付けられている――8人ぶんの寝台、架台式テーブル1台、背もたれも肘掛もない椅子が8脚、書き物机が1つである。


セピア・スネーク・シジル

Sepia Snake Sigil/セピア色の蛇の印
系統:召喚術(創造)[力場];呪文レベル:ウィザード/ソーサラー3、バード3
発動時間:10分
構成要素:音声、動作、物質(500GPの価値のあるアンバー(琥珀)の粉末、スネーク(蛇)の鱗1枚)
距離:接触
目標:接触した本あるいは書き物1部
持続時間:永続あるいはチャージ消費(作動)するまで;解放されるまであるいは1d4日+1日/レベル;本文参照
セーヴィング・スロー:反応・無効;呪文抵抗:不可
 術者は書き物1つの文章の中に小さな印を現すことができる。この印を含む文章は少なくとも日本語にして75文字程度の長さがなくてはならない。誰かが印を含む文章を読むと、セピア色の蛇の印が現れ、大型のセピア・サーペントに変化し、印と読んだ者の間に効果線が通っていれば読んだ者に打ちかかる。
 この呪文が作動するには、呪文のかかった文章を目にしただけでは充分ではない。対象が意図的に文章を読まなくてはならないのである。目標は蛇の攻撃をよけるためにセーヴを行なうことができる。それに成功すれば、セピア色の蛇は焦げ茶色の煙と大きな音と共に茶色の閃光を放って消滅する。セーヴに失敗すると、目標は揺らめく琥珀色の力場に呑み込まれ、術者の命令によるか、あるいは(1d4+術者レベルごとに1)日が経過するかして解き放たれるまで身動きできなくなる。
 琥珀色の力場に捕らわれている間、対象は歳をとらず、息もせず、空腹になることも、眠ることも、呪文を回復することもない。対象は外界を知覚することなく、活動停止状態で保存される。この力場は肉体的な怪我に対する防御を提供しないため、対象は外力によってダメージを負うことが(そして恐らくは殺されることすら)ある。しかし、呪文が切れるまで、瀕死状態の対象がヒット・ポイントを失ったり容態安定状態になったりすることはない。
 隠された印が通常の観察によって見つけ出されることはなく、ディテクト・マジックでは文章全体が魔法の力を帯びていると判るだけである。
 ディスペル・マジックは印を取り除くことができる。イレイズ呪文はそのページの文章を丸ごと破壊する。
 セピア・スネーク・シジルは、シークレット・ページのような文章を隠したり内容を変えてしまう呪文と組み合わせて発動することができる。


センディング

Sending/送信
系統:力術;呪文レベルウィザード/ソーサラー5、クレリック4
発動時間:10分
構成要素:音声、動作、物質/信仰(良質の銅線)
距離:本文参照
目標:クリーチャー1体
持続時間:1ラウンド;本文参照
セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:不可
 術者は自分のよく知っている特定のクリーチャーとコンタクトを取り、その対象に日本語にして75文字以内の伝言を送る。対象も術者を知っていれば、誰が伝言を送ってきたのか気付く。対象は即座に同様の方法で回答することができる。たとえ対象が【知力】が1しかないクリーチャーでもセンディングを理解することはできるが、対象が伝言に対応する能力は、通常通りその【知力】によって制限される。センディングを受け取ったからといって、対象がどのようなかたちであれ、それに従う義務はない。
 対象のクリーチャーが術者と同じ次元界にいない場合、センディングが届かない可能性が5%ある(他の次元界の局地的な状況によって、この可能性がかなり悪化することもある)。


ソウル・バインド

Soul Bind/霊魂捕縛
系統:死霊術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー9、クレリック9
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、焦点(本文参照)
距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
目標:死体
持続時間:永続
セーヴィング・スロー:意志・無効;呪文抵抗:不可
 術者は最近死んだばかりの死体から魂を引き出し、黒いサファイアの中に閉じこめる。対象は術者レベルごとに1ラウンド以内に死んだものでなければならない。一度宝石の中に捕らわれてしまうと、魂はクローンリインカーネイトレイズ・デッドリザレクショントゥルー・リザレクションどころかウィッシュミラクルですら生き返らせることはできない。宝石を破壊するか、宝石にかけられた呪文を解呪することによってのみ、魂を解放できる(そうしたとしてもやはり死んだままではあるが)。
 この呪文の焦点具は、少なくとも、魂を捕らえようとするクリーチャーの持つヒット・ダイスごとに1,000GPの価値のある黒いサファイアである。宝石が充分な価値のないものであれば、捕縛を試みた時に砕け散ってしまう。(キャラクターはレベルやヒット・ダイスといった考え方はしないが、特定の個人や個体を捕らえるために必要な宝石の価値については調査できる。キャラクターが成長しより多くのヒット・ダイスを得ればこの価値も変わることがあるので注意すること)。


ゾーン・オヴ・サイレンス

Zone of Silence/沈黙の場
系統:幻術(幻覚);呪文レベル:バード4
発動時間:1ラウンド
構成要素:音声、動作
距離:自身
効果範囲:術者を中心とした半径5フィートの放射
持続時間:1時間/レベル(解除可)
 術者はこの呪文で自分の間近の音波を操作し、自分と効果範囲内の者たちは普通に会話できるが、外の者には中の話し声も物音も聞こえないようにしてしまう。これにより、[言語依存]や[音波]の呪文効果(コマンドシャウトなど)も外には及ばなくなる。この効果は術者を中心としてあらわれ、術者が移動すると一緒に移動する。効果範囲の中に入った者は、即座に呪文の効果を受ける。効果範囲から出たものは、もはや作用を受けなくなる。なお、外の者がDC20の〈言語学〉判定に成功して唇を読めば、中で何を言っているかは読み取れるので注意されたい。


