Ragelise(詳細・ネタバレ編)


  • エルヴァーン♂、6b(赤毛)、通常配置無し
  • クリスタル大戦時代・王立騎士団鉄鷹騎士隊の隊長。


  6/10/08 に「本格始動」した「アルタナの神兵」ミッション。今後物語の中心人物になりそうなラジュリーズのキャラクターに迫ってみる。

マヤコフ舞踏団の公演で出会った「ナンパ」な騎士隊長

  サンドリアで開催される事になったマヤコフ舞踏団のショー。そのチケットは即日完売の人気ぶりで、冒険者(プレイヤー)は正規の入手方法では手に入らず、結果的に時間を越え、苦労して手に入れることになった。20年後の「現代」から手に入れてきたボロボロのチケットは(当然ながら)舞踏団団長のMayakovに怪しまれ、観覧を拒否されてしまう。その一部始終を見ていたのが「常連」のラジュリーズだった。


冒険者の「ダチ」を名乗り、観覧を可能にしてくれた。

  贔屓であるラジュリーズに言われたらMayakovも納得せざるを得なくなり、結果的に冒険者はラジュリーズと共に入場が認められ、ショーを最前列で観覧することになる。
  ショー開幕前にラジュリーズは冒険者に話しかけてくれる。戦争で常に気を張り詰めないといけないこんな時勢だからこそ息抜きは大事だと。「非番のときぐれえ何もかも忘れて、気の置けねえ仲間とどんちゃん騒ぎでもしねぇと身がもたねえ」と語る彼が、今回のショーで共に過ごそうと思ったのが、入り口で困っている冒険者(初対面)だというのは、なんとも気さくな好漢といえる。しかも、その態度は冒険者が他の国の部隊に所属していても変わらず、むしろ他国の部隊の情報にも詳しい博識ぶりをうかがわせる。


現代のサンドリアNPCよりも柔軟な態度で他国民にも接してくれる。

  ショーが始まると、今度は初めてマヤコフ舞踏団の舞台を観覧する冒険者に、踊り子達の解説もしてくれる。更にここで冒険者が男性の場合「左の子は先に目を付けた」と釘もさしてくるのも微笑ましい(下記参照)。ソロステージを飾るトップダンサー・Lilisetteに関しても、色々と情報を語ってくれる優しい「先輩ファン」ともいえる。


このやりとりがアルタナミッションの設定の骨格を作っていくとも言える。

  ショーが終わると冒険者と共に会場「獅子の泉」を後にするラジュリーズだが、出口で待ち構えていたのは彼の騎士隊に所属している部下達だった。

Festauve :まったく、困ります!仮にも名門、鉄鷲騎士隊を率いる隊長ともあろうお方が、フラフラと外出されていては……
Ragelise :ははは。まるで深窓の令嬢だなあ。
Festauve :もう!笑いごとではありませんよ!


まだ「非番」モードであるラジュリーズはウィットに富んだ返し方を見せてくれる。

  どうやら所属部隊である鉄鷲騎士隊が集まったようで、ラジュリーズは冒険者に別れを告げる。同じ連合軍として、いずれまた顔を合わせることもあるだろう、と言い残し、ラジュリーズはひと時の、マヤコフ舞踏団が魅せた「夢」から覚めていくように、己の戦場へと戻っていくのだった。

素顔は熱血で義理堅い鉄鷲の長

  闘兵場に集合した鉄鷲騎士隊のもとに現れたラジュリーズは既に「本来」の、隊長としての口調・立場に戻っていた。ラヴォール村に配属されている茜隼騎士隊の戦況が芳しくないと聞いた途端に出撃準備を始めようと語った。しかし鉄鷲騎士隊は現在ラテーヌ会戦で深い痛手を受けた状態であり怪我人も多く、援護をしようにも動ける隊員があまりに少ないのも現状のようだ(このシーンで見れる集合している隊員はラジュリーズを含めても7人ほどである)。出撃したくても援助として戦力が足りないのではないか、と不安に思う隊員も少なからず居た。
  しかしここでラジュリーズはその先見性と顔の広さを見せ付けてくれる。なんとラヴォール村への遠征のために助っ人を依頼したと隊員に明かしたのだ。そして呼ばれたその助っ人とは……なんとマヤコフ舞踏団の団長Mayakovと、実力派ダンサーのPortia。意外すぎる助っ人に驚く兵士達。


