呪文 > あ行 > うあ~うえ

ヴァーチュー

Virtue/功徳
系統:変成術;呪文レベル:クレリック0、ドルイド0、パラディン1
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、信仰
距離:接触
目標:接触したクリーチャー
持続時間:1分
セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:可(無害)
 対象は1ポイントの一時的ヒット・ポイントを得る。


ヴァンピリック・タッチ

Vampiric Touch/ヴァンパイアの接触
系統:死霊術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー3
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:接触
目標:接触した生きているクリーチャー
持続時間:瞬間/1時間;本文参照
セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:
 術者は近接接触攻撃に成功しなければならない。術者の接触は、術者レベル2レベルごとに1d6(最大10d6)ポイントのダメージを与える。かつ、術者は自分が与えたダメージに等しい一時的ヒット・ポイントを得る。ただし、術者は対象のその時点でのヒット・ポイント+対象の【耐久力】(対象を死亡させるのに充分なダメージ)までの一時的ヒット・ポイントしか得ることはできない。この一時的ヒット・ポイントは1時間後に消える。


ウィアード

Weird/不吉な運命
系統:幻術(惑乱)[恐怖、精神作用];呪文レベル:ウィザード/ソーサラー9
目標:任意の数のクリーチャー、ただしどの2体をとっても30フィート以内の距離に収まっていなければならない
 この呪文はファンタズマル・キラーの呪文と同様に働くが、複数の目標に影響を及ぼすことができる。対象になったクリーチャーのみが攻撃する幻影のクリーチャーを見ることができ、術者は攻撃者を影の像として見る。
 目標が頑健セーヴに成功した場合、3d6のダメージを受け、1ラウンドの間朦朧状態になり、さらに1d4の【筋力】ダメージを受ける。


ヴィジョン

Vision/幻視
系統:占術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー7
発動時間:1標準アクション
 レジェンド・ローアと同様だが、ヴィジョンは素早く効果を現す。ただし、術者に負担を強いる。術者はある人物、場所、物品について知りたいことを1つ決め、しかる後にこの呪文を発動する。その人物や物品が手近にあったり、その場所にいる場合、術者はDC20の術者レベル判定(1d20+術者レベル;最大+25)に成功すればそれについての幻視を得る。その人物、物体、物品についての詳しい情報を知っているだけであれば、DCは25で、得られる情報も不完全である。噂に聞いたことがあるだけであれば、DCは30で、得られる情報もあいまいである。
 この呪文が終了したら、術者は疲労状態になる。


ウィスパリング・ウィンド

Whispering Wind/囁きの風
系統:変成術[風];呪文レベル:バード2、ウィザード/ソーサラー2
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:1マイル/レベル
効果範囲:半径10フィート拡散
持続時間:1時間/レベル以下、または放出するまで(目的地に到達する)
セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:不可
 術者は指定した場所にメッセージや音を風に乗せて送る。ウィスパリング・ウィンドは、その場所への道を見つけられるならば、術者に馴染みがあり範囲内の特定の場所へ移動する。ウィスパリング・ウィンドは、その場所に到着するまでは微風のように穏やかで気づかれず、到着したらメッセージや音を静かに囁く。その音を聞く誰かがいるかどうかは関係ないことに注意。風はその後消える。
 この呪文は日本語で75文字の言葉か1ラウンド分のその他の音を運ぶことしかできず、さもなくばかすかな風のざわめきにしか聞こえない。術者はウィスパリング・ウィンドの移動速度を、1マイル/1時間か1マイル/10分のどちらかに決められる。
 この呪文が目的地にたどり着き、メッセージを届けるまでは渦巻きながら留まっている。マジック・マウスと同様に、ウィスパリング・ウィンドは音声要素を担当したり、合言葉を使ったり、魔法の効果を起動させることはできない。


