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連載 - 三面鏡の少女-01

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三面鏡の少女 01


今は亡くなった祖母の部屋にある古ぼけた三面鏡
新しい服や化粧品を試す時、祖母に見てもらうような気分でいつもこの三面鏡の前にいたのだが
町のあちこちから聞こえてくる祭とは違う喧騒を尻目に、少女は三面鏡の左右の鏡を薄く開き顔を挟み込むように突っ込んだ
鏡は鏡を映し無限に広がる空間に無限に少女の顔を浮かび上がらせる
「第122回あたし会議ー」
そう呟いた途端、鏡の中の無限の少女の顔が一斉にこちらを向く
普通の神経であれば悲鳴を上げて失神でもしそうなものだが、少女はまるで友達と雑談でもするかのような雰囲気で無限の自分達と顔を合わせている
「今日の議題は今この町で起きているチキチキ都市伝説バトル、学校町存亡の危機についてでーす」
「って言ってもねー、あたし達が話し合ったところでぶっちゃけ何もできないよねー」
「始まった途端に終わらせないで!? こんなあたし達でも何かできるかもしれないじゃない!」
「無理無理、あたし達は単なる女子高生だし。無限に増えれたって手も足も出ないよー」
「あたしが100人いても、夢の国だっけ? アレの黒服一人にだって勝てないよねー」
「エレクトリカルパレード見たーい」
「無理、死ぬ。アレに巻き込まれたら絶対死ぬ」
「でも死に顔のあたしとしては、まだ死なないと思いまーす。何故ならあたしはもっと惨たらしく死ぬからです」
「うわ夢も希望も無いよ!? あたしの未来なら未来を変える努力をしようよ!」
「それをやれるのは今のあたしだけ。頑張れ今のあたし、死に顔のあたしは温かい目で見守っててあげよう」
「役に立たない! ホントあたし達役に立たない!」
「そりゃあさ、ゼロに無限大を掛けてもゼロだしねー」
「むしろマイナス? 時間だけ潰してるよねー。不毛よねマイナス無限大」
「三人寄れば文殊の知恵というより、女三人姦しいって感じよねー」
「ああもう、あたしってばダメ過ぎー!?」



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