ADELPA -- アデルパ -- OLEANDER -- 夾竹桃(きょうちくとう)



葉は長楕円形で両端がとがった形 。やや薄くて固い。葉の裏面には細かいくぼみがあり、気孔はその内側に開く。
花は、およそ6月より残暑の頃である9月まで開花する。
花弁は基部が筒状、その先端で平らに開いて五弁に分かれ、それぞれがややプロペラ状に曲がる。
日本では適切な花粉媒介者がいなかったり、挿し木で繁殖したクローンばかりということもあって
受粉に成功して果実が実ることはあまりないが、ごくまれに果実が実る。果実は細長いツノ状で、
熟すると縦に割れ、中からは長い褐色の綿毛を持った種子が出てくる。

有毒な防御物質を持つため、食害する昆虫は少ないが、日本では鮮やかな黄色のキョウチクトウアブラムシが
新しく伸びた枝に寄生し、また新芽やつぼみをシロマダラノメイガの幼虫が糸で綴って内部を食べる。
九州の一部や南西諸島では、スズメガ科のキョウチクトウスズメの幼虫が葉を食べて育つ。

乾燥や大気汚染に強いため街路樹などに利用される。日本へはインドより中国を経て江戸時代中期に伝来したという。
また類似のセイヨウキョウチクトウNerium oleander も栽培される。有毒植物。


最終更新:2007年11月22日 12:45
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