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ドルイド Druid

 ドルイドは最も荒涼な砂漠と最も緑濃い森を保護する自然への帰依者である。彼らは動物と元素との関係を通じて、自然界の提供する最も有力な秘密を学び、魔法的な能力にも似た自然の化身と広範なテーマ呪文によって、その姿に偉大な力を招くことができる。元素の根本的な魔法に触れるにせよ、その目標を完遂するために野生のクリーチャーの歯と爪に頼るにせよ、ドルイドは力の行使を考慮に入れる。その行動が自然の民が親愛を保つ野生の場所を脅かす者は、成り行きに任せる心構えをするのが最善である。

 以下の項ではドルイドのための新しい動物と地形の領域、より伝統的な動物の相棒を望まないドルイドに向けた蟲の相棒、そして新しいドルイド・アーキタイプについて記述する。

動物と地形の領域 Animal and Terrain Domains

 以下の項に示されているのは動物と地形の領域──動物、植物、天候、あるいは元素の領域よりも明確にドルイドのために集中した領域に関する新しいルールである。自然の絆能力を持つドルイドは、標準の領域の代わりに、以下のリストから動物の領域か地形の領域を1つ選択できる。ちょうどクレリックの領域のように、動物と地形の領域は領域能力と領域呪文を持ち、動物と地形の領域を選択したドルイドに各レベルに1つの領域呪文スロットを与える。(一般に、自然に対する崇拝とは対立する)神格を崇拝するドルイドは、その神格の権能の管轄外か、あるいは対立している動物や地形の領域を選択することはできない。

 動物ないし地形の領域能力でセーヴィング・スローを要求されるなら、そのDCは10+ドルイド・レベルの1/2+【判断力】修正値に等しい。

 自然をテーマとする他のクラスで領域を使用できるならば、通常の領域と置き換えて動物か地形の領域を選んでもよい。

狼の領域 Wolf Domain

 領域能力:君は群れと共に駆け、君の祖霊の魂の冷たい狩りの主人になる。

 《足払い強化》/Improved Trip:君はボーナス特技として《足払い強化》を得る。

 群れの戦術(変則)/Pack Tactics:8レベルの時点で、君は自分のターンにフリー・アクションにより隣接するマスを1つ指定することができる。君の攻撃は、君が挟撃しているかどうかの決定にあたりそのマスから行われているものとして扱う(そのマスがクリーチャーか物体に占められていたとしても適用される)。この効果は次の君のターンの開始時か、君の移動により終了する。もし君がこの能力を使わなくても挟撃しているなら、君は攻撃ロールに通常の+2挟撃ボーナスではなく【判断力】ボーナスを加えることができる。君はこの能力を1日に3+【判断力】修正値に等しい回数まで使用できる。

 領域呪文:1レベル―ハンターズ・ハウル、2レベル―ブラッドハウンド、3レベル―アスペクト・オヴ・ザ・ウルフ、4レベル―ストロング・ジョー、5レベル―タイアレス・パースーアーズ、6レベル―ファインド・ザ・パス、7レベル―アニマル・シェイプス(イヌ科のみ)、8レベル―ファンタズマル・リヴェンジ、9レベル―フリーダム

蛙の領域 Frog Domain

 領域能力:君は最初に陸上で生活を始めた太古の両生類を崇拝する。

 使い魔/Familiar:君はトードの使い魔を得る。この能力に関して君の有効ウィザード・レベルはドルイド・レベルに等しい。君のドルイド・レベルは他の使い魔を与えるクラスのレベルと累積する。

 粘つく打撃(超常)/Sticky Strike:君は標準アクションにより、最大15フィート離れた敵に粘つく巻きひげの遠隔接触攻撃を試み、モンスターの共通ルールの引き寄せの能力で目標を5フィート引き寄せることができる。君は引き寄せの戦技判定にドルイド・レベルの半分のボーナスを得る。もし目標が君より大きいなら、君は判定なしで自分を目標の側に5フィート引き寄せることができる。目標は標準アクションにより【筋力】の対抗判定で巻きひげを取り除くか、巻きひげに斬撃ダメージを与える(巻きひげのhpは君のドルイド・レベルに等しく、ACは君の接触ACを用いる)ことができる。君はフリー・アクションで巻きひげを外すことができる。君はこの能力を1日に3+【判断力】修正値に等しい回数まで使用できる。

 水掻きの足(変則)/Webfoot:6レベルの時点で、君は水陸両生の特性と地上移動速度に等しい水泳移動速度を得る。12レベルの時点で、君は地上移動速度に等しい登攀移動速度を得る。

 領域呪文:1レベル―ジャンプ、2レベル―ディレイ・ポイズン、3レベル―リリィ・パッド・ストライド、4レベル―シャウト、5レベル―ブレッシング・オヴ・ザ・サラマンダー**、6レベル―コンフュージョン、7レベル―アニマル・シェイプス(両生類のみ)、8レベル―グレーター・シャウト、9レベル―サモン・フロフェモス

極地の領域 Arctic Domain

 領域能力:君は白夜の下、凍てつく極風吹きすさぶ、雪で覆われた荒野の、無限の力を修得した。

 冷気の呼び声(超常)/Call Cold:君は1日に3+【魅力】修正値に等しい回数まで(ドルイド・レベルと同レベルのクレリックのように)エネルギー放出ができるが、(冷気)の副種別をもつクリーチャーを癒すか、(アンデッドに対して《アンデッド威伏》特技を使用したように)支配するためにしか使用できない。君は《エネルギー放出回数追加》《エネルギー放出強化》のようなこの能力を強化する特技を持つことができるが、《エレメンタルへのエネルギー放出》《来訪者へのエネルギー放出》のような特技でこの能力を変更することはできない。この能力に対するセーヴDCは10+ドルイド・レベルの1/2+【魅力】修正値である。

