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パラディン Paladin

 聖なる戦士にして信仰を守るものであるパラディンは「善なるクリーチャーは臆病であるために闇の力に抗することができない。この事実こそ、邪悪なるクリーチャーよりも忌むべきことである」ということを知っている。パラディンは信仰を守るものであり、彼らの人生を光と正義の奉仕に費やしている。彼らはいつも自らの力の全てを投げ打つことで、無辜なるものを守ることができるだろうか、世界を浄化することができるだろうかと問い続けている。この生き方は困難なものだ。大いなる自己犠牲と道徳規範への極限までの献身を必要とする。にもかかわらずパラディンは最後の一呼吸においてまで、絶対なる正しさという生き方に慰みを見出すことができるのである。以下に述べるのは一般的なパラディンのアーキタイプを肉付けする手助けとなる多様なクラス特徴である。善なる戦いをこなすキャラクターの個性化に役立つだろう。

輝きの騎士 Shining Knight

 パラディンはしばしば忠実なる乗騎に騎乗した姿で見られるが、輝きの騎士こそは騎乗する勇猛の真なる象徴である。彼らは決してその乗騎から遠く離れることはなく、輝き磨かれた鎧を身にまとっている。輝きの騎士は以下のようなクラス特徴を持つ。
 卓越した乗馬術(変則および超常)/Skilled Rider:3レベルの時点で輝きの騎士は〈騎乗〉判定に対して、鎧による判定ペナルティを受けなくなる。加えて、輝きの騎士が騎乗する乗騎はパラディンのクラス特徴である信仰の恩寵の利益を獲得し、セーヴィング・スローに対して輝きの騎士の【魅力】ボーナスを(もしあるならば)加える。この能力は頑健なる肉体と置き換える。
 信仰の絆(超常)/Divine Bond:5レベルに到達した際、輝きの騎士は乗騎に対する絆を選択しなければならない。その他の点では、この能力は通常のパラディンの能力と同様に機能する。
 騎士の突撃(超常)/Knight's Charge:11レベルの時点で、輝きの騎士が突撃を行う際には、輝きの騎士もその乗騎も移動によって機会攻撃を誘発しない。加えて対象に対して悪を討つ一撃が使用されている状態で突撃による攻撃が命中したなら、対象は意志セーヴを行わなければならず、失敗すれば恐慌状態になる。この状態は輝きの騎士レベルの1/2に等しいラウンドの間持続する。このセーヴのDCは10+輝きの騎士レベルの1/2+輝きの騎士の【魅力】修正値に等しい。この能力は正義のオーラと置き換える。

救護騎士 Hospitaler

 病人に対して施しを行うことでパラディンは知られている。救護騎士はこのように呼ばれることならば他の何よりふさわしい。貧しきものの治療と必要な場所への援助を与えることに、彼らのほとんどの時間は費やされているのだから。救護騎士は以下のようなクラス特徴を持つ。
 悪を討つ一撃(超常)/Smite Evil:通常のパラディンの能力と同様に機能するが、救護騎士は悪を討つ一撃の追加の使用回数を7レベルの時点と、以降6レベル毎に獲得する(通常、4レベルと以降3レベル毎に獲得することと置き換える)
 正のエネルギー放出(超常)/Channel positive energy:救護騎士は4レベルに達すると、パラディン・レベル-3に等しいクレリック・レベルを保持するかのように正のエネルギー放出の能力を獲得する。救護騎士はこの能力を1日に3+自身の【魅力】修正値に等しい回数だけ使用できる。他のパラディンとは異なり、この能力を癒しの手の1日の使用回数を消費する必要は無い。この能力はパラディンの正のエネルギー放出能力と置き換える。
 癒しのオーラ(超常)/Aura of Healing:11レベルの時点で、救護騎士は1日の正のエネルギー放出の回数を1回分消費することで、パラディン・レベルに等しいラウンドの間30フィートに広がる癒しのオーラを放つことができる。このオーラの中にいる仲間(救護騎士自身も含む)はヒット・ポイントが0未満になると自動的に容態安定化し、出血ダメージに完全耐性を得る。加えて、少なくとも1全ラウンドをこのオーラの中で過ごした仲間(救護騎士自身も含む)は、ヒット・ダイスの総数に等しいダメージを回復するとともに、現在受けている(呪い、病気、毒などの)効果に対してセーヴィング・スローを試みることができる。このセーヴィング・スローは回復するかどうかを判断する際の成功数には数えるが、不利な影響を被るかどうかを判断する際の失敗数には数えない。この能力による治癒は1日に1回だけであり、追加のセーヴィング・スローも1日に1回だけ行うことができる。1日に複数回このオーラに入ったとしてもこれらの1日あたりの回数は変化しない。この能力は正義のオーラと置き換える。

