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ドナルドダック

名前:Donald Duck
デビュー:『かしこいメンドリ』(1934年)

概要

ミッキーマウスグーフィーと並んで、ディズニーの顔とも言えるアヒルのキャラクター。短気で癇癪持ち。白いあひるで黄色いくちばしと脚を持つ。青いセーラー服と帽子を身につけている。帽子はクラシック時代は白で、現在は青色が多い。彼の声はガアガア声で聞き取りづらく、周りの人々からは聞きとってもらえないこともしばしば。

怒りっぽいうえに、人気者ミッキーの立場に嫉妬することもからも、初期の短編では悪役として扱われるケースもあった。失礼でわがままな一面もあり、ガールフレンドのデイジーダックを困らせることもよくあるが、友達を大切にすることから、仲間たちからの信頼も寄せている。

本名はドナルド・フォントルロイ・ダック。『ドナルドの入隊』(1942年)でミドルネームが明かされ、後に公式として本名が紹介された。ドナルドの誕生日はデビュー作『かしこいメンドリ』(1934年)の公開日である6月9日。一方で、『三人の騎士』(1944年)では13日の金曜日、『ドナルドの誕生日』(1949年)では3月13日となっていることから、6月9日と3月13日の金曜日という2つの説が存在する。

母親はホーテンス・マクダック*スクルージ・マクダックの妹)で、父親はクワックモア・ダック*。ドナルドにはデラ・ダック*(ダムベラ)という妹がおり、彼女の息子がヒューイ、デューイ、ルーイである。

ドナルドのキャラクターは人気を博し、それはミッキーをしのぐほどと言われるまでになった。ドナルドは170以上の作品に登場した。その数はミッキーを超えるほど。

デビューから1960年代まで

ミッキーの人気が高まるにつれ、ミッキーは子供のお手本となるような穏やかな性格へと丸くなっていった。そんな折、ウォルト・ディズニーが、クラレンス・ナッシュがアヒルの声真似でメリーさんの羊を歌っている様子を見て、癇癪持ちのドナルドダックというキャラクターが生まれた。

ドナルドの存在は1931年にストーリーブックにて言及されていたが、アニメーションでの初登場は、シリー・シンフォニーシリーズの『かしこいメンドリ』(1934年)であった。担当デザイナーはディック・ランディ。本作でのドナルドは悪友のピーター・ピッグと仮病を使ってメンドリの手伝いを拒否。結果としてメンドリの作った美味しそうなごはんにありつけないという自業自得な結末が待っている。

『かしこいメンドリ』の監督バート・ジレットは、ドナルドをミッキーマウス・シリーズの『ミッキーの芝居見物』(1934年)に登場させ、出演2作目にしてミッキーやグーフィーと早くも初共演を果たした。ドナルドのキャラクターは観客に好評であり、その後もミッキーらレギュラー・メンバーの仲間入りを果たす。時代の転換点となるミッキー初のカラー映画『ミッキーの大演奏会』(1935年)でもライバルとして登場。

ミッキーの自動車修理』(1935年)ではミッキー、ドナルド、グーフィーがトリオとして登場し、それぞれの性格で困難に立ち向かうスタイルのアニメーションを確立。本作ではドナルドのデザインが変更され、1937年の『ドナルドの駅長さん』からはドナルドダック・シリーズがスタートした。

ドナルドのメキシカン・ドライブ』(1937年)にはドンナ・ダック、『ドナルドのダンス大好き』(1940年)からはガールフレンドのデイジーダックが登場。『ドナルドの腕白教育』(1938年)からは甥のヒューイデューイルーイがアニメデビューした。短気で人間味溢れるドナルドのキャラクターはいわゆる優等生のミッキー以上の人気を誇るようになった。

第二次世界大戦が始まると、ドナルドはアメリカ合衆国*政府からの依頼で製作したプロパガンダ作品に主演している。特別フィルム以外でも『総統の顔』(1943年)や『ドナルドの襲撃部隊』(1944年)など戦争をモチーフとした短編に出演しており、敵国であった日本*では今でも公開が規制されている作品もいくつか含まれている。

