Laila(詳細・ネタバレ編)


  • ヒューム♀、2a(金髪)、ジュノ上層G-7
  • フルネームはライラ・ブリリオート(Laila Brilioth)。
  • ブリリオート舞踏団・団長。


  幼少時代から有名なダンサーだったライラ。初登場での彼女の印象は、芸術家特有の気難しさが前面に出ているせいか、意地悪なイメージを持ったプレイヤーも多かったのではないだろうか。3/11/08 に実装された踊り子AFクエストでは、プレイヤーを一人前の踊り子として認め、気にかけてくれる場面や、過去の母親との思い出、そして踊り子の真髄について熱く語ってくれる。

特記事項
  • 幼少時代からダンスをしていた。
  • 当時は執事がついていて、バストゥークからジャグナーまでお供させたりした。
  • クリスタル戦争期に知られた、クリークタンツ(武踊)の継承者アニカ・ブリリオートと姓を同じくしている。踊り子AFクエストにて、母親である事が判明。


「アルタナの神兵」発売前トレーラー
  東京ゲームショー2007等で公開された「アルタナの神兵」のトレーラーで、南サンドリアのレストラン『獅子の泉』でバックダンサーを従え華麗に舞う踊り子の姿が登場する。


ブリリオート舞踏団
ジュノ上層に突如現れた三人のNPC。独自モーションで優雅に踊るミスラとガルカ、そしてその奥に控えているのが団長のライラである。彼女の口調からすると、この二人はライラ自身が才能を見出しスカウトしたのかもしれない。

舞踏のプレリュード(踊り子習得クエスト)

  彼女に声を掛けると「入団したいのか」と尋ねられる。自分の目でその技量を確かめた者しか入団させないライラに取ってはこれは面倒な出来事である。突然「踊り子になりたい」と言われても誰でもなれるものでは無いらしい。「星くず石」を手に入れて来たら、考えない事も無い、と彼女は条件を出した。


冷やかしと思って、あえて無理難題を言ってきたとも思える。

  聞きなれない名前の物に、隣で舞うミスラダンサーのRhea Myuliahに尋ねてみる。彼女は冒険者とライラのやり取りを聞いていて、彼女もまだ冒険者に対して半信半疑だった。南サンドリアのレストラン『獅子の泉』の舞台で踊ってみせる位の度胸を見せたら、星くず石の詳細を調べると条件をつけたものの、協力してくれることになった。
  早速『獅子の泉』のオーナーのValderotauxに事情を説明すると、過去に「ブリリオート舞踏団」もここで踊って客を楽しませた事を思い出し、快く舞台を貸してくれる。店の客の目が舞台に上がった冒険者に集まる。しかし、あくまで冒険者は冒険者。舞台に上がる度胸はあっても、まだまだ踊りは教えてもらってる訳ではなく、つたない動作しか出来ない(実際は既存のエモーションを舞台上で繰り返す)。その場にいた者の感想は、Valderotauxオーナーのコメントに凝縮されている。

Valderotaux : お前さんのダンスはざ……斬新だったな。たのむからもう二度と……いや、なんでもない……。

  ともかく、Rhea Myuliahの出した条件は満たした。実はその一連は彼女の
耳にも届いていて、既に星くず石について調べてくれていた。星くず石とは、ジャグナー森林のメシューム湖に沈んでいたもので、光を放つ珍しい石だった。その為既に取りつくされて今はもう無いのだという。入団をあきらめて貰うように、ライラは最初から不可能な注文をしていたのだ。


その課題の意地悪さにRhea Myuliahもあきれ気味。

  丁度同じ時期に、過去へといざなう「禁断の口」が各地で発見された。それを通って冒険者は過去にたどり着いた。20年前ならメシューム湖にも星くず石があるかもしれない、と冒険者はジャグナーに向かった。

  メシューム湖で、冒険者は少女とであった。「サインなら、お断りよ」と出会い頭に言ったこの娘の名前はLaila。ダンスレッスンをサボり、ここに来たと話す。そもそもダンスを好きなのか分からなくなり、辞めようかと思っている、と。昔は踊れば両親も喜んでくれたらしいが……。悩みを語る彼女に応えるかのように、どこからともなく笛の音が響いた。その音は彼女を満たし、自然とステップを踏ませていた。


生まれて初めて踊る喜びを、このとき感じたという。

  森から彼女の元へ執事が駆け寄ってきた。護衛としてお供したのにはぐれてしまったらしい。「お嬢様」と呼ばれた少女ライラの悩んでいる姿を見て、この執事は彼女をレッスンから外へ、連れ出してあげたのだと言う。気晴らしに噂の星くず石を見に行こう、とここを訪れたらしい。

Laila : フェロール、わたし、ダンスをもう一度がんばってみるわ。
Fairaure : お、お嬢さま……!!このフェロール、お嬢さまのダンスを生涯見届けますぞ!
Fairaure : さ、お屋敷に戻りましょう!

