クッ…!

しまった。
奴は2ターンの間に、生贄となるスライムトークンを増やすのが狙い。

この余裕、間違いない。
奴の手札には既に神のカードがある。
オシリスを召喚される!

うっ…。



っ……。

俺は、マリクの一族に何をしたのか…。

ファラオである俺。
その時の記憶が、俺にはない。
だからこそ、ここで負けるわけにはいかない。
俺を待つ、みんなのために。
真のデュエリストとなって、戦おうと誓い合った友のために。
相棒の命を守るために。
そして、俺自身の記憶を取り戻すために、俺は負けられない!
ターン終了。

生贄が、揃った。

ッ……!

これが……オシリスの天空竜!

俺の体の自由がきかないのは、この鉄檻のせいだけじゃない。
オシリスからほとばしる、凄まじいオーラに未だかつてない戦慄を感じているからだ。
この天地をも揺るがす、幻神獣を倒す手段はあるのか?

無限の、パワー。

攻撃力が手札によって決定するだと…!?

クッ…。
という事は、次のターンで4000。
いや、デュエルモンスターズではエンドフェイズに持てる手札は、6枚だ。
つまり俺のターンでのオシリスの天空竜の攻撃力は、最大6000。

っ……。

ッ……!

現在、オシリスの攻撃力は3000。
俺のフィールドに出ているバスター・ブレイダーは、
相手フィールドのドラゴン1体につき、500ポイントの攻撃力を上げる。
つまり、バスター・ブレイダーの攻撃力は3100。
今攻撃出来れば、オシリスを倒す事は出来る。
だが、このターンは、鉄檻によって攻撃が封じられている。
次のターンで奴がカードをドローすれば、オシリスは更に1000ポイントの攻撃力を上げる。

クソッ、どうしたらいい?

ッ……!

俺は、俺は負けない!
ドロー!
諦めてたまるか。
この手札の中に、必ずオシリスの天空竜を倒す手段が隠されているはずだ。
考えろ…!

よし、次の奴のターンが勝負だ。
俺は、伏せカードを2枚セット。
更に、クリボーを守備表示でフィールドに出し、ターン終了だ。

クッ…!

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最終更新:2008年03月24日 00:18