Zeid(詳細・ネタバレ編)


  • ガルカ、独自フェイス(兜付き)、通常配置無し
  • ミスリル銃士隊隊員の No.2 であり、銃士隊唯一にして最強の暗黒騎士。
  • 暗黒騎士スレでは敬意を込めて彼の事を兄貴と呼び慣わすのが習慣。


特記事項
  • 現在はミスリル銃士隊の任から外れ、独り歴史の裏に暗躍する闇の血族を追う。
  • クリスタル戦争時に闇の王を討ち滅ぼした張本人であるが、ヒューム側の都合で公式にはその事実は伏せられている。
  • 高い防御力を持つ彼の鎧は名匠ゲーヴィッツの手に依る物。
  • クエストやミッションにおいて、彼からの手紙がきっかけになっている事が多々ある。
  • 前語り部Raogrimmの友だった。
  • 20年前はVolkerと同じ部隊に所属していた。上官はミスリル銃士隊隊長・Klara

ザイドの足取り
  • 業を背負う覚悟のある冒険家に「暗黒騎士」の道を示す。
  • 各国ミッション1~6は、単独で闇の王を追う孤高の戦士として描かれている。
  • ジラートミッションではLionAldoと共にヴァナ・ディールに迫る危機を追っている。
  • バストゥークミッションでは、Raogrimmの意思を継ぎバストゥークの内なる闇を消す為にVolkerに戦いを挑む。

なおこのページはザイドの登場の多彩さにより、画像が多い事を事前に伝えておきたい。非常に重いかもしれないが、ご了承願いたい。


鬼神出没の謎の剣士


  ザイドは冒険の序盤ではバストゥーク国民でも、その名前は聞くことはあっても実際に会う事は滅多にない謎の人物として扱われている。本格的に彼が冒険者と関わりを持つのは、Lv30を超え、ある程度熟練の冒険者となりだした時である。
  発端はGumbahから聞き出す話。業を背負うとされる暗黒騎士……それは誰もがなれる物でもないらしい。その真相を確かめに、謎の暗黒騎士が目撃されたというパルブロ鉱山を訪ねると、漆黒の鎧を身にまとったガルカに出会う。

Zeid : どうした?暗黒騎士がそんなに珍しいか?グンパに聞いてきたと……?ふん、昔から余計なことばかりする奴だ。ウェライのことは残念だが……まあ、フォルカーも相変わらずで何よりだ。鉱山区を訪ねることも考えたが、皆が健在なら、このままバストゥークを去ることにしよう。
Zeid : それで私に会いに来たということは、目的は、暗黒騎士……か?
Zeid : たしかにおまえも多くの戦いを経験したようだが……。暗黒騎士の剣は業を背負う者の剣。決してその先に希望はない。人の悲しみ、憎しみを背負うことを義務付けられた存在。それでもその剣を手にしたい、というのならばこの古びた剣を暗黒の業に染めてみろ。その業を背負う覚悟があるのならば封印を解こう。私はこれから、新たなる謎を解くため、クゥダフの本拠ベドーへ向かう。おまえの剣が暗黒の業に染まったなら、また会うこともあるだろう。

  そのとき手渡された一振りの剣「カオスブリンガー」。これを使いこなせる様になり、ザイドの指示通りベドーを訪れると、再び彼が姿を現す。


Zeid : どうやら、その剣の重さに耐えられるようになったようだな。戦い続ける業の重さに……。暗黒騎士として生きるかどうかの選択はおまえ次第だ。だが一度、自らの業と向き合う戦いを経験するのも良いだろう。もうすでにおまえは暗黒騎士たり得る資格を得ているはずだ。ではまた、どこかで会うこともあるだろう。同じ道を極めんとするならば……な。

  そしてザイドは己の業の旅に戻っていく。このイベントでの彼の硬派さにしびれて暗黒騎士の道を極めたいと思ったプレイヤーも多いのではないだろうか。

 クエスト「死を呼ぶ刃」 も、Gumbahのもとを訪ねる所から始まる。Gumbah自身はザイドから来たと言う手紙をWerei宛てと思い勝手にあけて読んだようだが、結局それは冒険者へのものらしく、手渡される。