信仰の守り手 Divine Defender

 パラディンの中には、膨大な悪の大群と厳しく容赦ない世界の中で生き抜こうとする罪無き民との間に建つ最後の砦たらんとするものもいる。このような守り手たちは他者を守り、一般の人ならば存在すら知ることのない敵に対することでその人生を過ごす。その聖なる任務において自らを守るため、彼らは自身と周りのものを守るための特別な能力を手に入れた。信仰の守り手は以下のようなクラス特徴を持つ。
 防御共有(超常)/Shared Defense:3レベルにおいて、信仰の守り手は標準アクションとして癒しの手の使用回数を1回分消費することで、隣接する全ての仲間(信仰の守り手自身を含む)にボーナスを与えることができる。3レベルの時点で、隣接する仲間はAC、CMD、セーヴィング・スローに+1の清浄ボーナスを得る。このボーナスは信仰の守り手の【魅力】修正値に等しいラウンドの間持続する。6レベルと15レベルの時点で、このボーナスは+1ずつ増加する。6レベルの時点で、これらのボーナスは10フィート以内の仲間全てに適用されるようになり、範囲内のヒット・ポイントが0より少ない仲間は自動的に容態安定状態となる。12レベルの時点で、これらのボーナスは15フィート以内の仲間全てに適用されるようになり、この範囲内にいる仲間は出血ダメージに完全耐性を得る。18レベルの時点で、これらのボーナスは20フィート以内の仲間全てに適用されるようになり、範囲内の仲間は急所攻撃やクリティカル・ヒットを25%の確率で無効化する能力を獲得する。この能力はライトミディアムヘヴィ・フォーティフィケイションの鎧の特殊能力とは累積しない。これらの能力でもっともすぐれたボーナスが適用される。仲間たちにこれらのボーナスが適用されるのは、範囲内にいる間のみである。この能力は慈悲と置き換える。
 信仰の絆(超常)/Divine Bond:5レベルにおける信仰の絆の形態として、信仰の守り手は武器や乗騎との絆の代わりに、鎧との絆の形態を選択することができる。標準アクションとして、信仰の守り手は聖霊の助力を宿すことで自らの鎧を強化できる。この絆はパラディン・レベル毎に1ラウンド持続する。強化したなら、聖霊の宿った鎧は松明のように光を放つ。5レベルの時点で、聖霊は鎧に+1の強化ボーナスを提供する。5レベルを超える3レベル毎に、鎧は追加の+1の強化ボーナスを獲得し、20レベルの時点で最大の+6となる。これらのボーナスは鎧に加わり、強化ボーナスとして+3まで累積させることができる。また、以降に示す鎧の特殊能力を獲得してもよい(アスタリスクの書かれた特殊能力は、APG/魔法のアイテムに詳細が記載されている、新しい魔法の鎧の特殊能力である):インヴァルナラビリティゴースト・タッチスペル・レジスタンス(13、15、17、19のいずれか)、チャンピオン*、ヘヴィ・フォーティフィケイションモデレット・フォーティフィケイションライト・フォーティフィケイション。これらの特殊能力を獲得するには、対応する市価ボーナスに等しい強化ボーナスを支払う必要がある(魔法のアイテムもしくはAPG/魔法のアイテムを参照のこと)。加えて、これらのボーナスは以下の鎧の特殊能力を付与することもできる:インプルーヴド・エナジー・レジスタンス(+5ボーナス)、エナジー・レジスタンス(+3ボーナス)、ライチャス*(+4ボーナス)。これらのボーナスは鎧が元々所持している特殊能力と累積するが、重複する能力は累積しない。もし鎧が魔法のものでないなら、少なくとも+1強化ボーナスを付与してからでなければ他の能力を与えることはできない。聖霊により与えられたこれらのボーナスおよび特殊能力は聖霊を呼び出した際に決定されなければならず、再び呼び出すまで変更することはできない。信仰の守り手以外のものが装備した場合には聖霊は鎧にボーナスを与えることはない。しかし(一度手を離したとしても)再び信仰の守り手が所持するならまたボーナスを提供する。5レベルの時点で信仰の守り手はこの能力を1日に1回使用することができる。以後5レベルを超える4レベル毎に1日の使用回数は1回ずつ増加し、最大で17レベルの1日4回になる。
 もし聖霊の宿った鎧が破壊されたなら、信仰の守り手は30日が経過するか新しいレベルを得るまで(いずれか早い方)この能力を失う。30日が過ぎるまでの間、信仰の守り手は攻撃ロールと武器によるダメージ・ロールに-1のペナルティを被る。

