簡易ダンジョンアタック--------------------
●概要
マップやトラップを厳密に設定しない、
簡易にダンジョンアタックを行う際にこれを使用する。
ダンジョンは具体的なマップ処理は省いて処理される。
ダンジョン攻略による場面や時間経過は「攻略進行度」と「シーン」を使用して処理していく。
●攻略進行度とシーンについて
「攻略進行度」はダンジョンの広さや深さ、そして時間制限を表すものであり、
これを増加していく事で、PC達はダンジョンの攻略を行っているとして扱う。
「攻略進行度」がGMの指定値に到達した時点で、それ以上の探索は無意味なものとなり、
PCはこのダンジョンを自分たちなりに攻略しつくしたものと判断して扱われる。
GM視点においては「今の段階では、もう何もない」ものとなる。
「シーン」はダンジョンの通路や部屋、階層などを
まとめて探索するための場面と、消費される時間をまとめたものとなる。
探索や足跡追跡などの調査行動は1回で1シーン全体に適応される。
シーン全体ではなく、財宝など特定のオブジェクトに対しての探索は
個別に行う事ができるとするが、オブジェクトは1シーンに1個としておくのがよい。
シーン中の行動によって以下の通りに進行度が増加していくが、
これは戦闘中には適応されない。
①使用時間1分の判定を行うと[攻略進行度]が[+1D6]される。
同判定に何人が成功しても重ねて進行度が増加する事はないが、
PCが判定に失敗した場合は、失敗した数だけ上記点を増加させ事。
時間倍増などによって判定時間が延びる場合、増加する進行度も同様に倍加していく。
また、[聞き耳]は隣接するシーンに対しても行う事ができるとする。
②使用時間10分の判定を行い、GM指定の目標値を超えて
成功すると[攻略進行度]が[+5+1D6]される。
同判定に何人が成功しても重ねて進行度が増加する事はない。
判定に失敗すると[攻略進行度]が[+2D6]される。
時間倍増などによって判定時間が延びる場合、
増加する進行度も同様に倍加していく。
特定オブジェクトに関しては進行度の増加値は半減(切り上げ)として扱う。
●財宝について
ダンジョンに財宝が存在する場合、その価値は以下が基準となる。
これによって攻略進行度も変化する。
・基礎としてPTレベル相応の適正報酬の合計価格が財宝の総価値となる。
・PT全体の適正報酬相当の財宝を手に入れた場合、
その時点で攻略進行度は自動的に規定値となる。
・本命以外の財宝を出す場合は[PT平均レベル×1000]がその他財宝の総価値となる。
その他財宝の総価値に到達すると、攻略進行度が[+規定値÷20(切捨て)]される。
●攻略進行度の規定値の基準について
基本、5シーン前後の探索を想定するとして、
100点の期待値を基本として設定する事を推奨する。
1シーン20点の既定値としても構わない。
なお、上記の数値はまだ机上の空論であり、
実験の経過によって数値は上下される事を承知してほしい。
●採集系シナリオギミック
何かしらのキーアイテムを求めて
ダンジョンへ潜る際のオプションルールとなる。
ダンジョンには[深度]があり、数値が高まるにつれて
目的のものを入手できる確立や入手数が増えていく。
同時にエネミーやトラップなどがより危険なものへとなっていく。
キーアイテム探索の基本的な目標値は[深度+10]となる。
深度の変更は基本として一度に+1、あるいは-1の範囲でのみ行えるとする。
ダンジョンの[深度]と出現する[エネミーレベル]は比例しており、
キーアイテムの基本的な入手数(あるいは相当するもの)も比例している。
(例:深度1では1レベルエネミーが出現し、
キーアイテム探索においては[目標値11]の探索に成功すれば1個を入手できる。)
上記のダンジョン簡易ルールと併用する際は、
進行度既定値を採集期限のリミットなどにするとよい。
また、時間制限を設けた場合に深度の変更を行う場合は
基本使用時間10分の判定を行ったものとして扱う。
より早く深度を一度に上昇、あるいは減少させたい場合は
移動時に目標値+αの[スカウト/レンジャーLV+知力B]での判定を行い、
成功すれば抜け道を見つけ出したなどとして扱い、
移動できる深度の幅をαの数値だけ増加できるとしてもよい。
このときの判定の用意時間はは時間経過に含まれない。
●アドベンチャーパートの補足ルール
アドベンチャーパートは[シーン]と[リミット進行度]を使用する。
[シーン]は[オープニング][ミドル][クライマックス][エンディング]に別れ、
それぞれはシナリオの進行度の具合を表している。
PCはOPで依頼を受けて現地に赴き、ミドルに調査を開始、