ザイドからの手紙
「手にした剣の重さを忘れるな。さらにその剣を黒く輝かせることができたならば、新たなる力を与えよう。黒く輝いたその剣を、忘れられた鉱山の怪物を呼ぶ水辺に沈めよ。もしその剣を失ったならば、以前と同じ場所にておまえの手に舞い戻るだろう」  ザイド


指示の通り「忘れられた鉱山」グスゲンに使い込んだカオスブリンガーを持って行き地底湖に沈めるとザイドが冒険者の前に現れる。

Zeid:ついにその剣をそこまで使いこなすようになったか……。おまえの腕はもはやその剣の業では飽き足らぬようだ。よかろう。本当の業の剣を渡そう。死を呼ぶ剣、デスブリンガー。剣が正義の印だなどという言い訳を一切許さぬこの剣を、その両手につかめ。戦いとは、死そのもの。これを手にしたおまえが、死神の称号に耐えられることを祈る。


どちらの「ブリンガー」も、モンスター100体倒す事が要求される為に、まさに血塗られた道といえる。過酷で気の遠い作業……もとい、修行である。

  同じ暗黒騎士の道を極める決意をした冒険者は、その道のどこかでまたザイドに出会える機会もあるだろう。しかしそうでない冒険者は、今後主にミッションで彼と関わりあっていく事になっていく。

真実を追い求めるもの(三国共通ミッション)

  ミッションをこなし、やがてヴァナ・ディールに迫る危機の気配に近づいていく冒険者。Shadow Lordの手掛かりを求め訪れたフェ・インで冒険者が出会ったのは、ザイドだった。彼は30年前にこの地に訪れたザルカバード調査隊について、意味深に語りだした。

Zeid : 知っているか?昔3国共同で、この呪われた地の調査が行われた……。もう30年も前の話だ。ガルカの剣士ラオグリム、ヒュームの女格闘家コーネリア、ヒュームの戦士ウルリッヒ、エルヴァーンの騎士フランマージュタルタルの白魔道士イルクイル、ミスラの狩人ラブンタ。誰もが偉大な勇者だったという。だが結局その時も、調査は事故で中断され、たいしたことはわからずじまいだった。ラオグリムとコーネリアが死に、他のメンバーもみな、後に不慮の死をとげたと聞いているが……。もしかしたら、彼らは本当に目覚めさせてしまったのかもしれん。この地で眠っていた、おそろしい呪い……、いにしえの災いを、な……。


Lion : いにしえの災い……闇の王の幻影は、こう言ってたわ。自分を目覚めさせたのはおまえ達人間だ、と。憎しみ、おそれ、ねたみ、傲慢、無知……災いが、あまねくヴァナ・ディールをおおう、と……。
Zeid : ヤツの幻影が?なるほど、な……。祝福されしヴァナ・ディールの地に、おおいなる災いが満ちる。何万年の長き暗黒を退けていた古の封印がやぶれ、終りなき悪夢が目覚めようとしている。罪なきものの地が大地に流れ、世界は恐怖と哀しみ、絶望におおわれるであろう。
Lion : だが、希望がないわけではない……。どんな嵐の夜をもつらぬき、輝くひとつの星がある。どんな獣の叫びにも消されず、流れるひとつの唄がある。 そうだ。知恵と勇気と信念をたずさえた、誇りたかき者……。さぁ、深き眠りよりさめ、いまこそ立て伝説の勇者たち、クリスタルの戦士……大昔の歌……。伝説のクリスタルの戦士、か……。
Zeid : 古い、言い伝えに過ぎん。私は行くぞ。今さらなにがわかるとも思えんが、気になるのでな。


Zeid : ああ? 私は、ただの旅の騎士だ。獣人たちがどう動こうと、私の知ったことではない。 闇の王は20年前に、確かに死んだ。何を今さら復活などと。くだらぬ噂につきあっているほど、私はヒマではない。ズヴァール……宿命の交わる城……。しかし、まさか、な……。