ドナルドの怒りっぽいキャラクターからは「ドナルドVS○○」という構図が生まれ、様々なキャラクターと共演することとなった。『リスの住宅難』(1947年)ではチップデール、『クマの命びろい』(1953年)のクマのハンフリーと初共演した。

1950年代になると、ディズニーの主力であった短編映画はテレビ番組へと移行していった。ミッキーが1953年に短編映画への出演を終えた後も、ドナルドは映画出演を続けていた。その中には、名作『ドナルドのさんすうマジック』(1959年)をはじめとした教育映像への出演も含まれている。ドナルドが短編を終了させたのは、ミッキーから8年遅れた『ドナルドの不作法教室』(1961年)となる。

エピソード

ラテン・アメリカの旅

ドナルドにとって初出演の長編映画である、本作は1942年に公開された。映画の中のアニメーション4本のうち、1本目の『ドナルドのアンデス旅行*』と4本目の『ブラジルの水彩画*』に登場。後者では、ブラジルのオウムホセ・キャリオカがデビューを果たしている。

三人の騎士

オムニバス2度目の出演となる本作では、ドナルドがストーリーテラー部分の出演も務める。ドナルドの誕生日に、彼のもとに送られてきたプレゼントを開封していく。メイン出演としては、3本目の『ホセ・キャリオカとブラジルの旅*』でホセと再会。4本目『早撃ちパンチート登場*』でメキシコのオンドリ・パンチートと出会い、ホセと3人で三人の騎士*を結成する。

ファン・アンド・ファンシー・フリー

第2話「ミッキーと豆の木」に登場。ミッキー、ドナルド、グーフィーは幸せの谷*に暮らしていたが、谷から魔法のハープが失われたことで貧しくなってしまう。ミッキーが貴重な牛を町に売りに行くが、牛を魔法の豆と交換したためにドナルドは激怒。

しかし、魔法の豆が一晩のうちに大きなツタとなって伸びていったため、ドナルドたちはハープを奪った巨人のウィリーの城へとたどり着く。

メロディ・タイム

第6話「サンバは楽し*」に登場し、アラクアン・バードと共演。

ミッキーのクリスマスキャロル

22年ぶりとなる映画出演は、おじであるスクルージ・マクダック演じるエベニーザー・スクルージの甥・フレッドを演じる。フレッドは「クリスマスなどくだらん」と言い放つおじさんをディナーに誘いに来るも断られてしまう。

終盤、劇中で改心したスクルージはフレッドにディナーへの出席を申し込む。このシーンでは、映画で共演したトード氏の愛馬シリル・プラウドボトムを連れて登場する。

本作の場面は『ウェイン&ラニー クリスマスを守れ!』でウェインが仕事をサボってみているテレビ番組にも映っている。

グーフィー・ムービー ホリデーは最高!!

グーフィーの初主演映画では、「涙のドライブ」のミュージカル・シーンにミッキーマウスとともにカメオ出演。また、グーフィーの「世界一の相棒とドライブに行くんだ」という言葉に対し、マックスが「ドナルドダック?」と尋ねるシーンがある。

クワック・パック

テレビ局のカメラマンとして働いており、レポーターのデイジーダック、甥のヒューイ、デューイ、ルーイとともに騒動を繰り広げる。甥っ子たちからはUncle Dと呼ばれているが、父親のようにしつけることもある。上司のケント・パワーズとはソリが合わない。

ミッキーのクリスマスの贈りもの

第1話「ドナルドのクリスマスは大変だ!」に登場。ヒューイデューイルーイが「クリスマスがずっと続いたらいいのに」と願って眠りにつくと、なんと再び同じ朝が訪れていた。クリスマスのループが繰り返され、何が起こるかを把握した三人はドナルドにいたずらを仕掛ける。いたずらがエスカレートし、めちゃめちゃになった部屋からドナルドとデイジーダックの心温まるカードを見つけた三人は悔い改める。

次のループでは改心したヒューイ、デューイ、ルーイは良い子にしてクリスマスを満喫する。ドナルドは急に良い子になった三人を怪しむが、三人からのプレゼントを貰って和解する。翌日、三人が目を覚ますと12月26日になっていた。

