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上級クラスPrestige classes

 上級クラスはほとんどの冒険者では行なうことのできない分野の専門家であることを表し、特定の領域や苦難の中での広範な経験の中の頂点である。ここに記載された8つの上級クラスはCore Rulebookの11章のものに追加される。使用する前に必ずGMにこれらの上級クラスを使用しても構わないか確認を取ること。これらの上級クラスについての詳細は本章に記載されている。

 ストールワート・ディフェンダー:領域を守り戦線を死守する防衛の達人。
 ネイチャー・ウォーデン:恐るべき動物の相棒と精神的なつながりを持った自然の達人。
 バトル・ヘラルド:卓越した戦術と英雄の勇気を高めるために仲間を鼓舞する指揮官然とした熟練兵。
 ホーリィ・ヴィンディケイター:剣の刃で信仰を広める敬虔なる戦士。
 ホライズン・ウォーカー:はるかに奇妙な地形の中でさえ、容易に動き回る偵察。
 マスター・ケミスト:自らの作り出した変異薬によってもう1つの荒々しい人格を作り出したアルケミスト。
 マスター・スパイ:変装と影からの素早い打撃に特化した、スパイ行為の専門家。
 レイジ・プロフェット:完璧なる戦いの技のために他の世界の力を取り込んだ、勇敢で粗野な英雄。

 本項で使用される一般的な用語のうち、いくつかの定義を以下に示す。
 基本クラスPathfinder RPG Core Rulebookに掲載された基本となる11のクラス
 標準クラス:1~20レベルまで成長するクラス。
 術者レベル:一般に、呪文を発動するクラスのクラス・レベル(後述)の値に等しい。上級クラスの中にはすでに獲得しているクラスの術者レベルを加えるものもある。
 キャラクター・レベル:キャラクターのクラス・レベルの合計。
 クラス・レベル:あるキャラクターが持つ、特定のクラスのレベル。


バトル・ヘラルドBattle Herald


 いかなる軍隊においても司令官がいる。それは冷徹なる心を持った平均的な傭兵や戦傷を負った古強者、年老いた熟練教官といった者たちを凌ぐ。彼らは武器の扱いに熟達しているわけではないが、他者を鼓舞し導く能力に長けている。バトル・ヘラルドはまさにそのような司令官として熟達した戦士である。しかし指導力という芸術に磨きをかけ、それらの剣を勝利に導くための手段としていつでも使えるように、鋭き刃として維持し続ける者たちなのだ。バトル・ヘラルドは勇気、技術、武勇、忍耐の蓄積から引き出す。それらの蓄積は仲間の中にあるが決して自らが気付く類のものではなく、バトル・ヘラルドの(しばしばボロボロになる)栄光ある戦旗に導かれて、仲間は勝利の数を高める方法が自らの内にあることに気付かされるのである。

 ヒット・ダイス:d10。

必要条件

 バトル・ヘラルドになるためには、キャラクターは以下の基準すべてを満たさなければならない。
 基本攻撃ボーナス:+4。
 特殊:“挑戦”及び“勇気鼓舞の呪芸”クラス特徴。
 技能:〈威圧〉5ランク、〈芸能:朗誦〉5ランク、〈交渉〉5ランク、〈職能:軍人〉2ランク。

クラス技能

 バトル・ヘラルドのクラス特徴は以下の通り。〈威圧〉【魅】、〈騎乗〉【敏】、〈交渉〉【魅】、〈職能〉【判】、〈真意看破〉【判】、〈製作〉【知】、〈知覚〉【判】、〈知識:貴族〉【知】、〈知識:工学〉【知】、〈知識:地域〉【知】、〈知識:歴史〉【知】、〈治療〉【判】、〈動物使い〉【魅】、〈はったり〉【魅】。

 レベル毎の技能ランク:4+【知力】修正値。

表:バトル・ヘラルド
レベル 基本攻撃ボーナス 頑健 反応 意志 特殊
1 +1 +1 +0 +1 鼓舞の指令1つ目(+1)、《統率力》強化響き渡る声
2 +2 +1 +1 +1 容易なる行軍
3 +3 +2 +1 +2 鼓舞の指令2つ目
4 +4 +2 +1 +2 鼓舞の指令(+2)、武勇鼓舞
5 +5 +3 +2 +3 鼓舞の指令3つ目、旗印
6 +6 +3 +2 +3 チームワーク特技
7 +7 +4 +2 +4 鼓舞の指令4つ目(+3)、高度な挑戦
8 +8 +4 +3 +4 持続する指令
9 +9 +5 +3 +5 鼓舞の指令5つ目、最後の抵抗鼓舞
10 +10 +5 +3 +5 鼓舞の指令(+4)、複合指令

クラス特徴

 バトル・ヘラルド上級クラスのクラス特徴は以下の通り。

 武器および防具の習熟:バトル・ヘラルドになったとしても、武器もしくは防具の習熟を得ることはない。

 鼓舞の指令(変則)/Inspiring Command:バトル・ヘラルドは他者を勝利に導き、戦闘において自らとその仲間を支援する命令を発することで、自らの鋭い戦術的洞察力と決然とした判断力を発揮する。
 バトル・ヘラルドは“鼓舞の指令”を使用することで(“バードの呪芸”能力と同様の)勇気鼓舞を行なえる;バードとバトル・ヘラルドのレベルは勇気鼓舞のボーナスを計算する際に累積して考える。
 1レベル、および以降2レベルごとに、バトル・ヘラルドは1つの指令を選択して修得する。特記ない限り、これらの能力はバトル・ヘラルドの“鼓舞の指令”のボーナスに等しい技量ボーナスを、自身を見ることができ声を聞くことができる60フィート以内の全ての仲間とバトル・ヘラルド自身に提供する。アスタリスク(*)の付いた指令は同じ間合いを持つものの、仲間のうち特定の何人かにのみ効果を及ぼす(バトル・ヘラルドを含めることもできる)。
 “鼓舞の指令”は1回の移動アクションである。5レベルにおいて、1回の即行アクションで行えるようになる。10レベルの時点で、割り込みアクションで行えるようになる。“鼓舞の指令”の維持は妨害することのできない1回のフリー・アクションである。しかしバトル・ヘラルドが殺されたりその他(幻惑状態、気絶状態、朦朧状態に陥るといった)アクションが妨げられたりすると直ちにこの効果は終了する。バトル・ヘラルドは一度に1つの指令しか使用することはできない。バトル・ヘラルドは1日に4+バトル・ヘラルドの【魅力】修正値に等しいラウンドだけこの能力を使用できる。この使用ラウンド数は1レベルを超えるレベルごとに2ラウンドずつ増加する。バトル・ヘラルドは“鼓舞の指令”のために“バードの呪芸”のラウンド数を使用してもよいし、その逆を行ってもよい。“鼓舞の指令”は[言語依存]、[精神作用]効果である。バトル・ヘラルドは“鼓舞の指令”と“バードの呪芸”を同時に維持することはできない(このことは“持続する指令”や《持続する呪芸》特技のような、バトル・ヘラルドが“鼓舞の指令”や“バードの呪芸”の維持をやめたあとにそれを持続させる能力を妨げはしない)。
 戦場の魔法*/Battle Magic:1体の仲間は術者レベル判定と精神集中判定にバトル・ヘラルドの“鼓舞の指令”ボーナスに等しいボーナスを得る。
 硬度鼓舞/Inspire Hardiness:仲間はバトル・ヘラルドの“鼓舞の指令”ボーナスに等しいDR/―を得る。
 戦略鼓舞/Inspired Tactics:仲間はクリティカル・ヒットかどうかを確定させるためのロール、戦技判定にバトル・ヘラルドの“鼓舞の指令”ボーナスに等しいボーナスを得る。また、戦技により誘発された機会攻撃に対するACにバトル・ヘラルドの“鼓舞の指令”ボーナスに等しい回避ボーナスを得る。
 沈着指令/Keep Your Heads:仲間は意志セーヴと精神集中判定に、バトル・ヘラルドの“鼓舞の指令”ボーナスを得る。
 浮沈指令*/None Shall Fall:バトル・ヘラルドの“鼓舞の指令”ボーナスに等しい数までの仲間は1d6ポイントのダメージを回復する。目標となった仲間が毒に侵されていたなら、バトル・ヘラルドの“鼓舞の指令”ボーナスに等しいボーナスを受けて毒に対する新たなセーヴィング・スローを行なってもよい。このセーヴが失敗したとしても追加の効果はないが、セーヴが成功すれば毒を治療するための回数として数えられる。この治癒は正のエネルギーによるものではなく、アンデッド・クリーチャーを治癒することができる。
 挟撃戦術/Pincer Maneuver:仲間は挟撃している際、バトル・ヘラルドの“鼓舞の指令”ボーナスに等しいボーナスを攻撃ロールとダメージ・ロールに得る。また、移動により(伏せ状態から立ち上がる際を含む)誘発された機会攻撃に対するACにバトル・ヘラルドの“鼓舞の指令”ボーナスに等しい回避ボーナスを得る。
 再起/Rally:[恐怖]効果を受けている仲間は効果を受けている個々の[恐怖]効果に対して1回ずつ新たなセーヴィング・スローを試みてもよい。この新しいセーヴにはバトル・ヘラルドの“鼓舞の指令”ボーナスに等しいボーナスを得る。
 覚醒指令/Reveille:過労状態、疲労状態、睡眠効果の影響を受けている仲間はそれらの個々の効果に対して1回ずつ新しいセーヴィング・スローを試みてもよい。この新しいセーヴにはバトル・ヘラルドの“鼓舞の指令”ボーナスに等しいボーナスを得る。通常の睡眠を行なっている仲間は、この能力が使用された際に自動的に目が覚める。
 解散指令*/Scatter:バトル・ヘラルドの“鼓舞の指令”ボーナスに等しい数までの仲間は、《風の如き脚》特技の利益を得る。
 不惑指令*/Shake It Off:継続する効果の目標となっている仲間1人は、バトル・ヘラルドの“鼓舞の指令”ボーナスに等しいボーナスを得て、それらの負の効果に対して1回のセーヴィング・スローを試みてもよい。この能力は瞬間的な効果や追加のペナルティを避けるために繰り返される(病気や毒のような)セーヴィング・スロー、そしてセーヴィング・スローを行なえない効果に対しては何の利益も及ぼさない。
 突撃の声/Sound the Charge:仲間はバトル・ヘラルドの“鼓舞の指令”ボーナスを攻撃ロールとダメージ・ロールに得る。突撃する仲間はその移動速度がバトル・ヘラルドの“鼓舞の指令”ボーナス毎に5フィートだけ増加する。
 退避指令/Sound the Retreat:仲間は《電光の如き脚》の利益を得る。バトル・ヘラルドはこの能力を選択するために解散指令を修得していなければならない。
 忍耐指令/Stand Firm:仲間はバトル・ヘラルドの“鼓舞の指令”ボーナスをCMDと頑健セーヴに得る。
 協調指令/Teamwork:仲間は援護アクションの際に行なう技能判定や攻撃ロールに、バトル・ヘラルドの“鼓舞の指令”ボーナスに等しいボーナスを得る。また、もしその判定に成功したなら、援護された仲間はバトル・ヘラルドの“鼓舞の指令”ボーナスに等しい値だけ、援護ボーナスが増加する。
 飛び避け指令/Tuck and Roll:仲間はバトル・ヘラルドの“鼓舞の指令”ボーナスを反応セーヴと〈軽業〉判定に得る。

 《統率力》強化(変則)《統率力》特技を有するバトル・ヘラルドは、自身の統率力値に自身の“鼓舞の指令”のボーナスを加える。

 響き渡る声(変則)/Voice of Authority:演説ができないような場合であっても、バトル・ヘラルドは戦場の騒音を上回るほどの大声をあげ、指令や仲間への合図を行なうことに熟達している。バトル・ヘラルドは自らの言語を理解するクリーチャーに対して行う〈威圧〉および〈交渉〉判定に+2のボーナスを得る。加えてバトル・ヘラルドの仲間は、バトル・ヘラルドの指令を聞いたり、バトル・ヘラルドの行う〈はったり〉を使用した隠されたメッセージに気付いたりするための〈知覚〉もしくは〈真意看破〉判定に、バトル・ヘラルドのクラス・レベルに等しいボーナスを得る。バトル・ヘラルドのレベルはキャヴァリアーの“戦術家”能力においてキャヴァリアー・レベルと累積する。

 容易なる行軍(変則)/Easy March:2レベルにおいて、バトル・ヘラルドの60フィート以内にいる仲間は野外移動において速歩や強行軍を行った場合でも、1日にバトル・ヘラルドの“鼓舞の指令”ボーナスごとに1時間まで、不利な効果を受けることがなくなる。

 武勇鼓舞(変則)/Inspire Greatness:4レベルにおいて、バトル・ヘラルドは“鼓舞の指令”能力を使用して(9レベルの“バードの呪芸”能力のように)武勇鼓舞を行うことができるようになる。この能力は4レベルの時点で1体のクリーチャーに効果を及ぼし、7レベルの時点で2体、10レベルの時点で3体となる。