 炎への制裁(超常)/Banish Flame:6レベルの時点で、君は冷気の呼び声能力を(クレリックの負のエネルギー放出のように)(火)の副種別をもつクリーチャーにダメージを与えるためか、(《アンデッド退散》特技のように)君から退散させるために使用することができる。また、君はこの能力をディスペル・マジックのように使って魔法的な[火炎]の効果を否定することができる。12レベルの時点で、この効果の目標または範囲はグレーター・ディスペル・マジックと同等に拡大される。


砂漠の領域 Desert Domain

 領域能力:霊魂と終わりなき荒野の秘密が君を突き動かす。

 熱のきらめき(超常)/Heat Shimmer:君はフリー・アクションで自身をブラーのように働く陽炎で取り囲むことができる。この能力の使用中、君に近接攻撃を行うクリーチャーは1ラウンドの間目が眩んだ状態になる(頑健・無効)。君はこの能力を1日に3+【判断力】修正値に等しいラウンドまで使用できる。これらのラウンドは連続していなくてよい。

 砂の従者(擬呪)/Servant of the Sands:8レベルの時点で、君は1日に1回レッサー・プレイナー・アライを使用したかのようにジンニーの援助を呼ぶことができる。12レベルの時点で、君はプレイナー・アライを使用したかのようどの種類の(高貴でない)ジンニーの援助も呼ぶことができるようになる。16レベルの時点で、君はグレーター・プレイナー・アライを使用したかのように高貴なるジンニーの援助を呼ぶことができるようになる。この能力を砂漠の地形の中で使うなら、君はクリーチャーを招請するのに捧げものを必要とせず、仕事への返礼は半分で済む。

 領域呪文:1レベル―クローク・オヴ・シェイド、2レベル―シフティング・サンド、3レベル―カップ・オヴ・ダスト、4レベル―ハリューサナトリ・テレイン、5レベル―トランスミュート・ロック・トゥ・マッド(泥の代わりにさらさらしたゆるい砂を作る)、6レベル―シロッコ、7レベル―サンビーム、8レベル―サンバースト、9レベル―ホリッド・ウィルティング

猿の領域 Monkey Domain

 領域能力:猿の均整のとれた知性、技能、能力、そして遊び心は、君の霊魂の規律の見本である。

 使い魔/Familiar:君はモンキーの使い魔を得る。この能力に関して君の有効ウィザード・レベルはドルイド・レベルに等しい。君のドルイド・レベルは他の使い魔を与えるクラスのレベルと累積する。

 猿の運動(超常)/Monkey Athletics:君はフリー・アクションにより、1回の〈軽業〉〈登攀〉〈装置無力化〉〈手先の早業〉のいずれかの判定に、ドルイド・レベルの半分(最低1)に等しい技量ボーナスを得る。君はこの能力を1日に3+【判断力】修正値に等しい回数まで使用できる。

 遠隔手品(超常)/Ranged Legerdemain:6レベルの時点で、君は〈装置無力化〉〈手先の早業〉技能を30フィート離れた地点から使える。離れたことにより通常の技能判定よりもDCが5増加し、出目10が選択できなくなる。操作できるのは5ポンド以下の物体に限られる。君はこの能力を使用するために、その技能を最低1ランク持っていなければならない。

 領域呪文:1レベル―ビガイリング・ギフト、2レベル―スパイダー・クライム、3レベル―カコフォナス・コール、4レベル―フリーダム・オヴ・ムーヴメント、5レベル―サモン・ネイチャーズ・アライV(ダイア・エイプかギラロンのみ)、6レベル―コンフュージョン、7レベル―アニマル・シェイプス(エイプかモンキーのみ)、8レベル―クレンチト・フィスト、9レベル―フォアサイト

山岳の領域 Mountain Domain

 領域能力:君は低地を離れ天を衝く偉大な山々の強大な力を修得した。

 足がかり(超常)/Foothold:君は標準アクションにより、隣接する表面が10フィート四方以上の石に、隆起と溝を形成させることができる。水平面上に作り出した足がかりは移動困難な地形として扱い、その範囲に立つか通過する中型かそれより小さいクリーチャーは不安定な足場により〈軽業〉判定とCMDに-2のペナルティを受ける。垂直面上に作り出した足がかりは、その面をよじ登る〈登攀〉に+10のボーナスを与える。石は1時間変形を維持する。君はこの能力を1日に3+【判断力】修正値に等しい回数まで使用できる。

 希薄な空気(超常)/Thin Air:8レベルの時点で、君はフリー・アクションにより、君に隣接するクリーチャーから吸気を奪う超自然的な薄い空気による5フィートのオーラで自らを包むことができる。オーラ内のクリーチャーは自分のターンのはじめに疲労状態になる(頑健・無効)。オーラ内の疲労状態のクリーチャーは自分のターンのはじめにセーヴを行い、失敗すると高山病の影響を受けすべての能力値に1ポイントのダメージを受ける。16レベルの時点で、オーラは10フィートに増加する。呼吸をしないクリーチャーはこの能力への完全耐性を持つ。君はこの能力を1日にドルイド・レベルに等しいラウンドまで使用できる。このラウンドは連続していなくてもよい。


湿地の領域 Swamp Domain

 領域能力:湿原、湿地、そして沼地の甘酸っぱい深層は君の霊地である。

 自然の癒し(超常)/Natural Healing:君は1日に3+【魅力】修正値に等しい回数まで(ドルイド・レベルと同レベルのクレリックのように)エネルギー放出を行えるが、動物植物を癒すためにしか使用できない。君はこの能力の対象のすべてのクリーチャーの(君の選択した)能力値ダメージを癒すために、回復のダイスを減らしてもよい。エネルギー放出のd6を1つ減らすごとに1ポイントの能力値ダメージを癒すことができる。君は《エネルギー放出回数追加》のようなこの能力を強化する特技を持つことができるが、《エレメンタルへのエネルギー放出》《来訪者へのエネルギー放出》のような特技でこの能力を変更することはできない。