ウィッシュ

Wish/望み
系統:総合術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー9
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質(25,000GPの価値があるダイヤモンド)
距離:本文参照
目標:本文参照
持続時間:本文参照
セーヴィング・スロー:不可、本文参照;呪文抵抗:
 ウィッシュはウィザードやソーサラーが使うことのできるもっとも強力な呪文である。高らかに呪文を唱えるだけで、術者は己の望むように現実を改変できる。しかし、たとえウィッシュの呪文であっても制限はある。
 ウィッシュの呪文1つで以下のうちの1つが可能となる:
  • 術者にとって対立系統の呪文でなければ8レベル以下のいかなるウィザード/ソーサラー呪文でも再現できる。
  • 術者にとって対立系統の呪文でなければ、7レベル以下のいかなる呪文でも再現できる。
  • 術者にとって対立系統の呪文を含む、7レベル以下のいかなるウィザード/ソーサラー呪文でも再現できる。
  • 術者にとって対立系統の呪文も含む、6レベル以下のいかなる呪文でも再現できる。
  • ギアス/クエストインサニティのような、他の多くの呪文の有害な効果を元に戻す。
  • 1体のクリーチャーの1つの能力値に+1の体得ボーナスを与える。連続して即座に2~5回のウィッシュ呪文を発動することで、1体のクリーチャーの1つの能力値に+2~+5の体得ボーナスを与えることができる(+2体得ボーナスなら2回のウィッシュ、+3体得ボーナスなら3回のウィッシュというように)。体得ボーナスを与える場合、持続時間は“瞬間”となり、従って、解呪することはできない。注:1つの能力値に対しては、体得ボーナスは+5までしか上げることはできない。また、1つの能力値に対する体得ボーナスは累積しないため、最も高いもののみが適用される。
  • 負傷や肉体的な障害を取り除く。術者は1回のウィッシュでレベルごとに1体のクリーチャーを救うことができ、すべての対象の同一の肉体的な傷害が癒される。たとえば、術者はパーティー全員のすべてのダメージを回復させるか、パーティー全員からすべての毒の影響を取り除くことができるが、1回のウィッシュで両方を同時に行うことはできない。
  • 死者を生き返らせる。ウィッシュによってリザレクションの呪文を再現することで、死亡状態のクリーチャー1体を生き返らせることができる。死体が失われてしまった死亡状態のクリーチャーも生き返らせることができるが、この大技にはウィッシュの呪文2回が必要となる。1回は肉体を作り出すため、もう1回はそれに再び命を与えるためである。生き返ったキャラクターは永続的な負のレベルを1レベル負うが、ウィッシュであってもこれを防ぐことはできない。
  • 別な場所へ運ぶ。ウィッシュによって、術者レベルごとに1体のクリーチャーをいかなる次元界のいかなる場所からでも、どこか別の場所(いかなる次元界でもかまわない)へと、その土地土地の状況に左右されずに運ぶ事ができる。同意しない目標は意志セーヴに成功すればこれを無効化できる。また、呪文抵抗があれば、それも適用できる。
  • 不幸な出来事をやり直す。ウィッシュによって、最近のできごと1つをやり直すことができる。直前のラウンド内(術者の前回のターンも含む)に行われたいずれかのロールを振り直させ、新しい結果に合わせて現実が改変されるのである。たとえば、ウィッシュによって、敵の成功したセーヴ、敵の成功したクリティカル・ヒット(攻撃ロールかクリティカル・ロールのどちらか)、味方の失敗したセーヴなどをやり直すことができるのである。ただし、振り直しても元々のロールと同じ結果になったり、もっと悪い結果になったりすることもある。同意しない目標は意志セーヴに成功すればこれを無効化できる。また、呪文抵抗があれば、それも適用される。
 術者は上記のものより強力な効果を望むこともできるが、それは危険を伴う。(そうしたウィッシュは、GMによって、術者の意図が曲解され、字句通りではあるものの、望まぬ方向に望みをかなえたり、部分的にしか望みをかなえなかったりするのである。)
 ウィッシュによる再現呪文に対しては、セーヴと呪文抵抗を通常通り行うことができる(ただし、セーヴDCは9レベル呪文のものとなる)。
 10,000GPを超える費用がかかる物質要素のある呪文を再現する場合、その物質要素は術者が用意しなければならない。(この呪文用の25,000GPのダイヤモンドに加えて)。


