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鬼族

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[来歴]


鬼族は、デーモンとも呼ばれ、妖精に次いで多くの種族が存在し、九国のみならず世界各地に分布していることでも知られる。
もっとも、種族によっては、本質的に鬼と異なる者たちも存在するが、一括りにデーモンとされる場合が多い。
ドワーフ以上に、世界に存在する意味を見出せない混沌種であり、発生に〝大いなる意思〟が関わったという伝説が唯一存在しない種族でもある。
下記にて説明する鬼神のオーガなどを除いて、発生が確認された最古の鬼族はサン=ジェルマンであるとされ、その生誕は人間の発生起源よりも古い。

数多に存在する鬼族のなかでも、特に有名かつ、強大な勢力を誇るのが、吸血鬼種ヴァンパイア、人喰鬼種オーガ、屍喰鬼種グールの三種族である。
それ以外の勢力では、一箇所に集まることなく、基本的に単独行動を好む種族として、サキュバスなどの夢魔種が存在する。
彼らは妖魔であり、デーモンより、むしろ妖精に近い種族とする意見もあるが、九国では、往々にしてデーモンと同じ括りとされることが一般的だ。
サナなどのリリスは、夢魔種の上位種族とされている。



[ヴァンパイア]


鬼族のなかでも、強力な特殊能力を有した種族であり、かつての〝聖戦期〟において、もっともその名を世界に知らしめた種族である。

特殊な能力とは、幻痛(ファントムペイン)、幻体(ファントムソーマ)、変化(ヴァリィ)、邪眼(イーヴルアイ)の四つを指し、これらは血の濃さや血統によって強弱はあるものの、すべてのヴァンパイアに使用可能な能力である。

幻痛は、魔術の類ではなく、ヴァンパイアが有する能力の一つであり、幻の痛みを対象者にもたらすもので、精神の弱い者ならば、これのみで死に至ることすらあるという。
しかし、逆に精神の強い者ならば、無効化することも可能といわれている。

幻体は、名の通り幻の身体を作りだす能力だが、これは血の濃さなどの力の上下によって現象が異なり、幻影を最低として、実体を持った存在にまで昇華することができ、本体から離れられる距離や持続時間も無限に広がるといわれる。
だが、幻体は、任意の場所に出現させられるものではなく、あくまで自分の身体から離れ、移動手段も通常の移動に限られる。
更に、幻の身体は、幻痛、変化、邪眼などの能力を使用できない。
しかし、自身が幻を操作しているにも関わらず、本体の意識は残っており、二つの身体(あるいはそれ以上の数)を同時に操作できるという強みがある。
出現は、自身の身体からというのが条件だが、消滅は任意に行なうことができる。

変化に関しては、蝙蝠、狼、霧などが有名だが、これは近代の解釈であり、本来ヴァンパイアに変化できないものはないといわれている。ただし、体積は常に比例し、例えば蝙蝠になった場合、一匹ではなく、本来の体積分だけの数が変化して現れるか、巨大な蝙蝠へと変化するかのどちらかだ。

邪眼には他者を洗脳支配する力がある。
ただし、魔眼とは異なり、確実に視線を合わせた相手に限定され、これも幻痛と同じく、精神力によって抗うことができるとされる。
〝魔眼王〟と謳われたバロールは、その魔眼をもって視線を合わせずとも、自身が見た者すべてに死を与えたとされるが、上記の通り、ヴァンパイアの邪眼は、それほど万能ではない。