  そういってザイドは立ち去ってしまう。しかしどうにも彼は、三国の首脳陣が知らない「何か」を知っているような口ぶりである。そしてそれは、国という単位とはまったく無関係な、自分の意思で何かを突き止めようとしてる様にも見える。
  Shadow Lordの復活がいよいよ現実のものになろうとしていると知った三国の首脳陣は、このまま冒険者にその阻止を託すことを決断する。(今後の展開は別視点でまとめ、詳細にあらすじをまとめたShadow Lord(詳細・ネタバレ編)も併せて参照して頂くと更に分かりやすいと思われる。)
  ズヴァール城の奥深くの王座の間。冒険者はとうとうShadow Lordの復活を目の当たりにしてしまう。同様に事態を追っていたザイドもその場に駆けつける。そして、彼こそが20年前のクリスタル大戦時にShadow Lordを打ち破った剣士であることが判明する。そのときザイドは「ある事」に気付き、その真相を確かめに旅をしていた。それは、Shadow Lordがガルカではないか、という疑惑。


容姿自体がガルカっぽい事は禁句らしい。

  更にShadow Lordこそが、30年前にこの地で行方不明になったガルカの語り部Raogrimmだった事も判明する。かつて自分を打ち破った者としてShadow Lordはザイドの動きを封じ、冒険者に襲い掛かった。

新たな業を背負う決意(ジラートミッション冒頭)

  ここは三国共通ミッション終盤・ジラートミッション冒頭を繋げるイベントとして上記のコラムの続きとしてまとめる。別視点の解釈・詳細なあらすじ等はShadow Lord(詳細・ネタバレ編)及びKam'lanaut(詳細・ネタバレ編)を参照していただきたい。
  Shadow Lordは冒険者に打ち倒され、更にその心に宿る憎悪は先代Corneliaの幻影によって晴れたのか、Raogrimmは元の姿に戻り、倒れこんだ。


倒れこむRaogrimmに駆け寄るザイド。

  しかし彼の解放も再会も喜ぶのもつかの間、それらを全て見ていた者がいた。それはザイドとRaogrimmの会話を打ち消すように、王座の間に響き渡る拍手から始まった新たな悪夢の幕開けでもあった。あまりにも意外(一部では初登場から疑問視されてはいたが)な人物……ジュノ大公Kam'lanautとその弟Eald'narcheだった。


突然のKam'lanautらの登場で戸惑うザイド達。

  ジュノ大公として表舞台で、そして裏で暗躍しながら獣人たちを煽り、二人はある計画のために「人間と獣人」を利用し動き続けていた事を明かした。そしてそれは、1万年にも及ぶ、ジラートの楽園をこの世に実現させるものだった。二人は「ジラート」というヴァナ・ディールの古代種の生き残りだったのだ。
  今回の冒険者が命じられたShadow Lordの討伐も、20年前のShadow Lordの覚醒自体、全ては彼らが誘導したものかのような物言いである。そしてEald'narcheは魔晶石に手をかざし「不純物」とやらが取り除かれた事を確認したら、その力を解放したのだった。魔晶石がEald'narcheに反応するように放った5つの光から生まれたのは、彼らが「クリスタルの戦士」と呼ぶアーク・エンジェルだった。事態の危険性を察知したザイドは背中の剣を抜き、台座に向かって突進した。


アーク・エンジェルではなく、首謀者と思われるKam'lanautを直接狙った。

しかし見えないバリアに阻まれ、逆にはじき返されてしまう。

更にエモノである剣も遠くに飛ばされて絶体絶命に陥った。

  その場をアーク・エンジェルに任せ、消えていくKam'lanaut達。


アーク・エンジェル達が、残された面子を始末するべく身構えた。

Raogrimm : ザイド、大丈夫か?
Zeid : ぐぅ……気をつけろ。あいつらの強さ、計り知れんぞ……。

  更にアーク・エンジェルは冒険者を襲い、成す術なく冒険者は雷に打たれ倒れてしまう。近づく死の気配に身構えるザイド達。


Lion : ダメよ! 今のあなた達には勝ち目はない、逃げるのよ!

Zeid : ライオン!?

