「はぁ………はぁ………」
「…にゃふぅ……ぅんっ……」
「…にゃふぅ……ぅんっ……」
真夜中
月明かりの差す暗い部屋、ベッドに2人
若い男女が息を切らし、汗だくになって寝転んでいた
奇妙な事は、女性の頭に猫耳のようなものがついている事
飾りかと思いきや、ぴくん、ぴくんと小刻みに動いている
月明かりの差す暗い部屋、ベッドに2人
若い男女が息を切らし、汗だくになって寝転んでいた
奇妙な事は、女性の頭に猫耳のようなものがついている事
飾りかと思いきや、ぴくん、ぴくんと小刻みに動いている
「…おい、大丈夫か?」
「はっ、ふぁい……あの、主、様……」
「ん?」
「え、っと……お代わり、したい、ですか?」
「…無理するな、お前もう大分へばってるぞ;」
「うぅ…でも……」
「有難う、でも今日は寝よう。続きはまた明日だ」
「はっ、ふぁい……あの、主、様……」
「ん?」
「え、っと……お代わり、したい、ですか?」
「…無理するな、お前もう大分へばってるぞ;」
「うぅ…でも……」
「有難う、でも今日は寝よう。続きはまた明日だ」
男は女を抱き寄せてキスをする
ぴくんっ、と耳を立てて、彼女は頬を紅潮させつつ、
うっとりとした表情で舌を絡め合いながら、疲れ果てて寝てしまった
ぴくんっ、と耳を立てて、彼女は頬を紅潮させつつ、
うっとりとした表情で舌を絡め合いながら、疲れ果てて寝てしまった
「…お疲れ様。ゆっくり休めよ」
男は彼女を愛おしそうに抱いている
すると、女の姿が見る見る内に変化していった
それは人ではないもの、本来の耳の持ち主――――ネコだった
すると、女の姿が見る見る内に変化していった
それは人ではないもの、本来の耳の持ち主――――ネコだった
中国には「仙狸」という山猫の妖怪が伝えられている
それは何年も生きた山猫が神通力を持った存在で、美男美女に化けて人間の精気を吸うのだそうだ
しかし男が抱くこの「仙狸」は、決して精を喰らう為にこうして男と共にいる訳ではない
純粋に、人間である彼に恋をしてしまったのだ
この男も、都市伝説である「仙狸」を愛してしまった
ある日ある時、2人は出会って間もなく互いに惚れ、契約を交わした
共に永遠に傍に居続ける事を
それは何年も生きた山猫が神通力を持った存在で、美男美女に化けて人間の精気を吸うのだそうだ
しかし男が抱くこの「仙狸」は、決して精を喰らう為にこうして男と共にいる訳ではない
純粋に、人間である彼に恋をしてしまったのだ
この男も、都市伝説である「仙狸」を愛してしまった
ある日ある時、2人は出会って間もなく互いに惚れ、契約を交わした
共に永遠に傍に居続ける事を
「ぅにゃん……にゃうぅ……」
「……愛してるよ。お前がどんな姿でも、ずっと…ずっと……」
「……愛してるよ。お前がどんな姿でも、ずっと…ずっと……」
その時初めて、「仙狸」が女性の姿になったのだという
...end