神聖なる従者 Sacred Servant

 一般的なルールの通り、パラディンは善と清浄の神を崇める。しかしそれをさらに推し進め、特定の神格を崇め信仰の拠り所とするものもいる。彼ら神聖なる従者はその信仰心により追加の呪文と強力な仲間を獲得する。神聖なる従者は崇拝する神格を1つ選択しなければならない。その神格の属性は秩序にして善、秩序にして中立、中立にして善のいずれかでなければならない。神聖なる従者は以下のようなクラス特徴を持つ。
 悪を討つ一撃(超常)/Smite Evil:通常のパラディンの能力と同様に機能するが、神聖なる従者は悪を討つ一撃の追加の使用回数を(通常、4レベルと以降3レベル毎に獲得する代わりに)7レベルの時点と、以降6レベル毎に獲得する。これは悪を討つ一撃と置き換える。
 呪文:4レベルの時点で神聖なる従者が呪文を発動する能力を獲得したなら、神聖なる従者は自身の信仰する神格の持つ領域を1つ選択し獲得する。この領域における神聖なる従者の有効クレリック・レベルはパラディン・レベルに等しい。加えて、神聖なる従者は発動できるパラディン呪文の各レベルに1つの領域呪文スロットを獲得する。この呪文スロットには、選択した領域の領域呪文しか準備することはできない。
 信仰の絆(超常)/Divine Bond:5レベルにおける信仰の絆の形態として、神聖なる従者は武器や乗騎との絆の代わりに、聖印との絆の形態を選択することができる。標準アクションとして、神聖なる従者は聖霊の助力を宿すことで自らの聖印を強化できる。この絆はパラディン・レベル毎に1分持続する。強化したなら、聖霊の宿った聖印は松明のように光を放つ。5レベルの時点で、聖霊は1つのボーナスを提供する。5レベルを超える3レベル毎に、追加で1つのボーナスを提供する。これらのボーナスにより、パラディンの正のエネルギー放出能力や呪文発動能力はいくつかの形態で強化される。それぞれのボーナスは以下の強化のうちの1つとして効果を及ぼす:パラディン呪文を発動する際の術者レベルに+1、アンデッドを傷つけるために使用される正のエネルギー放出のダメージを半減するためのDCに+1、正のエネルギー放出+1d6、癒しの手の1日の使用回数を+1。これらの強化は累積するため、同じものを複数回選択してもよい。これらの強化は精霊を呼び出した際に決定しなければならず、一度決定すれば再度呼び出すまで変更することはできない。この能力により神聖なる従者が癒しの手の使用回数を追加したなら、例え精霊を再び呼び出したとしても追加の使用回数が回復することはない。この精霊は神聖なる従者以外のものが聖印を所持したとしても、神聖なる従者以外にボーナスを提供することは無い。しかし再度神聖なる従者の手元に戻れば神聖なる従者にボーナスを提供する。神聖なる従者はこの能力を5レベルの時点で1日に1回使用することができる。5レベルを超える4レベルごとに追加で1回の使用回数を獲得し、17レベルで最大の1日4回になる。
 もし精霊を宿した聖印が破壊されたなら、神聖なる従者は30日が経過するかレベルを獲得するまで(いずれか早い方)この能力を失う。また30日の間、神聖なる従者は攻撃ロールと武器によるダメージ・ロールに-1のペナルティを受ける。
 コール・セレスチャル・アライ(擬呪)/Call Celestial Ally:8レベルの時点で、神聖なる従者は自らの神格に、力ある従者を呼び出すという形で助力を願うことができる。この能力は神聖なる従者に、擬似呪文能力としてレッサー・プレイナー・アライを1週間に1回発動する能力を与える。この能力の発動に物質要素や従僕(より軽い命令の場合)は不要である。この能力は12レベルの時点でプレイナー・アライに、16レベルの時点でグレーター・プレイナー・アライに強化される。この能力における神聖なる従者の術者レベルは自身のパラディン・レベルに等しい。この能力は不屈のオーラと置き換える。

聖光の戦士 Warrior of the Holy Light

 自らの魂の中で輝く聖なる光にその身を捧げたパラディンがいる。純粋なものか贖罪によるものか、そのようなパラディンたちは他のものが真実の道を見出せるよう手を差し伸べることにその人生のほとんどを費やす。この力を解き放つことは忍耐が必要であり、法外なまでの価値がある。聖光の騎士は以下のようなクラス特徴を持つ。
 信仰の力(超常)/Power of Faith:4レベルの時点で、聖光の騎士は信仰の力により自身と仲間の守りの力を強化する方法を修得する。このクラス特徴はパラディンの呪文発動能力と置き換える。聖光の戦士は呪文、呪文発動能力、術者レベルを一切獲得しない。また、呪文解放型や呪文完成型の魔法のアイテムを使用することもできない。
 4レベルの時点で、聖光の戦士は1日に使用できる癒しの手の使用回数を1回追加で獲得する。聖光の戦士は4レベルを超える4レベル毎に癒しの手の使用回数を1回追加で獲得する。聖光の戦士は標準アクションとして癒しの手の使用回数を1回分消費することで、信仰の力を呼び降ろすことができる。これにより聖光の戦士の半径30フィートに後光が放たれる。この範囲内の全ての仲間(聖光の戦士自身も含む)はこのオーラの中にいる限り、AC、攻撃ロール、ダメージ・ロール、[恐怖]効果に対するセーヴィング・スローに+1の士気ボーナスを得る。この能力は1分の間持続する。
 8レベルの時点で、この後光はパラディンとその仲間を治療する。レッサー・レストレーション呪文のように、1d4ポイントの能力値ダメージを治癒するのである。この能力により治療されることができるのは、1日に1回だけである。
 12レベルの時点で、この後光は光に対して敏感なクリーチャーに対してデイライト呪文のように扱う。加えて、この後光は1つのエネルギー種別に対する抵抗10を与える。エネルギー種別は聖光の戦士がこの能力を起動した際に選択する。
 16レベルの時点で、この後光は聖光の戦士とその仲間に、クリティカル・ヒットからの防護を提供する。このオーラの中にいる聖光の戦士とその仲間に対するクリティカル・ヒットは25%の確率で通常の命中のように扱われる。この効果は(ライト・フォーティフィケイションのような)同様の防御能力とは累積しない。
 20レベルの時点で、この後光は60フィートの距離にまで拡大される。加えて、全てのボーナスが増加する。AC、攻撃ロール、ダメージ・ロール、[恐怖]に対するセーヴィング・スローへの士気ボーナスは+2に増加する。能力値ダメージは2d4ポイントだけ治療する。1つのエネルギー種別への抵抗は20に増加する。最後に、クリティカル・ヒットに対する防護は50%に増加する。
 輝ける光(超常)/Shining Light:14レベルの時点で、聖光の戦士は標準アクションにより、30フィート爆発の範囲に純粋な白光を放つことができる。この爆発の範囲内にいる悪のクリーチャーはパラディン・レベル2ごとに1d6ポイントのダメージを受け、1ラウンドの間盲目状態になる。悪の竜、悪の来訪者、悪のアンデッドはセーヴに失敗すると1d4ラウンドの間盲目状態となる。反応セーヴに成功すればダメージを半減し盲目状態を無効化できる。この能力に対するセーヴDCは10+聖光の戦士レベルの1/2+聖光の戦士の【魅力】修正値に等しい。この爆発の範囲内にいる善のクリーチャーはパラディン・レベル2ごとに1d6ポイントのヒット・ポイントを回復し、1ラウンドの間能力値判定、攻撃ロール、セーヴィング・スロー、技能判定に+2の清浄ボーナスを得る。14レベルの時点で聖光の戦士はこの能力を1日に1回使用でき、17レベルと20レベルの時点で1日の使用回数が追加で1回ずつ増加する。この能力は信仰のオーラと置き換える。