Lionに気を取られたザイドの隙を、AAHMは逃さなかった。

敵の攻撃を察知し、Raogrimmが身を挺してザイドを守った。

  抵抗するLionの攻撃も軽々と避けられ、絶体絶命の四人。自分を守る為に刃に突き刺されたRaogrimmを心配するザイドだが、Raogrimmは自分の致命傷に構わずザイドにある策を持ちかけた。


Zeid : ラオグリム!?
Raogrimm : 俺はまだ、いくらかこの地の力とつながっている……。そいつを一気に解放すれば、こいつらを足止めするぐらいの時間は稼げるだろう。
Zeid : おまえ……?
Raogrimm : 俺は昔の俺ではない。引き返せはしないのだ、もう……。30年前に死によりよみがえって以来俺のしてきたことを、謝るつもりはない。だが………後のことは頼む……。さあ、行け!

  ザイド達には選択する余地は残されていなかった。


Raogrimmの覚悟を知り、ザイドとLionは撤退を決意した。


何とかズヴァール城の外壁まで逃げ延びた三人。

  もちろん、Raogrimmを見捨てていくのは本位ではない。この出来事は三人の今後を大きく左右する事になっていく。Lionはノーグに戻り、Kam'lanautらを止める手掛かりを求める事にし、後ほど冒険者にもノーグに来るように言い残す(そしてジラートミッション冒頭へつながる)。一方ザイドは更に深い影響を受け、以後Raogrimmの意思を継承し、Kam'lanautらの真意を確かめるべく独自に動き、更にバストゥークミッションでもRaogrimm次の代の語り部を自分なりに補佐する事になる。ラオグリムがこの数十年、独りで抱え込んでいた業を、代わりに少しだけでもザイドは自らも肩を貸すように背負う心境だったのではないだろうか。

その後・ジラートミッションでの足取り

  • アルテパ砂漠・流砂洞にある古代神殿廃墟最深部にて冒険者と共にIllusoryの神託を聞く。
  • アーク・エンジェル、そしてKam'lanaut達の目的が「神の扉」を開くことと知る。そしてそれは、現ヴァナ・ディールの人間・獣人問わず生命が危険にさらされる事を意味する。
  • 神託で聞いた通りデルクフの塔へ向かう。そこでLionと再会、彼女と共にきていたAldoと初対面。
  • 目標が一緒だからと冒険者、LionAldoと共闘する事に合意。
  • デルクフの塔・最上階「天輪の場」にてKam'lanautを囲む三人。
  • Aldoの行方不明だった妹Verenaを利用し、Eald'narcheが楽園の扉を開く儀式を開始する。
  • 上空よりジラート文明の人工島「神の扉トゥー・リア」が姿を現す。
  • 各地を巡りロ・メーヴから神々の間を通りトゥー・リアに向かおうとする冒険者の前にAldoと現れる。
  • Zeid : 光の洗礼とやらがなにかはわからぬが、ここを通るにはおまえの持っている、その青水晶が必要らしい。……悪いが便乗させてもらうぞ。(※この発言が、ザイドをはじめAldoLionが「シナリオの都合上やむを得ずプレイヤーに便乗」する立場から「知ってた上で堂々と待ち伏せて便乗」する位置づけに変えてしまい、結果的に各キャラクターに悪印象をプレイヤーに植え付けたという説がある)
  • 神々の間の奥を通過中の一行の前にYve'noileの残留思念が現れ、1万年前に起きた出来事・メルトブローについて語る。当時の惨事を伝えることでこれからEald'narcheが成そうとしている野望を示すと同時に、ヴァナ・ディールの未来を託される。
  • トゥー・リアに降り立った一行は今まで見た事のない景色・光景に唖然とする。
  • 「先に行くぞ。」「無茶はするな。また、会おう。」と言い残し、ザイドらは冒険者をおいて、先に行ってしまう。
  • 「宿命の座」にて、先に訪れたザイドとAldoは、Eald'narcheと対峙。
  • 冒険者とLionが到着する頃には二人とも虫の息である。二人に代わり冒険者がEald'narcheと対決。
  • 敗れたものの、クリスタルを暴走さえてメルトブローを起こし、ヴァナ・ディールを消滅させることで勝利を宣言するEald'narche
  • Lionの活躍により、Eald'narcheの野望は阻止される。
  • 全ての終結(ジラートミッション完結)。
  • Zeid : こころから礼を言おう、この地に生きる、あらゆる生命を代表して……。
  • そしてザイドはまた流浪の旅に戻ったものと思われる・・・・・・。


