ようこそ、瀬人。ボクの世界へ君を招待するよ

もうすぐお客さんがやってくる。ボクはもてなしの準備をしなくちゃならない。
お前はここでいい子にしてるんだよ

ようこそ、瀬人

心配は無い。ボクらの運命がどこに流れ着こうと、モクバは関係なく解放される。
それより瀬人、美しいだろう?生まれたばかりの原始の地球だ。
海馬コーポレーションの技術を持ってすれば、
宇宙でもマグマの大地でもあらゆる世界を生み出せる。
それを利用すれば、戦争、意識革命、おそらく人類の歴史を大きく変えることも可能だろう

ボクは悔しいんだよ。これほどの技術を君はくだらないゲームにしか使おうとしない。
瀬人、そろそろ決着をつけようじゃないか。
どちらが海馬コーポレーションの総帥として相応しいかを

なんだと!

くっ

あの記録を見たというのか・・・ふっ、まあそれなら話が早い。
そう、たしかにボクの肉体はバーチャル映像さ。
だがね、ここだけは違うんだよ。見るがいい瀬人
ふふっ、あれこそ正真正銘、ボクの頭脳。ボクの意識はあの中に詰まっているのさ

そうだ。君の言う通り、ボクの肉体は確かに死んだ。
だがボクの死によって全ては始まったんだ
ボクは海馬コーポレーションの一人息子として、この世に生を受けた。
ボクは生まれながらにして特別だった。
なぜなら、海馬コーポレーションの跡取りとして、既に生きる道が決まっていたからね。
父上は出来る限りの人材を投入し、ボクにあらゆる英才教育を施した。
勉強だけでなく、音楽、スポーツ、あらゆるジャンルにおいて、
将来ボクが世界の頂点に君臨する帝王に相応しい人間となるようにね。
そして、ボクもそんな父上の期待に応えようと一生懸命だった。
そのまま順調にいけば、君もモクバも海馬コーポレーションに関わることは無かった。
君は人生をゲームだといったな、その譬えは、ボクにはいささか痛烈すぎる・・・。

はっ・・・うわぁあああああ!!

人間の脳は微弱な電気信号で機能している。
父上は海馬コーポレーションで開発中だった軍事オペレーション用コンピュータのAIに、
ボクの記憶を変換することを思いついたのさ。そしてボクは新たな生を受けた。
やがて瀬人、君とモクバが海馬家に引き取られてきた。
父上は君をボクのライバルとして育て、密かに競わせることでボクの更なる向上を図った。
瀬人、君にはもともと海馬コーポレーションを引き継ぐ資格など無いのさ

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2009年04月07日 22:30