 葦の狩人(変則)/Reed Hunter:6レベルの時点で、君は霧、植物、水のいずれかに覆い隠されている空間への非視覚的感知30フィートを得る。12レベルの時点で、この3つの状態への擬似視覚30フィートに成長する。


水界の領域 Aquatic Domain

 領域能力:君は深海、激流、瀑布、そして容赦なき潮流の支配者である。

 海の王(超常)/Sealord:君は1日に3+【魅力】修正値に等しい回数まで(ドルイド・レベルと同レベルのクレリックのように)エネルギー放出ができるが、(水棲)か()の副種別をもつクリーチャーを癒すか、(アンデッドに対して《アンデッド威伏》特技を使用したように)支配するためにしか使用できない。君は《エネルギー放出回数追加》《エネルギー放出強化》のようなこの能力を強化する特技を持つことができるが、《エレメンタルへのエネルギー放出》《来訪者へのエネルギー放出》のような特技でこの能力を変更することはできない。この能力に対するセーヴDCは10+ドルイド・レベルの1/2+【魅力】修正値である。

 海の打撃(超常)/Seastrike:6レベルの時点で、君はフリー・アクションにより、フリーダム・オヴ・ムーヴメントを持続しているかのように肉体武器か人工的武器を水中で振るうことができる。君は標準アクションにより、通常のペナルティを受けることなく水中で投擲武器を使用でき、その攻撃の目標が水中にいるならその武器はリターニング武器のように働く。

 領域呪文:1レベル―ハイドローリック・プッシュ、2レベル―スリップストリーム、3レベル―ウォーター・ブリージング、4レベル―フリーダム・オヴ・ムーヴメント、5レベル―ブラック・テンタクルズ、6レベル―フリージング・スフィアー、7レベル―アニマル・シェイプス(水界クリーチャーのみ)、8レベル―シーマントル、9レベル―ツナミ

洞窟の領域 Cave Domain

 領域能力:奥深き洞窟の闇の秘密と脅威は君に力を与える。

 洞窟の視界(擬呪)/Cavesight:君は接触したクリーチャーに暗視60フィートを与えることができる。この効果は1分続くが、自分自身に使用した場合は1時間持続する。君はこの能力を1日に3+【判断力】修正値に等しい回数まで使用できる。

 振動感知(変則)/Tremorsense:6レベルの時点で、君は振動感知30フィートを得る。12レベルの時点で、君は振動感知60フィートを得る。

 領域呪文:1レベル―ディテクト・アベレイション、2レベル―ストーン・コール、3レベル―ディーパー・ダークネス、4レベル―エコーロケーション*、5レベル―ウォール・オヴ・ストーン、6レベル―カンジュア・ブラック・プディング、7レベル―スタチュー(石筍か錘乳石に見える)、8レベル―アースクウェイク、9レベル―インプリズンメント

平原の領域 Plains Domain

 領域能力:草原、サバンナ、そしてステップの開け放たれた空間は支配者たる君のものだ。

 渡りの群れ(超常)/Migrating Herd:君がオーロックス、バイソン、エレファント、ホース、マストドン、ポニー、または同種の草食の四足獣を呪文により召喚したとき、呪文の持続時間は2倍になる(《呪文持続時間延長》の効果は累積しない)。クリーチャーの地上移動速度は10フィート増加する。

 飛びかかり(変則)/Pounce:6レベルの時点で、君は1日に1回、飛びかかりの特殊攻撃が行えるようになる。6レベルを越える3レベルごとに、1日に可能な飛びかかりの回数が1増加する。

 領域呪文:1レベル―マウント、2レベル―カメレオン・ストライド、3レベル―ヘイスト、4レベル―アスペクト・オヴ・ザ・スタッグ、5レベル―コントロール・ウィンズ、6レベル―ファインド・ザ・パス、7レベル―ワールウィンド、8レベル―アニマル・シェイプス、9レベル―ワールド・ウェイヴ

蛇の領域 Serpent Domain

 領域能力:君は円環となって世界を取り囲んでいた太古の蛇の神秘に仕える。

 使い魔/Familiar:君はヴァイパーの使い魔を得る。この能力に関して君の有効ウィザード・レベルはドルイド・レベルに等しい。君のドルイド・レベルは他の使い魔を与えるクラスのレベルと累積する。

 滑り込み(変則)/Slither:君はフリー・アクションにより自らを膨張させ引き伸ばし、1ラウンドの間、狭い空間にぴったりとはまり込むことができる。君は通常なら君のサイズのクリーチャーが無理矢理入り込むような狭い空間を自由に動くことができる。滑り込んでいる間、君は君の移動により誘発された機会攻撃に対するACに+2回避ボーナス、組みつきから逃れるためのCMBと〈脱出術〉判定に+2ボーナスを得る。君はこの能力を1日に3+【判断力】に等しい回数まで使用できる。

 毒への耐性(変則)/Venom Immunity:6レベルの時点で、君は蛇、爬虫類、(爬虫類)の副種別をもつクリーチャーからの毒に対する完全耐性を得る。12レベルの時点で、君はすべての毒に対する完全耐性を得る。これは毒への耐性と置き換える。

 領域呪文:1レベル―チャーム・アニマル、2レベル―アニマル・トランス、3レベル―ポイズン、4レベル―ストロング・ジョー、5レベル―スネーク・スタッフ、6レベル―チャーム・モンスター、7レベル―アニマル・シェイプス (爬虫類または蛇のみ)、8レベル―シンティレイティング・パターン、9レベル―クラッシング・ハンド