ジラートミッション・プロマシアミッションの完結編と位置付けられているクエスト「世界に在りて君は何を想うのか?」ではジラートミッション代表の一人として参戦。


流砂の鎖 (バストゥークミッション)

  Shadow Lord討伐の際に起きた出来事と、ジラートミッションは、きっかけが同じイベントであるから、ヴァナ・ディールの時間枠ではミッション6以降の三国ミッションとジラートミッションは同時進行と思われる(実際にプレイヤーが行う順番によって、これはもちろん大きく個人差が出てくる部分ではある)。ジラートミッションでは、古代種ジラートの手掛かりを求めてアルテパ砂漠の奥深くにある神殿にて冒険者はザイドと出会い、Illusoryの神託を聞くことになる。実はバストゥークミッションでも、所属冒険者とザイドが会うイベントがある。これは、平行してザイドが流砂洞を訪れていた時に起きたイベント、すなわち同時期に起きたとも解釈できる(勿論、これは個人のプレイ状況が影響している為に個人差があるので信じるかは読者にお任せする)。
  ジラートミッションでは(世界を救う以前の話として)Raogrimmの遺志を継ぎ、その仇討ちに近い動機と思われるザイドだが、バストゥークミッションでは違う形でその意思を受け継いでいる描写が成されている。ザイドが関わるバストゥークの前編に当たるこの部分では、流砂洞に訪れたザイドは何を求めているのか・・・・・・。

  偽者の「新しい語り部」の登場等から、バストゥーク政府もいい加減、鉱山区のガルカ達を放置するわけには行かないと思ったようだ。新たな(本物の)語り部を探すきっかけ、そしてバストゥークに訪れる前の、失われたアルテパ砂漠でのガルカの文明を少しでも彼らに届けて安心させるために、政府はとうとうアルテパ砂漠の調査に乗り出した。その任務に冒険者に白羽の矢が立てられた。その理由は、ミスリル銃士隊隊長のVolkerから聞くことになる。

Volker:このミッションを遂行してもらうことになったのにはキッカケがあってな……。ある1通の手紙がアイアンイーターの下に届いた。
Iron Eater:『古い歴史を紐解き新しい歴史に踏み出す覚悟が必要な時に来ている。流砂洞の語り部の像の前にて冒険者を待つ』と……。
Volker:差出人の名前は書いていない。けれど……私がこの手紙を書いた男を間違えることはない。ザイドだ……。できることならば私自らが行きたいところだが、そうすればきっと奴は姿を現さないだろう。君は闇の王と戦った時ザイドに会ったのだったな?おそらく最も適任者だろう。奴の指定した『語り部の像』とやらを見つけ出しそこで『古い歴史』とやらの真実を見定めてきてくれ。

  なんと、今回はザイド自ら冒険者を指名し、呼び出したのだ。冒険者は国の任務も伴い、アルテパ砂漠の流砂洞、ガルカ文化が栄えていたとされる地区を目指した。


『語り部の像』を見上げながらザイドは何を思うのか。

  『語り部の像』でザイドと無事に出会えた冒険者は、語り部について聞かされる。ガルカの社会にとってのその存在の大きさ。そしてここに眠るガルカの歴史を冒険者に話したいと述べた。流砂洞の更に奥に、この地で何が起き、何故ガルカがこの都を捨てバストゥークに流れ着いたのか記されている壁画があるという。(※なおこの『語り部の像』は、次の代の語り部のヒントにもなっている)


壁画に到着した冒険者に、ザイドは歴史を語りだした。

Zeid:もうはるか昔の建造物のように見えるかもしれんが、我々ガルカにとってはほんの2,3世代前まで、ここは隆盛を誇った都だったのだ。拡大した勢力は、他の勢力とぶつかりあう。それは歴史の必然……。そう、この地にはもうひとつの勢力が存在した……。ガルカは、地下に眠っていた種族、アンティカを呼び起こしてしまったのだ。もとより、力においては強い種族だったガルカは、当初の戦いにおいては引けをとらなかった……。だが、決定的な差がそこにはあった。数の力だ。それは圧倒的な繁殖力の差によるものだった。転生という形で種を残していたガルカは次第に数を減らしていったのだ。


