Volker(詳細・ネタバレ編)


  • ヒューム♂、独自フェイス、通常配置無し
  • ミスリル銃士隊の No.1であり隊長を任される戦士。。
  • 公式には彼が20年前のクリスタル戦争時、闇の王を討伐した英雄という事になっている。


特記事項
  • 叔父に先々代ミスリル銃士隊隊長・Ulrichがいる。その影響で現在のポストになったと思っている節があり、悩んでいる。
  • 20年前のクリスタルの時点で既にミスリル銃士隊に所属。Klara隊長の配下でZeidと共にバストゥークの為に働いている。
  • クリスタル大戦時の闇の王討伐隊に参加。Zeidと共に闇の王に立ち向かい、勝利。
  • 実際に倒したのはZeidだが、当時のバストゥーク政府は真実を隠蔽し、それをフォルカーの功績とした。
  • その履歴により後にミスリル銃士隊の隊長に任命され、現在に至る。
  • この事がコンプレックスにもなっており、本来の隊長はZeidがなるべきだと思っている。


大統領の右腕・ミスリル銃士隊隊長

  大統領Karst直属の精鋭部隊の隊長、フォルカー。その地位に上り詰めた者にも関わらず冒険者にも戦友として対等に接してくれ、ほかのNPCにも基本的に礼儀を尽くす漢である。大統領からも絶大な信頼を得ていて、国の重要なミッションを冒険者に託す際には大統領と共に登場し、冒険者にミッションの詳細を伝え健闘を祈ってくれる。


ミスリル銃士隊隊長自らミッションを説明。この場面では冒険者に銃士隊を紹介している。

  また、ジュノ大公Kam'lanaut自らが首脳会議を開く時以外の、四国共同会議ではバストゥーク代表として参加している。コンフリクト開催時などでその風景が描かれている他、アトルガンミッション等、一国が対処しきれない状況が発生した際に各国の代表がジュノに集いお互いの国の立ち振る舞いを示す、ミッションでは大事な場面でもある為彼のバストゥークにおける重要性が伺える(もっとも他国のNPCにも指摘される地味さはあるが)。


コンフリクト会議ではお互いを牽制しあう緊迫している場面なのにどこかコミカルでもある。

  またアトルガンミッション「東風」での四国会議では、クリスタル大戦当時既にバストゥーク軍に所属しており、当時の状況を目の当たりにしているのが判る。更に、その時四国に援軍を寄越さなかったアトルガンに対して少なからず遺憾を感じている様子も伺える。その為会議に出席する階級のメンバーが自らアトルガンの現状を見に潜伏する中、フォルカーは動く様子を見せなかった(バストゥークが絡んだ時は部下のAyameNajiが登場していた)。その過程での報告で現在のアトルガンの状況を知り、気持ちも和らいだのか、最後の「戴冠の儀」ではフォルカー自ら出席している。


各国代表と共に大団円エンディングで祝福する。

  これらのイベントで見るフォルカーは、義に厚い熱血漢として描かれている。

エリート部隊の隊長の背景

  バストゥークミッションを通して、彼のミスリル銃士隊隊長としての立ち振る舞い、人情味あふれる性格に触れることが出来る。そして、彼の過去と今までの経緯にも多少なりとも触れ、最終的に彼が自らが抱えるコンプレックスに立ち向かう様を見守る事になる。
  彼の本音を最初に聞けるのは意外にも暗黒騎士習得クエスト「暗黒剣」である。ここでは、現在バストゥークに居ない銃士No.2のZeidの所在を尋ねに鉱山区・ガルカの長老Wereiの元を訪れた時の会話である。


Werei : フォルカー隊長……。私共もザイドの行方は案じております。しかし奴がなぜ姿を隠したのか、どこへ行ったのか、知るものはいません。
Volker : しかし奴の行方がわからぬまま、私は今の地位に居座るわけには参りません。本来なら奴が次期隊長になるべきだった。
Werei : あなたは叔父上とは違う。ラグオリム様が失踪した後、叔父上が隊長に任命されたときは、それは怒りを覚えた者も多かったが……あなたなら、とガルカの者たちも思っておりますよ。ラグオリム様とザイドが 違うように、あなたと叔父上も違う。
Volker :……叔父のことは関係ありません。
Werei :……よろしい。それではお教えしよう。パルブロ鉱山でガルカの暗黒騎士を見かけたと言う者がいた。かなりの使い手だったと……。
Volker : では……。
Werei : 私の知っているのはそれだけです。