 旗印(変則)/Banner:5レベルにおいて、バトル・ヘラルドは自らの仲間を鼓舞する戦旗をはためかせることができる。この能力はキャヴァリアーの“旗印”能力と同様である。旗印から提供されるボーナスを決定する際、キャヴァリアー・レベルはバトル・ヘラルド・レベルに累積する。

 チームワーク特技/Teamwork Feat:6レベルの時点で、バトル・ヘラルドはチームワーク特技をボーナス特技として獲得する。この特技の前提条件は満たされなければならない。バトル・ヘラルドは自身のキャヴァリアーの“戦術家”能力を使用してこの特技を仲間に付与する際、1回の移動アクションで使用することができる(バトル・ヘラルドがキャヴァリアーの“上級戦術家”能力を有するなら、1回の即行アクションとなる)。

 高度な挑戦(変則):この能力は12レベルのキャヴァリアーが獲得する“高度な挑戦”能力と同様に働く。

 持続する指令(変則)/Persistent Commands:8レベルの時点でバトル・ヘラルドは例え自身の手が及ばなくなり自らの“鼓舞の指令”を維持することができなくなったとしても、それらを維持することができるようになる。プレイヤーが維持することを選択した場合、バトル・ヘラルドの“鼓舞の指令”の効果は自身の【魅力】ボーナスに等しいラウンドの間持続する(これは1日のラウンド数として計算される)。この能力はバトル・ヘラルドが自発的に“鼓舞の言葉”を終了させた場合には機能しない――バトル・ヘラルドが幻惑状態、組みつき状態、朦朧状態、死亡状態などによって持続できなくなった場合にのみ機能する。“鼓舞の指令”が継続している間にバトル・ヘラルドが能力を使えるように回復したのなら、バトル・ヘラルドはこの持続をフリー・アクションによって終了することができる。

 最後の抵抗鼓舞(変則)/Inspire Last Stand:9レベルにおいて、バトル・ヘラルドは30フィート以内の全ての仲間に《不屈の闘志》特技の利益を与えるために、“鼓舞の指令”を使用することができる。この効果を受けた意識のあるクリーチャーは、ヒット・ポイントが負の値である間でも“鼓舞の指令”の利益を得る。

 複合指令(変則)/Complex Commands:10レベルにおいて、バトル・ヘラルドは効果に費やされた時間の間に1つより多くの指令を飛ばすことができる。それぞれの指令は個々に始められなければならず、それぞれに維持コストが必要となる。これによりバトル・ヘラルドは(“戦場の魔法”のような)1体を対象とする指令を同じタイミングで複数の対象に効果を及ぼすことができるようになる。本来それらのボーナスが累積するようなものであったとしても、同時に発動された同一の指令能力の効果は累積することはない(例えば、バトル・ヘラルドが2つの“挟撃戦術”指令を維持している場合、回避ボーナスは通常累積するにもかかわらず、仲間は2倍のボーナスを得ることはない)。
 バトル・ヘラルドは“鼓舞の指令”に加えて1つの“バードの呪芸”を維持することもできるが、その場合にもそれぞれは個々に始められなければならず、それぞれの維持コストが必要になる。

ホーリィ・ヴィンディケイター Holy vindicator


 所属しているものが聖なる騎士か暗黒の戦士であるかの差はあるものの、多くの教団がその組織の中に教会の軍隊を持っている。彼らは教団のために、自らの人生と滅びることのない魂を危険にさらす。刃による説法を控えながらも、彼らは戦いの規範である。そのような人々は、まさしくその血液に宿る神聖なる力の生ける導管なのである。自らの神により素晴らしい栄光をもたらし、異端者、不信心者、神の敵に制裁を加えることこそが彼らの幸福なのだ。
 ホーリィ・ヴィンディケイター(神を立証する者、程度の意)は通常クレリックもしくはファイター/クレリックが進む道ではあるが、パラディンが(あるいはパラディン/クレリックでさえ)このクラスに進むことも多い。いかなる場合であれ、このクラスは戦士と聖職者の力と役割を融合し改善する、さらなる機会を提供する。

 役割:ホーリィ・ヴィンディケイターは十分な呪文発動能力を持つが、集中して成長させたクレリックやパラディンほどではない。その戦闘能力と強大なる癒しの力は決して無視できるものではない。それらの能力とヴィンディケイターにより整えられた宗教的見地により、適した仲間を見出すことができるだろう。

 属性:秩序属性のヴィンディケイターのほうがはるかに一般的に見られるものの、いかなる属性のヴィンディケイターも存在しうる。
 ヒット・ダイス:d10。

必要条件

 ホーリィ・ヴィンディケイターになるためには、キャラクターは以下の条件を全て満たさなければならない。
 基本攻撃ボーナス:+5。
 特殊:エネルギー放出のクラス能力。
 技能:〈知識:宗教〉5ランク。
 特技《エレメンタルへのエネルギー放出》または《来訪者へのエネルギー放出》
 呪文:1レベルの信仰呪文を発動する能力。

クラス技能

 ホーリィ・ヴィンディケイターのクラス技能(と各技能の対応能力)は以下の通りである。〈威圧〉【魅】、〈騎乗〉【敏】、〈呪文学〉【知】、〈知覚〉【判】、〈知識:次元界〉【知】、〈知識:宗教〉【知】、〈治療〉【判】、〈登攀〉【筋】、〈水泳〉【筋】。

レベルごとの技能ランク:2+【知力】修正値

表:ホーリィ・ヴィンディケイター
レベル 基本攻撃ボーナス 頑健 反応 意志 特殊 1日の呪文数
1 +1 +1 +0 +1 エネルギー放出立証者の盾
2 +2 +1 +1 +1 聖痕 既存の信仰呪文を発動するクラスに+1レベル
3 +3 +2 +1 +2 信徒の治癒(《呪文威力強化》) 既存の信仰呪文を発動するクラスに+1レベル
4 +4 +2 +1 +2 神の怒り 既存の信仰呪文を発動するクラスに+1レベル
5 +5 +3 +2 +3 血炎《エネルギー放出の一撃》
6 +6 +3 +2 +3 多様な放出 既存の信仰呪文を発動するクラスに+1レベル
7 +7 +4 +2 +4 神の裁き 既存の信仰呪文を発動するクラスに+1レベル
8 +8 +4 +3 +4 信徒の治癒(《呪文威力最大化》) 既存の信仰呪文を発動するクラスに+1レベル
9 +9 +5 +3 +5 血雨
10 +10 +5 +3 +5 神罰 既存の信仰呪文を発動するクラスに+1レベル

クラスの特徴

ホーリィ・ヴィンディケイター上級クラスのクラス特徴を以下に示す。

 武器と防具の習熟:ホーリィ・ヴィンディケイターはすべての単純武器と軍用武器、すべての種類の鎧、そして盾(タワー・シールドを除く)に習熟している。

 1日の呪文数:示されたレベルになるたびに、ホーリィ・ヴィンディケイターは、自分がこの上級クラスに就く前に属していた、信仰呪文発動能力のあるクラスのレベルが上がったかのように、1日に使える呪文数が増える。しかし呪文を発動する際の有効レベルが上昇する以外の、他の利益を得ることはない。キャラクターがホーリィ・ヴィンディケイターになる前に複数の信仰呪文発動能力のあるクラスに属していた場合、術者レベルが上昇するたびに、その新たなレベルをどのクラスに適用するか決めなければならない。

 エネルギー放出(超常)/Channel Energy:他のどのようなクラスによってエネルギー放出を獲得した場合であっても、エネルギー放出の効果を考慮する際にはホーリィ・ヴィンディケイターのクラス・レベルを累積させる。

 立証者の盾(超常)/Vindicator's Shield:ホーリィ・ヴィンディケイターは標準アクションとしてエネルギーを自身の盾に伝えることができる。この盾を身に着けた時に、盾はホーリィ・ヴィンディケイターのアーマー・クラスにエネルギー放出のダイスの数に等しい値のボーナスを与える。このボーナスは清浄ボーナス(正のエネルギー放出能力を有する場合)または不浄ボーナス(負のエネルギー放出を有する場合)のいずれかである。このボーナスは24時間か、ホーリィ・ヴィンディケイターが戦闘において打たれるまで持続する。この盾はホーリィ・ヴィンディケイター以外にこのボーナスを提供しないが、ホーリィ・ヴィンディケイターはこの能力を保持するために盾を持つ必要はない。

 聖痕(超常)/Stigmata:ホーリィ・ヴィンディケイターは自発的に血を流し、信仰のために捧げることができる。これにより信仰する神格に従った傷が身体に刻み込まれる。ホーリィ・ヴィンディケイターは標準アクションとして、精神力によって流血を開始するか、あるいは停止できる。この選択は6レベルにおいて移動アクションに、10レベルにおいて即行アクションで行えるようになる。活性化している聖痕は、ホーリィ・ヴィンディケイターのクラス・レベルの半分に等しい出血ダメージを与える。この出血ダメージを治療可能な魔法によって終了させることはできない。聖痕から出血している間、ホーリィ・ヴィンディケイターはクラス・レベルの1/2に等しいボーナスを得る。このボーナスは清浄ボーナス(正のエネルギー放出の能力を有する場合)または不浄ボーナス(負のエネルギー放出の能力を有する場合)のいずれかであり、攻撃ロール、武器によるダメージ・ロール、アーマー・クラス、術者レベル判定、セーヴィング・スローのいずれか1つから決定し適用する。ボーナスの対象を変更するためには聖痕を非活性化し、再度活性化しなければならない。
 聖痕から出血している間、ホーリィ・ヴィンディケイターはいかなる効果によるものであっても吸血出血ダメージの効果を無視し、標準アクションとしてステイビライズブリードを回数無制限で使用することができる。

 信徒の治癒(超常)/Faith Healing:3レベルにおいて、ホーリィ・ヴィンディケイターが自らに向けて発動したキュア呪文は、その種類に関係なく自動的に《呪文威力強化》されるようになる。この能力は《呪文威力強化》特技と同様に機能するが、より高いレベルの呪文スロットを使用せず、発動時間も増加しない。ホーリィ・ヴィンディケイターが自身を目標に含んで複数のクリーチャーに影響するキュア呪文を発動したとしても、この能力は自身にのみ適用される。8レベルにおいて、キュア呪文は《呪文威力強化》ではなく《呪文威力最大化》されたように扱う。

 神の怒り(擬呪)/Divine Wrath:4レベル時、ホーリィ・ヴィンディケイターがクリティカル・ヒットを受けようとする時、割り込みアクションとして、準備された1レベル呪文、または発動可能な1レベル呪文スロットを消費することで、対象にドゥーム呪文を発動することができる(この能力における術者レベルは、ホーリィ・ヴィンディケイターの術者レベルを使用すること)。ホーリィ・ヴィンディケイターの武器が×3クリティカル倍率を持っているならば+2、×4ならば+4、セーヴDCは増加する。この攻撃がホーリィ・ヴィンディケイターを無力化したり殺害したとしても、ホーリィ・ヴィンディケイターはクリティカル・ヒットを受けることに対応してこの能力を使うことができる。

 血炎(超常)/Bloodfire:5レベル時で、ホーリィ・ヴィンディケイターの聖痕が出血している間、その血は清浄あるいは不浄な液状のエネルギーのように武器を流れ落ちる。ホーリィ・ヴィンディケイターが《エネルギー放出の一撃》を使う際、ダメージは1d6増加する。さらにそのセーヴに失敗したなら目標は不調状態となり、以後の目標の各ターンに1d6ポイントの出血ダメージを受ける。影響を受けたクリーチャーは不調状態および出血状態から抜け出すために、ラウンドごとにセーヴを試みることができる。

 《エネルギー放出の一撃》/Channel Smite:5レベル時、ホーリィ・ヴィンディケイターは《エネルギー放出の一撃》をボーナス特技として得る。

 多様な放出(超常)/Versatile Channel:6レベルにおいて、ホーリィ・ヴィンディケイターのエネルギー放出能力において、通常の形状の代わりとして、30フィートの円錐形または120フィートの直線状の範囲を選択することができる。

 神の裁き(擬呪)/Divine Judgment:7レベルにおいて、ホーリィ・ヴィンディケイターの近接攻撃がクリーチャーのヒット・ポイントを-1以下に減少させる時、割り込みアクションとして、準備された2レベル呪文、または発動可能な2レベル呪文スロットを消費することで、目標にデス・ネル呪文を発動することができる(この術者レベルには、ホーリィ・ヴィンディケイターの術者レベルを使用すること)。ホーリィ・ヴィンディケイターが“神の裁き”を与えることは、悪の行為と見なされない。ホーリィ・ヴィンディケイターの武器が×3クリティカル倍率を持っているならば+2、×4でならば+4、セーヴDCは増加する。

 血雨(超常)/Bloodrain:9レベルにおいて、彼の聖痕が出血している間、ホーリィ・ヴィンディケイターが損害を与えるために使用したエネルギー放出は、1d6ダメージ増加する。加えてこのエネルギー放出は、清浄または不浄な流動的なエネルギーの爆発を伴う。エネルギー放出に対してセーヴに失敗したクリーチャーは不調状態になり、それぞれのラウンドで1d6ポイントの出血ダメージを受ける。影響を受けたクリーチャーは、不調状態から抜け出すために、1ラウンドごとにセーヴを試みることができる。