  この日の思い出に、少女ライラと冒険者は星くず石を手に入れた。

  そしてその石を持って現代のジュノ。ライラは、その石を星くず石と確認すると観念して冒険者の入団を認めた。


約束は約束として、その根性を認め入団を許可。

Laila : 実は、私は別に星くず石をひとつ、持っているんだ。とっくの昔に光は消えてしまっているけどね。この石を見てるとあの日のことを思い出すんだ。私がダンスの楽しさに気づいた日のことをね……。
Laila : いままでダンスを続けてこれたのはそのときに聴いた笛の音のおかげ…………ん?そういえば、あのときあんたによく似た人が……
Laila :……そんなわけ、ないか。

  やはりあの少女は過去のライラだった。そして団員と認めた冒険者にダンスの過去の話を始める。本来は「クリークタンツ」と呼ばれる、バストゥーク伝統の実戦的な武踊を基にしているものにライラたちの舞踏団はその身ごなしだけを応用して「魅せる」ダンスに昇華させたものだと。だからこそまずは武踊の基礎が大切であり、誰にでも出来るものではない。


これで冒険者の姉弟子となったRhea Myuliah

  Rhea Myuliahに基礎の手ほどきを受け、冒険者はこれから踊り子としての修行の旅に出る。

Laila : ほら、ぼけっとしてないであとは自分で特訓しておいで!早く私たちに追いついてもらわなきゃ、困るよ!


20年の軌跡~メシューム湖での出会いから現在までの経緯

  ここでは踊り子AF習得クエストで散りばめられた、ライラの過去を時系列に並べてみた。なお踊り子ジョブ習得クエスト「プレリュード」で過去に飛び、冒険者と幼いライラが始めて出会ったのは20年前。

踊りに魅せられて~継承者への道(20年前・その後)
  冒険者がメシューム湖で幼いライラと出会った時、彼女は毎日厳しい訓練におわれ、踊る事に嫌気が差していた。そして湖のほとりで美しい笛の音が流れてくるのを耳にし、それに誘われるかのように自然と体がリズムを刻みだした。そして踊る楽しさを思い出した彼女は冒険者と共に星くず石を記念にもって帰ることにし、冒険者と別れた。
  この時ライラは、踊り子として大切な「何か」を掴んだようで、その後飛び出した家に戻り、母にも報告したようだ。母であり、ブリリオート流舞踏の当時のトップダンサーでもあった母Annikaは、自らの持論で娘に英才教育を施していた。その第一に必要な要素とは「技術」。ブリリオート流の基本とされる「武踊」は娘ライラに幼少時代からみっちり鍛えこんでいた。その次の要素とされるのは「楽しく踊る事」。冒険者が出会った時のライラは、この段階で悩んでいる状態だったのだ。家出をする前は「つらそうだった」と語るAnnikaは、戻ってきた娘の表情からその成長を感じたようだ。
  そんなAnnikaがライラを連れて行ったのは、彼女にとってとても大事にしていた場所・グロウベルグ。妖精たちが住むといわれるその地で、Annikaは娘ライラに思いのままに踊るように指示をした。一種の試験である。


母と妖精たちが見守る中、湖で踊ったあの踊りを見せるライラ。

  彼女の心底楽しそうなダンスに、妖精たちもウットリした様子で母子を囲んでいた。その様子にAnnikaも娘の確かな成長を確信し、「人々の前でダンスを踊るうえで、本当に大切なこと」を伝授しようと決意する。一皮向けたライラのダンスを見て、正当後継者として本格的に育てる事を決めたようだ。
  一方、ライラはメシューム湖で踊る楽しさを教えてくれたあの笛の音を忘れられず、(家出をした時にメシューム湖にまで同行した)執事のFairaureに、その笛を奏でたと思われる相手を探すように頼んでいた。一人で湖を探していたFairaureは笛の音を聞き吟遊詩人の存在を確信し、その音色の出る方向へ走っていったが、そこには戦いの痕跡と、壊れた笛を見つけた。その様子から吟遊詩人の生存は確認出来ないとガッカリしていたFairaureは、そのままライラのもとへ戻り、悲しい報せを伝えたものと思われる。