ウィンド・ウォーク

Wind Walk/風乗り
系統:変成術[風];呪文レベル:クレリック6、ドルイド7
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、信仰
距離:接触
目標:術者および接触したクリーチャー1体/3レベル
持続時間:1時間/レベル(解除可);本文参照
セーヴィング・スロー:不可および意志・無効(無害);呪文抵抗:不可および可(無害)
 術者は自分の肉体の構成物質を(ちょうどガシアス・フォーム呪文と同様に)雲のような気体に変え、空中をかなりの速度で移動できる。術者は自分と一緒に他のクリーチャーにも影響を与えることができ、それぞれが独立に行動できる。
 通常、空中歩行者の移動速度は10フィートで飛行機動性は“完璧”。空中歩行者が望むなら、魔法の風が最大で600フィート/ラウンド(60マイル/時)までの望みの速度で運んでくれるが、このとき飛行機動性は“貧弱”になる。空中歩行者は不可視ではなく、ぼんやりとかすんだ半透明の姿となる。全身白い装束をまとえば、80%の確率で雲、霧、蒸気などと間違えられるだろう。
 空中歩行者は回数無制眼で肉体を持った姿に戻ることができ、その後に再び雲の姿を取ることもできる。雲の姿になったり元の姿に戻ったりするには、どちらでも1回につき5ラウンドかかる。姿を変えるのに要した時間は、肉体を持った姿でいた時間と同様、呪文の持続時間に勘定する。術者はこの呪文を解除し、即座に終了させることができる。また、術者は1体の空中歩行者にだけ中断を行ない、他のものはそのままにしておくこともできる。
 呪文の持続時間の最後の1分になると、空中歩行者は自動的に60フィート/ラウンドの速度で降下する(計600フィート)。ただし、空中歩行者が望むなら、それより速く降下することもできる。この降下が始まれば、呪文が切れかけているという警告になる。


ウィンド・ウォール

Wind Wall/風の壁
系統:力術[風];呪文レベル:ウィザード/ソーサラー3、クレリック3、ドルイド3、レンジャー2
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質/信仰(小さな扇と珍しい種類の羽根)
距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル)
効果:長さ10フィート/レベル、高さ5フィート/レベルまでの壁(自在)
持続時間:1ラウンド/レベル
セーヴィング・スロー:不可;本文参照;呪文抵抗:
 風でできた不可視の垂直なカーテンが現れる。厚さ2フィートで、かなりの風力を持っている。イーグル(鷲)よりも小さな烏を吹き飛ばしたり、気が付いていない人物の手から紙やそれに類する物体をもぎ取ったりするほどの激しい風である(反応セーヴに成功すれば、クリーチャーはその物体をしっかりにぎりしめておくことができる)。サイズ分類か超小型または小型の飛行クリーチャーは、この壁を通り抜けることができない。固定していない物体や布製の服は、ウィンド・ウォールに捕まった場合、吹き上げられてしまう。アローとボルトは上方へそらされ、はずれてしまう。それ以外の遠隔武器でこの壁を通るものは30%の失敗確率がある。(巨人の投げる大岩や攻城兵器の弾、その他の重量のある遠隔武器は影響を受けない。)気体、ほとんどのガス状のブレス攻撃、ガス状のクリーチャーはこの壁を通り抜けることはできない(ただし、非実体クリーチャーに対しては障害とはならない)。
 この壁は垂直でなければならないが、地面の上に連続した経路を描く限り、術者はその形を好きなように変えることができる。ある地点を囲むように円筒状や四角柱状のウィンド・ウォールを作り出すこともできる。5レベルの術者は長さ50フィートまで、高さ25フィートまでの壁を作り出すことができ、これは直径15フィートの風の円筒を作り出すのに充分な長さである。


ウェイヴズ・オヴ・イグゾースチョン

Waves of Exhaustion/過労の波
系統:死霊術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー7
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:60フィート
効果範囲:円錐形の爆発
持続時間:瞬間
セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:
 負のエネルギーの大波が、呪文の範囲内の生きているクリーチャー全員を過労状態にする。すでに過労状態にあるクリーチャーには何の効果もない。


ウェイヴズ・オヴ・ファティーグ

Waves of Fatigue/疲労の波
系統:死霊術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー5
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:30フィート
効果範囲:円錐形の爆発
持続時間:瞬間
セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:
 負のエネルギーの大波が、呪文の範囲内の生きているクリーチャー全員を疲労状態にする。すでに疲労状態にあるクリーチャーには何の効果もない。