華やかな助っ人の登場に戸惑いを隠せない部下達。

マヤコフ舞踏団の「素性」を説明しながら助っ人を敬意をもって歓迎するラジュリーズ。

  このやりとりから、ラジュリーズがマヤコフ舞踏団の単なる「常連」ではなく、おそらくはその裏の顔「対血盟軍用に結成された屈強なるレジスタンスグループ」であることを知った上での付き合いだったのではないかと推測できる。隊員達も(多少疑問は残っているようだが)Mayakovの毅然とした受け答えと心構えを聞いて納得したようで、一行はラヴォール村へ向かう決意を固めた。


剣を高々と掲げる鉄鷲騎士隊。

  程なくして、鉄鷲騎士隊はラヴォール村へ向かうべくチョコボに跨り、東ロンフォールの門前に集合していた。


出発前の最終点検をするラジュリーズ。

  この際、「獅子の泉」前で別れた冒険者が後に出会ったマヤコフ舞踏団のトップアイドル・Lilisetteが部隊の出撃に気付き、駆け寄って「今のラヴォール村は危険だ」と引きとめようとする。その発言は、舞踏団でも仲が良いとされるPortiaに向けてのものだったが、彼女はLilisetteをなだめる。確かに1踊り子の発言でどうにか出来る状況ではなく、Lilisetteの抗議も空しく鉄鷲騎士隊とPortia達は共にラヴォール村に向かう。


Portiaは特にラジュリーズに絶対的な信頼(好意)を抱いていた。

  結果的には、納得しきれず部隊の後を追ってラヴォール村まで来てしまったLilisetteと、それに同行する事になった冒険者。ラジュリーズは一人でも助けが必要だと、最初は二人の登場に驚いたものの、二人にも協力を頼む。
  やがてラヴォール村を護衛している茜隼騎士隊とも合流し、隊長のVestilletとも会えたラジュリーズ。憎まれ口を叩き合いながら、互いの無事を喜ぶ二人。鉄鷲騎士隊とMayakovらは、ここで茜隼騎士隊の援護に回ることになる。


憎まれ口を叩きながらも「助かったぜ。」 と本音を漏らすVestilletから、二人の絆が伺える。

  血盟軍からの攻撃により破損した村の建築物の復興を手伝う茜隼騎士隊に代わり鉄鷲騎士隊が警護にあたる中、ラジュリーズは騎士隊に村人の保護が優先だと指示を出しながら隊員たちの士気を高めていた。そして(残念ながら)それは必要なこと、となってしまう。鉄鷲騎士団が到着する前に茜隼騎士隊が撃退したのはオーク軍の「陽動部隊」であり、本陣が攻め込んできたのだ。しかも闇の王親衛隊・Shadoweyeが率いるアーリマンとデーモンの奇襲を受けることになってしまったのだ。村の家屋から火の手が上がり、逃げ惑う作業員、驚く隊員達に発破をかけるラジュリーズ。

Ragelise :うろたえるな。連中だって、血も流せば、死にもする。恐れることは何もねえ。ちと、不細工だがな!


ラジュリーズのリーダーとしての器、カリスマ性が伺える。

  途端に戦場と化したラヴォール村で自ら先陣を切って戦うラジュリーズだが、村人の保護と避難も忘れてはいなかった。一瞬、突如現れ案内を申し出たHaudraleに見覚えが無く疑うが、そのような暇も無いと判断し、ラジュリーズはHaudraleを信じることにし、彼の案内のもと村人達の所に行きその保護と避難を先導するようにPortiaLilisetteと冒険者に頼むことにした。


戦場で離れることを躊躇うPortiaを説き伏せる。

  こうして冒険者達と行動を別にすることになったラジュリーズは、激化する戦いの中、怯える兵士を助ける等の活躍を見せる。


同様に激戦区に残ったMayakovと奮闘する。

  その甲斐もあり、ラヴォール村内の戦いは終息していく。お互いの戦いを称え合うラジュリーズとVestilletだったが、その会話の中でHaudraleという人物は茜隼騎士隊にはいないと聞かされる。先ほどのやり取りを後悔しながらラジュリーズは、今度は別行動になった冒険者達のもとへ駆け付ける為に走り出した。


