Lilisette(詳細・ネタバレ編)


  • ヒューム♀(ハーフ)、独自フェイス、通常配置無し
  • 家族構成:父(Ragelise)、母(Portiaと思われる)
  • マヤコフ舞踏団の花形ダンサー。


  6/10/08 に「本格始動」した「アルタナの神兵」ミッション。今回のヒロインとして掲げられたのが、このリリゼットである。まさに「スター」として登場した彼女は、ヴァナ・ディールでキャラクターとして確認できる「異種族同士の間に生まれたハーフ」としても注目されたが、なんといってもミッションでの怒涛の展開と、彼女の正体が今回のストーリーの注目点ではないだろうか。ここではその要所をまとめてみた。

サンドリアに舞い降りた「月影の胡蝶」

  サンドリアで特別ショーを開催するというマヤコフ舞踏団の噂は瞬く間に街を駆け巡り、チケットは即完売となった。入場に苦労した冒険者(プレイヤー)だったが、入り口で助け舟を出してくれた騎士Rageliseの計らいにより、なんとか観覧を許された。
  「ショーはピカイチ、踊り子の質も保証する」と自信満々に解説してくれるRagelise。その隣で冒険者が眺めていたマヤコフ舞踏団のショーは、華やかそのものだった。特に目を惹くのが、舞台中央で踊る赤毛の少女。


もちろんショーのダンスはFFXI内でも独自のものだ。

  「月影の胡蝶」リリゼットと呼ばれた彼女は、の中でもトップアイドルだった。ショーのフィナーレとして彼女のソロステージまで用意されている程に。実は彼女は、厳しいことで有名だったマヤコフ舞踏団の入団試験を一発合格した期待の新人であり、そのルックス、抜群のダンスセンスで一躍スターに駆け上がったのだ。しかし「父親がエルヴァーンで母親がヒューム」という事以外は公表されておらず、そのミステリアスな魅力が人気に拍車をかけていた。



最後のイベントとして、目に止まったキャクにナイフ(クラッカーが仕込まれている)を投げるシーンも。

  見る者を惹き付け一夜限りの「夢」を演出してくれたマヤコフ舞踏団。しかしその熱気が冷めぬうちに冒険者は再び事件に巻き込まれていく。そして突然、このリリゼットと接触することになった。

舞姫の正体は「月影の狼」?

  舞台の直後、サンドリアでCait Sithを見かけた冒険者は、その後を追い、東ロンフォールの森へと走った。冒険者の追跡に気付いていたCait Sithは東ロンフォールで待っていた。そして再び彼女の助けになるように冒険者に念を押した。冒険者の行動が全て分かるような言葉を投げかけながら。
  しかし、その会話は突然途切れてしまう。突然、Cait Sithを不幸が襲った。物陰に隠れていた少女達が一斉にCait Sith目掛けて飛び込んできたのだった。それはマヤコフ舞踏団の踊り子の少女達。彼女達は「黒白ネコ」ことCait Sithを捕らえる為にある人物の差し金で来ていた。捕獲されたCait Sithを満足げに見ながら現れたその首謀者とは……リリゼットだった。


Lilisette :ふっふん!やっぱり、見間違いじゃなかったわね。さーあ ついに捕まえたわよ。おとなしくしなさい、黒白ネコ!

  自慢げにじたばたともがくCait Sithの顔を覗き込み、挑発を繰り返すリリゼット。その表情、口調は舞台での彼女とはまるで別人のようだった。


Cait Sith :青臭い小娘のくせにアタクシの耳を持とうだなんて10年はやくってよッ!!
Lilisette :はんっ!乳臭い子ネコのくせに、わたしに命令しようなんて100年早いわっ!
Cait Sith :キーーーーーッ!


