「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

単発 - 「組織」上層部について

最終更新:

kemono

- view
だれでも歓迎! 編集
 ---とある「組織」上層部メンバーの部屋にて、どうでもいい会話---


「上層部メンバーが現場に出ない理由?」
「はい」

 不思議でならないのだ
 上層部メンバーは、皆、それぞれの分野で素晴らしい能力を持っている
 …ならば、なぜ、現場に出ないのか?
 彼らが現場に出れば、都市伝説事件など、即座に解決できるだろうに
 その部下の言葉に、特撮映画好きのその上層部メンバーは苦笑した

「まぁ、気持ちもわからないでもないがな。だが、我々が現場に出るわけにはいかないんだよ。よほどのことでもない限り」
「…何故です?」
「影響力やら破壊力やら、まぁ、色々だな」

 …影響力と、破壊力?

「お前は、俺の能力は知っているか?」
「………いえ」

 「組織」はどこまでも秘密主義だ
 そもそも、上層部メンバーの正式な人数すらも、秘密とされているのだし
 …上層部メンバーと、こうやって顔を合わせる事ができる者は稀なのだ
 今、彼に疑問をぶつけているこの黒服は、幸か不幸か、この上層部メンバーの「直属の」部下に選ばれたが為に、こうやって面と向かって話す事ができているが
 実際、一般の黒服がこうやって上層部メンバーと顔を合わせるなど、まず不可能
 よって、その能力が知られている訳もない
 当然…この部下も、この上司の能力を知らない
 そんな部下に、彼は笑う

「俺の能力は、影響力・破壊力、どっちも洒落にならん…ってところだな。制御できているからまだいいものの、制御できなかったら偉い事になる」
「…どんな能力、なんですか?」
「「放射能を浴びると巨大化する」だ」

 ………
 は?と思わず固まる部下
 上層部メンバーは、肩をすくめて笑う

「俺が巨大化するんじゃなくて、俺が放射能を出して、他を巨大化させるんだがな」
「…生物を、ですか?」
「生物植物、まぁ、無機物以外は全部だな。俺が、その能力使って戦っている所、ちょっと想像してみろ」

 言われて、部下は正直に想像してみた


 暴れ回る都市伝説
 それを止めようと発動する能力
 犬が、猫が、カラスが、スズメが
 …「組織」内で関わりたくないランキング、今年度もぶっちぎりトップだったマッスル全裸禿が
 巨大化し、都市伝説を抑え付け…
 …………


「悪夢ですね」
「だろう」

 悪夢以外の何物でもない
 巨大化して暴れる全裸マッスル禿なんて

「目撃者の揉み消しやら何やら、きつくて敵わん。よって、俺は現場に出ない…と言うより「出られない」と言うのが事実だな」
「上層部メンバーの方々は、そんな能力の方ばかりなのですか?」
「俺も全員は知らないが……「お嬢さん」の場合は、世間知らずなのと吸血衝動が厄介だから、ってのがあるらしいな」

 箱入り娘だからな、とぼやく上層部メンバー
 そもそも、「お嬢さん」と言われても、この部下はピンと来ないのだが…

「……まぁ、そう言う訳だ。現場のお前たちが大変なのはわかるが、よほどの事がない限り、俺達は現場に出してもらえん。特に俺はな。よって、お前たちで仕事は頑張ってくれ」
「せめて、書類事務だけでもやっていただけるとありがたいんですがね。怪獣映画を見ている時間があったら」
「自慢ではないが、俺に書類事務をやらせると仕事が三倍に増えるぞ」

 …これは駄目だ
 小さくため息をつく部下


 …ふと、部下は思う
 もしかしたら、上層部メンバーとは…色んな意味で問題を抱えた、厄介な者しかいないのでは?と
 そう考える事しか、できないのだった


 …上司は思う
 こいつは、あまり深く踏み込まなくてもいい、と
 上層部メンバーが現場にめったに出ないのには、先ほど語った理由もあるが、他に
 …企みを抱える者が現場に出ることで、その企みが一気に進む事を阻止する為だ、という事実を



続く予定は一切ないので終わる






タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

記事メニュー
目安箱バナー