Zeid:ガルカは、死期を悟ると、高い山に登り、最期の時を迎える。そして新しい光に導かれ新しい肉体を得て、自らの足で山を降りるといわれている。……誰もその真実を目にしたものはいない。ただの伝承でしかないのかもしれない。我々が目にするのは転生の旅に出て、1年もたたないうちに、子供のガルカが自らの足で集落を訪れる、という事実だけ。何かの証拠の品があったため同じ名で呼ばれる者もいれば、前世の素性のわからぬ者もいる……。等しく彼らは、前世の記憶を失っている・そう、たった1人……。1世代にたった1人の例外を除いて……。それが、語り部だ。語り部は前世の記憶をもち集落に戻る。そしてその記憶を証明し、ガルカの長として君臨する。誰よりも長い記憶をもつことから生まれた必然ともいえる風習だ。その風習によりかかってガルカは生きてきた。その風習は語り部に多くの重圧を与えてきた……。その証拠として、今まで歴史上、1人として無事に転生を迎えた語り部はいない。
Zeid:ある者は400年続いた記憶の喪失に恐れ恐怖にくるしみ、ある者は重圧に耐えかね、逃げ出し、行方不明。そして……ある者は種の抱える憎しみを、北の地での悲劇の結果増幅させ、闇の王となった……。いつまでもそんな鎖にしがみついていることはないだろう……。しかし、その鎖からガルカの民を解き放てるのは……他ならぬ語り部しかいない、私はそう思っている。


Zeid:おそらく今、語り部は自ら立つことを決意しつつあるはずだ。その時を彼は見誤ることはしないだろう。ただ、アイアンイーターには、その彼を見守るように、とだけ伝えてくれ。その時がくれば、私もこのガルカの呪縛を解き放つ役割から離れることができる。そしてその後は……。お互いの思いを越えてヒュームと向き合う時だ。私も……フォルカーと会わなければならないだろう。

  これらの話は、ザイドに関わるあらゆる要素が絡んでいる。まずはガルカとしてザイド達が抱えている重い歴史。そして語り部の存在はRaogrimmにも触れているが、それを語りながらザイドはRaogrimmが抱えていた心の闇の深さ、そして今その身分を明かさずに過ごしている次の代の語り部への思いも滲み出ている。彼なりにガルカとして、現在のガルカ社会を見つめているのだ。そしてそれを冒険者に語る事によって心の整理をつけているようにもとれる。
  そして最後に語るVolkerとの関係。これは、この時点まではあまり触れられていない要素ではあるが、Volkerとは浅からぬ関係であり、何かしら因縁に近いものがある、というのはここまでのミッションやクエスト等からVolkerの言葉の端々で感じ取ることが出来る。しかしそれは、ザイド自身バストゥークを離れている為にVolker自身はどうにも決着が着けられずにいた。今回のイベントでは、ザイド自身それを認識しており、自分なりの決心のつけ方を考えている事をうかがわせている。
  そしてこれら……すなわち、ガルカ社会のあり方とバストゥークの現状、種族間の問題に関してはザイド自身関わりの深い要素ではあるが、何より、どちらにもRaogrimmも関わっていた事を忘れてはいけない。ザイドは自らこれらの要素に自分なりに向き合い決着をつける事で、Raogrimmの意思を全うしようとしているのかもしれない。


双刃の邂逅(バストゥークミッション)


  バストゥークミッション最終章「双刃の邂逅」ではザイドと戦う事になる。ミッションではストーリー上やられしまう事が多いザイドだが、このBCでは彼の真の強さが存分に出ている。
彼が敵として現れる理由のひとつはVolkerの悩みを解消させる為でもあり、その悩みの原因となる一連はバストゥークの血塗られた歴史の象徴でもある。

Zeid : 苦しみの先に答えが見つからぬのならば、我が刃に問うが良い!矮小なおまえの存在の意味を!