 神罰(擬呪)/Divine Retribution:10レベルにおいて、ホーリィ・ヴィンディケイターがクリティカル・ヒットを受けようとする時、割り込みアクションとして、準備された3レベル呪文、または発動可能な3レベル呪文スロットを消費することで、対象にビストウ・カース呪文を発動することができる(この術者レベルには、ホーリィ・ヴィンディケイターの術者レベルを使用する)。ホーリィ・ヴィンディケイターの武器が×3クリティカル倍率を持っているならば+2、×4ならば+4、セーヴDCは増加する。この攻撃によりホーリィ・ヴィンディケイターが無力化したり殺害されたとしても、ホーリィ・ヴィンディケイターはクリティカル・ヒットを受けることに呼応してこの能力を使うことができる。


ホライズン・ウォーカー Horizon Walker

 旅をして回りたいという強い思いに駆り立てられて時には安全な場所の境界まで探索してしまう人たちはホライズン・ウォーカー(地平線を歩むもの、の意)と呼ばれる。ホライズン・ウォーカーは旅の達人であり、荒れ果てた地形を安全に過ごす方法を見つけようといつも目を光らせている。彼らは他のものが静まり返った場所で囁き声だけで話すことが快適であると感じる。彼らは人類未踏の道を自ら切り開くこともできるし、危険な島のようなほとんど足が踏みいれられたことのないような場所を案内することもできる。
 レンジャーはホライズン・ウォーカーにとっては一般的な永遠にさまよう生活に最もよく適合するだろうが、バーバリアン、ファイター、ローグがこのクラスに興味を持つ場合もある。ホライズン・ウォーカーは都市の端の領域では非常に一般的である。そのような場所では彼らはよく知られた定住者のいる国の退屈な通りから離れて簡単に時を過ごすことができる。

 役割:ホライズン・ウォーカーは前線での戦闘に合致する精密性と粘り強さを持つ。彼らはまた卓越した斥候としての技能や能力も持つ。その力により、彼らはしばしばグループの中で初めに危険な場所に侵入したり最後に脱出したりする役割を担う。もちろんホライズン・ウォーカーは自身の多くの“得意な地形”に適合する領域での冒険において脚光を浴びるが、特定の地域から引き出した広範囲にわたる状況に適合する多くの技によって、ホライズン・ウォーカーは単なる戦闘員よりもずっと機動性があり才覚に溢れている。

 属性:誰でも新しい展望と絶え間ない旅を切望することができるので、ホライズン・ウォーカーはどのような属性でもあり得る。

 ヒット・ダイス:d10。

必要条件

 ホライズン・ウォーカーになるためには、キャラクターは以下の条件を全て満たさなければならない。
 技能:〈知識:地理〉 6ランク。
 特技《持久力》

クラス技能

 ホライズン・ウォーカーのクラス技能(と各技能の対応能力)は以下の通りである:〈隠密〉【敏】、〈言語学〉【知力】、〈交渉〉【魅】、〈水泳〉【筋】、〈生存〉【判】、〈知覚〉【判】、〈知識:次元界〉【知】、〈知識:自然〉【知】、〈知識:地理〉【知】、〈登攀〉【筋】、〈動物使い〉【魅】。

レベルごとの技能ランク:6+【知力】修正値。

表:ホライズン・ウォーカー
レベル 基本攻撃ボーナス 頑健 反応 意志 特殊
1 +1 +1 +0 +0 得意な地形
2 +2 +1 +1 +1 得意な地形、地形体得
3 +3 +2 +1 +1 地形支配
4 +4 +2 +1 +1 得意な地形、地形体得
5 +5 +3 +2 +2 得意な地形
6 +6 +3 +2 +2 地形支配、地形体得
7 +7 +4 +2 +2 得意な地形
8 +8 +4 +3 +3 得意な地形、地形体得
9 +9 +5 +3 +3 地形支配
10 +10 +5 +3 +3 得意な地形、あまねく地の踏破者

クラスの特徴

ホライズン・ウォーカー上級クラスのクラス特徴を以下に示す。
 武器と防具の習熟:ホライズン・ウォーカーになったからといって、それで新たに武器や防具に習熟することはない。

 得意な地形/Favored Terrain:1レベルにおいて、ホライズン・ウォーカーはレンジャーの得意な地形表(Pathfinder Core Rulebook65ページの表を参照)から1つを選択し、得意な地形を得ることができる。これはレンジャーの“得意な地形”能力と同様に扱う。ホライズン・ウォーカーは2、4、5、7、8、10レベルにおいて、追加の“得意な地形”を得ることができる。またレンジャーの能力で説明されるように、既存の“得意な地形”のボーナスを上昇させることもできる。ホライズン・ウォーカーが他のクラスから、得意な地形でのみ働く能力(レンジャーの“カモフラージュ”や“影隠れ”の能力など)を得ているのならば、ホライズン・ウォーカーとして選択した得意な地形でもそれらの能力は働く。

 地形体得/Terrain Mastery:2レベルにおいて、ホライズン・ウォーカーは得意な地形から1つを選択し体得する。この地形においてホライズン・ウォーカーは移動アクションとして、彼の姿を見て声を聞くことのできる30フィート以内のすべての味方が行なう〈登攀〉、〈隠密〉、〈知覚〉、〈生存〉判定に+2のボーナスを与えることができる。このボーナスはホライズン・ウォーカーの【判断力】修正値に等しいラウンド数(最低1)まで持続する。キャラクターは4、6、8レベルで1つの追加の地形体得を得る。
 各地形の体得により、ホライズン・ウォーカーは後述する追加能力を与える。彼が関連した地形の中にいるかどうかにかかわらず、これらの利益は常にホライズン・ウォーカーに提供される。
 アストラル界:ホライズン・ウォーカーの飛行移動速度は無重力または主観的な重力の無い次元界上で+30フィート増加する。
 エーテル界:ホライズン・ウォーカーは霧ともやから受ける視認困難による失敗確率20%を無視し、これらの要因から視認困難ではなく完全視認困難を得る。
 風の元素界:ホライズン・ウォーカーは 〈飛行〉判定に+4の技量ボーナスと、飛行するクリーチャーに対する全ての攻撃ロールとダメージ・ロールに+1の技量ボーナスを得る。ホライズン・ウォーカーが空気中で呼吸する能力を得ていないのならば、その能力を得る。
 寒冷地(氷原、氷河、雪原、ツンドラ):ホライズン・ウォーカーは“[冷気]に対する抵抗10”を得る。
 砂漠(砂地と荒野):ホライズン・ウォーカーは過労状態への完全耐性を得る。過労状態にする効果は全て、ホライズン・ウォーカーを代わりに疲労状態にする。
 山岳(丘陵を含む):ホライズン・ウォーカーは〈登攀〉判定に+4の技量ボーナスを得るとともに、登攀の最中にACへの【敏捷力】修正値を失わない。
 湿地:ホライズン・ウォーカーは 〈知覚〉判定に+4の技量ボーナスを得る。
 ジャングル:ホライズン・ウォーカーは〈脱出術〉判定に+4の技量ボーナスを、組みつき戦技に対するCMDに+4のボーナスを得る。
 森林(針葉樹林と落葉樹林):ホライズン・ウォーカーは〈隠密〉判定に+4の技量ボーナスを得る。
 水界(水上と水中):ホライズン・ウォーカーは〈水泳〉判定に+4の技量ボーナスと、泳いでいるクリーチャーに対する、全ての攻撃ロールとダメージ・ロールに+1の技量ボーナスを得る。
 属性的次元界:ホライズン・ウォーカーが属性特色に従い次元界を選ぶならば、割り込みアクションとして、その属性として(あらゆる形の魔術的な占術を騙し)検出されることを選択することができる。彼が解除する(フリー・アクション)までこの利益は持続する。
 地下(洞窟とダンジョン):ホライズン・ウォーカーはボーナス特技として《無視界戦闘》を得る。
 地の元素界:ホライズン・ウォーカーは“DR1/アダマンティン”を得る。
 都市(建造物、路上、下水道):ホライズン・ウォーカーは〈交渉〉判定に+4の技量ボーナスを得る。
 火の元素界:ホライズン・ウォーカーは“[火]に対する抵抗10”を得る。
 平地:中装鎧または中荷重で移動する際でも、ホライズン・ウォーカーの移動速度は減少しない。
 水の元素界:ホライズン・ウォーカーは〈水泳〉判定に+4の技量ボーナスと、泳いでいるクリーチャーに対する全ての攻撃ロールとダメージ・ロールに+1の技量ボーナスを得る。ホライズン・ウォーカーが水中で呼吸する能力を得ていないなら、その能力を得る。

 地形支配/Terrain Dominance:3レベルにおいて、ホライズン・ウォーカーは“地形体得”において選択した1つの地形における完全な支配を学ぶ。ホライズン・ウォーカーはその地形のための得意な地形ボーナスを、その地形に原住するクリーチャーに対して(レンジャー・クラスの特徴としての)得意な敵ボーナスとして扱う。このボーナスは得意な敵と戦う時に得られるボーナスを上書きする(累積しない)。
 各“地形支配”により、ホライズン・ウォーカーは後述する追加の能力を得る。ホライズン・ウォーカーが新しい“地形支配”を得る際、望むならば代わりに追加の“地形体得”を選択することができる。
 アストラル界:ホライズン・ウォーカーは来訪者に対する攻撃ロールとダメージ・ロールに+1の技量ボーナスを得る。彼は1日に3+ 【判断力】修正値に等しい回数だけ、擬似呪文能力としてディメンジョン・ドアを発動することができる(術者レベルはキャラクター・レベルに等しい)。
 エーテル界:ホライズン・ウォーカーは、1日に1回イセリアル・ジョーントを擬似呪文能力として発動することができる(術者レベルはキャラクター・レベルに等しい)。この能力を選択するには、ホライズン・ウォーカーはクラス・レベル7以上でなければならない。
 風の元素界:ホライズン・ウォーカーは1日に3+ 【判断力】修正値に等しい回数だけ、擬似呪文能力としてフライを発動することができる(術者レベルはキャラクター・レベルに等しい)。
 寒冷地(氷原、氷河、雪原、ツンドラ):ホライズン・ウォーカーは“[冷気]に対する抵抗20”(これはキャラクターの、寒冷地への“地形体得”による“[冷気]に対する抵抗”を置き換える) と(冷気)の副種別を持つクリーチャーに対する、全ての攻撃ロールとダメージ・ロールに+1の技量ボーナスを得る。
 砂漠(砂地と荒野):ホライズン・ウォーカーは“[火]に対する抵抗10”と疲労状態に対する完全耐性を得る。
 山岳(丘陵を含む):ホライズン・ウォーカーは“DR2/アダマンティン”を得る。
 湿地:ホライズン・ウォーカーは“振動感知30フィート”を得る。この能力を選択するには、ホライズン・ウォーカーはクラス・レベル5以上でなければならない。
 ジャングル:ホライズン・ウォーカーは1日に3+ 【判断力】修正値に等しい回数だけ、擬似呪文能力としてチャーム・モンスターを発動することができる(術者レベルはキャラクター・レベルに等しい)。この(魅惑)効果は 動物、魔獣、主としてジャングルの中でのみ見られるものだけに機能する。
 森林(針葉樹林と落葉樹林):ホライズン・ウォーカーは1日に3+ 【判断力】修正値に等しい回数だけ、擬似呪文能力としてハリューサナトリ・テレインを発動することができる(術者レベルはキャラクター・レベルに等しい)。ホライズン・ウォーカーは幻影の森を作るためにのみこの能力を使うことができる。
 属性的次元界:ダメージ減少を考慮する際、ホライズン・ウォーカーによって作成された武器及び肉体武器は彼の“地形支配”によって選択された次元界の逆の属性として扱う。彼の選択した次元界が複数の属性種類を持っているならば、それらの種類の1つを選択してこの能力の効果を適用する必要がある。例えば、彼が彼の“地形支配”能力のために「ヘル」(秩序にして悪の次元界)を選ぶならば、彼は、「悪」または「秩序」(それは、彼の攻撃がそれぞれ善または混沌のダメージ減少を無視する事を意味する)を選ぶことができる。選択した次元界の原住のクリーチャーが特定の特別な素材(冷たい鉄または銀など)への脆弱性を持つならば、彼は代わりにダメージ減少を考慮する際に、彼の肉体及び使用している武器がその素材であるかのように扱うことを選択してもよい。“地形支配”能力によって何度もこの次元界を選んだ場合、その攻撃は(「善と銀」または「混沌にして善」などの)追加の属性または特別な素材として扱われるようになる。
 地下(洞窟とダンジョン):ホライズン・ウォーカーは“暗視60フィート”を得る。彼がすでに“暗視60フィート”を持っているならば、その有効距離は60フィート増加する。
 地の元素界:ホライズン・ウォーカーは“振動感知30フィート”を得る。この次元界を選択するには、ホライズン・ウォーカーはクラス・レベル5以上でなければならない。
 火の元素界:ホライズン・ウォーカーは“[火]に対する抵抗20”(これはキャラクターの、火の元素界への“地形体得”による“[火]に対する抵抗”と置き換える) と(火)の副種別を持つクリーチャーに対する、全ての攻撃ロールとダメージ・ロールに+1の技量ボーナスを得る。
 都市(建造物、路上、下水道):ホライズン・ウォーカーは1日に3+ 【判断力】修正値回だけ、擬似呪文能力としてチャーム・パースンを発動することができる(術者レベルはキャラクター・レベルに等しい)。
 平地:ホライズン・ウォーカーの基本移動速度は+10フィートされる。
 水の元素界:ホライズン・ウォーカーの動作と行動は水面下においても妨げられない。これにより彼は(フリーダム・オヴ・ムーヴメントを使ったかのように)水面下で話し、攻撃を行い、呪文を正常に発動することができるようになる。
 水界(水上と水中):ホライズン・ウォーカーは“水中移動速度20フィート”を得る。すでに生来の“水中移動速度”があるならば、“水中移動速度”は+20フィート増加する。