「輝く星の踊り子」時代~花形ダンサー(10年前・運命の転機)
  その後は母の厳しい指導のもと、ライラは踊り子としてその才能を開花させるべく厳しい特訓からも逃げずに頑張ったようだ。そして10年前、戦後のバストゥーク……。ライラはとうとう、母の主催する舞台の花形、「輝く星の踊り子」に選ばれたのだった。ブリリオート流の頂点に上り詰めた瞬間といえる。


商業区で舞うライラを一目見ようと人だかりが出来るほどの人気スターに。

  若く美しい彼女は、全てが実り、今まさに大輪の花のように咲き誇っていた、まさに絶頂期だったといえる。母Annikaは普段から娘であるライラを特に贔屓するわけでもなく、門下生全員に等しく厳しく、公平に接していただけに、その中でNo.1となったライラにとっては、まさに花形スターという座は今までの努力に報いる最高の誉れだった。


スターに上り詰めた彼女の姿に執事Fairaureも感涙。

  そんな彼女が日々ステージに立つバストゥークに、当時噂になっていたバレリアーノ一座が訪れた。大道芸だけでなく、演奏者やダンサーを多く抱えていた当時のバレリアーノ一座は全国の老若男女から幅広い人気を博していた。


現在の演目よりも充実した、まさに大衆芸能といった感じ。そして観客の前列には……


全く違う「魅せ方」に虜になったというライラ。

  常に華やかで人を魅せる事を意識した舞台に立ち続けていたライラにとって、そのパフォーマンスが衝撃的だったようで、毎日通いつめていたと語っている。そしてバレリアーノ一座がバストゥークを離れる日、彼女はある決意を胸に、彼らのもとを訪れていた。それは……


Laila :それで、決めたの。私、あなたの一座に入らせていただくわ。

  突然まくし立てるように話し出すライラに面食らった様子を見せたのは座長のValerianoだった。花形スターである彼女は「私のダンスをあなたたちの一座に加えれば、もっと素晴らしいものができると思うの!」と自信満々にアピールを続けた(サーカスの花形ダンサーらしきエルヴァーンの女性が居る前で)。しかし、Valerianoは彼女のダンスを見ることもなく、その申し出を断りバストゥークをあとにすることになる。
  勝負すらさせて貰えなかったと愕然とするライラ。勿論Valerianoの意思を汲み取る余裕もゆとりもなかった。このときの挫折が彼女を狂わせたとも言える。


ダンスすら見てもらえず断られた彼女。その胸に残った感情は……。

  この直後、ライラは母の一座を抜けたと語っている。そして自ら団長となり新たなブリリオート舞踏団を結成し、街角で舞を見せる大衆芸に転身した。花形スターの座を捨てて、新たな道を進み、ジュノ上層を訪れたのが現在の彼女と言うわけだ。しかし、その全てには、10年前に彼女のダンスを見る事もなく却下したValerianoを見返すためだけの為に行ったことだったのだ。


「アルタナの神兵」発売前のトレーラーからの映像。踊り子AFクエストなどが実装された現在この映像を見返すと、バックダンサーの男性二人はかつてのバレリアーノ一座に所属していた10年前のメンバー達であったと思われる。このトレーラーの映像は、当時のライラが思い描いていたバレリアーノ一座との舞台、と言うことなのかもしれない。

10年前からの因縁の決着(踊り子AFクエスト・ライラ視点)

  これらの過去の出来事は、AFクエスト全般を通して、断片的に語られている。そしてその決着を付けろというかのように、運命はブリリオート舞踏団とバレリアーノ一座を引き合わせる事になる。ジュノで、現代の二大大衆芸集団と言われるブリリオート舞踏団とバレリアーノ一座の「夢の共演」を持ちかけたスポンサーが登場したのだ。ブリリオート舞踏団結成の秘話を始めて団員達に語ったライラは、その申し出に飛び乗った。一方同様にブリリオート舞踏団との共演の企画を聞いたValerianoは純粋に一緒に舞台に立てる事を喜ぶ様子で即座に承諾した。それぞれの思惑が交錯する中でジュノでの夢の舞台が開かれる事が決まっていった。


