プロジェクト名 Intentionally Piece
H-350 契約都市伝説:ノストラダムスの予言 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄
H-351 契約都市伝説:にがよもぎ 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄
H-352 契約都市伝説:ル・ガルー 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄
H-353 契約都市伝説:死の乙女 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄
H-354 契約都市伝説:ヴルコラカス 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄
H-355 契約都市伝説:ミミズバーガー 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄
H-356 契約都市伝説:鬼太郎女 都市伝説に飲み込まれた直後自殺
H-357 契約都市伝説:赤紙青紙 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄
H-358 契約都市伝説:人面犬 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄
H-359 契約都市伝説:夜彷徨う鎧武者 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄
H-360 契約都市伝説;性的欲求が強い者は髪が伸びるのが早い 経過観察中
H-361 契約都市伝説:黒いキューピー人形 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄
H-362 契約都市伝説:コインロッカーベイビー 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄
H-363 契約都市伝説:ボギーマン 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄
H-364 契約都市伝説:口裂け女 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄
H-365 契約都市伝説:殺人蝋人形 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄
H-366 契約都市伝説:カーネル・サンダースの呪い 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄
H-367 契約都市伝説:ネッシー 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄
H-368 契約都市伝説:ザ・フック 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄
H-369 契約都市伝説:タコ妊娠 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄
H-370 契約都市伝説:エイズ・メアリー 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄
・
・
・
・
・
・
・
H-351 契約都市伝説:にがよもぎ 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄
H-352 契約都市伝説:ル・ガルー 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄
H-353 契約都市伝説:死の乙女 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄
H-354 契約都市伝説:ヴルコラカス 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄
H-355 契約都市伝説:ミミズバーガー 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄
H-356 契約都市伝説:鬼太郎女 都市伝説に飲み込まれた直後自殺
H-357 契約都市伝説:赤紙青紙 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄
H-358 契約都市伝説:人面犬 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄
H-359 契約都市伝説:夜彷徨う鎧武者 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄
H-360 契約都市伝説;性的欲求が強い者は髪が伸びるのが早い 経過観察中
H-361 契約都市伝説:黒いキューピー人形 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄
H-362 契約都市伝説:コインロッカーベイビー 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄
H-363 契約都市伝説:ボギーマン 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄
H-364 契約都市伝説:口裂け女 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄
H-365 契約都市伝説:殺人蝋人形 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄
H-366 契約都市伝説:カーネル・サンダースの呪い 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄
H-367 契約都市伝説:ネッシー 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄
H-368 契約都市伝説:ザ・フック 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄
