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ただこの願いだけが、私を走らせる力になる ◆iWNzks43D6


「来ないな……」
「そうね……」
あれからプールに難なく入れた純一とつぐみはプール内に誰も居ない確認し、少し探索してハクオロ達をロビーで待っていた。
しかし未だに訪れるものはいなかった。2人は同時にため息をついた。

「なあ……あのメモ、実は何かの罠とかじゃないのか? 待っていてもきそうもないしさ」
ずっと待ちぼうけを食らってやや機嫌が悪い純一はそうつぐみに疑問に思ったことを言った。
「たぶん、それは違うと思うわ。罠だとしてもあそこまで細かく書く必要もないし、第一これから行くルート書いてこなきゃ意味ないじゃない」
「そうだな……しかし本当に暇だな……」
「そうね……」
二人また同時にため息をついた。


だが二人は知らない。
自分達が待っているハクオロ達が絶対に来ないことを。
そして自分達がゲームに乗っていると勘違いされている事も。
そのすれ違いがこれからどう影響するかはまだ誰にも分からない。





 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・





「なあ、よろっと出発しないか? 今出発しないと正午にまにわないぜ。正直ちょっと名残惜しいけどな」
あれから30分くらい経ったころ経った頃純一は時計を確認してそう言った。
純一にとってハクオロ達に会うことより、音夢にあうことが優先事項だった。
そんな純一の気持ちを察してか、つぐみはこういった。
「じゃあ行きましょうか。あの人達に会うのは、音夢と合流した後でもいいわ」
「ああ……それにしても、なんで来なかったんだ?」
「さあ? 殺人者に遭遇したとかで来る事が出来なくなった、もしくはここを行くのを飛ばしたとかそんな理由じゃない?」

つぐみはそう言い、一枚の紙を取り出した。

「結局、収穫はこれだけ……か」

そこに記されていたのは暗号文だった。






 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・






つぐみがそれを見つけたのは、少し前、純一と別れプール内を探索していた時まで遡る――

つぐみはプール内の事務室を探索することになりた探索をしていたのだが、
(誰も居ないし……目ぼしいはないか……あれはパソコン? 調べてみる価値はあるわね)

そしてパソコンを立ち上げたみたが、そこには普通のデスクトップ画面しかなかった。
そこには役に立つものがなさそうに見えたが
(……ん? ゴミ箱に何か入っている?)
つぐみはゴミ箱の空けるのだが、つぐみはその中身に若干恐怖を憶えた。
その中身は、

(なにこれ? No1からNo100までのフォルダが入っている……少し奇妙で怖いわ……)

そこにはNo1からNo100までのフォルダが入っていた。
つぐみはまずNO1のフォルダをあけてみたが空だった。
続いて2、3、4と調べていくのだが全て空だった。

(何でこんなにフォルダが……全部空って事は無さそうだし、とりあえず適当に調べてみるか)

いくつか適当な数字のフォルダを開いてみたが、いずれも空だった。
そこでつぐみはある数字のフォルダを開いた。
それはつぐみとってもっとも因縁のある数字。
17だった。
そのフォルダの中にあるのは、
(当たり! テキストが入ってる。『大神への道』? 何かしら?)
つぐみはテキスト開けて見るとそこにはよく分からない文があった。


「大神への道」
これを見てくれている事を私は幸運に思う。
まず私これを書くまでに至った経緯を知って欲しい。
私達がいた時代に大神と呼ばれるものがいた。
人々はその神をあがめ、敬っていた。

しかしその神が突如、邪神と成り果て世界を破壊していった。
そこで私は二人の仲間と共に神を討つことにした。
その仲間は正義を持つ虫と神の使いだった者だった。

私達は神を倒すことが出来なかったものの封印することが出来た。

それから何十年も経ち、封印が解けそうになった。
また封印するために神の下に行くには3人の力が必要だ。
しかし虫は魔物に破れ喰われてしまったらしい。
神の使いも力尽き、羽に力を残したらしい。
そして私も力尽きようとしている。

そこで私の力を最高の至宝に残した。
その至宝は使うだけで一つの国を裂く事ができるほどの力である。
その宝を私は名もない島に隠した。


出来ることならこれ見てくれる者に神を封印してほしい。
虫を助け、羽と至宝を見つけ出してくれ。
それを封印した場所に持って行け。
さすれば神の道は開かれよう。
神は宝を隠した島に封印されている。
神の封印が解けると大変なことになる。
頼む。神を封印してくれ。