それ以外に特筆すべき能力はないが、特性としては、上記の四つの能力を完全に無力化できる点が上げられるだろう。
ただし、同じ能力者を相手にする場合、自身の能力が相手を上回っていることが条件となり、もし下回っていれば、無力化することはできない。
更に、始祖ヴァンパイアに限った話で言えば、魔の心臓の恩恵により、魔術や能力の力が桁違いに高まっている。
彼ら始祖が使用する能力は、使徒のそれとは一線を画し、使用する魔術は、人間の魔術師を容易く凌駕する。
そういった背景もあり、ジル=ド=レイやサン=ジェルマンは、魔術の習得に力をいれていた。
翻って、同じ始祖ヴァンパイアであるヒラサカは、魔術という力に興味がなく、まったくといっていいほど使用できない。
唯一、血液の操作や身体能力の強化を目的とした自然系統魔術のみを得意とし、高い領域での行使が可能である。
この系統のみ、他の二人を凌駕するようだ。

その他、ヴァンパイアは怪力などと言われるが、これは人間の数十倍の力というのがそれで、決して上位の神に匹敵するような代物ではなく、純粋な腕力ならばグールの方がはるかに上である。

ヴァンパイアの寿命についてだが、彼らは、時間による死が存在せず、永遠に若くありつづけ、完全なる不老不死とされる。
これらは上位の鬼族(ノスフェラトゥ)すべてに該当する特徴だろう。
ただし、人間世界に根差した存在であるため、明確な死線が存在し、外的要因により死ぬこともある。
更に、攻勢に対する守勢は、巨人などの種族より、はるかに劣るとされる。

彼らが負った傷は、高い再生力によって治癒されていくが、致命傷に近い深手の場合には、棺の中で眠りにつくことが多い。
これは、棺が必要というよりも、彼らヴァンパイアの身体を癒すのは生誕の土であるため、棺の中にその土を敷き詰めている者が多いのだ。
彼らはこれらの棺を〝領土〟と称して、他の棺とは扱いも異なる。
更に、ヴァンパイアは、棺からでる際も、蓋を開けるのではなく、霧などに変化して隙間から抜け出るのが一般的だが、これも、棺に蓄えられた生誕の土地特有のマナが抜けださないためだとされる。
もっとも、これはヴァンパイアのあいだで存在する迷信のようなものであり、本来マナとは、蓋があろうがなかろうが、消えるときは前触れすらない。

ヴァンパイアに傷を負わせる武器として、近代では〝シルバーチップ〟と呼ばれる弾丸部分に洗礼済みの錬成銀を用いた実包を使用する場合が多く、ナガシマの〝アルジェンティム〟に使用している実包がこれであり、彼は聖職者宜しく、自身で弾丸に洗礼を施しているらしい。

強靱な生命力を有するヴァンパイアだが、殺し方は〝聖戦期〟の最中に確立している。
ヴァンパイアを殺すには、二つの心臓に杭を打ち込むことが一般的とされる。
二つの心臓(心臓を二つ有するのは始祖のみ)のうち一つは人と同じもの、もう一つが魔の力を生む根源とされている。
始祖ヴァンパイアが人間の心臓を持つことで、神々のあいだでは、ヴァンパイアを突然変異的人間とする見方もあるが、そもそもヴァンパイアという種は、人間が生まれる以前から世界に存在していたため、この説の信憑性は薄い。
因みに、杭を打つという行為は、肉体を大地に繋ぎとめるという意味合があり、人間の世界に存在を繋ぎとめなければ殺せないという意味では、〝神殺し〟に近い方法と思われる。
吸血転化した使徒ヴァンパイアの場合ならば、更に容易く、たった一つの心臓を大地に?ぎとめれば殺すことが可能だ。

血液を優良な食料とするが、牙を使って血を啜るのは、人間から転化させられた使徒のみであり、始祖ヴァンパイアには牙が存在しない。
人間からの新生転化を実現させたジル=ド=レイも始祖であるため牙を有していなかった。
これは、近代になってから派生したイメージであり、本来のヴァンパイアには牙が存在していないのが常識だ。
始祖ヴァンパイアの吸血方法は、牙をつきたてるといった獣じみたものではなく、もっと超常現象めいたものだとされ、抱きしめた相手の血液を皮膚から奪ったり、口付けと共に血を吸ったりする方法をとる。
また、血液のみならず、草花から生命力を吸うことも可能である。