そして共演の為にバレリアーノ一座はジュノに着き、ブリリオート舞踏団に挨拶に。

Valeriano :やぁ、みなさん。お待たせしました!
Laila :ああ、待ったよ。もう10年もね。
Valeriano :えっ?
Laila :バレリアーノ、今日はあんたに私を一座に入れなかったことを後悔させてやるよ!
Valeriano :ライラ、君は……。


共演前に大胆に宣戦布告をするライラ。

  この舞台は、ブリリオート舞踏団の新人である冒険者(プレイヤー)にとっては初舞台となる。この日の為に客をひきつける演目もミッチリ叩きこまれた冒険者を中央にすえたブリリオート舞踏団、そしてバレリアーノ一座の舞台の幕は上がった。
  しかし「夢の舞台」というより、その共演は「競演」というほうが相応しい内容となっていった。華やかな街頭パフォーマンスを見る為に集まる客達の好みに応じて踊るブリリオート舞踏団は、その興味を巧みに引き、結果的にバレリアーノ一座までもを奪うように舞い続けていた。それこそがライラが描いていた復讐であり、見返す為の舞台だった。
  しかし彼女の並ならぬ憎悪、そして素晴らしいものになる筈の共演が、お互いを潰しあい兼ねない、殺伐とした雰囲気へと変貌していく様を誰よりも悲しく感じたのはValeriano。普段はパフォーマンスを他の団員に任せている彼だが、夢見たステージと掛け離れてしまったこの状況を悲しんだ彼はおもむろに持ち出したのは、フルートだった。


静かに奏で始めるメロディ。

  その音色に、思わずライラは足を止めてしまった。それは、彼女にとっては忘れる事も出来ないもの……20年前、踊る事をやめようと思った彼女の心に染み込み、思わずステップを踏ませた メシューム湖で聞いたあの歌だったのだ。実はValerianoは当時、流しの吟遊詩人であり、あの日自分が湖で演奏をしている時に対岸で踊っていた少女の存在に気付いていた。その出来事を大切に思っていたのはライラだけではなかった。自分の歌に併せて踊る少女を見た当時のValerianoは、その時の感動からクリスタル大戦後にサーカスを開く夢を思い描くように成ったと語っていたのだ。そして、Valerianoは、その時の少女が成長し、やがてバストゥークで花形スターに上り詰め、そして現在の「ライラ」であることは知っていたようだ。


10年憎しみ続けた相手は、20年前の大恩人だった。唖然とするライラ。

  20年前からの縁が明かされた二人。あの時みたいに踊ってくれ、と声をかけるValerianoだったが、ライラは、今の自分にそんな資格は無いと呟いた。

Laila :いまの私には無理だよ……。私はあんたに断られた日から、バレリアーノ一座に勝つことだけを目標にしてきたんだ。いままで、あんたを見返すためだけに踊ってきたようなもんさ……。私に踊る資格なんかないよ……。
Valeriano :そうだったのか。君を苦しめてしまってすまない……。でもあのときは、周囲から期待されていた君を、一座に入れるわけにはいかなかったんだ。
Laila :え……?
Valeriano :君は周囲に大切に育てられ、ブリリオート流という名門を継ぐ立場にあった。そして栄えある「輝く星の踊り子」として、すでに大輪の華となる素質を開花させていた……それを手折って、自分だけのものにする権利は、私にはないと思ったんだ。サーカスには、サーカスに似合ったダンスというものがある。それは君の持つ資質とは、違う種類のものだ。私は君のダンスが好きだった。だから君の成長を、遠くから見守っていたかったんだ。
Laila :……それじゃあ、私に実力がなかったから断ったわけじゃなかったのね……。
Valeriano :もちろんだよ。君は、誰もが認める天才踊り子じゃないか!すまない、私がもう少しきちんと話していれば……。
Laila :……ううん、いいの。あのときそう話されても……私、わからなかったと思うわ……。私はただ一座に入ることしか考えてなかった。みんなにどんなに大切にされていたかも気づかずに……私、何もわかってなかった……。


ようやく気付いた彼女だが、実に「今の今まで」何もわかってなかった……。

Valeriano :恥じいる必要はないよ。現に君は、私の一座なんかより、もっとたくさんのお客さんを楽しませる舞踏団を作りあげたじゃないか!
Laila :バレリアーノ……。
Valeriano :ライラ、さぁ、踊ってくれないか。君は本当のダンスの楽しさを知っているはずだ。
Laila :……ええ!


