闇の大神官

セトよ

事実だ、息子よ。もうすぐ大邪神ゾーク様が復活される。
我らとともにあの男を倒し、ファラオの座をお前のものとするのだ

来い、セト

セト、お前の身に流れる王家の血を、その声に耳を傾けよ、お前自身の運命に背いてはならぬ



ふっ、母なる大地とは。では一つ聞こう。その大地をこの国を誰が今まで守ってきた。
貴様か、いや違う、では貴様の父か

我が兄になど、アクナムカノンになど、そんなことはできはしなかった。
全てはこの私が、弟であるこの私が



だが私の予想は的中した。愚かなファラオのため、何千もの兵が死んだ。それでも民は・・・
その姿は紛れも無くファラオそのものであった。
私は決断した。兄が光なら、私は陰になろうと。この手を血に染めても、私は
そして、私は千年アイテムの力により、国を、いや兄を救った

シモンよ、裏切りなどという俗な言葉で語ってくれるな。私と兄の関係を

何を言うか!ハサン!貴様が歴代ファラオの守護神だと言うなら知っておろう、
私とアクナムカノンの出生の真実を、我らが双子であったことを!

同じ時に生まれながら、兄として抱き上げられたのはアクナムカノンの方だった。
兄者の泣き声が私より大きかったと言うただそれだけの理由で

それでも、私は兄者に仕えた。妻を捨て、セトを捨て。
罪無き人々を、この手で血に染めてまでも、その忠誠は揺るぎはしなかった
だがセト、お前は戻って来た。私のもとへ・・・。セトよ、感じないのか、この運命を

セト、白き龍を思い出せ。あの白き龍こそ、お前を導く運命の使い。セト、お前は選ばれたのだ

わからんのかセト、大邪神ゾーク様の復活により、この国は闇の世界となる。
我々はゾーク様を神と崇め、新しい世界を作り上げる。
そして、それを統べるファラオこそ。お前だセトよ!闇の王となるのだ!

来い、お前の歩む道は決まっている。来るのだ、この父のもとへ!

ハサン

邪神に魂を売った俗物に耳など貸すな。
セト、そなたは神に仕える神官、ファラオとともに民を、この国を守るのだ

お前はアクナムカノンを利用しただけだ。お前に本来備わっていた闇におぼれただけであろう!


アクナディン

兄上・・・いえ、ファラオ

しかしファラオ、かの国が我が国を狙い、既にいくさの準備に入っております。今ここで手を打たねば

ファラオ

アクナムカノン

駄目だ。我が国から他国にいくさを仕掛けるなど、もってのほか

黙れ。すぎるぞ、アクナディン。・・・すまん、弟よ。そなたが私のことを、国のことを思う気持ちはよくわかる。
だが私は、戦わずして解決できるすべを探す

憎しみは新たな憎しみを生み、戦いは永遠に繰り返されることになる。アクナディン、わかってくれ


キサラ

はっ・・・セ・・・セト様・・・いけない・・・

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最終更新:2009年06月03日 20:21