吸血した対象を任意に眷属として転化させることができるが、転化したてのヴァンパイアは、血袋のようにぶくぶくと太った真赤な塊であるらしい。
しばらくすると、人間の姿に戻るが、容姿が美しくなるなどという話は完全な迷信であり、本来の人間であった頃の姿から変化したりはしない。
伝承などで美しい人物がヴァンパイアである理由は、単純に親ヴァンパイアにあたる吸血した者たちが、吸う相手を容姿で判断しているためだと思われる。

人間とのあいだに子供を創ることができ、それらの混血児は、〝ダンピール〟と呼ばれる。
彼ら〝ダンピール〟は、人間とヴァンパイアの中間的存在であり、力は人より強いが、能力は遺伝により異なる。
一説には、片親であるヴァンパイアの血の濃さなどに左右されるという。
更に、日光を不得手とせず、なにより、ヴァンパイアを殺すのに有利な力を持っているとされるが、それがなんであるかは知られていない。



[グール]


グールは、腐食死体や活動死体(主にゾンビなど)と混同される場合もあるが、本来はまったくの別物で、彼らは屍喰鬼種に属する真正の鬼族である。
なかには、ヴァンパイアに噛まれた者の末路などとする話もあるが、そもそもグールとヴァンパイアは発祥の土地が異なるため、これは後世に作られた捏造であり、事実無根の説だ。

本来グールとは、知能に優れ、腕力という意味での力ならば、怪力で知られるヴァンパイアをはるかに凌ぐ。
ただし、魔術に関する知識は浅く、使用することが出来る者は少ない、しかし、それを補って余りある身体的能力を保有する。
また、現在の一般知識では、醜く描かれることの多いグールだが、実際には、男性をグールと呼び筋骨逞しい姿をしている。
翻って、女性はグーラと呼ばれ、絶世の美女であり、その美しさは、時に女性ヴァンパイアを凌ぐほどである。
種としては、自然発生、生殖行為によって繁殖の二通りの説があるが、詳しくは解っていない。
吸血行為は、食事と娯楽の意味合いが強いと言われている。
種としての能力は変化を有し、ヴァンパイアほど万能ではないが、動物にのみ変化できるとされる。
特に、ハイエナを装う場合が多い。
種としての能力の高さからも、ヴァンパイアと双璧をなす種族である。



[オーガ]


オーガは、はるか昔に巨神族が自らの駒として、強靭な戦士を作るために試作された存在だといわれる。
だが、結局のところ失敗に終わり、人間界に捨てられたのが起源とされ、正確には男がオーガ、女はオーガスと呼ばれる。

凶暴で残忍な性格をもち、人の生肉を食べるとされる。
また、凶暴さに反して引っ込み思案であり臆病でもある。
知性や賢さといったものはほとんどなく、人間が彼らを倒すことは難しくない。
種の能力としては、自由にその姿を動物や物に変えることができ、鬼族で唯一無機物に変化できる存在だ。
普段は大きな宮殿や城、または地下を住処として暮らしている。

容姿は、長く伸びた髪の毛と顎鬚をはやした大きな頭で、脹らんだ腹と強靭な肉体を持つ。
彼らは、巨神族の落とし子として、鬼神という種族だが、人肉を喰らうことから主に人喰鬼と呼ばれることが多い。



[夢魔]


男性を襲い、精を奪うとされ、襲われる人にとっての理想の異性像で現れるという。
上位種とされるリリスは、その姿を死海文書にも現しており、相当に古い種族であることがうかがえる。
このことからも、リリスが妖精に近い種であるという説は、肯ける話だろう。
その能力には、未知の部分が多く、夢に現れること、精気を吸い取ること、そして幻惑や魅了の能力を有するという程度のことしか知られていない。
夢魔種に未知の部分が多いのは、彼らが集落などを持たず、常に単一で行動をすることから研究対象が少ないためだろう。

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