前半
グラウンドストライク / パワースラッシュ / フリーズバイト
後半
ブラッドウェポン /アビッサルストライク[単体/ダメージ有/スタン] /アビッサルドレイン[単体/ダメージ無/HP吸収] /グラウンドストライク / パワースラッシュ / フリーズバイト

台詞
【ウェポンスキル使用時】
Zeid : 己が存在の意味を我が刃に問え!


  そしてザイドの本気に立ち向かい、勝った冒険者とVolkerに、彼は自らの真意を語る。

Volker : 冒険者たちの助けがあったからだ……。私1人ではとてもおまえには……。
Zeid : それが……答えだ。お前1人では何もできなくとも、おまえの下に冒険者たちが集い、そして……。
Volker : ザイド……。
Zeid : 私は所詮影に生きる存在に過ぎぬ。20年前、闇の王と剣を交わしたときに、同じ哀しみを感じとった。その哀しみの意味を探し、闇をさまよったが、結局、その答えの行く先は、光あるところにしかないのだ……。 おまえは私とは違い、光ある所に生きるべき存在……。だからこの国の行く先は
 おまえに託さねばならんのだ……。
Volker : 何を言う……!どれだけ多くの人がおまえの帰りを待ち望んでいたか……。
Zeid : おまえが情けなかったからだ。後ろを見ろ……奴らの心配そうな面持ちが すべてを語ってくれるだろう……。


傷ついたザイドのもとに駆け寄るVolker

  価値観・進むべきは違えど全てはVolkerを思ってのことだった。そしてその後もザイドは単独ではあるがヴァナ・ディールに潜む闇と戦う為にさまよい続ける。それが彼なりの、守るべき何かを守る術なのかもしれない。


不器用なザイドの魅力が垣間見れる、素敵な終わり方である(戦闘は大変だけど)。

なお、イベントのあらすじはVolker(詳細・ネタバレ編)を参照していただきたい。


バストゥーク軍現役時代(アルタナの神兵)

  今回は私事で書いていくのであしからずです。
  過去のバストゥークにて展開されるクエスト「静かなる警鐘」。バストゥークに縁深いメンバーの若かりし姿が続々と出てきて、バストゥーク生まれにとっては印象が深いものです。そして、錚々たる面子に一つの期待が出てくるもので…20年前といえばVolker・ザイドと闇王との因縁の対決がある前であり、ザイドが旅立つ前のはず。ひょっとしたら彼も出てくるのか!?そんな思いでクエストを進めてました。

そして出会いは突然訪れました。



( ゜д゜)…

( ⊃д⊂)ゴシゴシ

( ゜Д゜)…


現代と変わらねぇのかよ!!

あの地味だのハーネスwだの言われてたVolkerですら衣替えしてるのに……!

  ちなみにこのシーンの会話は、バストゥーク大工房内で突然起きた殺人事件、という非常に深刻なものである。

Prien : ベルナー軍務大臣はいささかの私心も持たず、常に共和国の未来を第一に考える、有能な男だった。この事件の真相をつきとめ、刺客に鉄の制裁をもって報いることがベルナーへの最大の弔いとなろう。せめて彼の死出の旅が、平穏たらんことを、みなで祈ろう。
Klara :……ベルナー軍務大臣が大工房に立ち寄られた時間の警護責任者は誰だ?
Zeid :……私だ。
Klara : ザイドか。お前の指揮に手抜かりがあったとは思えん。賊はいったいどんな手を使って潜入したのか……。 ザイド!お前をベルナー軍務大臣暗殺事件の捜査責任者に任命する。陣頭指揮を執り、汚名を返上しろ!
Zeid : 承知した。
Klara : フォルカー!お前もザイドとともに捜査にあたれ!
Volker : ハ……ハッ!

  このシーンを現代風に意訳するとこんな感じなのだろうか……。


Klara :……ベルナー軍務大臣が死んだ時に警備担当してた奴出て来い。
Zeid :……あー……俺俺。

兄貴ィィィィィィィ!!?


  脚色しすぎなのは重々承知ではある。しかしこれが後ほどShadow Lordを倒す英雄とはとても思えない扱いである・・・・・・。理不尽でござる。



最終更新:2008年04月27日 14:23