そこで文章は終わっていた。つぐみは唖然としていた。
(何これ……神なんている訳ないけど、もしかしてこれ暗号文? だとしたらどうしてここに置いてある? 分からないわ)
つぐみがそんなことを考えていると、
「つぐみ、こっちは終わったぞ……って何やってんだ?」
他の探索を終えた純一が帰ってきた。
つぐみは純一にこの文を見せた。
「なんじゃこりゃ? 暗号か?」
「たぶんね」
「だったら何で暗号が?」
純一が疑問に思うのも不思議ではない。しかしその謎はつぐみにも分からなかった。

「わからないわ。でももしかたら、脱出などのカギとなるかもしれないわ」
「そうか……暗号なら探すべきものは3つか」
「そうね、正義を持つ虫を食べた魔物、神の使いの羽、国を裂く事ができる最高の至宝。この3つね」

暗号を要約するとキーワードは3つ。それを見つければ何かが起きるらしい。

「たぶんそれに値するものがこの島にあるわ。きっと何かのカギとなるはず」
「そうだな、でもこの暗号わかるか?」
「さっぱり。最初二つは何か思い出せそうな気もするけど、3つ目が何言ってるかはまったく分からないわ」
「俺もだ。とりあえずこれメモっておこうぜ。後でかんがえようぜ」
「そうね」

そう言いつぐみ達はメモをし、事務室を去った。






 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・






「なあ、暗号なんか思いついたか?」
暗号の書いた紙を出したつぐみに純一そう聞いた。

「そうね、たぶん、神の使いってのは天使だわ。これは一番分かりやすいわ。」
「天使って事は、天使の羽か?」
「たぶんね。たぶん天使を模した物の羽になにかあるはず。ちなみに私も天使の人形持っているけど……」
そう言ってつぐみは天使の人形を取り出した。
純一は慌てて、
「なにかあったのか!?」
といった。
つぐみは残念そうに、
「いや、何もなかったわ。たぶん違うものだと思う」
「そうか……まあいいか。とりあえずそれは置いて博物館に行こうぜ」

つぐみは少し思案し純一に自分の考えを言った。
「ねえ、純一。博物館行くのに工場を経由して行かない? もしかしたらメモに書いてある人達が居るかも知れない。、正午に間に合うか微妙になるけど」
つぐみは少しでも誰かと接触して武のことが聞きたかった。そのため居る可能性が少しでもあるならそれ行いたかった。
純一は少し困った顔をしたがすぐに笑顔になり、
「俺は真っ直ぐ行きたいけど……でもつぐみがそう考えるなら、そうしよう」
「ありがとうね」
「別にどうってことないさ。さあいこう」
「ええ」
つぐみと純一はこの短時間でお互いを尊重し信じあえるまでの仲までになっていた。
きっとお互いの波長が合ったのかもしれない。
そうして二人はプールを離れ博物館に向かった。

そしてまた二人は気付いていなかった。

暗号の一つ「正義を持つ虫を食べた魔物」をもう持っていたことを。
正義を持つ虫はアリである。
アリを漢字すると蟻。
そう漢字に義を持っている。とても簡単ななぞなぞだった。
それ食べる魔物、いや動物と言ったほうがいいか。
そうオオアリクイである。
そのぬいぐるみを純一は持っている。

そのことに純一たちが気付くのは何時だろう?

それはまだだれもわからない。





 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・





「結構、時間かかったわね……」
「ああ、これじゃ正午には間に合わないな……」
工場についた二人はすぐに探索を始めたが、思ったよりも広く時間が掛かってしまった。
探索も結果は上がらなかった。
今は工場の入り口にいる。
「どうする? 放送まであと20分も無いぞ」
「ここで放送を待ちましょう。それから博物館に」
「わかった」
そう言い、二人は腰を下ろした。

二人は放送が始まるまで口数も少なかった。
思うのは

(音夢……ことり……杉並……無事でいてくれ)
(武……あなたなら……大丈夫……よね)


ただ大切な人の無事だけ。


そして放送が始まった。
人の死を告げる放送が。

(お願いだ……呼ばれるな……)

そんな純一の願いも届かず

『―――朝倉音夢―――杉並―――』

もっとも大切な人が呼ばれてしまった。

「…………え?…………う……そ……だろ?……なあ!」
「まだこれからじゃないかよ……なんで……なんで!」
純一は激しく動揺した。
護りたかった人はもういない。
その事実に絶望した。


