このローブをまとったウィザードは人のように立って歩いているが、ぬめぬめとした蠕虫が大量にうごめくおぞましい体をしている。
ワーム・ザット・ウォークス 脅威度14 Worm that Walks
経験点38,400
人間のワーム・ザット・ウォークス、13レベル召喚術士
NE/中型サイズの
蟲(人間の
変性種)
イニシアチブ +8;
感覚 暗視60フィート、
擬似視覚30フィート;
〈知覚〉+22
防御
AC 23、接触17、立ちすくみ18(+1回避、+2洞察、+4【敏】、+6鎧)
hp 113(13d6+65);
高速治癒14
頑健 +11、
反応 +12、
意志 +13
防御能力 ワーム・ザット・ウォークスの特徴;
DR 15/―;
完全耐性 クリティカル・ヒット、睡眠、
毒、
病気、
麻痺
攻撃
移動速度 30フィート
近接 叩きつけ=+10(1d4-1、加えて“
つかみ”)
特殊攻撃 蠢く蟲の抱擁、
つかみ(大型)、離散
秘術系統の擬似呪文能力 (術者レベル13;精神集中+18)
回数無制限:次元またぎ(390フィート/日)
8回/日:酸の矢(1d6+6[酸])
準備済みの召喚術士呪文 (術者レベル13;精神集中+18)
対立系統 死霊術、力術
一般データ
生態
強烈な個性と生への執着、および冷酷な悪の魂を持つ強力な術者が死に至り、不気味な魔力を吹き込まれた墓地に埋葬されたとき、ときおり奇妙なことが起きる。朽ち果てつつある肉体に群がる蠕虫どもに養分と内在する力を与え、墓場の蠕虫たちは腐敗を進めるだけでなく術者の記憶と魔力を活性化させる。この術者の魂はこのおぞましいプロセスにより消滅し、無数の断片に分割され、齧りつく多数の地虫達に宿るだけである。その結果、ワーム・ザット・ウォークス(歩く蠕虫)――概ね体と呼べる形に張り付き、術者が生前に持っていたパワーと魔法を扱うことができる多量の蠕虫――として知られる這う虫が群がる醜悪な集合精神(ハイヴ・マインド)となる。ワーム・ザット・ウォークスは術者が死ぬまでの生涯の記憶が残っているもののアンデッドではない。これは波打つ生き物の醜悪な新しい外見である。
ワーム・ザット・ウォークスの作成
『ワーム・ザット・ウォークス』は、いずれかの悪属性を持つ術者クリーチャーに適応可能なテンプレートである。ワーム・ザット・ウォークスは下記に示したものを除き基本クリーチャーのデータと能力をすべて保持する。
脅威度:基本クリーチャーの脅威度に+2。
属性:いずれかの悪。
種別:基本クリーチャーの種別は蟲に変わる。
(変性種)の副種別を得る。BAB、セーヴ、技能ランクは再計算しない。ワーム・ザット・ウォークスは知性を持っており、一般的な蟲の特徴では標準的な「精神はない」とは扱わない。ワーム・ザット・ウォークスは分散しスウォームとなる能力を持っているが、その体は無数にひしめく蠕虫にはなるが、この能力により
(スウォーム)の副種別を得ることはない。
サイズ:ワーム・ザット・ウォークスの体を成形する蠕虫は微小サイズのクリーチャーではあるが、ワーム・ザット・ウォークスのサイズは基本クリーチャーと同じサイズとして扱う。
感覚:基本クリーチャーの感覚に加え、暗視60フィートと
擬似視覚30フィートを持つ。
AC:ワーム・ザット・ウォークスは基本クリーチャーの持っていた外皮ボーナスを失うが、ACに【判断力】ボーナスに等しい値の洞察ボーナスを得る(少なくとも+2のボーナスを得る)。
ヒット・ダイス:基本クリーチャーの種族HDはd8に変更となる。クラス・レベルから得たHDはそのまま変更しない。
防御的能力:ワーム・ザット・ウォークスは基本クリーチャーの防御的能力とその他の特殊能力をすべて保持する。それに加えて下記追加の防御的能力を得る。
ワーム・ザット・ウォークスの特徴/Worm that Walks Traits:ワーム・ザット・ウォークスは解剖学的組織構造を持っていないため、クリティカル・ヒットと挟撃の対象にならない。ワーム・ザット・ウォークスのヒット・ポイントが0になることで離散を引き起こす(下記参照)。ヒット・ポイントが0になったワーム・ザット・ウォークスは
よろめき状態になり、ヒット・ポイントが負の値になると
瀕死状態になる。ワーム・ザット・ウォークスは物理的な呪文や特定のクリーチャー数を目標とする呪文(
ディスインテグレイトなどの単体を目標とする呪文を含む)に
