チーム・太陽(ちーむたいよう)
田舎で農家の跡継ぎとして育てられた3人は、自分の実力を試すためにWRGPへの参加を決意する。
カードも、Dホイールもないという状況を3人の力を合わせて乗り越え、大会出場を果たした。
カードは貰い物や拾い物でモンスターは大半が通常モンスター、魔法、罠は使い勝手の悪い物ばかりでD・ホイールは3人で1台(*1)ユニフォームもジャージにプロテクターという環境にもかかわらず、予選を勝ち抜くことに成功。
しかし下っ端の放ったディアブロ軍団に襲われてD・ホイールはブレーキが利かないほど故障してしまった。
D・ホイールの調整中、龍亞と出会ったことで遊星とブルーノを紹介してもらい、不調だったD・ホイールのメンテナンスをしてもらう。
甚兵衛は自身のプライドが邪魔をしながらも、最終的には自分たちのチームと遊星たちとは共通点が多い事で認めた。
しかし、決勝トーナメントBブロックの初戦でその遊星率いるチーム・5D'sと対戦することになってしまう。
彼らのデュエルは、《手をつなぐ魔人》と「スクラム・フォース」のモンスター効果と罠の効果で守備を固め、《スピード・ワールド2》のバーン効果で相手のライフを削る戦術である。
召喚成功時と効果発動以外モンスターが動かなかったためデュエルに迫力に欠けた事と非常に単調なデュエル展開にわずか2ターンで「自分のターン」一部の観客が「また守備表示かよ」と飽きてしまい、4ターン目では「他にねぇのかよ!」という野次が飛び2体目の「手を繋ぐ魔人」召喚時には「同じカードばっか出しやがって」「そんなありきたりのカード出すんじゃねぇよ!」「もっと見ごたえある派手なデュエルしろ!」「帰れ!田舎者!」「グランプリなんか出てくんじゃねぇよ!」と非難、批判が相次ぎ試合中激しいブーイングが起きるが、3人は文句を言わず勝利を信じ、このプレイスタイルを貫いた。
しかし実は、彼らの真の目的は、ファーストホイーラーの吉蔵が最初のターンに召喚したレベル1の通常モンスター、
《キーメイス》を表側表示で10ターン(相手のターンを入れて20ターン)守り抜くことで、《眠れる巨人ズシン》を召喚することにあった。
デュエルモンスターズの公式記録によると、《眠れる巨人ズシン》は、三幻神に匹敵するほどの効果を持つモンスターだが(*2)(*3)、
あまりの召喚条件の厳しさ故に、このカードが召喚されたことは過去1度もなかったらしい。
……予選はずっとロックバーンだけで勝利したのだろうか。
チーム太陽の戦略に気づいた観客は「ズシン見たい!」「奇跡に立ち会ってみたい!」「頑張れ!チーム太陽!」と応援を太陽に送った。
この奇跡のような展開に、これまで散々野次を飛ばしていた観客達は
《眠れる巨人ズシン》のモンスター効果は非常に強力で、更に太郎はズシンの弱点を把握し、対策を想定した「メテオ・レイン」《白兵戦》「愚者のサイコロ」等のバーンカードを用いて遊星をあと1ターンで勝利というギリギリの所まで追い詰めたが、
最終的にジャックの伏せた《モンスター・バトン》でクロウの《BF―尖鋭のボーラ》のモンスター効果を得た《シューティング・スター・ドラゴン》に敗北。
ただ、この時の効果処理はコアなOCGプレイヤーでないと非常に分かり難く、「勢いは良かったが何やってるか分からなかった」と言う視聴者も多かった。
+ | この時の解説 |
なお、彼らのデッキには、旧作にも登場した《ドラゴン族・封印の壺》や、《ホーリー・エルフの祝福》等が入っており、懐かしいカード達の活躍を見ることができる。
また、使用モンスターカードはOCGでははるか昔に絶版となったカードが大半であり、実際に集めるとなれば並大抵どころの苦労では済まないビンテージ物である。またデュエルで使われてないカード「本の精霊ホーク・ビジョップ」「ミラージュ」「タートル・狸」「チェンジスライム」「ヘルバウンド」「ウェザーコントロール」「はにわ」「プチテンシ」「ワイト」「ツンドラの大蠍」「トラコドン」「ウェザ」「北風と太陽」「補充要員」などが確認できる
チーム事情の為とはいえ、長期戦に持ち込みやすいチーム戦、スピードワールド2のバーン効果と、ルールを最大限に活かしきっている。結果は、モンスターを高速で回す展開に逆らい、ノーマルカードだらけの驚異的な粘り、ズシン召喚後も対策を想定していた彼らは、5D'sがチーム戦に徹さなければ勝てない強敵(*5)だった。
当時は《手をつなぐ魔人》や、《眠れる巨人ズシン》がOCG化されていなかった事も起因しているのだろう。
(どちらもOCG化されたのは2016年になってからである。)
タッグフォース5も出番はなかったが、6では魔人やズシンをゲームオリジナル枠で収録して参戦している。