「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - パワーストーン-02

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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
 ---恐らく、彼女自身、どうしようもないとわかっていて
 しかし、微かな希望を諦めずにはいられない


「………あの」
「はい?」

 彼女は、その青年の前に立った
 彼のそばには、天使のような扮装をした男性の姿が見える

「占って、いただけますか?」

 やんわり微笑み、そう言ってみる
 はぁ、と青年は、ペンを彼女に渡してくる

「占いたい事は?」
「……私、昔、大切な人が「いた」んです」

 大切な人だった
 けれど、あの人は、今も「い」るけれど、「いない」

「その人が、帰ってきてくださるか、どうか…それを、占ってくださるかしら?」
「はい」

 …渡されたペンが、紙の上でひとりでに動き出す

 たとえ、どんな結果が出ようとも
 彼女は、それを受け入れようと思っていた

 半ば、既に諦めていて
 しかし、希望を捨てられない
 そんな、中途半端な思いを抱え続けていた
 ……占ってもらおうと思ったのも、半ば、気まぐれのようなものだった
 この所、都市伝説に関わっている人達を占う事が多かったから……同じように、都市伝説に関わっているこの人に、自分を占ってもらいたかったのかもしれない

 自分も、占い師ではあるが
 ……占い師が、自らのことを占うのは、タブーなのだ


 さらさらさらさら
 ペンは、それを書き記していく


『彼 は ヒトには 戻らず』


「-----っ」

 ………あぁ
 きっと、私はわかっていた
 いや……とっくに、わかりきっていたのに
 彼女は、小さく苦笑した
 ペンは動き続け、一部は文字にすらならない

「……あー……」

 青年は、対応に困っているようだった
 彼女は、小さく苦笑する

「…ありがとうございます」

 迷いが断てそうですわ、と笑う


 …嘘だ
 きっと、私はこれからも迷い続けて
 ずっと、ずっと、未練を持ち続けるのだろう
 ………きっと、私はそう言う運命の下に、生まれているのだ


 青年に、占いの代金を払う
 …同時に、水晶を一つ、手渡した
 不思議そうに水晶を見つめてきた青年に、微笑んでみせる

「水晶は、全てを浄化する力を持つと言われていますわ。お守り代わりにどうぞ」
「あ、その…」
「……妹さん、助かるといいですね」

 こちらの、この言葉に
 ぴくり、青年が反応したような気がした
 しかし、彼女はそれ以上何も言わずに…この場を立ち去ったのだった


 私の未練は終わらない
 あの人か、私が、消えるか死ぬかする、その日まで
 …私の未練は、永遠に終わりはしないのだ






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