 あまねく地の踏破者(超常)/Master of All Lands:10レベル時、ホライズン・ウォーカーは選択可能な地形に精通し、快適でいることができる。すべての得意な地形における彼の地形によるボーナスは+2上昇し、彼は他のすべての地形を、それらが得意な地形であるかのように扱う(+2ボーナス)。温度または天候等の自然に起こる状況が判定またはセーヴィング・スローを必要としている場合、彼は自動的に成功する。彼から60フィート以内のすべての味方はこれらの判定とセーヴに+2のボーナスを得る。ホライズン・ウォーカーが体得した地形の中にいるならば、このボーナスは+4まで増大する。

マスター・ケミスト Master Chymist

 アルケミストが筋骨隆々で俊敏な筋肉質のクリーチャーに変じるために分別なく変異薬を使用すると、文化的な人間はしばしば頭の中が変化し、そのような変化の代償を払わなければならないと不平を言うようになる。わずかなアルケミストが受ける代償として、マスター・ケミストへの変化が挙げられる。マスター・ケミストは意志の発露として奇怪な獣性を振るうクリーチャーだ。
 マスター・ケミストになると、2つの人格が1つの身体を共有するようになる。錬金術による卓越した能力を持つ筋骨隆々の“変異薬形態”とそれを作り出した元々のアルケミストの両方が、自らのことを真の形態と考えている。そして彼らはそれぞれの共通の目的を達成するために、一緒に働く術を身につけなければならない。大抵、マスター・ケミストは最終的にはその変異薬形態となってしまい、以後元々のアルケミストの身体と精神は社会的な行事で要求されたり、名を隠したりその身を隠す必要がある場合にのみ現れることになる。不運にもマスター・ケミストの変異薬形態はしばしばはるかに暴力的で、許されることのない個性を持っている(このため、同じキャラクターの2つの人格の間に衝突が生じることとなる)。

 役割:その本性がひとたび明らかになれば、マスター・ケミストが社会に受け入れられることは難しくなる。その結果、彼らは居場所を転々とし続けなければならないという強い思いがある。文明があるところの端に足を踏み入れ、多くの危険な地域の探索を先導し冒険を続けることは、その奇怪な形態を役立てることのできる数少ない活動の1つである。マスター・ケミストの柔軟性と爆弾投擲能力、それに白兵戦における蹂躙力を組み合わせた能力は──大混乱がつきものだとしても──多くの冒険者パーティーにとって大きな利点である。もっとも、マスター・ケミストのより不快な側面に目をつぶっても構わないと考える仲間にとっての話だが。

 属性:マスター・ケミストはなんと2つの属性を持つ(変異形態能力を参照)。これらの属性の制限は、それらが一致してはならないということだけだ。

 ヒット・ダイス:d10。

必要条件

 マスター・ケミストになるためには、キャラクターは以下の条件を全て満たさなければならない。

 呪文:3レベル・エキスを作成する能力。
 特殊:変異薬のクラス能力、凶暴変異薬か変異薬注入の発見。

クラス技能

 マスター・ケミストのクラス技能(と各技能の対応能力)は以下の通りである。〈威圧〉【魅】、〈隠密〉【敏】、〈軽業〉【敏】、〈真意看破〉【判】、〈水泳〉【筋】、〈脱出術〉【敏】、〈知識:ダンジョン探検〉【知】、〈登攀〉【筋】。

レベルごとの技能ランク:2+【知力】修正値。

表:マスター・ケミスト
レベル 基本攻撃ボーナス 頑健 反応 意志 特殊 1日のエキス数
1 +1 +1 +1 +0 爆弾投擲者変異形態変異能力(2回/日)
2 +2 +1 +1 +1 変異薬拡張 アルケミストに+1レベル
3 +3 +2 +2 +1 獣性+2 アルケミストに+1レベル
4 +4 +2 +2 +1 変異薬拡張
5 +5 +3 +3 +2 変異能力(3回/日) アルケミストに+1レベル
6 +6 +3 +3 +2 変異薬拡張 アルケミストに+1レベル
7 +7 +4 +4 +2 獣性+4 アルケミストに+1レベル
8 +8 +4 +4 +3 変異薬拡張、変異能力(4回/日)
9 +9 +5 +5 +3 獣性+6 アルケミストに+1レベル
10 +10 +5 +5 +3 変異薬拡張、変異能力(5回/日) アルケミストに+1レベル

クラスの特徴

 マスター・ケミスト上級クラスのクラス特徴を以下に示す。

 武器と防具の習熟:マスター・ケミストになったからといって、それで新たに武器や防具に習熟することはない。

 1日のエキス数/Extracts per Day:示されたレベルになるたびに、マスター・ケミストはアルケミスト・レベルが上がったかのように、1日に使えるエキス数が増加する。しかし1日のエキス数とエキスを発動する際の術者レベルが上昇する以外の、他の利益を得ることはない。

 爆弾投擲者(変則)/Bomb-Thrower:爆弾の破壊力はマスター・ケミストの凶暴な衝動を刺激する。マスター・ケミストは爆弾のダメージを決定する際、自身のレベルをアルケミスト・レベルに加える。

 変異形態(変則)/Mutagenic Form:変異形態は、マスター・ケミストがこの道に就く過程で服用してきた変異薬の副作用として生じた、マスター・ケミストの通常形態の性格とは異なる別人格である。変異形態はマスター・ケミストの正常な人格と同じ記憶と基本的な目的を共有するが、目的達成のために本体とは異なる流儀で行動する。変異形態はしばしば醜く怪物的であり、全く関係の無い2人であるかのように、マスター・ケミストの通常形態とは種族や性別すら異なって見える場合もある。それどころか変異形態はしばしば固有の名前を持ち、この独立した関係を維持し強固にするようたくらんでさえいる(別人格の存在できる限られた時間ではそれは難しいが)。変異形態は独自の属性を持つ(プレイヤーが選択するが、マスター・ケミストの通常の属性とは必ず異なっていなければならない)。属性が変化するのはマスター・ケミストが変異形態を使用している間だけである。
 例:ダラボントはアルケミスト7/マスター・ケミスト4の中立にして善のノームである。彼女の変異形態は彼女をブッチャーと呼ばれるねじくれたクリーチャーに変身させる。ブッチャーは真なる中立で、世界がよりよきバランスで維持されるよう務めることに関心を抱いている。ブッチャーはダラボントに呼ばれたときにだけ存在するが、その間はブッチャーの好む友人の輪を作る術を捜し求めている。ブッチャーはダラボントが嫌いなわけではないが、ダラボントのノームとしての形態は脆弱すぎ、厳しい世間を生き抜くには純粋すぎると感じている。ダラボントである間、このキャラクターはディテクト・グッド呪文には反応せず、全ての呪文と効果から真なる中立として扱われる。

 変異能力(超常)/Mutate:1レベルの時点で、マスター・ケミストは繰り返し変異薬にさらされてきた結果、今や変異薬を摂取せずとも1日に2回変異形態を取ることができるようになった。この形態の間、マスター・ケミストは変異薬から得られるすべてのボーナスとペナルティを獲得し、アルケミスト・レベルとマスター・ケミストのレベルを合計したものを有効アルケミスト・レベルとして持続時間を決定する。変異薬の使用も同様にマスター・ケミストをこの形態に追い込む。変異薬か変異能力を再使用した場合、変異形態は通常通り働く(新しい変異薬による修正は、元の修正と置き換える。持続時間はより長い方を取る)。持続時間が切れるか、マスター・ケミストの魔法が(アンティマジック・フィールドなどによって)阻害されるか、変異能力の使用回数をもう一度費やすまで、マスター・ケミストは変異形態をとり続ける。
 マスター・ケミストはストレスやダメージによって、自分の意思に反して変異形態となる場合がある。通常形態のマスター・ケミストはクリティカル・ヒットを受けるか頑健セーヴに失敗した後、変異能力の使用回数を残しているのであれば、どのような時でも能力を使用する可能性がある。このような場合、マスター・ケミストはDC25の意志セーヴを行い、失敗したなら次のターンで標準アクションを使用して変異形態に変身する(変異能力の使用回数を消費する)。
 5レベルの時点でマスター・ケミストは1日に3回変異形態を使用できるようになる。この回数は8レベルの時に4回、10レベルの時に5回に増加する。

 変異薬拡張(超常)/Advanced Mutagen:2レベルおよび以降2レベル毎に変異形態は進化と成長を続け、さらなる力をマスター・ケミストに与える。マスター・ケミストは変異薬拡張を選択する。この力は変異形態の機能を変更するか、もしくはマスター・ケミストが変異形態を取っているときにだけ働くものである。マスター・ケミストは個々の変異薬拡張を複数回選択することはできない。
 強壮(変則)/Burly:変異形態の間、マスター・ケミストの重厚な肉体と骨格は【筋力】判定、【耐久力】判定、【筋力】を基準とする技能判定、CMB、CMDにマスター・ケミスト・レベルの半分に等しい錬金術ボーナスを与える。
 変装(変則)/Disguise:マスター・ケミストは変異形態の持続中に、一時的に外見を通常形態に戻すことができる。標準アクションを用いDC20の意志セーヴを行うことで、通常形態の外見を1分間装うことができる。最初の1分を超える1分ごとにDCを+1した新たなセーヴィング・スローを必要とする。このセーヴに失敗すると、マスター・ケミストは(変異形態を中断したように)通常形態に戻るか、変異形態に完全に変身する。この能力を使用している間、マスター・ケミストはいつでもフリー・アクションで変異形態となって意識を寛がせたり、標準アクションを使用して通常形態を再開したりできる。この能力が一度終了すると、マスター・ケミストは10分間が経過するまで再びこの能力を使用することができない。マスター・ケミストが通常形態を装っている間、竜の変異薬、凶暴変異薬、肥大変異薬のような明らかに肉体を変形する変異形態は働かない。この能力を使用している間は変異形態の持続時間として数えない。
 竜の変異薬(超常)/Draconic Mutagen:マスター・ケミストは変異形態でいる間、ドラゴンのような姿──ハーフドラゴンのような鱗状の皮膚と爬虫類の瞳──になる。マスター・ケミストはこの変異薬拡張を得るとき、ドラゴンの種類(竜の血脈の表を参照)を1つ選択する。この選択は変更できず、マスター・ケミストは選択したドラゴンの種類に応じたエネルギー抵抗とブレス攻撃を得る。マスター・ケミストは選択したドラゴンのエネルギー種別への抵抗20を得る。マスター・ケミストのブレス攻撃は選択したドラゴンのエネルギー種別の8d8ポイントのダメージを与える(反応・半減、DC10+マスター・ケミスト・レベル+【知力】修正値)。マスター・ケミストは1回の変異形態への変身につき、1回のブレス攻撃を行うことができる。この能力は有効アルケミスト・レベル(アルケミスト・レベルとマスター・ケミスト・レベルの合計)が16以上で、フォーム・オヴ・ザ・ドラゴンIのエキス処方を知っており、凶暴変異薬の発見か変異薬拡張を得ていなければ選択できない。
 並列思考(変則)/Dual Mind:マスター・ケミストの別人格は、通常形態であるか変異形態であるかを問わず、意志セーヴに+2のボーナスを与える。マスター・ケミストがセーヴィング・スローに失敗して心術呪文か効果の影響を受けた場合、1ラウンド後に同じDCで再セーヴを行い、成功したら(最初のセーヴに成功したかのように)その効果から自由になる。そして速やかに変異形態に変異するか、通常形態に戻る。その日に変異能力を使用する回数を残していない場合、マスター・ケミストは並列思考を使用できない。この能力は有効アルケミスト・レベル(アルケミスト・レベルとマスター・ケミスト・レベルの合計)が10以上でなければ選択できない。
 身かわし(変則)/Evasion:この変異薬はマスター・ケミストが変異形態でいるときしか働かないことを除いては、同名のローグの能力と同様に働く。
 変異時間延長(変則)/Extended Mutagen:マスター・ケミストの変異能力の持続時間は2倍になる。
 凶暴変異薬(変則)/Feral Mutagen:この変異薬は同名のアルケミストの発見と同様であり、他の発見や変異薬拡張を得るときの前提を満たす。
 激昂変異薬(変則)/Furious Mutagen:凶暴変異薬による噛みつき攻撃と爪攻撃のダメージ・ダイスを1段階大きくする。この変異薬は有効アルケミスト・レベル(アルケミスト・レベルとマスター・ケミスト・レベルの合計)が11以上で、凶暴変異薬の発見か変異薬拡張を得ていなければ選択できない。
 大いなる変異薬(変則)/Grand Mutagen:この変異薬は同名のアルケミストの発見と同様であり、他の発見や変異薬拡張を得るときの前提を満たす。この変異薬は有効アルケミスト・レベル(アルケミスト・レベルとマスター・ケミスト・レベルの合計)が16以上で、凶暴変異薬の発見か変異薬拡張を得ていなければ選択できない。
 上級変異薬(変則)/Greater Mutagen:この変異薬は同名のアルケミストの発見と同様であり、他の発見や変異薬拡張を得るときの前提を満たす。この変異薬は有効アルケミスト・レベル(アルケミスト・レベルとマスター・ケミスト・レベルの合計)が12以上で、凶暴変異薬の発見か変異薬拡張を得ていなければ選択できない。
 肥大変異薬(超常)/Growth Mutagen:マスター・ケミストが変異形態をとるとき、エンラージ・パースン呪文の効果を受けたようにサイズを1段階大きくする。この能力は有効アルケミスト・レベル(アルケミスト・レベルとマスター・ケミスト・レベルの合計)が16以上で、エンラージ・パースンポリモーフのエキス処方を知っていなければ選択できない。
 夜目(変則)/Night Vision:マスター・ケミストは変異形態でいる間、暗視60フィートと夜目を得る。
 俊敏(変則)/Nimble:マスター・ケミストの柔軟な肉体と骨格は、【敏捷力】判定、【敏捷力】を基準とする技能判定、CMD、ACへの外皮ボーナスに、マスター・ケミストのレベルの半分に等しい錬金術ボーナスを与える。
 変身による回復(超常)/Restoring Change:マスター・ケミストが変異形態を取るときと変異形態から通常形態に戻るとき、1d6+キャラクター・レベルにつき1ポイントのヒット・ポイントを回復する。
 鋭敏嗅覚(変則)/Scent:マスター・ケミストは変異形態でいる間、鋭敏嗅覚を得る。

