少年、裂邪が、噴出した間欠泉に飲み込まれる
メルセデスは、そのまま、噴出した間欠泉ごと、裂邪を凍りつかせるつもりだった
メルセデスは、そのまま、噴出した間欠泉ごと、裂邪を凍りつかせるつもりだった
だが
その行動は、実行に移されなかった
その行動は、実行に移されなかった
まさに、間欠泉を凍りつかせようとした時
メルセデスの、視線の先………この戦闘の場よりも、はるか先
カイザーが戦っている、その場所で
メルセデスの、視線の先………この戦闘の場よりも、はるか先
カイザーが戦っている、その場所で
カイザーの、懐に
彼が戦っていたその相手がもぐりこんだ様子が、見えて
彼が戦っていたその相手がもぐりこんだ様子が、見えて
「---っあの、馬鹿が!」
カイザーの戦闘方法は、遠距離攻撃が主体だ
接近戦能力は…ない訳ではないのだが、身体能力的に向いていない
完全に飲まれていれば別なのかもしれないが、飲まれかけの状態でしかないあの男の身体能力は、あまり強化されていないのだ
接近戦能力は…ない訳ではないのだが、身体能力的に向いていない
完全に飲まれていれば別なのかもしれないが、飲まれかけの状態でしかないあの男の身体能力は、あまり強化されていないのだ
--間に合うか?
「…死なせるか」
つい一瞬前まで戦っていた裂邪の事など、瞬時に忘れ去ったかのように
メルセデスは、カイザーが戦っているそこに向って、飛ぶ
メルセデスは、カイザーが戦っているそこに向って、飛ぶ
「死などと言う逃げ道になど、行かせるか」
必ず、堕天させる
そう、メルセデスは執着する
百年かけても堕天しなかった、カイザーと言う、天使に飲まれかけながらも人間としてとどまっている、あの男に
そう、メルセデスは執着する
百年かけても堕天しなかった、カイザーと言う、天使に飲まれかけながらも人間としてとどまっている、あの男に
自らが、それに執着している事実にも気づかずに
その執着の先に、何が待っているかも知らずに
その執着心が、己にどんな影響を与えているかも知らずに
その執着の先に、何が待っているかも知らずに
その執着心が、己にどんな影響を与えているかも知らずに
凍れる悪魔は、炎の天使に執着する
まるで
己が持つことができないものを、求め続けるように
己が持つことができないものを、求め続けるように
to be … ?