学校町の、とあるペットショップ
そこで、犬に囲まれ、至福の表情を浮かべている少女がいた
少女の傍らには、やせこけた犬が一匹、寄り添っている
そこで、犬に囲まれ、至福の表情を浮かべている少女がいた
少女の傍らには、やせこけた犬が一匹、寄り添っている
…いや、正確には、犬ではない
リュパン
フランス出身の都市伝説である
そして、少女はリュパンの契約者である
リュパン
フランス出身の都市伝説である
そして、少女はリュパンの契約者である
少女は犬好きである
そもそも、リュパンとの契約のキッカケとて、犬好きが関係しているのだ
そんな彼女にとって、たくさんの犬が居て、しかも触れ合う事も出来るこのペットショップは、天国だった
そもそも、リュパンとの契約のキッカケとて、犬好きが関係しているのだ
そんな彼女にとって、たくさんの犬が居て、しかも触れ合う事も出来るこのペットショップは、天国だった
「いつ来ても、ここはいいところですー」
「そう言ってもらえると、ありがたいね」
「そう言ってもらえると、ありがたいね」
ペットショップの店長が、幸せそうな少女の様子に笑みを浮かべた
どう見ても、昔の某国の独裁者っぽい外見の店長だが、少女はとくに気にしていない
むしろ、彼女の目には、犬しか入っていない
どう見ても、昔の某国の独裁者っぽい外見の店長だが、少女はとくに気にしていない
むしろ、彼女の目には、犬しか入っていない
「…あ、そうだ、知ってますかー?」
だが
この日、少女は珍しく、店長にも話し掛けた
ちょっと、気になる事があったのだ
この日、少女は珍しく、店長にも話し掛けた
ちょっと、気になる事があったのだ
「何をだね?」
「最近ー、人に飼われてるわんちゃんが、突然言う事を聞かなくなったり、ふらっとどこかに行っちゃったりする事があるらしいですよー?」
「最近ー、人に飼われてるわんちゃんが、突然言う事を聞かなくなったり、ふらっとどこかに行っちゃったりする事があるらしいですよー?」
愛犬家仲間から、聞いた話だった
突然、飼い犬が言う事を聞かなくなる
突然、飼い犬がふらっとどこかにいなくなる
それらは、一時的な物で、犬はすぐにちゃんと言う事を聞く
いなくなった犬は、ちゃんと帰ってくる
しかし、飼い主たちは酷く不安がっていた
突然、飼い犬が言う事を聞かなくなる
突然、飼い犬がふらっとどこかにいなくなる
それらは、一時的な物で、犬はすぐにちゃんと言う事を聞く
いなくなった犬は、ちゃんと帰ってくる
しかし、飼い主たちは酷く不安がっていた
「ふむ…確かに、そんな話を聞くな。ここの犬たちも、時折、様子がおかしくなる」
「やっぱりですかー?…うーん、どうしたんだろう…」
「やっぱりですかー?…うーん、どうしたんだろう…」
むむ、と少女は考え込む
…仲介者に相談して見るべきか?
いや、できれば、あの男とはあまり関わりあいたくない
リュパンが、心配そうに少女を見上げてきている
…仲介者に相談して見るべきか?
いや、できれば、あの男とはあまり関わりあいたくない
リュパンが、心配そうに少女を見上げてきている
「君のリュパン君は、大丈夫なのかい?」
「リュパンさんは大丈夫ですー!」
「リュパンさんは大丈夫ですー!」
むぎゅ、とリュパンを抱きしめる少女
リュパンは、都市伝説だ
それに、厳密に言えば、犬ではなく狼である
他の犬たちのように、様子がおかしくなった事はない………今のところは、だが
リュパンは、都市伝説だ
それに、厳密に言えば、犬ではなく狼である
他の犬たちのように、様子がおかしくなった事はない………今のところは、だが
「だが、気をつけるんだよ?犬に何かあってからでは遅いからね」
「はい!リュパンさんは、私が護りますー!」
「はい!リュパンさんは、私が護りますー!」
むぎゅう、ますますリュパンを抱きしめる少女
「…おいらが護られるんじゃなくって、おいらが護りたいんだな」
と、ぽそり、リュパンが呟いた声は、少女に届いたかどうかは、わからない
to be … ?