う、あ…

信じない。俺は、こんな壁画など信じないぞ。

く、下らん!
あっ!

うわあああああーーーー!


こ、ここは…


(神官セト)
偉大なる太陽神ラーの御名の元に、ここに我等がしもべを召喚するものなり!


これは、何だ?


王?

ああっ。


(神官セト)
くっ。


これ以上、馬鹿げたことを言うな! あまりに非科学的だ!

何っ…ぅわっ。


(神官セト)
太陽神ラーの名にかけ、我はここに問う! 真にこの世界を束ねし者は、王なりや、我なりや!
王に相応しきものはいずこにありや。今神に生け贄を捧げ、その信を問う!
神よ、我が意を得よ! 生け贄を屠り、我が前にその姿を見せよ!
召喚、青眼の白きしもべ!

ブルー・アイズ・ホワイト・ドラゴン!

(神官セト)
今こそ真の覇者とならん。神よ、我に力を与えよ!
ふふふふ、あはは、わーっはは、はははは…
我こそが、神なり!

あ、ああっ…

馬鹿馬鹿しい。こんなものは、まやかしだ。
無駄足だったようだ。

ん?

何!?

神のカード?

ああ。聞いたことはある。神のカードと呼ばれながら、その反面、扱う者次第で善にも悪にもなり、一歩使い方を誤れば、直接相手のプレイヤーの命をも奪いかねない、禁断のカード。又の名を、究極の兵器。

一体誰が?

グールズ?

この街がデュエルモンスターズの舞台になる訳か。なるほど、奴等の嗅覚なら、確実にデュエリストの群にも狙いをつける。
俺の、ブルー・アイズにもな。

うっ、これは!?
オベリスクの巨神兵!

このカードを囮にしろと? そこまで俺を信用していいのか?
俺がレア・カードを取り戻しても、手放すことを拒んだらどうする?

ふん。

何だ?

ふん! グールズとのお遊びは確かに引き受けた。だが一つ、条件がある。

俺の前で二度と、王だの神官だの、下らんオカルト話はするな! 俺は過去のことには、一切興味はない。


ふっ……神のカード、オベリスクの巨神兵か。はははははは、あーははははは、あーっはははははは!

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最終更新:2009年02月28日 13:53