密林の領域 Jungle Domain

 領域能力:密林の魂、自然の守護者と失われた文明が君の心に囁きかける。

 腕渡り(変則)/Brachiation:君はフリー・アクションにより、1日にドルイド・レベルと等しいラウンドまで、地上移動速度に等しい登攀移動速度と〈軽業〉判定にドルイド・レベルに等しいボーナスを得る。これらのラウンドは連続していなくてもよい。

 罠感知(変則)/Trap-Sense:3レベルの時点で、君は罠感知の能力を得る。これはローグのクラス能力と同様に働く。君の罠感知のボーナスに関しての有効ローグ・レベルはドルイド・レベルに等しい。他のクラスから罠感知の能力を得ていた場合、ボーナスは累積する。


鷲の領域 Eagle Domain

 領域能力:君の魂は翼持つ生き物の中で最も強く気高く舞い上がる。

 使い魔/Familiar:君はホークの使い魔を得る。この能力に関して君の有効ウィザード・レベルはドルイド・レベルに等しい。君のドルイド・レベルは他の使い魔を与えるクラスのレベルと累積する。

 鷹の目(超常)/Hawkeye:君は即行アクションにより1つの遠隔攻撃か〈知覚〉判定にドルイド・レベルの半分(最低1)のボーナスを得る。君はこの能力を1日に3+【判断力】修正値に等しい回数まで使用できる。

 空中身かわし(変則)/Aerial Evasion:6レベルの時点で、君は飛行中に(ローグのように)身かわしの能力を得る。12レベルの時点で、君は飛行中に身かわし強化を得る。


蟲の相棒 Vermin Companions

 動物の相棒の通常の選択肢に加え、ドルイドはそのつもりであれば蟲を相棒として選択してもよい。蟲の相棒は動物の相棒と同じルールに従い、表:動物の相棒の基本能力に基づきヒット・ダイスと能力を成長させていく。蟲の相棒は〈動物使い〉技能を使用して動物と同様に扱うことができる。

 精神を持たない/Mindless:蟲の相棒は【知力】を持たず、精神を持たない特徴を有する。にもかかわらず、蟲の相棒は1つの芸と、表:動物の相棒の基本能力に示されるボーナス芸数の芸を学んでよい。蟲の相棒が(4HD、8HD、その他の時点で)能力値上昇を得たら、ドルイドは相棒の【知力】を上昇し“―”から1に変更させてもよい。この場合、相棒は速やかに精神を持たないを失い、【知力】1につき3つと、〈動物使い〉1ランクにつき1つの芸をボーナス芸として覚える。蟲の相棒は精神を持たない基本性能をもつ間は技能ポイントも特技も持たない。

 足払い/Trap:ほとんどの蟲は多数の肢を持っているため、非常に足払いしにくい。このため、CMDの項目には足払い攻撃に対するCMDへのボーナスを示している。

ジャイアント・アント Ant, Giant

 初期能力サイズ 小型;移動速度 30フィート、登攀20フィート;AC +2外皮;攻撃 噛みつき(1d4およびつかみ);能力値 【筋】10、【敏】12、【耐】15、【知】―、【判】12、【魅】10;特殊能力 夜目鋭敏嗅覚CMD +8(対足払い)。

 4レベルでの成長サイズ 中型;攻撃 噛みつき(1d6およびつかみ)、(1d4および毒);能力値 【筋】+4、【敏】-2、【耐】+2;特殊攻撃 毒(頻度 1/ラウンド(4ラウンド間);効果 1【筋】ダメージ;治癒 1回のセーヴ成功;セーヴDCは【耐】に基づく)。

ジャイアント・クラブ Crab, Giant

 初期能力サイズ 小型;移動速度 30フィート、水泳20フィート;AC +5外皮;攻撃 (×2)(1d3およびつかみ);能力値 【筋】13、【敏】14、【耐】13、【知】―、【判】11、【魅】4;特殊攻撃 締めつけ(1d3);特殊能力 水棲暗視、水への依存(【耐】×1時間の間、水の外でも生き延びられる。この制限時間を超えると、“溺れ”ているかのように窒息の危険が生じる);CMD +12(対足払い)。

 4レベルでの成長サイズ 中型;攻撃 (×2)(1d4およびつかみ);能力値 【筋】+2、【敏】-2、【耐】+2;特殊攻撃 締めつけ(1d4)。

ジャイアント・スコーピオン Scorpion, Giant

 初期能力サイズ 中型;移動速度 40フィート;AC +1外皮;攻撃 (×2)(1d4およびつかみ)および(1d4および毒);能力値 【筋】11、【敏】12、【耐】12、【知】―、【判】10、【魅】2;特殊攻撃 毒(頻度 1/ラウンド(6ラウンド間);効果 1【筋】ダメージ;治癒 1回のセーヴ成功;セーヴDCは【耐】に基づく);特殊能力 暗視振動感知30フィート;CMD +12(対足払い)。

 7レベルでの成長サイズ 大型;AC +3外皮;攻撃 (×2)(1d6およびつかみ)および(1d6および毒);能力値 【筋】+8、【敏】-2、【耐】+4;特殊攻撃 毒(頻度 1/ラウンド(6ラウンド間);効果 1d2【筋】ダメージ;治癒 1回のセーヴ成功;セーヴDCは【耐】に基づく);特殊能力 振動感知60フィート。

ジャイアント・スパイダー Spider, Giant

 初期能力サイズ 小型;移動速度 30フィート、登攀30フィート;AC +0外皮;攻撃 噛みつき(1d4および毒);能力値 【筋】6、【敏】17、【耐】10、【知】―、【判】10、【魅】2;特殊攻撃 毒(頻度 1/ラウンド(4ラウンド間);効果 1【筋】ダメージ;治癒 1回のセーヴ成功;セーヴDCは【耐】に基づく);特殊能力 暗視振動感知30フィート;CMD +12(対足払い)。