  ここで語られる「叔父」Ulrichとは30年前Raogrimmらと共にサルカバード調査隊に出、その後先々代ミスリル銃士隊の隊長になったが、種族差別主義者だったので、不評を買っていたという。その影響は少なからず現在のフォルカーにもあり、その生い立ちの為か後ろめたさから努力を積み、結果として現在の地位を得たのである。そしてWereiも示している通り、ガルカ達を含め彼と叔父は全く違う思考の持ち主と信じて(ある程度)信頼を寄せている。
  しかしこれと併せて、フォルカーを悩ませているのは戦友であり同ミスリル銃士隊のNo.2と称されているZeidの存在である。20年前の水晶大戦では、闇の王を討ったのは他ならぬこのZeidである。しかしバストゥークの当時の首脳陣はガルカの英雄を認める事は出来ず、その功績をフォルカーの物として公式に発表した。そしてその功績を称えフォルカーをミスリル銃士隊隊長に任命したのだ。共に戦ったフォルカーにとってはそれは不当な評価であり、現在の席は本来はZeidのものであると信じている。そして現在行方不明のZeidの手がかりを探し、バストゥークに戻ってきてほしいと願っているようだ。


過去との決別の時(バストゥークミッション)

  ここではバストゥークミッション・最終章「双刃の邂逅」にスポットを当てていこうと思う。ミッションは緊迫した雰囲気から始まる。

Iron Eater : おお、君か。とても信じられない話だが、どうやら本当らしいのだ……。あの暗黒騎士ザイドが北の地の調査に訪れた冒険者を襲った。そして、隊長に手紙を持っていけ、と……。その手紙の内容が信じられないものだったのだ。そのために今……。いや、まずは入ってくれ。話はそれからだ……。

  Zeidが冒険者を襲い、ザルカバードで起きた真実を書き記した手紙をバストゥークに言付けたのだ。


フォルカーも始めて知った衝撃の事実。

Volker : どういうことですか、プレジデント!30年前の事件の真相を私に隠していた理由をお聞かせ願いたい!
Volker : 30年前の事件の真相を知らなかったのは、その呪われた血に連なる私だけだったと!?
Volker : 決して、あの叔父に影響されて銃士隊に入った訳ではない……。しかし、昇進するたびに叔父の力だと陰口をたたかれ……。ミスリル銃士となり、その隊長にもなったが、待っていたのはこの真実か!? そしてその真実も隠されるような薄っぺらい信頼か!?

  数々の悩みを抱えながらも懸命に隊長を務めていたフォルカーにとって、叔父Ulrichの真実、そして自分以外の者がその事実を自分から隠していた事実が余りに重かった。そして大統領Karstはそんな彼に告げる。

Karst : 今の貴様など役に立たぬ。さがれ。当分の間アイアンイーターに隊長代理をまかせる。
Iron Eater : プレジデント!
Karst : 貴様が役立たずのままならせめてNo.2のザイドとやらをここに連れてこい。 よっぽどおまえより役に立つだろうな。
Volker :……わかった。プレジデントの意思に従おう……。

(※Karstの性格を語ると、このような口調ではあるが真実を伝えなかったのはフォルカーのこの反応を予測しての彼なりの気遣いであり、実際に絶望してしまったフォルカーを憎まれ口で叱咤している。もっとも、これはミッションが終わってからNPC達を含めて判る事実である)

  現状では、フォルカーは自信喪失により隊長除名、そしてZeidを捜索する任務を遂行しないとならない。更にその相手Zeidは、当初から、本来の銃士隊長であるべき(とフォルカーが思っている)人物であり、かつての仲間でもある。そんなフォルカーがZeidと向き合える状況にあるか心配しつつ、冒険者を襲ったZeidの存在は脅威であることに変わりは無い。一刻の猶予も無いと判断し、Karstからザイド捜索は冒険者にも託される。


そしてZeidが待つザルカバード・王の間に先にたどり着いたのは冒険者であった。

Zeid : やはり、奴が来ることはない、か……。奴の憑き物を落とさねば、闇の血族の骸をいくら重ねようとも、バストゥークを覆う闇を晴らすことはできん……。敵は……我が内にあり。語り部は自らの意味を失うために立った。奴も……立たねばならんのだ。剣を取れ……。ラオグリムの死を無駄にするわけにはいかない。光あるところに、この国の病はあるのだ……。光の世界が目覚めるために闇の世界に立てる人柱が足らぬと言うのなら、さらに立てるまでのこと……。

