ダンジョンという言葉からはしばしば危険な罠とうろつくモンスターというイメージが浮かぶが、それが最も使われるのは犯罪者や捕虜を閉じ込めておく場所という意味でである。悪の領主の地下牢に閉じ込められ忘れ去られている者でも、刑罰のため厳重に警備された小部屋に隔離されている者でも、囚人は監禁生活を生き延びるための特殊な技能を身につけなければならない。同様に危険な監獄を見回る警備も、狡猾な虜囚に対処し、最も非協力的な囚人からさえ欲しい物をもぎ取るという独特の経験を積む。
経験点600
人間、4レベル・エキスパート
N/中型サイズの
人型生物
イニシアチブ -1;
感覚 〈知覚〉+8
防御
AC 9、接触9、立ちすくみ9(-1【敏】)
hp 26(4d8+8)
頑健 +3、反応 +0、意志 +5
攻撃
移動速度 30フィート
近接 代用ダガー=+2(1d4)
一般データ
囚人は地下深くの小部屋に閉じ込められて数え切れない年月を過ごしてきた不運な虜である。虐待されている彼らの精神は、終わりの無い幽閉と心弱い同房者の狂ったようなうわ言に痛めつけられており、囚人は全くの意志の力といつの日か自由を得る日が来るという希望によって耐えている。囚人は町の獄舎、大きな監獄、地下のダンジョンで見ることができ、有罪宣告を受けた犯罪者、政治犯、哀れな虜囚などである。
囚人は脱獄囚、乞食、ガレー船の奴隷、難破船の生存者、逃亡奴隷などの無法者や自暴自棄になった人々として使用することができる。
《万能投擲術》を持たせることで、囚人を近接戦闘でも遠隔戦闘でも代用武器の達人にすることができる。
《技能熟練》を持たせることで、囚人をその技能または知識の熟練者とすることができ、恐らく誰かがPCたちに彼の救出を依頼するだろう。囚人は彼らが克服してきた苦難を表すために
《頑健無比》、
《鋼の意志》、
《神速の反応》を持っているかもしれない。
囚人は単独で現れるかもしれないし、6人の団体で1人の
奴隷商人の監視下で働いているかもしれない(脅威度6)。5人の囚人は
カルト教徒に従う狂人の一団として使うことができる(脅威度7)。ピッチフォークやその他の農具を装備した12人の囚人で怒れる農村の暴徒を作ることができる(脅威度9)。
経験点800
人間、5レベル・ウォリアー
N/中型サイズの
人型生物
イニシアチブ +0;
感覚 〈知覚〉+4
防御
AC 19、接触10、立ちすくみ19(+9鎧)
hp 37(5d10+10)
頑健 +5、反応 +1、意志 +0
攻撃
移動速度 20フィート
近接 高品質のギザーム=+9(2d4+4/×3)または
スパイクト・ガントレット=+8(1d4+3)または
サップ=+8(1d6+3非致傷)
接敵面 5フィート;間合い 5フィート(ギザーム使用時10フィート)
一般データ
【筋】16、
【敏】11、
【耐】12、
【知】8、
【判】9、
【魅】10
基本攻撃 +5;
CMB +8(突き飛ばし+10);
CMD 18(突き飛ばしに対して20)
特技 《鋭敏感覚》、
《強打》、
《突き飛ばし強化》、
《腕力による威圧》
技能 〈威圧〉+10、
〈真意看破〉+4、
〈知覚〉+4
言語 共通語
戦闘用装備 足留め袋(2);
その他の装備 +1ハーフプレート、高品質のギザーム、サップ、スパイクト・ガントレット
恩恵 牢番はPCたちに囚人の居場所を教え、話をする許可を出すことができ、囚人を釈放することさえできるかもしれない。囚人と同様、牢番は特定の監獄についての詳細な知識を有している。
牢番は監獄の中を歩き回り、権力に裏付けられた暴力によって内部を整然と保つ看守であり見張り番である。頭の回転が速いわけではないが、ほとんどの牢番は相手がかなり賢明でない限り、騙そうとしているのを見抜くのに十分な経験を積んでいる。
また牢番は武装した玄関番、城門の衛兵、倉庫の十分に武装した衛兵として使うことができる。善属性ではない都市では、牢番は柄の悪い街の衛士や粗暴な衛兵隊として使うこともできる。
牢版の特技を変更することでさまざまなNPCを作成することができる。
《突き飛ばし強化》のかわりに
《技能熟練:真意看破》を持った牢番はより賢明な判断のできるキャラクターになり、また
《技能熟練:威圧》を持たせればより威圧的な看守となる。
《突き飛ばし強化》を
《蹴散らし強化》または
《武器破壊強化》に置き換えることで、牢番に異なった戦技を使わせることができる。
《無視界戦闘》特技を持てば牢番は暗い地下牢でも効果的に行動することができ、また
《迎え討ち》と
《足止め》を組み合わせれば脱獄しようとする囚人は牢番をすり抜けることがほとんど不可能になる。
牢番は通常2人の
衛兵に巡回を支援させているだろう(脅威度5)し、特定の地下牢では4人の
衛兵を連れているかもしれない(脅威度6)。4人組の牢番は十分な人員が要る
衛兵の詰所で見ることができるかもしれない(脅威度7)。1人の
奴隷商人は2人の牢番を連れているかもしれない(脅威度6)。1人の
拷問吏はしばしば自分の仕事に護衛として2人の牢番を連れて行く(脅威度7)。
経験点1,600
人間、5レベル・エキスパート/2レベル・ファイター
NE/中型サイズの
人型生物
イニシアチブ +1;
感覚 〈知覚〉+11
防御
AC 19、接触11、立ちすくみ18(+1【敏】、+8鎧)
hp 52(7HD;2d10+5d8+19)
頑健 +6、反応 +2、意志 +5;[恐怖]に対して+1
防御能力 武勇+1
攻撃
移動速度 20フィート
近接 +1ヘヴィ・フレイル=+10(1d10+7/19~20)または
素手打撃=+9(1d3+4、加えて
《蠍の型》)または
高品質のウィップ=+10(1d3+4非致傷)
間合い 5フィート(ウィップ使用時15フィート)
一般データ
ほとんど万人から憎まれている拷問吏は暴君の居城の薄暗い片隅で囚人に火、酸、脅迫、威圧、複雑な器具、さらには自らの拳を使った拷問を行っている。これらは時として真実を探究するためであり、他の場合には単なる残忍な楽しみのためであるが、常に相手に苦痛を与えている。
拷問吏は賭け試合の闘士、国王の首切り役人、剣闘士の訓練師、冷酷な軍隊の教練担当軍曹として使用することができる。また拷問吏はサディスティックな城砦の衛兵、とくに野蛮な都市の衛士とすることもできる。悪属性の神の寺院にある地下牢では拷問吏が神聖な儀式を行っているかもしれない。
拷問吏はしばしば野蛮な助手として1人の
牢番または2人の
チンピラを連れている(脅威度6)。一部の拷問吏はかわりに4人の
衛兵または2人の
奴隷商人を連れている(脅威度7)。拷問吏は1人の
殺人鬼と組んでいるかもしれない(脅威度9)し、2人の拷問吏は
ギルドの首領に仕えていることがある(脅威度11)。
最終更新:2017年06月16日 00:01