 4レベルでの成長サイズ 中型;AC +1外皮;攻撃 噛みつき(1d6および毒);能力値 【筋】+4、【敏】-2、【耐】+2。

ジャイアント・スラグ Slug, Giant

 初期能力サイズ 中型;移動速度 20フィート;AC +4外皮;攻撃 舌(1d4および1[強酸]);能力値 【筋】13、【敏】8、【耐】13、【知】―、【判】10、【魅】1;特殊攻撃 酸吐き(30フィート内の敵に遠隔接触攻撃で1d6[強酸]ダメージを与える);特殊能力 非視覚的感知30フィート、DR5/斬撃または刺突、塩に対する脆弱性CMD 足払いされない。

 7レベルでの成長サイズ 大型;AC +2外皮;攻撃 舌(1d6および1d2[強酸]);能力値 【筋】+2、【敏】-2、【耐】+2;特殊攻撃 酸吐き(30フィート内の敵に遠隔接触攻撃で1d8[強酸]ダメージを与える);特殊能力 擬似視覚30フィート。

ジャイアント・センチピード Centipede, Giant

 初期能力サイズ 小型;移動速度 20フィート、登攀20フィート;AC +2外皮;攻撃 噛みつき(1d4および毒);能力値 【筋】8、【敏】17、【耐】11、【知】―、【判】10、【魅】2;特殊攻撃 毒(頻度 1/ラウンド(6ラウンド間);効果 1【敏】ダメージ;治癒 1回のセーヴ成功;セーヴDCは【耐】に基づく);特殊能力 暗視60フィート;CMD足払いされない。

 4レベルでの成長サイズ 中型;攻撃 噛みつき(1d6および毒);能力値 【筋】+4、【敏】-2、【耐】+2。

ジャイアント・ビートル Beetle, Giant

 初期能力サイズ 小型;移動速度 20フィート、飛行20フィート(貧弱);AC +6外皮;攻撃 噛みつき(1d6);能力値 【筋】13、【敏】12、【耐】13、【知】―、【判】11、【魅】4;特殊能力 暗視CMD +8(対足払い)。

 4レベルでの成長サイズ 中型;攻撃 噛みつき(1d8)能力値 【筋】+4、【敏】-2、【耐】+2;特殊攻撃 蹂躙(1d4)。

ジャイアント・マンティス Mantis, Giant

 初期能力サイズ 中型;移動速度 30フィート、登攀30フィート、飛行40フィート(標準);AC +3外皮;攻撃 (×2)(1d4およびつかみ);能力値 【筋】10、【敏】15、【耐】10、【知】―、【判】12、【魅】7;特殊攻撃 突き刺し特殊能力 暗視CMD +8(対足払い)。

 7レベルでの成長サイズ 大型;AC +2外皮;攻撃 (×2)(1d6);能力値 【筋】+8、【敏】-2、【耐】+4;特殊攻撃 下顎(1d6、つかんだ目標への二次的肉体攻撃)、奇襲攻撃(不意討ちラウンドの間、全ラウンドあるかのように行動)。

ジャイアント・リーチ Leech, Giant

 初期能力サイズ 小型;移動速度 5フィート、水泳20フィート;AC +0外皮;攻撃 噛みつき(1d4および食らいつき);能力値 【筋】9、【敏】14、【耐】12、【知】―、【判】10、【魅】1;特殊攻撃 食らいつき吸血(1【筋】);特殊能力 水陸両生非視覚的感知30フィート、鋭敏嗅覚、塩に対する脆弱性;CMD 足払いされない。

 7レベルでの成長サイズ 中型;攻撃 噛みつき(1d6および食らいつき);能力値 【筋】+2、【敏】-2、【耐】+2;特殊攻撃 吸血(1【筋】+1【耐】ダメージ);特殊能力 擬似視覚30フィート。

ジャイアント・ワスプ Wasp, Giant

 初期能力サイズ 中型;移動速度 20フィート、飛行60フィート(良好);AC +2外皮;攻撃 (1d6および毒);能力値 【筋】10、【敏】14、【耐】11、【知】―、【判】13、【魅】4;特殊攻撃 毒(頻度 1/ラウンド(6ラウンド間);効果 1【敏】ダメージ;治癒 1回のセーヴ成功;セーヴDCは【耐】に基づく);特殊能力 暗視CMD +8(対足払い)。

 7レベルでの成長サイズ 大型;AC+2外皮;攻撃 (1d8および毒);能力値 【筋】+8、【敏】-2、【耐】+4。

嵐のドルイド(アーキタイプ) Storm Druid

 ほとんどのドルイドが豊かな大地とそこから芽吹く自然の恵みに注意を向ける中で、嵐のドルイドの目は常に空と無限に広がる青に投げかけられており、自然の最も未加工にして飼い慣らせない一面と交信する。

 任意領域発動/Spontaneous Domain Casting:嵐のドルイドは事前に準備されていなかった領域呪文にエネルギーを込めることができる。嵐のドルイドは準備した呪文を“失う”ことにより、その呪文以下のレベルの領域呪文を発動することができる。これは任意発動と置き換える。

 自然との絆(変則)/Nature Bond:嵐のドルイドは動物の相棒を選ぶことができない。嵐のドルイドはの領域、もしくは、または疾風の副領域を選択しなければならない。

 風を歩く者(変則)/Windwalker:2レベルの時点で、嵐のドルイドは自然もしくは魔法の風の影響によるペナルティを1段階低く扱う。この能力は森渡りと置き換える。

 嵐の声(変則)/Stormvoice:3レベルの時点で、嵐のドルイドの声は風の唸りも雷の轟きをも超えて魔法的に運ばれる。ドルイドの声を聞くための〈知覚〉判定が必要とされるとき、DCはドルイド・レベルと等しい値だけ減少する。この能力は跡なき足取りと置き換える。