とうとうキレたCait Sithはリリゼットの顔を……。


あまりの不意打ちにうずくまるリリゼット達。この隙にCait Sithは逃げるが……。

  Cait Sithを取り逃がしていきり立つリリゼット。そのターゲットは、Cait Sithと共に(巻き込まれて)つかまってしまった冒険者の方に向けられた。一緒に話しているところを見た彼女達からしたら、冒険者は見るからに黒白ネコの仲間であり、要注意人物だった。冒険者に向かって凄むリリゼットに笑う取り巻きの踊り子達。彼女達は口々にリリゼットの「本性」を冒険者に明かした。


他の踊り子達は面白半分に「じゃじゃ馬」リリゼットに付き合っている模様。

Judith :リリちゃんは、あたしたちから見てもカワイイしウチの舞踏団一のアイドルなんだけどぉ……でも月影の胡蝶なんてのは見た目だけの話でぇ……
Raina :その実態は月影のオオカミ!なんせ、鼻っ柱の強さでも舞踏団一だからね。それでも、言い寄るイケメンはお星さまの数ほどいたんだけどさあ……
Judith :いっつも、リリちゃんの逆鱗に触れて鼻を折られたり、顎を外されたりしてせっかくのイケメンが……。


Lilisette :顔は関係ないわ。わたしは、バカで弱い男が嫌いなだけよ。

  ともかくこのリリゼットは「黒白ネコ」Cait Sithを「未来から来た侵略者」と言い張っていた。そしてその手掛かりになる冒険者を直接「尋問」すると言い出したのだ。「可哀想』などと茶化しながら、形ばかりの同情を見せる踊り子達。リリゼットは、そんな彼女達を追い払い、冒険者とサシで話をつける事にした。

素顔はどっち?未来が分かる少女

  観念した冒険者は、素直にCait Sithとの関係、Cait Sithに関して知っていることを全てリリゼットに話した。冷静に考えたら突拍子も無い、バカげた話である。しかしリリゼットはそれを真剣に聞いた。その表情は、先ほどの強気な彼女ともまた違うものだった。


何故冒険者を信じるか、言いかけるリリゼットだったが……。

  しかしここでリリゼットはサンドリアへの門での異変に気付き会話は中断する。サンドリアの鉄鷲騎士隊がラヴォール村に向けて出発する準備を整えていた。そしてその中にマヤコフ舞踏団の先輩ダンサーであり、リリゼットと最も仲が良いPortiaの姿もあった。


「この時期にオーク軍が動くのはおかしい」と訴えるリリゼットを諭すPortia


Lilisette :ダメだって、ダボ……ううん、ラヴォール村は危険よ!わたしの知らない事態になっているんですもの。

  未来が見えると語るリリゼットだったが、現在は彼女の知らない事が起きているらしい。その話を信じているかはともかく、Portiaは戦の厳しさを説き、また彼女自身武踊の心得があるから大丈夫だと答えた。


更に師匠であり団長であるMayakovにも説得され、リリゼットは見送るしかなかった。

  説得も空しく、ラヴォール村に向かう鉄鷲騎士隊とPortia達を見送るリリゼット。冒険者と二人になったとき、彼女は思わぬ言葉を冒険者に投げかけてきた。

Lilisette :ねえ、あんた……ずばり、聞くけど、未来から来たんでしょ?……あ、やっぱ答えなくてもいいわ。でも、きっと気づいてるわね?ラヴォール村が近い将来、オークに占領されてダボイって呼ばれるようになること。そして、それは「今」じゃないってことを……

  じっと彼女の話を聞く冒険者。リリゼットはその答えの代わりに、冒険者の名前を尋ねてきた。


この時初めて彼女の心からの笑顔を見ることになる。

  彼女の「未来が分かる」能力は果たして本当なのか?少なくともこの時代の誰よりも、冒険者に近い所に位置する感性の持ち主であるようだ。二人は鉄鷲騎士隊とPortiaを追って、ラヴォール村で何が起きているのか確認しに向かう事にした。

駆け付けたラヴォール村にて

  ラヴォール村の入り口でPortia達に追いついた冒険者とリリゼット。驚くPortia達だったが、やはりリリゼットの言葉に耳を傾ける素振りは見せない。逆に冒険者の存在を問うMayakovに「未来から来たから……」と答えてしまうリリゼットに噴出してしまうMayakov達。