不死者懲罰官 Undead Scourge

 アンデッドは正義と公平の視点に立てば唾棄すべき存在である。この不浄なる脅威を世界から排除するためにその身を捧げるパラディンがいることは驚くに値しない。不死者懲罰官は以下のようなクラス特徴を持つ。
 悪を討つ一撃(超常)/Smite Evil:この能力はパラディンの同名の能力のように機能するが、不死者懲罰官は悪の竜および悪の来訪者に対する最初の攻撃の成功の際にレベル毎に2ポイントのダメージを与えることはない。不死者懲罰官は悪のアンデッド・クリーチャーに対する全ての一撃による攻撃にレベル毎に2ポイントのダメージを与える。
 命のオーラ(超常)/Aura of Life:8レベルの時点で、不死者懲罰官はアンデッド・クリーチャーの力を削ぐ命のオーラを10フィートに放つことができる。このオーラ内にいるアンデッドは正のエネルギー放出に抵抗するための意志セーヴに-4のペナルティを被る。加えて、このオーラ内にいるアンデッドは負のエネルギー放出によってヒット・ポイントを回復することができない。この能力は不屈のオーラと置き換える。
 不死者殲滅(超常)/Undead Annihilation:11レベルの時点で、不死者懲罰官は悪を撃つ一撃の使用回数を1回消費することで、標準アクションとしてアンデッド・クリーチャーに1回の近接攻撃を行なうことができる。この攻撃が命中したなら、対象となったアンデッド・クリーチャーは意志セーヴを行なわねばならず、失敗すれば破壊される。このセーヴDCは10+不死者懲罰官レベル+不死者懲罰官の【魅力】修正値に等しい。ヒット・ダイスが不死者懲罰官の2倍以上あるアンデッドはこの能力の効果を受けない。この攻撃が外れると、悪を撃つ一撃の使用回数は効果を発揮することはなく無駄になってしまう。この能力は正義のオーラと置き換える。

アンティパラディン Antipaladin

 稀にしか起きないことだが、パラディンが啓発の道から外れたことを行うことがある。このような道を違えた聖なる戦士のほとんどは自らの過ちの贖罪と赦免を求め、敬虔、慈善、強力な魔法を通じてその力を取り戻す。しかしそうでない者も存在する。この不穏で暗黒の少数者は積極的に悪に向かい、かつての同胞たちに復讐するため、ひとたびは立ち向かっていた闇の力に仕える。最も高く上ったものがもっとも遠く落ちると言うが、アンティパラディンはこの事実を証明するものであり、その傲慢と憎悪によって自分たちが見捨てた守護者の栄光から目を塞がれている。

 アンティパラディンはかつての自分自身のアンチテーゼとなる。フィーンドと盟を結び、無辜の者の命を奪い、自らの個人的な力と富よりも重きを置く物はない。悪のために戦う戦士として、彼らはしばしば悪のクリーチャーの軍勢を率い、聖なる物を滅ぼし弱き者に圧制をもたらすために他の邪悪と共に働く。驚くことではないが、パラディンはこのような非道な反英雄に終焉をもたらすことを躊躇うことはない。

 アンティパラディンは代替的クラスである。基本クラス「パラディン」の多くの面を使用し、また変更しているこの悪の戦士は新しいキャラクター・クラスという権利を持つとみなすことはできない。しかし、ここでなされている変更点は、完全に新しいクラスをデザインすることなく、パラディン・クラスの細目と傾向を完全に反対方向へ向け、全く異なったファンタジーのテーマを表している。一部だけの再デザインとはいえ、この代替的クラスはこの章の第一部にある他の標準クラスと同様に使用することができる。

 役割: アンティパラディンは最も危険な悪漢である。彼らは他者の命を顧みることはなく、秩序ある社会に死と破壊をもたらすことを積極的に望む。彼らが従属させていない者たちと共に旅をすることはほとんどない。内部から破滅をもたらそうという策略の一部である場合を除けば。