(武は無事だった……でも今は純一が!)
つぐみは武は無事に安心するも純一のことが心配だった。
恋人を失い平気であるはずがない。
そう想い純一に駆け寄った。

だが純一は
「つぐみ、武って人、無事だったんだろ? ならまた探しに行こう」
と平気そうなかおして言ってのけた。
つぐみはそんな純一に驚き
「あなた、何言ってるの!? 音夢死んじゃったのよ! どうして平気そうなのよ!?」
つぐみを声を荒げ言った。
純一は怒り、悲しみなどが同居したような複雑な顔をし
「平気なんかじゃない! 平気なわけ無いだろ! 音夢が死んだんだ! 大切な妹で恋人である音夢が……平気なわけ無いだろ……」

でも、と純一は言葉を続け、
「ここで耐えなきゃ、俺は音夢を殺した人を許せなくなる……泣いてしまったら、悲しみに押し潰されてしまう……願いが果たせなくなる……」
「純一、あなた……」
純一は強くなった。
でも今は唯一つの願いだけで立っている。

殺し合いに乗ってる人間を止め全員での脱出。

その願い一つが純一を立っていさせる力になっている。
本当は立っていられないのに。

「だから、俺は……止まれない! 音夢のためにも! もう後悔しないためにも! 俺は進むしかないんだ! 俺は絶対殺し合いを止める!」

そして純一は再び告げた。その決意を。
もう止まることできない。

(強い子ね……でも本当に危うい)
つぐみが純一のことをそう思った。願い1つで立っている危うさを。
つぐみが純一に話しかけようとした時、
「なあ、つぐみ。ちょっと待っていてくれ、気持ちの整理をするからさ」
「え?」

そして純一は

「うがあああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁ!!!」

咆哮した。
決意を揺るがせないためにも泣けなかった。
だから吼えた。

すべての感情をのせて。
音夢を失った悲しみ。
音夢を助けられなかった後悔。
音夢を殺した者への怒り。
何も出来なかった自分の無力さ。
全てをその咆哮に乗せて。


「ふう、悪いな驚かせて」
「いえ、別に……」
咆哮を終えた純一につぐみは圧倒されていた。
そんなつぐみに純一は質問をした。
「気持ちの整理がついたからもう大丈夫。最後に一つだけ聞きたいんだけど」
「何?」
「俺があの時、すぐに音夢の所に行かないでつぐみと一緒に行った事、間違いじゃんないよな?」

つぐみはその質問の答えを深く考えた。
これは肯定も否定もしてはいけない。
だからつぐみは素直な気持ちで答えた。

「そうね、私あの時一緒に行ってくれて嬉しかったわよ、純一」
「……そうか、ならいいんだ……うん、いいんだ、よかった」
純一はなきそうだがそれでも笑顔で返した。

(本当に強い子ね。でもただ進み続けることだけいい事ではないのよ)
つぐみそう思い
「純一、ちょっとこっちに来なさい」
「何だ?」
純一がつぐみに近づいてきた。
その瞬間、

「え? ちょ、ちょっとつぐみ!?」

そっとつぐみが純一を抱きしめた。
そして優しく言葉を紡ぐ。

「泣きたい時は我慢しなくていいのよ。全てを吐き出して泣きなさい。胸を貸してあげるわ」

純一は困惑しきった顔で
「でも! 泣いたら決意が揺るいでしまうよ……」
「いいから。ただ進み続けることだけいい事ではないのよ、時には休むことも大切よ」
「でも!」
反論する純一につぐみは

「大丈夫。あなたは独りじゃないから、私が傍にいるから。だから思いっきり泣きなさい」

そういったつぐみを純一は母親のような温かさを感じて

「つ……ぐみ、俺……ほん……とうは……」

心の枷が外れ、

「うあ……あ……ああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁ…………!!」

まるで幼子のように泣きじゃくった。


「俺……もう一度音夢に会って……色々話したかった……俺が護りたかった……!」
「それだけじゃない……もっと……もっとずっと一緒にいて一生笑いあって生きていきたかったに……」
「どうして……どうして先に……逝っちまうんだよぉ……」

純一は心に隠し通そうとした思いを全て語った。
そんな純一をつぐみは抱き締めるのを強くし、まるで母親のように髪を優しく撫でた。

「本当は……まだ音夢を殺した奴を許していない、いや許すわけがない……」
「でも……いつか許すことが出来るはず、だってみんな普通の人間なんだから……」
「俺に、殺人者を止める事なんてできるかな……?」
「できるわ、必ず。あなたはとても優しい人なんだから……」
「そっか……悪い、もう少し泣く……」
「ええ、いいわよ」