全ての誤解も解け、改めて仕切りなおして「夢の共演」に臨む。


それは二人にとっては思い出の、メシューム湖での共演を再現するものだった。

翌朝、バレリアーノ一座は再び旅路についた。それを見送るブリリオート舞踏団の面々。別れの挨拶をしようとしたその時、Valerianoとライラはある異変に気付く。二人がそれぞれのポケットから取り出したのは、20年前のメシューム湖のほとりで、あの日二人が別々に「記念に」と持ち帰った「星くず石」だった。この石は、ふたつでひと組で、離れると光を失うという伝説があった。あの時人に喜びを伝える楽しさを知った二人が持ち帰った石は対であり、20年の時を経て、ここに揃ったのだ。


輝きだした二つの運命の石に驚く二人。

Laila :私、ここでもういちど、最初から始めるわ。この石を持ち帰った日のように……。
Valeriano :ああ。遠くから見守っているよ。

  一座を見送ったライラは、改めて、ブリリオート舞踏団の新人として舞台に立った冒険者の成長と初舞台を褒め、「ご褒美」を与える(AF)。そして、全てを締めくくるようにこう、続けた。

Laila :……それにしても、ダンスを勝負の道具にするなんて、私はいままで何をやってきたのかね……。恥ずかしい話だけど、ダンスをあんなに心から楽しめたのは久しぶりさ。

  いつかまた、きっとバレリアーノ一座とブリリオート舞踏団が共演することもあるだろう。


全てが解決してしまった今、ライラの態度激変……!

花形スター対決!
  踊り子の限界突破クエストにあたる「祝福のフィナーレ」では、ライラが手塩に掛けて育てた「期待の新人」である冒険者を踊り子としてだけでなくクリークタンツの後継者として相応しいか自ら見定める為にタイマンを貼る事になる。
  それは、踊り子としてのプライドと踊る喜びを再び見出した彼女自身との戦いとも言える。まだまだ現役、スターの座を譲らないと闘争心むき出しでタイマンに挑むライラ。それは師匠としてだけでなく、一人の踊り子として、冒険者が対等な存在になりつつ事を認めているから、ともいえるのではないだろうか。

ライラの年齢考慮
  単純に考えると、ライラは20年前に少女として存在しているわけで、20歳をゆうに超えているのは言うまでも無い。20年前のメシューム湖で出会う彼女は既にヒュームの「少女NPC」のグラフィックである事を考えると、当時で厳しい訓練を受け、嫌気を感じ、家出をするくらいの年齢である事が伺える。そして名家の令嬢であるとはいえ、執事が抵抗なくその家出に同行してしまっているところをみると、それなりに口が達者になっている年齢、悪知恵が働く・大人を説得する論理がある程度可能であると推理できる。つまり、これは当時彼女がとても幼い少女ではない、といえる。
  流石に現代で言うところの中学生であのグラフィックを使うとは思わないので、管理人の推測では小学校での学年後半、つまり4・5・6辺り、しかも高学年が高いと思う。全体的に「おませ」とされている女の子の方が、小学校高学年で母親の価値観に衝突したり、逆に意外なきっかけで素直に従ったりしていた記憶がある。となると、20年前の当時で10~12歳で、現代では30~32くらいではないかと思う。
  これは限界突破クエストで、冒険者に最後の「手ほどき」をするという立場としても、現代社会に当て嵌めると社会人になり、後輩を育成してきたというそれなりの実績をもったOLに当て嵌めて貰えばわかりやすいと思う。そう、それはそろそろ「お局」といわれだす年頃なのだwwwww敢えて厳しい試験やいじめともとれる叱咤で後輩等を育成するのは日本では特によくある風潮と思うが、それに近い、認めてるからこそ厳しい(母親に似たともとれる)ライラなりの先輩として師匠としての愛情であり、彼女自身、最後の一花を咲かせる為の力試しにも見える。色んなところで体力やお肌、スタイル維持等で変化が現れる30代前半ならではの焦りがあったりして、と思うと興味深いと同時に生々しい話である。

最終更新:2008年07月19日 21:58