 属性:混沌にして悪。

 ヒット・ダイスの種類:d10。

クラス技能

 アンティパラディンのクラス技能は、以下の通り:
 〈威圧〉【魅】、〈隠密〉【敏】、〈騎乗〉【敏】、〈呪文学〉【知】、〈職能〉【判】、〈真意看破〉【判】、〈製作〉【知】、〈知識:宗教〉【知】、〈動物使い〉【魅】、〈はったり〉【魅】、〈変装〉【魅】。

 レベル毎の技能ランク:2+【知】修正値。

高貴よりの堕落 Fall from Grace

 パラディンは、めったに光に背かないが、代わりに邪悪な勢力と協定を結ぶ事がある。しばしば、これは誘惑またはある種の策略であるが、取り引きが始まれば、パラディンは破滅への道筋にいる自身に気がつく。
 そのような堕落が起こった場合、変化は迅速である。パラディンは1対1の割合でアンティパラディン・レベルと自身のパラディン・レベルのすべてを入れ替える。これは通常、生贄と(時に証人として手下を送る事がある)不浄なる権力者たちへの暗黒の誓いという複雑な儀式を含む衝撃的な経験である。儀式が完成すれば、荒廃を世界にもたらす用意ができた者として、アンティパラディンは出現する。
 全てのアンティパラディンが堕落したパラディンであるわけではないことは注目されるべきである。何人かの戦士は、悪の模範の中に苦痛とトラウマを通して作り上げられて、アンティパラディンの跡を継ぐように若い頃(子供)時代から訓練される。これらの残酷な戦士は同情または忠誠の事など何も知らないが、彼らは苦痛と苦しみについてたくさん教えることができる。

表:アンティパラディン
レベル 基本攻撃ボーナス 頑健セーヴ 反応セーヴ 意志セーヴ 特殊能力 1日の呪文数
1 2 3 4
1 +1 +2 +0 +2 悪のオーラディテクト・グッド善を討つ一撃 1/日
2 +2 +3 +0 +3 腐敗の接触不浄なる反発
3 +3 +3 +1 +3 戦慄のオーラ無慈悲疫病の運び手
4 +4 +4 +1 +4 負のエネルギー放出善を討つ一撃 2/日 0
5 +5 +4 +1 +4 魔物の恩恵 1
6 +6/+1 +5 +2 +5 無慈悲 1
7 +7/+2 +5 +2 +5 善を討つ一撃 3/日 1 0
8 +8/+3 +6 +2 +6 絶望のオーラ 1 1
9 +9/+4 +6 +3 +6 無慈悲 2 1
10 +10/+5 +7 +3 +7 善を討つ一撃 4/日 2 1 0
11 +11/+6/+1 +7 +3 +7 復讐のオーラ 2 1 1
12 +12/+7/+2 +8 +4 +8 無慈悲 2 2 1
13 +13/+8/+3 +8 +4 +8 善を討つ一撃 5/日 3 2 1 0
14 +14/+9/+4 +9 +4 +9 罪業のオーラ 3 2 1 1
15 +15/+10/+5 +9 +5 +9 無慈悲 3 2 2 1
16 +16/+11/+6/+1 +10 +5 +10 善を討つ一撃 6/日 3 3 2 1
17 +17/+12/+7/+2 +10 +5 +10 堕落のオーラ 4 3 2 1
18 +18/+13/+8/+3 +11 +6 +11 無慈悲 4 3 2 2
19 +19/+14/+9/+4 +11 +6 +11 善を討つ一撃 7/日 4 3 3 2
20 +20/+15/+10/+5 +12 +6 +12 不浄なるチャンピオン 4 4 3 3

クラス特徴

 以下の全てはアンティパラディンのクラス特徴である。

 武器と防具への習熟:アンティパラディンは単純武器と軍用武器に習熟している。また全ての鎧(重装、中装、および軽装)および盾(タワー・シールドを除く)に習熟している。

 悪のオーラ(変則)/Aura of Evil:アンティパラディンの悪のオーラ強度(詳細はディテクト・イーヴル参照)は、アンティパラディンのクラス・レベルに等しい。アンティパラディンに対し、悪を討つ一撃を使うパラディンは、最初に成功した攻撃においてパラディン・レベルにつき2ポイントのダメージを与える。

 ディテクト・グッド(擬呪)/Detect Good:アンティパラディンは、回数無制限で呪文と同様のディテクト・グッドを使うことができる。アンティパラディンは60フィート以内にあるアイテムひとつか1体の対象に対して1回の移動アクションで精神を集中することで、それが善であるかどうかを見抜き、あたかも3ラウンド費やしたかのようにそのオーラの強度を知ることができる。1つの個人または物体に集中し続ける限り、アンティパラディンは範囲内にある他の善に気付くことはない。

