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ピート

名前:Pete
デビュー:『アリス・コメディ*』(1925年)

概要

ピートはミッキーマウスのライバルの大きなヤマネコ。横柄な性格の乱暴者で、ミッキーやドナルドダックグーフィーらの前に何度も立ちはだかった。

悪役という位置づけではあるが、作品によっては単にずる賢いだけの役だったり、不正を働いたミッキーを追いかけ回す警備員を演じたりすることもある。ピートの声を演じるジム・カミングスは「ピートは本当の悪者ではない」とコメントしている。

本名はペグレグ・ピートであり、初期の作品では義足をしていることが多い。

ミッキー誕生まで(1925年~1928年)

ピートが初めて登場したのは、ディズニーが製作した実写とアニメの合成作品『アリス・コメディ*』シリーズの『Alice Solves the Puzzle*』(1925年)。禁酒法の時代にも関わらず飲酒をする義足のキャラクターであった。本作では、パズル収集家のピートは浜辺で自分の持っていないクロスワードパズルを遊ぶアリスからパズルを強奪しようと企んでいた。

1927年、『オズワルド・ザ・ラッキー・ラビット*』シリーズを始めたウォルトは、主人公の敵役が必要となり、ピートを起用することと決めた。ピートは第6作『ジ・オーシャン・ホップ*』から登場した。

1928年から1940年まで

オズワルドのシリーズの終了を余儀なくされ、ミッキーのシリーズが開始。『蒸気船ウィリー』『ギャロッピン・ガウチョ』の初期2作にもピートは悪役として登場。これまではクマのような見た目をしていたピートだが、しっぽや口ひげをたくわえたことでよりヤマネコらしい見た目となった。

1930年代の短編作品では、悪役としてのピートがミッキーのヒーロー像の確立に大きく貢献していくこととなる。往年のクラシック時代をオマージュした作品『ミッキーのミニー救出大作戦*』(2013年)でも、ミニーを誘拐しミッキーと戦う展開を繰り広げた。

この時代のピートは何度かデザインのマイナーチェンジが行われていた。彼にとって最後のモノクロ作品となる『ミッキーの自動車修理』(1935年)では初めてミッキー、ドナルド、グーフィーのトリオと対決。義足としての登場も最後となった。トリオと再共演したピート初のカラー作品『ミッキーの引越し大騒動』(1936年)以降は義足の設定は撤廃されている。

クラシック時代の終焉

1940年代になり、クラシックの主役がミッキーから仲間たちへと移行するにつれ、ピートの活躍の場も彼らの作品へと変化していく。作品によっては、ドナルドやグーフィー、プルートチップデールの主演作品でも悪役を務めた。

1950年代になると、短編映画の展開は終了し、ミッキーたちの活躍の場はテレビへと移行していく。

エピソード

ミッキーのクリスマスキャロル

1983年に公開された久々の中編映画に登場したピートは、未来のクリスマスの亡霊役を担当。

ロジャー・ラビット

アメリカのアニメ界のオールスターが集結した本作のラストシーンにて、ピートは後ろ姿のみ登場している。

ミッキーの王子と少年

1990年公開の中編映画では、悪役としての本領を発揮し、密かに王位を狙う王宮警備隊長の役を演じた。

パパはグーフィー

グーフィーマックスの隣人として、スプーナービルに暮らしている。グーフィーや妻のペグとは高校の友人という設定。ケチで狡猾な性格だが、悪いことをしようとしてはグーフィーのドジによって図らずも阻止されてしまうこともしばしば。息子の心優しいP.J.には自分の考えで厳しくしつけているが、妻のペグには頭が上がらない。

グーフィー・ムービー ホリデーは最高!!

ピートは息子のP.J.とともに豪華なキャンピングカーで夏休みのキャンプに出発。その道中でグーフィーマックスの親子に遭遇。ピートはグーフィーに「子供には親を尊敬させろ」とアドバイスする。

その後、グーフィー親子と再会。マックスとP.J.の話を立ち聞きしたピートは、マックスが地図の行き先を書き換えたことをグーフィーに告げ口する。

最後にはテレビでグーフィーとマックスが、大スターのパワーラインとステージで共演しているのを見て驚く。

史上最強のグーフィー・ムービー Xゲームで大パニック!