別行動をしている三人の中には恋人Portiaもいる……。

踊り子・ポーシャとの関係

  マヤコフ舞踏団の公演中でも「先に目を付けた」とPortiaについて語っているラジュリーズ。言葉遣いこそは悪いが、その想いは本物であり、二人の関係についてはミッションを通して冒険者にも伝わってくるものである。ラヴォール村に向かう際にPortiaも鉄鷲騎士隊に同行する事になったが、それは故郷を守るため、レジスタンスグループとしての一環の活動であるため、というだけの感情で彼女が今回ラジュリーズらと行動を共にするわけではないのは会話に垣間見える。

Ragelise :……良いのか?
Portia :……はい。ラジュリーズ殿と御一緒できるならばこの世の果てまでもお伴致します……。


今回の同行がPortia自ら申し出たともとれる。

  出発の際に「ラヴォール村は危険だ」と訴えるLilisetteをなだめる時もPortiaは「今はラジュリーズさまもいっしょだし(大丈夫)」と発言している。二人は、事実上両思いだと分かる。


ラヴォール村に向かうときも何気にチョコボに二人で乗っている。

  ラヴォール村に到着し、村の復興に勤しむ茜隼騎士隊を最初は見守る一同だったが、突然の奇襲を受け、辺りは激闘に巻き込まれていく。この際ラジュリーズはPortia達に村人の保護と護衛を指示している。これは勿論大切な活動の一環でもあるが、単純に押し寄せる敵と対峙するよりも多少安全である、という配慮も含まれていると思われる。
  最初、戦場で離れ離れになることに抗議するPortiaだったが、ラジュリーズに殺し文句とも言える言葉を投げかけられてしまう。

Ragelise :心配ない……言ったろ?オレは、男だらけの色気のねえ場所じゃ絶対死なねえって決めてるのさ。


過去に言っちゃったのか!

後ろ髪を引かれながら、ラジュリーズの武運を祈り、去っていくPortia

  しかしこのとき案内を申し出たHaudraleが実は偽りだったとラジュリーズは後ほど知る事になる。逆にPortia達を窮地に追いやってしまったのではないかと気付いたラジュリーズはすぐさまその助けに走り出した。そして、同じ頃Portia達も、Haudraleが誘っているのは罠ではないのかと気付き始めていた……。

愛する者を守る為に駆け付けた騎士、そして新たな敵

  Portia達はHaudraleの罠にはまり、逆に人気の無い村の一角でデーモン達に囲まれていた。絶体絶命の状況を救ったのが、ラジュリーズだった。今回の彼の最大の見せ場でもある(6/10/08分)。流れるように、一瞬のうちに進むこのイベントを解説してみる。


一行に襲い掛かろうとするデーモンに全力でシールドバッシュして登場。

盾が腕から外れるほどの渾身のバッシュなのが分かる。

そのまま背負った槍に持ち替え、もう一体のデーモンにジャンプを決める。

倒したデーモンの手から長剣を奪い取り、そのまま着地。

そのままの勢いでHaudraleに切りかかる。

  片手でそれを受け止め、微動だにしないHaudrale。やはり人間ではなかったようだ。その腹の内を探ろうとするラジュリーズだが、思わぬ不意打ちを食らってしまう。


遠い屋根の上に潜伏していたAquilaの指先から放たれたエネルギー弾のような攻撃を受けてしまう。

その衝撃に倒れこんでしまうラジュリーズ。

苦しみもがくラジュリーズに駆け寄るPortia

  新たな敵の出現に驚く一行、そしてその正体をついに現したHaudrale(詳細はHaudrale (詳細・ネタバレ編)参照)。襲い掛かってくる二人に、胸に受けた傷を気にしながらもラジュリーズは立ち上がり、応戦する。


冒険者がAquilaの召喚した骸竜を相手にしている間もHaudraleと対峙したと思われる。

  冒険者は見事にAquilaが使役した骸竜Galarhiggを退ける事に成功するが、それを機に撤退を試みるHaudraleを阻止しようとするLilisetteと共に不思議な幻惑をみて、二人とも気を失うことになってしまう。そしてその間にHaudraleもまた泣きじゃくるAquilaを連れて消えていた。気絶した冒険者とLilisetteを、ラジュリーズとPortiaが協力して運び、何とか鉄鷲騎士隊と茜隼騎士隊らと合流することに成功したが……。