 獣性(変則)/Brutality:3レベルの時点で、マスター・ケミストはその暴力嗜好によって(その獣性によってさえ容易く扱える武器を使用する限り)より強力な打撃を見舞えるようになる。3レベルの時点で、変異形態のマスター・ケミストは単純武器か肉体攻撃を用いる攻撃のダメージに+2のボーナスを得る。このボーナスは7レベルにおいて+4、9レベルにおいて+6に増加する。

マスター・スパイ Master Spy

 比類なきまやかしの実行家、マスター・スパイは腕力と呪文を超えるものとして偽りとペテンを信頼している。マスター・スパイは魔法であれそうでないものであれ、即興で機転を利かし探知を回避する手段の達人である。マスター・スパイには長期的な忠誠心で国または個人の利益に従うものもいれば、長期間に渡る忠誠心など持たず最も金を払うものに自らの技術を提供するものもいる。
 バードとローグは広い範囲の技能を修得しているために、スパイ活動に要求される条件に極めてよく合致している。ローグは容易にほとんどの魔法を伴わない職業のメンバーになりすますことが可能である(とはいえ鎧をまとった戦士のふりをすることは生来の能力を妨げてしまう)。一方ではったりを使うバードは偶然見ていたものを騙す際に、他の多様な呪文の使い手にうまく変装することができる。多様性と適応性はスパイ活動のためのモットーであり、成功を収めたマスター・スパイは他者を巧妙に引き入れて、目標とする陰謀を成功させる。

 役割:何かに装った形でもなければ、マスター・スパイはめったに他人とともに働くことはない。野外でも同程度に役立つ特別な技能によって、皮肉にもマスター・スパイは並外れたリーダーになることができる。しかしマスター・スパイの生まれつき持った秘密主義の傾向によって、マスター・スパイは脚光を浴びる場所から離れてしまう。冒険者の中にいるマスター・スパイが彼らを裏切ろうとすることはないということに注意すること。仲間たちがスパイの本心を知っているかどうかに関わらず、武装したヒーローはマスター・スパイの真実の使命に素晴らしい隠れ場を提供するのだから。

 属性:スパイ活動の実践は訓練が必要であり、道徳や倫理面での柔軟性も求められる。マスター・スパイは秩序や混沌であるより、中立であることが多い。

 ヒット・ダイス:d8。

必要条件

 マスター・スパイになるためには、キャラクターは以下の条件をすべて満たさなければならない。

 特技《欺きの名人》《鋼の意志》
 技能:〈真意看破〉5ランク、〈知覚〉5ランク、〈はったり〉7ランク、〈変装〉7ランク。

クラス技能

 マスター・スパイのクラス技能(と各技能の対応能力)は以下の通りである。〈隠密〉【敏】、〈言語学〉【知】、〈交渉〉【魅】、〈真意看破〉【判】、〈装置無力化〉【敏】、〈脱出術〉【敏】、〈知覚〉【判】、〈知識:全て〉【知】、〈手先の早業〉【敏】、〈はったり〉【魅】、〈変装〉【魅】、〈魔法装置使用〉【魅】

 レベルごとの技能ランク :6+【知力】修正値。

表:マスター・スパイ
レベル 基本攻撃ボーナス 頑健 反応 意志 特殊
1 +0 +0 +1 +1 芸術的詐欺変装の達人急所攻撃+1d6
2 +1 +1 +1 +1 口達者な嘘属性の仮面
3 +2 +1 +2 +2 非魔法的オーラ2/日、表面的な知識
4 +3 +1 +2 +2 隠された考え迅速な変化、急所攻撃 +2d6
5 +3 +2 +3 +3 検出の回避
6 +4 +2 +3 +3 属性変化
7 +5 +2 +4 +4 急所攻撃 +3d6
8 +6 +3 +4 +4 愚者の発動致死攻撃
9 +6 +3 +5 +5 隠れた精神
10 +7 +3 +5 +5 急所攻撃 +4d6、なりすまし

クラスの特徴

 マスター・スパイ上級クラスのクラス特徴を以下に示す。

 武器と防具の習熟:マスター・スパイになったからといって、それで新たに武器や防具に習熟することはない。

 芸術的詐欺(変則)/Art of Deception:マスター・スパイは自身のクラス・レベルを〈はったり〉、〈変装〉、〈真意看破〉判定に加える。

 変装の達人(変則)/Master of Disguise:マスター・スパイは通常の半分の時間で変装することができる。加えて違う性別、種族、年齢、あるいはサイズに変装する際のペナルティが1減少する。

 急所攻撃(変則)/Sneak Attack:この能力は同名のローグ能力と同様に扱う。3レベル毎に、(1、4、7、および10レベル)ダメージは1d6ずつ増加する。マスター・スパイが別の単一のクラスから急所攻撃の利益を得るならば、ダメージへのボーナスは累積する。

 口達者な嘘(超常)/Glib Lie:2レベル以上のマスター・スパイは真実を見抜く類の魔法を欺くことができる。スパイに対してこの種の魔法を使用するクリーチャーは、(マスター・スパイがグリブネス呪文の効果の下にいるかのように)15+マスター・スパイのクラス・レベルをDCとした術者レベル判定に成功しなければならない。失敗すればその魔法は嘘を検出することはできず、マスター・スパイに真実だけを話すことを強制することもできない。この能力でマスター・スパイの行なう〈はったり〉判定に対してグリブネス呪文のボーナスを得ることはない。

 属性の仮面(超常)/Mask Alignment:2レベル以降、マスター・スパイは(ディテクト・イーヴルなどの)属性を認識する呪文を騙すために、属性のオーラを変更することができる。マスター・スパイは特定の属性として識別されることを選択することもできるし、いかなる属性としても識別されないことを選択することもできる。属性に従い不利益を与える呪文や効果から、この能力がマスター・スパイを保護することはない。属性のオーラを覆い隠すのは標準アクションであり、マスター・スパイが再びそれを変更するか、効果を終了するまで持続する。

 非魔法的オーラ(擬呪)/Nonmagical Aura:3レベル時、マスター・スパイは1日2回マジック・オーラ呪文を使用できるが、物体を非魔法的のように見せるためだけに効果は限定される。

 表面的な知識(変則)/Superficial Knowledge:マスター・スパイは自身が実際よりも多くのことを知っているように見せかける。3レベル以降、マスター・スパイは自らを覆い隠した姿やある固有の人物に相応しい〈知識〉と〈職能〉の判定を、未修得であっても修得しているかのように行なうことができる。また、これらの判定にはレベルの半分に等しいボーナスを得る。例えば貴婦人に変装しているマスター・スパイは、王国についての〈知識:歴史〉判定とその貴族と王室についての〈知識:貴族〉判定を未修得にも関わらず、自身が修得済みであるかのように行なうことができる。しかしこの姿でいるならば、マスター・スパイは薬草を識別するために未修得の〈知識:自然〉技能判定を行なうことはできない。

 隠された考え(超常)/Concealed Thoughts:4レベルのマスター・スパイは心を読み取る魔法から自らの策謀を隠蔽することができる。あるクリーチャーがマスター・スパイの精神を読むためにディテクト・ソウツや類似した魔法を使用する際、マスター・スパイは相手が読みとる表面的な思考を決定し、実際のものは隠しておくことができる。表面的な思考より深く掘り下げる精神的な攻撃や読心を、この能力によって防御することはできない。

 迅速な変化(変則)/Quick Change:4レベル以降、マスター・スパイは、〈変装〉判定に-10ペナルティを受けることによって、2d4ラウンドで変装をすることができる。このペナルティは8レベルの時点で-5に軽減される。

 検出の回避(擬呪)/Elude Detection:5レベルにおいて、マスター・スパイは自らに対して発動された占術を混乱させることができる。これはマスター・スパイのキャラクター・レベルに等しい術者レベルのノンディテクション呪文の効果を受けているかのように扱う。マスター・スパイは標準アクションとして、この保護を抑制もしくは再開することができる。解呪されたならば、マスター・スパイは1d4ラウンドの間このノンディテクションを再開することができない。

 心術破り(超常)/Slippery Mind:5レベルにおいて、マスター・スパイは精神的な制御からこっそり立ち去ることができる。この能力は同名のローグの上級の技のように機能する。マスター・スパイが心術破りの能力を別のクラスから得ているならば、これらの修正は累積する。しかし1ラウンドあたり1回しか心術破りを使うことはできない。

 属性変化(超常)/Shift Alignment:6レベル以降、マスター・スパイが自らのオーラを制御する能力は更なる高みに至る。マスター・スパイが偽りの属性を決める際、自身が実際にその属性であるかのように、全ての呪文と魔法のアイテムを影響させることを選択してもよい。これは利益を与える効果と害を与える効果の両方に影響する。例えば秩序にして悪ではないクリーチャーに衝撃を与える出入口を通り抜けるために、中立にして善のマスター・スパイは自身のオーラを秩序にして悪に変更することができる。ホーリィ・スマイトがこの変更したオーラを持つマスター・スパイに命中したなら、マスター・スパイが悪であるかのようにダメージを受ける。マスター・スパイは標準アクションとして自らの属性のオーラを“属性の仮面”(マスター・スパイの2レベル・クラスの特徴。この効果は依然として、実際の属性を基に機能する)のものから、変更した属性(この能力に従ったもの。効果はマスター・スパイの仮の属性を基に機能する)に変えることができる。属性のオーラの変更は標準アクションであり、再び変更するか効果を終えるまでこの効果は持続する。

 愚者の発動(超常)/Fool Casting:8レベル以降のマスター・スパイは相手を騙すことで、自らが魅了もしくは支配されていると信じ込ませることができる。(チャーム・パースンドミネイト・パースンヴァンパイアの“支配”能力などの)持続する支配を及ぼす魔法的効果に対するセーヴィング・スローに成功したならば、マスター・スパイは呪文の効果の一部が発揮されることを受け入れてもよい。術者はマスター・スパイがセーヴィング・スローに失敗したと感じるが、マスター・スパイは術者の制御下にない。呪文がテレパシーによるつながりを提供する場合、それは正常に機能する。しかしマスター・スパイは術者の命令に従う必要はない。マスター・スパイは標準アクションとして、欺いていた呪文を自らの体から追い出すことができる。マスター・スパイは持続している効果に対して、心術破りによって与えられたその後のセーヴィング・スローで成功した際に“愚者の発動”を使うことができる。

 致死攻撃(変則)/Death Attack:8レベルにおいて、マスター・スパイは慎重な打撃によって敵を殺したり麻痺させる術を身に付ける。この能力はアサシンの致死攻撃能力として機能する。マスター・スパイが致死攻撃能力を与える別のクラス・レベルを持っているならば、マスター・スパイが8レベルに達していなくても、致死攻撃のDCを決定するためにマスター・スパイ・レベルを累積させる。

 隠れた精神(擬呪)/Hidden Mind:9レベルにおいて、マスター・スパイは自身のキャラクター・レベルと等しい術者レベルのマインド・ブランク呪文の恩恵を常に得る。スパイは標準アクションとしてこの保護を抑制ないし再開することができる。解呪されると、マスター・スパイは1d4ラウンドの間マインド・ブランクを再開することができない。