リリゼットの言っていることが真実と知っているのは冒険者だけ。彼らの反応は仕方が無い事といえる。

  その騒動を聞きつけ、様子を見に来た鉄鷲騎士隊隊長Rageliseは、そこにいたリリゼットと冒険者に驚くが、少しでも人手がほしいから協力してほしいと頼んできた。


やけに意気込んだリリゼットがそれに快諾した。

  鉄鷲騎士隊は、ラヴォール村の護衛と保護を任された茜隼騎士隊の助っ人として訪れていた。そしてマヤコフ舞踏団の二人もまた、(ラテーヌ会戦での痛手で人員不足になっている)鉄鷲騎士隊の要請を受けて助っ人として訪れていた。ラヴォール村の茜隼騎士隊は、今さっきオークの蹴撃を退けたところで、鉄鷲騎士隊が合流する頃には村の復興の手助けをしていた。そんな茜隼騎士隊が復興に専念出来るように警護を代理した。
  ちなみに戦場に女優やアイドルが訪れ、荒み勝ちになる兵達の士気を高めるというのは現実の戦争でも行われる立派な行為である。華やかなマヤコフ舞踏団がラヴォール村に同行したのは、彼らがラヴォール村の出身者であると同時に、そういった意味合いがあるのかもしれない。


「リリゼットちゃんかい?」と兵士に聞かれてそっぽを向く。本当はこういう行動はNGといえる。

  しかしにわかに活気付いた部隊をあざ笑うかのように、村の家屋から火の手が上がった。先ほどのオークの襲撃は陽動部隊であり、今度は闇の王親衛隊が攻め込んできたのだった。一変して戦場へと変わっていく村。次々と襲ってくるアーリマンにデーモンに逃げ惑う兵士たち。


リリゼットはそんな中、焼けていく村を眺めながら消える「黒白ネコ」を見かける。
   Rageliseは、村人達の避難を最優先と考え、Portia、リリゼット、そして冒険者にこの役目を頼んだ。そして案内を申し出た茜隼騎士隊のHaudraleが村人の居るところまで案内する事を申し出、三人は彼を追うことになった。しかし……案内されたのは村の更に奥、人気を感じない区域だった。


「村人はどこですか?」と聞いても返事をしないHaudrale

危険を察知したリリゼットはPortiaの手を掴み逃げ出そうとするが……

デーモンに囲まれた。やはり罠だったのだ。

Lilisette :ふ~ん、そういうこと……上等よッ!マヤコフのトップスター リリゼット様が直々に、お相手してやるわ。ありがたく思いなさいっ!

  同様にHaudraleを不審に思っていたRageliseがそこで一行を助ける為に現れ、次々にデーモンたちを倒していく。そのままの勢いでHaudraleに切り付けたが、Haudraleは片手で剣を受け止めた。更に、遠い屋根上から解き放たれた紫のエネルギー弾のような攻撃が
Rageliseの胸を貫いた。


光弾が放たれた先を見上げるリリゼットの顔には明らかな敵意がにじみ出ている。

  新たに現れた謎の青年、そしてHaudraleもその正体を現した。まるでシャドウのようなその姿、リリス直属の冥護四衆と名乗る二人。冒険者の「おもてなし」を後から現れた青年・Aquilaに命じたオドラールは、そのままRagelisePortiaとリリゼットの前に立ちはだかった。
  Aquilaの配下の骸竜Galarhiggを退けた冒険者。ショックのあまりAquilaはその場に泣き崩れてしまった。「リリス様に報告する」と告げ、冒険者たちにも恭しく礼をし、立ち去ろうとするオドラール。それを阻止すべく襲い掛かったリリゼットだったが……。