H-369 契約都市伝説:タコ妊娠 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄
H-370 契約都市伝説:エイズ・メアリー 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄
・
・
・
・
・
・
・
H-360 捕縛作戦 記録映像
閲覧しますか?
閲覧しますか?
【YES】 NO
映像は、ところどころ砂嵐が入り乱れている
音声も完全なものではなく、真実の全てを記録していながら、真実を伝えると言う役目を完全には果たしていない……
音声も完全なものではなく、真実の全てを記録していながら、真実を伝えると言う役目を完全には果たしていない……
黒い嵐が吹き荒れている
悲鳴が、絶叫が上がり、一人、また一人と死んでいく
都市伝説が、都市伝説契約者が、「組織」の黒服が
その黒い嵐に飲まれ、死んでいく
悲鳴が、絶叫が上がり、一人、また一人と死んでいく
都市伝説が、都市伝説契約者が、「組織」の黒服が
その黒い嵐に飲まれ、死んでいく
その様子を、一人の少女が唇を噛み締め、見詰めていた
小さな体が、カタカタと震えている
唇を震わせ、何事か呟いているのだが…その声は、悲鳴と絶叫にかき消され、聞こえない
小さな体が、カタカタと震えている
唇を震わせ、何事か呟いているのだが…その声は、悲鳴と絶叫にかき消され、聞こえない
黒い嵐は周囲のものを殺し尽くし、とうとう、少女に向かってきた
少女を庇うように、顔に縫い目の入った黒服の男が立ちはだかる
……しかし、その黒服も、一瞬で黒い嵐に飲み込まれて
次の瞬間、その大きな体はバラバラになされて、投げ出された
ごとりっ
少女の足元に、頭が落ちる
少女を庇うように、顔に縫い目の入った黒服の男が立ちはだかる
……しかし、その黒服も、一瞬で黒い嵐に飲み込まれて
次の瞬間、その大きな体はバラバラになされて、投げ出された
ごとりっ
少女の足元に、頭が落ちる
「………ン、様………に、げ」
「………わ、は」
「………わ、は」
少女は
自分に向かってくる、その黒い嵐の中心の……この、大虐殺を行っているその男を見つめて
体を震わせ…呟く
自分に向かってくる、その黒い嵐の中心の……この、大虐殺を行っているその男を見つめて
体を震わせ…呟く
「妾は……何と言う事を、してしまったのじゃ……!」
ゆっくりと、その男は少女に近づく
何十人もの都市伝説を、都市伝説契約者を、「組織」の黒服を殺したのは…その男の、長く伸びた髪だった
どんなに切り裂かれても、どんなに引きちぎられても伸び続ける髪は、対象を絡めとり、体に食い込ませ引き裂き、引きちぎる
無理矢理に契約させられた都市伝説を、この男は完全に使いこなしていて
何十人もの都市伝説を、都市伝説契約者を、「組織」の黒服を殺したのは…その男の、長く伸びた髪だった
どんなに切り裂かれても、どんなに引きちぎられても伸び続ける髪は、対象を絡めとり、体に食い込ませ引き裂き、引きちぎる
無理矢理に契約させられた都市伝説を、この男は完全に使いこなしていて
その力を、復讐と言う名の虐殺に使っていた
しゅるり
髪が、少女に絡みつく
少女は、逃げようともしない
髪が、少女に絡みつく
少女は、逃げようともしない
「-----お嬢様!!」
頭だけの状態で、顔に縫い目のある黒服が叫ぶ
それでも、少女は逃げない
体に食い込む髪の毛を感じながら…
それでも、少女は逃げない
体に食い込む髪の毛を感じながら…
絶望したような
安堵したような
そんな顔で、笑った
安堵したような
そんな顔で、笑った
「…お前を、化け物にしてしまったのは、妾じゃ……お前は、妾が憎かろう?」
…ぴくり
男の、虚無としか言いようがないその顔に…一瞬、動きが見えた
少女は、ゆっくりと続ける
男の、虚無としか言いようがないその顔に…一瞬、動きが見えた
少女は、ゆっくりと続ける
「妾が憎いだろう?憎かろう?さぁ、妾を殺しておくれ。そして…妾以外の研究員達を、許してやっておくれ。全ては、妾の我侭による罪じゃ」
…食い込む髪の動きが止まる
男が、少女をじっと見詰めている
男が、少女をじっと見詰めている
「妾は…ただ………………かった。だが、その願いは、きっと叶わぬものなのだろう。妾の、そんな叶わぬ願いを叶える為の我侭で、たくさんの犠牲が出てしまった。お前は、まだ自我があるようじゃが、お前以外は皆自我を失い、失敗作として廃棄されてしもうた」
「…………」
「…………」
男は
静かに、少女の話に耳を傾けている
どんな言葉も届かなかった男が、ただ静かに、少女の話を聞いていた
静かに、少女の話に耳を傾けている
どんな言葉も届かなかった男が、ただ静かに、少女の話を聞いていた
「お前は…恐らくは、プロジェクト「Intentionally Piece」における、唯一の成功例じゃろう。だが、同時に…最大の、失敗作。「組織」が制御できず、「組織」にこれだけの被害を出してしもうたのだから…きっと、「組織」はお前を廃棄しようとするのじゃろうな」
「………………俺、は」
「じゃが、それはお前の存在が、「組織」に報告されたら、じゃ」
「………………俺、は」
「じゃが、それはお前の存在が、「組織」に報告されたら、じゃ」
少女は、男から視線を逸らさない
自分が生み出してしまった化け物から、決して視線を逸らさない
自分が生み出してしまった化け物から、決して視線を逸らさない
「ここで、妾を殺してくれるならば…お前の存在は、「組織」に報告せぬ」
「…!?お、お嬢様、何を…」
「G-No,1、決して喋るでないぞ?」
「…!?お、お嬢様、何を…」
「G-No,1、決して喋るでないぞ?」
頭だけにされた部下に、少女は少し悲しそうに笑った
…ゆっくり、男に視線を戻す
…ゆっくり、男に視線を戻す
「さぁ、妾を殺すのじゃ。もはや、願いは叶わぬと妾は知った。この世に生きる理由もない」
「…………」
「…………」
静かに、静かに
男は、少女をじっと見つめる
ゆっくり、その口を開いて……
男は、少女をじっと見つめる
ゆっくり、その口を開いて……
-------その瞬間、映像は途絶えた
ただ、砂嵐の映像だけが続く
あの後、一体何があったのか
それは、「組織」の記録内にすら残っていない
ただ、砂嵐の映像だけが続く
あの後、一体何があったのか
それは、「組織」の記録内にすら残っていない
ただ、その時の当事者達だけが
あの時の生き残りだけが
その事実を記憶し、背負い続けている
あの時の生き残りだけが
その事実を記憶し、背負い続けている
fin