 なりすまし(超常)/Assumption:マスター・スパイの究極の能力は、完全に別の個性に自身のものを上書きすることを可能にする。全ラウンド・アクションとして、マスター・スパイは無防備状態のクリーチャーに触れて自らのオーラを目標に移すことができる。これによりマスター・スパイが触れたクリーチャーをマスター・スパイとして、占術効果と呪文(ディサーン・ロケーションなどの強力なものであっても)を混乱させる。この能力は神格や同様に強力な存在の行為を妨げることはできない。マスター・スパイが標準アクションでそれを終えるか彼女が別のクリーチャーに能力を使うまで、個性のなりすましは続く。

ネイチャー・ウォーデン Nature Warden


 ネイチャー・ウォーデン(自然の守り手)は世界中の自然の広がる場所の守護者であり、卓越した狩人にして探索者であり、人間以外の自然の居住者の中でその生き方と折り合いをつけることに熟達している。ネイチャー・ウォーデンは相棒として自然の獣と仲良くなり、その訓練を行なう。それ故にネイチャー・ウォーデンのことをそのペットから「獣使い」と呼ぶものもいるが、ネイチャー・ウォーデンは自然の輩を調教するものよりもずっとうまくやってのける。彼らは自然の怒りによる荒々しい残忍性にうまく道筋を与え、目の前にあるアイテムや武器で間に合わせることに卓越している。しかし彼らは丈夫な生存主義者ではなく、鋭い分析力のある精神を持った賢い戦術家である。いかなる状況にも適応し準備することができ、いかなる地形や環境が提供されたとしても、最も利益を得ることのできる使い道を得ることができるだろう。
 ネイチャー・ウォーデンは通常ドルイドやドルイド/レンジャーであることが多いが、動物領域を持つクレリック/レンジャーや、高レベルのレンジャーのみをクラスに持つキャラクターやマルチクラスのレンジャーがこのクラスを目指すこともある。

 役割:ネイチャー・ウォーデンは自然環境の達人であり、学びとった様々な環境において最大限の力を発揮する。ネイチャー・ウォーデンとその動物の相棒は強力なチームを形作る。彼らは素晴らしい斥候にして対応力の高い戦士であり、そのような役割を満たすために呪文を伴う自身の技能を提供することができる。

 属性:ネイチャー・ウォーデンの目的は人を助け守るという欲望に端を発しているために、彼らは悪でない属性を持つ傾向がある。時折、その敵を通して自然の苦い現実を変え、闇のフェイによって汚された自然の拠点を護るという悪のネイチャー・ウォーデンも見られる。

 ヒット・ダイス:d8。

必要条件

 ネイチャー・ウォーデンになるためには、キャラクターは以下の条件を全て満たさなければならない。
 基本攻撃ボーナス:+4。
 特殊:“動物の相棒”クラス能力※、“得意な地形”クラス能力、“野生動物との共感”クラス能力。
 技能:〈動物使い〉5ランク、〈知識:地理〉5ランク、〈知識:自然〉5ランク、〈生存〉5ランク。
 呪文:2レベルの信仰呪文を発動する能力。

動物の神秘における“絆ある乗騎”能力を持つオラクルは、この上級クラスの前提条件を満たす際には“動物の相棒”クラス能力を持っているものとして扱われる。

クラス技能

 ネイチャー・ウォーデンのクラス技能は以下の通り。〈騎乗〉【敏】、〈真意看破〉【判】、〈水泳〉【筋】、〈生存〉【判】、〈知識:自然〉【知】、〈知識:地理〉【知】、〈知覚〉【判】、〈治療〉【判】、〈登攀〉【筋】、〈動物使い〉【魅】。
 レベル毎の技能ランク:4+【知力】修正値。

表:ネイチャー・ウォーデン
レベル 基本攻撃ボーナス 頑健 反応 意志 特殊 1日の呪文数
1 +0 +1 +0 +1 相棒との絆自然への共感
2 +1 +1 +1 +1 神秘的調和自然の歩み 信仰呪文を発動するクラスに+1レベル
3 +2 +2 +1 +2 動物との会話 信仰呪文を発動するクラスに+1レベル
4 +3 +2 +1 +2 銀爪 信仰呪文を発動するクラスに+1レベル
5 +3 +3 +2 +3 得意な地形生存能力
6 +4 +3 +2 +3 木鍛冶 信仰呪文を発動するクラスに+1レベル
7 +5 +4 +2 +4 相棒の歩み植物との会話 信仰呪文を発動するクラスに+1レベル
8 +6 +4 +3 +4 冷鉄脚 信仰呪文を発動するクラスに+1レベル
9 +6 +5 +3 +5 守護の地
10 +7 +5 +3 +5 相棒の魂、得意な地形 信仰呪文を発動するクラスに+1レベル

クラス特徴

 以下にネイチャー・ウォーデン上級クラスのクラス特徴を示す。

 武器と防具の習熟:ネイチャー・ウォーデンになったからといって、武器や防具の習熟を新たに得ることはない。

 1日の呪文数:指定されたレベルにおいて、ネイチャー・ウォーデンはこの上級クラスになる前になったことのある信仰呪文の使い手のクラスを得たかのように、1日あたりの新しい呪文数を得る。しかし1日当たりの呪文数と修得呪文数(任意発動する呪文の使い手の場合)、呪文を発動する際の有効術者レベルを除いては、そのクラスを上げていた場合に得られるはずであった利益を得ることはできない。もしネイチャー・ウォーデンになる前に複数の信仰呪文の使い手のクラスになったことがあるなら、1日の呪文数を決定するためにどのクラスに新しいレベルを与えるかを決定しなければならない。

 相棒との絆(変則)/Companion Bond:1レベルにおいて、自身の動物の相棒の能力を決定する際に、ネイチャー・ウォーデンのクラス・レベルは動物の相棒を与える全てのクラスのレベルに累積する。ネイチャー・ウォーデンとその動物の相棒はウィザードとその使い魔との間にあるような共感的リンクを得る。5レベルにおいて、ネイチャー・ウォーデンの動物の相棒はネイチャー・ウォーデンの“得意な地形”と同様の利益を獲得する。

 自然への共感(変則)/Natural Empathy:“野生動物との共感”能力を使用する際、ネイチャー・ウォーデンのクラス・レベルはすべての“野生動物との共感”能力を与えるクラス・レベルと累積する。自らの得意な地形にいるなら、ネイチャー・ウォーデンはその得意な地形によるボーナスを“野生動物との共感”判定に加算する。ネイチャー・ウォーデンは“野生動物との共感”能力を動物や魔獣の態度を変える試みの代わりに、〈交渉〉ではなく〈威圧〉の代替として士気をくじくために使用することができる。
 4レベルにおいて、ネイチャー・ウォーデンは“野生動物との共感”能力を使用して魔獣に影響を及ぼしたり士気をくじいたりする際にペナルティを被ることはなくなる。7レベルにおいて、ネイチャー・ウォーデンは蟲に対して“野生動物との共感”能力を(精神を持たない場合でも【知力】が1ないし2であっても)使用することができるようになる。10レベルにおいて、ネイチャー・ウォーデンは植物クリーチャーに対して(精神を持たない場合でも【知力】が1ないし2であっても)この能力を使用することができるようになる。

 神秘的調和(超常)/Mystic Harmony:2レベルにおいて、自らの得意な地形にいるネイチャー・ウォーデンは、自らの得意な地形によるボーナスの半分に等しい洞察ボーナスをACに得る。このボーナスはネイチャー・ウォーデンが移動できない場合や無防備状態の場合には失われる。

 自然の歩み(変則)/Wild Stride:2レベルにおいて、ネイチャー・ウォーデンとその動物の相棒は(湿地、柔らかい砂地、雪、氷、岩盤すべりのような)自らの得意な地形における自然災害を、通常の移動速度でダメージや不利な効果を受けることなく通り抜ける能力を得る(この効果は、植物でない環境による災害にも適用される森渡り能力である)。
 阻害する動きが魔法により動作している地形災害は依然としてネイチャー・ウォーデンに効果を及ぼす。

 動物との会話(擬呪)/Animal Speech:3レベルにおいて、ネイチャー・ウォーデンは自身の得意な地形にいる限り、回数無制限でスピーク・ウィズ・アニマルズを使用することができる。得意な地形の外にいてさえ、ネイチャー・ウォーデンは1日に1回、スピーク・ウィズ・アニマルズを使用することができる。術者レベルはクラス・レベルに等しい。

 銀爪(超常)/Silverclaw:4レベルにおいて、ネイチャー・ウォーデンの動物の相棒と、ネイチャー・ウォーデンが使用するサモン・ネイチャーズ・アライにより招来したクリーチャーはネイチャー・ウォーデンのクラス・レベルに等しいDR/銀を得る。加えて彼らの肉体武器は、ダメージ減少を克服する際に銀の武器と見なされる。

 得意な地形(変則):5レベルと10レベルにおいて、ネイチャー・ウォーデンは1つの得意な地形を選択することができる。この能力はレンジャーのクラス能力と同様であり累積する。

 生存能力(変則)/Survivalist:5レベルにおいて、ネイチャー・ウォーデンは代用武器や代用アイテムを使用する際にペナルティを受けなくなる。10レベルにおいて、ネイチャー・ウォーデンは代用武器や代用アイテムを準備し最適化するために1分を費やすことができる。そのすることで、ネイチャー・ウォーデンはそれらを高品質な武器もしくはアイテムとして扱うことができる。

 木鍛冶(擬呪)/Woodforging:6レベルにおいて、ネイチャー・ウォーデンはそのずば抜けた技能を使用することのできる木製のアイテムを作り出すことができるようになる。1日に1回、ネイチャー・ウォーデンは擬似呪文能力として、ウッド・シェイプを使用することができるようになる(術者レベルはネイチャー・ウォーデン・レベルに等しい)。ネイチャー・ウォーデンが所持しているならば、この能力で作り出されたアイテムはアイアンウッド呪文の効果を受けた高品質のアイテムとして扱われる。他の人の手に渡れば、これらは単なる適当な種別の通常の木製のアイテムにすぎない。ネイチャー・ウォーデンがこの能力を武器や鎧を作るために使用する場合、《魔法の武器防具作成》特技を修得しているかのように魔法のアイテムを作り出すこともできる(他の人の手に渡るとこれらは単なる魔法の木だが、ネイチャー・ウォーデンが使用した場合にのみアイアンウッドとなる)。

 相棒の歩み(超常)/Companion Walk:7レベルにおいて、ネイチャー・ウォーデンの動物の相棒はネイチャー・ウォーデンがドルイドやレンジャー呪文リストから発動された、(ツリー・ストライドトランスポート・ヴァイア・プランツのような)移動呪文やポリモーフおよび(ツリー・シェイプを含む)同種の呪文の利益を共有する。動物の相棒はネイチャー・ウォーデンの一部と見なすこともできるし、重量のない1つの物体と見なすこともできる(ネイチャー・ウォーデンのより好む方を選択する)。

 植物との会話(擬呪)/Plant Speech:7レベルにおいて、ネイチャー・ウォーデンは自身の得意な地形にいる限り、回数無制限でスピーク・ウィズ・プランツを発動することができる。得意な地形の外にいてさえ、ネイチャー・ウォーデンは1日に1回、スピーク・ウィズ・プランツを使用することができる。術者レベルはクラス・レベルに等しい。

 冷鉄脚(超常)/Ironpaw:8レベルにおいて、ネイチャー・ウォーデンの動物の相棒と、ネイチャー・ウォーデンが使用するサモン・ネイチャーズ・アライにより招来したクリーチャーはネイチャー・ウォーデンのクラス・レベルに等しいDR/冷たい鉄を得る。加えて彼らの肉体武器は、ダメージ減少を克服する際に冷たい鉄製の武器と見なされる。この能力は“銀爪”能力とは累積しない。ネイチャー・ウォーデンは招来クリーチャーが“銀爪”か“冷鉄脚”のいずれの利益を得るかを招来した時点で決定しなければならない。ネイチャー・ウォーデンは1時間の祈りと瞑想を行なうことで、100フィート以内にいる動物の相棒に効果を及ぼしている能力を変えることができる。

 守護の地(変則)/Guarded Lands:9レベルにおいて、ネイチャー・ウォーデンは自らのいる区域を守護の地に指定することができる。これによりこの区域はネイチャー・ウォーデンの得意な地形と見なされる。この区域が元々得意な地形ならば、そのボーナスが強化される。この区域は大きくても1平方マイルまでの広さでなければならず、ネイチャー・ウォーデンはこの区域全体を注意深く調べるのに24時間を費やさなければならない。この学習により、ネイチャー・ウォーデンはこの区域において、+2の得意な地形によるボーナスを得る。これはこの区域におけるいかなる得意な地形によるボーナスとも累積する(例えば、守護の地が森の一部であったなら、森における得意な地形ボーナスも獲得する)。さらにネイチャー・ウォーデンはこの守護の地の中にいる限り、自らの得意な敵として1つのクリーチャー種別を指定することができる。ネイチャー・ウォーデンを見ることができその声を聞くことのできる仲間は、ネイチャー・ウォーデンがこの地形で得ることのできる得意な地形によるボーナスの半分に等しいボーナスをイニシアチブ判定に得る。
 ネイチャー・ウォーデンは自らの【判断力】ボーナスに等しい(最低1)数の守護の地を維持することができる。守護の地の上限まで保持しているなら、1つを守護の地から取り除き新しい区域の儀式を行なうことで新しい守護の地を選択することができる。

