ふん。
ふぅ。説明してあげるよ。いいかい、モンスターを召喚する為のダイスをフィールド上に置く際、自軍のダンジョンに繋がるようにディメンジョンしなきゃならないんだ。
そう! 遊戯君は陣地を僕に向かって伸ばすことができなくなったという訳さ。
ま、場に出たモンスターは、敵のダンジョンを進むこともできるけどね。
でもその為には、モンスターの大群を倒すしか、このダンジョン・マスターである僕に近付く方法はないってことさ。
僕のターン。
うっ、来た!
うっふふふふ。遊戯君、このダイスを見ろ。
こいつは通称レア・ブラック。このブラック・ダイスがディメンジョンするとどうなるか見てるがいい。
ダイスロール!
召喚成功、ディメンジョン、レア・ブラック!
ふっ。
ワープ・ホール、レベル3を召喚!
ふっふふふ。これがワープのアイテムさ。
レア・ブラックには特殊なアイテムが隠されていて、これもその一つ。だが、このアイテムの能力が発揮されるのは、場に二つのレア・ブラックが置かれた時。一つは入り口、一つは出口となって瞬時にワープすることができるのさ。
やっと気付いたか。
僕のもう一つのレア・ブラックを君の陣地に置き、瞬時にモンスターの大群を送り込むのが狙いさ。このレア・ブラック・コンボが決まれば、僕の勝ちは決まったも同然。
ブラック・ニンジャ、いいモンスターだ。しかし、僕のレア・ブラック・コンボのスピードに勝てるかな?
出た! 黒のダイスだ。
これがディメンジョンすれば、レア・ブラック・コンボが完成する!
ダイスロール!
ええいっ。
ふっ。命拾いしたね。
ん?
何だと!?
ううっ。
何っ!? あっ!
僕がワープのクレストを場に出す前に、ワープ・ホールを使われてしまった。ブラック・ニンジャは敏捷性に長けた速攻モンスターだ。進行のクレスト1つで3マス移動する。次の遊戯のターンで、僕は確実に攻撃されてしまう。このターンで、護衛モンスターを召喚しなければマズいっ!
ええっ、召喚失敗っ!
ああっ。
ええいっ。
ふっ。ふふふふふ。ははははは。
あっははははは。ダンジョン・ダイス・モンスターズで、発明者のこの僕に傷を負わせるなんて。さすがデュエリストキングダムの覇者、わくわくさせてくれるね遊戯君。
だが! これ以上、僕に手を触れさせることはしない!
よし! 召喚のクレストが揃った! 行くぞ! ディメンジョン・ダイス!
ゴッドオーガス、レベル3を召喚! ゴッドオーガスの特殊能力、魔法クレストを2つ使い、攻撃力20から30へ! 更に、進行クレストでゴッドオーガスを移動!
ゴッドオーガス、速攻のブラック・ニンジャを攻撃! ダイヤモンド・ブレード!
倒した!
何!?
あっ…
馬鹿な!
くっ…まさしく、起死回生の好手! 瞬発的な洞察力はすさまじい。これが初めてDDMをやる人間とは思えない。
武藤遊戯、ひょっとしてこの男なら、イカサマなんか使わずにペガサスを倒せたかも……
何っ!?
遊戯、お前の好きにはさせない。この戦いは、失いかけた夢をもう一度掴む為の戦いなんだ。
僕のターン!
ゴッドオーガスで速攻のブラック・ニンジャを攻撃!
ダイヤモンド・ブレード!
ふっ。
最終更新:2009年03月05日 21:27