映画のフィナーレでは仲間たちと合唱する。

ミッキー、ドナルド、グーフィーの三銃士

ドナルドはミッキー、グーフィーとともに近衛銃士隊に憧れる落ちこぼれを演じる。臆病者のドナルドは悪党との対決に恐れをなして仲間を見捨てそうにもなるが、トルバドール*の挑発に応じて奮い立つ。ミニー王妃の侍女デイジーダックとのロマンスも繰り広げる。

ミッキーマウスのワンダフル・ウィンター

第2話でミッキー、グーフィーとともにロッジに閉じ込められる災難に遭う。

ミッキーマウスのワンダフル・スプリング

第1話ではブドウに扮したドナルドが仲間たちと音楽を演奏する。第2話ではハチに悩まされる。

ミッキーマウスのワンダフル・サマー


ミッキーマウスのワンダフル・オータム

ミッキーが行方不明の先祖カルペッパー・J・マウスから屋敷を相続したため、管理のためにミッキー、ミニー、ドナルド、デイジー、グーフィーは現地へ向かう。近くの村の収穫祭でカルペッパーが厄介者であることを知った一行は、立派なカボチャとメイプルシロップを作って見返そうとするが肥料やりがエスカレートし、巨大なカボチャのモンスターを生み出してしまう。ミッキーも肥料で巨大化しモンスターを倒して村のヒーローとなった。

蒸気船シリー

ミッキーの家で『蒸気船ウィリー』を上映していると、フィルム・リールからいたずら好きなモノクロ・ミッキーが大量に飛び出してきて町へ向かってしまう。手を焼くミッキーたちだが、「ミッキーマウス・マーチ*」でモノクロ・ミッキーたちの気を引くことに成功し無事にフィルムに戻すことに成功するのだが…。

その他


グーフィー・ムービー ホリデーは最高!!』では、ミッキーとともにカメオ出演。

ライオン・キング3 ハクナ・マタタ』では、シルエットの姿でカメオ出演。

あの夏のルカ』では、ジュリア・マルコヴァルドの部屋にドナルドの人形が置かれている。

実写版『ピノキオ』では、からくり時計のモチーフとして登場している。

ワンス・アポン・ア・スタジオ 100年の思い出』では、カールハンフリーレンジャー・ウッドロータークマザー・ゴーテルとともにエレベーターに乗って写真撮影へ向かう途中、動きの遅いフラッシュ・スロースモアに呼び止められてしまう。ようやくフラッシュが乗ると、次にベイマックスが乗り込んできてエレベーターはパニックに。

ゲーム

ドナルドダックは数々のゲーム作品に登場している。

ディズニー スピードストーム*

2022年6月8日に開始したクローズドβ版から登場する「ミッキー&フレンズ」のレーサー。タイプはファイターで、レアリティは「レア」。所有スキルは「ファイア」「ブースト」「クローク」「ボム」。そのうち「ファイア」と「ボム」はレーサーがスターアップすると強化される。

ユニークスキル「アングリーダック」の効果は下表の通り。専用クルー「ホセ・キャリオカパンチート」によって強化することができる。

ノーマル 一定時間自分自身をヒットから1回守り、攻撃されると一定時間怒り続ける。
怒っている間、軽い速度ブーストを得て、接触するライバルをすべてスタンする。
チャージ 一定時間、怒った状態になる。
怒ると軽い速度ブーストを得て、接触したすべてのライバルをスタンする。

Disney ミラー・ウォリアーズ

ミラーバースの魔力の源である星の鏡の守護者として登場。

キャッチフレーズは「ケンカ腰の装甲船乗り」の盾系キャラクター。基本的に防御バフを獲得するが、必殺技を使用すると一定期間のみ防御バフが攻撃バフに変わる。

  • アビリティ
コア・アビリティ 密かな攻撃性
必殺技 攻撃的情熱
特殊アビリティ 強化材

  • スキル
レベル12 基本級スキル 錨を上げろ
レベル15 基本級スキル 怒りの闘争
レベル20 上級スキル 大激怒
レベル20 上級スキル 鋼鉄の解決策
レベル25 上級スキル 防衛的な態度
レベル30 エリート級スキル かんしゃく持ち

ディズニー ドリームライトバレー

ドリームライトバレーが忘却の魔法に見舞われた時、状況を打開しようと勇気の森に住むクリストフと調査をしていたが、森に出現したポータルを通って闇の森に辿り着いたところで迷子になる。主人公たちの尽力のおかげで無事見つけ出され、村に復帰する。

