父上の言うとおり、出入り口は閉鎖されてしまっている。
ボクはいつか再び生身の体を手に入れ、
現実世界に生まれ変わって、瀬人の代わりに海馬コーポレーションに君臨するつもりだった。
いや、そう父上に教えられてきた・・・でも、父上はもうボクのことが必要じゃないんだ・・・!
フフフ、残念だったね
父上はプログラムにロックをかけた。ここで新たに出口を作り出すことはもうできないよ。
ハハハハハ・・・潔く諦めて、父上の言う通り、
ボクと一緒にこの世界で暮らさないかい?慣れればここも楽しいよ・・・
フフ・・・ハハハハ・・・ハハハハハ!ハハハハハ!
痛いよ、モクバ・・・
フフフ、なんて顔してるんだい。モクバ
そうだ。現実世界に戻る方法が一つだけ残っているかもしれない
以前にボクが作っておいた、別の出口がまだ残ってるなら・・・
ゲームで言うところの隠し扉みたいなものさ。きっとその場所は父上も知らないはずだ
仕方ない。ボクについてきてよ
ボクだってこのままじゃ終わらない。
こうなったら、なにがなんでも生身の肉体を手に入れ、現実世界に戻ってやる!
さあ、この中だ この門の向こうがバーチャル童実野町さ
モクバ!こんな所に居たのか
もう先に行ったよ。さ、こっちだ
フフ、みんななら今頃、記憶のふきだまりの中をさまよっているよ
ここだ。このゲームセンターの中に、現実世界に戻る扉がある
モクバ、悪いが君の身体、ボクがいただくよ
ああ。
だから君の体をいただくというわけさ
っ!
フフ、ボクにあれだけ酷い事されたのに、兄弟とはね。おめでたい奴だ
あれさ。あのゲームが出入り口になっているんだ
今だ
ついに手に入れた。生身の肉体を・・・!
フフフフ、バーチャルじゃない、本物の身体だ・・・!アハハハハ!ハハハハハ!ハハハハハ!
最終更新:2008年12月16日 20:27