 相棒の魂(超常)/Companion Soul:10レベルにおいて、ネイチャー・ウォーデンの動物の相棒との絆は距離や死さえ超越するほどに強力になる。動物の相棒の忠誠能力による、心術呪文や効果に対する意志セーヴへの士気ボーナスは+8に向上する。ネイチャー・ウォーデンは1日に1回、焦点具や信仰焦点具を用いることなく、スクライング呪文を使用したかのように動物の相棒を念視することができる。ネイチャー・ウォーデンは動物の相棒の周りの区域を見回し、動物の相棒の目を通してものを見ることができる。動物の相棒が死亡したなら、ネイチャー・ウォーデンは8時間の儀式を執り行うことでその相棒を蘇生することができる。これはレイズ・デッドと同じ効果をもたらすが、通常とは異なり物質要素は不要であり動物の相棒が負のレベルを得ることもない。

レイジ・プロフェット Rage Prophet


 精霊により注ぎ込まれた力を持つ戦士は、荒野の至るところにいる。その精霊は世界の向こうからこちらを観察し、そこから考えられないような力の蓄えを引き出してくる。この戦士たちは神に選ばれた者であり、典型的な部族では族長やシャーマンとほとんど同じか、時にはそれを上回るほどの地位を持っていることが多い。
 レイジ・プロフェット(激怒する預言者)は未来を占うために、この精霊や能力との交信を通して助言を与える。レイジ・プロフェットは必ずバーバリアン/オラクルである。しかし他のクラスを所持している場合もある。レイジ・プロフェットの中で最も一般的なオラクルの神秘は闘争であり、その戦闘における技術のためにバーバリアン社会で彼らは尊敬を受ける。しかしどのような神秘を持つオラクルであっても戦争兵曹、助言者、指導者としての地位をそれぞれの方法で見出している。レイジ・プロフェットの中には他のものと離れた場所に住んだり放浪するチャンピオンとして振る舞ったりすることで、すべての部族に所属すると共にいかなる部族にも属することなく、部族の長や族長会議の支持ではなく自らの精霊案内人の導きに従うものもいる。部族の指導者から不信の目で見られることもあるが、このような彷徨者たちは多くのバーバリアンに人気がある。バーバリアンは彼らのことを空の上、地の底、自らと共にある精霊を除いては何者にも媚びることのない、自由人の力、徳、権威の完璧なる規範と捉えている。

 役割:レイジ・プロフェットは無視できない呪文発動能力を持つが、通常それは自らの戦闘能力を強化する手段として用いられる。その戦闘技能は十分に高く、いかなる戦闘でも継続させ超常能力によって肉体的な激怒に集中するその能力はいかなる挑戦をも達成する力と多様性を信じられないほどに高めてくれる。

 属性:レイジ・プロフェットは秩序属性でなければどの属性でもよいが、バーバリアンの部族出身である場合には混沌属性が最もよく見られる。放浪するレイジ・プロフェットは通常混沌属性であり、冒険に身を投じることでいかなる部族や自らの出自に関連する部族の建造物とも距離を置く。

 ヒット・ダイス:d10。

前提条件

 レイジ・プロフェットになるためには、キャラクターは以下の条件を全て満たさなければならない。
 基本攻撃ボーナス:+5。
 特殊:“オラクルの呪い”クラス特徴、“一瞬の明晰”激怒パワー。
 技能:〈知識:宗教〉5ランク。
 特殊:1レベルの信仰呪文を発動する能力。

クラス技能

 レイジ・プロフェットのクラス技能は以下のとおり。〈威圧〉【魅】、〈呪文学〉【知】、〈真意看破〉【判】、〈水泳〉【筋】、〈知識:宗教〉【知】、〈知識:歴史〉【知】、〈治療〉【判】、〈登攀〉【筋】。

 レベルごとの技能ランク:4+【知力】修正値。

表:レイジ・プロフェット
レベル 基本攻撃ボーナス 頑健 反応 意志 特殊 1日の呪文数
1 +0 +1 +0 +1 野蛮なる占い師精霊案内人
2 +1 +1 +1 +1 激怒する癒し手レイジ・プロフェットの神秘 信仰呪文の使い手のクラス・レベルに+1
3 +2 +2 +1 +2 不屈の術者 信仰呪文の使い手のクラス・レベルに+1
4 +3 +2 +1 +2 激怒術者(術者レベル)、レイジ・プロフェットの神秘 信仰呪文の使い手のクラス・レベルに+1
5 +3 +3 +2 +3 精霊の守り手
6 +4 +3 +2 +3 持続する激怒、レイジ・プロフェットの神秘 信仰呪文の使い手のクラス・レベルに+1
7 +5 +4 +2 +4 激怒術者(セーヴDC) 信仰呪文の使い手のクラス・レベルに+1
8 +6 +4 +3 +4 激怒する呪文の力、レイジ・プロフェットの神秘
9 +6 +5 +3 +5 精霊の戦士 信仰呪文の使い手のクラス・レベルに+1
10 +7 +5 +3 +5 大激怒、レイジ・プロフェットの神秘 信仰呪文の使い手のクラス・レベルに+1

クラス特徴

 以降にレイジ・プロフェット上級クラスのクラス特徴を示す。

 武器と防具の習熟:レイジ・プロフェットになったからといって、新しく武器や防具に習熟することはない。

 1日の呪文数:指定されたレベルにおいて、レイジ・プロフェットはこの上級クラスになる前になったことのある信仰呪文の使い手のクラスを得たかのように、1日あたりの新しい呪文数を得る。しかし1日当たりの呪文数と修得呪文数(任意発動する呪文の使い手の場合)、呪文を発動する際の有効術者レベルを除いては、そのクラスを上げていた場合に得られるはずであった利益を得ることはできない。もしレイジ・プロフェットになる前に複数の信仰呪文の使い手のクラスになったことがあるなら、1日の呪文数を決定するためにどのクラスに新しいレベルを与えるかを決定しなければならない。

 野蛮なる占い師/Savage Seer:レイジ・プロフェットのクラス・レベルは激怒パワーの効果を考慮する際にはバーバリアン・レベルと、オラクルの啓示やオラクルの呪いの効果を考慮する際にはオラクル・レベルと累積する。これによって追加の能力を得ることはない。

 精霊案内人(擬呪)/Spirit Guide:それぞれのレイジ・プロフェットには精霊案内人が宿っている。それは実体のない霊体であり、レイジ・プロフェットの心に話しかけ、警戒を発し、力と英知を授けてくれる。レイジ・プロフェットが激怒したときにはいつでも、1回のガイダンス呪文の利益を精霊案内人から授かる。このボーナスは激怒中であればいつでも使用することができる。精霊案内人はゴースト・サウンドダンシング・ライツメイジ・ハンドを1日に1回、擬似呪文能力として使用する能力をレイジ・プロフェットに授ける(術者レベルはレイジ・プロフェットのクラス・レベルに等しい)。DCは【魅力】基準である。

 レイジ・プロフェットの神秘:2レベルと以降の偶数レベル毎に、レイジ・プロフェットは自らの精霊案内人から追加の呪文を教わる。これらの呪文は「表 2-6:オラクルの修得呪文数」に記載されたものに追加される。オラクルの神秘から得られた呪文のように、レイジ・プロフェットはより高いレベルになったからと言ってこの呪文を異なる呪文に入れ替えることはできない。レイジ・プロフェットは精霊案内人からこれらの呪文の1つを学ぶために、記載されたレベルのオラクル呪文が発動できなければならない。レイジ・プロフェットはこれらの呪文を記載されたレベルのオラクル呪文として扱う。選択できる呪文はアーケイン・アイ(4レベル)、アンシーン・サーヴァント(1レベル)、ヴィジョン(7レベル)、ウィスパリング・ウィンド(2レベル)、オーギュリイ(2レベル)、シー・インヴィジビリティ(2レベル)、シャドウ・ウォーク(6レベル)、スピーク・ウィズ・デッド(3レベル)、スピリチュアル・ウェポン(2レベル)、スペクトラル・ハンド(2レベル)、ディヴィネーション(4レベル)、ドリーム(5レベル)、ファインド・ザ・パス(6レベル)、ヘルピング・ハンド(3レベル)。

 激怒する癒し手(超常)/Raging Healer:2レベルにおいて、レイジ・プロフェットは“一瞬の明晰”を使用することなくキュア呪文を激怒中に発動することができるようになる。

 不屈の術者(変則)/Indomitable Caster:3レベルにおいて、レイジ・プロフェットは精神集中判定に自身の【耐久力】ボーナスを(もしあれば)加える。

 激怒術者(超常)/Ragecaster:4レベルの開始時に、レイジ・プロフェットの呪文は激怒中により強力なものとなる。“一瞬の明晰”を使用する際、レイジ・プロフェットの術者レベルにバーバリアン・レベルを加える。7レベルにおいて、レイジ・プロフェットは激怒中に発動する全ての呪文のセーヴDCに自身の【耐久力】ボーナスを加える。

 精霊の守り手(擬呪)/Spirit Guardian:5レベルにおいて、レイジ・プロフェットがアンデッド、非実体クリーチャー、フェイ、来訪者と戦闘している際、精霊案内人のガイダンス呪文による技量ボーナスはレイジ・プロフェットのクラス・レベルの半分に増加する。即行アクションとして、レイジ・プロフェットは自らの鎧と武器にゴースト・タッチの特性を1ラウンドの間与えるために、(例え激怒中でなくとも)激怒ラウンドを1ラウンド消費することができる。この効果はレイジ・プロフェットがそのアイテムを手から離すと終了する。

 持続する激怒(超常)/Enduring Rage:6レベルにおいて、レイジ・プロフェットはフリー・アクションとして呪文スロットを消費することで、激怒の時間を引き延ばすことができる。これにより激怒時間は消費した呪文スロットのレベルに等しいラウンドだけ延長される。

 激怒する呪文の力(超常)/Raging Spellstrength:8レベルにおいて、レイジ・プロフェットは“一瞬の明晰”を使用することなく距離が“自身”の呪文を激怒中に発動することができるようになる。

 精霊の戦士(超常)/Spirit Warrior:9レベルにおいて、レイジ・プロフェットがアンデッド、非実体クリーチャー、フェイ、来訪者と戦闘している際、精霊案内人のガイダンス呪文による技量ボーナスはレイジ・プロフェットのクラス・レベルに等しい値に増加する。自らの鎧と武器にゴースト・タッチの特性を与える能力は、即行アクションではなく割り込みアクションとなる。

 大激怒(変則)/Greater Rage:10レベルにおいて、レイジ・プロフェットが激怒する時、【筋力】と【耐久力】への士気ボーナスは+6に、意志セーヴへの士気ボーナスは+3に増加する。

ストールワート・ディフェンダーStalwart Defender


 守備兵、騎士、傭兵、悪人の類から昇進したストールワート・ディフェンダー(強固なる護り手)はある区域に位置しその場所を放棄することを拒む。この振る舞いはストールワート・ディフェンダーにとって戦術的な決定に勝るものである。それは不敗の必要性に対する、強迫観念に捕らわれた強固な表現なのだ。ストールワート・ディフェンダーが防御の構えをとれば、彼らは敵や障害、脅威がどのような方法で訪れたにせよ、その守りにその力の全てを費やすのだ。
 ストールワート・ディフェンダーはファイターから昇進したものがほとんどである。彼らは友や仲間をよりうまく守りたいと考えていることが多い。ドワーフは特にこの役割に適しているが、どの種族のストールワート・ディフェンダーも存在する。自ら気付いた欠点を克服するという誇りをかけ、ストールワート・ディフェンダーの道を歩むバーバリアンもごくまれに存在する。そのようなキャラクターはあるときは自らを戦闘に投げ打ち、次の瞬間には全ての攻撃を落ち付いてかわすという2つの個性に対する苦しみを和らげることになる。

 役割:ストールワート・ディフェンダーは近接戦闘の達人であり、最大の攻撃はよい防御であるということを証明することに努めている。ストールワート・ディフェンダーは通常戦闘の前線におり、仲間を護る位置取りを保ち、攻撃者の陣形のほころびに飛び込んで仲間のための道を切り開き、動き回る要塞としての役割をこなすことでより弱い仲間を護り、変わり続ける戦闘の混沌の中でしっかりとした位置を保つ。

 属性:誰であれ岩のように頑固になることができ、代償に関わらず一点を保つことに注ぎこむことができる。そのためどのような属性であってもストールワート・ディフェンダーになることができる。とはいえストールワート・ディフェンダーの能力を身に付けるために必要となる献身と実践は、軍隊や組織に強い尊敬を抱くキャラクターの方が容易に身に付けることができる。そのため、秩序属性のストールワート・ディフェンダーの方が、混沌属性のものよりもずっとよく見られる。

