果たしてこれだけのモンスターを、リトル・ウィザード1体だけで防御し切れるかな。
行くよ、ダイスロール!
よし、召喚のクレストが揃った。ディメンジョン・ダイス! 爆弾トカゲを召喚!
爆弾トカゲはレベルも攻撃力も低いが、魔法クレストを追加することでレベルの高いモンスターを爆弾で破壊できるのさ。
ふっふっふっふ。それはどうかな。僕のターン、ダイスロール!
ふん。君はまだこのゲームの奥深さを知らない。
このゲームでは、ダイスのクレストの組み合わせで、様々なコンボ攻撃が可能となるのさ。
様々なクレストの能力を組み合わせて連携させ、モンスターの能力を引き出すことを、このゲームではコンボ攻撃と呼ぶのさ。
まず進行クレストで爆弾トカゲを移動。更に魔法クレスト4個で、レベル2のモンスターを攻撃できる。
遊戯君、せっかく召喚できたのに、残念だったね。
僕のターン、ダイスロール! 闇の暗殺者レベル3を召喚!
更に進行クレスト発動! モンスター、進撃開始!
さあ、君がダイスを振る番だ。それともギブアップするかい? ま、ゲームを発明した張本人にいきなり勝つには、奇跡を待つしかないからねぇ。
ああ。本来なら今ごろは、世界中の注目を浴びている筈だった。ダンジョン・ダイス・モンスターズの発明者にして、初代チャンピオンとしてね。
遊戯君! 君がデュエリストキングダムでデュエルモンスターズの発明者でありチャンピオンでもあったペガサスを倒したことは知っている。
しかし、君が栄光を掴んだ時、同時に僕の夢が挫折したことを知らないだろう。
ダンジョン・ダイス・モンスターズ……まさにこのゲームは僕のアイデアの全てを注ぎ込んで完成させた、最高傑作。
僕はダンジョン・ダイス・モンスターズを、世界中に広める為に企画書を、メールであのペガサスのホームページに送ったんだ。
それから数日経ったある日。
僕の企画書を読んでくれたペガサスからメールが届いていた。
その内容は、僕に直接会って話したいという申し入れだった。
僕は胸躍らせて、ペガサスのいるデュエリストキングダムに渡った。
ペガサスは僅かの間に、ダンジョン・ダイス・モンスターズに手を加え、完璧なゲームに昇華させていた。
そして、初めての勝負にも関わらず、このゲームの発明者でもあるこの僕に、勝ったんだ。
あああ……
す、すごい…
ありがとう、ございます。
デュエリストキングダムでの大会が終わったら、正式契約を交わす約束だったんだ。
ところが、デュエリストキングダムでペガサスが君に敗れた日から、一切の連絡が取れなくなった。
DDMの世界戦略は、武藤遊戯!君のおかげで挫折したんだ!
ここまで戦ってよくわかったよ。あのパーフェクトなチャンピオン、ペガサスが君に負ける筈がない。ペガサスにどんな汚い手を使って勝ったんだ!
信じるか!
忘れるな! デュエルモンスターズができなくなるという条件を! ペガサスに代わって、僕が復讐してやる!
ふん。せっかくのレベル3モンスターだが、そいつの能力はたかだか10。僕のモンスターには敵わないよ!
もっとも特殊能力を使うクレストがあれば、厄介な敵だけどね。
僕のターン。
よし。進行に攻撃のクレストだ。爆弾トカゲとリザードラゴンを進行させる。
行くぞ! リザードラゴンの攻撃、ドラゴン・ファイアー!
っはっはっはっは。これでライフは残り2つだ。イカサマでペガサスを破ったような奴には、ダンジョン・ダイス・モンスターズは勝ち抜けない!
もう君に二度とデュエルモンスターズはやらせない。覚悟するんだね。
うっふふふふふ…
最終更新:2009年03月03日 20:35