Pale Eagle (詳細・ネタバレ編)


  • ガルカ、4a(黒髪)、通常配置無し
  • 共和国防会議の議長を務める国政の重臣。
  • ガルカの民を従えて内乱を起こす噂が起きているが……?


過去世界のバストゥークで起きるクエスト冒頭では、イメージ映像であり、直接登場しない。

  過去バストゥーククエストの最初の頃に、露骨な悪役として登場するペイル・イーグル。しかしこれは彼と敵対するWerner軍務大臣らからの情報であり、更に言うとヒューム達の一方的な脚色でもあるといえる。3/11/08 で実際に登場したペイル・イーグルは、それとは全く別の雰囲気を持つ人物だった。


内乱を企てるバストゥークの脅威?(アルタナの神兵)

  過去世界で起きる、バストゥークの歴史上の出来事や内情が垣間見える連続クエストで登場するペイル・イーグル。冒険者(プレイヤー)は成り行き上Werner軍務大臣に「裏の取引」の関係者と思われ、いろいろと政府の内情を彼視点で聞かされることになる。
  その中で「最大の脅威」のように扱われているのがこのペイル・イーグルである。彼は、Werner大臣と対立する立場にある議長のようだ。なお、実際に二人の関係について詳細を教えてくれるのは仲介人のEngelhartだ。

Engelhart : ペイルイーグルはプリーン大統領に重用され、共和国防会議の議長を務める国政の重臣……戦略方針をめぐってベルナー軍務大臣と対立することも、しばしばだ。なにを企んでいるのかわからんが、ペイルイーグル議長の動きには要注意だな。


あくまでWerner大臣ら視点なので、極悪人面で登場している。

Engelhart : 実はガルカの民の一部が不穏な動きを……いや、はっきり言おう。内乱を企てているらしいのだ。裏で糸を引いているのは共和国防会議のペイルイーグル議長らしい。……知ってるかもしれんが先の選挙戦で、プリーン大統領は生活向上と教育制度の改革を訴えて当選しただろう。しかし、戦争勃発により公約の実行が遅れ、選挙で大統領を支持したガルカの民の不平が増している。議長は血盟軍侵入の混乱とガルカの民の不満に乗じて政権を転覆しようとしているらしいのだ。議長は軍団長時代、「グロウベルグの荒鷲」と呼ばれた猛将。議長を支持する将兵が内乱に加われば、共和国の崩壊は避けられない……!……だが、幸いベルナー軍務大臣が、議長に先んじて着々と手を打っておられる。そう、今回のお前の仕事は内乱を未然に防ぐため、とある情報の裏づけをとることだ。議長は、ガルカの民の長老ウェライとその同居人グンパに接触しているらしい。


重要なポストを担う者同士、情報交換も実際必要なものである。

  このWereiGumbahの身元を確認してほしいとの依頼があり、冒険者は彼らがよく訪れるグロウベルグへ調査に赴き、それが原因で二人は大量の武器を所持していた事が判明し、一時身柄を拘束されることになる。
  そしてこれらの武器は、使い物にならない程古びた武器防具であった事が判明する。実はグロウベルグに隠されていたこれらの品々は、ガルカ族の遺産であり、アルテパからアンティカの脅威を逃れてバストゥークへと逃げた際に使われたものだったのだ。それぞれが遺品だったり思い出の品であったり、ガルカたちにとっては掛け替えの無い歴史の一部だった。使用不可能の武器では謀反も不可能ということで、二人は無実となり、釈放される。
  しかしその調査中にWerner大臣は密室の中で暗殺された。それが密室であったこと、現場の状況があまりに不自然だったことでミスリル銃士隊がその解明に乗り出した。そして、真っ先に疑われる立場にあるのは、元々対立が多かったこのペイル・イーグル議長である。

明かされた対立の理由、そして……

  Werner大臣殺人事件の一環で、冒険者とミスリル銃士隊は彼が生前「秘密裏に密通していた可能性がある」傭兵集団を追った。冒険者に依頼して入手したはずのシフートが、彼の部屋に無かったのだ。このシフートとは本来アンティカとの意思疎通の為に必要な道具、そもそもなぜWerner大臣がこれを欲しがっていたのか、そこから手掛かりを探していく寸法だった。
  その結果、傭兵集団の関係者と思われるErnestineと、捕虜として捕らえられていたアンティカをエルディーム古墳で見つける事になった。ErnestineWerner大臣の計画の一部を、冒険者と駆けつけたZeidVolkerに明かした。そして彼の計画はペイル・イーグル、そしてPrien大統領にまで反対されていたものであり、つまりこれは大臣が独自に推し進めていたのだった。
  大工房に戻り、Klara隊長に報告した二人。冒険者を外へと案内する際に出会ったのがペイル・イーグルとPrien大統領だった。古墳で聞いた一連をその場で聞こうとするVolkerにペイル・イーグルは驚きを隠せなかった。


Volker :大統領!……実はその件に関連して伺いたいことがございます。アンティカの兵士のことで……
Pale Eagle :……!大統領、ここは私が……。

  ペイル・イーグルの表情を敏感に見抜いたZeidは、人ばらいの必要性を問う。政府の者じゃない冒険者が聞くには国家機密に触れると思ったものと推測される。


毅然とした態度で答える大統領。

Prien : その必要はない。隠し立てするようなことは何もないぞ。


  こうして、ペイル・イーグル議長と大統領、ミスリル銃士隊、そして冒険者は会議室に戻り、事の詳細をPrien大統領自らの言葉で聞く事になる。それは、バストゥークの港がサハギンにより急襲された直後にWerner軍務大臣が二人に持ちかけた案が発端だった。