 ヒット・ダイス:d12。

前提条件

 ストールワート・ディフェンダーになるためには、キャラクターは以下の基準すべてを満たさなければならない。

 基本攻撃ボーナス:+7。
 特技《回避》《持久力》《追加hp》
 特殊:軽装鎧と中装鎧に対する習熟。

クラス技能

 ストールワート・ディフェンダーのクラス技能は以下の通り。〈威圧〉【魅】、〈軽業〉【敏】、〈真意看破〉【判】、〈知覚〉【判】、〈登攀〉【筋】。

 レベルごとの技能ポイント:2+【知】修正値。

表:ストールワート・ディフェンダー
レベル 基本攻撃ボーナス 頑健 反応 意志 ACボーナス 特殊
1 +1 +1 +0 +1 +1 防御の構え
2 +2 +1 +1 +1 +1 防御パワー
3 +3 +2 +1 +2 +1 直感回避
4 +4 +2 +1 +2 +2 防御パワー
5 +5 +3 +2 +3 +2 ダメージ減少1/―
6 +6 +3 +2 +3 +2 防御パワー
7 +7 +4 +2 +4 +3 ダメージ減少3/―、直感回避強化
8 +8 +4 +3 +4 +3 防御パワー
9 +9 +5 +3 +5 +3 機動防御
10 +10 +5 +3 +5 +4 ダメージ減少5/―、防御パワー、最後の言葉

クラスの特徴

 以下にストールワート・ディフェンダー上級クラスの特徴を示す。

 武器と防具の習熟:ストールワート・ディフェンダーは全ての単純武器と軍用武器、鎧、盾(タワー・シールドを含む)に習熟する。

 ACボーナス(変則):ストールワート・ディフェンダーはACに回避ボーナスを得る。ボーナスは+1から始まり、クラス・レベルの上昇と共に向上する。10レベルにおいて最大の+4に達する。

 防御の構え(変則)/Defensive Stance:1レベルにおいて、ストールワート・ディフェンダーは守りの構えをとることができる。これは1日に4+その【耐久力】修正値に等しいラウンドだけ使用することができる。1レベル以降のレベル毎に、1日に追加で2ラウンドだけ構えを持続することができるようになる。ベアズ・エンデュアランスのような呪文の効果を得るなどして一時的に【耐久力】が増加したからと言って、ストールワート・ディフェンダーが1日に持続することのできる防御の構えのラウンド数の合計が増加することはない。ストールワート・ディフェンダーは1回のフリー・アクションにより防御の構えをとることができる。1日あたりの守りの構えのラウンド数の合計は8時間の休憩の後に回復する。しかしこの休憩時間は連続している必要はない。
 防御の構えをとっている間、ストールワート・ディフェンダーはACに+2の回避ボーナス、【筋力】および【耐久力】に+4の士気ボーナス、意志セーヴに+2の士気ボーナスを得る。【耐久力】の増加に伴い、ストールワート・ディフェンダーはヒット・ダイス毎に2ヒット・ポイントを得る。しかしこれらのヒット・ポイントは防御の構えが終了すると失われてしまい、一時的ヒット・ポイントのように初めに失われるということはない。
 防御の構えをとっている間、ストールワート・ディフェンダーは(通常の移動、乗騎への騎乗、瞬間移動、仲間に運んでもらうことに同意することを含む)いかなる方法によってさえ現在の位置から自発的に移動することはできない。もし乗り物に乗っている状態でストールワート・ディフェンダーが防御の構えをとると、(荷馬車や船のようなものでは)それらの制御を行なうことはできなくなるが、乗り物が移動している場合であっても構えを維持することができる。〈はったり〉技能や心術呪文の使用に敵が成功した結果、ストールワート・ディフェンダーが自らの力で移動したならその構えは終了する。
 ストールワート・ディフェンダーは自身の防御の構えを1回のフリー・アクションとして終了することができる。構えを終了した後、ストールワート・ディフェンダーは構えに費やしたラウンド数の2倍に等しいラウンド数だけ疲労状態となる。ストールワート・ディフェンダーは疲労状態や過労状態において新しい防御の構えをとることはできない。また、1回の遭遇や戦闘においては複数回の構えをとることはできない。ストールワート・ディフェンダーが気絶状態に陥ったなら、その防御の構えは即座に終了し、死の危険に直面しなければならない。
 防御の構えには落ち着いた精神状態が必要であり、(激怒クラス特徴やレイジ呪文などのような)激怒に入ったキャラクターが維持することはできない。

 防御パワー(変則)/Defensive Powers:ストールワート・ディフェンダーがレベルを得ると、その守りの構えはより強力になる。2レベルの開始時、ストールワート・ディフェンダーは防御パワーを1つ得る。ストールワート・ディフェンダーは2レベル以降、ストールワート・ディフェンダー2レベル毎に他の防御パワーを得る。ストールワート・ディフェンダーは防御の構えをとっている間だけ防御パワーの利益を得ることができる。また最初にアクションを行う必要があるパワーもある。特記ない限り、個々のパワーは1回だけ選択することができる。
 塁壁(変則)/Bulwark:ストールワート・ディフェンダーは自らを騙そうとする試みと機会攻撃を誘発することなく自らの機会攻撃範囲を移動しようとする〈軽業〉判定のDCに、自らの鎧による判定ペナルティを加える。
 明晰な心(変則)/Clear Mind:ストールワート・ディフェンダーは失敗した意志セーヴを再ロールする。このパワーは最初のセーヴの試みの後に1回の割り込みアクションとして使用されるが、GMがその成否を告げる前に使用しなければならない。例え結果がより悪くなったとしても、ストールワート・ディフェンダーは2回目の結果を使用しなければならない。このパワーは防御の構えをとるたびに1回だけ使用することができる。
 恐れなしの防御(変則)/Fearless Defense:防御の構えをとる間、ストールワート・ディフェンダーは恐れ状態と怯え状態に完全耐性を得る。このパワーを選択するためには、ストールワート・ディフェンダーは少なくとも4レベルでなければならない。
 足止め攻撃(変則)/Halting Blow:ストールワート・ディフェンダーの機会攻撃範囲における敵の移動が機会攻撃を誘発し、ストールワート・ディフェンダーがその攻撃を敵に命中させたなら、その敵の移動は即座に終了する。その敵は次のターンまで再び移動することはできないが、残りのアクションを行なうことはできる。ストールワート・ディフェンダーは“足止め攻撃”パワーを選択するために、“塁壁”パワーを修得していなければならない。
 ダメージ減少増加(変則)/Increased Damage Reduction:ストールワート・ディフェンダーがこのクラスで得たダメージ減少は1/―だけ増加する。この増加はストールワート・ディフェンダーが防御の構えをとっている間常に起動する。ストールワート・ディフェンダーはこのパワーを2回まで選択することができる。この効果は累積する。ストールワート・ディフェンダーはこの防御パワーを選択するために、少なくとも6レベルでなければならない。
 阻止(変則)/Intercept:1ラウンドに1回、1回の割り込みアクションとして、隣接した仲間に近接攻撃あるいは遠隔攻撃が命中したとき、ストールワート・ディフェンダーは本来の目標の代わりに自身にその攻撃が命中したことを選択してもよい。ACや効果による失敗確率に関係なく、この攻撃は自動的にストールワート・ディフェンダーに命中する。ストールワート・ディフェンダーはこの攻撃による通常の効果を受ける。
 頑健なる体調(変則)/Internal Fortitude:防御の構えをとっている間、ストールワート・ディフェンダーは不調状態と吐き気がする状態に完全耐性を得る。
 大いなる回復力(変則)/Mighty Resilience:ストールワート・ディフェンダーは1回のクリティカル・ヒットや急所攻撃による追加ダメージ、および(《盲目化クリティカル》や急所攻撃による出血などの)クリティカル・ヒットや急所攻撃に関連した他の能力や効果を自動的に無効化する。ストールワート・ディフェンダーはこの攻撃から通常のダメージのみを受ける。このパワーは防御の構え1回につき1回だけ使用することができる。ストールワート・ディフェンダーはこのパワーを選択するために、少なくとも6レベルでなければならない。
 再起する防御(変則)/Renewed Defense:標準アクションとして、ストールワート・ディフェンダーは1d8+その【耐久力】修正値に等しいポイントのダメージを回復する。2レベル以降のストールワート・ディフェンダーのレベル2ごとに、この回復量は1d8だけ増加し、10レベルにおいて最大の5d8に達する。このパワーは1日に1回だけ、防御の構えをとっている間にのみ使用することができる。
 奮起する防御(変則)/Roused Defense:ストールワート・ディフェンダーは疲労状態であってさえ防御の構えをとることができる。この能力を使用して防御の構えを維持する間、ストールワート・ディフェンダーは疲労状態に完全耐性を得る。この防御の構えが終了すると、ストールワート・ディフェンダーは防御の構えで1ラウンドが経過した毎に10分の間過労状態となる。
 打ち砕き(変則)/Smash:防御の構えをとっている間、ストールワート・ディフェンダーは1ラウンドに1回、盾攻撃か(叩きつけ攻撃を本来持っていない場合であっても)叩きつけによる追加攻撃を行なうことができる。全力攻撃アクションの一部として使用したなら、この追加攻撃はストールワート・ディフェンダーの最大の基本攻撃ボーナス-5を基準に行なわれる。この打ち砕きは1d4(ストールワート・ディフェンダーが中型の場合。小型の場合には1d3)+キャラクターの【筋力】修正値の半分に等しいダメージを与える。キャラクターはこの攻撃を組みつきを維持したり組みつきから脱出するためのアクションの一部として行なうこともできる。この攻撃は組みつき攻撃が行なわれる前に処理される。この攻撃が命中したなら、このラウンドの間この目標に対してストールワート・ディフェンダーが行なう全ての組みつき判定に+2のボーナスを得る。
 予期せぬ打撃(変則)/Unexpected Strike:ストールワート・ディフェンダーはストールワート・ディフェンダーの機会攻撃範囲に入った敵に対して機会攻撃を行なうことができるようになる。これはその移動が通常機会攻撃を誘発するかどうかには関係しない。このパワーは1回の防御の構えにつき1回だけ使用することができる。ストールワート・ディフェンダーはこのパワーを選択するために、少なくとも4レベルなければならない。

 直感回避(変則):3レベルにおいて、ストールワート・ディフェンダーは自らの感覚が対応するより前に危険に対応する能力を得る。ストールワート・ディフェンダーは例え攻撃したものが不可視状態であっても立ちすくみにならない。動けない状態になるとACへの【敏捷力】ボーナスを失う。この能力を持つストールワート・ディフェンダーであっても、自身に対するフェイント・アクションの使用に敵が成功したならACへの【敏捷力】ボーナスを失う。
 キャラクターが他のクラスから“直感回避”を得ているなら、ストールワート・ディフェンダーは“直感回避強化”(後述)を自動的に得る。

 ダメージ減少(変則):5レベルにおいて、ストールワート・ディフェンダーはダメージ減少1/―を得る。7レベルにおいてこのダメージ減少は3/―に増加し、10レベルにおいては5/―に増加する。異なる発生源から得られたダメージ減少は累積しない。しかし5レベル以上のストールワート・ディフェンダーが鎧からダメージ減少を得ているなら、クラスに基づくダメージ減少はこの鎧のダメージ減少の値だけ増加する(ただし鎧以外の発生源は含まない)。そのため、7レベルのストールワート・ディフェンダーがアダマンティン製のフル・プレート(ダメージ減少3/―)を装備しているなら、ダメージ減少は6/―となる。

 直感回避強化(変則):7レベルにおいて、ストールワート・ディフェンダーはもはや挟撃されることはなくなる。この効果は挟撃を使用したストールワート・ディフェンダーに対する急所攻撃のローグ能力を無効化する。この防御の例外として、ストールワート・ディフェンダーより4レベル以上高いローグは挟撃することができる(その上急所攻撃を行なうこともできる)。キャラクターが他のクラスから“直感回避”を得ていたなら自動的に“直感回避強化”を獲得し、このキャラクターを挟撃するために必要な最低のローグ・レベルを決める際に、これらのクラスによるレベルは累積する。

 機動防御(変則)/Mobile Defense:9レベルにおいて、ストールワート・ディフェンダーは防御の構えを維持したまま自らの位置を調整することができるようになる。防御の構えをとる間、ストールワート・ディフェンダーはこの構えの利益を失うことなく、毎ラウンド5フィート・ステップを行なうことができる。

 最後の言葉(変則)/Last Word:1日に1回、防御の構えをとる間、ストールワート・ディフェンダーは自らのヒット・ポイントを負の値にまで減らした(これは気絶するか死亡するかは関係ない)攻撃に対応して、間合いの中にいる1体の敵に1回の近接攻撃を行なうことができる。例えば、レッド・ドラゴンが噛みつく際にストールワート・ディフェンダーが1ヒット・ポイントを残しているとする。ストールワート・ディフェンダーはドラゴンの噛みつきによって即座に自らが死亡する場合でさえ、この能力を使用することができる。この攻撃が命中したなら、この攻撃のダメージ・ダイスは2倍となりその全てを合計するが、【筋力】、(フレイミングのような)武器の能力、(急所攻撃のような)精密さによるダメージは累積しない。このボーナス・ダメージはクリティカル・ヒットによって増加することはない(ただし、他のダメージ・ボーナスは通常通り増加する)。ストールワート・ディフェンダーの攻撃が解決されたなら、この能力で誘発された攻撃の効果を通常通り適用する。