 善を討つ一撃(超常)/Smite Good:1日1回、アンティパラディンは善を打ち砕く邪悪な力を呼び出すことができる。1回の即行アクションを費やして、1体の対象を“一撃”の目標として選ぶ。もしこの目標が善であれば、アンティパラディンは【魅力】のボーナス(あれば)を攻撃ロールに加え、かつアンティパラディン・レベル1ごとに1ポイントの追加ダメージを全てのダメージ・ロールに加える。もし対象が、クレリックまたはパラディンのレベルを持つ善のクリーチャー、(善)の副種別を持つ来訪者、善属性の竜であれば、最初に命中した攻撃のダメージへのボーナスはアンティパラディンが持つレベル毎に2ポイントへと増加する。標的に関わらず、善を討つ一撃はクリーチャーが持つ全てのダメージ減少を自動的に無視する。
 加えて、善を討つ一撃が効果を発揮している間、アンティパラディンは一撃の対象となっている目標からの攻撃に対して、ACに(もしあれば)【魅力】修正値を反発ボーナスとして加えることができる。もしアンティパラディンが善の属性でないクリーチャーを一撃の目標にしてしまったなら、その一撃は消費され、効果は発揮しない。
 善を討つ一撃の効果はその目標が死亡するか、アンティパラディンが休息を取りこの能力の使用を回復するまで持続する。4レベルになってからと以後3レベル毎に追加で1回、アンティパラディンは1日に使用できる善を討つ一撃の回数を増やすことができる(表:アンティパラディン参照)。19レベルで最大7回使用できる。

 不浄なる反発(超常)/Unholy Resilience:2レベル以降、アンティパラディンは【魅力】ボーナス(あれば)を全てのセーヴィング・スローにボーナスとして加える。

 腐敗の接触(超常)/Touch of Corruption:2レベルになると、アンティパラディンは自らの手を魔物の炎で包み、触れることによって負傷を負わせることができる。1日に使える回数は、1/2アンティパラディン・レベル+【魅力】ボーナスである。アンティパラディンは、接触攻撃として1体の対象にアンティパラディン・レベル2レベル毎に1d6ポイントのダメージを与えることができる。この能力は、機会攻撃を誘発しない標準アクションである。
 ダメージを与える代わりに、アンティパラディンはこの能力を使ってアンデッド・クリーチャーをアンティパラディン2レベル毎に1d6ポイント回復することができる。この能力は、パラディンの癒しの手のクラス特徴に働くどのような特技、呪文、または効果によってでも修正され得る。例えば、《癒しの手回数追加》特技は、腐敗の接触の1日2回の追加回数をアンティパラディンに与える。

 戦慄のオーラ(超常)/Aura of Cowardice:3レベルになると、アンティパラディンは明らかに恐ろしいオーラを放ち、10フィート以内にいる全ての敵に、[恐怖]の効果に対するセーヴィング・スローに-4のペナルティを与える。また、[恐怖]に対する完全耐性を持つクリーチャーは、完全耐性を失う。この効果は、アンティパラディンの意識がある場合にのみ有効である。アンティパラディンが気絶か死亡状態では、効果はない。

 疫病の運び手(変則)/Plague Bringer:3レベル時、悪魔はアンティパラディンのために腐敗と病気ののろしを作る。アンティパラディンは静かに病気にかかり、それらを他に広げることができるが、アンティパラディンは病気の効果に対し違った形で免疫を持つ。アンティパラディンは全ての病気から、ダメージやペナルティを受けることがない。

 無慈悲(超常)/Cruelty:3レベルになってからと以後3レベル毎に、アンティパラディンは無慈悲をひとつ選択することができる。ひとつの無慈悲は、アンティパラディンの“腐敗の接触”の能力にひとつの効果を加える。アンティパラディンが“腐敗の接触”の能力を1体の対象に使用しダメージを与えようとする時、対象はそのアンティパラディンが有する“無慈悲”中から1つの追加効果を受ける。この無慈悲を避けるために、目標は頑健セーヴを行うことができる。セーヴが成功しているならば、目標は通常通りダメージを受けるが、無慈悲の追加効果は与えられない。このDCは10+アンティパラディンのレベルの1/2+【魅力】修正値と等しい。3レベルの時点で、アンティパラディンは以下の初級無慈悲リストから選択することができる。
  • 疲労状態:対象を疲労状態にする。
  • 怯え状態:対象をアンティパラディンの1レベルにつき1ラウンドの間、怯え状態にする。
  • 不調状態:対象をアンティパラディンの1レベルにつき1ラウンドの間、不調状態にする。
 6レベルの時点で、以下の無慈悲リストが選択肢に加えられる。
  • 幻惑状態:対象を1ラウンドの間、幻惑状態にする。
  • 病気:対象はアンティパラディンのレベルを術者レベルとするコンテイジョンの呪文にかかったように病気にかかる。
  • よろめき状態:対象をアンティパラディンの2レベルにつき1ラウンドの間、よろめき状態にする。
 9レベルの時点で、以下の無慈悲リストが選択肢に加えられる。
  • 呪い状態:対象をアンティパラディンのレベルを術者レベルとするビストウ・カースの呪文にかかったように呪い状態にする。
  • 過労状態:対象を過労状態にする。アンティパラディンは先に“疲労の無慈悲”を持っていなければこの無慈悲を選択できない。
  • 恐れ状態:対象をアンティパラディンの2レベルにつき1ラウンドの間、恐れ状態にする。アンティパラディンは先に“怯えの無慈悲”を持っていなければこの無慈悲を選択できない。
  • 吐き気がする状態:対象をアンティパラディンの3レベルにつき1ラウンドの間、吐き気がする状態にする。アンティパラディンは先に“不調の無慈悲”を持っていなければ、この無慈悲を選択できない。
  • :対象はアンティパラディンのレベルを術者レベルとするポイズンの呪文にかかったように毒を受ける。
 12レベルの時点で、以下の無慈悲リストが選択肢に加えられる。
  • 盲目状態:対象をアンティパラディンの1レベルにつき1ラウンドの間、盲目状態にする。
  • 聴覚喪失状態:対象をアンティパラディンの1レベルにつき1ラウンドの間、聴覚喪失状態にする。
  • 麻痺状態:対象を1ラウンドの間、麻痺状態にする。
  • 朦朧状態:対象をアンティパラディンの4レベルにつき1ラウンドの間、朦朧状態にする。
 これらの能力は累積しない。例えば、12レベルのアンティパラディンの腐敗の接触能力は6d6ポイントのダメージを与え、また目標を、疲労状態幻惑状態、毒、または病気のどれか1つにすることができる。選択された無慈悲を、変更することはできない。