完全耐性を持つが、ワーム・ザット・ウォークス自身が使用する呪文や効果は例外であり、そのように望むのであればワーム・ザット・ウォークスを1体の単体クリーチャーとして扱う。単体クリーチャーを目標とする[精神作用]効果は、このクリーチャーを構成している各々が集合精神を共有しているので、ワーム・ザット・ウォークスに対して通常通り機能する。ワーム・ザット・ウォークスは効果範囲を持つ効果(
ファイアーボールや飛散武器など)が与えるダメージにさらに半分のダメージを加えたダメージを被る(+50%)。ワーム・ザット・ウォークスは強い風の影響を受けやすい。風の影響を決定する判定では、ワーム・ザット・ウォークスは微小サイズのクリーチャーとして扱う。
ダメージ減少:ワーム・ザット・ウォークスは、基本クリーチャーの持つ
ダメージ減少を失い、
ダメージ減少15/―を得る。
高速治癒:ワーム・ザット・ウォークスは自身の脅威度に等しい
高速治癒を得る。
完全耐性:ワーム・ザット・ウォークスは
病気、
麻痺、
毒、睡眠の効果に
完全耐性を得る。
近接攻撃:ワーム・ザット・ウォークスは基本クリーチャーの持つ肉体攻撃をすべて失うが、自身のサイズに応じた
叩きつけ攻撃を得る(299ページの『表3-1:サイズごとの肉体攻撃(Natural Attacks by Size)』を参照)。この
叩きつけには、ワーム・ザット・ウォークスのサイズより1段階大きいサイズまで効果を及ぼす
つかみ能力を持つ。ワーム・ザット・ウォークスは基本クリーチャーの持つ武器への習熟をすべて保持する。
特殊攻撃:ワーム・ザット・ウォークスは基本クリーチャーの持つ特殊攻撃をすべて保持する。加えて下記に示した追加の特殊攻撃を得る。
離散(超常)/Discorporate ワーム・ザット・ウォークスはフリー・アクションを使い、体をばらばらにして形のない蠕虫のスウォームになることができる。手に持つか、着ているか、運んでいるかしていたアイテムはすべて落とし、【筋力】の値は1まで下がる。離散している間、ワーム・ザット・ウォークスは間合い0を持つスウォームと同じように機能する(接敵面は変わらない)。離散している間、ワーム・ザット・ウォークスはすべての防御的能力を失い、標準の
(スウォーム)の特徴を獲得する。自身の
叩きつけ攻撃とすべての特殊攻撃を失い、自身の
包み込み攻撃に等しいダメージを与える群がり攻撃を得る。ワーム・ザット・ウォークスは少なくとも1点のヒット・ポイントが残っている限り、全ラウンド・アクションとして本来の形態(間合い内にある装備していた装備品を含む)へ戻ることができる
表:包み込みのダメージ
HD |
包み込みのダメージ |
1~5 |
1d6+【筋】ボーナスの1.5倍 |
6~10 |
2d6+【筋】ボーナスの1.5倍 |
11~15 |
3d6+【筋】ボーナスの1.5倍 |
16~20 |
4d6+【筋】ボーナスの1.5倍 |
21以上 |
5d6+【筋】ボーナスの1.5倍 |
蠢く蟲の抱擁(変則)/Squirming Embrace ワーム・ザット・ウォークスが敵に組みついた場合、即行アクションとして組みついたクリーチャーに蠕虫のスウォームを這い進ませることができる。この蠕虫の群れは攻撃ロールをすることなく自動的に群がり攻撃のダメージを与える(下記の表を参照)。クリーチャーがスウォームのダメージを受けた場合は、同時にスウォームの「
わずらわす」能力の対象になり、頑健セーヴを行い、失敗すると1ラウンドの間、
吐き気がする状態になる。このセーヴDCは10+ワーム・ザット・ウォークスのHDの1/2+【耐】修正値である。
ワーム・ザット・ウォークスは一度に包み込むことができる対象は1体だけであるが、
包み込みを維持するために組みつきを継続する手順を踏む必要はない。ワーム・ザット・ウォークスがスウォームより5フィートを超えて移動したり、スウォームを解除した場合(フリー・アクション)は、このスウォームは死ぬ。スウォームにダメージを与えるあらゆる範囲攻撃や、スウォームの対象に対する強風以上の風の効果はスウォームを死に至らす。
粘着性(変則)/Tenacious ワーム・ザット・ウォークスは組みつきの際のCMB判定に+4の種族ボーナス、CMDに+4の種族ボーナスを得る。
最終更新:2016年11月12日 06:52