  士気は常に高く、圧倒的な兵数を誇り、死をも恐れない、獣人としても特殊な存在であるアンティカ。Werner軍務大臣は、これを利用しようと言い出したのだ。おそらくは彼らとのコミュニケーション手段となる「シフート」を使いアンティカを操り、人形のように扱って戦場へ投入するつもりのようだ。


画期的な計画ではあるが、それには問題点が多すぎた。

Pale Eagle : ダメだ。あなたも知っているはずだ。ガルカの民の多くがアンティカに故郷を追われ、生命を落としたことを……。
Prien : あなたの言うその技術を持ってすれば、実現不可能な話ではないのかもしれん。工房長の協力を得られれば、なおのことだ。しかし、仮にアンティカを自在に操ることができたとしても、何かの拍子に彼らを制御できなくなってしまったらどうするのだ? あなたの計画は、危険すぎる。

  そう、その計画が成功する確率は100%ではないのだ。万が一失敗した時、敵を自軍に招き入れるも同然であり、その人数が多いほど被害も大きい。更にガルカ達にとってアンティカとは忌むべき存在だった。使用するだけで反感どころか暴動が起きてもおかしくないものである。それを押し切ってまで進めるにはリスクの高すぎる計画だった。二人とも、切り込み方は違うが言っている事は至極まともと思える。


それでも食い下がるWerner軍務大臣。

  Werner軍務大臣はこれまでの敗戦をまくし立てるように述べた。グロウベルグ会戦での、第四共和軍団の壊滅。第三共和軍団の戦艦の軍港の再建もままならなかった。

Werner : 大統領は、このまま手をこまねいているおつもりですか!
Prien : 軍務大臣。あなたの主張にも理がある。だが、考えてもみてほしい。仮にそんな計画の存在が明らかになれば、わが国の国力を担うガルカの民の……アンティカに故郷を追われた民の反発を抑えきれると思うのか?
Werner : 率直に申し上げます。この期に及んでガルカの民の顔色を伺うのですか?大統領。
Pale Eagle : 軍務大臣!
Werner : 敵をただ恐れてばかりでは、戦局の打開は成りませんぞ。


こっちが、おそらくWerner軍務大臣の本音である。

  この発言の「敵」とは一体何をさすのか。ともあれ、二人はこの案を却下し、事実上政府内では終わった話のはずだった。しかし、今回の一連で彼がその後も独断で計画を進めていたことが判ったのだ。新たな事実に、沈黙する一同。この一連は、ペイル・イーグルの真面目な姿勢、そしてPrien大統領と何かしら強い絆がある事を印象付けた。
  しかしそこで事態は急転してしまう。Hrichter Karstが、その日発足したWerner軍務大臣の殺人事件に関する調査委員会によりペイル・イーグルが召集を要請されている報せを持ってきたのだ。


ちなみに、これが後の「プレジデント」である。

  かつて冒険者が知らずにWerner軍務大臣からの仕事を請けていた頃に、見知らぬガルカに渡された手紙。「この件から手を引け」と書かれたその文筆が保安庁によりペイル・イーグルのものと一致したのだという。そしてその関与の確認をする為に実はミスリル銃士隊Nicolausも彼の秘書のもとを訪れていた。しかし、その身柄はすでに第二共和軍団の憲兵隊が拘束していた。まだ捜査中の情報であるのにやけに手際が早すぎると疑問を抱く一同。実はその調査委員会はWerner軍務大臣の支持者が多数いるのだ。いろいろ影に思惑があるのでは、と思わざるを得ない状況に納得いくものはその場には居なかった。しかし身の潔白を証明するためにもペイル・イーグルはHrichter Karstと同行し召集に応じると発言した。


Pale Eagle :大統領、ご心配はいりません。私は大丈夫です。

  見守るPrien大統領にそう告げて、ペイル・イーグルは部屋を出て行った。


ペイル・イーグルの本名とは

  ペイル・イーグルが出て行くのをじっと見つめるPrien大統領はさりげなく重大な事をつぶやいている。



なお、実際の発音はグィルであり、現在は修正されているとの報告をウェブ拍手で頂いた。上の画像は実際のログからであり、ゲーム内での誤植であるのでこのまま残す。

  おそらくガルカの本名と思われるこの「Gwill」。それをあえて使うヒュームは、基本的にそのガルカに対しての敬意を込める場合が多い気がする。そもそも、この時代でヒュームのつけた名前を普段使っているガルカの本名を知っているというのは、大統領と言えど、多くは無いのではないだろうか。少なくともこの場面を見ると、Prienとペイル・イーグルの間には只ならぬ絆を感じずにはいられない。
  そして、この「Gwill」という名前がついているガルカ、実は現代にもいる。ここでそれを明言するのには、今後の予想がある程度固まってしまう気もするし、まだそれには危険な段階だと思うので、興味がある人はこちらを参照していただきたい。


最終更新:2008年08月11日 19:06