 負のエネルギー放出(超常)/Channel Negative Energy:4レベルに達したアンティパラディンはクレリックと同様に、超常能力として負のエネルギー放出能力を得る。この能力の使用は、2回の“腐敗の接触”の使用回数を消費する。アンティパラディンは“負のエネルギー放出”を行うときは、有効クレリック・レベルに自身のレベルを使用する。この能力は【魅力】ベースである。

 呪文/Spells:4レベルになると、アンティパラディンはアンティパラディンの呪文リストにある少数の信仰呪文を選択し、使用することができる。アンティパラディンは、事前に呪文を選んで準備する必要がある。準備する際、また発動する際、アンティパラディンは10+使用する呪文レベルと同じだけの【魅力】能力値を有している必要がある。また、呪文に抵抗するDCは、10+呪文レベル+アンティパラディンの【魅力】ボーナスである。他の呪文の使い手同様、アンティパラディンも1日に決まった数の呪文数しか使用することができない。呪文の使用回数は、表:アンティパラディンに記載されている。加えて、もしアンティパラディンの【魅力】が高ければ、1日の呪文数にボーナスを得る可能性がある(“表:能力値修正と1日毎のボーナス呪文数”を参照)。“表:アンティパラディン”において、1日の呪文数が“0”となっている時は、アンティパラディンは【魅力】能力値に基づいて得られるそのレベルのボーナス呪文しか得ることはできない。
 アンティパラディンは1日の呪文発動回数を回復するために、1日に1時間は静寂の中での祈祷と瞑想をしなければならない。アンティパラディンはアンティパラディン呪文リストに記載されているいかなる呪文でも選択できるが、日々の瞑想の中でそれらの呪文を事前に準備しておかなければならない。
 3レベルまでアンティパラディンは術者レベルを持たない。4レベルの時点で、アンティパラディンは現在のアンティパラディン・レベル-3の術者レベルを得る。

 魔物の恩恵(擬呪)/Fiendish Boon:5レベルに到達してすぐに、アンティパラディンは邪悪な後援者から恩恵を受け取る。この恩恵は以下の2つの内いずれかの形を取る。一度形態を選んでしまったなら、以後はそれを変更することはできない。
 絆の形態の1種類目は、標準アクションでアンティパラディンの1つの武器に邪霊の助力を呼び降ろし、アンティパラディン・レベル毎に1分間アンティパラディンの武器を強化する。招請を行った時、その武器は松明のような邪悪な光を帯びる。5レベルの時点で邪精は武器に+1の強化ボーナスを与える。これは5レベルを超える3レベル毎に+1され、20レベルの時点で最大+6になる。これらのボーナスは既にその武器に備わっている強化ボーナスに累積させても構わないし(最大で+5まで)、以下にある武器の特殊能力を付与しても良い:アナーキックフレイミングフレイミング・バーストキーンスピードアンホーリィヴィシャスヴォーパル、そしてウーンディング。これらの特殊能力の付与は、特殊能力のコスト(“表:近接武器の特殊能力”参照)と同等のボーナス量を消費する。これらの能力は、すでにその武器が有している如何なる特殊能力に対しても追加で作用するが、同じ能力の重複は累積しない。もしその武器が魔法のものでないなら、最低でも+1の強化ボーナスを付与しないと、他の特殊能力を付与することはできない。
 ボーナスと特殊能力は、その邪霊が招請された時に選択しなければならない。そしてそれは一度選んでしまうと、次に邪霊を呼び出すときまで変更することはできない。邪霊は、アンティパラディン以外のいかなる者がこの契約を結んだ武器を手にしても、何のボーナスも提供しない。しかし、アンティパラディンの手に戻ったらまたボーナスを与える。このボーナスは双頭武器の一方にしか作用しない。5レベルのアンティパラディンは、1日に1回この能力を使用することができる。またそれ以後も5レベルを超える4レベル毎に、アンティパラディンは1日1回追加でこの能力を使用することができる。つまり、17レベル時点で1日に4回、この能力を利用することができる。
 もし邪霊を宿した武器が破壊された場合、そのアンティパラディンは30日間かまたは、そのアンティパラディンが新たにレベルを獲得するまでの間、この能力を使用することができなくなる。アンティパラディンはこの30日の期間、攻撃ロールとダメージ・ロールに-1のペナルティを被る。
 契約の2種類目を選択すると、アンティパラディンが魔物のしもべの奉仕を得ることを可能にする。持続時間が永続で、アンティパラディンが1つのクリーチャーの奉仕を得ることができて、そのクリーチャーが(混沌)かつ(悪)の副種別を持たなければならないか、フィーンディッシュ動物でなければならない事を除き、サモン・モンスターIIIと同等に機能する。一度選択した魔物のしもべは変更できないが、アンティパラディンのレベルが上昇するときに変更することができる。
 1日に1回、全ラウンド・アクションを費やすことで、アンティパラディンはその魔物のしもべを魔法的に召喚することができる。この能力はアンティパラディンのレベルの1/3に等しい呪文レベルを持つ。しもべはすぐさまパラディンの隣に出現する。アンティパラディンは5レベルの時点でこの能力を1日に1回使用でき、以後4レベル毎に1日に1回追加で使用できるようになる。最終的には17レベルで1日に4回呼び出すことができる。
 11レベルの時点で、しもべはアドヴァンスト・テンプレートを持つ。15レベルの時点で、アンティパラディンのしもべは11+アンティパラディン・レベルの呪文抵抗を得る。
 アンティパラディンのしもべが死亡または追放された場合、アンティパラディンは30日間かまたは新たなアンティパラディン・レベルを得るまで、別のしもべを招来することはできない。アンティパラディンはこの30日の期間、攻撃ロールとダメージ・ロールに-1のペナルティを被る。