マックス、P.J.、ボビー・ジムルースキーが州立大学へ進学するため家を出ることになり、グーフィーとピートは進学祝いのパーティーを開く。

仕事をクビになり大卒資格が欲しいグーフィーはマックスと同じ州立大学へ進学するが、全てが裏目に出てマックスに避けられ、勉強にも身が入らなくなってしまう。ピートは帰宅したグーフィーに「25セント4枚で1ドルになることさえ知っていれば学歴なんかなくても生きていける」と笑い飛ばし、グーフィーは本来の目的を見失っていたことに気付き一念発起する。

ミッキーのクリスマスの贈りもの

第2話「グーフィーとマックスのサンタを探せ!」に登場。サンタクロース*を心待ちにしているグーフィーとマックス。ピートはサンタクロースは存在しないと断言し、二人を馬鹿にする。物語の最後に本物のサンタが現れると、ピートはプレゼントを要求するがもらうことはできなかった。

ミッキー、ドナルド、グーフィーの三銃士

ミッキーの生誕75周年記念作品となる本作では近衛銃士隊の隊長を演じる。ピートはミニーマウス姫から王座を奪おうと画策していたが、子分のビーグル・ボーイズ*が間抜けなあまり失敗。危険を感じたミニーはピート隊長にボディガードをつけるように命じたため、ピートは敢えて間抜けな銃士見習い(ミッキーマウスドナルドダックグーフィー)をボディガードに任命する。

ポップアップミッキー すてきなクリスマス*


その他

ミッキーマウスのワンダフル・スプリング』の第1話では太陽の恩恵を受ける生き物としてホーレス・ホースカラークララベル・カウバッキー・バグとともに登場する。第2話にも顔を出している。

チップとデールの大作戦 レスキュー・レンジャーズ』では、アラジン(アリ・アバブア王子)に扮したピートが魔法のじゅうたんに乗っているシーンが登場する。

蒸気船シリー』では、路地でハイテンションなミッキーに尻尾を掴まれて投げ飛ばされてしまう。

ワンス・アポン・ア・スタジオ 100年の思い出』では、スタジオのドアが開くのを並んで待っていた。

TV作品


ゲーム

ミッキーマウス 不思議の国の大冒険

北米版限定で、ステージ4のボスとして登場。攻撃方法が連続ナイフ投げなのは、日本版ではではフック船長だったため。

QuackShot*

ドナルドダック主演のアクションゲーム。日本未発売。

ピートはゲーム終盤に登場し、ドナルドの甥ヒューイデューイルーイを誘拐。宝の地図を巡りボスとしてドナルドの前に立ちはだかる。

アイラブミッキー&ドナルド ふしぎなマジックボックス

ミッキーとドナルド主演のアクションゲーム。

ふしぎなマジックボックスを巡ってミッキーとドナルドがマジシャンに挑むが、最終戦でマジシャンの正体がピートだと明らかになる。

物語の後日談であるミッキーとドナルドのマジックショーの場面では、客席にピートがいる。

マジカルアドベンチャーシリーズ

ミッキーマウス主演のアクションゲーム三部作。ピートは全作に渡ってラスボスとして登場する。

ミッキーのマジカルアドベンチャー』ではピート皇帝としてプルートを誘拐。

ミッキーとミニー マジカルアドベンチャー2』ではピート男爵としてサーカスをめちゃくちゃにしてしまう。

ミッキーとドナルド マジカルアドベンチャー3』ではキングピートとしてドナルドの甥ヒューイ、デューイ、ルーイを誘拐。本作ではミッキーとドナルドに敗れた後、改心して良い人物になっている。

ミッキーマニア

ミッキーマウス主演のアクションゲーム。ミッキーが過去の主演作品を遡っていく。

蒸気船ウィリー』のステージではモノクロのピートが障害物として登場。

ミッキーの王子と少年』のステージでは最終ボスとしてミッキーと対決する。

登場作品

1920年代

1923年
アリス・コメディ*(1925年~1927年:20話に出演)

1927年
オズワルド・ザ・ラッキー・ラビット*(1927年~1928年:10話に出演)


1929年
裏庭の闘い

1930年代










1940年代






1950年代




1980年代



1988年
ロジャー・ラビット(カメオ出演)
ミッキーマウス 不思議の国の大冒険(北米版のみ)

1990年代









2000年代









2010年代








2020年代






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キャラクター
最終更新:2024年01月04日 13:58