Novalmauge(詳細・ネタバレ編)


  • エルヴァーン♂、1a(銀髪)、ボストーニュ監獄G-8
  • ボストーニュ監獄の番人を務める。


普通にゲームをするだけだとなかなか彼にまつわる真実は見えてこない。

彼の背負いし業(クエスト「囚われの魂たち」)

  常駐しているエリアがそもそも滅多に足を踏み入れないボストーニュ監獄、しかもダンジョンではなくドラギーユ城から通じる通路を徘徊している為、彼に会うこと自体初期のクエスト以外少ないのではないだろうか。実は両手鎌の専用WS[スパイラルヘル」を伝授してくれるのは彼である。そしてそのクエストの中で彼の「病気」、そしてあまりに過酷な過去が語られることになる。
  トライアルサイズを使い込み呪いの一部を開放したとき、彼はこのような事を話し、そして彼の過去の一部がわずかに見えてくるヒントを与えてくる。

Novalmauge : ウグッ……。すまない、ちょうど薬を切らしていてね。ちょっとつらいんだ。いったい何で病気になったのかって?
Novalmauge : 僕はかつてある場所で戦闘訓練をさせられていた。そこで薬を与えられ、こんな体になってしまったんだよ……。己が己でなくなっていく闇の中の日々。その中で僕は自分の心を保ち続けた。そして、ついに闇から這い出すことができた。だけど、仲間たちは今も……。

  彼が語る「薬」とはおそらくクエスト「地下牢番人の噂」でプレイヤーも彼に渡した事がある「獣人の血」だと思われる。そのようなものを必要とする体になってしまったのは、ある戦闘訓練を余儀なくされていたからだと分かる。このわずかな台詞の中でも、何か狂気めいたおぞましい何かが過去にあった事が伺える。


  そして彼の願いを聞き届けて戻ると、彼がブルゲール商会に依頼していた鎌を研いでもらいBrugaire自ら届けに来ている場面に遭遇する。それは頻繁に起きることらしい……すなわち、彼が鎌を刃こぼれするまで酷使し研いでもらう事は日常の事であるようだ。そして彼は、その過去を冒険者に語る決心をする。

Novalmauge : 君になら本当のことを話してもいいかもしれない。
Novalmauge : 前に、僕はある場所で戦闘訓練をさせられた、って話をしたよね?僕を捕えていたのは「シャドウ」だ。君も見たことがあるだろう、あのエルヴァーンのようなアンデッドのことさ。


  シャドウとは、エルディーム古墳やフェ・インなど、主に日の当たらないダンジョンの奥でよく遭遇するエルヴァーンの男性の姿をしているが顔が闇のように黒い、アンデッド系のモンスターである。元々はその正体はサンドリア王国の騎士のなれの果てだと思われていたが、ノヴァルモージュによると真実はまったく違うらしい。

Novalmauge : 奴らは幼な子をさらい、闇の血を流し込みながら戦闘訓練をさせ、最後には自らと同じシャドウにしてしまう。そうやって仲間を増やすんだ。 時々、エルヴァーンの子が神隠しにあう事件があるけど、あれはシャドウのしわざだ。

  つまり、サンドリアから少年達をさらい、無理やり戦闘訓練を受けさせながら徐々にその体に「闇の血」を流し込み、自我を失わせ、やがて廃人になり、シャドウにしてその数を維持しているのだ。

Novalmauge : 信じられないって?でも僕もそんな1人だったのだから、これは本当の話さ……。そして、今、闇を徘徊しているシャドウは僕と同じようにさらわれた仲間たちだ。完全にシャドウになってしまうと、意識はなくなってしまうらしい。だから僕のことも分かってはくれない。そんな彼らの魂を解放するために、僕は太陽の出ない闇夜にここを抜けだし、この鎌を手にシャドウを狩り続ける。闇から抜けたと思ったら、そこに待っていたのはより深い、絶望という名の闇だったというわけさ。僕だけ逃げ出したことへの報いなのかもしれないね。

  ノヴァルモージュもまた、かつて友達と共にシャドウに拉致された子供の一人だったようだ。そしてシャドウにされる前になんとか逃げ延びたものの、既に「闇の血」をその体に流されてしまい、現在では日光に当たると皮膚が焼けてしまう体になってしまった。つまり、ノヴァルモージュは半分シャドウなのである。
  そしてその頃の仲間達はそのままシャドウにされ、今も魔物となり徘徊しているのだと語る。彼はたった一人で彼らの魂を救う為に、夜な夜な鎌を手に監獄を後にしシャドウを狩り続けているのだ。しかしかつて一緒に遊んだ仲間達、シャドウになるまでの過程をノヴァルモージュ自身も一部は体験しているわけで、彼らの狂気に陥るまでの苦しみの片鱗を知っている(実際に囚われている時に見た可能性も高い)。そう思うと彼の孤独なシャドウ狩りはあまりに果てしなく、あまりに悲しい業である。
  彼が何故人知れずそのようなことをしているのか、それは仲間達の魂を闇から開放するためである事は勿論、一人だけ逃げ出してしまった罪悪感もあるからである。事実、彼は人の世界・故郷のサンドリアに戻ってきたものの既に体は闇の者と化し、かつてのような生活は不可能になっており、真実を知らない街の人達はさまざまな憶測と噂をしている。彼自身、人間社会で計り知れない孤独と戦っているのかもしれない。

Novalmauge : こんな僕を見て、吸血鬼だと思っても仕方がない。自分でも怪物じみた行為だと思う。でも他人がどう思ってもかまわない、僕にできるのはこれぐらいしかないんだ。せめてこの手で葬り去るしか……。
Novalmauge : 許してくれ、みんな……。

Novalmauge :……これが僕のおかれている闇のすべてだ。もし君がシャドウの魂を解放してやった時はそっと祈りを捧げてやってほしい。次に生まれてくる時は祝福の光に照らされんことを……、と。


監獄の番人という仕事も、彼の真の「仕事」をする為には非常に都合がいい環境といえるのかも知れない。


最終更新:2008年02月28日 17:33