 嵐の目(変則)/Eyes of the Storm:4レベルの時点で、嵐のドルイドは魔法の霧、靄、風、雨、または同種の悪天候の中を10フィート見渡せ、それらの与える視認困難を無視する。この距離は4レベルを超える4レベルごとに5フィート増加する。この能力は自然の誘惑への抵抗力と置き換える。

 疾風の王/Windlord:9レベルの時点で、嵐のドルイドは自然の絆で利用可能な別の領域か副領域を選ぶことができる。この能力は毒への耐性と置き換える。

 嵐の王(変則)/Storm Lord:13レベルの時点で、嵐のドルイドは自然または魔法の風の影響を受けなくなる。嵐のドルイドは聴覚喪失に対する完全耐性と[音波]効果に対するセーヴィング・スローに+2のボーナスを得る。この能力は千の顔と置き換える。

鮫のシャーマン(アーキタイプ) Shark Shaman

 幾人かのドルイドは海の居住者が恐れる無慈悲な狩猟者である致命的な鮫を模倣する。真の鮫のように、鮫のシャーマンは血と恐怖を行先に残していく。

 自然との絆:鮫のシャーマンは動物の相棒を決めるときはシャークを選ばなくてはならない。領域を選ぶ場合には、鮫のシャーマンは動物の領域から選ばなくてはならない。

 野生動物との共感(変則):鮫のシャーマンは野生動物との共感を魚に対して全ラウンド・アクションで行うことができる上、その判定に+4のボーナスを得る。

 トーテムの化身(超常):2レベルの時点で、鮫のシャーマンは通常の姿を保ったまま鮫の化身を取り込むことができる。この能力は竜のシャーマンのトーテムの化身と同様に働くが、鮫のシャーマンは以下のボーナスから選択できる:移動力(水中呼吸能力、水泳速度30フィート)、感覚(鋭敏嗅覚30フィート、水中での鋭敏嗅覚90フィート)、肉体武器(中型のシャーマンで噛みつき1d6)、鮫肌(+2外皮、シャーマンと組みついたクリーチャーに組みついているラウンドごとに1ポイントの斬撃ダメージ)。トーテムの化身を使用している間、鮫のシャーマンは通常通り会話でき、スピーク・ウィズ・アニマルズ(魚のみ)を自在に発動できる。

 トーテム召喚(超常):5レベルの時点で、鮫のシャーマンはサモン・ネイチャーズ・アライIをスティングレイ(Bestiary 2)を招来するために、そしてサモン・ネイチャーズ・アライIIをマンタ・レイを招来するために使用できる。鮫のシャーマンはレイやシャークを招来するために発動する時、サモン・ネイチャーズ・アライを標準アクションとして発動でき、そして招来されたレイやシャークはドルイド・レベルに等しい一時的ヒット・ポイントを得る。この能力のその他の点は竜のシャーマンのトーテム召喚に準じる。

 自然の化身(超常):6レベルの時点で、鮫のシャーマンの自然の化身能力はドルイド・レベルを-2して機能する。もし彼女がシャークの姿を取るならば、代わりにドルイド・レベル+2を使用する。

 ボーナス特技:9レベルと以降の4レベルごとに、鮫のシャーマンは以下のボーナス特技の1つを得る:《出血化クリティカル》《イニシアチブ強化》《神速の反応》《自力生存》《技能熟練:水泳》。特技の前提条件は満たさねばならない。この能力は毒への耐性と置き換える。

月に咆える者(アーキタイプ) Mooncaller

 月に咆える者はうつろい続ける月と、その光から闇への、そしてその逆への終わりなき周期の微妙な影響に縛られている。

 夜目(変則)/Night Sight:2レベルの時点で、月に咆える者は夜目を得る。既に夜目を持っている場合は暗視30フィートを得る。既に暗視を持っている場合には、暗視の範囲が30フィート増加する。この能力は森渡りと置き換える。

 野生の呼び声への抵抗力(変則)/Resist Call of the Wild:4レベルの時点で、月に咆える者はコンフュージョンデイズフィーブルマインドインサニティ の効果を避けるセーヴィング・スローに+4のボーナスを得る。また、(変身生物)の副種別をもつクリーチャーの例外的(訳注:おそらく変則的)、擬似呪文、超常能力に対しても同様に+4のボーナスを得る。この能力は自然の誘惑への抵抗力と置き換える。

 肉体の純粋性(変則)/Purity of Body:9レベルの時点で、月に咆える者は超常のあるいは魔法的病気を含むすべての病気に対する完全耐性を得る。この能力は毒への耐性と置き換える。

 狼殺し(超常)/Wolfsbane:13レベルの時点で、月に咆える者はDR3/銀を獲得し、16レベルの時点でDR4/銀、19レベルの時点でDR5/銀に増加する。この能力は千の顔と置き換える。

転生ドルイド(アーキタイプ) Reincarnated Druid

 終わりなき輪廻の輪を巡る転生ドルイドは自然の永遠の再生の体現者である。転生ドルイドは多くの生を生き、愛着を欠いた世界を彷徨い、あらゆる生を経験していない者たちには理解できない存在となる。

 神秘的な異邦人(変則)/Mysterious Stranger:2レベルの時点で、転生ドルイドは自身の情報を得ようとする〈真意看破〉〈交渉〉〈知識〉判定のDCにドルイド・レベルの1/2を加える。この能力は森渡りと置き換える。

 死の接触への抵抗力(変則)/Resist Death's Touch:4レベルの時点で、転生ドルイドは[即死]効果、生命力吸収、死霊術の効果に対するセーヴィング・スローと瀕死状態の時の容態安定化判定に+4のボーナスを得る。この能力は自然の誘惑への抵抗力と置き換える。

