バトルシティ、それは真のデュエリストを目指すと同時に、俺の記憶を取り戻す戦い。
俺は確信したぜ、海馬。貴様との戦いで俺の記憶の最初の扉が開くことを。
うっ。
俺のターン！ ドロー！
違う、このカードじゃない。まだ引くことができない。あのキーカードを。
くっ。
俺はこのターン、幻獣王ガゼルを守備表示で召喚するぜ！
クローン！
くっ。俺は更にリバースカードをセットし、ターンエンドだ。
うっ。
神が墓地に行った今、海馬が呼び出すモンスターは……
まさか！ ブルーアイズ！
だが8つ星モンスターの召喚コストは、生け贄2体。手札にあったとしても、次のターンでは召喚はできない筈。それまでに、俺がキーカードを引き当てれば……
あっ。
ああっ！
そうか、8つ星のブルーアイズは6つ星となり、生け贄1体で召喚できる！
うわあっ！
うっ。
俺のターン！
う……
あのビジョンが本当なら、ここで俺が引くカードにもさだめがある筈。
このドローで、この1枚で決まる。俺の記憶の新たな1ページが開かれるか否か！
ドロー！
海馬、貴様も見た筈だ。遥か3000年前の石盤に記された、デュエリストの戦いの刻印を！
ファラオだろうが神官だろうが、そんな身分などは関係ない。そこに刻まれたものは、戦う者の魂！ そしてその魂は今も、俺たちに受け継がれている！ 決して幻想ではないことを、ここに証明するぜ！
マジックカード、死者蘇生！ 目覚めよ、墓地に眠りし魔術師の魂！
出でよ、ブラックマジシャン！
石盤に記されていた、過去から受け継がれし戦いの記憶。そしてこのデュエルこそが、俺の記憶のパズルの断片だとしたら、海馬！ 俺は貴様を倒さなければならない！ 失われた記憶を取り戻す為に！
だがここから先は、石盤にも、俺たちが見たビジョンにもない。その結果はあったのか……
だが、たとえあの時のデュエルに決められたさだめがあるとしても……！
俺のターン！ 更にリバースカードをセット。
ブルーアイズの攻撃力は、3000ポイント。対するブラックマジシャンの攻撃力は、2500ポイント。到底ブラックマジシャンの単体攻撃では、歯が立たない。俺のフィールドに置かれた、2枚のリバースカード。その1枚は、魔術の呪文書。ブラックマジシャンの攻撃力を、500ポイント上げる効力を持つが、ブルーアイズの攻撃力を上回ることはない。奴が攻撃してきた時が、勝負！
ターンエンド！
何だと。
手札増強カード！
うっ。
何！？
ロードオブドラゴン……ロードオブドラゴンがフィールドに出ている限り、ブルーアイズは相手の魔法効果を受け付けることはない。
くっ。俺の戦術は完全に読まれている。どうすれば……
俺のターン！ ドロー！
俺はマグネットウォーリアβを召喚、守備表示！
ブラックマジシャンでロードオブドラゴンを、攻撃！ ブラックマジック！
うっ！
死者蘇生！
オベリスク！
何！？
馬鹿な！
うわあああっ！ つっ、う……
くっ。
最終更新：2009年04月06日 22:41
