やっと着いたか

王家の谷、それは古代エジプトのファラオ達の埋葬地。オレは今ここに、究極のゲームを求めてやってきた。

闇のゲーム、面白い響きじゃないか

わかってる。オレは宝になんざ興味は無い。
さて、腹ごしらえでもするか、墓荒しは夜中と相場が決まってるからな。

頃合いだな

似たようなもんさ。
オレはゲームだけが生きがいでね、だからゲーム相手には最大の敬意を払う。
オレがゲームで負けた時はジーンズのオーバーオールでも着て、チップの代わりに年でも重ねるさ。

オレは今まで世界中を渡り、カード、チェス、そしてギャンブル、ありとあらゆるゲームで勝利を続けてきた。
そんな時耳にした伝説、エジプトの王家の谷に存在する、史上最も危険なゲームの間。
ここには誰も成し遂げられなかった栄光がある。
そう、これはオレのゲーム人生を賭けた栄光へのチャレンジ。

ああ

盗掘者達の屍の山…ゲームの敗北者の残骸ってわけか

動くな

既にゲームは始まってるようだな

ん…?

そう慌てるなよ

「これより先、偉大なるファラオ眠りし領域。侵せし者、神の制裁により肉体は朽ち魂は闇に葬られよう」

さあ、自分でも不思議だが。ここが本当の入り口って訳だ

これがその入り口さ
太陽神ホルス、それはファラオ、道を切り開く者の象徴

どうやらここがゲームのメイン会場らしいな。
下に下りるのは無理だ、あの道を行くしかない。

入り口が!

この通路を渡って逃げるしかないか、だが、まだどんなトラップがあるかもわからない。

くそ、どのみち行くしかない

何っ
これだけの数をかいくぐるのは無理だ

これが闇のゲームなら、何か謎を解く答えが必ずあるはず。
だがこのままじゃあ…!…今一瞬

敬意…そうか、そういうことか
古代エジプトではファラオは神、ファラオに捧げられたあらゆる彫像は必ず左足を前に出している。
それは神であるファラオに左胸の心臓を差し出すという絶対服従を意味する。
ここは神の領域、何人たりとも謙虚でなければならない。
その謙虚さを忘れた時、死の制裁が下される。
わかったぜこの部屋の謎が!
左足を前にして進め、右足を前に出したら彫像が襲い掛かってくるぞ!

やるんだ!
もう少しだ、気を付けろ

残念だが、これが闇のゲームの掟だ

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最終更新:2009年10月19日 21:42