「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 首塚-83e

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 何だ
 何だったのだ

 目の前に映し出された光景に、サンジェルマンは呆気にとられる
 なんだか、酷く出来の悪い、三文芝居を見せつけられたような、そんな感覚

 確かに、死亡していた日景 翼
 だが、それは「厨2病」の力で復活した
 これで、大門 大樹の契約は、日景 翼と大門 望の二人で分担したままだ
 大門 大樹と言う存在が、大門 望と言う契約者を飲み込む心配はなくなった
 「組織」と「首塚」の全面抗争も回避できた

 ただ
 どこまでもご都合主義すぎる、展開

 少年に触れていたその存在に、サンジェルマンは視線を戻す
 相変わらず、その姿はぼやけていて、はっきりとは見えない

 だが
 サンジェルマンは、その正体をはっきりと理解する

 ----あれは、創造者の一人
 自分達と言う存在を、そして、世界を作り上げている存在の、その一人
 それが、自分達に「直接」干渉してきた存在だろう、と

 少年へと視線を落とすサンジェルマン
 …少年は、それを涙目で睨みあげ続けていた

「……何だよ……こんな事で許されるとでも……そう、思っていたの?」
\
 憎悪を溢れさせながら、少年はそれに問う
 その瞬間………ぶちっ、と、そんな音が、どこからか聞こえてきた

「殺せも、復活させれば済むと思ってた?それで、殺した罪が許されるとでも思ってた?」
 ぶちっ
 ぶちっ、と
 断続的に聞こえてくる音
 それと同時に……血の匂いが、漂い出した

「……許されるはずないだろ!たとえ復活させようとも、ほんの一瞬でも、翼お兄ちゃんが殺された事実は変わらないんだ………っこの、人殺し!!!」

 ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ

 少年の目の前にいる「それ」が……血で、染まりだす
 聞こえてきていた音が、「それ」がペンチのような物で少しずつ、肉をちぎり取られている音である事に、サンジェルマンは気づいた
 ぶちっ、ぶちっ、ぶちっ
 見えないペンチが、「それ」の肉体をちぎり続けている
 まるで、少年の憎悪と殺意が、そのまま、「それ」にぶつけられ、それが現実化しているかのように

「お前達はいつもいつもいつも!僕達に不幸ばかり押し付けて!!残虐で残酷な脚本ばかり書き続けて、それをごまかすようにスズメの涙以下の幸せを与えて………っそして、それをぶち壊す!!冗談じゃない。僕らは、僕らの死をお前達の見世物にされるために生まれた訳じゃない!!」
 肉をちぎられ続けながらも、それは逃げない
 その身は、肉をちぎられ続けている事によって、どんどん小さくなっていっている

「この、偽善者、人殺しっ!!鬼畜外道野郎がっ!!!消えろ、いなくなれ、死んでしまえっ!!!」


 -----ぶちぃ!!!


 とうとう、最後の一片すらもちぎられて
 それは、大量の肉片と血だまりと化した

 憎悪の吐露が、一通りすんだのか
 それとも、まだ、吐露し足りないのか
 少年は、うーうーと泣きじゃくり始める

 ……まき散らされたはずの肉片は、いつの間にか、消えていて
 後には、ただ大量の血の跡だけが残されたが


 -----やがてそれも、いつの間にか消え失せて
 ここはまた、何もない真っ暗な空間へと戻っていったのだった






to be … ?





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