「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

単発 - 狂気の発露

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両親が死んだ。死因は不明。
酷い死に方だったらしい。病院に駆け付けた時には既に死んでいて、遺体は見せてもらえなかった。死体はあちこち虫に喰われ、発見した人は吐いたらしい。
そんな事件にも拘わらず、新聞やテレビで両親の事はほとんど報道されなかった。
揉み消された。そう感じた。
だから、これは都市伝説関係の事件だと思った。

両親の死によって、私は一人になった。二人とも親戚がいなかったのだ。
正確には、私が契約している都市伝説もいるから二人なのだが、私にとってそれはあまり意味のある事では無かった。
一度、自殺も考えた。いきなり一人になった家は、寂しかったのだ。
けれど、結局自殺はしなかった。私は、両親を殺した都市伝説を探そうと考えた。理由は、復讐。今の、私の生き甲斐。
宛があったわけではない、ただ、死ぬ前に何かしたかった。

「よう、」
「あ、先輩。おはようございます。」
通学途中、先輩に声をかけられた。先輩は私と同じ部活で数少ない男子だ。寝不足なのかよく寝ている姿を見かける。
「あー、その、何だ。まだ、落ち込んでるのか?」
「いえ、大丈夫です。」
実際、今は落ち込んでなんかいない。少し前までは泣き続けていたが、それよりも犯人を見つけなければ。
「なんつーか、最近は物騒だな、行方不明とか殺人とか。お前、危なくなったら引っ越せよ。」
引っ越しなんかするわけない。先輩が心配してくれているのは分かるが、犯人はこの辺に住んでいる可能性が高いのだ。引っ越したら復讐の機会を失うじゃないか。

「あ、お帰りなさい」
家に帰ると、私の都市伝説がいた。まあ、昼間から外を出歩けるような容姿ではないから当然なのだが。
私がこの都市伝説と出合ったのはそれほど昔の事ではないが、都市伝説が実際に存在している事を知ったのはいつのことだったか。
たしか、よく遊んでいた子が契約者だったような気がする。珍しくあの子が嘘をつかなかったと驚いたものだ。

犯人捜しは一向にに進まなかった。
情報が無いのだ。
都市伝説による事件など、連続殺人か大量殺人でもないかぎり隠蔽される。と言っても、この辺りでは事件が多過ぎるのか、隠蔽しきれずに怪情報が飛び交っているが。
「そうは言ってもですね、そんな噂だけでですね、犯人を見つけるなんてですね、無理があると思うんですね。」
「五月蝿い。そんな事分かってるわ。それでも捜すのよ。」
「あ、あ、ごめんなさい。怒らないでほしいんですね。
 で、でもですね、この辺はですね、一応平和って事になっているんですね。あのですね、都市伝説だらけでですね、なかからでは異様さに気付けないんですね。色々と飽和状態なんですね。」
こいつは何が言いたいんだ。犯人捜しなんか無理だと言いたいのか?

ふと、気付く。気付いてしまう。
先輩は何故、殺人や行方不明が多い事を知っていたんだろう。気にしていたんだろう。いや、それだけなら気にする程の事ではない。
「危なくなったら引っ越せ」って何だ!?「危ないから気をつけろ」なら分かる。だが、引っ越せ?
間違いない、先輩はこの辺りの異常さに気付いている。先輩は契約者だ。まさかとは思うが、先輩が犯人の可能性もある。そう、先輩が、犯人。
落ち着け。決めつけてはいけない。確かめないと、先輩が、犯人かどうか。
「行くよ!」
「え?え?何処にですか?」
「先輩の家!!」
「で、でも、もう夜なんですね。迷惑になるんzy「はやく準備しろ!!!」  わ、わ、ごめんなさい。」