Haudraleが不思議な幻影をリリゼットと冒険者に見せる。

  それは、アルタナ連合軍が敗れたヴィジョン……廃墟と化した三国とジュノ、そして力なく横たわる各国の首脳陣……。


その衝撃でリリゼットと冒険者は意識を失う。

  気絶したリリゼットと冒険者を、RagelisePortiaがラヴォール村入り口まで運んでくれ、無事に鉄鷲騎士団と茜隼騎士団と合流を果たした。リリゼットは、PortiaMayakovが見守る中で目を覚ました。


意識が回復したリリゼットをみて安堵する二人。

  Rageliseがここまで運んでくれた頃を明かしてくれたPortiaの話を朦朧とした意識で聞くリリゼット。ふと、Rageliseのほうに目をやると……そこには、先ほどの紫のエネルギー弾を受けた患部がまがまがしい光が噴出し、苦しみ倒れているRageliseの姿が。それを見て平静を失った様子でリリゼットは思わぬ事を叫んだ。


Lilisette :お……おとうさんッ!!

驚く一同だが、人目も気にせず、倒れたラジュリーズに抱きつき泣きじゃくる。

  謎の傷について知っている様子のリリゼットの言葉が引っかかったMayakov。このままサンドリアまで連れて帰ることは難しいと判断し、Rageliseをラヴォール村の修道院まで運び、そこで応急手当を受ける事でリリゼットを説得した。


目を腫らし、うなずくリリゼット。その表情が痛々しい程切ない。

明かされる真実・リリゼットの正体

  傷の手当てを受けるRageliseが安置されている修道院の外で佇む冒険者とリリゼット。彼女は自らの正体と、なぜ「ここに居るか」を語りだした。

Lilisette :……そう、わたしもあんたと同じ冒険者なの。未来から来た、ね……そしてあの鉄鷲騎士隊長は、わたしの父 バルマ家のラジュリーズ……。これから10年ほど後あの傷……いいえ、あの呪痕が原因で命を落とす運命なの……だから、わたしね。ここが過去の世界だって知ったとき真っ先に考えたの……父はジュノ攻防戦でその呪痕をつけられたって、母から聞かされてた。だから、そこにさえ、父を行かせなければきっと、負傷を阻止できるだろうって……。だって、この世界で起きたこと……ううん、これから起きることをわたしは歴史として、知ってるんだもの。……でも結局、助けられなかった……。きっと歴史が変わってきてるのよ!だって、おとうさんの日記にはラヴォール村に行った話なんて、まったく記されてなかったもの。


思わず泣き出してしまうリリゼット。

思い返すと、Rageliseと言葉を交わした時、彼女は何故かモジモジしていた。

Rageliseと戦場で離れるのを躊躇うPortiaを意味深な表情で見ていたり

ピンチを救ってくれたRageliseの勇姿を子供のようにはしゃいで眺めていた。

  リリゼットは、未来(現代)から来たRageliseの娘だったのだ。しかし受けるべきだった紫の不気味な傷痕「呪痕」は、ジュノ攻防戦ではなく、今回のラヴォール遠征で受けてしまった。そもそも本来はラヴォールに遠征してなかったと彼女は語り、本当の目的である「父が傷を受けないようにする」事が叶わなかった。


慰めようとする冒険者の手を静止する。

 しかし、失敗に、そして狂ってきた歴史の流れに怯えるリリゼットではなかった。その流れにCait Sith が関わっていると疑っている彼女は、冒険者と協力してCait Sith を、今度は自分の都合の良いように利用すると宣言する。「そして……おとうさんをなんとか、助けてみせるわ!」


現在その意図が分からないCait Sith。彼女の推理は当たっているのだろうか。

パワフルに復帰

元気を取り戻した彼女は、冒険者の今後の行動を問う。

  元々何かしらCait Sithと関係している冒険者と今後手を組むと決意したリリゼット。暫くは冒険者がCait Sithと今までのように接し「協力」し油断を生じさせ、その隙に彼女がCait Sithの秘密を暴く作戦を考え付く。


Lilisette :冴えてるじゃなーい!あんたのこと、気に入ったわぁ!フッフ~ン♪ わたしたち、いいパートナーになりそうね!


最終更新:2008年07月07日 13:30