そうして純一はもう一度泣き始めた。
そんな純一を抱き締めるの強くした。
まるで自分の子供のように。







 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・







「ありがとうな、つぐみ」
泣き始めて20分ぐらい経った後純一は泣き終えた。
純一は赤くなった目をこすりながら、お礼を言った。

「別に、大したことではないわ。パートナーだもの」
「そっか、でもつぐみのお陰で助かったよ」

そういった純一にはもう危うさがなかった。
さらに純一は言葉を続け
「つぐみがいなかったら、きっとおかしくなってた。」
「つぐみのお陰で迷わず進むことが出来そうだ。本当にありがとう」
「だから俺は何があってもつぐみを守るよ。絶対つぐみを死なせない」
「あ……ありがとう。」

純一の言葉に少し照れつつもすぐにわれに返り
「と、ともかくこれからどうするの? 博物館に行く?」
これからの方針を決めることにした。
「いや、もう行かなくていいよ、ここであいつら待つか?」
「うーん、それもいいけど、百貨店行かない?」
「百貨店?」
純一は首を傾げた

「そう百貨店。そこに暗号に関する物が有るかもしれないし、誰かいるかもしれない」
「分かった。じゃあ、そこに行ってみるか」
「ええ」

そうして純一たちは百貨店に向かい始めた。

純一はもう止まらない。

殺し合いに乗ってる人間を止め全員での脱出

ただその願いだけが純一を走らせる力になる。





【A-1 工場前/1日目 日中】


【朝倉純一@D.C.P.S.】
【装備:ミニウージー(24/25) 大型レンチ】
【所持品:支給品一式 エルルゥの傷薬@うたわれるもの オオアリクイのヌイグルミ@Kanon】
【状態:体力回復・強い決意・血が服についている】
【思考・行動】
基本行動方針:人を殺さない 、殺し合いに乗ってる人間を止め全員での脱出
1:つぐみと共に百貨店に行く
2:つぐみと共に武を探す。
3:つぐみを守り通す
4:暗号を解読する。
5:ことりを探す。
6:殺し合いからの脱出方法を考える
7:さくらをちゃんと埋葬したい。
【備考】
芙蓉楓の知人の情報を入手しています。
純一の参加時期は、音夢シナリオの初キス直後の時期に設定。
※つぐみとは音夢の死を通じて絆が深まりました。
※つぐみとは年が近いと思ってます


【小町つぐみ@Ever17】
【装備:スタングレネード×9】
【所持品:支給品一式 天使の人形@Kanon、釘撃ち機(20/20)、バール、工具一式、暗号文が書いてあるメモ】
【状態:健康(肩の傷は完治)】
【思考・行動】
基本:武と合流して元の世界に戻る方法を見つける。
1:純一と共に百貨店に行く
2:純一と共に武を探す。
3:暗号を解読する
4:ゲームに進んで乗らないが自分と武を襲う者は容赦しない
5:稟も一応探す。
【備考】
赤外線視力のためある程度夜目が効きます。紫外線に弱いため日中はさらに身体能力が低下。
参加時期はEver17グランドフィナーレ後。


※音夢とネリネの知り合いに関する情報を知っています。
※純一 とは音夢の死を通じて絆が深まりました。
※音夢と純一の関係に疑問を持ってます。
※純一には博物館の戦闘を話していません。
※暗号について
暗号に書かれている3つ集めると主催者達への道がつうじると考えていますが、他の書き手の皆さんが変えてもかまいません。
正義を持つ虫を食べた魔物=オオアリクイのヌイグルミ@Kanon
神の使いの羽=天使の人形@Kanonか羽リュック@Kanonと考えていますが他の書き手の皆さんが変えてもかまいません。
国を裂く事ができる最高の至宝=国崎最高ボタン
と全体的には考えていますが、他の書き手の皆さんが変えてもかまいません。

※プール内のパソコンについて。
ゴミ箱の中にNO1からNO100のフォルダがあります。
NO17のフォルダにテキスト「大神への道」が入ってます。
他のフォルダに何か入ってるかどうかは他の書き手しだいです。


116:憎しみの環の中で 投下順に読む 117:歩き出す
116:憎しみの環の中で 時系列順に読む 117:歩き出す
111:完璧な間違い(後編) 小町つぐみ 129:死を超えた少女、それ故の分析
111:完璧な間違い(後編) 朝倉純一 129:死を超えた少女、それ故の分析







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