今夜は新月か。
私は先輩の、犯人の家へ駆け出した。

あいつを外に待機させ、先輩の家に入る。なぜか鍵は掛かっていなかった。そして先輩の家で見たモノは、リビングに転がる
先輩の死体だった。

死体には無数の虫。1mはあるミミズに似た生物達。そいつらが死体を喰っていた。
「おや、お客さんのようだ。応対しなくて良いのかい?って、死んでるから無理だわな。」
そして、二十歳ぐらいの男がいた。そいつは薄気味悪い笑みを浮かべ、何故か右目を閉じていた。見えないのだろうか。
「あなた、誰ですか?」
「俺が誰か、か。名前、所属、身分、どれを言っても分からんわな?まあ、その質問に答えるなら
 モンゴリアン・デスワームの契約者だわ」
「なんで先輩を殺したんですか?」
そう、何故先輩を。私が殺すはずだったのに。
先輩を、先輩を、先輩を先輩を先輩を先輩を犯人を先輩を先輩を犯人を犯人を先輩を殺す殺す殺す殺すはずだったのに。私の復讐を台なしするなんて。
「先輩?あ、この男のことか。んー、君に分かるかな。この男、組織って集団の人間なんだわ。で、俺は反組織集団に所属してるんだわ。まぁ、一番の理由はそれだわな。
 あ、ちょっと聞いてくれる?俺さぁ、組織が嫌いでそこに所属したんだわ、なのに最近全然活動しねぇの。だからさぁ、最近憂さ晴らしに道歩いてた夫婦襲ったんだわ。」
………………え?
「その話したらさ、こいつすっげえ怒ったんだわ。後輩の親がどうのこうのーってさ、そんな事、知らないって。
 んん?後輩?先輩?……あー、もしかして後輩って」
「おぉぉまあぁあぁえぇぇぇぇぇかあああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああぁぁぁぁぁぁああぁぁ!!!!!」

「おー恐い恐い。ま、君が怒ったとこで、何も出来やしないわな。」
「私だって契約者だ!来い!!テケテケ!!!」
「は、はいですね!」
「テケテケ?ハハッ、そんなので俺と戦おうってのかい?そいつは何が出来るんだ?速く走れるのか?上半身しかないが、そいつは戦えるのか?」
こいつは何を言って……ああそうか、モンゴリアン・デスアームはそれ自体に戦闘力があるから、特殊能力を知らないのかもしれない。今まで、そういう相手と戦った事がないのかもしれない。
「知ってます?テケテケの話の一つ。事故で下半身が無くなった後、寒さで血管が収縮し血が止まり即死出来ずに暫く苦しんだ、って話なんですけど。」
「それくらい知ってるさ。で、それがどうしたよ。」
「本当に知らないみたいですね。都市伝説の特殊能力のこと。」
「特殊能力?」
「ところで、今日は随分と寒いですが、虫は大丈夫ですか?」
私のテケテケは温度を操る。今、犯人と虫のいる場所の気温は氷点下。寒くなれば虫は冬眠する。これであいつを守るモノは無くなる。
このまま凍死させる事も出来る。しかし、それじゃ私の気がすまない。この手で、私の手で、殺す殺す殺す殺す殺す殺すコロスコロスコロスコロスコロスころすbxd殺スこロsuコロす殺す

「なるほど、確かにこれは寒い。凍え死にそうだ。
 それじゃ、こっちからも質問。モンゴリアン・デスアームって、電気だせるって知ってた?」
そう言って、犯人は右目を開き

バチンッ

家が停電した。
突然の暗闇に何も見えなくなる。
部屋の何処かの窓が開く音と犯人の声が聞こえてくる。
「あっちこち電線をショートさせたから暫く明るくならないんで。そいじゃ、また会おう。」
は?……逃げる?犯人が、逃げ、る?
「にぃがああぁすかああああぁぁぁ!!!」「だ、駄目ですね!!」
馬鹿が私の腰にしがみついて邪魔をする。邪魔邪魔邪魔、あいつをあいつをころコロさないと殺さナぃト犯人が逃げる逃げる父さんの仇母さんノ仇先輩のイ九殺す殺さないと殺せ殺そう
「駄目ですね!あっちまだ虫がいるんですね!罠があるかもなんですね!この暗闇じゃ虫が近寄って来ててもわからないんですね!はやくここを離れたほうが良いんですね!」
知るか知るか知るか知るかあああぁぁあぁあいつを殺させろぉぉおおぉぁぉおお前から先に死ぬかああああわたしの邪魔をするなあああぁぁEjEtPGめつネ$†@#*〆∞仝⊇∝∬‰¶!!!

多くの人が私の前を横切る。
月曜日の朝。怠そうな顔のサラリーマン、友達を見かけ笑顔になる小学生、テストがある事を忘れていたと泣き顔の中学生。
本当なら私もあのなかの一人のはずだ。でも、私にそんな事ををしている暇はない。
私は犯人の顔をを見たのだ。そして犯人ははこの辺りにいるはず。だから捜さないと、捜さないいと。
必ず見つけててやる。必ずず殺してやる。あのの馬鹿は家ににおいてきたた。これでで私のの邪魔をする奴はいない。

父さん、母さん、先輩へ
そちらへへは暫く行けそうににありません。
でも必ずあいつを犯人をを仇を殺すすから、仇ははとるから。
待ってていてねね。
それが終わわれれば、必ずそっちにに行くくから。


お終り






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