  Zeidは、フォルカーの迷いを知っていた。そしてそれを彼なりの方法で解消する為にやった事のようだ。バストゥークを象徴する闇、かつてこのザルカバードで起きた惨事。その闇を今の光で照らす為、Zeidは冒険者にも襲い掛かった。


Zeid : 遅かったな……
Volker : 待たせた……な。
Zeid : ああ、20年も……だ。

  戦闘の最中、フォルカーもついにこの場を訪れることになる。この地で共に戦った仲間の二人が、今敵として向き合っている。そして離れてしまった月日の中で繰り返した自問自答を、フォルカーはぶつけた。

Volker : おまえに問いに来た……。なぜこのような真似を……!まわりくどいことをせずとも、おまえがこのくだらない私の職を継げば良いことだろう!?
Zeid : ならば問おう。おまえは何をしにここに来た!
Volker : 私は……。
Zeid : 落ちぶれたものだな!叔父の名で銃士になったことを否定しておきながら、その叔父の汚名を知らされれば、ただ貝のように黙るのみか!
Volker : 何だと……?

Zeid : 何度でも言ってくれる!結局おまえも血塗られた語り部殺しの歴史の一部に過ぎんということだ!
Volker : おまえに……この苦しみがわかるか!
Zeid : 苦しみの先に答えが見つからぬのならば、我が刃に問うが良い!矮小なおまえの存在の意味を!
Volker : よかろう……。いずれ、戦わねばならぬ運命であったと言うことだな……。
Zeid : そう……決着をつけるにはこの上ない……我々2人の道が分かたれたこの地でな!

  こうして過去との決着、現在の存在意義を掛けてフォルカーは冒険者と共にZeidと対峙する(詳細は下記参照)。


崩れ落ちるZeidに駆け寄るフォルカー。

Zeid : まさか、ここまで腕をあげているとは、な……。
Volker : 冒険者たちの助けがあったからだ……。私1人ではとてもおまえには……。
Zeid : それが……答えだ。お前1人では何もできなくとも、おまえの下に冒険者たちが集い、そして……。

  Zeidは、20年前の闇の王との戦いで感じ取った言い知れぬ哀しみをフォルカーに語った。そしてその後独りでその意味を知るために闇に身を投じたと。しかし、その先には必ず光しか見えなかった。

Zeid : おまえは私とは違い、光ある所に生きるべき存在……。だからこの国の行く先はおまえに託さねばならんのだ……。
Volker : 何を言う……!どれだけ多くの人がおまえの帰りを待ち望んでいたか……。
Zeid : おまえが情けなかったからだ。後ろを見ろ……奴らの心配そうな面持ちがすべてを語ってくれるだろう……。


隊長を追い、ここまで辿り着いたミスリル銃士隊の面々がそこに立っていた。

Volker : おまえたち……。
Naji : 隊長!ひどいじゃないですか!黙っていくだなんて……。
Naji : オレだって、伝説の暗黒騎士と手合わせしてみたかった……。
Ayame : そんな呑気なこと言ってる奴には門番がお似合いだけどね……。
Iron Eater : 我々の仕事は……、武を極めることではないはずです。人々の普通の幸せを守り、人々の希望でありつづけること……。
Ayame : そうです……皮肉なことですが、ナジが腕がなまるとグチを言えるような世の中を作り上げることが我々の仕事ですよ。
Naji : ちょいとつらいですけどね。
Zeid : 冒険者の時代……。それは、英雄なき時代……。そして、誰もが英雄になり得る時代……。そんな時代だからこそ、彼らを導ける存在が必要なのだ。過去の苦しみを乗り越えたおまえにこそ、その役はふさわしい。Volker : 私に、できるだろうか……?
Zeid : おまえにしか、できないことだ。私は……闇に帰るとしよう。おまえたちの作り上げる国を……楽しみにしている。


  ようやっと、お互いが自らの本心を吐き出し、理解しあえた。そしてガルカ達の中でも存在が大きいZeidは、Gumbahの決心を知っているからこそ戻れないとIron Eaterに伝える。そして、二人は、フォルカーがいつか「役目を終えた時」に再び手合わせをする約束を交わし、再びお互いの進むべき道へ戻っていった。
  バストゥークに戻ったフォルカーの表情を見たKarstは、その迷いが消えたのを理解し、いつもの憎まれ口を叩きながらフォルカーをミスリル銃士隊隊長に戻したのである。