ゾーン・オヴ・トゥルース

Zone of Truth/真実の場
系統:心術(強制)[精神作用];呪文レベル:クレリック2、パラディン2
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、信仰
距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
効果範囲:半径20フィートの放射
持続時間:1分/レベル
セーヴィング・スロー:意志・無効;呪文抵抗:
 放射範囲内のクリーチャー(あるいはそこに入ったクリーチャー)は意図的かつ故意の嘘を一切つくことができない。呪文発動時、あるいは初めて効果範囲内に入った時に、呪文の作用対象となる可能性のあるクリーチャーは効果を受けないためのセーヴを行うことができる。作用を受けたクリーチャーは自分がそうした心術効果の影響下にあることに気付く。したがって、彼らは普段なら嘘を答えるような質問には答えないようにしたり、あるいは、真実すれすれに留まれる限り、のらりくらりと受け答えしたりするかもしれない。効果範囲を離れたクリーチャーは、好きなように自由に話すことができる。


ソフン・アース・アンド・ストーン

Soften Earth and Stone/土石軟化
系統:変成術[地];呪文レベル:ドルイド2
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、信仰
距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
効果範囲:一辺10フィートの正方形の範囲1個ぶん/レベル;本文参照
持続時間:瞬間
セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:不可
 この呪文が発動すると、呪文の範囲内にある天然の剥き出しの土や石はすべて柔らかくなる。湿った土は泥に、乾いた土はゆるい砂や土に、石は簡単に形を変えたり引きちぎったりできる柔らかい粘土となる。その場所での地面の堅さや弾性にもよるが、術者は一辺10フィートの正方形の範囲の深さ1~4フィートまでに影響を及ぼすことができる。魔法の力があったり、魔法がかけられていたり、化粧板で覆われていたり、加工されている石には影響を及ぼすことはできない。土や石でできたクリーチャーは影響を受けない。
 泥の中のクリーチャーは反応セーヴを行わねばならず、失敗すると1d2ラウンドの間、足をとられ、移動したり、攻撃したり、呪文を発動することができない。セーヴに成功したクリーチャーは泥の中を半分の移動速度で移動できるが、走ったり突撃したりすることはできない。
 ゆるくなった土は泥と同じくらい厄介だが、その範囲内のすべてのクリーチャーは移動速度が通常の半分に落ち、その表面上を走ったり突撃したりすることはできない。
 粘土になった石は移動を妨げないが、キャラクターはそれ以前作用を及ぼせなかった石を切ったり形を変えたり、掘ったりすることができるようになる。
 この呪文は加工した石に作用を及ぼすことはできないが、洞窟の天井や、崖などの垂直の表面に影響を及ぼすことはできる。普通、そんなことをすればゆるんだ物質が壁面や天井からはげ落ち、中規模な崩落や地すべりが発生する。(埋没域を伴わない落盤として扱う。『環境』を参照)。
 建造物(城壁や塔など)の立っている下の地面を柔らかくすることで地盤沈下を引き起こし、そうした建造物にある程度のダメージを与えることができる。しかし、この呪文ではちゃんと建設された建造物にはダメージを与えられるくらいで、破壊することまではできないだろう。


ソリッド・フォッグ

Solid Fog/粘霧
系統:召喚術(創造);呪文レベル:ウィザード/ソーサラー4
構成要素:音声、動作、物質(乾燥させた豆と動物の蹄)
持続時間:1分/レベル
呪文抵抗:不可
 この呪文はフォッグ・クラウドと同様に働くが、視界をさえぎることに加えて移動を妨げるほどに濃い。ソリッド・フォッグの中にいるクリーチャーは半分の移動速度でしか動けず、全ての近接攻撃ロールとダメージに-2のペナルティを受ける。この霧は遠隔武器攻撃を事実上役立たずにする(ただし、魔法の光線やそれに類するものは除く)。ソリッド・フォッグの中に落下したクリーチャーや物体は落下速度が低下するため、そのクリーチャーや物体が通過する霧の10フィートごとに落下ダメージが1d6ずつ低下する。クリーチャーはソリッド・フォッグの中にいる間は5フィート・ステップを行なえない。移動速度を遅くしたり攻撃ペナルティを与える同様の効果とソリッド・フォッグは互いに累積しない。
 通常の霧とは異なり、強風(風速31マイル/時以上)のみがこの霧を吹き払うことができ、それには1ラウンドかかる。


ソング・オヴ・ディスコード

Song of Discord/不和の歌
系統:心術(強制)[精神作用、音波];呪文レベル:バード5
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル)
効果範囲:半径20フィートの拡散内のクリーチャー
持続時間:1ラウンド/レベル
セーヴィング・スロー:意志・無効;呪文抵抗:
 この呪文は効果範囲内のクリーチャーを自分の敵ではなくお互いを攻撃しあうようにしむける。作用を受けたクリーチャーは毎ラウンド50%の確率で最も近くにいる目標を攻撃する(作用を受けたクリーチャーの行動を、おのおの、毎ラウンド自分のターンのはじめに決定すること)。自分に最も近い目標を攻撃せずにすんだクリーチャーはそのラウンドは自由に行動できる。ソング・オヴ・ディスコードによって仲間を攻撃することを強いられたクリーチャーは自分が行なえる手段すべてを用いる。最も致命的な呪文を選び、最も危険な戦術を取る。しかし、すでに気絶状態になって倒れた対象を傷つけようとはしない。


最終更新:2023年05月01日 23:17