クライマックスにて事件の直接解決を行い、エンディングで報酬を受け取る事となる。
GMはPLにシナリオの進行度を把握させるために、
シーンの移行時に現在のシーンを明言する事が推奨される。
なお、前哨戦があるとすればミドルに1~2回のみとし、
クライマックスの戦闘はボスとの戦闘1回のみとするとよい。
なお、前哨戦は後述の[トラップ:モブ襲撃]で簡易に済ませるとしてもよい。
[リミット進行度]は文字通り時間制限の進行具合を表し、シナリオのタイムリミットを表す。
このリミット経過についてはダンジョン簡易ルールの[攻略進行度]を参考にして欲しい。
GMはアドベンチャーシナリオを作成する際、以下のフラグを目安にシナリオを作製するとよい。
・キーフラグ:立たなければシナリオは失敗する重大なフラグ。
キーフラグは1シナリオに1個を目安に、わかり易すぎる程の内容にするとよい。
・サブフラグ:キーフラグが立たなかった場合に補助の役割を果たすフラグ。
1シナリオに3個ほどちりばめ、どれか一つを立てる事で、全滅だけは免れる、としておくと良い。
・ボーナス :PCに有利となる小さなフラグ。
一個一個は微々たるものでも、重なればボス相手に十分に圧勝できるようにするとよい。
これは1シナリオに1~3個ほどを目安にし、1個でやや楽になる、2個で十分に楽になる、
3個重なれば、勝利はほぼ間違いない、という按配で采配するとよい。
●探索方針
PC達PTは、ダンジョンなどを探索中以下の方針で動く事で、方針で指定された修正を受ける事が出来る。
これらの方針はダンジョンアタックやアドベンチャーパートの「シーン」開始時に設定できるが、シーン終了まで方針を変更できない。
この方針の補正効果は探索時のみの効果であり、戦闘時はこの効果は(指定されている効果以外)受けない。
・通常探索
通常通りの探索行動を行い、通常移動による探索を行う。
これによる探索などへの修正はない。
・慎重探索
PT全員は探索中は制限移動を基本として移動していると扱う。
これにより、通常探索と比べて、所要時間が2倍になるものとして扱う。
効果中、聞き耳・足跡追跡・探索・罠感知・危険感知の判定に+2できる。
・走破探索
PT全員は全力移動を基本とした探索を行う。
これにより、通常探索と比べて、所要時間が1/3(切り上げ)になるとして扱う。
ただし、効果中は行える探索行動が「危険感知」「罠感知」の受動感知判定のみとなる。
また、回避判定を求められる場合は-4される。
・漢探索
罠の探索をスッパリ諦め、己の肉体をトラップ解除装置という生贄に捧げる。
通常移動による探索として扱い、効果中は全員の行える探索行動が「聞き耳」「危険感知」「罠感知」の受動感知判定のみとなるが、
生命抵抗力と精神抵抗力に+2され、トラップによって受けるあらゆるダメージが-5される。
・GO to HELL
罠の探索をスッパリ諦めるだけでなく、全力移動を基本として移動する自爆的探索方針。
「走破探索」の効果を受けるだけでなく、聞き耳・罠感知・危険感知の判定も-4される。
ただし、戦闘が必要なエネミーと遭遇した場合、PTの先制判定に+4される。
●休憩について
ダンジョンアタックやアドベンチャーパートによる、
進行度などの簡易化された時間概念でシナリオを進行する場合、休憩を行う場合は以下の3つから選択できる。
上記の探索方針と併せて使用する場合、
これらの休憩は戦闘時や罠発動時などの緊急時以外で、自由なタイミングで行う事ができる。
また、このルールでは基本ルールの休憩の制限回数は無視される。
・小休止
探索をいったん休止し、小時間の休憩を取る。これは時間にして1時間を基本とする。
MPが最大値の1/5だけ回復するが、睡眠はとっていないとして扱う。
[リミット進行度]などでは[10]が経過するとして扱い、休息後に現在シーンでの方針を変更できる。
1日に4回のみ行う事ができる。
・大休止
探索を休止し、やや長い休息を取る。これは時間にして3時間を基本とする。
HPが最大値の1/10、MPが最大値の1/2だけ回復するが、睡眠はとっていないとして扱う。
[リミット進行度]などでは[20]が経過するとして扱い、休息後に現在シーンでの方針を変更できる。
1日に2回のみ行う事ができる。
・野営
探索を休止し、睡眠をとって休息を取る。これは時間にして6時間を基本とする。
HPが最大値の1/5回復し、MPは最大値まで回復する。そして睡眠は全員が十分に取っているとして扱う。
[リミット進行度]などでは[40]が経過するとして扱い、休息後に現在シーンでの方針を変更できる。
1日に1回のみ行う事ができる。
最終更新:2010年07月13日 19:16