第11回文学フリマ

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hengue

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第11回文学フリマ レポート


 2010年12月5日(日)、蒲田産業プラザにて開催された第11回文学フリマ。
 我ら夜道会も、妖怪掌篇アンソロジー『へんぐえ』シリーズの最新刊『へんぐえ ~せるりあん~』を出店いたしました。
 当日の天気は、まる大気の不純物をザルで濾しとったような清々とした青空。
 いやまぁ、どうせ一日中屋内に居るんで天気なんて関係無いと言えばそうなんですが、それでもテンションが上がります。

 さて、文学フリマの開場は11時。
 参加者は、それより1時間早い10時に会場入りします。
 我ら夜道会スタッフも、10時ちょうどに産業プラザに到着したのですが、そこにはすでに参加者による長蛇の烈。
 第10回文学フリマの参加サークル数は約420だったそうですが、今回はそれを遙かに上回る540サークル! この行列もむべなるかなと納得してしまいます。


▲入場直後の会場の様子(大展示ホール)


 先述した通り、今回は非常に参加サークルが多いということで、産業プラザの大展示ホールと中展示ホールが開放されていました(夜道会ブースは大展示ホール。)

 会場入りした参加者は、何はともあれ、ブースの設営をしなくてはなりません。
 その他にも、追加で借りた椅子を受け取ったり、見本誌を提出したり、事前に発送しておいた商品を受け取ったり……割と忙しいのです。
 とは言え、夜道会も、文フリ参加は今回で3回目。そこらへんは手慣れたものでサクサクと。

▲夜道会ブース

 我らのブースはこんな感じに仕上がりました。
 新刊(『へんぐえ ~せるりあん~』)と既刊(『へんぐえ ~茜~』)の、赤と青のコントラストが綺麗ではないかと。
 そして、ブース全面に貼り出した岩里藁人氏による掲載妖怪一覧イラスト、目立ってますねぇ。


 ブース設営後は、黙々と新刊と特典ポストカードを袋詰めしておりました。
 その最中に、会場内に響く第11回文学フリマ開催のアナウンス。各ブースから一斉に拍手が起こります。
 それはとても厳かで、なのにやたらとテンションが上がるような不思議な瞬間で、文フリ参加者の醍醐味はこの一瞬にあるのではないかと毎回思ってしまいます。


 一般入場後、会場内にぶわっと一般参加者が出現するかと思ったのですが、今回についてはさにあらず。
 人の流れは実にゆったりとしたものでした。

 先述した通り、今回は展示スペースが二分され、人並みが分散してしまったこと。
 それと、閉会時間が16時から17時に延長されたので、遅めの時間に来る一般来場者が増えたこと。
 ここらへんが関係しているのではないかと思います。

 ってなわけで、我らが夜道会ブースも実にまったりとした雰囲気。
 売上のほうもまったりとした伸び具合。
 まぁ、『へんぐえ』の参加者は、同時に別サークルとして文学フリマに参加されてる人も多々いらっしゃるわけで、序盤はそうした方々から主に買っていただきました。
 ちなみに、今回の『へんぐえ ~せるりあん~』に参加された方で、当日ブースを出していたのは

 ・葉原あきよさん「オレンジ宇宙工房」
 ・加楽幽明さん、根多加良さん「闇擽」
 ・武田若千さん「温泉卵と黙黙大根」(武田さんご本人は、当日は風邪で参加できず。残念)
  ※以上、漏れがありましたらご指摘ください……。

 みなさん、お疲れさまでした!


 さて、夜道会ブースにもお客さまがぽつりぽつりと増えだしたのは、正午以降です。
 今回の『へんぐえ』に参加された方も大勢いらっしゃいました。
 私が把握できる範囲では、青砥 十さん、楠沢朱泉さん、紗弥さん、添田健一さん、チェゴリラさん、hinataさん、yorunoさん。
  ※以上、漏れがありましたらご指摘ください……。

 その他、怪談やら超短編関連の知り合いの方もちらほらと。
 お買い上げありがとうございました(深く深くお辞儀)。


 もちろん、ご来店されたのは、いわゆる“身内”だけじゃありませんよ!
『へんぐえ』初回から買い続けていらっしゃる常連さんもいらっしゃいました。
「今回も豪華な執筆陣ですね。みなさん、どこかでお見かけした名前ばかりです」だそうです。参加者のみなさま、感激に打ち震えてください(笑)。

 あと、やはり怪談や妖怪が好きなお客さまが多いですね。『てのひら怪談』や『幽』・『怪』の愛読者や、のみならずご自身でも怪談投稿されていると仰る方……etc。
 中には、「次回は是非とも参加してみたいです」と仰ってくれるお客さんもいらして、いやもう編集部冥利に尽きるとはまさにこのことだなと思いました。
『へんぐえ』は自由参加型の妖怪サークルですよー、どなたでも参加できますよーと、ここで改めて声を大にして叫んでみる。


 とまぁ、そんな感じで、ゆるやかではございますが、じわりじわりと売れていく新刊。
 平均して2時間に10部ってペースだったかと思います。


 そして17時には閉会のアナウンス。
 閉会時はブース撤収でバタバタしているから、開会時のような感慨を覚える暇はありません(笑)。
 うらー、荷物まとめろー、机たためー! ってな感じです。
 ただ、撤収時の最後、ブースに宛てがわれていた長机に貼られた「Q-06 夜道会」のラベルを剥がした時は、何となくしんみりと、誰にともなく「お疲れ様」と言いたい気持ちになりました。


 で、結局、今回の文フリで売れたのは 新刊39部 + 既刊7部 の 計46部。
 ま、参加サークルが増え、お客さまが一つのサークルに滞在する時間が少なくなったせいでしょうか、前回の売上には及びませんでした。
 しかし、今回の文学フリマの動員数は、3,400人。参加サークルは540。となると、1サークルあたりのお客さまは6人という割合になるのですが、その中で、まぁ身内販売分を引いたとしても、35部以上売ったってのは、やはり大健闘と言えるのではないかと思います。


 夜道会と『へんぐえ』シリーズは、今後も続いていきます(発刊ペースは年1回となる予定ですが……)。
 編集部としては、「書き手も読み手も、気軽に妖怪に親しむ」という当初のコンセプトを維持しつつも、収録妖怪100体突破を達成した今回を区切りに、新たな『へんぐえ』の方向性を模索していく必要性も感じております。
 そうした意味では、今回の文フリ参加では、今後の糧となる要素がたくさん拾えたのではないかと、実に有意義であったのではないかと、イベント後の今となってはそう思います。


 と、まぁ、そんな堅苦しいことは、置いといて、だ。今、私が一番言いたいのは、


 お買い上げいただいたみなさま
 一緒に『へんぐえ』を作ってくれた参加者のみなさま

 本当にありがとうございました。
 次回の『へんぐえ』にもご期待ください。

 なお、今回、売れ残った新刊『へんぐえ ~せるりあん~』につきましては、架空ストアにて通信販売しております。
 当日、文学フリマにご参加できなかった方は、是非ともご利用ください。



【おまけ】
 文フリ終了後は、有志で打ち上げを行いました。
 場所はJR蒲田駅近くの某居酒屋(私信:ウコンドリンクの差し入れ、ありがとうございました)。

 宴中に、何故か、出席者の一部がモンハン3rdの話題で盛り上がる。
 いやまぁ、私もそのうちの一人ですが。
 もしかしたら、来年の『へんぐえ』のお題妖怪の中には、「ジンオウガ」とか「ギギネブラ」が混じっているかもしれません(妖怪というか怪獣やん)。
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