 多数の生(変則)/Many Lives:5レベルの時点で、転生ドルイドが殺された場合、1日後に自動的にリインカーネイト 呪文のように転生する。転生ドルイドは以前の肉体から1マイル以内の安全な場所に現れる。次の7日の間は自在に、ロケート・オブジェクト の擬似呪文能力を使用しているかのように、死体の霊気を知覚することができる。この7日の間に殺されると、遺体は死亡し転生しない。多数の生能力は転生ドルイドが[即死]効果によって殺された場合は働かない。転生ドルイドは転生させることはできるが、死から蘇らせたり復活させることはできない。

 自然の化身(超常)/Wild Shape:転生ドルイドはこの能力を6レベルの時点で獲得し、ドルイド・レベル-2として機能する。

 死を欺く(変則)/Cheat Death:9レベルの時点で、転生ドルイドは1日に1回、[即死]効果、生命力吸収、死霊術の効果へのセーヴを、ロールの結果が明らかにされる前に再ロールするか、瀕死状態時に失敗した容態安定化判定を再ロールすることができる。もしもとのロールよりも悪い結果が出ても、2回目のロールの結果を使用しなければならない。この能力は毒への耐性と置き換える。

 日月語(変則)/Tongue of the Sun and Moon:15レベルの時点で、転生ドルイドはすべての生きているクリーチャーと会話できる。この能力は時知らずの肉体と置き換える。

蜥蜴類のシャーマン(アーキタイプ) Saurian Shaman

 この焦点をもつシャーマンは、生態系の外辺にいる飢えた先祖還りの異邦者にして、破壊者にして略奪者であり、その到来が他の動物を戦慄させる古の恐怖として残る原始のディノサウルスを求める。

 自然との絆:蜥蜴類のシャーマンは動物の相棒を決めるときはディノサウルスを選ばなくてはならない。領域を選ぶ場合には、蜥蜴類のシャーマンは動物破壊の領域から選ばなくてはならない。

 野生動物との共感(変則):蜥蜴類のシャーマンは野生動物との共感をディノサウルスに対して全ラウンド・アクションで行うことができる上、その判定に+4のボーナスを得る。

 トーテムの化身(超常):2レベルの時点で、蜥蜴類のシャーマンは通常の姿を保ったまま蜥蜴類の化身を取り込むことができる。この能力は竜のシャーマンのトーテムの化身と同様に働くが、蜥蜴類のシャーマンは以下のボーナスから選択できる:移動力(地上移動速度に+10強化ボーナス)、鱗(ACに+2外皮ボーナス)、感覚(夜目、鋭敏嗅覚)、肉体武器(中型のシャーマンで噛みつき1d6、爪(×2)1d4、引っかき、組みつき判定のCMBに+2)。トーテムの化身を使用している間、蜥蜴類のシャーマンは通常通り会話でき、スピーク・ウィズ・アニマルズ(爬虫類と恐竜のみ)を自在に発動できる。

 トーテム召喚(超常):5レベルの時点で、蜥蜴類のシャーマンはサモン・ネイチャーズ・アライを標準アクションで使用して爬虫類かディノサウルスを召喚でき、召喚されたクリーチャーはドルイド・レベルに等しい一時的ヒット・ポイントを得る。この能力のその他の点は竜のシャーマンのトーテム召喚に準じる。

 自然の化身(超常):6レベルの時点で、蜥蜴類のシャーマンの自然の化身能力はドルイド・レベルを-2して機能する。もし彼女が爬虫類かディノサウルスの姿を取るならば、代わりにドルイド・レベル+2を使用する。

 ボーナス特技:9レベルと以降の4レベルごとに、蜥蜴類のシャーマンは以下のボーナス特技の1つを得る:《蹴散らし強化》《素早い移動》《強打》《技能熟練:威圧》《渾身の一打》。特技の前提条件は満たさねばならない。この能力は毒への耐性と置き換える。

群れの王(アーキタイプ) Pack Lord

 ドルイドの中には、ただ1匹とではなく複数の動物の相棒と絆を結んで、ドルイドの輪の中でさえまれな親交の段階に達し、完全な権力によって群れの兄弟姉妹を導く者もいる。

 群れの絆(変則)/Pack Bond:群れの王は領域を選ぶことはできず、動物の相棒を選ばねばならない。群れの王は自身の動物の相棒と関係を結ぶ野生動物との共感と〈動物使い〉判定に+2のボーナスを得る。群れの王は1体より多くの動物の相棒を持てるが、相棒の能力を決定するとき、複数の相棒に有効ドルイド・レベルを分割しなければならない。例えば、4レベルの群れの王は、1体の4レベルの相棒か、2体の2レベルの相棒か、1レベルの相棒と3レベルの相棒を1体ずつ持てる。

 群れの王はレベルが増える都度、動物の相棒への増加したレベルの割り当てを決めなければならない(新しい1レベルの相棒を加えるということも含めて)。一度特定の相棒にドルイド・レベルを割り当てたら、その相棒が群れの王に仕えている間は再配分できない(相棒を解放するか死亡するのを待たねばならず、その次の呪文を準備する機会に他の相棒にレベルを割り当てることができる)。動物の相棒の呪文共有能力は一度に1体の動物の相棒にしか働かない──群れの王は1体を対象とする呪文を使って、すべての動物の相棒に効果を及ぼすことはできない。この能力は自然の絆と置き換える。

 共感的リンク強化(超常)/Improved Empathic Link:群れの王はすべての動物の相棒との共感的リンクを得る。これは使い魔の共感的リンクと同様に働く。加えて、群れの王は即行アクションにより、自身の許容する、1体の相棒が見聞きし、感じて、経験しているものを知覚できる。群れの王はこの接続を(相棒が1マイル以内にいる限り)望む限り維持でき、フリー・アクションで終了できる。群れの王は一度に1体の相棒にしかこの能力を使用できず、接続を維持している間は自身の肉体で見聞きし、あるいは臭いを感じることができない。この能力は6レベルの自然の化身の回数追加と置き換える。