 絶望のオーラ(超常)/Aura of Despair:8レベル時、アンティパラディンから10フィート以内の敵はすべてのセーヴィング・スローに-2のペナルティを受ける。このペナルティは“戦慄のオーラ”のペナルティと累積しない。
 この効果は、アンティパラディンの意識がある場合にのみ有効である。アンティパラディンが気絶か死亡状態では、効果はない。

 復讐のオーラ(超常)/Aura of Vengeance:11レベルの時点で、アンティパラディンは善を討つ一撃能力を2回分消費することで、善を討つ一撃能力を周辺10フィートの範囲内に居る仲間に1分間付与することができる。得られるボーナスはアンティパラディンのものを使用する。この能力で一撃能力を授かった仲間たちは、アンティパラディンの次のターンが来る前に、この一撃能力を消費しなければならない。この能力を使用するのはフリー・アクションである。善のクリーチャーはこの能力からは如何なる影響も受けない。

 罪業のオーラ(超常)/Aura of Sin:14レベルの時点で、アンティパラディンの振るう武器は、ダメージ減少を打ち負かすときに悪属性の武器として見なされる。アンティパラディンの10フィート以内でアンティパラディンの敵に対して行われた攻撃は全て、悪属性の武器とみなされる。この能力はアンティパラディンに意識がある時にのみ作用する。意識を失ったり死亡したりしていると効果を発揮しない。

 堕落のオーラ(超常)/Aura of Depravity:17レベルの時点で、アンティパラディンは5/善のダメージ減少を得る。10フィート以内の各敵は(強制)効果に対するセーヴィング・スローに-4ペナルティを受ける。この能力はアンティパラディンに意識がある時にのみ作用する。意識を失ったり死亡したりしていると効果を発揮しない。

 不浄なるチャンピオン(超常)/Unholy Champion:20レベルの時点でアンティパラディンは邪悪な力の勢力のために導管になる。ダメージ減少は10/善へと増大する。このアンティパラディンが善の来訪者に善を討つ一撃を使用すると、その来訪者は同時にバニッシュメントの対象になる。術者レベルはアンティパラディン・レベルに等しい(武器と邪印は自動的にこの能力の対象が憎む物体とみなされる)。バニッシュメントの効果とその攻撃のダメージ処理を解決した後で、その“善を討つ一撃”は終了する。加えて、アンティパラディンがクリーチャーを傷つけるために負のエネルギー放出の能力か“腐敗の接触”の能力を使用した時はいつでも、そのダメージ量は常に最大値となる。

 行動規範/Code of Conduct:アンティパラディンは混沌にして悪の属性でなければならず、自らの意志で利他的に善なる行いを行った場合、武器と防具への習熟を除く全てのクラス能力を失う。これはアンティパラディンは他の誰かが善であると評価する行動をとれないことを意味するわけではない。そのような行動が常に自らの暗黒の目的に利するものでなければならないというだけである。アンティパラディンの行動規範は自分自身の利益と欲望を他の全てより上におくことと同様に、自らの目的を妨げない限り、圧制をなし、可能な限り優位を取り、善と公平を罰することを要求する。

 仲間/Associates:悪または中立の仲間とともに冒険をしてもよいが、アンティパラディンは善のキャラクターやたえず善なる行動を取ろうとする者とともに行動することを避ける。特別な状況ではアンティパラディンは善の者と同盟を結ぶこともありうるが、彼らを内部から打ち破りその勢力に破滅をもたらすためでなければならない。アンティパラディンはその非道なる目的が最終的に実現する限り、このような通常ではない同盟関係のためにはアトーンメント呪文を必要としない。悪は結果しか気にかけないのだ。アンティパラディンは混沌にして悪の雇い人、従者、腹心のみを受け入れる。

元アンティパラディン Ex-Antipaladins

 “混沌にして悪”で無くなったり、善の行動を喜んで受け入れたり、行動規範を大幅に逸脱したアンティパラディンは、全てのアンティパラディン能力(魔物の恩恵も含まれるが、武器、鎧、盾への習熟は残る)と、呪文を使う能力を失う。アンティパラディンはこれ以上アンティパラディン・レベルを上げることはできない。違反に対してしかるべき贖罪を行えば、失った能力を回復し、レベル上昇の制限も解除される(詳しくは、アトーンメントの呪文を参照)。