輝きの浜辺にはドナルドの自宅兼ボートが停泊している。友情クエストでは、忘却の魔法で荒廃したドナルドのボートを修理する。

友情クエスト 出現条件 特別報酬
アヒルの家 クリストフ進行、輝きの浜辺
魚を巡る口論 Lv.4、太陽の台地
忘れられし計画 Lv.6、ミッキーマウス進行、信頼の湿地
ドリームライト噴水 Lv.10、忘却の地

KH

キングダム ハーツ

ディズニーキャッスルの王宮魔導士ドナルドダックと騎士隊長グーフィーは、王様が世界の異変に気付き旅立ったことを知る。彼の指示は鍵を持つ者に同行することと、レオンという男に会うということ。二人は記録係のジミニー・クリケット、王様の愛犬プルートとともに、チップデールのナビゲーションのもとグミシップトラヴァースタウンへ向かった。レオンと合流した二人は鍵(キーブレード)を持つ少年ソラとともに、闇から守るために様々な世界の鍵穴を封印し、ソラの親友リクカイリ、そして王様を探す旅に出る。


ソラはリクと再会するが、リクは闇に傾倒し、カイリは心を失っていた。リクを追って廃墟ホロウバスティオンに辿り着いたが、ソラはキーブレードを本来の持ち主であるリクに奪われ、ドナルドとグーフィーも王様の指示に従い、リクについていかざるを得なくなる。しかしドナルドとグーフィーはソラを消そうとするリクに異を唱え、二人で王様に謝ろうと決意しソラに寝返る。キーブレードを取り返したソラとともに城の奥でこれまでの冒険で暗躍していたディズニー・ヴィランズ*のボス、魔女マレフィセントと対決。マレフィセントはカイリを含むセブンプリンセスを誘拐し、彼女らの心で闇へと通じる鍵穴を出現させていたが、ソラに敗れた。マレフィセントの裏には闇の探求者アンセムという黒幕が暗躍しており、彼はリクの身体を乗っ取っていた。闇へと通じる鍵穴を閉じようとするソラだが、カイリの心が不足していたため鍵穴は不完全だった。ソラはカイリの心が自分の中に眠っていることを知ると、人の心のキーブレードを自らの胸に立てた。ソラはハートレスになるが、彼の正体を見抜いたカイリによって元の姿に戻る。

ホロウバスティオンの鍵穴を閉じたソラ、ドナルド、グーフィーはアンセムを追ってエンド・オブ・ザ・ワールドに到着。ソラたちはキングダムハーツの闇の奥にある光を見出し、アンセムに勝利した。キングダムハーツへと続く闇の扉を閉じるため、闇の世界に残る決断をした王様とリクに別れを告げながらソラ、ドナルド、グーフィーは闇の扉を閉じ、世界は元通りになった。三人は果てしなく続く道を歩いていると、王様の手紙らしきものを持ったプルートを発見。彼の後を追って走り出した。

テーマパーク

NHK紅白歌合戦出場履歴

第45回(1994年) ワンマンズ・ドリーム*
第49回(1998年) 小さな世界
第51回(2000年) ロック・アラウンド・ザ・クロック*ミッキーマウス・マーチ*
第62回(2011年) 星に願いを小さな世界
第63回(2012年) スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャスジッパ・ディー・ドゥー・ダー
第66回(2015年) 星に願いを
第71回(2020年) 星に願いを小さな世界
第73回(2022年) ジャンボリミッキー!*君の願いが世界を輝かす*

登場作品

1930年代







1940年代











1950年代









1960年代


1970年代

1971年
ミッキーマウス・レビュー ※マジック・キングダム

1980年代






1989年
リトル・マーメイド(カメオ出演)

1990年代










2000年代











2010年代










2019年
キングダム ハーツIII
Disney Heroes: Battle Mode ※ver1.14.2:2019年11月追加

2020年代







トータリー・ミニー*』(1988年)のみ、サム・クワスマンが代役を務めた。

チップとデールのパークライフ』(2021年)では、フランス語版声優のシルヴェイン・カルーゾの音声が採用されている。

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最終更新:2024年03月28日 20:10