Aquilaの不可思議な攻撃は鎧を貫き、ラジュリーズの胸に不吉な傷を負わせていた。

意外な関係・ラジュリーズとリリゼット

  トップアイドルLilisetteと、その舞踏団の常連であるラジュリーズだが、ミッションを通して二人の意外な繋がりが語られている。むしろ、今後主軸に絡んでいくとも思われる重要な軸でもあると思われる。ここではそれに注目し、二人の関係を整理していく。
  実際に二人が直接対面し、言葉を交わすのは、鉄鷲騎士隊を追ってLilisetteと冒険者がラヴォール村に追ってきた時である。その姿に驚いたマヤコフ舞踏団の二人がLilisetteを諭しているのを聞きつけてラジュリーズが来たのだ。


その時何故かモジモジするような仕草を見せるLilisette

緊急事態であり、敵地にいることもあるためにラジュリーズは気付いていない。

  付いてきたものは仕方ないと、協力を要請するラジュリーズに妙に張り切った様子で「は、はい!」と応えるLilisette。こうしてラヴォール村での活動に同行する事になった。
  この後LilisettePortiaと行動を共にするようになり、更に冒険者も加わり三人でHaudraleの案内に従うことになるが、それが実は罠だったのは上記の通りである。罠にいち早く気付いて救援に駆けつけたラジュリーズに一度は窮地を助けられるが、今度は逆にAquilaの奇襲攻撃を食らってしまう。


倒れこむラジュリーズに駆け寄るPortiaに対し、唖然と立ち尽くしHaudrale達を見つめるLilisetteが印象的。

  そのまま二人に食って掛かるLilisette、そして2VS4で対峙する形になっていくが、Haudraleの幻術に掛かり、Lilisetteと冒険者はその場で気絶してしまう。
  意識を取り戻したLilisetteを見守っていたのはPortiaだった。Portiaとラジュリーズで、なんとか味方がいるところまで運んだと説明するPortiaに「ラジュリーズさまは?」と問うLilisetteだった。


意識を取り戻したLilisetteが見たものは……

不気味な光を放つ傷を受けたラジュリーズだった。

Lilisetteが思わず発した言葉は「お……おとうさんッ!!」

驚く一同だが、人目も気にせず、倒れたラジュリーズに抱きつき泣きじゃくる。

その言葉の真偽を問うわけでもなく、責める訳でもなく、じっと側に寄り添うPortia

  その言葉の意味は誰も問うことは出来なかった。しかしラジュリーズの傷が普通のものではないのは、Lilisetteの言葉で分かった。一刻の猶予も無いと判断したMayakovの提案により、ラジュリーズはラヴォール村の修道院で応急処置を受けることになった。取り乱し、泣きながらも同意するLilisette
  傷の手当てを受けるラジュリーズが安置されている修道院の外で佇む冒険者とLilisette。彼女は自らの正体と、なぜ「ここに居るか」を語りだした。


Lilisette :……そう、わたしもあんたと同じ冒険者なの。未来から来た、ね……そしてあの鉄鷲騎士隊長は、わたしの父 バルマ家のラジュリーズ……。これから10年ほど後あの傷……いいえ、あの呪痕が原因で命を落とす運命なの……だから、わたしね。ここが過去の世界だって知ったとき真っ先に考えたの……父はジュノ攻防戦でその呪痕をつけられたって、母から聞かされてた。だから、そこにさえ、父を行かせなければきっと、負傷を阻止できるだろうって……。だって、この世界で起きたこと……ううん、これから起きることをわたしは歴史として、知ってるんだもの。……でも結局、助けられなかった……。きっと歴史が変わってきてるのよ!だって、おとうさんの日記にはラヴォール村に行った話なんて、まったく記されてなかったもの。

  Lilisetteは、未来(現代)から来たラジュリーズの娘だったのだ。しかし受けるべきだった紫の不気味な傷痕「呪痕」は、ジュノ攻防戦ではなく、今回のラヴォール遠征で受けてしまった。そもそも本来はラヴォールに遠征してなかったと彼女は語り、本当の目的である「父が傷を受けないようにする」事が叶わなかった。
  しかし、失敗に、そして狂ってきた歴史の流れに怯えるLilisetteではなかった。その流れにCait Sith が関わっていると疑っている彼女は、冒険者と協力してCait Sith を、今度は自分の都合の良いように利用すると宣言する。「そして……おとうさんをなんとか、助けてみせるわ!」


この三人は、未来の家族……?

最終更新:2008年10月09日 10:55