メンヒルの碩学(アーキタイプ) Menhir Savant

 *1
 幾人かのドルイドは、立石群と環状列石に接続する結節点とレイライン*2を通る自然の力の経路を学習することで、そのエネルギーを刺激する方法を学ぶ。

 魂の感覚(擬呪)/Spirit Sense:1レベルの時点で、メンヒルの碩学はアンデッド、フェイ、来訪者およびアストラル、エーテル、非実体状態のクリーチャーの存在を感知することができる。この能力はディテクト・アンデッドのように働き、ドルイドは1種類の検知を試みるのではなく、これらすべてのクリーチャーを検知できる。この能力は自然感覚および野生動物との共感と置き換える。

 場の魔法(超常)/Place Magic:2レベルの時点で、メンヒルの碩学は異なる地形のレイラインを見極め刺激する方法を学ぶ。メンヒルの碩学はフリー・アクションとして魔法で自然の霊脈を刺激し、1ラウンドの間術者レベルを+1増加させる。メンヒルの碩学はこの能力を1日に3+【判断力】ボーナスに等しい回数まで使用できる。この能力は森渡りおよび跡なき足取りと置き換える。

 レイライン渡り(超常)/Walk the Lines:9レベルの時点で、メンヒルの碩学はレイラインとの接続を利用し、1日に【判断力】ボーナスに等しい回数までトランスポート・ヴァイア・プランツ を発動することができる。

 空の肉体(超常)/Empty Body:13レベルの時点で、メンヒルの碩学は標準アクションにより、イセリアル・ジョーント を使用したかのようにエーテル状態になることができる。メンヒルの碩学は1日にドルイド・レベルに等しいラウンド数までエーテル状態を維持できる。これらのラウンドは連続している必要はない。この能力は千の顔と置き換える。

竜のシャーマン(アーキタイプ) Dragon Shaman


 君のトーテムは、あえて挑戦するものも僅かな硬い牙、爪、そして鱗をまとう、純粋な魔法と生のエレメンタルの怒りにより誕生するクリーチャー、恐ろしく、致命的に狡猾かつ賢明な、伝説的な竜である。君の焦点は最初、竜の世俗的ないとこに当たっているが、君の力が成長するにつれ実際の竜に適合していくようになる。

 自然との絆:竜のシャーマンは動物の相棒を決めるときはクロコダイルかモニター・リザードを選ばなくてはならない。領域を選ぶ場合には、竜のシャーマンは動物破壊の領域から選ばなくてはならない。

 野生動物との共感(変則):竜のシャーマンは野生動物との共感を蜥蜴に対して全ラウンド・アクションで行うことができる上、その判定に+4のボーナスを得る。

 トーテムの化身(超常):2レベルの時点で、竜のシャーマンは通常の姿を保ったまま竜の化身を取り込むことができる。竜のシャーマンは以下のボーナスの1つを得る:移動力(飛行速度30フィート(標準)、ドルイドは5レベル以上でなければこのボーナスを選択できない)、感覚(夜目、〈知覚〉+4種族ボーナス)、強靭さ(ACに+2外皮ボーナス、《持久力》特技)、肉体武器(中型のシャーマンで噛みつき1d6と爪(×2)1d4、組みつき判定のCMBに+2)。トーテムの化身を使用している間、竜のシャーマンは通常通り会話でき、スピーク・ウィズ・アニマルズ(蜥蜴のみ)を自在に発動できる。この能力を使用するのは2レベルの時点で標準アクション、7レベルの時点で移動アクション、12レベルの時点で即行アクションとなる。竜のシャーマンはこの能力を1日にドルイド・レベルと同じ分数まで使用できる。これらの分数は連続している必要はないが、1分単位で使用しなければならない。これは(ポリモーフ)効果であり、使用中は自然の化身のような別の(ポリモーフ)効果を使用することはできない。

 トーテム召喚(超常):5レベルの時点で、竜のシャーマンはサモン・ネイチャーズ・アライを標準アクションで使用してリザードを召喚でき、召喚されたリザードはドルイド・レベルに等しい一時的ヒット・ポイントを得る。竜のシャーマンはいずれかのリザードにヤング・テンプレートを付して召喚呪文のレベルを1減少できる。また、アドヴァンスト・テンプレートまたはジャイアント・テンプレートを適用して召喚呪文のレベルを1増加させるか、アドヴァンスト・テンプレートおよびジャイアント・テンプレートを両方適用して召喚呪文のレベルを2増加することができる。この能力は千の顔と置き換える。

 自然の化身(超常):8レベルの時点で、竜のシャーマンの自然の化身能力はドルイド・レベルを-4して機能する。もし彼女がリザードの姿を取るならば、代わりに未修正のドルイド・レベルを使用する。

 竜の噛みつき(超常)/Dragon Bite:8レベルの時点で、竜のシャーマンの噛みつき攻撃(トーテムの化身または自然の化身をリザードの姿に使用しているとき) は+1d6ポイントのエネルギー・ダメージ([強酸]、[氷雪]、[雷撃]、または[火炎])を与える。竜のシャーマンは噛みつきと同時に与えるのがいずれの種類のエネルギー・ダメージかを選択する。この能力は8レベルの自然の化身の回数追加と置き換える。

 ボーナス特技:9レベルと以降の4レベルごとに、竜のシャーマンは以下のボーナス特技の1つを得る:《戦闘発動》《威圧演舞》《魔法の才》《技能熟練:知識:神秘学》《抵抗破り》。特技の前提条件は満たさねばならない。この能力は毒への耐性と置き換える。
最終更新:2023年10月26日 00:06

*1 訳注1:メンヒルとはヨーロッパ先史時代に建造された単一で直立した巨石記念物(モノリスまたはメガリス)のこと。

*2 訳注2:古代の遺跡には直線的に並ぶよう建造されたものがあるという仮説のなかで、その遺跡群が描く直線。