ヴェイル

Veil/覆面
系統:幻術(幻覚);呪文レベル:ウィザード/ソーサラー6、バード6
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:長距離(400フィート+40フィート/レベル)
目標:1体以上のクリーチャー、ただしそのうちのどの2体をとっても30フィート以内の距離に収まっていなければならない
持続時間:精神集中+1時間/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:意志・無効;本文参照;呪文抵抗:可;本文参照
 術者は即座に対象の外見を変え、その外見を呪文の持続時間の間じゅう維持できる。術者は対象を望み通りの姿に見せかけることができる。対象は、外見も雰囲気も匂いも、呪文が見せかけようとするクリーチャーと同様のものとなる。影響を受けたクリーチャーは、殺されれば本来の姿に戻る。特定の個人や個体の外見を写し取ろうとするなら、術者は〈変装〉判定に成功しなければならない。この呪文はこの判定に+10のボーナスを与える。
 同意しない目標は意志セーヴに成功するか呪文抵抗により、この呪文の効果を無効にすることができる。対象と何らかのやりとりをしたものは、幻覚を見抜くために意志・看破のセーヴを試みることができるが、この場合呪文抵抗は役に立たない。


ウェイル・オヴ・ザ・バンシー

Wail of the Banshee/バンシーの慟哭
系統:死霊術[即死、音波];呪文レベル:ウィザード/ソーサラー9
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声
距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
目標:半径40フィート拡散内で1体/レベルの生きているクリーチャー
持続時間:瞬間
セーヴィング・スロー:頑健・無効;呪文抵抗:
 この呪文を発動したとき、術者は魂を縮み上がらせる恐ろしい叫びを発し、それを聞いたクリーチャーを殺す(術者を除く)。この呪文は最大で術者レベルごとに1体のクリーチャーに影響し、術者レベルごとに10ポイントのダメージを与える。起点にもっとも近いクリーチャーが最初にこの効果を受ける。


ウェブ

Web/クモの巣
系統:召喚術(創造);呪文レベル:ウィザード/ソーサラー2
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質(1片のクモの巣)
距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル)
効果:半径20フィートに拡散する網
持続時間:10分/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:反応・無効;本文参照;呪文抵抗:不可
 ウェブは何層にも重なった、強靭な粘着性の糸の塊を作り出す。この糸は入り込んだものを絡めとる。この糸の塊はクモの巣に似ているが、ずっと大きく強靭である。この網は2つ以上の相対する固定点に固定しなければならない。たとえば床と天井、両側の壁などである。そうしないと網は崩れ落ち、消滅してしまう。網の中にとらわれたクリーチャーは、粘着性の繊維によって“組みつき状態”になる。網に捕らわれたクリーチャーを攻撃しても、攻撃した側のクリーチャーが“組みつき状態”になることはない。
 呪文発動時に効果範囲内に居たものは全員、反応セーヴを行わなければならない。このセーヴに成功すれば、そのクリーチャーはウェブの中にはいるがそれ以外の影響は受けない。セーヴが失敗なら、そのクリーチャーは“組みつき状態”になるが、1標準アクションを費やして呪文のDCで戦技判定または〈脱出術〉に成功すれば、糸から身をふりほどくことができる。ウェブの範囲すべては移動困難な地形である。ウェブの範囲を通り抜けようとする者は呪文のDCに対して移動アクションの一部として戦技判定または〈脱出術〉を行う。失敗した場合その移動を失い、ウェブに進入した最初のマスで“組みつき状態”になる。
 敵との間にあるウェブの糸の厚さが5フィート以上なら遮蔽が与えられる。敵との間の糸の厚さが20フィート以上で完全遮蔽となる。
 ウェブの糸は可燃性である。魔法のフレイミング武器はブラシでクモの糸を払うように、簡単に糸を切り払うことができる。どんな火でもこの網に火をつけ、1ラウンドに一辺5フィートの正方形を焼き払うことができる。燃えている網の中のクリーチャーはみな、炎により2d4ポイントのダメージを受ける。
 ウェブパーマネンシイ呪文で永続化させることができる。永続化したウェブがダメージを受けたが破壊されるに至らなかった場合、それは10分で元通りになる。


ヴェントリロキズム

Ventriloquism/腹話術
系統:幻術(虚像);呪文レベル:ウィザード/ソーサラー1、バード1
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、焦点(小さな円錐状に巻いた羊皮紙)
距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
効果:理解できる音、たいていは話し言葉
持続時間:1分/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:意志・看破(やりとりがあった場合);呪文抵抗:不可
 術者は自分の声(および自分が普通に口から出せるあらゆる音)を、どこか別の場所から出てきたかのように見せかけることができる。術者は自分の知っているどんな言語で話すこともできる。こうした声や音については、それを聞いてセーヴに成功したものは誰でもその音が幻術によるものであることに気付く(その場合でも、聞こえはする)。
最終更新:2023年05月01日 16:40