日本の奨学金制度

日本の奨学金制度


日本人学生には公的な無償(返済義務なし)奨学金はありません。

日本育英会は廃止され現在は独立行政法人日本学生支援機構として学生の貸付を行っています。
             (利益を得なければならなくなった)

 第一種奨学金(無利息)と第二種奨学金(利息付)となっていますが、
 返済義務があり実態は学生ローンです。
 (返還した奨学金が後輩への奨学金になる)


 貧しい家庭の人は多額の借金を背負いながら進学します。
 また奨学金を借りても進学できない人については新聞奨学生制度があり  
 これは住み込みで新聞配達をしながら学校に通えることができる制度ですが
 劣悪な環境、過酷な労働で自由な時間が取れにくく、もし途中で辛くなり辞めたとしても
 それまでの奨学金は原則として一括返済する必要があり業務も辞め大学も退学してしまう
 人も少なくありません。   
 また大学によっては休学するのにもお金がかかり(学費の半額など)学費を稼いでから復学すること
 も難しい状況に陥る場合があります。 

  市や企業などが募集しているの奨学金もありますが、募集人数が若干名で競争率が高く
  また成績も重視されるので、アルバイト、家事をして勉強時間が必然的に
  少なくなる貧しい家庭の子が進学校生徒と渡り合うのは難しいようです。 

  また遺児を支援する非営利組織「あしなが育英会」もあります。


下記は http://www.jcp.or.jp/akahata/upress/0304-press.htmlからの引用です。

育英会が廃止になってどうなったか、独立行政法人について

 法人を維持するため、民間銀行の教育ローンのように「事業で利益を出す」経営をせざるをえません。
  銀行の教育ローンの利子は育英会のおよそ十倍前後。
 同時に「利子を返せない人には貸さない」事態も予想されます。
 実際に銀行では借金が多かったり、親の収入が低かったりすると
 「返済能力に疑問あり」とされ、門前払いになるケースがあります。


1千億円予算削減

  小泉内閣は、「行政コストの削減」のために「民間でできるものは民間にゆだねる」と特殊・認可法人を廃止・民営化する
 方針です。日本育英会も「国の学生支援業務と統合して、独立行政法人に」します。
  ※日本学生支援機構は平成16年4月1日より育英会から業務を引き継ぎました
 独立行政法人は独立採算が基本なので、国が一般会計で育英会に出している一千億円余
(育英会財源の四分の一)の予算は削ります。育英会の奨学金を受けている人は約七十五万人。


奨学金返還額98.1%

  政府は「奨学金は滞納が多い」といいますが、今までに貸した総貸与金およそ一兆七千四百
  六十三億円に対し、返還額は一兆七千百三十八億円。率にして98・1%です。

奨学金返還の振替不能通知
奨学金の返済が滞った場合、日本学生支援機構から返還不能通知が送られてきます。
返済不能通知には
本機構が委託した業者(民間の債権回収業者)が電話でもこの内容をお伝えします。
振替不能が続いた場合、本機構の職員並びに本機構が委託した債権回収会社社員が、ご自宅
に返還指導のため訪問することがあります。
と記載されています。民間の債権回収業者には一般的に良いイメージが持たれておらず
相手(奨学金貸与者)によっては過剰な恐怖心を抱いてしまうこともあると思われます。

なぜここまで相手を脅す行為に似たような手口をつかい、回収に民間の債権回収会社に
まで任せて躍起になっているかというと独立行政法人なので採算がとれないとまずいからです。
国からの予算も削減されのも原因ですが外国人留学生にも格安の住居を提供しなければならない
からです。

参考 日本学生支援機構の奨学金返還促進策について(報告書の概要) 日本学生支援機構 
    http://www.jasso.go.jp/seisaku/documents/gaiyou.pdf

返済開始時期の早期化

また返済開始時期を現行の10月から7月に早期化することも検討されています。
上記pdf返済開始時期参照



首都圏の私大、入学時4人に1人借金 平均166万円


昨年春に首都圏の私立大学に入学した新入生の4人に1人の家庭が入学時に借金をし、その額が平均で166万4000円にのぼったことが、東京地区私立大学教職員組合連合の調査でわかった。

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奨学金 就職 採用
最終更新:2008年07月17日 14:57
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