戦闘スペック

対ザイド戦闘時
バーサクルーフ[味方単体/ウォークライ]/スピリッツウィズイン / ボーパルブレード / レッドロータス

【レッドロータス】「 私とて無駄に時を重ねたわけではない!くらえっ!」
【スピリッツウィズイン】「それが貴様の答えかっ!ならば魂とともに闇に帰るがいい!」
【ボーパルブレード】「国に縛られることなく生きてきたおまえに何がわかる!この剣が、私の20年の答えだ!」


ヒーローズコンパット
番外編のBCとして、参戦NPC達には独自のセリフが新たに作られている。

戦闘開始:ミスリル銃士隊隊長、フォルカーだ。遠慮はいらん。己が力、この刃に問え!
NPC勝利:自信をなくすことはない。勝負は時の運。それが私に味方しただけだ。
NPC敗北:これが、冒険者の力……か。時代は変わったな、ザイド……。
2Hアビ発動:では……遠慮なく行かせてもらう!(マイティストライク)
TP100%:時は満ち、後は機をうかがうだけ……。
連携時:機は熟した! 行くぞ、トリオン公!

大戦を生き抜いた、この技をお見舞いしよう!(レッドロータス)
これが国を護る者の覚悟だ!とくと味わうがいい!(スピリッツウィズイン)
闇の王と交えた、この刃に耐えられるか!(ボーパルブレード)
この刃のあるところが戦場だ!戦場に斟酌の余地はないぞ!(バーサクルーフ)


ミスリル銃士隊隊員(アルタナの神兵)


  クエスト「静かなる警鐘」から登場するのは、20年前の若いフォルカーである(フェイスがほぼ一緒なのは深く考えてはいけない)。部下も従え、若いながらもそれなりの地位にいるものと想像でき、そしてクエストが進むとこの時点で既にミスリル銃士隊に在籍しているのが判る。深夜の大工房で起きた不幸な事件現場を目の当たりにして怒りを露にする、正義感の強い熱血漢として描かれている。


突然起きた殺人事件を前に、怒りに拳を振るわせる場面も。

  またここではKlara隊長の元でZeidと共に事件捜査の任務を受ける場面もみれて、当時の仲間としての二人を垣間見れる。なお、この段階で25~30歳と想定すると(クエストでの性格付け、部下の存在等から新米ではないと推測)、現在45~50という事になるのかもしれない。


冒険者とは比較的密接した立ち位置におり、クエストも協力しあう場面が多い。

  クエスト「解明への灯」では、その行動を誤解され、半ば強引に連行されたWereiらの無実が証明された為に、ガルカ達の所まで連れて帰ってきた。その際にガルカ達から罵られ悶着がある事は容易に想像できる所だが、彼はあえてその役を引き受けたという。そして、やはり食って掛かってきた一部のガルカたちに誠意を示した。


当時はこのように、真摯に非礼をガルカに詫びるのは稀だったのでは無いだろうか。

  その場は結局静止されたが、ガルカ達が帰るまで彼は頭を下げたままだった。その態度は長老Wereiの印象に強く残ったようだ。去り際に以下のようなモノローグがあり、この時期にガルカ達の信頼を得だしたのではないかと伺わせる。


グラフィックに変化はない、と思いきや……
  20年前という年月にも関わらず、ほとんど現代と姿が変わらないフォルカーに度肝を抜かれた人も多かったのではないだろうか。確かにパッと見ると、装備が現代よりも豪華に見えるくらいで、フェイスは同じものを使ったのでは?と思っている人も多いと思う。
  しかし、実際に過去と現代のフォルカーの写真を見比べると、実は違うグラフィックであることが判るのだ。


いつものように並べて検証してみた。

  一番判りやすい違いは、鼻の上に横一文字に彫られた傷が、20年前のフォルカーにはないのだ。あの傷は、この20年の間の彼の顔に刻まれた「男の勲章」といえる。しかし、実はもう一箇所地味な変化があり、これは某所でも時々噂になっていた変更点だ。よく観察すると、オールバックのようにしている前髪の生え際が……違うのだ。20年の年月でひっそりと退化しているのである。
  しっかりと20年の年月を感じさせる変化は(一応)あったフォルカーのグラフィックだが、このような間違い探しのようなものではなく、折角だから若々しいものでも良かったのでは……と検証してみてから思ったのはナイショである(正直髪のラインに至っては指摘を見るまでは気付かなかったし、クエストで初めて見たとき「変わってねぇwwwwwwww」が率直な感想だった)。

最終更新:2008年09月30日 14:51