第6回口頭弁論期日②(2010年3月17日):被告準備書面(4)


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第6回口頭弁論期日(2010年3月17日)
陳述書面:被告準備書面(4)
http://watashinim.exblog.jp/10877885/

平成21年(ワ)第1 9 7 1 6号
原告  金 光翔
被告 (株)新潮社 外2名

準備書面(4)

平成22年3月10日

東京地方裁判所第5部合議係 御中

被告等代理人
 弁護士  岡田 宰
  同   広津 佳子
  同   杉本 博哉
被告佐藤優訴訟代理人
 弁護士  安田 好弘 

第1 取材の経緯について

1 本件記事の取材は、被告週刊新潮編集部の記者が平成で19年11月に、岩波書店の関係者から、電話で雑誌「IMPACTION」に掲載された、被告佐藤優を批判する論文の著者が岩波書店の社員であり、それを知った被告佐藤が立腹している旨聞いたことがきっかけである。

2 情報を得た被告週刊新潮編集部の記者は、同月22日(木)に、平成19年12月6日号の週刊新潮の記事の一つとして、上記内容をとりあげる企画を提出したところ、翌23日(金)午後12時に開かれた全体会議において、ワイド特集記事の一本として取材を行うことが決まった。その際、デスクは塩見洋記者、取材記者は荻原信也記者がそれぞれ担当することとなった。

3 取材担当記者となった荻原記者は、まず、原告に対して取材を行うべく、原告に対して、取材内容を明記した「取材のお願い」と題する文書を11月23日午後3時37分に電子メールで送信した(乙9号証)。
 さらに、荻原記者は、原告が自らの論文の中で実名をあげて批判した、岩波書店「学術編集部」の馬場公彦氏に対しても、取材依頼の電話をかけたが、電話に出た編集部員によると、「月曜日まで出勤しない」とのことで、取材ができなかった。

4 11月24日(土)午前には、荻原記者は、当初週刊新潮編集部に電話で連絡をしてきた岩波書店関係者に面談した上で2時間前後取材を行った。
 この取材により、①原告が、入社した際には通名であったが、いつの間にか本名の「金光翔」を名乗るようになっていたこと、②原告は、他の部員との協調性に欠ける面があるばかりか、自分勝手でひどく常識に欠ける面があり、他の部員の些細な発言を取り上げて、「差別だ!」と大袈裟に批判したことがあったこと、③原告が、編集会議で、佐藤優氏の文章を掲載することに激し
く反対し、「佐藤は○○主義者」とレッテルを貼った上で、「反総連の記事はけしからん!」「何故、佐藤を連載に使うのか!」などと言って編集長が一度決めた方針にまで激しく抗議をしていたこと、④岡本厚編集長も原告を持て余し、会社もそのような状況を把握して、平成19年に校正部に異動に
なったこと、⑤原告が「kolwitz」(コルヴィッツ)という名で執筆している「私にも話させて」というブログで岩波書店で著書も出版している佐藤優氏やジャーナリストの斎藤貴男氏の批判記事も書くようになったこと、⑥「IMPACTION]で、「<佐藤優>現象批判」なる論文を出した上、論文の中で、馬場公彦氏という学術一般書の編集部の編集長で、原告にとっていわば上司に当たる人物も実名で批判したことから、社内で大問題になっていること、といった事実が取材できた(乙10号証)。

5 その後、荻原記者は西国分寺駅に移勤して、同駅付近の喫茶店において、2時間程度、被告佐藤に対して、取材を行った。
 この取材により、①「IMPACTION」の論文の件は、11月初句に友人から連絡を受けて知り、執筆者が岩波の社員であると間いたことから、岩波書店側に抗議したこと、②この論文の中で、佐藤氏が言ってもいないことをあたかも佐藤氏の主張であるかのように書かれている部分があるなど、メチャクチャな内容であり、言論を超えた佐藤氏に対する攻撃であり、絶対に許せないこと、③このような論文を掲載した「IMPACTION」にも抗議をしたが、岩波にも責任があると考えており、組合の「壁新聞」のように「社外秘」扱いを受けている文書が容易に外部に出てしまうところとは安心して仕事ができないと考えており、今後の対応によっては岩波書店に対する訴訟に出ることも辞さないと佐藤が考えていること、といった事実が取材できた(乙11号証)。

6 荻原記者から報告を受けていた塩見デスクは、同日午後5時からのデスク会議で経過報告を行った。
 その後、11月23日に原告宛に送信した電子メールに対する回答が来ていなかったことから、再度、原告宛に「取材のお願い」と題する電子メールを11月24日午後8時7分に送信して取材の依頼を行った(乙12号証)。

7 翌11月25日(日)の午後1時からの全体会議で、上記取材に基づく内容が、ワイド特集記事の1本として掲載の方向性で取材を進めることが確認された。
 荻原記者は、その後、上記の岩波関係者から紹介された岩波書店組合関係者に対し、30分前後電話で取材を行った。
 この取材により、①原告の「IMPACTION」への組合報の無断引用が、組合の中で大問題になっていること、②岩波労組では、組合報である「壁新聞」は、内部文書で外部への公表を前提としていない「社外秘」扱いになっていること等を取材できた(乙13号証)。

8 11月26日(月)に、原告に対する取材依頼に対して、何ら回答がなかったことから、電話あるいは面談の上で取材を行うべく、荻原記者は岩波書店の校正部に対して、原告への取材依頼の電話を入れたところ、クワバラ氏という人が電話に出て、「金氏は、今日は休んでいる」とのことで、取材には至らなかった。
 その後、荻原記者が「世界」編集部に対しても取材依頼の電話を入れたところ、編集長の岡本厚氏からは、「金が編集部にいたのは事実。佐藤氏とは今でも仕事をしていますし、総務部長に一任している」との回答があった。
 このため、総務部に取材依頼の電話を入れた上で、取材内容を「取材依頼書」に記載して、FAXで送信して取材を申し入れたところ(乙14号証)、同日午後3時半ころに、同社総務部長より、「お問い合わせいただいた件につきましては、現在、調査中なのでお答えできません。なお、社員の個人情報に関することは公開しておりません」との回答がFAXで送信されてきた(乙15号証)。
 さらに、荻原記者は「IMPACTION」編集部に対しても、取材依頼の電話をかけたが、編集長の深田卓氏からは、「『週刊新潮』は嫌いだから回答しません」とのことで、取材に応じてもらうことができなかった。

9 以上の取材に基づき、デスクの塩見記者が本件記事を執筆したものである。


以上
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